09/02/25 第129回中央社会保険医療協議会診療報酬基本問題小委員会議事録 09/02/25 中央社会保険医療協議会          第129回診療報酬基本問題小委員会議事録 (1)日時  平成21年2月25日(水)9:59〜11:07 (2)場所  厚生労働省専用第18〜20会議室 (3)出席者 遠藤久夫小委員長 牛丸聡委員 小林麻理委員 庄司洋子委員        対馬忠明委員 小島茂委員 北村光一委員 高橋健二委員(代 清水)       松浦稔明委員       竹嶋康弘委員 藤原淳委員 西澤寛俊委員 渡辺三雄委員 山本信夫委員       坂本すが専門委員        <参考人>       西岡清DPC評価分科会長        <事務局>       水田保険局長 榮畑審議官 佐藤医療課長 宇都宮医療課企画官        上條歯科医療管理官 他 (4)議題  ○DPCの評価について       ○医療技術評価分科会について       ○その他 (5)議事内容  ○遠藤小委員長  それでは、定刻より若干早いのですけれども、御出席を御予定されている委員の皆様す べて御在席ですので、ただいまより第129回中央社会保険医療協議会診療報酬基本問題 小委員会を開催したいと思います。  まず、本日の出席状況について御報告いたします。本日は、白石委員、前田委員が学校 の用務のため欠席される旨の連絡を受けております。また、庄司委員と西澤委員が若干遅 れてお見えになるという御連絡を受けております。また、高橋委員の代理で、全日本海員 組合の清水保さんがお見えになっておられます。  それでは、初めに、DPCの在り方についてを議題としたいと思います。  DPCの議論につきましては、診療報酬調査専門組織のDPC分科会と連携しながら議 論を進めていくということになっておりますので、本日は西岡DPC分科会長にも御出席 をいただいております。よろしくお願いします。  本日は、西岡分科会長から、機能評価係数に関します分科会でのこれまでの議論の状況 について御報告をいただきたいと思います。それを踏まえまして、これからの議論を進め ていきたい、そのように考えております。  それでは、西岡分科会長、説明をよろしくお願いいたします。 ○西岡DPC評価分科会長  西岡でございます。どうぞよろしくお願いいたします。  資料診−1をごらんいただきたいと思います。これまでの経緯でございますが、DPC の機能評価係数に関しまして、平成20年12月17日のこの会議におきまして、新たな 機能評価係数に関する基本的考え方をまとめていただきました。それが資料の別紙という ところにございます7項目でございます。これを受けまして、分科会におきまして、新た な機能評価係数に相当する項目の候補を挙げたところでございます。  さらに、平成21年度よりケアミックス病院も参加する可能性がございますので、地域 医療においてさまざまな機能を担う病院がDPCの対象となってまいります。そのために、 DPC分科会におきましてこういった医療施設からの意見交換を行いました。その結果を 報告させていただきます。  まず、2の具体的な項目の提案でございますが、これは医療の透明化・効率化・標準化 ・質の向上等の評価について。それから、2つ目といたしまして、社会的に求められる機 能・役割の評価について、3つ目が地域医療への貢献の評価について、その他と、この4 項目に分かれております。  まず初めの、医療の透明化・効率化・標準化・質の向上等の評価についてでございます が。透明化の評価といたしましては、これはこれまで調査しておりますときに部位不明・ 詳細不明コードが発生してまいります。これはデータといたしましては不適切なデータで ございますので、こういったものを1つの指標としてはどうかという意見でございます。  それから、効率化の評価でございますが、効率化の評価といたしまして、効率性指数、 これはDPC評価分科会で毎回データをとっておるものでございますが。それと、後発医 薬品の使用状況を評価してはどうか。  それから、標準化の評価といたしましては、手術症例数または手術症例割合に応じた評 価、さらに診療ガイドラインに沿った診療の割合、標準レジメンによるがん化学療法の割 合等を評価してはどうかということです。  それから、医療の質の評価といたしましては、術後合併症の発生頻度、重症度・看護必 要度による改善率、それから医療安全と合併症予防。退院支援及び再入院の予防の評価を してはどうかということでございます。  2つ目の社会的に求められている機能・役割の評価についてでございますが。特殊な疾 病等にかかる医療の評価といたしまして、複雑性指数、これも効率性指数と同様にデータ を出しているものでございます。それを使ってはどうか。また、患者の合併症ですね、副 傷病による評価をしてはどうか。診断群分類をどれぐらいカバーしているかということに よる評価。それから、希少性指数と申しまして、難病とか特殊な疾病への対応状況の評価 をしてはどうかということです。  高度な機能による評価といたしましては、高度な設備を備えているかどうか。特定機能 病院、または大学病院を評価してはどうか。それから、がん、治験、災害等の拠点病院の 評価をしてはどうか。高度医療指数というのがございます。これはDPCのうちのコスト の高い疾患を取り扱っているという形で出されているのでございますが、こういったもの を評価してはどうかという意見でございます。  3の地域医療への貢献の評価についてでございますが。地域での役割を評価してはどう か。まず、アといたしまして、医療計画で定める事業について、地域での実施状況による 評価。救急・小児救急医療の実施状況。救急医療における患者の選択機能はどうかという こと。それから、産科医療の実施状況を評価してはどうかということでございます。  地域医療支援病院の評価、地域中核病院、小児・産科・精神科の重症患者の受入体制の 評価。それから、全診療科の医師が日・当直体制をとっていることに対する評価をしては どうかという意見が出ております。  その他といたしまして、医療提供体制による評価といたしまして、医師、看護師、薬剤 師等の人員配置による評価。それから、これまで出されておりましたDPC病院として望 ましい5基準というのがございますが、これに対する評価といたしまして、ICU集中治 療患者の重症度による評価。全身麻酔を実施した患者の割合による評価。病理医の数によ る評価。それから、術中迅速病理組織標本作製の算定割合の評価をしてはどうかというこ とです。  それから、その他といたしまして、新規がん登録患者数、それから高齢患者数の割合に よる看護ケアの評価。入院患者への精神科診療の対応に対する評価。チーム医療の評価。 DPC病院として適切なデータを提出していることへの評価。これは提出することにかな りのコストがかかっているということで、こういうことを評価してはどうかということで ございます。  その他といたしまして、これはまだ検索中でございますが、いろいろな指標が出てくる かもしれませんので、その他として入れております。もし、この会でこういうのはどうか というのをいただけましたら、それも検討したいというふうに思っております。  これらの今申し上げました項目に関する分科会での意見というのが、参考資料のとじた 横書きのものがございますが、それぞれの項目についてここに掲載させていただいており ます。  それから、医療機関との意見交換をいたしました結果、ここに5つの病院と意見交換を しております。そこで指摘されました事項を読み上げさせていただきます。  まず、1つの病院といたしまして、美原記念病院から、急性期医療の提供体制、これは いろいろなスタッフを整えて24時間体制にしていることに対する評価をしてはどうかと いうことです。それから、チーム医療。それから、アウトカムを伴う効率化。効率化だけ じゃなしに、それに対するアウトカムも同時に評価してはどうかということ。それから、 救急医療への対応の実績評価。政策医療への対応の実績評価をしてはどうか。  また、佐久総合病院からは、患者の年齢構成、地域では高齢者が多くなりますので、患 者の年齢構成による評価をしてはどうか。また、地方の診療所や中小病院への医師を派遣 する機能、これはマグネットホスピタル機能でございますが、こういったものも評価して はどうかという御意見をいただいています。  地域の病院では在宅医療との連携が非常に重要になりますので、そういったものに対す る評価をしてはどうかという御意見をいただきました。  また、次に、手稲病院からは、病院機能に対する評価、それから政策医療に対する評価、 ここでも臨床研修に対する評価。地域連携に対する評価、地域支援と連携パスその他が関 係してくるのですが、そういったものの評価をしてはどうか。それから、診療機能に対す る評価といたしましては、ここでも患者の年齢構成や合併症、それから在院日数に応じた 評価。さらに4疾病5事業に対する取組、死因究明、細菌検査室、術中病理迅速診断に応 じた活動に対して評価が必要ではないかという御意見でございます。  また、近森病院からは、チーム医療と地域医療連携の評価が必要であるという御意見で ございます。まず、チーム医療、これは医師、看護師だけではなく、薬剤師、それから栄 養管理士、MSW等のコメディカルの配置が重要であり、DPCの質の高い医療をするた めにはこういうものが必要であるということでこれを評価してはどうかということです。 それと、地域連携です。  また、医療の質の向上ということでは、効率性指数、医療安全と合併症予防について、 複雑性指標。それから、医師、看護師、薬剤師等の人員配置による評価が必要であるとい う御意見です。  それから、救急・重症患者に対する評価が必要ではないか。また、地域医療の充実に対 する評価が必要ではないかという御意見でございます。  最後に、相澤病院からの御提言でございますが、地域医療支援病院の紹介率や逆紹介率 等による評価が必要ではないか。それから、救命救急医療の評価、ここでは1次から3次 の患者すべてを対象としたような形での評価をしてはどうかという御意見でございます。 それから、高齢者や精神科系の患者、これはせん妄とか、ADLの低下がございます。そ ういった患者、それから寝たきり患者の受入状況による評価も必要ではないか。それから、 地域医療連携の評価。地域がん診療連携拠点病院の評価。これは拠点病院として指定され ているところ以外でもがん患者を受けておりますので、そういったものも評価してほしい という御意見でございます。もう1つ、マンパワー、これにかかわる評価をしてほしいと いうことでございます。  こういったものが出ております。これをもとにいたしまして、今後の検討といたしまし ては、新たな機能評価係数として評価すべき項目を絞り込むために、以下、ア、イ、ウの 3つの点を考慮しながら考えていきたいというふうに思っております。  まず1つは、機能評価係数に関する基本的考え方、これは先ほどの7項目に合致してい るかどうかということでございます。それから、DPCの影響評価に関する評価として、 データが十分あるかどうか、データがないと解析ができません、そういったものがあるか どうか。それから、現行の機能評価係数や出来高部分と評価が重複する可能性がある項目 を整理するといったことをやりながら、項目を絞り込んでいきたいというふうに思ってお ります。  それで、今の項目のうち、特に地域医療に関しましては、横長の資料の6ページをごら んいただきたいと思います。簡単にその議論の詳細だけを報告させていただきます。  まず、地域での役割の評価ということで、医療計画で定める事業について、地域での実 施状況による評価はどうかということでございます。どのような分野で評価できるのかを 検討していく必要があると。また、地域の実情に応じた評価が必要ではないかということ の御意見でございます。症例数だけでもなく、地域内でのシェア等を総合的に評価するこ とが必要ではないかという御意見をいただいております。  また、救急・小児救急医療の実施状況に対する評価でございますが、これは重症度、そ れから受入率、診療科に応じた評価が必要ではないか。また、常に受入要請に対応できる 病院機能を備えていることに対する評価が必要ではないかという意見でございます。DP Cではどうしても救急に関しまして不採算となってまいります。このことをやはり改善す るような形の評価が必要ではないかということが出されております。  ただ、このときに一部の項目に関しましては、先ほどの検討項目にあります二重評価と なるところもございますので、そこのところをさらに詰めていく必要があると思っており ます。  救急医療における患者の選択機能の評価ですが、これは患者のトリアージをすることの 評価をしてはどうかということでございます。これに関しましては、今のところDPCの データがございませんので、またこういった問題はすべての病院に適応されるべきもので はないかということです。この表にあります○と●なんですが、○については分科会で検 討させていただきました。●に関しましてはさらに今後引き続いて検討する項目というこ とでこういうことが挙がっております。  産科医療の実施状況ですが、産科医療を積極的に提供している病院を評価するべきであ ると。これもすべての病院に関係することではないかという問題点がございます。  それから、地域医療支援病院の評価、地域中核病院の評価でございますが、これは既に 出来高でも算定されておりますし、また、DPCの機能係数で算定されている部分もござ いますので、二重評価とならないかどうかの検討を加える必要があろうかと思っておりま す。  それから、小児科・産科・精神科の重症患者の受入体制の評価でございますが、これも 重症度、受入率、診療科に応じた評価が必要ではないかと。これは社会的に必要な医療と して当然評価されるべきであるという御意見。それから、精神科疾患を合併し、急性期医 療を必要とする患者が増加傾向にありますので、そのような医療に対応することは社会的 には必要であるという意見でございます。これも一部二重評価となる可能性がありますの で、それについてはさらに検討したいと思っています。  最後の、全診療科の医師が日・当直体制をとっていることへの評価。これは、患者の有 無にかかわらず、常に受入体制を整備していることが必要になります。そういうことに対 する評価をしてはどうかということでございます。これに関しましては、DPCのデータ がまだ不十分ですので、さらに検討したいと考えています。そういった流れでございます。  その他の項目についてはたくさんございますので、お目通しいただければと思いますし、 またいろいろな御示唆をちょうだいできればというふうに思っております。  以上でございます。 ○遠藤小委員長  ありがとうございました。  それでは、事務局から何か補足がありますか。 ○事務局(宇都宮医療課企画官)  医療課企画官でございます。  まず、ちょっと資料の訂正でございますが、今の中医協診−1の資料の3ページの下の ほう、近森病院のところでございます。お気づきになった方もいらっしゃるかと思います が、このイの医療の質の向上の(2)、医療安全と合併症予防の「増加」となっていますが、 これは「評価」の誤りでございます。訂正をお願いします。  それから、同じあれになるのですけれども、参考資料、横長の表でございますが、この 14分の13ページというところ、やはり同じ近森病院のイの医療の質の向上の(2)、医療 安全と合併症予防の「増加」となってございますが、これも「増加」というのを「評価」 に修正をお願いしたいと思います。すみません。  それから、補足でございますが、今の中医協診−1の一番最後の4ページのIIIの今後 の検討のところで、(1)で今後の項目の絞込みについて、分科会のほうではこのア、イ、 ウの方針で絞込みを行ってはどうかということになったのでございますけれども、こちら の基本問題小委のほうでこの方針で絞込みを行ってよいのかどうか、あるいはもうちょっ とほかの視点とかもあるのかとか、そういったところを御助言いただければと思います。 あるいは、こちらにお示ししました個別の項目について何か御意見があればそういったも のも承りたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  以上でございます。 ○遠藤小委員長  ありがとうございます。  ただいま分科会で議論されていることの現状を御説明いただいたわけでありますけれど も、いろいろな視点からの候補が挙がっているという状況だったわけですけれども、今後 我々がこれに対してまた御意見を皆さんからお聞きして意見を反映させていくという形に なると思います。  ただいま、膨大な量でありますけれども、出されました資料につきまして、御質問ある いは御意見、あるいはどういった視点でやるべきか、新しい視点でも結構でございますの で、フリーディスカッションにしたいと思いますので、御自由に御発言願いたいと思いま す。どなたからでも結構ですが、いかがでしょうか。  藤原委員、どうぞ。 ○藤原委員  そもそもなんですけれども、教育とか研究などをしている大学病院、特定機能病院とケ アミックスなど含めた病院、これを分けずに1つの新しい機能評価係数であらわすことが できるのかどうか、その辺のところを教えていただきたいと思います。 ○遠藤小委員長  教えてというと、これはある意味で我々がそれをどう考えるかということになると思う わけでありまして。つまり、ケアミックスの評価と、それから高機能の病院の評価、いろ いろな機能評価係数をつくりましょうと、こういう議論だったと思うのですが。それに無 理があるのだと。  藤原委員、どうぞ。 ○藤原委員  ちょっと質問を改めます。今のこれを見て、大体これだけ因子をいろいろ入れてみると、 これは大学病院もあるいは1つの評価係数の中でいけるのかなという気もしているのです けれども。そうはいっても、大学の機能というのは非常に広範でありまして、最初に申し 上げましたように、教育とか研究とか入るわけですけれども、そういったことについてど う考えるべきかというのは少し分けて考える必要もあるのかなという気もします。  従いまして、病院という形で大学病院をとらえるとあるいはこれでいけるのかも分から ない。しかし、教育とか研究とかは果たしてこの中に入れ込むことができるかどうか、そ の辺のところを分科会でどのように議論されたのか教えていただきたいと思います。 ○遠藤小委員長  非常に明快な御質問になりましたので、大学病院の教育研究機能を評価係数としてどう 扱うかということについて、もし議論があったのであればその辺をお知らせいただきたい ということであります。よろしくお願いします。 ○西岡DPC評価分科会長  ありがとうございます。  確かにその議論はございました。むしろ大学の関係の委員の方々からは、そういったも のを入れるべきだという御意見でございます。また、それに対しまして、これは少し医療 とは関連していないのではないかということで別個にしようではないかという意見も多数 出ておりました。そういうのが現状でございます。 ○遠藤小委員長  ありがとうございます。  藤原委員、いかがでしょうか。 ○藤原委員  その辺は今後ここでも検討すると。 ○遠藤小委員長  もちろん、はい。  竹嶋委員、どうぞ。 ○竹嶋委員  この横長の資料、14の6のところですかね、まさにここだと思うのですが、下から2 行目、救急の定義が難しく、DPC対象病院以外の病院と公平性を図る必要があると、こ れは私どもも医療の現場からDPC対象病院だけが急性期を扱っているのではないという ことで申し入れておりましたから、ここに明記していただいたのは大変ありがたいのです が。  「図る必要がある」と、必要があるという表現で終わっていますけれども、評価分科会 も11回ぐらいやっていますかね、違いますか、もっとやっていますか。そうしますと、 ここの記載はその中で分科会の中では結構ですが、このように図っていくというふうなそ ういう主張、図る必要があるじゃなくて、このように図っていくと、図っていくべきであ るとか、そういう姿勢のおまとめはできないのでしょうかね。一番私どもここ大変気にし ているところでありますのでね。 ○遠藤小委員長  後ほど西岡分科会長からまた御発言いただきますが。要するに役割分担のところ、つま り基本問題小委と分科会の役割の微妙なところであるわけでありまして。実際この中では DPC対象病院でなくても評価しなければいけないと、まさに今おっしゃられたような問 題もあるわけでありまして。そもそもが急性期病院の診療報酬の在り方そのものの議論に なっているわけなのでということがあって、果たしてどこまで分科会でやるのか。あるい は政策的な話になりますし、考え方が大きく変わるということであるならば基本問題小委 で議論しなければならないと、そういうところに今あるというところでありますので。  むしろ竹嶋委員の御発言は、今後基本問題小委の中の基本的な考え方としてどう整理さ れていくかと、そのための1つの話の材料というふうにとらえたほうがいいのかなという ふうな印象を受けたんですが。  西岡分科会長、何かコメントがあればよろしくお願いします。 ○西岡DPC評価分科会長  遠藤委員長の御発言そのものでございまして、私たちのところもそこまでは踏み込まな いという形でいっております。もしこの基本問題小委員会のほうからここまで言えという ことでございますとそこまで到達できるのかなということになると思います。 ○竹嶋委員  では、関連していいですか。 ○遠藤小委員長  はい、どうぞ、竹嶋委員。 ○竹嶋委員  後発医薬品、14の1ページ、具体的な項目の提案等について、後発医薬品の使用状況 による評価と、明確に出しているわけですね、この委員会で。ここにありますように、私 はその2番目のところ、DPCでは薬剤費は包括されるので、制度の趣旨からすると後発 医薬品の使用が促進されるはずである。実際そういう流れはできていることはもうみんな 事実として分かっているわけですね。それをその1行目の上のほうで、評価すべきだとは っきり明確に述べていますね。ここまで評価委員会がはっきり述べきるということであれ ば、私はやはりDPCの対象病院とそうでない病院との、いわゆる急性期の扱い方という ようなところまで言及していっていただきたいと思います。基本問題小委員会は小委員会 でまたそれを踏まえて、今度はDPC対象病院だけではなくて、当然のことですが、それ を含めた地域医療提供体制の広い範囲で見ていただきたい。あくまでDPCというのは在 院日数も短くしてできるだけ早く外来にもっていくということでしょうが、その過程も医 療の現場からは重要であるということです。そこのところに当然かかわり合ってくるとい うことなのです、私が申し上げている定義というか、急性期の定義、どう扱うのかという。 これだけたくさんの具体的な項目が分科会の中から上がってきていますので、そういう意 味を踏まえてそこまでやってほしいと、その議論の中で。地域医療全体を考えながら議論 を進めていっていただきたい。  いろいろ御報告というか、資料をいただきながら見ていまして、そう感じるものですか ら、発言いたしましたけれども。 ○遠藤小委員長  西岡分科会長、何かございますか。 ○西岡DPC評価分科会長  特にはございませんが、今御指摘いただいた部分は当然だというふうに思っております。 ただ、私ども意見としては、べきまでのものが出てくるんですが、これはいろいろなとこ ろとの調整が必要になりますので、先ほどのDPCと一般の出来高病院との違いというと ころは、データをそろえて解析しなければいけないというところでこういったところでと まっているというのが現状でございます。 ○遠藤小委員長  私からも一言。ここで、べきと書いてあるのは、分科会としてまとまった意見としてべ きであるというのではなくて、中で出てきた意見の中でべきだという発言をされた先生が いるということなのです。したがって、それに対して、いや、そうじゃなくて二重評価に なるんじゃないかという意見も一方であるわけです。という議論もあって、それをだんだ ん収れんさせていく、あるいは基本問題小委の中の議論する上での材料としてさまざまな 意見があったということをここで開陳していただいているということです。  ですから、こちらのお願いする中身とレベルをもう少し明確にすれば、それなりに分科 会としては対応がまたできるということで。竹嶋委員の御発言は、もう少し分科会として の1つのまとまった、もう少し踏み込んだまとまったものにまでしてほしいと、そのよう に受けとめたのですけれども、そんなふうに考えてよろしいのでしょうか。  企画官、どうぞ。 ○事務局(宇都宮医療課企画官)  今会長が言ってくださったように、こちらのほうに出ている意見は、委員のほうから出 た意見をほぼそのまま出したような形ですので、あるものは非常に具体的に断定的に書い てございますが、また別のものは非常にあいまいな抽象的な、というものが混在している ということは御理解いただきたいと思います。ですから、分科会としての意見をまとめた ものではないと、まだそういう段階ではないということでございます。  それからもう1点、ちょっと確認させていただきたいのですが。今竹嶋委員のほうから、 急性期の定義とおっしゃったのですけれども、急性期の定義はもう昨年度の分科会あるい は基本問題小委のほうでも合意をいただいておりますので。過去のハードカバーの基本問 題小委のファイルで、20年11月19日の資料にも記載してございますが、11月19 日、診−4の資料の1ページ目の右側の真ん中、スライド6枚ございますが、その真ん中 のほうのところに急性期の定義として、「急性期とは患者の病態が不安定な状態から治療 によりある程度安定した状態に至るまでとする」という、これは昨年度にも合意をいただ いています。ですから今の竹嶋委員の話は急性期の定義というよりも、本日の資料にあり ます救急の定義についての議論を深めると、そういう理解でよろしいでしょうか。一応そ の確認だけさせていただきたいと思うんですが。 ○遠藤小委員長  竹嶋委員、今の企画官の発言はよろしいでしょうか。 ○竹嶋委員  もうそれ以上こだわりませんけれどもね。さっきどこか2行の中にあったような気がし ましてね、これは難しいというようなことが。分科会の中でそういう御発言があるという ことがね。今、企画官が言われたように、何か1つの議論したそれはあるにしても、分科 会というところで細かに具体的に議論していく中でそこら辺のところがあいまいでは困る のではないですかということです。それがないということであればいいですけれども、こ こに出ていたものですからね。 ○遠藤小委員長  繰り返しますけれども、基本的にこれ分科会の最終報告ということではありませんので、 こちらとキャッチボールをしながら…… ○竹嶋委員  見直したら救急ということになっていますからね。 ○遠藤小委員長  そうですね。  西岡分科会長、どうぞ。 ○西岡DPC評価分科会長  先ほど御指摘のありました急性期医療に関して評価はどうかというのは、これはヒアリ ングを行いました病院から出た御意見でございます。急性期医療は、先ほど企画官からお 話がありましたように、定義がされておりますので、それに向かって検討しているという のが現状でございます。 ○遠藤小委員長  よろしくお願いします。  西澤委員、どうぞ。 ○西澤委員  分科会のほうでかなりたくさんの項目でいろいろ議論していただいたのは非常にありが たいなと思っています。すべての項目が、これはDPC対象病院ということではなくて、 診療報酬上どれも評価してもらいたいという思いがございます。  そこで、今見ていますと、まだ整理がされていないということですが、先ほどから出て いますように、DPC対象病院だけの評価か、すべての急性期の評価かというあたりの区 別、あるいは二重評価。二重評価というのは、例えば分類の価格に入れるべきものをさら にといっている場合もありますし、加算のことを言っている場合もありますし、出来高の ものを言っている場合もあります。そういう整理を一回事務局にて行っていただき、分科 会では、整理した資料をもとに議論していただければと思います。  それと、もう1つの考えていただきたいのは、今までの議論の中で支払いを最適化する ための方策ということで、病院の機能係数の場合はすべての患者が負担するにふさわしい ということになっており、一部の患者が負担する場合は加算ということが考え方としてあ りますが、この中にはその一部の患者だけの項目も混じっている。そこら辺も事務局で少 し整理していただいて、具体的な議論をしていただいてこちらに上げてくれるとありがた いと思います。 ○遠藤小委員長  分かりました。  事務局、何かありますか。 ○西岡DPC評価分科会長  御指摘のとおりでございまして。一応今回は挙がりました項目すべてこちらの基本問題 小委員会のほうで御検討いただきまして。私どもの分科会といたしましては、今その整理 を進めているところでございます。それが次の分科会あたりから出てくるということにな っております。ありがとうございました。 ○遠藤小委員長  ありがとうございます。  企画官、よろしいですか。  ということで、さらに整理をしていただくということでありますので、ひとつよろしく お願いします。  対馬委員、どうぞ。 ○対馬委員  かなり具体的に候補として整理していただいていますのでそれは大変ありがたいのです が、ただ、絞込み作業自体が大変難しいかなというやや感想的な話です。それで、2つほ ど質問があるのですが。  1つは、参考資料の1ページ目にある効率性評価、平均在院日数は私どもからしますと 非常に分かりやすい指標で、DPCの中で大分進んできたということですけれども、ここ では「評価は慎重にすべき」とある。効率性ということから平均在院日数を短くすること は社会保障国民会議でも医療の機能分化と連携と効率化という中に入っている。このあた りの議論がどうだったのか。  それから、もう1つ、これは事務局に聞いたほうがいいのかもしれませんけれども、こ の候補をまとめていくスケジュールといいますか、いつどういうタイミングでどの程度ま でやっていくのかというあたりをお話しいただければと思います。 ○遠藤小委員長  それでは、初めの質問は西岡分科会長、よろしいでしょうか。その議論の中身ですね。 ○西岡DPC評価分科会長  事務局からも追加していただきますが、効率性指数と複雑性指数でございますが、これ は毎回のDPCの調査報告で数値が出てきております。それは全体としては少しずつ効率 性指数が上がり、複雑性指数もひとまとまりになるというふうな傾向が示されております。  これに対しましては、特別に今のところこれがけしからんというわけではございません で、これを評価してはどうかという意見が主を占めております。やはりこれだけでは効率 化ということだけを先走ってはやはり医療の質を損なうのではないかというふうな形での 意見が出ているというのが現状でございます。  あと、スケジュールに関しましては。 ○遠藤小委員長  どうもありがとうございました。  事務局、お願いします。 ○事務局(宇都宮医療課企画官)  スケジュールに関しましては、当初分科会のほうではこういった項目については3月中 ぐらいにある程度固めてということで考えてございましたが、その後大変意見もいろいろ ちょうだいいたしまして、やはりもうちょっと慎重に検討する必要もあるかなということ で、ちょっと3月中は難しいかなと。4月ぐらいには入ってしまうかなというような、現 状としてはそういう感じでございます。  ただ、もちろん来年の改定に間に合わなければいけないので、お尻のほうは決まってご ざいますので、それ以上なるべく遅くならないようにという感じで進めたいというふうに 思っているところでございます。 ○遠藤小委員長  ありがとうございます。  対馬委員、よろしいでしょうか。  ほかに。藤原委員、どうぞ。 ○藤原委員  今の在院日数に関連してなんですが。効率性の問題ですね。その場合、再入院が多いと、 全体の効率性あるいは質という観点からは落ちるというような気がしますけれども。その 辺の検討をやはり分科会のほうでどういうふうに議論されているのか、それは、マイナス 評価はしないということなのですけれども、ではどういった形であるいは表現をすべきか、 そういうような検討はなされたかどうか、教えていただきたいと思います。 ○遠藤小委員長  西岡分科会長、どうぞ。 ○西岡DPC評価分科会長  それは病院の、施設からの意見交換のところでその御意見が出てきております。在院日 数の短縮と同時に、再入院率あるいは再転棟率ですね、そういったものの減少を評価して はどうかというふうなことが意見として出されております。  ただ、そういった場合に、再入院を拒否したり、あるいは再転棟を拒否したりするとい うことで医療の質が低下しないかどうかというふうなことも、そういった両方の意見が出 されております。 ○遠藤小委員長  ありがとうございます。  藤原委員、どうぞ。 ○藤原委員  医療の質という観点から、私は以前マイナス評価もあってもいいのではないかと申し上 げたこともあるんですけれども。そのあたりをあらわす場合、厚生労働省はマイナス評価 は基本的にはしないという考え方なんですけれども。実際にはそういったことでマイナス 評価しなきゃいけない部分があるとしたら、それは今後どういうふうにあらわしていくの か、その辺の検討はあるんでしょうか。 ○遠藤小委員長  一応ここではですね。 ○藤原委員  いやいや、分科会での議論。 ○遠藤小委員長  分科会での議論ですか。では、西岡分科会長、お願いいたします。 ○西岡DPC評価分科会長  実際には7項目のところを決定していただきましたので、そこでマイナスはしないとい うことになっておりますので、私たちはそれをまず前提として議論をしております。それ より前に分科会ではやはり問題がありそうなところはマイナスにしてもいいんじゃないか という意見は出ておりましたが、最終的にはプラスという考え方で進むということで議論 が行われております。 ○遠藤小委員長  ありがとうございます。  一応基本問題小委でプラス改定ということで決まっておりますので、その流れでもちろ んおやりになっているということだと思います。  坂本委員、どうぞ。 ○坂本(す)専門委員  ちょっと質問なのですが、効率性指数によるところの在院日数のお話がされていますけ れども、その上に患者アウトカム評価ということ。それから、この基本的な考え方の中に、 連続性の評価を見ていくという話がありましたので、この平均在院日数を指数にするか慎 重にすべきであると思います。それから、退院支援と医療者のチームで支えて、在院日数 を短くし、合併症を起こさない等をしながら、退院支援のネットワークと、それからそれ を支えていくDPCをとっている病院の中のシステムとの関連性のお話についてはいかが でしたでしょうか。 ○遠藤小委員長  それでは、分科会長、お願いいたします。 ○西岡DPC評価分科会長  退院支援、それからチーム医療の推進ということはこれは当然のことなのでございます が、実際にはDPCの中でそのデータがございません。そういった御意見を意見交換のと きにも幾つかの病院から御指摘いただいておりますが、これをデータとしてつくっていく ためには再調査しなければいけないということでございます。それがもし必要であれば調 査させていただきたいということです。  現時点としては、先ほど私どもが分科会として3つの項目を出しましたところで、デー タがあるのかどうかというのが非常に重要でございますので、そこのところでその部分は 前には進んでおりません。 ○遠藤小委員長  坂本委員、どうぞ。 ○坂本(す)専門委員  若干幾つかの病院に伺うと、やはり10日を切るというのが大変なかなか難しくなって きているということを聞きますので、やはりシステムをどのようにこちらの診療報酬のほ うで見ていくかということが病院を助けていくことになるのではないかというふうに思い ます。この連続の評価というのはぜひうまく関連性付けて議論していただきたいなという ふうに思います。 ○遠藤小委員長  それでは、御意見としてそういう意見があったということで受けとめていただきたいと 思います。  渡辺委員、どうぞ。 ○渡辺委員  医療の質の評価、またそこにおける合併症の問題、その予防の問題、それからチーム医 療あるいは医療提供体制にかかわる評価に関係しての話なのですが。まだDPCの調査項 目の中には入ってないのではないかとは考えておるのですが、今後の問題として、病院等 における、口腔外科を併設しているところの歯科医師あるいは歯科衛生士との連携医療、 チーム医療、またそういう手術の前後の口腔管理、専門的なケアによって非常に入院日数 も減るというような報告も受けておるのですけれども。そういうことについてのやはり今 後の調査の対象としてぜひやっていただきたいと。そういう歯科にかかわる、歯科医師あ るいは歯科衛生士のチーム医療というのは非常に効果的なところがあると考えております ので、ぜひ項目に挙げて。まだそれを実際にデータ出しているところは少ないと思うので すけれども、ぜひお願いしたいと思います。 ○遠藤小委員長  御意見として承っておきたいと思います。  山本委員、どうぞ。 ○山本委員  先ほど後発品の議論がございましたけれども、国としては後発品の使用を進めようとい う大きな方針を持っているわけですから、そうしたものがDPCの中にも後発品の使用状 況が評価軸としてつくられるということについては一定の評価をすべきだと思います。た だ、それが二重評価になってしまうのではというのは確かに問題であろうと思います。  しかしながら、その一方でよい後発品をうまく選んで使っていくことでDPC全体の効 率が上がっていく、そういう意味からすれば、薬剤師が院内にいて医薬品を適切に選び、 あるいは評価をするためには、一手間かかりますので、そういった意味でもぜひ評価をし ていただきたいと思います。  あわせて、14の11であるとか14の13を見ますと、チーム医療を含めて医師以外 の、いわゆる他のコメディカルのスタッフが十分な体制があれば医療の質が上がっていく との指摘があります。当然そうしたことも含めて医薬品の選択の場面に薬剤師がされてい れば、どれほど影響があり効果が出るかということを考えますと、当然評価の対象になる と思いますので、そのあたりの関連も十分に視野に入れながら、今後の評価を続けていた だきたいというふうに考えます。 ○遠藤小委員長  ありがとうございます。これも御意見として承っておきます。  ほかにございますか。  松浦委員、どうぞ。 ○松浦委員  地域医療への貢献の評価についてという3の項目がありますが。そのアのところの○の 3つ目の、医療圏におけるシェアで評価する場合、医療圏やシェアの定義をどのようにす べきか。また、医療圏によっては症例数が少なくとも高い評価を得ることについてどのよ うに考えるか。それからその次に、医療機能は1つの医療機関だけで完結するものではな いため、医療機関間の連携状況についても勘案すべきではないか、こういうことが書いて ございますが。  これ私どもが考えますと、地域における医療の総合力というのはやはり開業医の診療所 も相当重要なファクターを持っております。それで、この病診連携といいますかね、そう いったものを十分評価していく、そのときに、医療圏やシェアの定義をどのようにすべき かということを書いてあるんですが。これ地域によって非常に違うと思います。DPCの 病院が入院からも外来、それから在宅と、こういったところまで広範囲な守備範囲を持た なきゃならん地域と、余りそれをやり過ぎると診療所の数が減ってくると、こういうよう な地域もあると思いますので、これできるだけ丁寧な、医療圏をどういうふうに分けるか というのは丁寧に仕分けをしてほしいと、そういうふうに思いますね。 ○遠藤小委員長  ありがとうございます。  今の御意見、いかがでしょうか。西岡分科会長、何かございますか。 ○西岡DPC評価分科会長  今の御指摘なんですが、このDPCに参加されている病院の場合には、地域の診療所の 方々と常に連携を持たないとこのDPCは完結しないということになります。ただ、地域 によっては診療所が非常に少ない地域もございますので、そういったところでは1つの例 といたしまして、ケアミックス病院でその病院の中で急性期から慢性期まで見るというふ うな機能分けをやられている施設もございます。  また、一般のDPC病院ではいわゆる診療所の先生方と密な関係を持つということで、 どちらも登録医制度というのをつくりまして、大体数百人、200ぐらいの診療所を連携 しながらやられているというのが今の流れになってきつつございます。むしろDPCをす ることによって診療所を圧迫するということはないのだという、あってはいけないのだと いうのが分科会での主だった意見の1つとして出ております。 ○遠藤小委員長  ありがとうございます。  松浦委員、どうぞ。 ○松浦委員  それで、DPC病院がその病診の連携を独立して全部やってしまうと、外来の在宅まで 手を伸ばしてやってしまうと、そういうことはいけないんだということが徹底できるよう に、やはりそういう仕組みも1つつくっておく必要があるんじゃないか。  といいますのは、今私の町で気にしておりますのは、診療所がちょっと最近減ったんじ ゃないかという感覚を持っているんです。その調査をするように私言ってそのまま出てき ておるんですけれども。やはり地域によってDPC病院しかないようなところは、それは 広範囲な守備範囲を持った医療をしなきゃなりませんが、そうじゃないところはやはり両 方が立っていけるように、病診連携という考え方非常に大事になってくると思いますから、 どちらが欠けても地域医療というのは力が落ちてきます。その辺を1つまた十分にそうい う視点からも議論をしていただきたいと思いますね。 ○西岡DPC評価分科会長  ありがとうございます。 ○遠藤小委員長  ありがとうございます。  それでは、坂本委員、どうぞ。 ○坂本(す)専門委員  すみません、松浦委員のお話の中でもう1つ私も気になるところは。昼間の連携という ことではなくて、夜のシステムのネットワークも診療所の先生方と結ばれているかどうか ということもぜひお話のラインの中には入れていただきたいなというふうに思います。 ○遠藤小委員長  ありがとうございます。  西岡分科会長、何かありますか。 ○西岡DPC評価分科会長  これはすべてではございませんが、今、夜の診療、特に準夜帯の診療に、診療所の先生 方が病院までこられて参加してくださるというようなそういう輪が今少しずつできてきて おります。それをやっておられる病院が幾つかございまして、輪が広がるような形になっ ております。 ○遠藤小委員長  ひとつよろしくお願いいたします。DPC病院が全てやってしまうことには慎重にとい う御意見だったと思いますので、よろしくお願いいたします。  藤原委員、どうぞ。 ○藤原委員  先ほどの松浦委員の意見に少し関連するんですけれども、分科会の中で因子分析をする ところで、都市部の病院が1つの因子の候補に挙がっておりますけれども。この辺はどう いうふうな、プラス評価としてやられているのかどうか、その辺のところの議論を教えて いただきたいと思いますが。 ○遠藤小委員長  これ資料でいいますと、ここにない資料ですね。 ○西岡DPC評価分科会長  前回の資料でございますね。 ○遠藤小委員長  因子分析をした中で、都市部というのが1つの要素として残ったということで、その扱 いということでしょうか。  西岡分科会長、どうぞ。 ○西岡DPC評価分科会長  これは松田研究班のほうでデータを分析していただきました中で、1つのまとめとして そういった特徴が出てくるということで因子として挙がりましたのですが、これをそのま ま機能係数に結び付けるという議論ではございません。考える要素としてこういうのもあ るということで提示していただいております。 ○遠藤小委員長  よろしいですか。  ほかには。牛丸委員、どうぞ。 ○牛丸委員  先ほど松浦委員からお話ありましたように、地域医療への貢献評価、非常に重要だと思 います。こちらの分科会はDPCですからDPC関係でしょうが、必ずしもDPC関係だ けでなく非DPC病院にも対象となると思いますが、特に地域病院の場合には、診療報酬 の中で対応するのと、地方自治体あるいは国からの補助金で対応するやり方があると思い ます。  先ほどどこかのインタビューの中の項目で、二重評価、補助金、そういう項目がありま した。その辺の役割分担というのでしょうか、そういう話、ここの基本問題小委員会でや るべきなのでしょうが、そちらの分科会で何か議論があったら教えていただきたい。 ○遠藤小委員長  分科会長、よろしくお願いします。 ○西岡DPC評価分科会長  ありがとうございます。非常に貴重な御意見だと思います。確かに、補助金などが同じ DPC病院で同じ機能を果たしながら、補助金があるところとないところとが出てきてい る、この意見交換のところでお話を伺いますと出てきましたので、そういったものを今後 細かくデータを集めていって、そして分析していくということの作業になるのではないか というふうに思っております。 ○遠藤小委員長  ありがとうございます。  ほかにも御意見あるかと思いますけれども、本日これだけの大容量のものを出されたの が初めてということもありますので、今後また議論を続けていきたいと思います。  あと、4ページの今後の検討について、これは企画官からこの進め方でよろしいかとい うことが先ほどありましたけれども、何かこれについてコメントございますか。このア、 イ、ウ、このウは今後事務局のほうで整理をしていただくというようなことで話が進むと 思います。  基本的な考え方をどうしていくかというのは今後の検討の中で進めていく話であります から、今すぐ結論は出ないのでこれでいいかと思います。  DPCの影響評価に関する調査の活用と。これもう少し詳しく説明していただけますか、 DPC、影響評価に関する調査。  分科会長、お願いします。 ○西岡DPC評価分科会長  これは今まで出しておりましたデータがございますので、それをデータ分析するという ことで、データがあるかちゃんと出せるかどうかということになってくると思います。 ○遠藤小委員長  既に先ほどの因子分析などもそういうことなわけですね。それを今後もやっていきたい ということでありますが。  基本的にこのような考え方で分科会として進んでいただくということでよろしいでしょ うか。  それでは、引き続きまた分科会として調査分析を進めていただきたいと思いますので、 よろしくお願いいたします。  ありがとうございました。  それでは、本日の意見を踏まえまして、またDPCの分科会でさらなる検討を加えてい ただくということにしたいと思います。  西岡分科会長におかれましては、長時間どうもありがとうございました。  次に、医療技術評価分科会について議論をしたいと思います。  事務局より資料が出ておりますので、説明をお願いしたいと思います。 ○事務局(宇都宮医療課企画官)  資料中医協診−2−1をごらんいただきたいと思います。次期診療報酬改定に向けた医 療技術の評価・再評価に係る評価方法について(案)ということでございます。  これは前回の改定に当たってのものとほぼ同じでございます。  概要のほうに書いてございますように、平成15年度より学会等に技術評価希望書の提 出を求め、医療技術評価の参考にしてきたところであるが、平成20年度改定においては 臨床医を中心としたワーキンググループによる一次評価及び当分科会における二次評価を 行い、中央社会医療協議会基本問題小委員会へ報告した。次期改定においても、平成20 年度改定と同様に下記のとおり実施してはどうかということでございます。  ほぼ前回と同じなのですが、変更点については下線で引いてございます。1番の評価対 象技術でございますけれども、医科診療報酬点数表第2章の、これまでは在宅医療という ものはこの技術評価分科会のほうでは評価をしなかったのですが、昨年の中医協のほうで 在宅医療についても評価すべきではないかという御意見をいただいたことから、今度の改 定に向けてはこの第2部の在宅医療というものも技術評価分科会のほうで評価してはどう かということでございます。  また、医科のほうでは第13部、歯科のほうでは第14部となっておりますが、この病 理診断につきましてはこれまで検査の中に含まれていたのですけれども、昨年の改定で部 として独立したということで、それも加わったということでございます。ということで、 医科については第2部から第13部、歯科については第2部から第14部というものにつ いて、この技術評価分科会の評価対象とするということとしてはどうかということでござ います。  それから、2番の分科会において評価対象とする評価提案書ということですけれども。 以下の学会あるいは保険連合の関係ですけれども、評価を実施するということで、これに ついては歯科について若干の変更がございます。認定分科会を含むということでございま すけれども、このように少し広げてはということでございます。  それから、評価方法としては、先ほど申しましたように、前回と同様に2段階で、ワー キンググループによる1次評価と技術評価分科会による2次評価、この2回で行ってはど うかということでございます。  その次のページ、2ページ目に実施スケジュールございますが、お認めいただければ、 3月上旬に提案書を配布して、6月19日に締め切り、重複がないかとか、あるいは薬事 法で承認されているかどうかなどの確認を行った上で7月から9月にワーキンググループ による評価を行う。10月以降に2次評価を行って、基本問題小委のほうに報告をすると いうようなスケジュールになるということでございます。  続きまして、資料診−2−2でございますが、こちらのほうに医療技術評価提案書とい うものがございます。これにつきまして、網掛けをした部分が前回のものと変わったとこ ろでございます。基本方針として変わったものはございません。非常に事務的なものばか りでございまして、提出年月日あるいは最初の※のところで「既に記載されている様式を 変更することなく」と、前回かなりいろいろな様式で提出してきてしまうところが多かっ たので、こういうものを念入りにつけたとか。エビデンスレベルについて、別紙のほうで きちんと示したとか。あるいは評価項目の(6)のほうで自由記載にしていたものを○をつけ るようにしたとか。あるいは(8)、増加と記載されたことにより技術への評価が変わるもの ではないという、これは予想影響額が増と書くと採用されないのではないかということか らみんな減と書いてくるようなものが多くて、きちんとした客観的なデータにならないの ではないかというようなこともあって、必ずしも減でなきゃいけないということはありま せんというのを明記したとか、そういった事務的なものが出ております。  それからあと、その4ページのほうで、当該技術について薬事法の承認の関係ですね、 そういうことにも記載してもらうというようなことを今回加えております。  次に、診−2−3でございますが、今申し上げたような部分がこの記載要領の中で変更 としてございまして、下線で示されているところでございます。  診−2−4は、1次評価、2次評価の評価票でございまして、これは前回と変更点ござ いません。  以上でございます。 ○遠藤小委員長  ありがとうございます。  医療技術が保険に収載されるプロセスは、基本的にはこの医療技術評価専門組織を経て 基本問題小委に上がってくるというプロセスと、あと先進医療のほうから上がってくると いうプロセスあるわけでありますけれども、ここは先進医療ではない新しい技術を評価す ると、その評価の方法についてこのようなやり方でやっていいかどうかと、そういうこと でございます。  前回と違う点は、在宅医療が入ったということ。  あと、日本歯科医学会の分科会というのも入ります、これは新しい変更要件ですか。 ○事務局(上條歯科医療管理官)  はい、日本歯科医学会の分科会のところの追加の件でございますが、基本的には日本歯 科医学会、比較的主要な学会を専門分科会というふうに含めておりまして、完全に専門領 域を網羅することが難しく、新しい領域等では対応できない状況でございますので、レー ザーですとか有病者とか一定の基準を満たした学会を実際、認定分科会として位置付けさ れていることから、こういった修文をしてはどうかということを御提案させていただいて おります。 ○遠藤小委員長  ということが前回との変わったところだということで。あとは実務的に提案書の中身が 少し変わったということでありますが、このようなやり方でやってよろしいかどうかとい うことの御承認をいただければと思いますけれども。何か御質問ございますでしょうか。  対馬委員、どうぞ。 ○対馬委員  数年前から、かなり広範かつきめ細かくやっていただいていますので、こういった手法 なり全体的な構図というのは望ましいし、また今回もやっていただければと思います。た だ1つお願いは、私どもかねがね、簡素化とか分かりやすさということをずっと主張して いるのですけれども、どうしてもだんだん複雑になってくる傾向が抜けきれない感じがし ます。  なかなかこうすればというのは難しいのですけれども、例えば、診−2−2の技術評価 提案書の一番下のその他のところに分かりやすさや患者の視点などと書いていただいて、 患者の視点から見たらどうだろうかというちょっとした工夫をしていただければありがた いと思います。 ○遠藤小委員長  ありがとうございます。非常に重要な御指摘だと思います。それは今回の調査の中にで き得れば反映させる。  事務局、いかがでしょうか。技術的には可能ですか。 ○事務局(宇都宮医療課企画官)  はい、変更してそういった項目を入れるなり、あるいはその他の中でそういうことも記 載するようにというふうに記載要領を変えるなり、そういう対応は可能だと思います。 ○遠藤小委員長  そうですか。そうしますと、記載要領に入れるなり、ここの(9)にそれを書くなりして、 患者の視点という意味合いでよろしいんでしょうか。 ○対馬委員  分かりやすさなど患者の視点という意味です。 ○遠藤小委員長  なるほど。では、分かりやすさなど患者の視点といったような内容を記載要領なり何な りに書くということについて、ここで今決められれば決めたほうがスケジュール的にはい いかと思いますが、いかがでしょうか。  特段御反対の意見は。どうでしょうか。 ○藤原委員  簡素化と医療技術との関連がいまいち見えない中で、それを言っていいのかどうか。簡 素化すれば確かに患者の視点では分かりやすくはなるんですが、それが医療技術を正当に 評価されるものになるのかどうか、ちょっとその辺のところが見えないので、ちょっと保 留にしていただきたい。 ○遠藤小委員長  ありがとうございます。今の対馬委員のおっしゃったことは、簡素化の話は1つ簡素化 として、ただここはそれとはちょっと違って、その他というところに患者の視点というよ うなものを入れるということですね。そういうことと理解してよろしいですね。  よろしいでしょうか、それであれば。  それでは、そのような趣旨の、具体的な文言につきましてはお任せいただくということ で、そのような趣旨のことを記載要領なりあるいはこの提案書の中に記載するという形で 対応していただきたいと思います。  では、事務局、よろしくお願いします。  それ以外の点では特に御意見ございませんか。  それでは、この提案をお認めいたしますので、実行に移していただきたいと思います。 ありがとうございます。  それでは、本日の小委員会はこれにて閉会したいと思います。  次回の日程等につきまして、事務局から何かございますか。 ○事務局(佐藤医療課長)  現在のところ3月下旬を予定しておりますが、詳細が判明次第、先生方に御連絡をさせ ていただきます。 ○遠藤小委員長  それでは、本日の小委員会、これにて閉会といたします。  ありがとうございました。     【照会先】       厚生労働省保険局医療課企画法令第1係       代表 03−5253−1111(内線3288)