09/04/21 平成21年4月21日薬事・食品衛生審議会日本薬局方部会議事録 薬事・食品衛生審議会 日本薬局方部会 議事録 1.日時及び場所    平成21年4月21日(火) 14:00〜    はあといん乃木坂「フルール」 2.出席委員(9名)五十音順    赤 堀 文 昭、 天 笠 光 雄、 新 井 洋 由、 木 内 文 之、    北 田 光 一、 木 津 純 子、○橋 田   充、 花 田 賢太郎、   ◎早 川 堯 夫    (注) ◎部会長  ○部会長代理   欠席委員(5名)五十音順    大 石 了 三、 奥 田 晴 宏、 中 島 恵 美、 中 村   洋、    四方田 千佳子 3.行政機関出席者    岸 田 修 一(大臣官房審議官)、  宇 津   忍(審査管理課企画官)、    豊 島   聰(独立行政法人医薬品医療機器総合機構審査センター長)、   松 田   勉(独立行政法人医薬品医療機器総合安全管理監)、    新 見 裕 一(独立行政法人医薬品医療機器総合機構品質管理部長)  他 4.備考    本部会は、公開で開催された。 ○企画官 定刻になりましたので、ただ今から薬事・食品衛生審議会日本薬局方部会を 開催します。委員の先生方におかれましては、大変お忙しい中御出席いただきまして、 誠にありがとうございます。現在のところ、当部会委員数14名のうち、8名の御出席を いただいており、定足数に達していますことを御報告申し上げます。  天笠委員からは遅れるとの御連絡をいただいています。四方田委員は遅れていらっし ゃるようです。大石委員、奥田委員、中島委員、中村委員からは、御欠席の御連絡をい ただいております。また、本部会は日本薬局方に関する審議ですので、公開にて開催し ますことを御承知おきお願いいたします。  本日は薬事・食品衛生審議会の委員の改選後、最初の部会になりますので、まず委員 の先生方の、お名前、御所属を御紹介させていただきます。昭和大学客員教授の赤堀委 員です。遅れて来られるということですが、東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科 教授の天笠委員です。東京大学大学院薬学系研究科衛生化学教室教授の新井委員です。 本日は御欠席ですが、九州大学医学部附属病院教授の大石委員です。本日御欠席ですが、 国立医薬品食品衛生研究所有機化学部長の奥田委員です。慶應義塾大学薬学部教授の木 内委員です。千葉大学医学部附属病院教授の北田委員です。慶應義塾大学薬学部教授の 木津委員です。本日は御欠席ですが、慶應義塾大学薬剤学講座教授の中島委員です。本 日は御欠席ですが、東京理科大学薬学部教授の中村委員です。京都大学大学院薬学研究 科教授の橋田委員です。国立感染症研究所細胞化学部長の花田委員です。近畿大学薬学 総合研究所長の早川委員です。国立医薬品食品衛生研究所薬品部第一室長の四方田委員 です。  事務局の紹介をさせていただきます。まず、大臣官房審議官、医薬担当の岸田です。 独立行政法人医薬品医療機器総合機構理事・審査センター長の豊島です。同機構、安全 管理監の松田です。同機構、品質管理部長の新見です。本日は審査管理課長の中垣が、 国会関係の業務のために欠席です。私は審査管理課の企画官をしている宇津と申します。 よろしくお願いします。  本日は委員の改選に伴い、本年1月23日に開催された薬事分科会において、各部会長 の選出が行われまして、本局方部会につきましては、早川委員に部会長をお願いするこ ととされていますので、御報告申し上げます。  また、部会長代理については、部会長から御指名いただくことになっています。早川 部会長から橋田委員にお願いしたいという御連絡をあらかじめいただいていますので、 橋田委員に部会長代理をお願いいたします。  それでは、早川部会長に議事進行をお願いします。 ○早川部会長 改めまして早川でございます。委員の先生方におかれましては、大変お 忙しいところ日本薬局方部会に御出席いただきまして、誠にありがとうございます。よ ろしく御協力をお願いしたいと思います。  議事に入ります。最初に事務局から、本日の配付資料の確認をお願いします。 ○事務局 配付資料の確認をします。事前に先生方には、資料No.1-1、資料No.1-2、資料 No.2、資料No.3、資料No.4の5種類の資料を送付させていただいています。  本日の配付資料としては、議事次第、座席表、委員名簿、別添として議題1の諮問書、 そして事前にお送りした議題1の資料No.1-1及び資料No.1-2に訂正がありましたので、資 料No.1-1(改)として、差し替えをお願いします。それから資料No.1-2(改)として、最終ペ ージのみの差し替えをお願いします。  また、本日お配りしている資料No.1-1(改)ですが、74ページの最後の表を見ていただ きますと、「レンニク」「ロジン」「ロートコン」と書いてありますが、「ロイヤルゼ リー」の付記を忘れていましたので、最後に「ロイヤルゼリー」と付記をお願いします。 それから、新規、改正の表なのですが、新規の方に○を付していただきたいと思います。 以上が本日の資料になります。 ○早川部会長 審議議題に入ります。審議事項1の「第十五改正日本薬局方第二追補に かかる案件」についてです。本日は、委員が改選された後の第1回目の部会ですので、 まず日本薬局方の薬事法上の位置付け、収載品目数の変遷、第十六改正日本薬局方の作 成の基本方針、またその審議体制について、事務局から御説明をお願いします。 ○事務局 資料No.1-1(改)「第十五改正日本薬局方第二追補改正案の概要」を御覧くださ い。最初に、日本薬局方の作成に関して簡単に御説明します。1ページの1.「日本薬局 方の作成」についてです。日本薬局方は、薬事法第41条の規定に基づき、医薬品の性状 及び品質の適正を図るために作成されている規格基準書です。日本薬局方の改正は、5 年ごとに全面的な改正を行っており、5年の間に2回の追補として一部を改正していま す。今回の一部改正は、平成18年3月に告示した、第十五改正日本薬局方の一部改正で あり、1回目の追補改正は平成19年9月に、第十五改正日本薬局方第一追補として改正 しています。今回は2回目の追補改正であることから、「第十五改正日本薬局方第二追 補」と称しています。一部改正の具体的な内容については、後ほど御説明させていただ きます。  次に、2.「日本薬局方の改正歴等」を御覧ください。日本薬局方が改正された公示年 月日と、収載品目数の変遷をまとめているものです。初版が明治19年に公示されてから、 100年余りの歴史があり、今日に至るまで、医薬品の開発、試験技術の向上に伴って、 改定が重ねられてきています。  収載品目数については、現在1,568品目が収載されています。十一局から追補改正を 行っていますが、御覧のとおり十五局以前における追補改正においては、収載品目とし て数十品目の増加となっておりましたが、十五局の第一追補改正と、今回の第二追補改 正では、品目数の大幅な増加が図られています。今回の第二追補では106品目を新たな 収載品目としています。  続いて、2ページの3.「第十六改正日本薬局方の作成基本方針等」についてです。平 成18年7月に、当部会において御審議いただいた結果を基に、日本薬局方の改正につい て、日本薬局方作成基本方針を取りまとめています。詳しくは、この資料の5ページ以 降に参考資料として添付しています。  この基本方針において、日本薬局方作成の5本の柱として、(1)「保健医療上重要な医 薬品の全面的収載」、(2)「最新の学問・技術の積極的導入による質的向上」、(3)「国際 化の推進」、(4)「必要に応じた速やかな部分改正及び行政によるその円滑な運用」、(5) 「日本薬局方改正過程における透明性の確保及び日本薬局方の普及」を掲げています。 この基本方針を受けまして、第十五改正日本薬局方第二追補(案)を作成しています。  次に、4.「日本薬局方の審議体制」について御説明します。平成16年に独立行政法 人医薬品医療機器総合機構が設立され、日本薬局方原案の作成を機構において行うこと とされました。これにより、日本薬局方原案の作成審議に必要な委員会を、すべて機構 において設置しています。  具体的には3ページの「日本薬局方作成審議組織」を御覧ください。総合委員会の下 に、各委員会が設置されており、ここで詳しい原案の審議を行っています。機構におい て審議、作成された局方原案を厚生労働省に御報告いただき、本部会に諮問、答申をい ただく体制としています。以上、日本薬局方の薬事法上の位置付け、収載品目数の変遷、 作成の基本方針、その審議体制について、簡単ではございますが御説明させていただき ました。 ○早川部会長 ただ今の内容に関して、何か御質問等はございますか。よろしゅうござ いますか。  御質問がないようですので、引き続き、第十六改正に向けてのマイルストーンとして の第十五改正日本薬局方第二追補の審議経過、第二追補改正案の概要について、事務局 から御説明をお願いします。 ○事務局 第十五改正日本薬局方第二追補の審議過程について御説明します。資料No. 1-1(改)「第十五改正日本薬局方第二追補改正案の概要」の4ページを御覧ください。第 十五局第一追補以降の審議経過について記載しています。参考として示しているとおり、 平成19年4月〜本年3月までの間に、機構の各委員会において、局方原案作成に当たり、 計140回の審議を重ね、取りまとめられ、本年3月末に機構から厚生労働省に原案の報 告をいただいています。この報告を基に、本日当部会において御審議をいただいていま す。  続きまして、「第十五改正日本薬局方第二追補改正(案)の概要」について御説明しま す。資料の12ページを御覧ください。今回の改正を要約すると、一般試験法としては、 新規が1試験、改正が9試験あります。また、医薬品各条は、新規収載106品目、削除 1品目、改正122品目です。これらに伴いまして、生薬総則を改正しています。  具体的な内容については、当資料の12ページから、改正案の概要、17ページから、 新旧対照表などの資料、資料No.1-2は2分冊になっていますが、これらが第十五改正日 本薬局方第二追補(案)です。  当資料の17ページの「生薬総則新旧対照表」から、順に要点を追って説明します。特 にアンダーラインの部分に御注目いただければと思います。  生薬総則とは、生薬に係る共通のルールを定めたものです。その中で「生薬総則1」 において、生薬総則及び試験法を適用する生薬を規定しています。今回の改正は、医薬 品各条への生薬の新規収載に伴い、生薬総則を適用する品目を追加し、化学薬品等の分 類への移行に伴い、生薬総則を適用する品目を削除するというものです。  次に、19ページの「一般試験法」についてです。一般試験法とは、医薬品各条に共通 する試験法、医薬品の品質評価に有用な試験法及びこれに関連する事項を定めたもので す。現在、日局において規定している一般試験法は、別添2-1として19〜21ページに一 覧として掲げています。  今回、新規に追加する試験法と、改正する試験法については、○を付しています。新 旧対照表として、22ページ以降に別添2-2として資料を添付しています。今回、新規に 追加する試験法は、30ページのたん白質のアミノ酸分析法で、これは今まで参考情報に 収載されていたアミノ酸分析法を抜粋し、一般試験法において規定するというものです。  改正する試験法は全部で9試験法あります。資料23ページです。重金属試験法という ものがあります。こちらは第3法に灰化温度の規定を追加するものです。24ページ以降 の窒素定量法は、自動化された装置を用いることができる記載に整備したものです。27 ページの定性反応は、リン酸塩の溶液の液性の記載を整備するものです。  引き続き、27〜30ページにかけて、液体クロマトグラフィーがあります。こちらは後 ほど説明させていただきますが、参考情報の「システム適合性」収載に伴う記載を整備 したものです。  32ページの、かさ密度及びタップ密度測定法、37ページの比表面積測定法、44ペー ジの粉体の粒子密度測定法、及び48ページの粒度測定法については、日、米、欧の三薬 局方で調和合意された内容に整備するというものです。  50ページの、プラスチック製医薬品容器試験法は、ポリ塩化ビニル製水性注射剤容器 の塩化ビニルの試験の部分の記載を整備するというものです。  続いて51ページの別添3-1です。医薬品各条についてです。「医薬品各条」とは、個 々の医薬品原薬や製剤の規格を規定しているものです。今回の第十五局第二追補におい ては、新規収載品目として、106品目を収載することを予定しています。これは保健医 療上重要な医薬品を、積極的に収載するという作成基本方針に基づいて、新たに収載す るものです。  106品目の内訳は化学薬品79品目、抗生物質16品目、生物薬品3品目、生薬等8品 目です。また、化学薬品のアミドトリゾ酸メグルミン注射液は、市場に流通していない 現状にかんがみ、これを削除し、新規収載品目のほか、122品目について、各条の改正 を行うことを予定しています。改正する主な点としては、別添3-2として、資料75ペー ジ以降を御覧ください。以上、第十五改正日本薬局方第二追補改正案について、御審議 をお願いします。 ○早川部会長 ただ今、今回の第二追補改正案の概要についての説明をいただきました。 ただ今の内容について、御意見、御質問をお願いします。たくさんありますが、12ペー ジに概要がありまして、ただ今御説明いただいたように、個々のものについては、それ ぞれのところに書かれています。いかがでしょうか。生薬総則の改正はよろしいですか。 それから、一般試験法で新たに収載したものと、試験法を改正したものが九つぐらいあ りますが、これについてはいかがでしょうか。よろしいでしょうか。医薬品各条で新た に収載、あるいは改正したものがありまして、詳しく書いているものは別添3-2ですが、 よろしゅうございますか。  それでは改正の中身はよろしいとして、御質問、コメントがありましたら、お願いし ます。 ○赤堀委員 資料No.1-1(改)の26ページの窒素定量法の試薬・試液のところの3行目で、 「五水和物1gを混合し、粉末としたもの1gを用いる」とありますが、「混合し、こ れを粉末としたもの」と理解してよろしいでしょうか。 ○早川部会長 意味はそういう意味だと思います。流れ作業的なことなので、このよう な書き振りになっているのだと思います。機構からはコメントはありますか。 ○機構 御質問いただきましたように、混合したものを粉末としたものですが、今回の 改正部分ですので、この表現では誤解されるおそれがあるようでしたら、修文したいと 思います。 ○赤堀委員 私だけですから、修文しないで結構だと思います。 ○早川部会長 一つの流れ作業で流れていく中での話だと思いますが、混合したものを 粉末とすると。意味はそういうことです。これはこのままにします。ほかにいかがでし ょうか。何でも結構です。 ○花田委員 23ページの重金属試験法の下から4行目で、従来までは「強熱して」とい う表現でしたが、温度を「500〜600℃で」と規定されているのですが、そのように温度 を測る装置を付けながらやるというのが、今では常法となっていると解釈してよろしい ですか。何かのバリデーションがあってこうなったのでしょうか。 ○機構 重金属試験法にはいくつかの試験法がありますが、ほかの方法にはきちんと灰 化温度が規定されていますが、この第3法だけ灰化温度が規定されていませんでしたの で、他法に合わせて記載致しました。 ○機構 補足ですが、現行の十五局で、第3法で灰化しているものが既に生薬以外では 3品目あり、この温度の規定で問題ないことを原案作成会社に確認しております。 ○早川部会長 こう書いてあるということは、もちろん温度を設定しながらやるという ことですね。よろしいですか。ほかにいかがでしょうか。ほかに御意見・御質問はない ようですので、議決に入りたいと思います。  この日本薬局方の一部改正である第十五改正日本薬局方第二追補について、案のとお り改正することとしてよろしいでしょうか。御異議がないようですので、改正して差し 支えないものとし、薬事分科会に報告とさせていただきます。  次にいきます。審議事項2「日本薬局方新規収載候補品目」に係る案件について、事 務局から御説明をお願いします。 ○事務局 今後、日本薬局方に収載すべく審議を行っていただきたいと考える、「日本 薬局方新規収載候補品目(案)」につきまして、本部会において御審議いただきたく、議 題として挙げています。資料No.2を御覧ください。  本日御審議いただく新規収載候補品目は、平成20年10月〜平成21年1月までに、製 造販売企業から機構に対して新規収載の要望のあった5品目について、機構の日本薬局 方原案審議委員会の総合委員会において、第十六改正日本薬局方作成基本方針に基づき 審議され、その結果、有用性及び安全性に優れ、医療上の必要性が高く、国内外で広く 使用されているものであることなど、保健医療上、重要な医薬品であり、すべての品目 について収載することが適当と、委員会において御了承いただき、厚生労働省に御報告 いただきました。  機構からの報告は、資料No.2の3ページ以降の別添のものになります。今後の予定と しては、本日、この新規収載候補品目について、本部会において御審議いただいた後に、 御了承いただきましたら、近日中にこの新規収載候補品目を公表し、その後、機構にお いて日局収載に向けて審議を行っていただくことになっています。以上、「日本薬局方 新規収載候補品目(案)」として、5品目について御審議をお願いしたいと思います。 ○早川部会長 ただ今の内容について、御意見、御質問がありましたらお願いします。 いかがでしょうか。よろしいでしょうか。  特段の御意見はございませんので、議決に入りたいと思います。「日本薬局方新規収 載候補品目(案)」について、案のとおりとして、よろしいでしょうか。  ありがとうございます。御異議がないようですので、差し支えないものとして薬事分 科会に報告とさせていただきます。  以上で本日の審議事項は終了しましたので、報告事項に移ります。報告事項1の日本 薬局方の参考情報(案)について、事務局から御説明をお願いします。 ○事務局 「日本薬局方の参考情報の改正(案)」について、御報告させていただきます。 資料No.3を御覧ください。1ページの参考情報(案)の概要、2ページに日本薬局方に掲 載されている参考情報の一覧、3ページからは新旧対照表、17ページ以降が参考情報の 案となっています。  今般の第十五改正日本薬局方第二追補の施行に伴って、近赤外吸収スペクトル測定法、 蛍光染色による細菌数の迅速測定法、システム適合性、及び粉体の細かさの表示法の4 項目を新たに収載しまして、第十五改正日本薬局方における国際調和、及びバイオテク ノロジー応用医薬品/生物起源由来医薬品の製造に用いる細胞基材に対するマイコプラ ズマ否定試験の2項目を改正する予定としています。  日本薬局方における参考情報の役割についてですが、これは日本薬局方と一体として 運用することにより、日本薬局方の質的向上や利用者の利便性向上に資することを目的 として、医薬食品局長通知として発出されているものです。  参考情報に収載する内容として、具体的には、今回改正予定の近赤外吸収スペクトル 測定法のような、一般試験法や通則などで、重要事項の解説や補足をするものなど、先 端技術を応用した新しい試験法等を収載するもの、また、十五改正日本薬局方における 国際調和のような、国際調和事項の局方収載状況を示すものなどがあります。以上、参 考情報(案)について御報告しました。 ○早川部会長 ただ今、参考情報とは一体何かということも含めて、今回の第二追補と しての参考情報の新規収載、あるいは改正について御説明をいただきました。何か御質 問、御意見がありましたらお願いします。 ○花田委員 7ページのマイコプラズマの培養法で、液体培地で培養する方法で、従来 は好気的条件及び嫌気的条件で培養するとなっていたのですが、改正案では、好気的や 嫌気的の記載は削除されています。カンテン培地であれば微好気的条件というアトモス フェアの条件が規定されているのですが、液体培地の方はそれを削ってしまってもよろ しいのでしょうか。 ○早川部会長 マイコプラズマ試験方法というのは、かなり前から、その当時のFDA のPoint to Considerであるとか、ヨーロッパ薬局方(EP)との整合性を取りながら、 収載されていたものなのです。その後のいろいろな状況の変化によって、欧米の試験法 も変わってきました。日局の試験法についても改正要望をいただきましたので、欧米の 試験法と整合を取り改正したということです。ですから、この記載で試験をやっていけ るのだろうと考えております。事務局はそれでよろしいですか。  これはパブリックコメントも取っているのですよね。ですから、実際に試験をおやり になっている方々はこれで分かるということだと思います。  ほかにいかがでしょうか。よろしければ、報告事項1の「日本薬局方の参考情報の改 正(案)」については、御了承いただいたということで、次の報告事項2について、事務 局から御説明をお願いします。 ○事務局 資料No.4を御覧ください。平成20年12月9日に開催された、先の日本薬局 方部会で御審議いただきまして、御指摘いただいた表現について、部会長に一任された アンダーラインの部分ですが、この部分について御報告します。  一般試験法の無菌試験法の記載についてです。この無菌試験法は国際調和を受けて改 正したもので、御指摘のあった「満足すべき結果」、あるいは「適切な制御の実施によ って、本試験を実施する作業環境を適切に監視する」などの表現につきましては、元の 英語を日本語に訳すときに、このような表現を使わせていただいたところです。そこで、 「本試験で満足すべき結果」という言葉については、「本試験に適合する結果」、「作 業区域の適切なサンプリング、及び適切な制御の実施によって、本試験を実施する作業 環境を適切に監視する」については、「作業区域の適切な環境モニタリング、及び適切 な汚染防止措置の実施によって、本試験の実施状態が適切であることを定期的に監視す る」と改めました。  また、「細菌の場合は3日間、真菌の場合は5日間を超えないで培養する」という記 載に対して、誤解を受ける表現であるという御指摘がありました。それに対して、「細 菌の場合は3日間、真菌の場合は5日間をそれぞれ超えないで培養する」と改正しまし た。以上、日本薬局方の一部改正、一般試験法の文言訂正について、御報告させていた だきました。 ○早川部会長 前回からの宿題事項に対する対応です。いかがでしょうか。 ○橋田部会長代理 これは私が質問させていただいた件かと思います。このような形で 御訂正いただきまして、適切に表現されていると思います。 ○早川部会長 ほかに御質問はございますか。よろしいですか。それではこの報告事項 2についても、御了承いただいたということとさせていただきます。  以上で、本日予定していた審議、報告事項については終了となりますが、全体を通し て先生方から何かございますか。よろしいですか。事務局から何かございますか。 ○事務局 冒頭で、本日の資料に諮問書を添付させていただくという話をしたのですが、 付いていませんでした。申し訳ございません。改めて委員の先生方には諮問書の写しを お送りさせていただきます。御了解いただきたいと思います。  それから、本日御審議いただいた日本薬局方の一部改正である第十五改正日本薬局方 第二追補については、今後パブリックコメント、WTO通報等を行いまして、手続が済 み次第、一部改正を実施し、平成21年9月末までに告示を行う予定としています。  また、次回の部会の日程ですが、7月28日(火)を予定しています。場所等については、 決定次第、改めて先生方に御連絡させていただきます。以上です。 ○早川部会長 本日はこれで終了とします。委員の先生方、御協力ありがとうございま した。 ( 了 ) 連絡先: 医薬食品局 審査管理課 化粧品専門官 鷲田(内線2743)