09/12/08 平成21年12月8日医道審議会薬剤師分科会薬剤師国家試験制度改善検討部会議事録 医道審議会薬剤師分科会薬剤師国家試験制度改善検討部会議事録 1.日時及び場所   日時 平成21年12月8日(火)10:00〜   場所 金融庁共用会議室1(903)(中央合同庁舎第7号館9階) 2.出席委員(18名)五十音順   赤 池 昭 紀   井 上 圭 三   大 野   勲   大和田 榮 治   加賀谷   肇   児 玉   孝   柴 崎 正 勝   白 神   誠   須 田 晃 治   永 井 博 弌   林   正 弘   平 井 みどり   望 月 眞 弓   森   昌 平   山 岡 由美子   山 本 惠 司   山 元   弘   吉 富 博 則   3.欠席委員(3名) 市 川   厚   木 津 純 子   樋 口   駿       4.行政機関出席者   岸 田 修 一(大臣官房審議官) 熊 本 宣 晴(総務課長)   山 本   史(薬事企画官)   近 藤 恵美子(課長補佐) 他 5.備考   本部会は、公開で開催された。 ○総務課長補佐 定刻になりましたので、まだお見えになっていらっしゃらない先 生がいらっしゃいますが、ただいまから平成21年度第2回医道審議会薬剤師分科 会薬剤師国家試験制度改善検討部会を開催させていただきます。本日は委員の先生 におかれましては、ご多忙のところ、また特に来年度の5年生の実務実習に向けて、 非常にお忙しい時期かと思いますが、ご出席いただきまして、ありがとうございま す。  まず委員の出欠状況ですが、本日は市川委員、木津委員、樋口委員がご欠席です。 児玉委員からはご出席のご連絡をいただいております。まもなくお見えになるかと 思います。委員、臨時委員の過半数にご出席をいただいておりますので、本部会は 成立しておりますことをご報告申し上げます。  会議に先立ちまして、事務局に人事異動がありましたのでご報告いたします。前 回6月に本部会を開催しておりますが、その後7月24日付で川尻前総務課長に代 わりまして、熊本総務課長が着任をしております。また、同日付で関野前薬事企画 官に代わりまして、山本薬事企画官が着任しております。では井上部会長、よろし くお願いいたします。 ○井上部会長 年末にもかかわらず、多数の委員にご出席いただきまして、ありが とうございます。6年制の新制度の問題作成というのも、それはスタートを切らな ければいけないのは、もう1年半を待ったをかけているのではないかと思います。 そういう意味でも本部会としても、そろそろ結論を出さなければいけないのではな いかと思っております。どうぞ、よろしくお願いいたします。それでは事務局から 配付資料の確認をよろしくお願いいたします。 ○総務課長補佐 お手元にお配りしております配付資料を確認いたします。1枚目 に「議事次第」がありまして、その次に資料1としまして「委員名簿」、その後ろ に資料2-1、2-2、資料3、それから参考資料が参考資料1、2、3、4、5、6まであ ります。5が横印刷になっています。資料の不足等がありましたら、ご指摘をいた だければと思います。 ○井上部会長 もし、よろしいようでしたら、早速議事に入りたいと思います。議 題1の「新薬剤師国家試験について」であります。6月に開催された第1回の本部 会では新薬剤師国家試験に関して、試験科目(領域)、合格基準等についてご議論 をいただきました。その後、厚生労働省がパブリックコメントを実施しまして、そ こで出された意見などもふまえて、本日新しい国家試験の骨格についてご議論をい ただき、できましたら、本部会の意見を今日まとめたいと思います。事務局から資 料に基づきまして、説明をよろしくお願いいたします。 ○総務課長補佐 お手元に資料2-1、資料2-2、資料3の3つをご用意いただけま すでしょうか。まず、資料2-1、いま井上部会長からご説明いただきましたが、前 回6月の部会が終わりました後に、6月29日から1カ月間厚生労働省がパブリック コメントを実施いたしましたのが、資料2-1です。3頁ですが、今回パブリックコ メントは役所の仕切りといたしましては、省令案に関する意見募集ということで、 薬剤師法試験規則に定めております試験科目をこのように修正しますといったよ うな内容でパブリックコメントをしております。 3頁の中頃の2.の部分が今回のパブリックコメントを付しました一部改正の内容 というものでして、国家試験は必須問題、一般問題に区分して行うということです。 一般問題にあっては理論問題と実践問題に更に区分をすると。2.で必須問題の試験 科目は「物理・化学・生物」「衛生」「薬理」「薬剤」「病態・薬物治療」「法規・ 制度・倫理」「実務」の7科目とするということです。一般問題のうち、薬学理論 問題の試験科目はここにお示ししておりますような実務を除く6科目としまして、 薬学実践問題については、実務を含む7科目とする、という内容が今回の改正省令 案の内容です。7頁目以降には参考資料としまして、この国家試験の制度の概要、 あるいは11頁目からは前回の部会でご議論いただきました新薬剤師国家試験につ いて、15頁からは出題制度検討会の報告書といったものを参考資料として添付を したものです。このような形でパブリックコメントを実施いたしました。  続きまして、資料2-2はこのパブリックコメントに対して寄せられたご意見を取 りまとめたものです。1頁の表紙の部分に意見の総数、提出者の構成などをお示し しております。ご意見の総数12件、団体4件、個人8件からのご意見をいただい ております。なお、ご参考までに参考資料3にこの寄せられたご意見の原文を載せ ておりますので後ほどご参照いただければと思います。資料2-2の2頁、3頁、ま ず省令案に対するご意見の概要と考え方ということで、先ほど申し上げました試験 科目薬剤師法施行規則で定める試験科目の部分に関するご意見の概要とそれに対 する事務局としての考え方の案をまとめたものです。  ごくかいつまんでご説明します。まず、必須問題、一般問題、あるいは薬学理論 問題についてですが、この辺りの住み分け、あるいは区分の分け方をまとめたほう がいいのではないかというようなご意見がありました。これに関しましては、それ ぞれ必須問題、一般問題、役割を設け、また区分ごとに合格基準を設定するといっ たことから、原案どおりとしたいと考えております。なお、後ほど資料3でご説明 いたしますが、このようなご意見もふまえまして、新薬剤師国家試験についての案 については一部修正を加えております。  それから、2頁の真ん中辺ですが、倫理に関して、問題数が少ないといったよう な点もふまえて、倫理の問題数を確保するために、試験科目を別に分けてはどうか といったようなご意見が出されております。ここの考え方ですが、試験科目といた しましては、これまでの薬事関係法規、薬事関係制度にヒューマニズムなども加え て、「法規・制度・倫理」といった科目に設定をしたものでして、これまで「薬事 関係法規・制度」としては、20問といったところですが、この倫理を加えて、必 須・一般問題を合わせて、30問を出題するといった案になっております。そうい ったことから、一定の科目数を確保するといったこともありますが、より具体的に は今後行われます薬剤師国家試験の出題基準の検討の中において、ご指摘の点も参 考にして、検討をしていきたいと考えております。  2頁のいちばん下の四角の中ですが、試験科目に「薬害」といったものを加える といったことを求めるというようなご意見です。これに関しましては科目の名称と しましては、包括的に「法規・制度・倫理」といった原案とすることが適当ではな いかと考えております。一方、薬害に関連する事項としましては、モデル・コアカ リキュラムの中でも、いくつかの項目の中に含まれているほか、例えば薬理学とか 関連させて出題するとか、ほかの科目としての出題も考えられることから、この出 題の方法につきましては、薬剤師国家試験の出題基準の検討において、より明示的 に示すことも含めて検討したいと考えております。  3頁、薬学実践問題において、実務との組合せの問題で、複合問題という科目と 組合せ問題としている科目がありますが、全科目に複合・組合せ的な問題を設定す るというほうが合理的ではないかといったようなご意見があります。これにつきま しては後ほど資料3でご説明をしますが、いずれの科目につきましても実務とも関 連させた問題の名称につきましては、複合問題としてはどうかということを今回提 案しております。  続きまして、資料の4頁です。省令案以外の部分に関するご意見の概要です。出 題基準の見直しに関しまして、出題基準の小項目の例示を早く示してほしい、それ から試験問題数につきまして、「法規、制度、倫理」が30問に増えたということ を評価すると。ヒューマニズム、イントロダクション関連は倫理に相当する部分か と思いますが、ここにつきましては多くとも2、3問程度ではないかといったよう なご意見もあります。合格基準につきましては全問題についての配点につきまして、 65%という案になっておりますが、これにつきまして疑問を呈するご意見と、妥当 であるというご意見と両方があります。  また一般問題の足切りですが、科目ごとに設定されるため、10問から85問まで あって、公平性を欠くのではないかといったご意見もあります。ただ、このご意見 は若干誤解があるかなと思いますのは、一般問題(理論+実践)をそれぞれ別に足 切りを設けるといったような誤解が生じるようですので、後ほど、資料3でご説明 を申し上げますが、誤解が生じないような書きぶりに改めたいと思っております。 また一般問題の配点につきまして、妥当であるというご意見もあります。  必須問題、各科目の得点が50%以上という基準ですが、10問のみという科目が あるので、1問の比重が大きいのではないかといったようなご意見もあります。禁 忌肢につきましては、今回のこの案の中に禁忌肢が書かれていないということで、 そこが明示的にしたほうがいいのではないかということと、禁忌肢の出題に反対と いったようなご意見などがありました。「その他」としまして、不合格者に対する 不合格を開示するといったことですとか、5頁ですが、得点などに関する公表をす べきではないかといったようなご意見があります。  「その他」のご意見としまして、試験日程を早く明らかにしてほしいですとか、 よい試験問題が作られるように本質的な設問ができることを期待するといった意 見、それからCBT、OSCEとの関連についてどうなのかといったことですとか、モデ ルコアカリキュラムの修改正も検討してほしい、そんなご意見がありました。以上 のようなパブリックコメントのご意見なども踏まえて、今回資料3としまして、6 月部会の際にお示しした新薬剤師国家試験についての案に一部修正を加えたもの を今回事務局案、資料として準備いたしました。  6月の部会からの変更部分を下線部でお示ししておりますので、その部分を中心 にご説明いたします。資料3、1頁の真ん中辺りにつきましては、本部会の検討の 経緯を追加したというものです。カッコ内に分科会の記載がありますが、本分科会 でご了解をいただいた後には、薬剤師分科会でご議論をいただこうと思っておりま すので、カッコ書きで追加をしております。次に資料3、2頁、3.「改善すべき事 項」の(1)「試験科目の見直し」の部分です。ここの2パラ目に先ほどご紹介い たしましたパブリックコメントの中でも、必須問題、一般問題の考え方はどうなん だというようなご意見もありましたので、その考え方といたしまして、必須問題と しては特に必要不可欠な基本的な資質を確認する問題と。一般問題につきましては 課題を解釈・解決するための資質を確認する問題ということで、この部会が設置さ れる前に試験制度についてご検討をいただきました、検討委員会の報告書における 考え方を引用する形ではありますが、必須問題、一般問題の考え方に関する記述を 追加しております。(2)「出題基準の見直し」、(3)「試験出題形式及び解答形 式の見直し」の部分につきましては、特に修正は加えておりません。  3頁、(4)の「試験問題数の見直し」の部分です。必須問題と一般問題のa)「薬 学理論問題」の部分につきましては、特に修正は加えておりません。一般問題のう ち、b)「薬学実践問題」の部分ですが、原案としましては実務に、現在でいう医 療薬学に相当する「薬理」「薬剤」「病態・薬物治療」をそれぞれ組み合わせた連 問形式の問題を組合せ問題というような呼び方をしておりまして、また、「物理・ 化学・生物」といった基礎、「衛生」「法規・制度・倫理」を関連させたような問 題を複合問題というふうな名前を付けておりました。  これにつきまして、両者の区別がなかなか理解が難しいといったような趣旨のご 意見などもありましたし、また、受験生への混乱への配慮も考慮しまして、それぞ れ実務を除く6科目と実務を関連させた問題としましては、これらを一括して複合 問題という名称に統一をし、出題の問題数につきましては原案のとおりの題数です が、いずれの場合も複合問題というような名前としてはどうかということで、今回 事務局から提案いたしましたのが3頁のb)の見え消しになっている部分です。  4頁、(5)の「合格基準」の部分です。禁忌肢の導入に関しまして、今回明示 的に記載をされてないというようなご指摘もありましたので、今回禁忌肢について は導入せずに今後の検討課題とするといったことをここの部分に追記をしたいと 思います。それから(5)の(2)の部分ですが、元の案で「一般問題(薬学理論)及び 一般問題(薬学実践問題)について」というふうになっておりましたので、このまま ですと、薬学理論問題と実践問題それぞれにつきまして、足切りの35%がかかる といったような誤解を生じる可能性もあるということで、「一般問題について、構 成する各科目の得点が」といったような形に修正をしてはどうかというご提案です。  (6)の「過去に出題された試験問題の取扱い」の部分については特に変更はあ りません。  最後の4の「実施時期」の部分ですが、具体的なスケジュールという点につきま しては、まだ今後試験問題の作成なども含めて検討が必要かと思いますが、試験を 2日間で実施するということにつきましては、合意が得られれば、この時点でここ に明記をすることでお示しをしたいと考えているところです。5頁に参考といたし まして、各試験科目、試験区分ごとの問題数を取りまとめております。必須問題 90問、一般問題255問ということで、これらの問題数の、各科目ごと、区分ごとの 問題数につきましては、原案のとおりですが、クリアにするために最後に参考資料 として表をお付けしております。  最後に、一点補足でご説明をしておきたいのですが、参考資料6、お手元の資料 のいちばん最後にありますが、パブリックコメントの中でも、より本質的なことを 問うような試験問題、試験対策に追われなくてすむような試験問題としてほしいと いったようなご意見などがありましたが、現在厚生労働省といたしましては、厚生 労働科学研究の中で、「薬学6年制に対応した国家試験の円滑な実施のための問題 作成の在り方に関する研究」という研究を行っております。資料6「研究の概要」 の部分につきましては経緯などが記載されていますが、この研究におきましては国 家試験の作成体制、あるいは問題回答方法に関する調査研究を行いまして、国家試 験の公平性、客観性を確保しつつ、出題の標準化に関する方策をまとめていただき たい、というふうに考えております。  「研究計画の概要」ですが、今年度と来年度、2カ年にかけまして、実施をする ということでして、今年度はまず薬学実践問題の、組合せ複合問題に関して作成、 精査を実施してきているところです。今後研究班のメンバー、そのほかの各大学研 究班メンバー、研究協力者などのご協力も得ながら、実践問題の精査をしていただ きまして、来年度いっぱいまでかけまして、全国の各大学との意見交換なども行い ながら、実践問題の作成、モデル問題の作成、必須問題に関する検討なども行って いきたいと考えております。  裏面ですが、研究者をお示ししておりますが、東京薬科大学の笹津先生に研究代 表者になっていただきまして、各科目ごとに研究分担者をお願いいたしまして、更 にそれぞれ研究協力者にもご協力をいただきながら、進めているという状況ですの で、補足としてご説明いたします。少し長くなりましたが、以上です。 ○井上部会長 はい、ありがとうございます。ただいま資料2-2、パブリックコメ ントに寄せられた意見についてと、資料3、新薬剤師国家試験について(案)の説 明をいただきました。特に「新薬剤師国家試験について」の資料3の案につきまし て棒線を引いたところが特に変わっている部分、追加された部分かと思いますので、 この辺を中心に議論を進めていただければと思います。各項目ごとに議論していけ ばよろしいかと思います。資料3、1.「見直しに至る経緯」、2.「見直しに当た っての基本的な考え方」、3.「改善すべき事項」の(1)試験科目の見直し、(2) 出題基準の見直し、(3)試験出題形式。この辺までで、まずは議論いただければ と思います。 ○山本委員 よろしいでしょうか。内容というより記述上のことで、資料3の2頁、 改善すべき事項の(1)試験科目の見直しのところです。これは前のものと大幅に 変わったという認識を私はしたのですが、それでよろしいですか。 ○井上部会長 前のものとは何を。 ○山本委員 パブリックコメントを求めた、今日の資料では2-1の12頁です。資 料2-1の12頁、資料3の2頁のこの箇所がまったく違うものと差し替えられてい るような気がいたします。 ○総務課長補佐 いまご指摘の部分は試験科目の見直しの1パラ目部分でしょう か。 ○山本委員 資料3のほうですか、資料2-1ですか。 ○総務課長補佐 すみません。資料3のほうです。 ○山本委員 資料3のほうが。1パラ目というのがそうですね。前の資料2-1の12 頁には「具体的には」と中段に書いてあるところが、文章としましては3行半同じ 内容ですね。 ○総務課長補佐 はい。 ○山本委員 後半はこの後の議論になります組合せ問題等ですので削除されたの かなとは思いますが。その前の文章が消えています。 ○総務課長補佐 そうですね。 ○山本委員 何かテストをするときの、そのような誤りに近いのか。 ○総務課長補佐 ここの上の部分をより簡潔にまとめさせていただいたとのこと です。 ○山本委員 それならそれでいいんだけど、この資料3の書き方としては、いわゆ る見え消しの線で消されてないといけないわけですか。 ○総務課長補佐 はい、ご指摘のとおりと思います。 ○山本委員 資料3が本文になるべき資料とのことで議論をしたいと理解をして よろしいわけですか。 ○総務課長補佐 はい。 ○山本委員 はい、わかりました。 ○井上部会長 他にはいかがですか。例えば(1)の試験科目で見直しのところで、 必須問題、一般問題がパブリックコメントでは少しわかりにくいという話だったと は思いますが。これも具体的には例示にする。この班研究では、必須問題あるいは 一般の理論問題みたいなものに関しましても例示のようなことを考えていると思 ってよろしいですか。 ○総務課長補佐 はい、そうです。 ○井上部会長 他にはいかがですか。この辺まではよろしいですか。  重要なところは、試験問題数の見直し、いままでと違うところは、この3頁のと ころにありますような実践問題の組合せ、複合が従来別れていたわけですが、パブ コメ等の意見等も踏まえまして少しわかりにくいこともありますので、これを1つ に括り複合問題。いちばん最初は多分、検討会の当初は最初1つだったと思います。 途中から複合と組合せとに分けた気がいたします。そのような経緯等もこちらの書 いていることがわからないとのこともありますので。ここはおもいきってむしろ一 緒にしてしまったほうがいいという意見かと思いますが、いかがでしょうか。 ○山本委員 よろしいですか。確かに私も読み返してみまして、複合問題と組合せ 問題は何が違うのかなともう一度考え直さないとはっきり区別が付かなかったと 昨日経験をいたしましたので、このような形が基本的によろしいのかなと思います。 ただ1つだけ申し上げて検討していただきたいことは、資料3の3頁の下のほうの、 それぞれカッコ書きで例えばいちばん下から2行目ですと、うち10問は薬理、10 問は実務と書いております。このカッコ書きの説明は本文はその上の行、薬理と実 務との複合問題として出題される20問に続いてくるわけです。私の理解といたし ましては、うち10問は科目である薬理に確保、配置されており、10問は科目であ る実務のところに配置され、そこから出題されます、いま私が申し上げました説明 文的な部分が抜けている。意識的に落としているのかもしれません。それがないこ とによりまして若干、複合問題といいながら、うち10問は薬理、10問は実務と言 ってしまっていますので、複合していないような印象がある。いちゃもん付けのよ うな意見で申し訳ありません。述べさせていただきます。以上です。 ○井上部会長 はい、まさにその指摘はあるかとは思いますが、例示とかによりま して、どちらかといいますと複合、従来のこの部会、検討会でずっといままで議論 してきたような複合的な問題のほうが、重きが多くて、組合せという問題よりは全 体的に従来の複合問題というものをイメージをしまして問題作成を考えていきた いと思いますが。 ○山本委員 私も理解しております。いちゃもんをつけて申し上げましたのは、文 書をきちんと読めば複合問題でありまして、それの説明としてカッコの中が書いて あるとのことですから複合問題、複合問題が繰り返されておりますので、もちろん これでも文書としては安定的に理解できるかもしれませんが、私の感想として述べ たとのことで、これでも結構だと思います。日本語の文章ですので、ベストという のがあるわけではありませんので、それでも結構だと思います。 ○井上部会長 厚労省としましては、文書をすっきりとあまりいろいろな誤解を招 かないようにという感じでまとめられたのではないかと思います。 ○総務課長補佐 趣旨といたしましては、先生がおっしゃられたとおりであります。 特にいちばん最後の頁にあります表とも関係いたしますが。特に足切りの点数の場 合のどこの問題といたしましてカウントといいますか、されるかというような趣旨 でありますので、そこが明示的になるように説明はしていきたいと思います。 ○山本委員 はい、結構です。ありがとうございます。 ○井上部会長 このことによりまして、この会で当初から出ていましたように2つ の問題が100%組合せ的な、単に構造式は何ですかというような問題がこの主体を なしてしまうと、困るわけです。厚労省の趣旨としましては決してそうではなくて、 複合的な問題がメイン。それが主であるとのことで、その指示が本当にうまく問題 作成に反映されるとよろしいかと思います。 ○白神委員 用語1つに統一することにつきましては、異論はありません。ただ元 の原案を見ますと、組合せ問題の説明は連問形式の問題と書かれておりまして、複 合問題は実務と関連させた問題とのことです。裏返すと連問形式ではないとのこと を複合問題は暗に言っているように読めるのです。むしろ例示される問題がどのよ うなものかよくはわかりませんが、おそらく連問形式が非常に多くなるのではない かと感じがいたしまして。だとしますと、むしろ統一すべき用語は組合せ問題とし たほうがよろしい気がいたします。 ○井上部会長 そうするとますます、まさに組合せになってしまいまして、意図す る本当の意味での複合問題はなかなか出せないというか、そうではなくてもいいと なるのはやはり心配なのではないでしょうか。 ○白神委員 もちろんおっしゃるとおりなのですが。逆にいえば複合問題というの が例えば1問の中で極端なことを申し上げますと、選択肢1と2で1のほうが実務 で、2のほうが例えば専門分野という形の問題を作っていくことを想定しますと、 おそらくそのような問題をたくさん作ることは難しい。実際いま研究班のほうで作 られている例題もおそらく問1、問2で、ただその繋がりがどのようなものである かということを前の委員会で議論されたのではないかと思いますので。言葉といた しましては組合せのほうが近いような気がいたしましたので申し上げました。 ○井上部会長 言葉といたしましてはそうだとしても、精神といたしましては私は 複合だと思います。これは皆さんでご議論ください。 ○赤池部会長代理 現行の薬剤師の国家試験で、特に医療の2日目の最後のほうで 出題される問題が、いまここで議論されている複合問題に近いのではないかと思い ます。その場合は、連問で2問ないし3問で、まず1つの全体としてのテーマ設定 がありまして、場合によりましては、その2問にまたがって1つの例えば処方せん が出たり、ある病歴が出たり、患者背景が出たりがありまして、それに対しまして 問1、問2と出されるとされております。患者背景などないとしても、問1、問2 が密接にかかわっていることで複合化されていると考えております。この委員会で 意図されていたのは、単に問1、問2がなんらかの形で接点があり組合せとしたと いうのではなく、やはり可能のかぎり統一性をもたせて、ある1つのテーマで2つ の問題を出そうというものだと思います。そういう意味では、多分出題委員の先生 方は苦労されるかもしれませんが、既に現行の薬剤師国家試験でもそういった形で の経験があると考えますと、用語といたしましては「複合問題」のほうがより良い のではないかと思いますが、いかがでしょうか。 ○白神委員 いま赤池先生が例示されたものは、おそらく同じ実務なら実務の中で の複合問題のように思います。いま考えているのはそのような問題ではないわけで す。それほどこだわるわけではありませんが、これが出ていったときにイメージと いたしまして、どのような問題を思い浮かべるかを考えましたときに、出てきた形 を見ても組合せと捉えるほうがイメージしやすいのであれば、このような報告書と いうのはそちらのほうがいいのかと思った次第ですけれど。 ○赤池部会長代理 現行の問題でも実務同士の組合せもあります。さすがに基礎と 実務というのはありませんが、むしろ薬物治療や薬理、薬剤と、実務という組合せ のほうが多く出題されていると思います。実務同士の組合せも若干含まれるかもし れませんが決して多くありません。以上です。 ○白神委員 揚げ足を取るようで申し訳ないのです。もし薬理とか薬剤との組合せ を複合問題だと言われているとすると、元の案でそれを組合せ問題と呼んでいるわ けですか。 ○赤池部会長代理 ですからここで複合問題として全部統一したらどうかという 意見ではないでしょうか。言葉の問題に入りすぎているのかもしれませんが。 ○井上部会長 理想的問題を作るというのは本当にすごく難しいことであるとは 思います。理想はそうであり、できるだけそのような問題を作ると。それだけの問 題数を本当にきちんと揃えられるかと言われるとなかなか難しいところもありま す。若干組合せ的問題になるようなものがあってもやむを得ない。そういうものを 総合して複合問題としておいたらどうかという現実的な部分もあるかと思います。 いかがでしょうか、この辺のことに関しましては。よろしいですか、特には。そう しますとここの辺はこれで終了します。  試験問題の数の問題つまり足切りとか、その辺のことに関しましてそれなりのコ メントがあったわけですけれども、この辺に関しましてはいかがでしょうか。この 検討会でもずいぶん議論があったかとは思うのですが。今回は非常に明確に禁忌肢 は当面は導入しないこととすると書かれています。いままでの文章、もうちょっと 曖昧であったかと思います。当面はという言葉で導入しないこととすると明記され ております。こういったところも含めまして何かコメントがありましたらどうぞ。 ○加賀谷委員 この禁忌肢に関しては、やはり医師、歯科医師が導入していて、薬 剤師が検討課題というところまでいいと思いますが、当面導入しないというのが非 常に強いのです。薬学が6年制になり、医療の担い手として本来あるべき姿にいく のに禁忌肢が必ずしもそれを反映しているかは別の問題としまして、当面は導入し ないことが前面にくるよりは、社会情勢とか、医療の医師とか歯科医師等の動向も 見ながらという一文を入れてもらうことはできませんか。このままだと何か非常に 前の議論より後退した感じを受けます。 ○井上部会長 はい、前までの文書はまさにいま加賀谷先生がおっしゃったような 意見を踏まえて少し曖昧な表現になっていたと思います。そのことにつきましてパ ブコメといたしましては、あまりにも曖昧すぎるということで、こういう形にした のだと思います。当面は導入しないこととするという表現をあえてする必要がある かどうか、その辺はいかがでしょうか。ここまで当面は導入しないと言ってしまう。 わかりやすいですが。 ○総務課長補佐 まず、この6年制の最初の試験を実施する段階では導入しない予 定であるということは明確のほうが、この試験を受験される方にとりましてはよろ しいのではないかという配慮で記載をしましたが、先生のご指摘のとおり強いとの ことでありましたら、24年試験にはやらないけれど、もう少しいま指摘がありま したようなニュアンスを加えて修正するという方向ではいかがでしょうか。 ○井上部会長 もとはそういう感じだったと思いますので、どちらかといいますと 少しこの文章から前に戻るかもしれませんけれども、少なくとも最初の試験には導 入しないという趣旨としましては、入れざるを得ないのかもしれません。それでよ ろしければ。 ○加賀谷委員 ぜひ意見としまして、よろしくお願いいたします。 ○井上部会長 他にはいかがでしょうか。 ○大野委員 この禁忌肢のところではなく、合格基準のほうの話でもよろしいです か。 ○井上部会長 はい。 ○大野委員 複合問題、いま複合か組合せかどちらに統一されるかはわかりません が、とりあえず複合問題として話させていただきます。合格基準の中に一般問題と して話が出てきますが、複合問題は問題の出し方は複合だけれども、合格基準は複 合問題としてではなくまったく別個に考えられています。例えば物理・化学・生物 と実務の複合問題がありましても、その中の点数は、物理・化学・生物の中の実践 問題15問としてカウントすることのようです。複合問題というのは、やはり、臨 床現場から考えますと2つあって意味があるのではないかと思います。そういう意 味で、この前議論がされたのか私は忘れてしまいましたが、複合問題としての合格 基準ということに関しましては、特に考えなくてもよろしいのでしょうか。複合問 題に関する合格基準も必要ではないのかなと気もします。現在の考えでいくと、一 般問題の合格基準は、薬学理論問題に関する合格基準となります。複合問題として の合格基準を作れば正副の複合問題を作った意味がでてくるのではないのかなと 気がします。 ○井上部会長 これはいかがでしょうか、事務局。 ○総務課長補佐 はい、先生ご指摘のような点もあるかとは思います。これまでの 検討会の議論の中では、そこの部分を科目としては、それぞれに分けてと。足切り にするのではないかと言ったような意見かなということで、現在の案になっており ます。 ○大野委員 必須問題はそもそも単品の問題で、それができなきゃその時点でおし まいですが、複合問題を作った理由を考えますと複合問題は現場を考えた実践を考 えた問題です。例えば、点滴が濁ってしまったけれど、患者さんは気が付かないで、 それで結果オーライなのか。濁った原因がわかり、濁ったことを患者さんに話をし て同意を得られれば合格と。複合問題ではそういう合格基準になるわけです。やは り6年制になったのですから実践の問題が特徴だと思いますので、複合問題の合格 基準についてこのままでよいのかという気がします。結論としましては、点数の付 けかたとしましてはいいのかもしれませんが、なぜ6年制になってこのような問題 ができたのかなと考えたわけです。 ○井上部会長 どうぞ。 ○赤池部会長代理 よろしいでしょうか。もしかしたら、私が誤解して大野先生の ご発言を伺っているのかもしれませんので、その場合は申し訳ございませんが、合 格基準といいましても、これは足切りのほうですので、ここまできたら合格という 問題ではなく、これ以下だったらここだけでアウトですということの基準です。そ の場合には、もちろん問題の意図もありますが、受験生に対するわかりやすさは非 常に重要だと思います。そうしますと、バブコメにもありましたが、いまの提案の ような分け方をすると、更に細かく分けなければいけなくなりまして、受験生の方 の負担がますます大きくなる。非常に難しくなるようにも思います。そのような意 味では、やはりなるべく大きくまとめるほうがよろしいかと考えます。そうします と、やはり科目毎というほうが比較的単純なように思います。これが合格ラインの ほうですと、先生がおっしゃいますようにいろいろ考えなくてはいけないと思いま す。これはあくまでも足切りのほうです。 ○井上部会長 はい、どうぞ。 ○森委員 まずは1つ教えていただきたい。先ほどの禁忌肢なのですが、これの導 入に関しましては、この検討会で今後議論をすることになりますか。 ○総務課長補佐 最終的には、この部会が薬剤師の国家試験の制度を検討する部会 ですので、導入する際には、ここでまた議論をいただき導入することになると思い ます。 ○森委員 もう1点、医学部、歯学部ではすでに禁忌肢を導入していて、それには 導入した背景というものがあったと思います。そして導入したあと医師・歯科医師 になる上で資質の確認になっているのか、導入したことにより何か問題や困ったこ とがあるのか等を参考に、もう一度導入するかどうか検討していったほうがいいと 考えます。 ○井上部会長 はい、どうぞ。 ○白神委員 いまのご質問にも関連しますが、選択肢のところで、先ほどの修文が 気になりますのは、「新薬剤師国家試験について」というのは、適宜見直しをする ことになっております。そうしますと24年度は入れないという言い方しますと、 その次をどうするか、これをもう一度見直さなければいけないということが義務付 けられることになります。本来そういうものですので。次は入れないという言い方 というのは、少しおかしいような気がします。そうではなく、各先生がおっしゃっ ておりますように今後も検討課題にするとか、引き続き検討をするとか、そのよう な形にしておいたほうがよろしいのかなと思うのが1点です。  もう1つは、私が不勉強なのかもしれませんが、いきなり禁忌肢の導入について でわかるのでしょうか。禁忌肢の導入というのは何を差しているのか皆さんにわか っているのでありましたらよろしいのですが、これは何か禁忌肢を入れることより も、その問いを選んだら不合格にするという制度を入れるという意味だと思います。 禁忌肢を入れるというと、それを選んだら間違いだよというだけでありまして、そ れと合格か、不合格は関連しない話だと思います。どのような趣旨で入れるかによ りまして、もう少し説明がいるように思いました。 ○井上部会長 いかがでしょうか、全体的にスキッとさせすぎてしまったというと ころをご指摘いただいているとは思いますが。 ○総務課長補佐 禁忌肢といきなり裸で使っている部分は、少し文章を事務局のほ うで案を作りまして、了解いただけるのであれば部会長と相談をさせていただきた いと思います。それを選択すると不合格になるというような問題を導入することに つきましては、いくつか条件をつけて他の職種の動向を見ながらとか、そういうも のを記載しつつ今後の検討課題とすると。今後の検討課題とするというところを書 いておけば、少なくともそこの記述が変わるまでの間は導入されないということは、 皆さま方にはわかると思いますので。そういった形での修文をさせていただくとい うことでいかがでしょうか。 ○井上部会長 24年という明記はしないということでよろしいでしょうか。 ○赤池部会長代理 少し説明が加えられることは結構だろうとは思いますが、この (5)番の合格基準ですと、いちばん重要な点は(1)(2)(3)と書かれているところであ り、禁忌肢の問題というのは、もちろん重要ではありますが、(1)(2)(3)と比べますと ある意味では付足しといったら言いすぎかもしれませんが、そのようなところがあ ると思います。現状でこれは1行だけですから、この場所でいいかなと思っていま したが、もし若干の説明を加えて長くなるようでしたら、むしろ(1)(2)(3)の下に付け るように変更したらいかがなのでしょうか。 ○井上部会長 はい、それはよろしいかと思います。 ○白神委員 (3)に入れてしまってもいいかと。 ○井上部会長 (3)のどこかに入れろと。 ○白神委員 最後のところです。出題形式の1つの……にします。 ○井上部会長 合格基準と言われれば合格基準かもしれないけれども、いまのよう な形でやるとすれば、それでよろしいかと思いますが、よろしいでしょうか。ほか にはいかがでしょうか。 ○吉富委員 (4)番の試験問題集の見直しのほうですが、ちょっと自分でわからな くなってきたので整理したいのです。例えば3頁の下のほうに、薬理と実務との複 合問題として出題される20問、うち10問は薬理で10問は実務というふうになっ ていて、先ほど大野先生が言われたように、薬理は薬理だけで足切りがあるとする と、これ問題の出し方として、薬理と実務の複合問題をまず20問作って、その20 問のを10問10問、上と下に振り分けるという出し方になるのですか。  薬理の複合問題と実務の複合問題が、実際それを一緒に含んでいないかぎり複合 ではないのに、こういう形ですると何を表わしているのかが、自分でわからなくな ってきたのですね。最初に20問作って、その後パッパッと分けるのであればかま わないのですが、問題を出すときに薬理用の複合問題と、実務用の複合問題という 形に作るのか、どういう規定になっているのか、ちょっと自分でわからなくなった のですが、それが最終的に足切りの点数に響いてくるので、どういう意図になって いるのか混乱してきたのですが、これはどうなのですか。 ○総務課長補佐 先ほどの組合せか複合かという問題ともちょっと関連するのか もしれないのですが、一応イメージとしましては、連問形式で実務と薬理を組み合 わせたというか複合させた、関連させた問題が出て、その連問のうち1問はより実 務に重きを置かれているので実務。もう1問はより薬理に重きが置かれている問題 なので薬理として科目の問題数のところではカウントされるというイメージかと 事務局としては理解しておりますが、いかがでしょうか。 ○吉富委員 いまの形だとある問題が出たときに、学生自身は例えば2問連問のと きに、上は薬理で下は実務という形で、試験時間ごとの区別ではなくなるというこ とになりますね。実際はそういう形ですね。 ○井上部会長 はい、そうですね。先ほどから赤池先生がおっしゃるように足切り のところでの問題なので、学生がこの問題は薬理と実践の組合せであるという意識 を持つ必要は必ずしもない、というふうな理解をしてよろしいのかなとは思ったの ですが、それでよろしいのですよね。 ○吉富委員 そうなると、例えば学生が自分で受けたあと、自分が足切りかどうか ということは、これは薬理の必須であるとか、これは実務であるとかいうのが問題 に書いてないかぎり、自分ではわからないですね。 ○赤池部会長代理 たしかそれは以前の委員会のときに、まだ決定ではないのでし ょうけれども、試験問題の時間割のようなものを資料としていただいたかと思いま す。そこではたしか一般問題の、理論問題で1つの括りで問題が出されて、それか ら実践問題で1つの括りで出されていたように記憶しています。ですから、そうし ますと、そこで2問ずつの連問が出てきた場合に、当然そういった科目ごとに出題 され、学生は問題冊子を持ち帰れますので、そこで計算をすれば自分が足切りかど うかという判定はそれほど困難な作業ではなくて計算できるように思います。 ○井上部会長 極めて厳密に計算できるかどうかと言われると、これが薬理なのか というようなのが、判断に難しいところはあるかもしれません。 ○赤池部会長代理 そういいますといまの問題でも、例えば医療として全体で括ら れていますので、非常に曖昧というか非常に大きなカテゴリーで出されていますか ら、それよりは細かくなることだけではないかと思います。 ○森委員 以前の薬剤師国家試験出題制度検討会の報告書のときにも、よくわから なかったのですが、今回の4頁の(6)の過去に出題された試験問題の中で、薬剤師 に必要な資質を適格に確認することが可能な良質な問題として、「一定の評価が与 えられた問題を」のところの「一定の評価」というのは、どこで与えているのか教 えていただきたいことがひとつ、そして一定の評価を与えた問題ということがわか れば、受験生はその過去問を勉強すればいいことにもなると思うので、あえてこれ を入れなくても「可能な、特に良質な問題を活用することとし」ぐらいのことでよ ろしいのではないかと思うのですが。 ○井上部会長 私もよくわかりませんが、例えば、薬剤師分科会の薬剤師国家試験 事後評価部会というのが非常にオフィシャルな形で問題をいろいろ事後に検討す るというのが出来たとすると、こういうところで検討をしていって、こう直したほ うがいいのではないかとかいうことまで、もし議論が進むのであれば、もしかする と良質な問題というのが、そこでセレクションされていくということもありかなと は思いますが、そういう趣旨でよろしいのでしょうか。 ○総務課長補佐 具体的には報告書が出来た時点では、まだ各部会も設置されてい ない状況ですけれども、先生がおっしゃられたような事後評価とか、あるいは事後 評価でのコメントをいただいた上で、実際の国家試験の作成委員会の中で評価をし て、これは出してもいいでしょうというような評価をしていくとか、そういったよ うなことが考えられるかなと思います。 ○井上部会長 ほかにはいかがでしょうか。どの部分に関してでも結構です。 ○赤池部会長代理 いまの点ですが、各科目の教科検討委員会でかなり詳細な検討 が現在でもなされております。それが今度、事後評価委員会に上がって検討をされ ることになりますのでそういう意味で、そういう経過がわかっている大学の先生方 が一定の評価という、たぶんそちらのほうがすぐに思い浮かべられるのではないで すか。確かに表現は曖昧だと思います。 ○児玉委員 4頁の合格基準なのですが、その(1)、いわゆる65%以上とすると。こ れはパブコメにも出ていたのですが、これはもうこのままでいくと。これはこれで 私は基本的にはいいと思うのです。ここで変えてしまうというのは、まだ無理かな と。それから内容が全部変わりますので。それから6年制にして質を上げるという のが社会に対する我々の責任です。この見た目の話なのですよね。そうすると、こ れは私の不勉強なのですが、医師・歯科医師の国家試験の基本の合格ラインですか、 それは参考までにどういうパーセントでしょうか。 ○総務課長補佐 医師につきましては必修問題というのがございます。必修問題に ついては80%、それを除いた一般問題で臨床実地問題につきましては、平均点と 標準偏差を用いた相対基準を用いるというふうに一般的なルールとしてはなって いまして、毎年の合格発表の際に、その際の具体的な数値が公表されていますが、 若干のブレはございますが、65%相当ぐらい、前後ぐらいの得点になっています。 ○井上部会長 そういう意味ではリーズナブルなあれなのかもしれないですね。必 須問題に関しては私のところは70というところがちょっと低いといいますか、な のかもしれません。いかがでしょうか。実施時期、現行の2日間の日程を維持する、 この辺に関しても問題数345題というのは、かなり窮屈ではありますが、2日間で おさまるということで、これもこのような形で明示することでよろしいでしょうか。 時間はまだ大幅に余っていますが、何かありませんでしょうか。先ほどお話しいた だいた厚生労働科学研究、班研究のことについて、何か注文とかご質問等ございま すか。先ほど複合問題について例示するような問題を、いまご検討いただいている という話だったと思うのですが、そういうものがどの段階でどういうふうに公開さ れるかとかその辺に関して何か。まだ決まっているわけではないと思いますが。 ○総務課長補佐 まだスケジュールは明確には、研究班の進捗状況と併せてご相談 をしなければならないのですが、まず21年度の目標としましては、参考資料の6 の研究計画の概要の部分の(1)〜(3)までを21年度に実施をしたいと思っております。 その上で(4)の全国薬学部、薬科大学との意見交換みたいなものは、来年度のどのぐ らいの時期になるかはわかりませんが、なるべく早い時期に実施をしていきたいと 考えております。また、意見交換などのやり方も研究班などとも相談をして、ある いは薬学教育の各種の団体とかと検討をしながらというふうに思っております。 ○山元委員 赤池先生でもかまわないのですが、国家試験問題を作っていく年間の タイムスケジュールはどういうふうになっているのか、参考までに教えていただけ ませんか。24年度の報告が出て、それが各大学にコメントをいただいて戻ってき てそれを整理して、さあ、問題を作りましょうというスケジュールがいつごろから 始まるのかという、大体のスケジュールを教えてください。 ○赤池部会長代理 私は守秘義務がありますので話せません。 ○山元委員 スケジュールにも守秘義務があるのですか。 ○総務課長補佐 事務局からお答えします。現行の問題数でのスケジュールですが、 大体8月の上旬ぐらいからその次の年というか、同じ年度の3月の試験問題の作成 を開始をしております。8月の上旬に試験作成の委員を選定をして第1回の会合を 開いて、順次問題を作成いただくといったような形で行っております。 ○山元委員 そうしますと、全く新しいスタイルで試験が始まるとすれば、8月で はちょっと遅いのでしょうね。もっと早くからそういう会議が始まるのでしょうね。 わかりました、ありがとうございます。 ○井上部会長 それはいくら何でも8月から3月までの間に、345問の新しい形式 の問題を作れというのは、これはかなり無理な話だとは思いますが、どうでしょう。 ○総務課長補佐 試験問題数とあと試験委員の数とか、そういうこととも関係がし てくるとは思います。先ほどの補足ですが、現行は7月に医道審議会の薬剤師分科 会を開きまして、今年度の試験の実施はどうしましょうということをカチッと決め た上で、試験の作成にとりかかっていますので、新しい試験問題について、どのよ うな体制、それからどのようなスケジュールというのは、若干早めることも含めて 今後の検討課題だと思っています。 ○井上部会長 これ是非早めていただきたいと思います。 ○赤池部会長代理 時間をとるということは必ずしも問題数が増えたことと対応 するようには私は思えないのです。やはり、先ほども厚労省のほうからお話があり ましたが、出題委員の人数の問題が重要です。どういう体制にするかということで、 あまり長く時間を取りましても、それで、では作業が非常に進むかというと、そう いうものでもありません。出題になられた先生のご負担ということを考えた場合も、 自分自身のことを考えましても、あまり長い時間を、それこそ1回出題委員になり ますと何年間か続けますので、いまでも拘束される期間が長いと思っていますが、 それがほぼ1年間ずっとというと、それが何年も絶えず出題委員として拘束される ということになります。短か過ぎてはいけませんでしょうが、適切な期間の中で集 中して検討される。むしろそれが効率よく進むと思います。そのような試験委員会 を作っていただくことが、非常に重要だと思います。 ○井上部会長 わかりました。 ○吉富委員 合格基準のところで疑問が出たのは、「総得点の場合には問題のない よう補正する」という文章が付いているのですが、あとの各項目35%以上、必須 問題の50%以上には、そのラインを補正したという、あれは頭が付いていないの ですが、これはどうなっていますか。 ○井上部会長 事務局お願いします。 ○総務課長補佐 現状も足切りと総得点とございますが、足切りの部分については 補正はしておりません。もちろん廃問などの問題があった場合には、それで対応し ているところです。 ○吉富委員 ということは、必須問題の足切りの50%というのは、あくまでも10 問中5問できていないと駄目だということですね。ひょっとしたら1問ぐらいプラ スアルファーになるのではないかとか、大体都合のいいように学生は考えますし、 こちらも考えますから、そういうことはないということですね。 ○森委員 4頁の下の実施時期なのですが、この下に今回、なお書き以下が加わっ ているのですが、ちょっとこれ座り場所が悪いような気がします。あくまでも新薬 剤師国家試験の実施時期は24年度からということで、その後のなお書きとはちょ っと内容が違うので、置き場所がここどうなのかなと。 ○井上部会長 時期ではないということで。 ○森委員 はい。 ○井上部会長 これは事務局のほうでお考えいただければと思います。ほかにはい かがですか。 ○望月委員 3頁の複合問題のところですが、複合問題というのが科目領域と実務 との、必ず1対1対応の組合せのセットになっているのですが、例えば3つぐらい の科目領域が1つの問題に複合問題としてなるとか、そういう可能性もないわけで はないような気がするのですね。薬理、薬剤、実務みたいな形でですね。そういう ご検討は今回のあり方研究班ではなさるご予定とか、あるいはそういうことが起こ ってしまったときに、足切りをどういうふうに整理をしていくかとかいうのは、考 えていらっしゃるのかどうか。 ○総務課長補佐 現在ご検討いただいている研究班では、まずはこの複合問題とい いますか、組合せ的な問題の導入が、今回の国家試験が初めてですので、まずは2 問の連問形式でということで、そのモデル問題といいますか、そういった問題の検 討を行っていただいているところです。 ○井上部会長 これも当面は3問、あるいは問題は出さない。あまり想定内にはな いと。 ○総務課長補佐 実際の問題の作成の時点になるとは思いますけれども、現時点で はあまり想定はしていないです。 ○井上部会長 なお検討課題ではあると思います。よろしいでしょうか。 ○児玉委員 いまの望月先生の言ですが、現場からすれば、まさに総合的判断なの です。いろいろなことがあって、そして最後に問題解決をするという意味では、総 合問題というのか日本語がよくわかりませんが、そういう形式というのは、是非こ れはより一歩進んでいただきたいなと思います。 ○望月委員 もう1つなのですが、こちらの研究班の研究概要のところの2段落目 の最後のほうに、先ほどの山元先生のご質問とも関連するのですが、「他領域にま たがる複合的な問題作成が求められる」ということから、問題作成のための体制を 検討する部分があるような記述が若干書かれているのですが、ここの問題の作成の 体制の整備の仕方とかは、こちらの研究班では検討されるのでしょうか。 ○総務課長補佐 それもどこまでこの2年間の研究でできるかということにもよ ると思いますが、1つの考え方としては、厚労科研の中で、複合問題を作るときに 実務の方と、それからそれ以外の各領域といいますか、科目の方とがどういうコミ ュニケーションでどういうふうなやり方で問題を作っていくと、問題がうまく出来 るかといったようなことを経験的にお示しいただいて、そういうものを参考に厚生 労働省のほうで国家試験の問題作成委員会の体制を具体的に検討していく。そのよ うなことが考えられるかなと思っております。 ○望月委員 そうしますと、委員の構成メンバー等を拝見していまして、もちろん 実務家教員という方が入っていらっしゃるとは思うのですが、実務領域の研究協力 者等をきちんと選ばれて検討を進めていただくことが必要になるのかなと。ここに は表に出てきていないので、きっといらっしゃるとは思うのですが。 ○井上部会長 当然そういう方がいないと問題は作れませんので、かなりのご協力 はいただいているのだとは思います。ここでの自由なご意見として、実際に複合問 題を作るときに、どういうふうな作り方が理想的かといいますか、先ほどお話があ ったように、初めから実践の方と基礎の方とを組み合わせて問題を作っていくのか、 いい問題を作るのに何がいちばんいいのかとか、その辺はフリーなディスカッショ ンとしては、ここでもご意見をいただいてもよろしいかと思うのですが、いかがで しょうか。 ○平井委員 ここでお尋ねすることではないのかもしれないのですが、実務という か現場は、非常に早い速度で変わっておりますので、それをどの程度まで国家試験 に反映してもいいのかということがあって。例えばサリドマイドの件を1つとって みても、非常にさまざまな問題、基礎的な構造式の問題から倫理の問題から、制度 の問題からいろいろなものが絡んでまいりますが、ただ、サリドマイドは実際に、 正式にはようやく認可になったぐらいですかね。 ○望月委員 1年くらい前です。 ○平井委員 ですから、それぐらいのものを例えば出題していいのかどうかという、 その辺りも何か基準が決まっているのでしょうか。 ○総務課長補佐 ご参考になるかですが、薬事法規とか、そういった薬事制度に関 しましては、改正されて1年というのを目安にしておりますので、それより短いと いうのはちょっと難しいとは思いますが、ただ、教育の期間とかもありますので、 若干の考慮は必要だと思いますが、その辺りが1つの目安になるかなとは思います。 ○平井委員 近々のことでも非常に重要なことがあったりすると、私、薬科大学に いたときは学生に「新聞とかをちゃんと読んでおきなさい」とかよく言っていたの ですが、そういうような部分も若干考慮に入ったりすることもあるのかなと思って お尋ねしたわけです。 ○白神委員 いま法規の話が出たのでちょっと追加させていただきますと、実際に は基準のほうでは原則1年以内、1年を経たないと出さないとされているのですが、 最近の国試で何度も1年経たないものが出ておりまして、その理由を厚労省に聞く と「これは原則だから」という話なので、あまりいまの話は信用ができないところ があるのですが。 ○平井委員 しつこいようですが、何度も言いますけれども、それは大学の教育の あり方に完全に関わってくると思うのですね。教科書だけやればいいというもので はないし、学生さんも薬理は薬理、薬剤は薬剤ではなくて、問題に合わせていろい ろな知識を活用し、自分の頭で考えるというものを、国家試験でやっていただきた いわけですから、そういうやり方から変えていかなければいけないのではないかな と思いました。 ○赤池部会長代理 まさに今おっしゃっていたようなことは、たしか以前の委員会 でも議論をされていたように思います。現行の制度でもそうですが、なるべく生き た内容の問題を入れることが重要です。特に先ほどちょっとお話が出ていましたが、 かなり早くに出たものでも、例えばある意味で、法律の上でも、私の記憶では例え ば個人情報保護法などが導入されたときには、非常に早く試験問題に出たと記憶し ています。そういったものは当然、国民として周知されている可能性が非常に高い とかいったことで、しかもそれを知らないと出たら薬剤師としてすぐに問題が生じ る恐れがあるというような場合には、非常に早くても問題に入ってくると思います。 ある意味でおそらく出題委員の先生方の中での匙加減というところが、どうしても 入ってくると思うのですね。やはり原則は原則である程度決められたとしても、実 情を見ながら適宜入れていく。それがまさに今回の国家試験では実務という部分で 多くなってくると思います。そういう意味ではファジーになってきますし、教育の ほうは対応が大変で、逆に批判的にいえば、予備校的なことが出てくることにつな がるのかもしれませんが、そこはある程度流動的に対応していくということで、少 しでも現状の中の重要なものを組み入れていくことをせざるを得ないのではない でしょうか。  ただ一方で、特にこういう複合問題などでそういう問題が出てくると思うのです。 例えば基礎的な部分と組み合わせたときに、基礎的な部分というのはどうしても教 科書等を資料として使うことになると思います。そうすると、いろいろな意味でち ょっとギャップが出てくる可能性はあるかもしれませんね。その辺は今すべてが解 決するということは難しいと思いますので、特に複合問題のような組み合わせたも ので、先ほど望月先生がおっしゃったように、1、1、1という組み合わせもどうか ということも含めてですが、少なくとも出発点はある程度単純な、1、1ぐらいか ら始めていくのがよいと思います。これはおそらく出題委員会でもノウハウが蓄積 されないと、なかなかその次のステップは踏みにくいと思いますので、本当は1年 目からベストなものを国家試験として提供すれば最もよいのでしょうが、やはり、 1、2年ぐらいはそういう意味で、なるべく出題しやすい形でいって、ノウハウが 出てきて、過去問もたまってきたところで、さらにより良いものを目指す。このよ うに段階的に上げていかざるを得ない面もあるのではないかという気がします。 ○山岡委員 また少し元に戻って申し訳ないのですが、最新の話題という意味では、 やはり法の改正とか新薬の問題とか、そういう問題を除けて、一般の方が非常に興 味をもっておられる問題。例えば肝炎の問題ですとか、薬害が起こっているよとか いうふうなものは、やはり薬剤師としてある程度その目を持っていてほしいと思う のは、たぶん一緒だと思うのですね。そこの部分を除けてただ単に大学の中で閉じ こもって、これだけ教えたらいいよという観点に国家試験対策がなってしまうとい うのは怖いので、やはり1年というのは、あくまでも目安だというふうに考えてい ただきたいと思います。 ○白神委員 ちょっと誤解があると申し訳ないのですが、私が申し上げたかったの は、むしろそんな1年は出さないなどというようなことをしていただかないほうが よかったという意味で申し上げて、それがあると、やはりそういう中で問題を考え ていくとか、講義なりも考えていきますので、先生方がおっしゃるように重要なこ とは出せばいいのだと思いますので、それのほうがよろしいのではないかと思って います。 ○井上部会長 目処として、そういう類の縛りがある程度ないとということで、1 年程度というふうに言っているのだろうと思いますが、原則という言葉が極めて有 効であるということなのかもしれませんが。ほかにはいかがでしょうか。 ○大和田委員 いろいろな議論がありますから、実際にはどんな問題が出るかとい う興味のほうが進んでいると思うのですよね。大学でのいろいろなカリキュラムを 設定したりしている立場からすると、一方においては6年制は予備校ではないから ということで。ただ、実際に教育内容を規定しているのはコア・カリキュラムと、 薬剤師実務、実践教育ですから、国家試験ということは、どうしようもないことで す。そういう意味では予備校だ何だなんて言っていられないわけですね。予備校の 方も来ておられるかもしれませんが。  それでそのことについて、例えばいま議論を聞いていても、問題の内容とかカテ ゴリーとか配点の問題でも、いろいろまだ問題があるようですし、理解もかなり違 っている。この研究班でただ個別にいろいろな問題を検討しているだけではなくて、 できるだけ早急にに少々雑でもいいから、全体の350問でシミュレートした国家試 験の問題みたいなものを作ってこうだと、これでこの部分はこういうふうにカテゴ リー分けして、こういうふうに配点するのだというのが。実際の作業としてもそう いうことをやってみると、問題点が非常に浮き彫りになって対策も立てやすいと思 うのです。  その過程で先ほど大学とかいろいろな意見を聞くというような、流すのも個別で はなくてそういう形で流していただいたほうが包括的な意見が聞けて準備しやす いのではないかと思うのです。そのためにはかなり早くからスタートしなくてはい けないので、この委員会のこのスケジュールはちょっと遅いような気がしているの ですが、いかがなものでしょう。 ○井上部会長 いま先生がおっしゃったようなことをやろうとしたら、大体こんな 試験委員の数ではとても足りませんし、たぶん厚労省の研究班の研究費の問題もた ぶんあって、こういうようなスタッフといいますか、数でやるしかなかったのだと 思うのですね。そうすると、まずは複合問題というのはどんなものだろうというこ とから始めているのだとは思います。そういう意味では先生がおっしゃるように、 345題作ってというのは本当に理想的なのだろうと思いますが、そういうことが厚 労省としては可能ですかね。 ○薬事企画官(山本) 何百題作れるかはさておきですね。ただ、先生方からご意 見をいただきました、いわゆる具体を見てそれをどんどん精査していい問題をとい うのが求められているのは、私ども強く認識していますので、できるだけ早くそう いう形で、いろいろな問題を試作して、先生方に見ていただけるようにしたいと思 います。急ぎたいと思います。 ○井上部会長 やはり複合問題、それから必須問題というのはどういうものとか、 理論問題と必須問題の違いとか、そういう辺りはできるだけ早く提示していかない といけないだろうと思います。345題を作るのは現実的には難しいかもしれません ので、その辺は是非ご配慮をよろしくお願いいたします。ほかにはいかがでしょう か。 ○白神委員 他の件ですが、資料の2-2、パブコメの件というか、それに関連して ですが、3つ目の四角に薬害の話が出ております。実はCBTの問題のブラッシュア ップのときというか、経験したのですが、あちらこちらで同じ問題が出てまいりま す。あちこちでソリブジンが出てまいりました。それがCBTの場合ですと特にゾー ン1、ゾーン2、ゾーン3で分かれてしまって、学生によっては同じ問題が何回も ということが出てまいりますので、ここにこういうふうに応えられているのは、そ のとおりだと思うのですが、それは国家試験の段階ではこの辺り調整をするか、あ るいはそれぞれの分野の視点というものを出題基準に書くかしないと、また同じこ とが起こってしまうのではないかという懸念がありましたので、意見を申し上げま した。 ○井上部会長 もう1つの部会で薬剤師国家試験出題基準改定部会がありまして、 その辺のところで、もしかするとその辺のところは検討をしていくことになるのか もしれません。よろしいでしょうか。 ○林委員 試験を2日間で実施するというところに問題点を絞りたいのですが、い つでしたか本検討部会において、関野企画官から確かに2日間で実施する案を出し ていただいたかと思います。あの案はまだ決定されていないということは分かって いるのですが、実際にいろいろな先生方と話をしているときに、2日間にこれだけ の試験問題を入れるのは時間的にも、体力的にも相当厳しくなるのではないかとい う意見が出ています。さらに関野氏の提案では、基礎になる必須問題の時間枠と、 その他の問題の時間枠とを細かく分けていたと思います。これらが決まりますと、 問題数とその時間枠から、問題のおおよその難易度を予想することができますから、 大学側も対策も練りやすくなるのではないかと思います。したがって、この時間枠 をいつ頃どのようにして発表していただけるのかについて、現在のお考えをお聞か せいただきたいと思います。 ○総務課長補佐 現状ですとスケジュールなどは、その試験の実施の年度の夏ごろ に、試験の日付なども含めて公表をしております。今回の場合にそれより早めるこ とができるかどうかというのは問題をどのような、いま先生ご指摘がございました とおり、必須問題をどのぐらいの時間配分でできる形にするのかとか。そういった ような検討と合わせてということになりますので、現時点で明確なスケジュールを 申し上げるのは難しいのですが、先ほど山本のほうからいろいろな作業を急ぎたい ということを申し上げましたが、この辺も合わせて急ぎたいと思ってはいます。 ○林委員 既に述べましたように、試験に対する対策を早めに検討するためにも、 特に必須問題の時間枠を早く示していただきたく思います。 ○井上部会長 そうですね。必須問題は何分で解ける問題とか、そういうようなも のがあったほうが必須問題というのは考えやすい、そういうことをおっしゃってい るのだと思いますが、その辺は急いで。 ○林委員 分かりました。 ○井上部会長 ほかにはいかがでしょうか。これ1日目はどこまでやって、2日目 はどこまでというようなのも、まだ全くと思ってよろしいのですかね。 ○総務課長補佐 はい、先ほど必須問題と一般問題と、あるいは科目の区切り方と か、いろいろあったと思いますが、そこをどういうふうな区分で出していくのかと いうのも、今後の検討課題になるかとは思います。時間の区切り方として、1日目、 午前中を例えば必須問題にするのか、必須問題のうちの何科目にするかとか、そう いうところは問題数とかちょっとシミュレーションなどをしながら、設定していく ことになるのかなというふうに思っています。 ○井上部会長 その辺のところはできるだけ早く何とかしないと、問題を作ってい くうえにおいても、その辺は大きく響きますので、是非検討を急いでいただければ と思いますが、よろしいでしょうか。 ○白神委員 先ほど吉富先生がおっしゃったことが非常に気になり出したのです が、必須問題のほうの足切りですが、要するに何を必須問題とするか、これからお 示しいただくのだと思いますが、そのレベルによって平均点が50点だったなんて いう話のところで、足切りが動かせないとなると、非常に問題が起こりそうなので すが。 ○井上部会長 それこそCBTで非常に高い回答を期待していたのに、現実にはとい うようなこともあるわけですので、かなり気をつけていかないといけないとは思い ますが、いかがでしょうか。そういうことも踏まえてさらに検討をしていただけれ ばと思います。マイナーなところでかなり修正は要するかと思いますが、全体的に はこういう案でよろしいでしょうか。これを修正したものを薬剤師分科会に出すと いうことになるわけでしょうか。 ○総務課長補佐 はい、ご指摘いただいた修正点ですが、確認をさせていただきま すが、文面については改めて部会長にご確認いただくとさせていただければと思い ます。2頁目の(3)の最後の部分から3頁目に入るかと思います。最後の部分に禁忌 肢の導入に関しまして、禁忌肢というかそういう問題形式については、今後の課題 とするといったような内容を付け加えさせていただく。  4頁目の最後の実施時期の部分を、表題を「実施時期及び期間」など、ちょっと 検討する形で、2日間の日程ということと齟齬がないような修正をする。そのよう な修正をさせていただくということでよろしいでしょうか。 ○井上部会長 そのほか、いくつかのコメントがあったかと思いますが、それは字 句等の適宜修正をしてということにさせていただければと思いますが、よろしいで しょうか。大体ご意見は出尽くしたと思いますので、これを近藤課長補佐からお話 があったような形で修正をしたものを、薬剤師分科会に提出させていただきたいと 思います。今後の予定についてご説明をお願いいたします。 ○総務課長補佐 いま井上部会長からお話がございましたが、資料3の新薬剤師国 家試験についての案は修正の上、来週の水曜日、12月16日に薬剤師分科会を開催 する予定でおりますので、そこでご議論をいただきたいと思います。その上で分科 会でご了承いただければ、試験の科目につきましては厚生労働省令薬剤師法施行規 則を改正いたしまして、そのほかの内容につきましては、局長通知などでお示しを したいと思います。  議論の中でも少し言及がございましたが、国家試験の出題基準につきましては、 この薬剤師分科会の中に別途、出題基準検討部会を設置することになっております ので、そちらを設置しまして、近々検討を開始したいと思っております。以上でご ざいます。 ○井上部会長 議題2は「その他」となっておりますが、事務局から何かございま すか。 ○総務課長補佐 特にございません。 ○井上部会長 それでは特別にご発言がなければ、これで薬剤師国家試験制度改善 部会を終了させていただきます。どうもありがとうございました。 〈照会先〉 厚生労働省医薬食品局総務課 TEL:03−5253−1111(内線2715)