09/06/24 第136回中央社会保険医療協議会診療報酬基本問題小委員会議事録 09/06/24 中央社会保険医療協議会          第136回診療報酬基本問題小委員会議事録 (1)日時  平成21年6月24日(水)11:05〜12:40 (2)場所  グランドアーク半蔵門 華の間 (3)出席者 遠藤久夫小委員長 牛丸聡委員 庄司洋子委員 白石小百合委員       森田朗委員       対馬忠明委員 小島茂委員 北村光一委員 高橋健二委員(代 清水)       伊藤文郎委員       竹嶋康弘委員(代 中川) 藤原淳委員 西澤寛俊委員       渡辺三雄委員 山本信夫委員       坂本すが専門委員        <参考人>       西岡清DPC評価分科会長        <事務局>       榮畑審議官 佐藤医療課長 宇都宮医療課企画官 磯部薬剤管理官       上條歯科医療管理官 他 (4)議題  ○ DPCについて        ・ 新たな機能評価係数の検討について       ○ その他 (5)議事内容  ○遠藤小委員長  それでは、委員の皆様御着席のようですので、ただいまより、第136回中央社会保険 医療協議会診療報酬基本問題小委員会を開催したいと思います。  まず、本日の出欠状況について御報告をいたします。本日は、小林麻理委員が御欠席で す。また、高橋委員の代理で、全日本海員組合の清水保さんが、竹嶋委員の代理で中川俊 男さんが見えになっております。  なお、保険局長は公務のため欠席される旨の連絡を受けております。  それでは、議事に移らせていただきます。  DPCにおける新たな機能評価係数の検討についてを議題といたします。DPCの議論 につきましては、診療報酬調査専門組織のDPC分科会とも連携をしながら議論を深めて いくと、そういう必要があることから、本日もまた西岡DPC分科会長に御出席をいただ いております。どうもありがとうございます。  本日は、西岡分科会長から機能評価係数に関する分科会での議論の状況について御報告 をいただきまして、それを踏まえまして議論をしていきたいと思います。  それでは、西岡分科会長、御説明のほどよろしくお願いいたします。 ○西岡分科会長  それでは、説明させていただきます。  最初に診−1の資料をごらんいただきたいと思います。これは、4月15日のこの基本 問題小委員会の御意見をいただきまして整理した資料でございます。  新たな機能評価係数の候補といたしまして、大きく3つに分類しております。Aの分類、 これは1枚おめくりいただきましたところのDPC対象病院において評価を検討すべき項 目。Bが、急性期入院医療全体として評価を検討するべき項目。そしてCが、次期の診療 報酬改定では、評価が困難な項目、という3つに分類してございます。  そのうちのAにつきまして、これはDPCの分科会でさらに議論を深めるようにという 御指示をいただいております。Bの項目の中にAの項目とオーバーラップするものがござ いますので、Bの項目の中に括弧をつけて記載してございます。これは、基本問題小委員 会で御議論をお願いするということでございます。  最終的な決定までの時間的な問題もございますので、今回DPC分科会におきましてA の項目について絞込みを行いました。  絞込みを行うに当たりまして、診−2−1の資料でございますが、これは既に御決定い ただきました新たな機能評価係数に関する基本的考え方ということで、7項目挙げており ます。  これをもとにいたしまして、さらに今回の絞込みのための考え方の案というものをつく りました。これが診−2−2の資料でございます。ここにございます7項目、診断群分類 点数表では評価が困難である、もしくは当該DPC病院において特別にコストがかかって いるもの。2といたしまして、DPC病院における医療の質を担保するためのもの。3が、 DPC対象患者が負担することが妥当なもの。入院するすべてのDPC対象患者でござい ます。それから4が、地域として必要な機能と思われるもの。5が、既にデータのあるも の、または容易に調査可能なもの。6が、新たな機能評価係数とすることについて、比較 的合意が得られやすいもの。7は、機能評価係数として評価した場合に、病院での診療や 診療報酬の請求において問題が生じにくいものと、こういった項目を立てました。  まず、1の項目ですが、これは診断群分類の点数表では評価しにくい、評価が困難であ るという観点。それから、2から4に関しましては、これは当該DPC病院に入院するす べての患者さんにとってメリットがあるということで、その医療機関を評価すべきという 観点でございます。それから、5と6の項目でございますが、これは改定までの時間的制 約がございますので、そういった観点からのポイントでございます。7は、問題が生じな いように注意すべきであるという観点でございます。  これらの観点から、次に、資料のDPCの診−3でございます。これでDCP分科会に おいて新たな機能評価係数の絞込みの案というのがございます。こういうものをつくりま した。これをごらんいただけますように、2つの項目に分かれておりまして、Iは次期改 定での導入が妥当と考えられた項目。それから、IIが、次期改定での導入を検討するため、 さらにデータ分析や追加の調査を実施すべきとされた項目でございます。このIIの項目の 中に、例えば救急の問題、それから診療ガイドライン、それから医療計画、さらには人員 配置などは、これは先ほど一番最初の診−1にございましたB項目にも入っておりますの で、この部分に関しましてぜひとも基本問題小委員会のほうの御議論をお願いしたいとこ ろでございます。また、その他の項目に関しましても御意見をちょうだいできればという ふうに考えております。  各項目について御説明させていただきますが。その前に、そのときに診−4の資料がご ざいます、これはこれまでデータのイメージとしてつくったもので、ここに挙がっており ます項目ごとに関するデータのイメージでございます。  2枚めくっていただきますと、調査に当たった病院の概要がここに出ております。そし て、これから出てまいります箱ひげ図というのがございますが、これに対する見方という ことで、ここにございます中央値、それから25%タイル値、75%タイル値、それから 最大値、最小値、はずれ値等の説明がここに出てございます。  1枚おめくりいただきますと、DPC算定病院の病床数というのが出てまいります。こ の縦軸がすべて1病院ごとのDPC算定病床数でございます。まず、この1の病床規模及 び特定機能病院というのがございますが、これは病床規模及び特定機能病院を横軸として、 そのときの病床数でございます。  2は、DPC算定病床の割合ということで、これはケアミックスのほうを示しておりま す。これで見ますと、100%DPC算定病床の施設よりも80から100%のDPC算 定病床割合を持つ病院が多くなっているということでございますが。それから、80%以 下になりますと、かなり病床数が減少しているということが分かります。  3番目の図は、横軸に総合病院、専門病院、それからがん専門病院というふうに分けて ございます。これはこのような傾向になっているということでございます。  それから、もう1つ、2次医療圏での人口におけるDPC算定病院の数を出したものが 4でございます。これで見ますとおり、どの人口割の医療圏におきましても同じような形 での病床が分布されているということがお分かりになると思います。今までありましたよ うに、人口の多い都市部だけが大病院が集まっているというような傾向ではございません。 いずこにおいても同じように分布しているということでございます。  次に、このDPCの診−3の資料にお戻りいただきたいと思います。これについて、個 々の項目についてお話申し上げますが。同時に、今お示ししました診−4のデータと照ら し合わせてごらんいただければというふうに思います。これが9ページから順次出ており ます。  まず、この次期改定での導入が妥当と考えられる項目でございます。まず、正確なデー タの提出の評価ということで、この正確なデータが出ることによって、医療の透明化であ ります情報公開も可能でありますし、医療の質の貢献にも寄与しているということで、こ れを評価しようということでございます。  これにつきまして、ここに部位不明コードの出現率がIの1の[1]でございます。それか ら、Iの1の[2]のほうは、正確なデータの提出の中で、いろいろな、これは非必須項目を どれぐらい記入していただいているかというものの分布でございます。それから、その次 がデータの提出の遅延があった、何回ぐらい遅延があったかというものがこのIの1の[3] でございます。これらをそれぞれで評価するか、あるいは全部まとめて組合せた上で評価 するかということに関しましてはさらに検討を加えていきたいというふうに思っています。  その次が、2の効率化に対する評価でございます。効率化、これは14ページにござい ます。効率化に関しましては、病床規模による特別な傾向はございません。ただ、DPC 算定病床の割合が高い病院のほうが若干この効率化に関して高い傾向があるということで ございます。これは規模にかかわらず、急性期に特化し、効率化に努めた病院ということ で、そういった施設が評価されるべきではないかということでございます。  その次に、複雑性指数による評価でございます。これは15ページにございます。これ は比較的平均在院日数が長くかかるような疾患を受け入れておられるという施設に対して の評価でございます。これは特に特定機能病院が高い傾向が認められます。  それから次に、診断群分類のカバー率による評価でございます。これは多様な疾患を受 け入れておられる病院を評価しようというものでございます。これはその次のページに表 が出ております。16ページには1件でも出た場合という形で全部出しておりまして、1 7ページは6件以上出現した場合ということで、傾向としては全く同じような形になって ございます。  次に、2番目のさらにデータ分析や追加の調査を実施すべきとされる項目でございます。 救急に関するものでございますが。この中にたくさん項目が並んでおります。[1]の部分は、 これは救急車で搬送された患者を示しております。それから、[2]は時間外診療ですね、休 日あるいは夜間の時間外診療で入院した患者さんです。[3]は緊急入院の小児患者。[4]は精 神科の患者。[5]は24時間対応をやっている体制を評価するという点で挙げられておりま す。  それぞれの指数にはさらに枝番がついております。ここで特に[1]−1と[2]−1について でございますが、これはDPC分科会の議論の中ではこれは採用されませんでしたが。D PC分科会の議論を再度どういった意見があるかというのを検討を加えていきましたとこ ろ、特に小児救急などでは患者の実数を評価すべきであると、受け入れ実数を評価すべき である。あるいは、小児救急に関しては、全体の一般救急も含めた形での実数を受け入れ 数で評価すべきであるという議論が出ておりましたので、これは分科会長といたしまして 私がここに挙げさせていただいたという経緯でございます。これもその中で検討の項目と して残したということでございます。  それから、[1]−3と[2]−3についてでございますが、これはこの基本小委で宿題とされ ました地域医療の評価という観点から、2次医療圏の人口に占める救急入院の患者の割合 というものを指標として示してございます。特に[3]につきましては緊急入院というものの 定義、それから[3]、[4]につきましては特定の患者等を機能評価係数にするということの是 非を考えなければいけないということ。また、[5]の受け入れ体制でございますが、これに ついてはどのような指標を持ち出すかということ、これはまだ宿題として残っております。 これらの項目は、ここの救急の項目は特にBの項目にも入っておりましたので、ぜひとも この基本問題小委員会でも、この救急というのは政策医療としても非常に重要でございま すので、御議論をお願いしたいところでございます。  それから次に、2番目の患者の年齢構成による評価というのがございます。これは、特 に高齢者の疾患を受け入れているというところで、それを評価してほしいというのがいろ いろなところから声が出てございました。  これを評価するに当たりまして、年齢構成指標というものをつくってみました。これは どういうことかと申しますと、DPCはすべて同じ、疾患が決まりますと同じ値段でござ いますが、それを年齢別にどのぐらい費用がかかっているのかというのをとっていきまし た。それを係数といたしまして、それぞれの施設の係数にするということを考えておりま す。この結果から見ますと、やはり高齢の患者さんほど医療費というか経費がかかってい るということが出ております。  それから、あと、診療ガイドライン、それからチーム医療の人員配置ですね、それから データの公開については分科会としてもさらに議論を深めて、具体的な指標を出していき たいというふうに考えてございます。  それからもう1つ、地域医療の部分で、4疾患5事業の実施状況を評価してはどうかと いうことの意見が出ておりました。この中で4疾患ということよりも、4疾患の中に含ま れております糖尿病というのは、これは現代ではやや慢性疾患の形になりまして、実際に 糖尿病をお持ちの方で入院される方がDPCに入られる方が脳卒中であるとか、あるいは 急性心筋梗塞といった病名で入ってこられるということで。むしろ糖尿病は複傷病のほう でカバーされているということでございますので、これは糖尿病を外させていただきまし た。そして、残りの3疾患でこの受け入れ数ということで評価するということでございま す。  実際には評価分科会で、資料診−5にございます資料があるんですが、表の中で非常に たくさんの項目が挙がってまいりました。それぞれにつきまして○、△、×といったよう な形で評価を加えさせていただきました。今日はそのうちの○の部分と△の部分について 御説明させていただいたところでございます。  御意見をちょうだいできればというふうに思っております。よろしくお願いいたします。 ○遠藤小委員長  ありがとうございます。  事務局、何か補足がありますか。 ○事務局(宇都宮医療課企画官)  医療課企画官でございます。先ほど分科会長のほうから、分科会で候補として残らなか ったんですが、会長の御意思で入れたものとして、診−3のIIの1の救急の[1]−1と[1]− 3とおっしゃったんですが、これは[1]−1と[2]−1の間違いでございますので。 ○西岡分科会長  失礼しました。 ○事務局(宇都宮医療課企画官)  その部分の修正だけでございます。 ○遠藤小委員長  ほかによろしいですね。はい。  ただいま分科会長および事務局から御説明がありましたけれども、機能評価係数、かな り絞り込んでいただきました。診−5に書いてありますように、多くの指標が案として出 ていたわけですけれども、その中で診−3に表記されましたように、次期改定で導入が妥 当であろうというのが大きく分けて4つ。個別にどういう指標をつくるかというところに ついてはまだ不透明なところ、不確実なところもありますけれども、こういう内容ではど うかというもの。それから、次期改定で導入するためにはもう少し調べてみる必要がある ので、この指標の案も絞られていない。指標のとり方いかんによっては全く結果が違って くるというような性格のものが1から6まであるということであります。  したがいまして、基本小委といたしましては、このようにおまとめいただきました専門 組織の案につきまして、どのように評価をするか、あるいはどのような追加のお願いをす るかということでありますけれども。御質問、御意見ございますでしょうか。  藤原委員、どうぞ。 ○藤原委員  少し基本的な質問ですけれども。こういうふうに項目を絞り込まれている状況の中です けれども。これは要するに係数をどうつけるか、一律ではもちろんないと思うんですが、 その辺のところの手順というか方式は決まっているかどうかということと。現在出来高と DPC病院の間にどのぐらいの収益の差があるのか。私の認識では1.2倍から1.8倍 ぐらいの認識かなと思っているんですが。それは言いにくいことかも分かりませんが、も し言える範囲で教えていただければと思います。 ○遠藤小委員長  後者の議論は何に関係いたしますか、本日の機能係数の議論をするときに。 ○藤原委員  診療側としては、出来高とDPCと2本立てだという主張をしております。だから、そ の中で全体像を見ていく場合にはやはりそういったことも考えながらやるということは必 要ではないかというふうに思ったところです。 ○遠藤小委員長  属性を同じにした医療機関において、DPC対象病院とDPCを算定していない病院と の間の収益の差を知りたいという話ですね。  前者ので質問は、そのプロセスというのは、今後どういう形でこの機能係数を入れてい くのかというプロセスについての質問ですね。 ○藤原委員  要するにいろいろな項目があり要素があると思うのですよ。それは、点数のつけ方次第 であり多くあったとしても、それを点数をそれぞれ適切にやっていけばそれはそれで問題 ないんじゃないか、それだけ多要素のものが組み込まれるというふうに思いますけれども。 例えば10項目に絞り込んで、その点数のつけ方で0.1もあれば0.01もあるとした ときに、それってその項目を絞り込む意味がどれだけあるのかなということになるわけで。 これ一律につけるわけじゃないんでしょう。だから、そこのところをどういうふうに見る か。これは基本的な問題だと思いますけれども。説明できる範囲でお願いしたいと思いま す。 ○遠藤小委員長  事務局、よろしいでしょうか。どうぞ。 ○事務局(宇都宮医療課企画官)  まだ現時点では、つまり医療機関の機能を評価するものとしてどのようなものがふさわ しいかという議論をまだやっている段階でございまして、今後数字の決め方等についてど のようにやっていくかということは現時点では具体的なプランというものはまだ検討して いるところではございません。 ○遠藤小委員長  ということだそうです。今後の議論だということだと思います。  後者のものにつきましては、医療経済実態調査である程度分かりませんか。DPC対象 病院とそうでない病院。 ○藤原委員  厚生労働省はもうつかまえられていると思いますので、公開できなければやむを得んと 思うところです。 ○遠藤小委員長  何かありますか、事務局。 ○事務局(宇都宮医療課企画官)  すみません、ちょっともう一回、質問の意味がよく分からなかったんですが。 ○遠藤小委員長  後者の質問は、私も多分こういうことだろうというふうに思って確認をしたわけなんで すが。DPCを算定している病院とそうでない病院との収益の差ということですね。だか ら、その属性を同じようにして、その収益の差は把握できておりますかということなので。 それは医療経済実態調査では分からないんですか、昨年、前回のでは。 ○藤原委員  日本医師会としては、すみません、ある程度その辺ははじき出している部分はあるんで すけれども。先ほど言いましたように、1.2から1.8ぐらいかなというような認識で おるんですけれども。それは厚生労働省としてはどういうふうにとらえられているかとい うことを聞いたわけですが。それはなかなか答えにくいということであればやむを得んと 思います。 ○遠藤小委員長  その種の議論は、点数を今後どう設定していくかというときの議論の中に入ってくると 思いますので、その過程でそういう視点からの御指摘をまた受けたいと思います。今の段 階ではどういう病院の機能に機能係数を与えるかという議論をしているわけでありますの で、その議論に集約していきたいと思います。  ほかに何か御意見。  牛丸委員、どうぞ。 ○牛丸委員  言葉の説明というか、内容の説明をしていただきたい。診−3のIの3です。1は正確 なデータを提出していることを評価すると、2は効率性ということを評価するというこ とで、割と理解しやすいですが。3番の複雑性指数という、この複雑性という意味がよ く分からないので、もう少し内容を説明していただきたい。 ○遠藤小委員長  では、分科会長、お願いします。 ○西岡分科会長  これは実際には同じDPCでDPCの場合には入院期間というのが設定されてございま す。その中で同じように入院されて、病気としては同じなんだけれども、やはり合併症が あったりいろいろなものがあったりして、非常に入院期間が長くなるようなそういった患 者さんを受け入れているということの評価をしようということでございます。  計算式は、診−3の[1]のところに計算式が出ているんですが、この計算式を見ると余計 に分かりにくくなるところがあってまことに申しわけないんですが。 ○遠藤小委員長  要するに病気が同じだとしたときに、長く入院している病院とそうでない入院とでそれ ぞれの差をつけましょうと、そういう考え方ですよね、基本的な考え方としては。だから、 言葉の、複雑性という、ネーミングが複雑性というのは明らかに間違いで、ミスリードを 招くような言葉だと思いますので。ネーミングにつきましては正式に決まった段階でもう 少しきちっとしたルールで分かりやすいものに全部つくり直したほうがよろしいかと思い ますので、それはまた正式に決まった段階で名は体をあらわす形に修正をしていただくと いうことでよろしいのかなというふうに思います。  北村委員、どうぞ。 ○北村委員  今の分科会委員長の御説明を伺って、私どもやはりDPCというのはこれから拡大基調 にあるべきだろうという基本的姿勢をとっておるもんですから、そういう意味では例えば 複雑性指数あるいは診断群分類、多様な患者を受け入れる病院が評価されるとか、入院期 間が長くなるようなということで、やはりDPCの拡大方向へという傾向がうかがわれま すし、そういう絞込みをしていただいているところ、大変評価したいと思うんですが。  2つ質問がありますのは、救急・小児緊急医療のところで、複数の診療科の24時間体 制の実態調査ということを挙げておられますけれども。どのような診療科を想定しておら れるのか、その辺をちょっと教えていただきたいなということと。  それから、これ私がまたとんちんかんなのかもしれませんけれども、この地域医療大変 重要なんでございましょうが、地域医療の[7]の6分の4ページの一番上から2つですけれ ども。入院した患者数を2次医療圏の人口で割る割合で検討されて△と×ということなん ですけれども。この地域医療のところというのはどうしてもやはり人口が少ないところに いろいろな問題が出てくるんでしょうから、絶対数という評価というのは全く意味が無理 なんでしょうか。小児数なんかも絶対数でちょっと考えてますよね、両方△になっていて。 やはり絶対数で見る部分がないと、病院の経営も大変でしょうし、あるいはその評価する ときに割合だけですと余りにも平均化されて、やはりその地域の特色をなかなか生かせな いのかなというような感じがして。ちょっととんちんかんかもしれませんけれども。  以上でございます。 ○遠藤小委員長  ありがとうございます。  ただいま救急の話でございますね。救急については、理屈の上では絶対数、それから2 次医療圏の人数の中でと。入院患者の中での比率があるのですけれども、それぞれそのイ ンデックスによって高い評価が出る病院の特性が違ってくる可能性があると思います。専 門組織でのその辺の御議論を少し開陳していただくと分かりやすいと思うのですが。よろ しくお願いします。 ○西岡分科会長  ありがとうございます。これは分科会では比率だけでいいのではないかということだっ たんですが、実際にはここに出ております箱ひげ図のデータでごらんいただきますと、D PCの病床が非常に少ないところで同じように救急を入れているところが高くなってしま うんですね。ところが、DPC病床が多いところの病院の場合にはたくさん受け入れ、実 際にはかなりたくさんな救急患者を受け入れてくださっているんですが、その比率にいた しますとその評価が低くなってしまうというそういう一面が1つございます。  それで、これは私がいろいろな議論を含めましたところ、むしろ救急の場合にはそれを たくさん受け入れてくださることのほうも評価すべきではないかということから、絶対数 というものを復活させていただいたという経緯でございます。  ですから、両面のところで、比較的規模の小さい病院もやはりそれで評価されるような ものも必要でございますし、数をたくさん受け入れてくださっているところに対してもそ の評価ができるような形で、これをどういうふうに組合せるかというのは今後の課題にな ると思うんですが。そういう指標だけを残しておきたいということでございます。  それから、もう1つございました診療科の体制でございますが、これに関しましての議 論は、病院で当直している医師が1人か2人しかいないようなところと、全科の医師を備 えているような、特に大学病院なんかそうでございますが、そういう待機しているところ、 1人か2人のところもあるし10人ぐらいのところもあるしいろいろ体制がございます。 その人たちが救急患者の受け入れのためにずっと待機しなければいけないと。それに対し て何らかの評価ができないだろうかと。これは医師についてでございますが。それ以外の コメディカルのスタッフの配置も必要になってまいります。それに対して評価できないか ということでございます。 ○遠藤小委員長  ありがとうございます。  北村委員、どうぞ。 ○北村委員  ありがとうございました。この小児のところはまだ絶対数と割合がまだ、その選択がこ れから残されているわけですよね。ところが、地域医療の場合は絶対数という要素はもう ないと。 ○遠藤小委員長  事務局、どうぞ。 ○事務局(宇都宮医療課企画官)  今北村委員がおっしゃったのは、診−5のほうの資料の×とか△とかその辺をごらんい ただいておっしゃっているんだと思いますが。その×の理由としてはいろいろあるんです けれども、例えば小児とか精神の場合にはむしろ非常に限られた患者をもって病院全体の 機能を評価ということについてはどうかという理由で落ちているというようなことでござ います。残っているほうの診−3のほうの資料をごらんいただいたほうが多分分かりやす いと思うのですが。こちらに絞り込んだ結果ございますけれども、IIの1の救急・小児救 急のところで、[1]について枝番が1と2と3と3種類ございます。お分かりになりますで しょうか。この[1]については救急車で搬送されて入院した患者さんについてのものでござ いますが、[1]−1については絶対数です。患者さんの数、絶対数で。[1]−2については、 その病院の入院患者における救急で搬送された患者さんの割合と。つまり、枝番の1が絶 対数で、2番は割合。枝番の3が、2次医療圏の人口において占める割合ということで、 ここの部分で2次医療圏の中の状況ということを見ているということでございます。です から、救急全体については今の3種類についてまだ候補に挙がっているところでございま して。  もうちょっと説明しますと、診−4の資料に箱ひげ図がございますが、診−4の18ペ ージをごらんいただきたいと思います。18ページは救急搬送の患者さんの絶対数で見た 場合どういう傾向になるかというものでございますが。まず1番の病床規模でごらんいた だきますと、病床規模が大きいほうが高くなる傾向にあると。2番の算定病床割合は、D PCの病床の割合が高いほうが高くなる傾向ということで、大規模でDPCに特化してい る病院のほうがとりやすい係数になるであろうということでございます。  それに対しまして、19ページは今度は患者さんの院内における割合でございますが、 これをごらんいただきますと、まず1番の病床規模については、それほど傾向が出ていな い、病床割合についてもですね。余り差がないか、あるいは小さいほうが若干いいかどう かというところだと思います。  次の20ページでございますが、今度は2次医療圏に占める割合でごらんいただきます と、150万人以上という大都市というか人口の多い医療圏の場合には低くて、むしろ5 0万人未満の小さい医療圏で救急を頑張っているようなところがどちらかというと高く出 るというような、この3種類どのようなものをとるかによってどういった病院が評価され るかというこういう違いが出てきておりますので。こういうところをまた検討して、どの 指標にするのか、あるいはすべて3つともにするのかとかそういう検討を進めたいと、そ ういうことでございます。 ○遠藤小委員長  そういうことでありまして、インデックスのとり方で全く評価される病院が違ってくる というところなので、非常に微妙な問題を抱えているということ。  坂本専門委員、どうぞ。 ○坂本専門委員  診−2−1の中2番目に患者の利点をDPCの評価に入れるべきだと書いてございます が、診−3のiiの1の救急医療の評価の中では、患者さんの数をとっていらっしゃいます。 その患者さんにも早く見なくちゃいけない患者さんと、ゆっくりでもいいから見てもらう 患者さんというタイプがあり、患者さんの利点から考えると、やはり早く処置をしなくち ゃいけない患者さんに対して、どのように病院が対応しているかということが、医療の質 の中での見方の1つではないかと思うのです。ただ数を見ているということだけではなく て、もう1つ踏み込んで、早く見なくちゃいけない急変している患者さんに対して、どの ような対応をしているかというような指数については話し合われたのでしょうか。 ○遠藤小委員長  分科会長、どうぞ。 ○西岡分科会長  これは救急の外来でのトリアージの問題を御指摘いただいているんだと思いますが。実 際にはこれはもう各病院におきまして重い患者さん、緊急の患者さんと時間を待っていい ような患者さんとトリアージしながら見分けているというのが現状でございます。それに ついて、評価してはどうかという御意見はいただいております。ただ、今これを評価する ためには、かなり膨大な調査が必要になりますので、そこのところで今のところこれが候 補に挙がっていないということでございます。いずれはそれをやらなければいけないとい うことになっております。 ○遠藤小委員長  ありがとうございました。  ほかに御意見。  西澤委員、どうぞ。 ○西澤委員  今日いろいろな提案されましたが、今後どうしていくのかということをちょっとお聞き したいんですが。最初検討するときに、分科会のほうではA項目だけを検討して今回出し ていただいた。一方ではB項目というのがあって、両方に書かれている項目がありますね、 それは基本問題小委で議論しなければならないわけですね。要するに急性期入院医療全体 で検討する項目というものですね。その議論をどのようにしていくのか。  それからもう1つは、今回項目を1つずつ見るとどうしても狭いところしか見えなくな るので、もっと大きな視点があったのではないかなと。評価する場合にはやはり分類ごと の点数を評価するべきか、そうじゃなくて係数にすべきか。それから、固定費的なものは 一部の患者の負担は加算であって、全体の患者が受けるときに係数だと。だから、今回の 項目もそれに合っているかどうかという議論、そういうものが必要ではないかなと思って います。  それから、既にもうついているもの。例えば特定機能病院については高い点数がついて いる、あるいは救急も加算がついている。それをさらに係数とすると、ある意味では二重 評価ですね。二重評価することはどうかとか。いろいろな論点を整理して、出た項目毎に 今までこういう考えでやると決まっている、それに合わせて妥当かどうかという検討をさ らに進めていったらいかがかなと思います。最終的にはやはりみんなが納得できるような 係数というものをつくり上げていくべきじゃないかなと思います。  それに関してこのような議論をするスケジュールといいましょうか、分科会とこの小委 員会の役割とか、もう少し説明いただければと思います。 ○遠藤小委員長  まず進め方につきましては、A、BでBのほうの議論はここでやるということになって おりますので、いずれここでやることになると思います。ただ、AとB、重なっている部 分がありますので、それもここで中心に多分議論することになると思うのですけれども。  あと、そもそも機能係数として評価する内容について、幾つかの考え方があったはずだ ということですが、本日診−3の資料に出てきているものは、その基準で機能評価係数と して適切であろうというものをセレクトして提出されてきた。これが恐らく専門組織の分 科会のお考えだと理解はしているのですけれども。  その辺について何か御意見ございますか。事務局、お願いします。 ○事務局(宇都宮医療課企画官)  今会長がまさにお話しいただいたとおりでございまして、西澤委員のお話については、 中医協診−2−2の資料をごらんいただきたいと思いますけれども。もともとは2−1に あるような7つの視点から議論してきたわけですが、今回の絞込みに当たって、今まさに おっしゃった病院の患者さん全体のメリットとなるというかそういうものを見るものとし て、評価すべき項目の(3)に書いてございます、当該病院に入院する全DPC対象患者 が負担することが妥当なもの。それから、(4)として、地域として必要な機能があると 思われるものと、こういうところで配慮してございまして。その結果として、診−3のよ うな項目が出てきたということでございます。ですから、これらにつきましては、病院全 体、患者さん全体について当てはまるもの、あるいは地域における必要な機能として考え られるものというように我々としては考えているところでございます。  それからもう1つ、既に点数がついているものとの整合性等のお話もございましたが、 それにつきましては診−1の資料のB項目が挙げられております。診−1の2ページと3 ページにわたって項目が挙げられておりますけれども。例えばB項目の3番のところです ね、その他既存の制度との整合性等を図る必要があるものというようなところなどで御議 論いただく、こちらの基本問題小委員会で基本的に御議論いただくところだというふうに 思っております。 ○遠藤小委員長  西澤委員、何かございますか。 ○西澤委員  十分されたと思うんですけれども、例えばですが、Iの3の項目で複雑性指数を見た場 合、これは当然こういうのを扱っているのは特定機能病院だろうなと思うんですが。じゃ あ、特定機能病院に対する加算というのは、出来高のほうで、何でついていたのか。やは りそういうことを見込んでついていたんじゃないか。とすれば、これはダブル評価という 見方もできるわけですね。そのあたりの議論もしっかりされたか。  それから、救急もこの2のほうで、加算がされている患者数、片方で加算がついている のに、さらに係数で見るのかとか、そういう議論も十分されているかというとちょっと疑 問なところもありますので。できればこの場でそういう議論をして、これは加算でついて いてもこういう理由で係数でもいいということとか。そういう議論も一度きちっとしたほ うが分かりやすいんじゃないかなと思います。  それから、4疾病5事業のところも、地域でのは分かるんですが、地域医療計画に対し ての貢献ということでは分かりますが、地域医療に対する貢献ということで見た場合に、 たまたまこの4疾病が、ほかの疾病と、地域にとって差があるのかとか、そういうふうな 議論もして、ある程度の合意の上でしたほうがいいんじゃないかなという気がしておりま す。 ○遠藤小委員長  基本小委での議論というのは、まさにそのような御議論をいただきたいと思っておりま すので、議論を展開していただきたいと思います。  事務局、どうぞ。 ○事務局(宇都宮医療課企画官)  ただいまの西澤先生お話の特定機能病院の件につきましては、まず今ごらんいただきま した診−1の2ページの一番下のところに、既に機能評価係数として評価されているもの として特定機能病院または大学病院の評価と。これについては現実でも出来高で特定機能 病院の点数がついていて、それが機能評価係数にもコンバートされているというものでは ございますが。それに加えまして、診−2−2の参考のほうにございますが、調整係数が 果たしていた役割のうち、(1)前年度並の収入確保については廃止することとし、 (2)現在の機能評価係数のみでは対応できていない病院機能の評価については新たな機 能評価係数として評価できるものを検討すると、この部分でどういったものがあるかとい うところを洗い出した結果として、例えば複雑性指数とかそういうものが、もちろん明確 な切り分けというのは非常に難しいんですけれども、分科会のほうでいろいろ御議論いた だいた結果、こういうものが出てきているというところでございまして。その意味では基 本的に現状のものを踏襲した議論というか、そういうことにはなっていると思います。  もちろん、今後さらにそういった重複についてどう考えるかとか、それについては基本 問題小委のほうでもちろん御議論いただくことだとは思いますけれども。現在としてはそ ういった進め方をしているところでございます。 ○遠藤小委員長  西澤委員、どうぞ。 ○西澤委員  特定機能病院につきましては、既にそれが係数として乗っていたんじゃないかなと思う んですが、今までも。だから、そういうことでは特定機能病院だけ対象とした係数を新た につくるというのは二重評価になるんじゃないかなというふうな疑問もないわけじゃない んで。そのあたりはきちっと分科会のほうで議論されていたかどうか教えていただければ。 ○遠藤小委員長  分科会長、どうぞ。 ○西岡分科会長  今特定機能病院だけをピックアップされた御議論になっているんですが、この複雑性指 数というのは決して特定機能病院だけ、これは例として切り分けて出したために出ている んでございまして。規模の大きい病院ではやはり複雑性指数が非常に高くなっていると。 あるいは、特別にそういった疾患をやってらっしゃる専門病院なんかでも高くなってくる といったような形のものでございます。だから、これは特定機能病院のためにつくった指 標ではないということを御了解いただきたいというふうに思っております。  だから、病院がDPCの場合いろいろな多様な病院が入っておりますが、その中でやは り在院日数が長くなりそうな難しい疾患を受け入れてくださっているというところに評価 が当たるようにすべきではないか。だから、特定機能病院も複雑性指数が非常に低いとこ ろも特定機能病院の中でございます。高いところもございますので、これは特定機能病院 に限定したものでないというふうに御理解いただけたらありがたいと思います。 ○遠藤小委員長  ありがとうございます。  藤原委員、どうぞ。 ○藤原委員  これまで基本的なスタンスとして二重評価はしないという考えではなかったかと思うの ですが。今回出された項目を見ても二重評価ではないかと思われるところが多々あるよう に思います。例えば、Iの2の効率化に対する評価についてですが、これは平均在院日数 というのは、そもそもこのDPC自体が平均在院日数を縮小するというインセンティブが 働いているわけですから、これは後発医薬品も同じ考え方で議論されましたが、あれは排 除されたと思いますけれども。これもやはりそういった意味では二重評価、大きな意味で は二重評価ではないかと。  それから、IIの4の3疾病ですね。3疾病、これにはいわゆる4疾病のうち糖尿病が省 いてあります。その中を見ると、例えば心筋梗塞であるとか、脳卒中とか、これは評価す るとしたらこれはやはり救急で来られると。がんも救急もあるかも分かりませんが。そう いった意味では二重評価に当てはまるのかなと。そういったことをまず1点感じるのと。  それから、今後、これはちょっと話が別になりますけれども、医療計画をこの中で評価 していくのはいいと思うのですが、その際、この入院患者数をそういう絶対的な、先ほど からも意見が出ておりますけれども、そういうのと、それから2次医療圏の人口、こうい ったものを評価というかこれは割合の話だと思いますけれども、そのあたりに対するきち んとした方針がやはり必要なのかなと思いますけれども。  今の2点をちょっとお聞きしたいと思います。 ○遠藤小委員長  後者のほうの方針ですけれども、それはまさにここで決めていく話だと思います。  前者のほうの二重評価の可能性というのを2点指摘されていたのですが、その辺はどの ように候補の係数との関係で議論されてきたのか、あるいは考えるべきなのかということ で。  では、西岡分科会長、よろしくお願いします。 ○西岡分科会長  まず、二重評価という意味で、効率性指標というのを御指摘いただいたと思うんですが。 確かにDPCの中で在院日数を短くするというところで病院のほうにインセンティブはあ るのかもしれません。ところが、それをするために非常にたくさんのマンパワーを使わな ければいけない。病床の看護師数もふやさなきゃいけないし、それから検査技師の数もふ やさなきゃいけない。だから、その中で医療を患者さんにとって非常にメリットのある効 率的な医療をつくっていくというのが1つでございます。それに対して病院がかなりの投 資をしているのが現状であるということで、この効率性指数が出てきております。  だから、在院日数が短くなったから病院はかえって利益が上がったんじゃないかという それだけの理由ではございません。これに関しても、基本問題小委員会で御議論いただけ ればというふうに思っておりますが。私どもはそういった見方でございます。  それでよろしいでしょうか。  それともう1つ、救急に関してでございますが。これはDPCのもともとの、先ほどお 示しいたしました絞込みに当たっての考え方のところの1番の項目に相当いたします。D PCの場合は例えば病名がつけばもうそれはすべて費用が決まっているわけですが、実際 に救急に来た場合には最初の1日目あるいは2日目のところで非常にたくさんの医療資源 を使用しなければいけないと。疾患そのものが決まっていないために、その部分がすべて 病院の持ち出しになってしまうというそういう問題点が含まれております。  そのために、そこのところを何らかの形でカバーできないかと。今まではそれを調整係 数の中で各施設がカバーされてきたものでございますので、そこを何らかの形でカバーで きるような係数にできないかというのがポイントでございます。 ○遠藤小委員長  ありがとうございます。  藤原委員、どうぞ。 ○藤原委員  ただいまの1の2の効率化に対する評価に関してなのですが。こういうふうにどんどん 効率化が進んで在院日数が短縮化すると、実際に病院自体の効率化が進んだとしても、医 療提供体制として後方病院の、要するに受け皿もしっかりしてない状況の中でそこだけ突 出してくるという状況も今既に起こっているのではないかと思いますけれども。そういっ たのはやはり全体の状況を見ながらやるべきで、こういうふうにさらに拍車をかけるよう な係数を入れるということは、状況をしっかり把握して本当に分科会でもそういった議論 をされながらの係数のつけ方なのか、ちょっとその辺を教えていただきたいと思いますけ れども。 ○遠藤小委員長  それはどちらで。事務局、どうぞ。 ○事務局(宇都宮医療課企画官)  受け皿等の問題はむしろ分科会というよりは基本問題小委員会などで御議論いただく話 ではないかというふうに思いますけれども。  あともう1つ、ちょっと私、藤原委員は勘違いされているんじゃないかなと思うのは、 DPCはDRGと違いますので、とにかく短くすれば医療機関のメリットになるというそ ういうものでは必ずしもございません。 ○藤原委員  必ずしもないけれども、少なくとも実態はそうでしょう。 ○遠藤小委員長  今までの御議論をとりあえずお聞きいたしますと、藤原委員あるいは西澤委員もそうか もしれませんが、効率化に対する評価ということに対しては適当ではないのではないかと、 こういう御意見だと理解してよろしゅうございますね。はい。  それに関連いたしましても結構ですし、そうでなくても結構ですが。  対馬委員、どうぞ。 ○対馬委員  1つは進め方の話と、もう1つは質問といいますか要望も入るんですけれども。先ほど 西澤委員のほうからお話がありましたけれども、全体をここで議論してくださいと事務局 はよく言われるんですけれども、これだけの資料を理解して議論するのはなかなか難しい のだろうという感じがします。例えば、何が難しいかといいますと、診−1の[1]に7つの 基本的な考え方を踏まえてとこう書いてありますよね。また、今日の資料に出てますけれ ども、診−2−2では、A項目における新たな機能評価係数の候補の絞込みに当たっての 考え方、これも結果的にたまたまですけれども7項目になってますよね。それらが一体ど ういう関係になっているのか。さらに、今回の新しい絞込み7項目に対してこの資料の診 −5、診−3もそうなんですけれども、こちらはどちらかといいますとデータのとり方み たいな話を中心にまとめている。ですから、これはやってもとれないとか難しいとか、そ ういう感じで整理されている。基本原則と実際に最終的にこうなったのと、どこがどうつ ながっているかというのがなかなか見えない。  そういう意味からしますと、分科会では全体的にはよく議論されており、問題点なり整 理の仕方としてはおおむね合っているという感じはする。それを受けて、この基本小委で 議論するにはもう少し材料を事務局のほうでよく料理してもらわないと何か大きなところ が抜けてないかとか、そのあたりはなかなか議論が難しいんじゃないかなということです。  いつもながらで大変申しわけないですけれども、事務局に少し頑張っていただきたいと いうのが1点です。  それからもう1点は、診−3の個別項目ですけれども、一番下に6、医療の質に係るデ ータを公開していることの評価という項目がある。先ほどもちょっと議論が出ましたけれ ども、DPCの大きな目的の1つは、データを公開していただいて、それが相互に比較で きることが非常に大きいというふうに思うんですよね。そういう中では、このデータの公 開、ただ単に質がいいとか悪いとかだけじゃなくて、データそのものをよく出していただ いていることへの評価というのはやはり患者中心の医療という考え方など支払い側として も、非常に重要だと思う。  その場合に、例えばよく言われるストラクチャー評価でありますとか、プロセス評価で ありますとか、アウトカム評価、そのあたりが確かに難しいかもしれないのですけれども、 例えば、ストラクチャー評価にかかわるんですかね、臨床研修対象病院なども入ってくる のかもしれませんけれども。このあたりは難しいかもしれませんけれども、できるだけま とめていただいて、お出しいただいているところは評価していくということは非常に重要 なことだと思いますので、分科会のほうで詰めていただければ大変ありがたいと思います。 ○遠藤小委員長  ありがとうございます。  最初のことにつきまして、事務局から何か御返事をいただきますか。事務局、お願いし ます。 ○事務局(宇都宮医療課企画官)  今の対馬委員のお話ですが、まず、診−2−1の7つの基本的考え方というのは、この 一番下にございますように、昨年12月17日にこちらで御承認いただいた項目でござい ます。  それを踏まえまして、診−1の資料の新たな機能評価係数に関する検討の整理というこ とで、このA、B、Cの3項目に整理させていただいたと。特にCについては今回は議論 はできないけれどもということで、さらにAとBに分けたということでございます。  Aにつきましては、既存のデータ等もございますし、基本的にDPC分科会のほうで今 後議論を進めると。BについてはDPCに限らず、出来高も含めた急性期医療全体の議論 なので基本問題小委員会で進めましょうと、そういうことで合意をいただいたと理解して ございます。  今回につきましては、このA項目、分科会のほうでまず進めなさいというこの項目につ きまして、さらに項目の絞込み、あるいはどういった具体的な指標が考えられるかという ことを御議論いただいてきたわけですけれども、それに当たって、診−2−2に書いてご ざいます絞込みに当たっての考え方というものをつくっていただいて絞り込んだと。  すなわち、もともとの診−2−1はまさにこの小委員会のほうで議論いただいた大きな 項目でございまして、診−2−2はそのA項目を絞り込むに当たってのより小さなといい ますかスペシフィックなというか、そういう関係になっているところでございます。  この絞込みに当たっての考え方をもとに、具体的な項目あるいは指標について検討いた だいた結果、本日の診−3という形で今後これらについて指標として詰めていってはどう かという提案が分科会から上がってきたと、そういう整理になっているところでございま す。  それから、2点目の御質問の質のデータについてのお話でございますが。御指摘のとお り、実は分科会のほうでも質に関するデータ公開というのは、一番上のDPC病院として 正確なデータを提出していることの評価、ここと組み合せてもいいのではないかという議 論もございました。正確なデータを提出して、それを公表することによって、より医療の 質の向上につながるということでございます。ただ、それだけではなくて、対馬委員がお っしゃったように、ほかのものについてもやはりデータ公開ということについてあるので はないかということで、こちらでは黒丸でもう少しほかのデータについても議論というよ うな整理になっておるというところでございます。  以上でございます。 ○遠藤小委員長  対馬委員。 ○対馬委員  確かにおっしゃっているようなことは分かるんですけれども、具体的な項目で見ますと よく見えないんですよね。例えばですけれども、今日診−2−2の(4)、地域として必 要な機能と思われるものというのがあります。これは基本的な考え方でいうと、地域医療 への貢献という視点も検討する必要があるのではないかということにあたる。地域医療の 貢献というのは西澤委員が大分主張されて、それは大変重要だというようなこともござい ました。今回また2−2の中では4の地域として必要な機能となっており、これをすっと 読みますと、私は地域として必要な機能というこれまでの議論からすると、例えば地域医 療支援病院の問題とか地域加算の問題とかそういうことを想定する。しかし、どうもここ で言っているのはそうではなくて、4疾病5事業とかとかそういったことを意図されてい るようですよね。  ですから、ずっと見ていくと途中でよく分からなくなってくるんです。そういったこと を含めてよく整理していただきたいというのが事務局に対するお願いです。 ○遠藤小委員長  この基本的なルールからどうしてこれらが選ばれたのかというところがより明確になる ようにということだと思います。これは先ほどのインセンティブの二重評価とも絡んでま いりますので、それらも含めた形でまた整理をしていただきたい。あるいは不足がある場 合にはこれは基本問題小委として、新たにこういうものは入れるべきだという御指摘をい ただいてももちろん構わないわけであります。  事務局として今の要望につきまして。何かありますか。 ○事務局(宇都宮医療課企画官)  さまざまな項目があるので非常に複雑なんですが。今の地域医療支援病院のお話などに ついても当然議論にものぼってございます。これについては診−1のB項目の3ページの ほうなんですけれども、一番上の[2]、それから(3)の出来高で評価されているものとい うところで、[2]ですけれども、地域連携(支援)に対する評価というようなことがござい まして。つまり、項目によって実際に出来高で出てきているものあるいはそうでないもの 等について分けた結果としてこういうふうになってございますので、非常にちょっと入り 組んでおってなかなか整理が難しいところなんですけれども、結果として今こういうふう になっているというところでございます。 ○遠藤小委員長  何か御質問、御意見ございますか。  山本委員、どうぞ、 ○山本委員  個別な項目になって申しわけないんですが、診−2−2のところで、DPC病院におけ る医療の質を担保するためのものというのは今回の絞込みの項目に挙がっておりまして、 診−3の中の例えば5の部分ですけれども。医師、看護師、薬剤師と薬剤師も人員配置の 評価軸に挙げていただいているところにつきましては、ぜひこれは進めるように追加の調 査なりデータを集めていただきたいと思います。  その際に、病棟の中で比較的需要が多いと言われている無菌注射薬の調整ですが、調整 の際に、病棟でつくる場合もあれば、中央業務といって、まとまった場所で調整をしたも のを病棟に持ってくるというケースもあります。後者のケースになりますと、病棟の中で 仕事をしているのか、それとも他の場所で仕事をしているのか、場所の移動によって薬剤 師の居場所が見えなくなってしまうケースがあります。そうした場合でも病棟で十分機能 して働いていることが評価できるような調査あるいは追加のデータ分析をお願いしたいの が1点であります。  あわせて、この5の中にありますように、全DPC対象患者で病院に勤務している各職 種の職員数を割っているということになりますけれども。DPCの中で議論されておりま すのは、病棟薬剤師が必要だ、それが医療の質を上げるという論点ですので、薬剤師の数 全数はもちろんでありますが、薬剤師全体のうちどの位の数が病棟に配置されているかと いうようなこともその指標としてデータ分析がいるのではないかと思います。そうしたこ とも含めてデータの解析なり追加の調査をお願いしたいと思います。 ○遠藤小委員長  よろしいでしょうか、事務局、今後の議論として要望が出たわけでありますけれども。 対応は可能でしょうか。 ○事務局(宇都宮医療課企画官)  来年の改定までお尻が決まってございますので、その中でできる範囲で考えてみたいと 思います。 ○遠藤小委員長  よろしくお願いします。  それでは、小島委員、どうぞ。 ○小島委員  私も意見と1つ質問になります。今回この資料診−3で示されているように、DPCの 評価係数の絞込みということでありますけれども、IとIIということで、Iのほうで示さ れているのが次期改定に向けて導入すべき妥当と考えられる係数ということで示されてい るということで。問題はIIのところをさらに絞込みをするか、あるいは新たなものをつけ 加えるかということだと思います。この中でDPC全体に対する評価として、透明性、効 率化、それから標準化ということについては評価できるということでした。医療の質に対 してはさらに検証が必要だという大まかな評価をしてきたはずであります。  そういう意味ではDPCに対する質をこれからどう評価していくかということが極めて 重要なポイントだと思います。診−3の最後の6にある医療の質に係るデータを公開して いることを評価するということがあります。ここは重要なポイントではないかと思ってお ります。  そのためには、どういうデータがさらに必要かということだと思います。  この点につきましては、分科会ではこの質のデータを公表していることについての評価 ということについて、どういうデータが必要か、あるいは把握可能かということについて、 御議論はどんな感じだったかについてお伺いしたいと思います。 ○遠藤小委員長  分科会長、お願いいたします。 ○西岡分科会長  これが非常に重要な問題でございまして、これについて今松田研究班のほうでかなりデ ータをつくっていただきまして、ひな形は既に分科会でも出していただいて議論はしたと ころでございます。実際にはこれがDPCのデータそのもののやはり正確性というものが 必要になりますので、この一番最後の部分と一番最初の1番の部分とがオーバーラップを してまいります。これはこれまでにも何度かお願いしたことでございますが。例えば様式 1という項目の中に重症度を示すようなものが記載されていなかったりするケースが多い わけです。これはここの1の中の[2]に相当するところですね。ああいうものを記載しても らうということと。それから、さらに詳細なデータをできる限り出していただきまして、 そこをつけた形での現在ありますDPCの中でのデータを解析いたしまして、それをもし お許しが出るようであれば、実際には公表していこうということです。そしたら、全病院 のものが出てまいりますが、それをもしこの委員会で出すべきであるということになれば、 それを毎年の、毎年と言ったらおかしいですが、DPCの影響評価のところでそれも公開 できるような形になっていけばというふうなことが皆さんの御意見の意向でございます。 ○遠藤小委員長  ありがとうございます。  小島委員、よろしいですか。 ○小島委員  はい。 ○遠藤小委員長  西澤委員、どうぞ。 ○西澤委員  今いろいろ意見が出たと思いますが、少なくとも調整係数をなくして新規の係数をつく るということになっていますので、何らかはつくらなきゃならないということだと思いま す。そういうことで、今回出された案で、3の資料の1のところは、これは確かにDPC 病院だけの考え方だなと思います。この項目自体は検討としてはいいと思います。特に1 番目はきちっとデータを出しているということはだれが見てもそうだなと思うのでいいと。 あと、ほかの3つにつきましては、だめだという意味ではないんですが、もう少し例えば 分類ごとに加算とする方法と、全体の係数とする方法ではどちらがよいかとか。もう少し 材料をいただければと思います。この3つの項目はそういうことで今回しっかり検討して いただいて、納得いただければ導入可能かなという感じがします。  II以下は、これは急性期医療全体で検討すべきという項目が入っていますので、分科会 でこれだけの材料をいただきましたので、これから基本問題小委で1つ1つ検討していっ て、そしてこれは場合によっては出来高含めた急性期医療全体で評価すべきということに なるかもしれないし、場合によってはDPCの新係数となるかもしれない。このあたりは 基本問題小委で少しじっくり検討させていただければと思っております。 ○遠藤小委員長  今後の進め方も含めての御提案であったわけでありますが、Iにつきましては、Iの中 の1については基本的に問題はないだろうと。2、3、4については、インデックス及び 実際のデータを入れてみて、本日も少し出ているわけですけれども、より詳しいあるいは 加算の方法などで判断がしやすいようなものをつくってほしいと、そうすれば議論ができ るだろうということでありましたし。先ほど藤原委員のお話では、むしろ効率性について はやや疑問があるという意見も出ているということも含めて今後検討したいという御意見 だったと思います。  IIについては、これは基本問題小委でむしろ議論をするということで。この中でDPC の機能評価係数として適用するのが妥当であればそちらでの議論をするという形でやった らどうかという、そういう御提案だったと思いますが。いかがでございましょうか。  分科会長、どうぞ。 ○西岡分科会長  今の御意見で結構なんでございますが。ただ、救急に関しましては、先ほど申し上げま したように、DPC病院独特の問題点が残っているわけでございます。ですから、これを 全部一般の病院に適用した形でのということになりますと、DPC病院は救急を受け入れ にくくなってしまうという現状があるのは、多分西澤委員実際のところよくご存じだと思 いますので、両方の面でやはりお願いしなければいけないんじゃないかというふうに、こ れは私どもの分科会からの要望でございます。 ○遠藤小委員長  西澤委員、どうぞ。 ○西澤委員  まさしく先生のおっしゃるとおりでございます。救急に関しては、例えば係数で見ると か、あるいは最初何日間かは出来高でとかいろいろな議論があると思っています。ですか ら、そういうことを含めて、日本の救急をやっている病院すべて、DPC病院も含めて議 論をきちっとするのが今大事な時期かなと思っています。  そういう中で、すべての急性期病院あるいはDPC対象病院も満足できるような救急の 評価というのは今回の改定でぜひお願いしたいと思っています。 ○遠藤小委員長  西澤委員がおっしゃられた御意見について、何かございますでしょうか。  伊藤委員、どうぞ。 ○伊藤委員  伊藤でございます。まさに西澤先生おっしゃられたとおりの話でありまして、地域住民 にとりまして救急というのが一番大事なことでありますので。先ほど西岡先生おっしゃら れましたように、DPCの判断、診断がつくまでまた救急は別のものであるという考え方 というのも1つの方法であるというぐあいに思っておりますので、そういう点も含めまし て、ぜひひとつ御議論をいただきたいというぐあいに思います。 ○遠藤小委員長  それでは、時間も余りありませんので、少し方向性を固めておきたいと思います。まず、 次期改定で妥当だと考えられる項目1から4につきましては、これは事務局にお尋ねしま すが、ここに既に出てきているようなデータ分析結果があるということですが、ほかにも いろいろな分析はできるということだと考えてよろしいわけですか。 ○事務局(宇都宮医療課企画官)  データ自体はもう既にございますので。あと、例えば1番の中の[1]、[2]、[3]どれをとる かとかそういった議論についてはまだ残っていると思います。その他種々の分析について は行おうと思えばできるという状況です。 ○遠藤小委員長  そういたしますと、いかがでしょうか、I番の1、2、3、4につきましてはデータが ある程度出そろってはいるわけですので、これをベースにしながら今後むしろ基本問題小 委の中で次回導入するかどうかを決定していくと。ただし、その途中でいろいろなデータ の追加の集計が必要になることもありましょうから、それはそれでまた出していただくと いう形にしたらいかがでしょうか。  といいますのは、また専門組織では既に専門的な立場からこういう意見を出されている わけでありますので、その判断をむしろこちらに求められているわけでありますから、そ れを今後、先ほどの二重評価の問題も含めまして、ここで議論をしていくという形で展開 していくというのが1つの方向としてあると思いますが。いかがでございましょうか。  対馬委員、どうぞ。 ○対馬委員  Iの1から4についてはおっしゃるとおりで異論ないんですけれども、IIのほうはどう されるんでしょうか。 ○遠藤小委員長  まずIを固めたいと思ったもんですから。  事務局にちょっとお聞きしますが、Iはそのような対応で、今後基本問題小委でこの中 のものを詰めていくという形で対応は可能でしょうか。 ○事務局(宇都宮医療課企画官)  はい。それで、どのようなデータを今後出せばよいかという御指示をいただければ、う ちもデータ出せますが。 ○遠藤小委員長  どのものが必要なのかということは恐らく個別にまた出てくるかと思いますが。本日も 幾つか出てきている、例えば先ほど西澤委員からも出てきたと思いますが。先ほど西澤委 員がおっしゃったのは。ちょっと西澤委員は別なことをされておりますが。 ○西澤委員  すみません、個々の分類ごとの評価ではどうかとか、あるいはすべての患者が恩恵を被 るものとか、一部の患者だけとか、そういう視点の、たしか、去年の7月あたりに分科会 で出た資料をもとにした議論が必要ではないかなということで、それに関するデータとい いましょうか考え方を示していただければと思います。 ○遠藤小委員長  企画官、そういう内容も含めてということでありますので、また今後どういうことが要 求が出てくるかは今後の議論になりますけれども。  事務局、どうぞ。 ○事務局(宇都宮医療課企画官)  個々の分類でというのは、MDC分類ぐらいの関係ですか。1,400とか分類がござ いますので、どの程度細かい分類でお出しすればいいのか。 ○西澤委員  考え方です。考え方を示していただきたい。やはり原則としてDPCでは個々の診断群 ごとにしっかりした点数がついていれば、ほかのものは何も必要ないという考えも片方で あるんじゃないかなと思います。そういうことでは、どうして機能係数で調整するのかと、 やはりそのあたりの考え方をしっかりしていただきたいということでございます。  今の複雑性係数でも、そういう疾患に関しては在院日数長いとか重症度が高い疾患に関 してはそれなりに点数をつければほかの加算とかはいらないんじゃないかという考えもあ るんじゃないかと思うんですね。そのあたりの、ですからDPCの基本的な考え方になる んじゃないかと思います。 ○遠藤小委員長  事務局、どうぞ。 ○事務局(宇都宮医療課企画官)  わかりました。では、個別のデータというよりはむしろそういった考え方にきちんと沿 っているかどうかというものがもうちょっと分かるようなそういう説明できるような資料 というか。わかりました、了解しました。 ○遠藤小委員長  それでは、その1から4につきましては、今後基本的には基本問題小委の中で詰めてい くということで進め方としてはよろしゅうございますでしょうか。  牛丸委員。 ○牛丸委員  その際に、先ほどお願いしました内容に合った分かりやすい名称のことも検討してくだ さい。お願いします。 ○遠藤小委員長  藤原委員、どうぞ。 ○藤原委員  データという意味では、正確なデータを提出するためのコストということが挙げられて いますけれども、このコストについては具体的なデータをお持ちなんでしょうか。もしあ ればそれもあわせて提示していただきたいと思います。 ○遠藤小委員長  コストとは。 ○藤原委員  この1の1の、データの話なんで、データが…… ○遠藤小委員長  失礼しました、ただ、それは…… ○藤原委員  いや、要するに分科会で議論されたのはDPCのデータの作成に多くのコストがかかっ ているという指摘があるというふうなことで議論されたと思うのですが。それでは実際に どれだけのコストがかかっているのかというのが本当に見えた議論なのかどうかというこ とを知りたいわけです。 ○遠藤小委員長  そうですね、今後Iで議論するときに、そもそもIを採用するに足る話なのかどうかは、 コストが本当にかかっているのかどうかということを知りたいというそういう御希望でも あります。  データがあるものはある、ないものはないで結構なんですけれども、そういうことが今 後要求される可能性は当然あるということです。  では、具体的な議論はそのときということで。では、Iにつきましてはそういう形で対 応させていただきたいと思います。  次は、問題はIIなんですが、この場でやはりII、1から6までございますが、今までの 御議論をお聞きしますと、1番の救急と6番の医療の質に関するデータ、この2つについ てはでき得れば導入したいというような意見のように受けとめられましたが、そういう考 え方でよろしゅうございますか。実際にやってみたらなかなか難しいということはあるか もしれませんが、導入を前提に検討していきたいということで。これはよろしゅうござい ますか。  山本委員、どうぞ。 ○山本委員  前回までの議論でIIが整理をされて、その中で1から6まである中の項目が必要なデー タがあれば導入するし、なければという御議論だったような気がするんですが。そうした 意味からすると、今遠藤先生おっしゃったように、1と6というだけに限定した議論では ないのではないかと私は理解しています。そういった意味でいえば、1から6までそれぞ れデータが必要と判断できる部分は積極的に取り入れていくというふうにしませんと、こ れまでの議論が根底から狂ってしまうような気がしますが。 ○遠藤小委員長  申しわけありません、私が舌足らずで。もちろんそうなんですけれども、1と6の力の 入れぐあいというか、そういう意味合いで申し上げたわけでありまして。わかりました。 基本ルールはしたがって1から6までを対象とします。  そうしますと、一応これは1から6まではデータがそろってそれなりの合理性があると 判断されたらば、次回改定にも入れるということでよろしゅうございますか。  そうすると、これは今度は進め方の問題でありますけれども、これについてはまた専門 組織に今までの議論を少し反映した形でまた御議論をいただくという形にしたほうがよろ しいかなと思いますけれども、いかがでございましょうか。データを入れてどんなふうな 数字になるのかというようなこととか、どんなデータの収集が必要なのかということであ りますので、かなりテクニカルなことになってくると思いますので。この辺について進め 方について御意見ございますか。  事務局にちょっとお尋ねしますが、本日提出されている資料ですけれども、このIIの、 1から6までについては、これは今後ここでの議論を踏まえて調査専門組織で議論すると いうことを念頭に置かれていたわけでしょうか。 ○事務局(宇都宮医療課企画官)  特にIIの中の黒丸に白抜きの数字については、まだどのようなデータをとるかとかその 辺も固まってございませんので、基本問題小委で例えばどういうデータがいいよとかアド バイスいただければそうしますし、そうでなくてもいずれにしてもDPC分科会のほうで もう少しこれについてはどういったものがとれるかということを議論なりいろいろやって いかなければならないなというふうには思っておりました。  それ以外の白丸のものにつきましても、まだデータとして分析として必ずしも十分なも のとは限ってないものもございますので、もしよろしければ小委員会とまた同時平行的な 形で分科会のほうでももう少し具体的な議論を詰めていくということがよろしいんじゃな いのかなというふうに思っております。 ○遠藤小委員長  はい、わかりました。  基本的にテクニカルなところは分科会でお願いすることになると思うのですけれども、 例えば4番の医療計画のところで、本当に3疾病だけでいいのかと、地域への貢献という 形から見てこれでいいのかという話になりますと、これは基本問題小委での議論というこ ととも関連してまいりますので、これを今後1から6は先ほどのようにやはり多少キャッ チボールをしながら進めていくしかないと思いますけれども。そんな形でよろしゅうござ いますか。  対馬委員、先ほど医療計画について御発言をされたわけでありますので、いかがでしょ うか、ここでは3疾病だけに限定しているということを踏まえましての御意見があったわ けでありますが。 ○対馬委員  まだ全体的に分科会のほうでも固まっていない部分、△とか(△)とかいろいろありま すので、意味合いも多少分からなくもないがそのあたりはやはり詰めていただく必要があ るのだろうというふうに思います。  また、キャッチボールは構わないんですけれども、同じことを再三申し上げて申しわけ ないんですが、やはり基本小委で議論するのと分科会で議論するのがイコールではないん だろうというふうに思う。ですから、分科会で議論された資料がドンと基本小委に出され てきて、ここで御議論いただきたいと言われてもなかなか難しいところがあります。単純 なキャッチボールじゃなくて、基本小委は基本小委の目的なり役割に応じたような資料を 出していただいて、また分科会は分科会でという役割分担をはっきりさせながらやってい ただきたいなと思います。  もう1つは、実際は随分シミュレーションなども今までもやってきたしこれからもやる のでしょうけれども。ただ、定性的にこういった議論をしていってこれは結構だと、これ はいらないといった議論をしていっても、最終的にほとんど係数的に見たら影響度が小さ いなど、先ほどもどなたかが言われましたが、そういったこともあり得るかもしれない。 ですから、こういった定性的な議論と、定量的な分析のデータ、そこのところが意味のあ るような形でお出ししていただければ、議論は非常に有意義になるのではないかなと思い ます。 ○遠藤小委員長  わかりました。基本小委と分科会での議論、並行議論というのはありますけれども、基 本的には分科会が出した結論についてこちらがオーソライズするかどうかというレベルの 話ではなくて、やはりそれぞれ役割が違うわけでありますので、それに合ったような形で の議事運営をお願いしたいということだと思いますので。私もそのとおりだと思いますの で、そういう形で基本問題小委、今後運営していきたいと思います。  いかがでしょうか、今のような進め方について。何か御意見ございますか。  藤原委員、どうぞ。 ○藤原委員  進め方はそれでいいと思うのですけれども、先ほどちょっと御質問して御回答いただか なかった入院患者数、これ絶対数でいくのか、あるいは割合をどういうふうに加味してい くのか、そのところ恐らくここでの議論になるのだろうと思うのですけれども、この辺を 詰めていかないといけないのではないかなと思っていますけれども。 ○遠藤小委員長  救急ですね。 ○藤原委員  そうです、IIの4の医療計画での入院患者数の問題と2次医療圏の人口。これを特にこ のまま絶対数でいくと、地域というか地方の医療の格差が、都市と地方との格差がどんど ん拡大していくようなことも考えられますので、恐らくこれは基本小委で考えるべきこと だろうと思うのですけれども、その辺の議論も深めて。 ○遠藤小委員長  おっしゃるとおりなんです。あえてこれを1から3に3つ出しているというのは、その 評価されるべき病院のタイプが違ってきてしまいますので、そういう意味では政策判断と いうところが強いわけでありますので、ここのところは絞り込んでいないということです。 データについては出していただいて今後、基本問題小委の中での議論になっていくのだと 思っております。  では、そのような形で進めさせていただくということでよろしゅうございますか。何か 進め方その他で御質問があれば承りたいと思いますけれども。御意見、御質問ございます か。よろしゅうございますか。  それでは、分科会にはまたいろいろと御面倒をおかけいたしますけれども、西岡分科会 長、またよろしくお願いいたします。  それでは、本日の小委員会はこれにて閉会いたします。  西岡分科会長、どうもありがとうございました。  次回の日程等につきまして、事務局から何かございますか。 ○事務局(佐藤医療課長)  7月上旬を予定しております。詳細決定次第、また御連絡を差し上げます。 ○遠藤小委員長  よろしくお願いします。  それでは、本日の小委員会はこれにて閉会といたします。         【照会先】       厚生労働省保険局医療課企画法令第1係       代表 03−5253−1111(内線3288)