09/02/23 第2回「日本人の食事摂取基準」策定検討会議事録 第2回「日本人の食事摂取基準」策定検討会 議事録 1.日時:平成21年2月23日(月) 10:00〜12:00 2.場所:厚生労働省共用第8会議室(6階) 3.次第   (1)最新の知見に基づく指標及び数値等の見直しについて   (2)活用理論の整理と方法について (3)明確にすべきライフステージにおける課題について    ○田中指導官 定刻になりましたので、ただいまから「『日本人の食事摂取基準』第2回策定検 討会」を開催いたします。  私は健康局生活習慣病対策室の田中と申します。どうぞよろしくお願いいたします。  委員の皆様方には、御多忙のところ御出席をいただき、誠にありがとうございます。  開催に当たりまして、上田健康局長よりごあいさつ申し上げます。 ○上田局長 健康局長の上田でございます。御多忙のところを御出席いただきまして、ありがと うございます。日本人の食事摂取基準は、日本人の栄養所要量として昭和44年に策定して以降、 5年ごとに改定されてきております。今回の策定では、栄養学等の最新の知見や国際的な動向も 踏まえ、実質半年という短期間の作業の中で、前回以上に科学的根拠に基づく文献の系統的レビ ューを行っていただいたところでございます。  検討会及びWGの先生方におかれましては、大変御苦労をいただいていると思っております。 この場をお借りいたしまして、その御尽力に厚く御礼を申し上げる次第でございます。  本日は約半年間御議論をいただきました内容につきまして、御報告をいただきますとともに、 先生方のこれまで研究されてこられました知見を基に、さまざまな観点から御意見をいただきた いと考えているところでございます。  国民生活に関わる重要なこの課題のとりまとめを3月末までに行おうと考えておりますので、 とりまとめに向け、引き続きよろしく御協力のほど、お願い申し上げます。どうぞよろしくお願 いします。 ○田中指導官 ありがとうございました。ここで局長は用務のため、退席させていただきます。 (上田局長退室) ○田中指導官 それでは、引き続き、資料の確認をしたいと思います。事務局の中で資料を用意 させていただきました。  お手元の資料の最初に「『日本人の食事摂取基準』第2回策定検討会」議事次第が1枚目。2 枚目に席次表。3枚目に策定検討会の構成員の名簿。  資料1「『日本人の食事摂取基準』(2010年版)(案)本策定での方針及び見直し事項」が5 ページまでございます。  資料2「ライフステージの検討課題について(高齢者WG)」が1枚。  資料3「『日本人の食事摂取基準』(2010年版)(案)目次(案)」がございます。  資料4「スケジュール(案)」でございます。  以上の状況と、各先生方のお手元には、平成18年度国民健康・栄養調査の報告の冊子と、も う一点、2005年のときの「日本人の食事摂取基準」を置かせていただいておりますので、随時 参考にご覧いただきたいと思います。不足等がございましたらどうぞ。  よろしいでしょうか。なお、本日の会議は公開とさせていただいております。撮影については ここまでとさせていただきます。よろしくお願いいたします。 それでは、これ以降の進行につきまして、春日座長にお願いいたします。よろしくお願いいたし ます。 ○春日座長 座長をさせていただきます春日でございます。座ったままで失礼させていただきま す。先ほど上田局長から御紹介がありましたように、昨年6月の第1回の策定検討委員会以後、 各WGにおかれまして、多くの先生方の大変な努力によりまして、この日本人の食事摂取基準の 2010年度版に関しまして、ある程度大枠がまとまってきたところでございまして、本日はそれ の御報告をいただくとともに、それに関していろいろな御意見をいただければと考えております。  それでは、ただいまから議事に入らせていただきます。議事1はお手元の資料にございますよ うに「最新の知見に基づく指標及び数値等の見直しについて」でございます。資料1をごらんい ただきたいと思います。「日本人の食事摂取基準」(2010年度版)の策定に当たり、方針及び見 直し事項について、御報告をいただきたいと思っております。  まず、最初は「(1)対象としたエネルギー・栄養素」でございます。この策定の基礎理論を とりまとめていただいております、佐々木副座長の方から御報告をいただければと思います。 ○佐々木副座長 佐々木でございます。それでは、資料1を使いながら、説明をさせていただき ます。資料1に掲げました項目でこれが大項目でございまして、エネルギー以下、たんぱく質、 脂質、炭水化物、水溶性ビタミン、脂溶性ビタミン、ミネラルとなっております。  そして、小項目がその下にございます。基本的には2005年版をそのまま踏襲するという結果 になりました。しかしながら、そこに至るまでに新しい栄養素等、数種類に関しまして、レビュ ーならびに専門家の先生の御意見をいただきながら検討いたしました。結果といたしましては、 2005年版で掲載されました、エネルギー並びに34種類の栄養素ということに現時点でなってお ります。ただし、脂質のところの脂肪酸に関してどうするかというところは、最終調整をしてい るところであります。  ミネラルのところもほかのミネラルの可能性、例えばアメリカではもっとたくさん入っており ます。それに関しても検討いたしましたが、現時点におきましては、恐らくここに掲げました種 類のものでとりまとめをしたいと考えております。  戻りますが、炭水化物のところでございまして、ここに掲げてあります以外に、アルコールに ついて検討いたしました。これは、できれば内容には含めて記述はするが、数字の算定はしない というようなとりまとめにしたいと考えております。  以上でございます。 ○春日座長 どうもありがとうございました。対象としたエネルギー・栄養素について御報告い ただきましたけれども、何か御意見、御質問はございますでしょうか。よろしゅうございますか。  それでは、続きまして「(2)策定した指標」につきまして、これも佐々木副座長の方から御 報告をお願いしたいと思います。 ○佐々木副座長 それでは、策定した資料の最初がエネルギーでございまして、エネルギーに関 しては後でエネルギーのグループから詳細な説明をいただけると思いますので、私の方は指標に ついてだけ御報告申し上げます。  指標は2005年版とそのまま同じ名称を使い、詳細には別途御報告があると思いますが、基本 的には同じ理論を用いたいと考えております。すなわち推定エネルギー必要量という指標1つを 用いるということでございます。そして、そこには確率的な考え方を用いまして、不足または過 剰のリスクを考えました。それを個人ならびに集団に適用すると考えております。  次が、栄養素でございます。これはすべての栄養素に関して共通でございます。不足による健 康障害からの回避、過剰摂取による健康障害からの回避、生活習慣病の一次予防、というように 大きく3つに分けてございます。  不足の方につきましては、2005年版と同じ名称をそのまま踏襲したいというように考えてお ります。すなわち推定平均必要量、推奨量、目安量でございます。英語名称もそのまま、引き続 き用いたいと考えております。  次が、過剰摂取による健康障害からの回避でございます。これに関しましては、基本的に理論 はそのまま踏襲したいと考えているのですが、名称を変更したいと考えております。これについ ては後で御意見をいただければと思うのですが、2005年版現行のものは上限量となっておりま す。現在検討しておりますものは、少し名称が長くなるという難点はございますが、耐用上限量 と変えたい。すなわち「耐用」という言葉を入れたいと私たちは考えております。  その背景を簡単に説明させていただきますと、上限量という考え方、ここで範囲という考え方 が出ました。範囲という考え方を使いますと、その上の端であると。すなわち、そこを上とする 範囲で摂取することが望ましいというような理解になるかと思います。しかし、これは実際には 少し誤っています。または誤る可能性を含んでいる表現ではないかと考えました。  上限量は本来の意味は、そこより過剰に摂ると危ないという意味で、ポジティブではなくネガ ティブな意味を持った用語ではないかというように、私たちは考えました。そこまでとるのがよ いとか、その範囲内でとるべき範囲の上の端を表すということよりも、そこよりたくさんとるこ とは耐えられない健康障害を引き起こす可能性を有するものであるということを正しく御理解 いただくということを目的としまして、「耐用」という言葉を付けたいと考えたわけでございま す。  3番目が、生活習慣病の一次予防であります。この部分の重要性はますます大きくなってきた のでありまして、ここに関しましては2005年版で策定されました理論ならびに名称、すなわち 目標量をそのまま踏襲し、その理論ならびに内容を充実させるということを考えて、作業を進め てまいりました。すなわち目標量という名称をそのまま用いたいと考えております。  現在、私たちが考えているところは、ここまででございます。 ○春日座長 どうもありがとうございました。ただいま御説明いただきましたように、2005年 版と比べまして、一番大きな変更点は、2010年度版からは上限量という言葉を耐用上限量とい う名称の指標にしたいという御説明だったと思いますが、この件に関しまして、何か御意見ある いは御質問はございますでしょうか。 ○吉池委員 今、説明いただきました点について、英語名称で言う「トレラブル」のところを何 らかの表現をするということに賛成いたします。「上限量」というだけですと、意味合いが正確 に伝わらない点があったと私も考えております。  食品安全の分野では、一方、ADIという概念、すなわち「アクセプタブル」という言葉も使わ れ、それは区別した言葉として「トレラブル」があると思うのですが、これを表す日本語として 「耐用」が一番ぴったりなのかどうか。私もほかに代わる言葉がすぐには思い浮かばないのです が、まだ検討の時間があるのであれば、日本語の表現については、ほかにいい言葉があれば、そ れも考慮するのが良いと思っております。  以上です。 ○春日座長 どうもありがとうございました。今の吉池委員の御発言は、目指すところはよくわ かるんだけれども、より適切な言葉があればという御意見だと思いますけれども、この問題につ いて、そのほかに何かございますか。 ○田畑委員 これは前のときはトレラブル・アッパーインテイク・レベルだったんですけれども、 ULとしたわけですね。今回もTは要らないんですか。 ○佐々木副座長 英語名称の方ですか。そこは最終案が出ていないところで、そこも含めて考え たいと思います。 ○田畑委員 かなりの人たちにも広まった名称ですから、変えないというのも勿論あると思いま すけれども。 ○春日座長 わかりました。どうもありがとうございました。そういうことで、この耐用上限量 に関しては、概念としては委員の先生方は御賛成だろうと思いますけれども、実際に使う名称あ るいは英語の表記のときをどうするかという点で、もしできたら次回までに更に御検討いただき たいというようなことだと思いますが、よろしゅうございますでしょうか。  どうもありがとうございました。それでは、そういうことでよろしくお願いいたします。  続きまして「(3)策定した年齢区分」についてということですが、これは乳児の年齢区分の 変更の背景につきまして、乳幼児WGのリーダーでいらっしゃいます吉池委員から御説明をお願 いしたいと思います。よろしくお願いします。 ○吉池委員 資料の5ページをごらんください。乳幼児WGの中で、今まで0〜11か月を2区 分にしていたものについて、もう少し区分を細かくできないだろうかという検討がなされました。  まず食事摂取基準として、どのような区分をするかという前の段階として、体位基準値につい て検討を行いました。前回は、0〜5か月、6〜11か月という発育のスピードが非常に大きな、 例えば体重がその間に2倍ほどになるような期間の代表値として、体位基準値を1つだけ示して おり、なかなか実際とその数値の関連がイメージしにくいようなところがありました。  そこについて、体位基準値の基となる乳幼児発育調査のデータは、比較的細かい年齢区分で値 が示されていますので、体位基準値については今までの2区分から4区分で示してもいいのでは ないかということを議論しました。  次に食事摂取基準として、どのように表していくかということですが、乳児期においては、摂 取量データに基づく目安量として表すという前提に立ったときに、1〜5か月の間にどのくらい 哺乳量の変化があるのかということが問題になります。  ここについて新しい資料、文献等も精査をしましたところ、その期間、あまり哺乳量は変わら ないということがわかりました。すなわち目安量として1つの値でよいだろうと考えました。  一方、6〜11か月は、これも目安量の考え方に立つのであれば、実際の摂取量が離乳の前期 から後期にかけて、どのくらい変わるかが重要になります。そこについて、特にエネルギー、マ クロ栄養素を考えたときに、1つの区分として表すよりは、離乳食からの摂取量が明らかに変わ るので、この2区分で表すことができる栄養素については、それぞれ値を示したらどうかという ことで、6〜8か月、9〜11か月の区分を提案をさせていただいております。  ただし、これは目安量本来の考え方から数値を整理できる栄養素に限られると思います。例え ば水溶性ビタミン等については、乳汁からの摂取量と1歳時点でのRDA等から外挿するという 手法がとられています。従って、すべての栄養素について細かく数値を出すということではなく、 整理が可能な、主には、マクロ栄養素について、区分を分けられないかという提案です。  以上です。 ○春日座長 どうもありがとうございました。そういうことで、乳児に関しまして、0〜5か月、 6〜11か月の2区分という2005年版で主に使われましたものと、0〜5か月、6〜8、9〜11 という考え方が今回提案されたわけでありますけれども、実際に策定しました乳児の年齢区分は、 各WGでどのように検討されているかにつきまして、事務局の方から御説明をお願いしたいと思 います。 ○田中指導官 お手元の資料で同じく5ページの「乳児の策定状況」という真ん中の表をごらん いただきたいと思います。表頭には、WG、区分、3区分対応の理由。表側には、それぞれのエ ネルギーWGとマクロのたんぱく質、脂質、炭水化物として、そのほかの水溶性・脂溶性ビタミ ン、ミネラルWGというような順で掲載させていただいております。  それぞれ区分は上からエネルギーWGは3区分、たんぱく質WGも3区分。脂質は2区分。炭 水化物については特にそのほかということになりますのでしていません。水溶性ビタミンについ ては2区分。脂溶性ビタミンは2区分。ミネラルWGについては3区分。ただし、ミネラルWG については、それぞれの栄養素によってできるものとできないものがあるという対応があるとい うことです。同じくたんぱく質についてもそういった形で行っております。  以上のような状況です。 ○春日座長 どうもありがとうございました。ただいま事務局から御説明いただいたわけですけ れども、策定状況でございますが、これに関しまして、吉池先生、何か御意見はありますか。 ○吉池委員 先ほど先に御説明を申し上げた部分と重なりますが、あくまでも目安量ということ で整理が付くものについては3区分で出した方がよいのではないかということです。従って、策 定のプロセス、栄養素の特性によっては2区分で示されるものも多いと考えています。 ○春日座長 どうもありがとうございました。これに関しまして、何か御意見あるいは御質問等 はございますでしょうか。どうぞ。 ○佐々木副座長 1つだけ。前向きですごくよいことだと思うんですけれども、実際にはかなり エビデンスが乏しいというか、苦慮されているところもあるだろうと思うんです。そうすると、 できるだけその理論的に難しいところやエビデンスの乏しい部分は、そのような記述をしていた だき、実際に使う場合にはかなり注意をしてほしい、というような書きぶりをできるだけしてい ただきたいと思っています。 ○吉池委員 今、佐々木先生がおっしゃったような補足と、目安量とにくくられている栄養素の 中でもアプローチが違うという事が、前回ではあまり明確に示されていなかったところもありま す。乳児は摂取量から目安量を求めてという基本概念で理解されていた部分がありますので、そ の辺も栄養素ごとの整理がわかるような工夫を考えたいと思っています。 ○春日座長 そのほかにこの問題についてよろしゅうございますか。先ほどからお話がありまし たように、乳児に関してはエビデンスが非常に乏しいという状況がある一方、確かに非常に成長 が早くて、この期間に体重が2倍になるということから、そういうものの影響も非常に強いとい うことで、できたら、きめの細かい区分で実際の目安量をお示しすることができたらと思うわけ です。  それでは、大体の方向として、この3区分で検討してみると。それぞれの栄養素につきまして は、各WGに検討をお願いして、そこにお任せするという方向でよろしいでしょうか。そういう 方向で各WGに最終的に判断をお任せするということで、この件についてはお願いしたいと思い ます。  続きまして「(4)本策定で利用した基本データについて」でございます。これに関しまして は、栄養解析WGのメンバーでもあられます、吉池委員から御説明をお願いしたいと思います。 よろしくお願いします。 ○吉池委員 5ページの(4)をごらんください。原則的には最新の国民健康・栄養調査データ を参照し、体位基準値及び目安量等を策定するための摂取量データを解析する作業を行っていま す。  その原則に立てば、18年のデータを参照するということになりますが、より安定した数値を 得るためには、サンプルサイズを拡大した方が良いだろうということもあります。特に摂取量デ ータについて、中央値や平均値といった代表値のみならず、パーセンタイル値まで見ていこうと したときには、ある程度のNがあった方がよいので、今回は17年、18年の2年分を合わせて基 礎データとしました。  以上です。 ○春日座長 どうもありがとうございました。ただいま御報告がございましたように、2005年 度版では単年度のデータだったわけでありますけれども、2010年度版では複数年のデータ。実 際には平成17年、18年度のデータということでございますが、これに関しまして、何か御質問、 御意見はよろしゅうございますか。どうぞ。 ○佐々木副座長 小児のところは年齢区分が狭いですね。そうすると、その分だけNが少ないで す。それを考えますと、2か年で数字が安定しますか。 ○吉池委員 そこについては年ごとのばらつき等も確認をし、2年間のデータを積めば安定した 数字が出るだろうということで、2か年としています。 ○佐々木副座長 わかりました。 ○春日座長 そのほか、何か御質問、御意見はございますか。どうもありがとうございました。  それでは、次に「(5)数値等の見直し事項」について、それぞれのWGが議論した変更事項 を各委員より御説明をいただきたいと思います。そして、各委員の御説明が終わった後、御質問 をいただきたいと思います。  それぞれのグループからの御説明をいただきたいと思いますが、まず最初はエネルギーにつき まして、エネルギーWGのリーダーでいらっしゃいます田畑委員からお願いしたいと思います。 ○田畑委員 エネルギーWGで議論しましたエネルギーに関する検討事項であります。推定エネ ルギー必要量、これは唯一のエネルギーの指標ですけが、先ほど佐々木委員からもありましたよ うに、他の栄養素と同様に個人を対象とした指標としても使用することとしました。  次に各性・年齢別、対象者別の推定エネルギー必要量に関してです。成人では、18〜29歳の 若年女性の基礎代謝基準値に関する新しい研究成果が報告されたことにより、まずは、この年代 の基礎代謝基準値を低く変更します。  推定エネルギー必要量というのは、身体活動レベルに基礎代謝量を乗じた値であることですか ら、18〜29歳の女性の推定エネルギー必要量を低めに改定する必要があると考えます。  次に高齢者です。70歳以上の高齢者を対象として二重標識水法を用いて評価された身体活動 レベルに関するアメリカにおけます、対象者が300名以上という大きな研究によりまして、従来、 考えられていたよりも高齢者の身体活動レベルは高いということが報告されました。  また食事摂取基準2005年版策定後に発表されました、我が国の研究成果もそれを示しており ます。これらのことにより、高齢者の推定エネルギー必要量を高めに設定することが必要だと考 えられます。  3番目に小児です。レビューによりまして、6〜11歳の身体活動レベルに関するデータです が、我が国にも1つしか報告がありません。国外の報告によりますと、この年代の身体活動レベ ルに大きな差があることが明らかになりました。この報告をかんがみまして、今回初めてこれら の年齢区分について、推定エネルギー必要量の低いレベルIを設けることとしました。つまり6 〜7歳は、普通の1区分ですから、これを低い・普通・高いの3区分に、8〜11歳は2区分か ら低い・普通・高いの3区分とします。  乳児です。2005年版では人工栄養児と母乳栄養児について別個に、推定エネルギー必要量を 示しましたが、、今回は母乳栄養児のみとしました。2005年版では、母乳栄養児に比べて人口栄 養児のエネルギー消費量が多いために別に示しましたが、乳幼児WGにおけます検討の結果、こ のようになりました。  また、先ほどお話がありましたように、エネルギーの区分については乳児の区分を従来の2区 分から3区分に変更します。これはWHO/FAOが示しております乳児の総エネルギー消費量か らEERは推定が可能であることから、これに対応して乳児の推定エネルギー必要量が策定でき ます。。この2区分から3区分に変更したことについては、妊婦・授乳婦・乳児WGでの検討の 結果を踏まえた変更です。  最後に妊婦ですが、これも妊婦・授乳婦・乳児WGにおきまして、妊婦の体重増加量が2005 年版の12kgから11kgとするべきだとなりましたので、それに関係しまして、妊婦の付加量を 少なめに設定するということにすべきと考えます。  以上です。 ○春日座長 どうもありがとうございました。続きまして、たんぱく質、脂質、炭水化物につき まして、検討委員会に各WGリーダーの方がおられませんので、佐々木副座長の方からまとめて 御報告をお願いしたいと思います。 ○佐々木副座長 それでは、代わりまして、御報告申し上げます。たんぱく質、脂質、炭水化物 など、マクロ栄養素すべてにおきまして、2005年版の考え方を踏襲するという形で作業が進め られているという報告を受けております。しかしながら、たんぱく質の中ではアミノ酸について の知見が増えているということで、資料として含めようというところで、執筆準備が進められて おります。  脂質に関しましては、生活習慣病の一次予防からの重要性が増してきております。そして、栄 養疫学の研究を中心として、国内外で知見の増えているところでもございます。それを踏まえ、 系統的レビューを再度詳細に行いまして、検討をしているという状況でございますが、基本線は 変わらないと考えてよいかと私は理解をしております。  炭水化物につきましても、前回と考え方は同じでありまして、特にここに食物繊維を含め、食 物繊維についても数値の算定を行います。また、アルコールについてもこのグループで検討をし ていただいております。ここは系統的レビューを行い、その報告はしたいと考えています。しか し、数値の算定は食事摂取基準の中ではする必要がないのではないかという報告を受けておりま す。  簡単ではありますが、以上でございます。 ○春日座長 どうもありがとうございました。続きまして、水溶性ビタミンWGのリーダーでい らっしゃいます柴田委員に、水溶性と脂溶性ビタミンの両方の報告をお願いします。 ○柴田委員 まず、水溶性ビタミンの方から御報告させていただきます。水溶性ビタミンはB群 ビタミンに属するものが8種類、ビタミンCが1種類、合計9種類あります。特に何を重点とし て検討したかと言いますと、策定理論の統一化ということです。基本的な考えは勿論、先ほどか ら出ていますように、2005年版を踏襲しております。B群ビタミンは名前のとおり、一くくり でくくられているように、エネルギー代謝に関わるビタミンです。食事摂取基準の理論を普及さ せるためには、やはり統一した同じ考え方で策定した方がよかろうというのが、先ほどから言っ ている基本的な考え方です。そして、新しい論文が出ていますので、それもしっかりと読みまし た。  ただし、ビタミン関係の分野では、通常の食品の組み合わせで摂取することが明らかに不可能 な量の研究もなされております。そういったものは参考にはいたしませんでした。こういうよう な考え方で数値を再度検討いたしました。その結果、少し数値が変わったビタミンもあります。  次は脂溶性ビタミンです。これについても基本方針は全く同じです。再度繰り返しますと、同 じ策定理論で数値を算出できないか。もう一度2つを併せて言いますと、これをライフステージ ごとに考えました。脂溶性ビタミンは4種類ですから、ビタミンは全部で13種類です。0〜5 か月の乳児を同じ考え方にできないか。6〜11か月でできないか。1〜69歳は同じ考え方で外 挿をしていますけれども、これも統一できないか。それから、高齢者も同じ考え方で策定できな いか。妊婦に関しましては、代謝変動が起こりますので、中には付加が必要ないとしたビタミン を新たに出てまいりました。  授乳婦に関しましては、基本的には哺乳量×ビタミン濃度という考え方で策定しました哺乳中 に分泌されるビタミン量を補うという考え方ですけれども、ここに新たに相対生体利用率という 概念を出すことができましたので、それを加味して算出することにいたしました。  以上です。 ○春日座長 どうもありがとうございました。次はミネラルにつきまして、これは文献検索の担 当としてもWGに御参加いただきました森田委員に、変更事項を御説明いただきたいと思います。 よろしくお願いします。 ○森田委員 それでは、御説明させていただきます。ミネラルはたくさんの種類がございまして、 大きく変わったところを中心にお話をさせていただきます。  まず多量ミネラルの方を見ていただきますと、カルシウムに関しまして、指標の見直しを行い ました。これは前回までは目安量ということで設定されていたのですけれども、この5年間でア ジア人を含む報告が蓄積されたということで、ERAとRDAが今回は設定されています。  カルシウムの1つの特徴としてありますのは、いわゆる欠乏症を防ぐということが骨量の維持 につながり、それがそのまま生活習慣病である骨粗鬆症の予防というものにつながるということ で、今回は目標量というものを逆に設定しないということになりました。  その他の多量ミネラルに関しましては、ナトリウム、カリウム等について、目標量、目安量等 の値が今回の17年、18年の国民健康・栄養調査の結果に即して、修正が行われております。  次に微量栄養素の方に関してです。鉄に関しましては、これまでいろいろとこれも議論があり ました。今回やはり新しいエビデンス等も含めまして検討したところ、妊娠女性の付加量が現在 のところ、なかなか摂取が難しいというような値になっているのですけれども、それに関して、 種々の報告から吸収率が非常に妊娠女性が高くなるという報告もございますので、現実的な数値 を参考値として、これは本文中ですが、示すという点を付け加えております。  逆に、過多月経女性に関しましては、疾病の治療対象であると捉えまして、付表からは削除し ております。また、微量元素でもう一点、今回非常にたくさんのエビデンスが出て、いろいろと 議論が交わされたところといたしましては、ヨウ素についてがございます。ヨウ素に関しまして は、特に大きく新しい値を設定するということはなかったのですけれども、やはり幾つかの日本 人の報告におきましては、児童、乳児等で多量のヨウ素摂取者において、甲状腺容積の増大や一 過性の甲状腺機能低下が見られるということを鑑みまして、乳児、小児等でも上限量等を摂取す るということを今回行っております。  大きな変更点としては、以上です。 ○春日座長 どうもありがとうございました。ただいまWGで議論いただきました主な変更事項 につきまして、エネルギー、たんぱく質、脂質、炭水化物、水溶性ビタミン、脂溶性ビタミン、 ミネラルについて御報告をいただきましたけれども、何か確認事項、あるいは御質問、御意見等 がございましたらお願いしたいと思います。  これは例えば先ほど御紹介いただきましたところでは、エネルギーに関しては非常に高齢者の 方で、必要エネルギーの値が大分変わる可能性みたいなお話ですが、もう少し御説明いただけま すか。 ○田畑委員 2005年版の高齢者の推定エネルギー必要量というのは、身体活動レベル1.5が「普 通」で、レベルIIが1.3、レベルIIIが1.7ということで示しておりますが、このときには、それ ほど二重標識水法を用いて身体活動レベルを測定した研究がありませんでした。また、高齢者と いうのは少し身体活動レベルが減るのではないかという予測から、このような値を出しました。 しかし、今回2004年のAmerican Journal of Clinical Nutritionと2006年のJAMAに300名 程度のアメリカ人の70〜82歳を対象とした研究が報告されまして、これについてはその値(身 体活動レベル)が1.7というような数字が出ております。  また、日本人のデータです。これは2008年に出たデータですけれども、日本人の30名を対 象とした平均年齢74歳の方たちにつきまして、身体活動レベルは1.66というデータが出ており ます。これにつきまして、このようなデータを集めて行いましたところ、平均値が1.69という ようなことが出てまいりましたので、丸めまして1.7と普通のところを決めたところです。さら に、そのばらつきを考慮して身体活動レベルの低いが1.45、普通が1.70、高いが1.9としまし た。 ○春日座長 どうもありがとうございました。一般的な意味でも最近お年を召した方が非常にア クティブに活動されているという印象が、例えば30年前に我々が考えていた70歳の方と今の 70歳の方では、いろんな意味でお元気で活動されているという一般的な印象を持っていました けれども、実際に身体活動レベルのいろいろな成績としてもそういうことが示されてきたという 新しいデータが加わったということでございますが、この件に関しまして、何か御意見はござい ますでしょうか。 ○柴田委員 高齢者は70歳以上ということで一くくりにしていて、ずっと議論があると思うん ですけれども、エネルギーも先ほど田畑委員が70〜82歳と言われているのですが、例えば高齢 者になると、年齢によってかなり落ちていくように思うんですが、これについてはこの高齢者W Gでどこまで検討されて、またエネルギーでもどうされたかをお聞きしたいんです。 ○春日座長 どうぞ。 ○森田委員 高齢者は今回、70歳以上ということで策定いただいておりまして、後ほどまた詳 しく説明させていただきますが、ライフステージの高齢者WGで検討いたしましたところ、やは りまず1点は非常に報告、特に日本人の報告が少なく、今その70歳以上を細分化できるだけの エビデンスがないということです。  現在ある高齢者の幾つかの大きな調査、国民健康・栄養調査も含めまして、幾つかの調査で見 てみますと、特に70歳以上のどこかの年齢で大きく平均値が段差のように異なったりとか、あ る年齢からばらつき、分散が非常に大きくなるという現象は見られておりません。今、エネルギ ーでもお話がありましたように、70〜80歳までというのは、ある程度報告が、エネルギー等に つきましてはエビデンスが出てきておりますので、そこを中心に策定していただくというような ことで進めていただいていると思います。 ○春日座長 どうもありがとうございました。今、御指摘のあったように、確かに高齢者の場合 には特に年齢によって非常に大きく変わるといいますか、70歳代の方と80歳代の方、90歳代 の方では、印象としては身体活動利用も随分違うのではないかということで、実際には細かく更 に年齢を分けて、いろいろなデータをお示しできれば理想でしょうけれども、そういうデータが 非常に少ないという御説明だったと思いますが、この件に関しましては何かございますか。どう ぞ。 ○田畑委員 70歳のところで、エビデンスレベルの高い研究があると言いましたけれども、80 歳、90歳でも二重標識水法を用いた研究が1つずつくらいです。しかし、どちらも、70歳代の 身体活動レベルよりも低い傾向ではあります。しかし、身体活動量は70歳、80歳になりますと、 大変、個人の差も大きいので、数少ないデータを基に、画一的に決めるよりも、個人差が大きい ということを管理栄養士や栄養士が考慮して、食事の指導をされるというのがいいのかなと思い ます。 ○春日座長 どうもありがとうございました。どうぞ。 ○吉池委員 高齢者については小児と違って、年齢が上の方に向けて外挿するというのは難しい 訳です。従って、エビデンスが十分ではないのに年齢区分をつくるというのは難しいので、今回 もこの区切りで良いと思います。  昨今、高齢者福祉施設、介護予防などの現場で、個々人について必要に応じて栄養アセスメン トを行い、栄養ケアマネジメントを管理栄養士がしっかり行うという流れになっています。従っ て、食事摂取基準として、後期高齢者について何か数字が示されるというより、個々人に対して 必要に応じて栄養アセスメントをして、ケアをすることにつながるような展開を期待しています。 ○春日座長 どうもありがとうございました。高齢者のエネルギーの問題に関しまして、何か御 質問あるいは御意見はございますか。  それでは、エネルギー以外にたんぱく質、脂質、炭水化物、いろいろと御報告をいただきまし たけれども、何か御質問の御意見等がございましたら。どうぞ。 ○吉池委員 森田先生から御説明をいただいた最後のところで、ヨウ素についてです。私どもの WGとしても特に乳幼児、小児での上限量については、大変重要なポイントだと思っておりまし たので、それを整理していただき、大変感謝をしています。  特に乳児を考えると、母乳中からどのくらいヨウ素が分泌されるかが母乳栄養児の摂取量と規 定するので、裏返せば授乳婦におけるヨウ素の摂取についての上限量というところまで踏み込め るのかということについて、伺いたいと思います。 ○森田委員 その点に関しても、ミネラルWGでもこういう議論があったと思います。まず最初 に小児、乳児という点におきまして、特に乳児で今回は、先ほどは詳しく御説明をしなかったの ですけれども、やはりまず母乳中に含まれるヨウ素量ということを検討する場合に、非常に多量 摂取のもの、例えば今回報告として上がってきましたのは、昆布等を多量に摂取していて、母乳 中のヨウ素濃度が非常に高い報告がある。そういったものはまず除いて、母乳中濃度を決め、そ れに基づいて乳児の摂取量を決めているという形で、今回は策定がなされています。  妊婦及び授乳婦に関しまして、今回も付加量を設定していますが、これはあくまでも胎児に必 要なヨウ素量を充足されるためにはどうしたらいいか。その母乳中にどれだけヨウ素が、特に多 量摂取ではなく、乳児に対しても適切であるだろうと考えられる母乳中濃度を授乳婦が保つため には、どのくらい付加量として摂取したらいいか、という考え方に基づいて、今回の妊婦及び授 乳婦のヨウ素の付加量というのは考えております。  逆に上限量としましては、実際の摂取量よりは高い値なので、一番の成人女性の上限量よりも 厳しくするということは必要でないだろうと判断で、一般の同年代の成人女性と同じ上限量を用 いると今回は考えております。 ○春日座長 どうもありがとうございました。どうぞ。 ○中村委員 今度、年齢区分が乳児でより細かくなったというのは、とてもいい方向性だと思っ ております。1つお聞きしたいんですが、乳児の年齢策定区分をエネルギーは3区分にするとい うことで、ビタミンは2区分だということなんですが、例えばビタミンB1とかB2とか、エネ ルギー依存性の高いビタミンに関しては、これをどういうふうに表現されるんでしょうか。 ○柴田委員 平均値でいくしかないと思っております。 ○中村委員 平均値というのは3区分の平均値ということですか。 ○柴田委員 6〜8、9〜11のエネルギーを平均する。その値を利用する。ですから、2005年 版と同じような考え方になります。 ○中村委員 わかりました。 ○春日座長 どうもありがとうございました。そのほかに今まで発表いただきました主な変更点 ですけれども、何かございませんでしょうか。  もしも特に御意見、御質問がないようでしたら、引き続きまして、議事2の方に移りたいと思 います。議事の2は「活用理論の整理と方法について」でございます。活用の基礎理論につきま しては、活用WGのリーダーでもいらっしゃる佐々木副座長から、今回この活用理論の作成に至 った背景とその策定事項につきまして、御説明をいただけたらと思います。よろしくお願いしま す。 ○佐々木副座長 わかりました。それでは、活用WGの方から報告をさせていただきます。  活用ですけれども、その前に一言申し上げたいことがございます。活用だけではございません。 策定の理論というのを作ってございます。まず、策定の理論を作り、活用の理論を作ると我々は 考えました。  したがいまして、変更点は策定理論の中にもございます。ただし、それは大きなものではござ いません。基本線は策定の理論は2005年版で出されたものを踏襲し、かつ、その理論を推し進 め、具体化していくという方法で書き直し、検討のし直しをこの1年間してまいりました。まず、 そのことを御報告いたします。  それに基づきまして、前回は策定の理論の中に、活用のことに関することが少しだけ含まれて おりました。しかし、現実にそれが十分に理論立っているか、そして使えるものであるかという と、甚だ大きな課題が残されていたのではないかと我々は考えました。  そこで今回は策定理論の中に活用を含めるのではなく、策定理論、活用理論というように、2 つを並列して記述をしたいとまず考えたという背景がございます。その一番の目的は、この食事 摂取基準というものは本来使うものである。読んで終わりというものではないということです。  その一方で、使うということは科学的に使わねばなりません。そこで、今回は活用という名称 にはせず、活用理論という名称にしたいと私たちは考えました。すなわち、食事摂取基準で掲載 された内容を、どのように活用するための理論が必要なのであるかを記述するということになり ます。そういう基本方針がございます。  それでは、スクリーンに映していただけますか。実は検討グループの方が遅れておりまして、 配付資料を今日提出することができませんでした。見ていただくだけになりますがお許しくださ い。しかも、策定中の原稿でございます。  今から表を3枚映します。それが3つの骨になります。1つが個人に用いる場合です。そのと きにそれぞれの指標をどのように用いるかを考えました。  もう一つの軸として、どのようにアセスメントをするのか。評価をするのか。そして、その評 価結果をどのように用いるのかを考えました。すなわち、座標はx軸とy軸がございます。縦の 軸は指標の種類になります。横の軸は評価と計画ならびに実施ということになります。それぞれ が互いに関係をするという構造を持っております。 (パワーポイント)  ここの構造は全く同じでございまして、集団に用いるという場合でございます。個人と集団が どのように異なるのかということは、まず前文の最初のところで理論をお出ししまして、それに 従って個人に対して、そして、ここでは集団に対して、どのように使うべきかということを記述 したいと準備を進めております。  もう一つございます。これは日本の特徴でもあるんですが、この食事摂取基準を給食の策定に 用いております。そこで今回は、給食現場において食事摂取基準をどのように使うべきかという ことに関する検討もいたしております。  給食管理を目的としたというところでございます。そして、考えるべき構造は全く同じでござ います。縦軸が指標でございまして、横軸がアセスメントと計画ならびに実施ということになり ます。ここにおきましてもアセスメント、計画・実施ということを両方しっかり理論づけていこ うと考えております。スクリーンの方をありがとうございました。  しかしながら、エビデンスに基づくと言いながら、私たちのグループは1年間一生懸命論文を 探し、お互いに勉強をしたつもりなのですが、甚だほかのグループに比べて論文数の少ないとこ ろでございました。これはどうしようもないという感じでございます。そこで、今回は利用可能 であったエビデンス、論文、そのほかの資料を用いまして、理論を記述するにとどめるというと ころになろうかと思います。しかし、食事摂取基準というものをどのように理解すべきか、そし て、使っていくべきかというところの根幹を丁寧に記述したいということで、最終原稿の提出に 向けて努力をしているところでございます。  以上です。 ○春日座長 どうもありがとうございました。そういうことで、現在、最終原稿をWGで検討中 であるということでございますけれども、策定の理論から活用理論ということで、この食事摂取 基準をどう活用するかということのエビデンスを含めて、そのことについて御報告をいただける ということなんですが、この件に関しまして、御質問、御意見等ございますでしょうか。どうぞ。 ○田畑委員 報告書に載せる順番ですけれども、どういうふうになる予定ですか。 ○佐々木副座長 順序につきましては、事務局と相談をして最終的には決めたいと思っておりま す。  現在、2つの案がございます。1つは総論、各論という書き方に従うと、これは総論に入る。 そうすると、最初の総論のところで策定の理論、活用の理論、各論でエネルギーか栄養素という ことになろうかと思います。  その一方、使うためにはすべてのことを読んで、理解をしていただいた上というところも正し いかなと思います。そうすると、最初に策定理論があって、エネルギー、栄養素の各論があって、 第3章という形で活用の理論を置く方がよいのかなという、現在2案が出ておりまして、これが 最終調整のところで先生方の御意見をいただき、事務局の方々と相談をし、決めたいと考えてお ります。 ○春日座長 どうもありがとうございました。ほかに何かございますか。よろしゅうございます か。  それでは、次は3の「明確にすべきライフステージでの課題について」ということで、今回は それぞれの栄養素WGとは別に、妊婦・授乳婦・乳幼児、更に高齢者というライフステージ別の 食事摂取基準ということで、WGを設定して策定を進めていただきました。それぞれのライフス テージで検討を行うことに至った背景と、検討事項をまとめて説明をお願いしたいと思います。  まず最初は、妊婦・授乳婦・乳幼児WGリーダーの吉池委員の方からお願いいたします。 ○吉池委員 今回このWGについては、厚生労働省内の母子保健課でWGを立ち上げ、特に考慮 すべき事項について検討を進めてまいりました。小児科や産科など、臨床の先生方にもWGに加 わっていただき、さまざまな検討をしていただきました。  今回の特徴をかいつまんで説明をいたします。先ほどの体位基準値や乳児の年齢区分について は、既に説明をしたとおりです。そのほか、エネルギーWGから少し話があったところではある のですが、乳幼児期については、基本的には目安量として示す数値です。  目安量というのは、健康な乳児が摂取する母乳の質や量に基づいて決めていくということが基 本となります。2005年版では母乳と人工栄養のそれぞれの値が併記されていたのですが、基本 に立ち帰り、母乳栄養の場合についてのみ、目安量を表すということにしたいと考えました。米 国、カナダのDRIsの考え方もそのような形で、人工栄養児ということを併記することなく、 母乳栄養児のAIを示しています。  人工栄養児については先ほどエネルギーWGから説明があったように、エネルギー消費量の面、 実際の摂取量、人工乳の利用効率その他を考え、母乳とは違う配慮事項も必要になるわけですが、 それは本表での併記という形ではなく、本文中あるいは別表参照というような形で、乳児期、離 乳期について整理をしていきたいと考えています。これが最も大きな変更点であります。  AIを考える上では、乳児期の哺乳量、また授乳婦での付加量を考える際には、泌乳量のデー タが重要となってくるのですが、新しく発表された論文も含めて検討をした結果、前回の780m lという値をそのまま使うということになりました。  離乳期については、先ほど年齢区分のところで申し上げましたように6〜8か月、9〜11か 月の2区分に分けて、母乳からの摂取量と離乳食からの摂取量が参照できる栄養素については、 数値を示していくということです。  次に、妊産婦です。これもエネルギーWGから話がありましたが、妊娠中の体重増加量につき まして、以前の12kgから11kgにました。これは妊娠中の経過として、体重増加、妊娠転帰も 含めたデータベースを解析した論文が新しく発表されました。それらによれば、10〜12.5kgの 体重増加が妊娠転帰を考えても好ましい量であり、その中間点として11kgとしたということで あります。その結果、特に妊娠中の末期の付加量、例えばエネルギーであれば500kcalが450kcal と若干減ったことから、現実的な摂取量との乖離はやや少なくなりました。  妊娠中の区分の呼び方ですが、「初期」、「中期」、「末期」、特に末期という呼び方につい ては、現場からは違和感があるという声があったのですが、これはやはり臨床上の問題であり、 変えるのは混乱が生ずるだろうということで、「末期」という言葉をそのまま使うという結論に 至りました。  以上です。 ○春日座長 どうもありがとうございました。  ただいまの乳幼児・妊婦・授乳婦WGの御報告で、何か御質問あるいは御意見等ございますか。 よろしゅうございますか。  もしもないようでしたら、続きまして、高齢者WGリーダーの森田委員の方から、資料2につ きまして御説明をお願いしたいと思います。 ○森田委員 では、資料2に沿いまして御説明を申し上げます。まず、高齢者WG立ち上げの経 緯としましては、現在の日本の人口構成を見ましても、高齢者の数が非常に多くなってきている ということ、それから介護者等も増えている。また、高齢者を今までと違う捉え方、医療保険者 でも前期高齢者、後期高齢者と分けられてきておりますし、これまでの食事摂取基準の70歳以 上を一括という考え方でいいのかというところから始まりまして、今回高齢者のライフステージ のWGを立ち上げるということになりました。厚労省の方に関しましても、老健局からも参加い ただきまして、WGとして何度も議論を重ねてまいりました。  その議論の筋道にそって申し上げますと、まず、今回食事摂取基準で高齢者と考えている人た ちというのをどのように定義するか、というところから話が始まりまして、本WGが対象とする 高齢者としては、60歳以上をまず中心にエビデンスを探していこうとなりました。食事摂取基 準全体が基本として、健康な方たちを対象にしておりますので、高齢者においても対象として考 えるのは健康な方たちです。ただし、高齢者の場合は加齢現象というものは当然起こってくるの で、そういった加齢に伴って必然的に起こってくるような疾病をある程度持っていても、それは いいのではないかと考えました。  すなわち、特にこれは策定の基礎でも述べられていると思いますけれども、特殊な食事の量と か、特殊な食事の状況が必要とは考えられないような軽度の疾病を持った高齢者、また、介護施 設等に入所していたとしても、非常に介護度というのがまだ低くて、少なくとも自立して食事は できる、ある程度自立した行動が可能、という対象者について書かれた報告については、取り上 げ、精査していこうということになりました。  今回、対象者となる高齢者を、そういった視点で見て、エビデンスのレビューを行っていきま したところ、対象者の年齢と加齢の指標という点におきましては、今回の我々のレビューの中で は特に世界的に統一した加齢の指標となるようなものは、いまだ出てきていないという結論に達 しております。高齢者の体位に関しましては、基本的には乳幼児等と同様に、国民健康・栄養調 査からの報告を基に、今回は17年度、18年度の平均値ということで出していただくと決定しま した。  3.高齢者の現状で、高齢者が若年成人等とどのような違いがあるのかという観点に絞って、 下の5項目について同様にレビューを進めました。  それによりますと、まず(1)加齢による消化・吸収・代謝の変化に関しましては、幾つかの マクロ栄養素に関しましては報告がなされておりますが、やはりこの点に関しても先ほど申し上 げましたように、特に日本人のデータというのがいまだに非常に少ないということで、このよう なデータが今報告されている、という程度にとどまっております。  (2)加齢によるエネルギーと身体活動量の変化に関しましては、先ほどエネルギーで報告し ていただきましたように、現在のところの報告に沿って設定していただいていると思います。  (3)高齢者の栄養摂取状況につきましても、これも現在のところ健康な高齢者、なおかつ日 本人ということでエビデンスを探していきますと、非常に少ない状態であります。現時点である 程度報告が見られています日本の国民健康・栄養調査等を中心に、各5歳階級別に栄養摂取の平 均値、ばらつき等を検討いたしました。その結果は先ほど申しましたように、現在の数少ない報 告からですが、大きな隔たり、どこかの年齢でのばらつきの急激な増加というのは見られており ません。  (4)高齢者で考慮すべき栄養素というのは、各栄養素WGの先生方とも相談をして、幾つか 高齢者で注意すべきとされたところに関しまして、記述することと考えております。  (5)の高齢者で起こりやすい栄養欠乏、過多に関連する高齢者の健康状態ならびに疾病とい うものに関しても、幾つかこれも報告から取り上げておりますが、やはり栄養欠乏、過多という のは非常に特殊な状態です。特に過多に関しましては、通常の食事ではなくサプリメントもしく は治療目的の投与という報告が多くありますので、ここに関しましては今回の食事摂取基準につ いては、こういった事例があるというまとめを報告する程度と考えております。  4.本策定で明らかになった今後の課題ということは、まだもう少し検討しなければいけない のですけれども、まず大きくはこれから高齢者が増えていく現状に沿って、もっとエビデンスを 積み重ねるという作業が研究者の側としても、行政の側としても必要でないかという形でまとめ させていただきたいと思っております。  以上です。 ○春日座長 どうもありがとうございました。ライフステージの高齢者について、WGでどうい う御検討をいただいたか御報告をいただいたんですが、何かこの件に関しまして御質問、御意見 ございますでしょうか。  以上で、本日各WGで御検討いただいた内容をすべて御紹介いただきました。全体を通じて何 か御質問あるいは御意見等がございましたら、どうぞお願いいたします。 ○中村委員 ちょっと基本的な議論なのかもわからないんですが、御意見をお伺いしたいと思う んです。2つあります。  1つは先ほど吉池先生の話から出たんですが、妊婦の平均体重が落ちたから、それに沿って妊 婦の付加量を減らしたということなんですが、現在、御存じのように妊婦の低栄養障害の問題が 幾つか指摘され、出生時低体重者が増えているという心配があります。  このような状況の中で、食事摂取基準の量を国の政策として落とすということを、現場にどの ようにメッセージを出せばいいのでしょうか。その意見を1つ聞きたいんです。 ○春日座長 吉池委員、どうぞ。 ○吉池委員 私の説明が十分でなかったことをまずお詫びします。結果的に数値が下がっていま すが、体重増加が仮に年々下がってきている現状を是として出した数字ではありません。  まず1つは先ほど申しましたように、詳細なデータが利用可能になって、それを検討した結果、 11kgがより望ましい値であるということです。この検討というのは、例えば児の出生体重や妊 娠転帰等のアウトカムを考えたときに、望ましい体重増加の範囲ということを検討するための研 究で、そのリスクが最も少なくなる範囲の中央値が11kgであるということです。  例えば、妊娠中の体重増加を7kg〜8kgに抑えるような臨床の場もあると聞いていますが、 そうではなく11kgぐらいを目指していきましょうということを3年ほど前に「妊産婦のための 食生活指針」の中で出しました。それに整合性をとった形で11kgという値を示したということ にもなります。  結果的に500kcalが450kcalになって、今までよりも摂らなくても良いという様にはメッセー ジには伝わらないようにすべきだと思います。逆に言うと、今まであまりにも実態と乖離し、そ こを目指すという当面の目標になりにくい数値が、当面の目標としてもとらえられやすくなった のかとも思っています。  中村先生の御懸念のことも含めて、今後、妊産婦に対して食生活指針やこの食事摂取基準を適 用、展開する上では、いろいろな工夫を考えていきたいと思っています。  以上です。 ○中村先生 ありがとうございます。つまり、生理学的に考えても、より適正な妊産婦の体重増 加量がわかったということですね。 ○吉池委員 はい、そうです。 ○中村先生 その値で決めたら、偶然前回よりも低かったという解釈をしないといけないという ことですね。  もう一つ御質問したいんですが、高齢者の問題なんですけれども、高齢者の食事摂取基準をつ くるというのは本当に難しいと思うのです。  というのは、まず、この食事摂取基準は健常者に使うという前提があるのですが、健常者は高 齢者には存在するのかという問題です。私たちが現場を見ると、高齢者は多くが何かの薬を飲ん だり、何かのところに障害をもっていて、健常者しか使えないといったときに、これをどう使っ ていくのかというのがあるんですが、森田先生はその辺はどうお考えですか。 ○森田委員 これは総論の活用部分にも含まれると思いますが、今回の食事摂取基準に関しまし ては、高齢者グループでも見させていただきましたように、健常者とは述べていますけれども、 特に食事について非常に留意する点がある方、この食事摂取基準とは全く違う食事構成を考えな ければいけないという方に関しては、個人個人の疾病の評価、栄養状態の評価をきちんとした上 で、全く別に考えていく必要があると思っております。  我々が今回レビューをしたものでは、在宅で幾らかの疾病を持っていても自立していて、特殊 な食事療法等が必要でない方に関しましては、今回の食事摂取基準の70歳以上という部分を基 準に考えていただいても、それは問題ないと現在のところ考えております。 ○中村先生 ありがとうございました。以上でございます。 ○春日座長 どうもありがとうございました。大変重要な点を御指摘いただけたと思いますけれ ども、そのほかに何か御質問、御意見ございますでしょうか。よろしゅうございますか。  そういうことで、本日は日本人の食事摂取基準に関しまして、各WGで詳細に御検討いただき ました結果を御報告いただきました。以上で策定に関わる議論を終了しまして、次に事務局から 目次案について御説明をお願いしたいと思います。 ○田中指導官 お手元の資料3をごらんください。先ほども田畑委員からも御指摘がございまし たけれども、日本人の食事摂取基準の目次に当たる部分でございます。これについては、今、お 手元にある資料のとおりにまず総論を書きます。ただいま御議論をいただいた部分の活用の部分 については、2つの案があるということでございますが、議論という中では、ここの総論の中に 挙げさせてもらっているということです。  2番目には各論ということで、従来のエネルギー、栄養素という形で、それぞれ記述をすると いうことです。そして、ライフステージについて記述をさせていただくという状況です。  最後には食事摂取基準の概要版というものをできれば付けまして、1つの食事摂取基準報告書 を作成したいと考えております。  以上でございます。 ○春日座長 どうもありがとうございました。  目次案につきまして、何か意見、御質問はございますでしょうか。どうぞ。 ○森田委員 今回、各論のビタミンやミネラル等について、中の順番が前回と少し変更されてい るように今回の案では上がってきているのですけれども。そこの御説明を受けたいというのと、 私はミネラルの方で先ほどは申し上げませんでしたが、ミネラルが今回のこのような順番になり ましたのは、ミネラルWGの方としましては多量ミネラルと微量ミネラルに分けまして、多量を あいうえお順、微量をあいうえお順ということで、今回の目次案としてはこのような順番で出て おります。 ○春日座長 どうもありがとうございました。どうぞ。 ○柴田委員 ビタミンについて御説明させていただきます。  水溶性ビタミンは先ほど申しましたように、8種類のB群ビタミンと1種類のビタミンCに分 かれます。これはたくさんあります。8種類のB群ビタミンは添え値が付いて普及しているもの は、その順番に並べました。ですから1、2、6、12。ちなみに慣用的にはB1(ビーワン)、 B2(ビーツー)、B6(ビーロク)、B12(ビージュウニ)と呼びます。ナイアシン、パント テン酸、葉酸、ビオチンに関しましては、必要量の多い順番に並べました。それで、9番目にC がいくということです。  脂溶性ビタミンに関しましては、これは2005年版を踏襲したままですので、アルファベット 順ではなくA、E、D、Kなんですけれども、これについて、ついでに質問してよろしいでしょ うか。 ○春日座長 どうぞ。 ○柴田委員 やはりビタミン関係者では、ビタミンという大きなくくりの中に水溶性ビタミン、 脂溶性ビタミンというくくりがあった方がいいのではないか。それから、ミネラルの方も多量ミ ネラルと微量ミネラルという言葉が入っていた方がいいのではないかなと思うんです。 ○春日座長 どうもありがとうございました。確かに2005年版の目次と比較しますと、1つは 総論のところに「策定の基礎理論」「活用の基礎理論」が入った点。各論の水溶性ビタミンの順 番が変わっている点。ミネラルに関しましては、前回はミネラルと微量元素、電解質と分かれて いたのが、今回は全部ミネラルとして1つになっているというところが2005年版と少し異なる わけですけれども、これに関しまして、ただいま御意見もいただきましたが、更に御意見がござ いましたらお願いいたします。 ○佐々木副座長 使う側の活用の立場からですが、ほかによく参照するものと、できるだけ順序 をそろえていただく方が使いやすいかなと思います。  具体的に申しますと、現場において食事摂取基準を用いるときに最も近いところに置いてある のが食品成分表でございます。そうすると、その間の順序ができるだけ近い方が、使う人は使い やすいかなと思います。  もう一つは、国民健康・栄養調査でございます。この三者の順序を見て、理論的整合性はなか なか難しいと思いますので、理論的整合性と現場の活用、利用の利便等の2面から、最終的な順 序を決めていただければとお願いをしたいと思います。 ○春日座長 どうもありがとうございました。実際の利便性も考慮して、この目次の順番につい て、理論と併せて御検討いただきたいという御指摘だったと思います。先ほどのビタミンを大き な1つのくくりにしてほしい、あるいはミネラルに関しましては、多量と微量の2つの項目に大 きく分けた方がいいのではないかという御意見もございましたけれども、このことに関しまして はいかがでしょうか。 ○田中指導官 今、御指摘をいただいた点を踏まえまして、各委員または各策定検討会の先生方 と御相談しながら、この目次については完成させていきたいと思います。 ○春日座長 どうもありがとうございました。それでは、この目次案についてはそれでよろしゅ うございますでしょうか。  引き続きまして、今後のスケジュールについて、御説明をお願いしたいと思います。 ○田中指導官 本日の議論を踏まえまして、最終的にいろいろな数値を計算していきたいと考え ております。そういったスケジュールを考えますと、あと1回ほど3月末に策定検討会を開催し たいと考えている状況でございます。こういったスケジュールになっております。  以上です。 ○春日座長 どうもありがとうございました。第3回の策定検討委員会ではいろいろ意見をいた だいて、更に変更が可能といいますか、ここで変える可能性はあるということでしょうか。 ○田中指導官 基本的な考え方については、本日御議論した内容で検討できると考えております。 ○春日座長 第3回の策定検討委員会を3月末に開催するということで、これを最終回にしたい と思っておりますが、何かこの件に関しまして御意見ございますでしょうか。よろしゅうござい ますか。  もしも特に御意見がなければ、本日いただきましたいろいろな御意見を参考にして、最終案に 向けて策定事業を更に進めていきたいと考えております。また、いつでも結構でございますので、 いろいろな御意見がございましたら、事務局まで更に御連絡をいただけたらと思います。  それでは、閉会に当たりまして、事務局から一言お願いいたします。 ○田中指導官 本日はお忙しいところお集まりいただきまして、誠にありがとうございました。 また、貴重な御意見をいただきまして、ありがとうございます。  ただいまの御意見を踏まえまして、来月3月末には最終回の策定検討会でまとめていきたいと 思いますので、その際にはまた関係者の皆様方に御指摘をいただくとともに、よろしくお願いい たします。どうもありがとうございました。 照会先 厚生労働省健康局総務課 生活習慣病対策室(2973)