08/12/03 第5回歯科医師臨床研修推進検討会議事録 歯科医師臨床研修推進検討会(第5回) 日時:平成20年12月3日(水)10:30〜12:30 場所:厚生労働省共用第9会議室 ○鳥山課長補佐  定刻になりましたので、ただいまから「第5回歯科医師臨床研修推進検討会」を開催 させていただきます。ご出席の皆様方におかれましては、ご多忙のところご出席いただ きまして、誠にありがとうございます。  それでは、議事進行を座長の石井先生、よろしくお願いいたします。 ○石井座長  この検討会は、昨年10月に第4回が開かれまして、そのあと作業委員会を立ち上げ ることになりました。昨年の12月20日から今年の10月24日まで、作業委員会は6 回開催されました。本日、机上に出ておりますが、報告書の素案を作成してあります。 本日は、この報告書についてご議論いただき、最終的な意見として取りまとめをしたい と思っておりますので、よろしくお願いいたします。  本日は、外口医政局長にご出席いただいておりますので、最初にご挨拶をいただきた いと思います。よろしくお願いします。 ○外口医政局長  医政局長の外口でございます。委員の皆様におかれまして、ご多忙のところご出席い ただきまして、誠にありがとうございます。また、日ごろから厚生労働行政につきまし て、ご尽力を賜りまして、改めて厚く御礼申し上げます。  平成18年4月から必修化が開始されております歯科医師臨床研修は、3年目を迎えて おります。現在まで、約4,900名の歯科医師が臨床研修を修了いたしました。厚生労働 省の重要施策としても定着してきたところです。この歯科医師臨床研修制度については、 ご存じのように5年以内の見直しが省令で定められております。この検討会で、今後の 歯科医師臨床研修のあり方について、熱心にご討議をいただいてまいりました。ありが とうございます。  本日、取りまとめていただきます報告書は、さらに医道審議会の歯科医師臨床研修部 会でご審議いただくわけですが、その結果を踏まえて、今後所要の改正を行ってまいり たいと考えております。  引き続き歯科医師臨床研修の充実に努めてまいりますので、一層のご支援、ご助力を 賜りますようお願い申し上げまして、冒頭の挨拶とさせていただきます。ありがとうご ざいました。 ○石井座長  局長は所用がありますので、途中で退席されます。ご了承ください。  議事に入りたいと思います。次第がありますが、本日の議事は2つありまして、歯科 医師臨床研修推進検討会作業委員会についてのご報告と、その報告書案についてご議論 いただくことになっております。  事務局から、資料の確認と説明をお願いします。 ○杉戸専門官  本日の資料の確認をさせていただきます。最初に、第5回議事次第があります。それ から、本日の座席表、本検討会の委員名簿を付けております。本日の資料として、資料 1 歯科医師臨床研修推進検討会 作業委員会について、資料2 「歯科医師臨床研修推 進検討会」報告書(案)を配付しております。不備等ありましたら、事務局のほうへご 連絡をよろしくお願いいたします。 ○石井座長  よろしいですか。討議に入りたいと思います。  最初に、歯科医師臨床研修推進検討会作業委員会について、事務局から説明をお願い します。 ○杉戸専門官  先ほど座長の石井先生から少しご説明がありましたが、作業委員会についてどのよう な形で行われたかにつきまして、経過を事務局からご報告させていただきます。  まず、資料1の「2 委員名簿」ですが、座長を石井先生にお願いしております。計 11名の委員の先生方にお願いして、作業を行っていただいておりました。この委員の先 生方の選定については、第4回の本検討会の参考人を選定する際に、各委員の先生方か らご推薦いただいた方々を参考にさせていただきながら、座長の石井先生とともに選定 をさせていただいております。  実際の作業の討議の内容ですが、「1 討議経過」にありますように、第1回から第6 回まで行いました。基本的な討議の進め方として、本検討会の論点整理メモの内容が多 岐にわたっておりましたので、臨床研修施設群方式を集中的に審議していただくグルー プ、研修管理委員会の要件・役割等について審議していただくグループの2グループに 分かれて作業をしていただきました。次回のときに、グループ内でこういう討議があっ たということを出していただき、それに基づきグループ間討議をして、作業委員会とし ての意見の取りまとめを毎回行っておりました。そういった形で、6回ほど討議を行っ て、本日の報告書の素案が出来上がっているという形です。  以上です。 ○石井座長  いま説明にありましたように、グループを2つに分けて、厚生労働省では珍しいワー クショップをやりまして住友先生と俣木先生にグループリーダーをご尽力いただいて、 ご苦労をおかけいたしました。今のこの経緯について何かご質問があればどうぞ。よろ しいでしょうか。  それでは、作業委員会のほうで取りまとめた、この報告書についての議事に入りたい と思います。資料2の報告書(案)について、項目ごとに区切って読み上げていただい て、そのたびにご意見をいただくようにいたします。 ○杉戸専門官  資料2の1頁の「第1 はじめに」からになります。読み上げさせていただきます。  第1 はじめに。 平成18年4月に必修化された歯科医師臨床研修制度(以下、「臨床研修制度」という。) は、「患者中心の全人的医療を理解した上で、歯科医師としての人格をかん養し、総合的 な診療能力(態度・技能・知識)を身につけ、臨床研修を生涯研修の第一歩とすること ができるものであること」が基本理念とされている。  臨床研修制度の必修化に伴い、卒直後の臨床において総合的な診療能力を身につける 機会が増え、歯科医師の臨床研修(以下、「臨床研修」という。)の実施内容が充実した ものとなり、研修歯科医の身分・処遇が労働者として大幅に改善され臨床研修に専念で きる環境が整備された。  一方で、研修管理委員会のあり方や臨床研修施設の指定基準等に関する問題点、研修 プログラムの多くが大学病院に偏在しているが、実際に行われる臨床研修は歯科診療所 等を中心とした外来診療であることなどの指摘がある。  これらを踏まえ、「歯科医師法第16条の2第1項に規定する臨床研修に関する省令(平 成17年厚生労働省令第103号)」の規定に基づき、臨床研修制度に係る諸課題について 所要の検討を加え、必要な措置を講ずるため、平成19年1月より本検討会において検 討を重ねた。その結果、臨床研修制度に関する改善・充実について、今後の中長期的な 課題を含めて、現時点における一定の意見の集約がなされたので、ここに取りまとめを 行った。 ○石井座長  「はじめに」についてですが、何かご意見はありますか。ここはいいですか。あとで 気がついたらまたご議論させていただいて、第2のところからお願いします。 ○杉戸専門官  第2 臨床研修施設群方式の推進について。  現在、歯科医業は歯科診療所中心として行われていること、また臨床研修は全身管理 に関する研修環境が整っている病院歯科が行う研修プログラムが多いことから、今後の 臨床研修制度を充実するには、歯科診療所及び病院歯科(以下、「歯科診療所等」という。) をより活用した方策を検討すべきである。  しかし、現行では歯科診療所等が臨床研修施設として指定申請を行おうとする場合、 指定基準である歯科医師等の員数、必要な症例の確保等の要件を満たす施設は歯科診療 所等の全体数からみると多数を占めず、また指定基準を満たしている臨床研修施設であ っても歯科医師の異動等によって指定基準を満たさなくなる場合が少なからず生じる可 能性がある。  従って、歯科診療所等を活用した臨床研修施設群方式を推進するためには、これらの 点を考慮することが必要である。 ○石井座長  いかがでしょうか。 ○鴨志田委員  1行目で「歯科医業」という言い方をしていらっしゃいますが、これと「歯科医療」 とは違いますか。 ○石井座長  ここは、普通なら切り分けて、あるいは特にそこのところは書き分けるかですね。 ○鴨志田委員  私はちょっと違和感を感じたのですが。 ○石井座長  作業委員会での議論ではあまりなかったですが、「歯科医療」でもいいかと思いますね。 どうですか。臨床研修で「歯科医業」という言葉を使っていましたか。 ○杉戸専門官  この案文整理の際に、「歯科医業」というのは、歯科医師法の文言で「歯科医師でなけ れば歯科医業を行ってはならない」という部分から引っ張ってきているところです。 ○石井座長  もちろん、そうです。これでも正式な用語であるから。 ○杉戸専門官  鴨志田先生のご指摘されるようなところまでは、ちょっと考えてはいなかったのが正 直なところです。 ○石井座長  これでもおかしなことはないかなと思いますが、文の全体の中で両方使っていると、 そこの整合性は合ったほうがいいかもしれません。  ほかにご意見ありますか。次をお願いします。 ○杉戸専門官  1 臨床研修施設の指定基準について。  臨床研修施設群方式を推進するためには、協力型臨床研修施設を確保することが第一 に求められる。しかし、特に臨床研修施設の指定に係る員数の要件を満たす歯科診療所 等は都市部では少なからず存在するものの、都市部以外では多くないのが現状である。 これらの点を改善するための新たな方策を策定する際には、単に指定基準を緩和して、 歯科診療所等の臨床研修施設を増やしても、実施される研修プログラムが質的に一定以 上の水準を満たしていなければ本来の目的を達成することができないことを考慮しなけ ればならない。 ○石井座長  いかがでしょうか。次の(1)(2)は、今までも問題となったと思いますから、先に進んで ください。 ○杉戸専門官  (1) 指定基準の見直しについて。  現在、臨床研修施設の指定に係る員数の要件は、常に勤務する歯科医師数、常勤の指 導歯科医の配置、プログラム責任者の配置(単独型・管理型臨床研修施設)、適当数の歯 科衛生士又は看護師(以下、「歯科衛生士数」という。)の確保が挙げられる。  これらの中で、おおむね常に勤務する歯科医師と同数の歯科衛生士数を必要とする要 件に関しては、現在の歯科衛生士の就業状況等を踏まえると、特に見直す必要がある。 例えば、研修歯科医が適切なチーム医療に関する研修を行える程度の歯科衛生士数、す なわち当該臨床研修施設で同時に受け入れている研修歯科医と同数以上が確保されてい ることを要件とすれば、実態に配慮した指定基準設定となると考えられる。 ○石井座長  ここでは歯科衛生士数の見直しについて、新たな提言がされておりますが、いかがで しょうか。  よろしいですか。次をお願いします。 ○杉戸専門官  (2) 指定基準を満たさなくなった場合の対応について。  臨床研修施設は、臨床研修を開始しようとする年度の前年度の定められた期日までに 申請若しくは届け出た研修プログラム以外の研修プログラムで臨床研修を行ってはなら ないことが規定されている。このため、研修期間中に種々の要因で指定基準を満たさな くなった場合には、研修管理委員会が中心となって、研修歯科医の不利益とならぬこと を第一に考え、適切に対処しなくてはならない。今後、研修管理委員会は、事案の発生 が予見された場合や事案が生じた場合には、可能な限り速やかに状況の報告等を厚生労 働省に行い、医道審議会歯科医師分科会歯科医師臨床研修部会からの指示を受けること ができるようにすることが必要である。  また、歯科診療所等における指定基準が、各年度での歯科医師の異動等によって、満 たさなくなる事例が多く見受けられる。これらの事例の中には、一時的に要件を満たさ なくなったものも含まれており、各臨床研修施設において求人・雇用に苦慮している現 状を鑑み、一定の条件を付与し、指定を一定期間継続させることができるようにする方 策が必要と考えられる。 ○石井座長  これは、こういう具合が悪いことが起こっているわけで、それについての対応策を提 示したものです。いかがでしょうか。 ○日高歯科保健課長  「一定の条件を付与する」というのは確かにそうなのですが、ちょっと抽象的すぎま すかね。 ○石井座長  下から2行目ですね。 ○日高歯科保健課長  難しいのですけれども。 ○石井座長  これは議論があったところですよね。それで、議論の末、このような抽象的な言葉に なっていったのですが、課長からもご意見がありましたように、皆さん、いかがですか。 ○日高歯科保健課長  「一定の条件」が入れられるかどうかの話なのです。 ○丹沢委員  「改善条件」などという言い方にして、「一定の」という言葉をやめたらどうですか。 「一定の条件」ということに拘っているのだと思うので、「改善命令」というのに近いよ うな形で「改善条件」とか、何かそういうことでもいいのかと思ったのです。これはあ まり具体的に書けないところですよね。 ○石井座長  この「条件」がなくてもいいのかもしれないというのもあるわけですよね。弾力性を 持たせたいというのが一番のことだったのですね。 ○葛西委員  この一文は、次の「一定期間継続させる」につながる話ですか。 ○石井座長  そうです。 ○日高歯科保健課長  条件付きで認めるということです。 ○葛西委員  それも一定期間ですよね。 ○石井座長  そうです。 ○葛西委員  これは研修歯科医が終わるまでというわけではないですよね。 ○石井座長  そこは、そのときに弾力を持たせて、結局、研修歯科医自らに瑕疵がないにもかかわ らず、基準上の条件がおかしくなって、放り出されることがないようにするにはどうす るかと、そういうことです。 ○住友委員  「一定の条件を付与し」というところは、方策なのでしょうね。だから、抜いてもい いような気がするのですけれども。 ○石井座長  こうなってくると、なくてもいいのかもしれないのですね。 ○俣木委員  この一定の条件というのは、方策ですからなくてもいいと思います。 ○石井座長  最初、何か具体的な話があったのではなかったですか。 ○俣木委員  グループの体制の組み方も、方策の1つに入ってくるので、むしろ次の項目である2 以降ですね。 ○石井座長  具体事例はもう議論になったので、このように抽象化して、それでおかしくなったな らなくてもいい。言いたいことは、「一定期間継続させる」ことですね。 ○俣木委員  この「一定の条件を付与し」がなくても、意味は通じる。 ○石井座長  どうでしょうか。どうしてもブレーキをかけておきたいか。これはなくても、実質的 にはやれるのだろうと思いますけれどもね。 ○俣木委員  無条件ではないですよと示せれば良い。 ○石井座長  皆さん、どうでしょうかね。意図するところはそこなのですね。急に放り出されない ように、研修歯科医を守るにはどうしたらいいか。本当は条件を満たしていないのだけ れども、何とか臨床研修を継続できるようにする。ただ、それがズルズルとならないこ とが問題になるわけですから、これは実際、あとで通知等で出すときには当然考えなけ ればいけないことだと思います。 ○丹沢委員  指定を継続させるのか、臨床研修を継続させるのかということを考えると、「鑑み」の あとが「臨床研修が継続可能なようにする方策が必要と考えられる」というようにして しまって、あまり指定そのものにかけないようにしてはどうですか。 ○俣木委員  かけないで、臨床研修が継続できるようして、それが指定をどうこうというのは、具 体的な方策でまたということでいかがですか。 ○石井座長  それは臨床研修になっているから、その中に指定の継続も一つの方法として入ってい るということですからね。事務局のほうで、いいですかね。修文はまたあとでというこ とで、「臨床研修を」ということでもいいかもしれません。  ほかにありますか。次に入ってください。 ○杉戸専門官  2 新たな臨床研修施設の指導体制について。  (1) 臨床研修施設等のグループ化について。  臨床研修施設群方式を推進していく方策としては、新たな臨床研修施設の指導体制の 構築を図る必要がある。すなわち、現行では、協力型臨床研修施設及び研修協力施設は ともに管理型臨床研修施設と1対1で直接的に連携する形態で位置づけられており、協 力型臨床研修施設間、研修協力施設間、協力型臨床研修施設と研修協力施設間の連携は、 管理型臨床研修施設を経由して行われている(図1の左図を参照)。  今後、管理型臨床研修施設、協力型臨床研修施設及び研修協力施設を有機的に連携さ せた新たな臨床研修施設の指導体制の構築(以下「グループ化」という。図1の右図を 参照)を図ることで、歯科診療所を中心として行われている歯科医業の現状に即した臨 床研修施設の指導体制を策定することが可能となり、臨床研修の充実に繋がるものと考 えられる。  しかし、グループ化を行った場合、協力型臨床研修施設や研修協力施設における研修 期間の見直し等が考えられるため、研修プログラムに対する考え方について検討が必要 である。 ○石井座長  これが新しい提案と、さらに進めるためには検討が必要ですよということが付記して あるわけですが、いかがでしょうか。 ○鳥山課長補佐  ここはだいぶ文章を噛み砕いて、分かりやすく修文はしたつもりなのですが、初めて ご覧いただいた委員の先生方が、この説明とこの図でご理解いただけるかどうか。むし ろワーキンググループに参加していただいた先生方はずっと議論を重ねてきたので、も う既に頭の中にどういうものかイメージとしてあるかと思うのですが、ご意見を頂戴で きればと思っております。 ○石井座長  どうですか。葛西先生、わかりますよね。 ○葛西委員  理解するように努めました。ただ、やはり研修管理委員会が協力型施設に付いている 歯科診療所のところまで目が届くのかなという、管理上の問題が少し残っているという のは危惧するところで、あとは特に問題はないと思います。 ○石井座長  最後の3行のところを、本当はここを具体的にどうするのかという検討が要るのです よね。 ○花田委員  教えていただきたいのですが、文部科学省が統括している学校歯科保健と臨床研修の 関係というのが、この図からはちょっと見えないのです。しかし、実際には、若いドク ターは、学校健診なんかに借り出されるケースは非常に多いと思うのですが、その辺り は配慮しなくていいのでしょうか。 ○石井座長  今回はまだないのですが、そのうちに到達目標の見直しがあると思います。現在、地 域保健、地域医療という言葉の中にそれは組み込まれていて、やるものとしては保健所 であるとか、いろいろな施設ですね。介護施設とか障害者施設に行くとか、在宅とかと いうものの中の1つに学校歯科保健があってもいいと、そういう理解ですね。地域保健 というのはかなり広くて、どれもこれも全部研修しなくても、何か1つを研修してもら えればいいのではないかという作りに、今はなっています。 ○日高歯科保健課長  あと、この絵で言えば右側の図の歯科診療所の先にもう1本線が出れば、歯科診療所 で行われる地域保健の臨床研修という学校健診が出てくるのです。 ○俣木委員  歯科診療所の院長先生が、例えば小学校の校医だったりすれば、それにくっついてい って臨床研修ができる。 ○住友委員  健診はできない。 ○俣木委員  健診はできないですが、くっついていって、それの補助・介助という形で、その現場 を体験できることにはなっている。 ○石井座長  ここに保健所と老健施設ときちんと書き込んでありますよね。これらはある意味で医 療提供の場とかセールスの提供の場ですが、学校とか例えば事業所というところは、そ れはもともと違う組織の中にセールス部門を入れ込むというわけですから、保健所の横 に並列して学校とか工場と書くわけにいかないのだろうと思います。そこはちょっと違 うのだろうと思います。 ○日高歯科保健課長  根本的なことで恐縮なのですが、表題が「指導体制」となっているわけですが、この 図自体は「指導体制」という表現でいいのですか。「施設間の協力」とか、そういうこと ですよね。 ○俣木委員  構成ですよね。 ○石井座長  だから、(1)の「施設等のグループ化」という言葉のほうがいいのかもしれませんね。 ○住友委員  (1)の説明だから。 ○石井座長  文章の上から3行目のところが「臨床施設の指導体制の構築を図る」となっていたの で、このようになった。だから、「指導体制」を「グループ化」という言葉に直して、3 行目の「指導体制」を最初から「グループ化」という言葉に直してしまえば良いのでは ないでしょうか。たぶんこれも作業委員会の作業の過程で「指導」という言葉になって きたのだと思うのです。「グループ化」であれば「グループ化」としてしまえば、図説の 説明も「グループ化」にしてしまったほうがいいかもしれません。よろしいですか。「指 導体制」を「グループ化」という言葉にしてしまう。「グループ化を図る」。  ほかにいかがでしょうか。次をお願いします。 ○杉戸専門官  (2) 臨床研修施設等のグループ化の活用方策について。  グループ化が行われると、例えば以下に示すような新たな臨床研修施設の指導体制が 期待できると考えられる。ただし、グループ化を推進するためには、研修管理委員会が 協力型臨床研修施設の傘下にある研修協力施設での研修状況を適切に把握できる体制が 整備されていることが求められる。この観点から、指導歯科医の要件を満たしているも のの、臨床研修施設としての指定基準を満たさないために、臨床研修に参画できていな い臨床研修施設の活用方策をはじめ、新たな臨床研修施設の指導体制を構築する際には、 一定の要件を新たに規定することが必要となる。  なお、これらの指導体制に関する実効性のある研修プログラムの構築の可否について は、臨床研修を修了した歯科医師と歯科診療所によるモデルケースが実施され、一定の 結果が得られている(参考資料1)。  ア)各臨床研修施設等の専門領域が研修できる活用方法。  臨床研修施設としての指定基準は満たさないが、研修歯科医の指導・教育に協力的で あり、臨床経験の豊富な施設が臨床研修に参画できるようになること、またグループ内 の臨床研修施設における指導・教育の得意分野を、当該臨床研修施設で研修することに より総合的な診療能力を向上させることが期待できる。  イ)地域保健・地域医療が重点的に研修できる活用方法。  グループ化により当該臨床研修施設等の地域を限定した歯科診療所等のグループ化が 可能となり、従前に比較してより地域に密着した地域保健・地域医療に関する臨床研修 が重点的に行われることが期待される。  ウ)臨床研修中に生じる種々の問題に対応する活用方法。  一定条件下でグループ化されたグループ内のある臨床研修施設において、研修期間中 に臨床研修施設等の指定基準に関する事案が生じた場合、グループ内の他の臨床研修施 設で補完することにより、担当する研修分野の臨床研修の円滑な遂行が可能となること が期待できる。 ○石井座長  いかがでしょうか。2行目に「指導体制」と書いてありますが、これは「研修指導体 制」なのですよね。「指導」というと、管理型施設が協力型施設を指導するようなことに なるから、先ほどの図説も含めてわかりにくいのかもしれません。意味するところはそ うだったのだろうと思います。特に2行目は文の流れから言っても、「研修指導体制」 としておけば分かりやすいのだろうと思います。あとは「グループ化」ということでい いですかね。 ○鳥山課長補佐  いまのところで「地域保健・地域医療」ですが、具体的にこれはどういうものを指し ているかという説明はなくてもいいのか、あるいは例示として、先ほど石井先生がおっ しゃったような内容を記載したほうがいいのか、ご意見をいただければと思います。 ○石井座長  これは、ワーキンググループで具体的にどうだったのですかね。 ○住友委員  ユニットの中にGIO、SBOsがあるから、内容は推定できるので、特に議論はなかっ たと思います。 ○石井座長  そうなのです。先ほどの花田委員のご意見のように、学校歯科保健を入れるとか、そ ういう具体的な議論はなくてきていますから、現行やられている到達目標の範囲内での ことだろうということだったのだと思います。それを書き込むと、保健所、あるいは在 宅という言葉になるのかもしれませんが、先ほどの話ですよね。 ○住友委員  SBOsを直そうということになった。もう少し検討し直そうという議論はあった。 ○石井座長  そこは議論が不十分ですので、逆にあまり書き込まないほうが良いかと思います。不 十分というか、そこは突っ込んでいないから、書き込まなくていいのではないかと思い ますけれども。 ○日高歯科保健課長  話は違いますが、上のほうの数行です。先ほどからでている「指導体制」という表現 より、「グループ化」というのを使ったほうがいいのではないかというご意見がありまし たので、ちょっと文言を整理したほうがいいと思いますので、ここは修文いたします。 確かにちょっと分かりづらいなと思います。 ○石井座長  そうですね。「指導」という意味が、ちょっと分かりづらいですね。ここで言っている 「地域保健・地域医療」というものが、管理型施設と言うと大学になってしまって、大 多数が大学にいる。大学自体が直接訪問診療をやるとか、介護施設に行くということが ないから、大学自体は直接そういうものを持てない。だから協力型施設とグループ化し て、そこを何かできないだろうとかいうことですよね。あと研修協力施設も、大学が直 接ネットワークを持てればいいけれども、ない場合には歯科診療所から行ってもらうな どということだろうということですね。 ○住友委員  上から2行目に、「従前に比較して、より地域に密着した」云々と書いてあるのです。 「従前」というのは、現在の行動目標といいますか、項目が挙がっているものですね。 それではどうも足りないのではないか。だから、それより、もっと地域に密着した行動 目標を入れた方が良いという話だったのです。ですから、こういう表現になっている。 鳥山補佐からお話がありましたが、具体的にはまだ検討していないところもあって、た だ、こういうものも入れたらいいのではないかという話は出ていましたが、書き込みは 具体的にはできていないのです。 ○石井座長  今年度に行われた歯科医療研修振興財団のプログラム責任者講習会等を見ていると、 特出しするかどうかということかもしれないけれども、やはり言われているのは在宅で すよね。 ○住友委員  行動目標の例示の見直しが必要でしょう。 ○石井座長  特に歯科保健課として、それを入れたほうがいい等ということが行政からはあります か。 ○鳥山課長補佐  特にありません。 ○日高歯科保健課長  関連して、4頁の3の「到達目標の見直し」のところで、在宅歯科診療とか保健所を 活用した臨床研修ということで、最後に例示を入れています。こういった趣旨があるの ですが、これを含めてもっと広い意味があるのだと思うのです。 ○石井座長  ここではそうなのです。ただ、在宅を特出しするかということなのです。 ○俣木委員  ここは、たぶん指導体制の組み方で、グループ化すると、こういう利点、活用方策が ありますよという例示を並列して書いているところで、だからグループ化の複数の診療 所などがある。当然ネットワークを組むときは、地域地縁的な結合になりますので、そ ういう意味でも地域に密着したという表現になっているのだろうと思います。おそらく、 いま課長がおっしゃったように、そのあとにも続くのだろうと思いますが、この場所で は、特にグループ化による利点ということだけで、こういう大雑把な表現でよろしいの ではないかと思うのです。 ○石井座長  先に進めてから、もう1回もしあれば検討しましょう。 ○花田委員  これは言葉の問題なのですが、4頁の上から6行目の「一定条件化でグループ化され た」というのは、おそらく3頁の下から11行目の「一定の要件を新たに規定すること が必要となる」を受けて書かれていると思いますので、ここは「条件」と「要件」が乱 れているのではないかと。 ○石井座長  これはどうでしたか。修文過程でこれが入ってきたのだと思いますが、同じことを言 っているのですかね。 ○俣木委員  言葉を揃えればいいと思います。 ○石井座長  「要件」でよろしいですか。「一定の要件を」、どうもありがとうございました。  ほかによろしいですか。先に行ってください。 ○杉戸専門官  3 歯科医師臨床研修の到達目標の見直しについて。  臨床研修制度で定められた到達目標に対する到達度の調査研究において、医療面接や 予防・治療技術等の多くの項目の平均達成度は高値を示したが、医療管理地域医療や救 急処置等の項目では低値であったこと、またすべての研修内容において、自験例は少な かったことが報告されている(平成18・19年度厚生労働科学研究「新歯科医師臨床研 修制度の評価に関する調査研究」)。  今後は、実際に臨床研修を行っている臨床研修施設等におけるこれまでの研修実績を 踏まえ、また研修歯科医からの視点でのフィードバックも考慮し、関係者により継続し た検討を行っていく必要がある。特に、近年の高齢化社会の現状等を鑑みると、何らか の疾患を有する患者が増加しており、これらの患者に対応できるよう、到達目標の見直 し等も含めて、在宅歯科診療や保健所等を活用した地域医療・地域歯科保健活動の研修 や全身管理の修得等に関する新たな方策の検討が必要であると考える。 ○石井座長  いかがですか。 ○俣木委員  細かいことですが、「高齢化社会」と、まだ「化」が入っているのですか。 ○住友委員  要らないです。 ○俣木委員  要らないですね。「高齢社会」と修正してください。 ○住友委員  言葉の問題ですが、下から2行目の「修得」というのをどちらにするか。今は「修」 という字になっています。 ○石井座長  「修」ではなくて「習」ですか。これは合わせましょう。  こちらのほうは文章が流れているから、在宅を入れていく意味はわかりやすい。これ は「在宅歯科診療」になっているけれども、「在宅歯科医療」というほうが、より広い概 念でいま使われていますよね。「診療」というと、さらに限局したことだと思います。歯 科保健課の予算のところはそうなっていませんでしたか。そこは合わせてください。 ○日高歯科保健課長  「診療」か「医療」か、そこはちょっとチェックします。「医療」と言ってると思う。 ○石井座長  概念として、在宅歯科診療所みたいなのです。あの中の章立ては「在宅歯科医療」な のです。「在宅診療」の中にそういうものが入ってくる。  ほかにいかがですか。次に行ってください。 ○杉戸専門官  4 臨床研修施設群方式の円滑な推進に係る手続きについて。  現在、年度途中に臨床研修施設の指定基準が満たさなくなり、当該臨床研修施設群の 研修プログラムに属する協力型臨床研修施設を削除しなくてはならない事案も多く、こ の場合は削除する協力型臨床研修施設を補完するための臨床研修施設の追加を必要とす る場合も散見される。これに対し、現在定められている申請又は変更に係る届出期日に ついては、臨床研修施設群の研修プログラムから協力型臨床研修施設等の加除を行う場 合、当該研修プログラムの開始以前であれば、研修プログラムの変更を弾力的に認める ことを考慮するべきであると考える。  また、現在、特に臨床研修施設群方式における管理型臨床研修施設が行わなくてはな らない事務手続き(年次報告、臨床研修施設群の構成の変更等)は煩雑な面が少なから ずあることが指摘されている。従って、臨床研修施設群方式の円滑な推進を図る観点か らも、事務手続きに関する関係者の負担軽減を図ることが必要であると考える。 ○石井座長  これは行政の流れに対する苦言というか、提言ですよね。やってほしいという要望で もあります。いかがですか。 ○住友委員  ちょっと戻っていいですか。拘っている「習」という字は、「学習」の「習」であって、 臨床研修としているとすれば、この「修」のほうが本当はよかったのかなと思うところ があるのですね。いまの状況は「習」になっているのですが、今後それは統一したほう がいいのかな。言葉の使い方としては分かりませんけれども。 ○石井座長  文学的には「修得」ということで、この場合でも意味はいいと思うのです。 ○住友委員  ですから、これからはそういう「臨床研修」の「修」にしておいたほうがいいのかな という気がします。 ○石井座長  これはどちらでもいいと思いますし、この場合、そうであればもともとの原文どおり でもおかしくないと思います。今のところは、ほかにどうですか。4の項目はいいです よね。具体的にどうするかは、かなり役所がどうするかということで、何しろ事務が大 変だということです。  次の5頁をお願いします。 ○杉戸専門官  第3 研修管理委員会の役割等について。  研修管理委員会は、研修プログラムの作成、研修歯科医の管理等、当該臨床研修施設 群における臨床研修の実施の統括管理を行わなければならないことが定められている。 従って、研修管理委員会においては、以下の項目を踏まえつつ、適切な対応を行うよう に努めるべきであると考える。  1 研修歯科医への対応。  臨床研修制度の必修化以降、研修期間中に研修歯科医のメンタルヘルスに起因する臨 床研修の中断事例や未修了事例が報告されている。医療現場において、適度なストレス はより良い臨床研修を生み出すことも事実であるが、研修歯科医のストレス反応として、 抑うつ状態や燃え尽き状態に陥ることがないように個別の研修環境に配慮すべきである ことが報告されている。さらに、歯科医師として、また社会人としての第一歩を踏み出 す研修歯科医が、精神的・身体的に安心して臨床研修に専念できる環境を整備・提供す ることが重要であると言われている(平成18・19年度厚生労働科学研究「新歯科医師 臨床研修制度の評価に関する調査研究」)。  しかし、現状ではメンタルヘルスに関する事例に対応が可能なプログラム責任者や指 導歯科医は限られていると考えられる。従って、今後は当該臨床研修施設等において、 指導者側としてのメンタルヘルスに関する知識、対処法等に関する資質向上策を強化し ていく必要があると考える。 ○石井座長  ここはかなり議論があったところです。いかがでしょうか。  いいですか。では次をお願いします。 ○杉戸専門官  2 指導歯科医・プログラム責任者への対応。  現在、臨床研修施設においては、常勤の指導歯科医が少なくとも1名在籍すれば指定 基準を満たすことになる。また、研修歯科医への指導歯科医の直接的な指導のみではな く、上級歯科医によるいわゆる屋根瓦方式による指導も行われている。  このような状況に鑑み、研修管理委員会が研修プログラムを管理していく上では、カ リキュラム立案能力並びに臨床研修指導技法を習得した多くの指導歯科医と上級歯科医 が関与するように考慮することが望まれる。  また、前述の新たな臨床研修施設の指導体制であるグループ化を推進した場合、その グループ内での研修プログラムを管理する責任者が協力型臨床研修施設には必要となる ことが考えられる。この協力型臨床研修施設における責任者は、研修管理委員会はもと より、管理型臨床研修施設のプログラム責任者と十分な連絡をとれる体制整備が必要と なる。 ○石井座長  いかがでしょうか。  次をお願いします。 ○杉戸専門官  3 協力型臨床研修施設への対応。  現在、約1,600施設が協力型臨床研修施設として指定されている。しかし、協力型臨 床研修施設の指導体制等の観点からすると、一部には充実した臨床研修を行うには改善 を要する臨床研修施設も存在することが指摘されており、協力型臨床研修施設の増大が 臨床研修施設群方式の推進に資するとは限らないと思われる。 ○石井座長  ここについてはよろしいですか。数だけではないのだというところを一応言っており まして、質の問題があります。この指摘は必要ですね。  先に進みましょう。 ○杉戸専門官  (1) 協力型臨床研修施設の指導体制の水準等について。  前述のように、協力型臨床研修施設において研修歯科医の指導にあたる指導歯科医ま たは上級歯科医の技術的な水準、受け入れ体制等に問題がある場合が散見される。この ため、当該研修プログラムの特徴に合った協力型臨床研修施設の施設基準を、法令で定 められた臨床研修施設の指定基準に加えて管理型臨床研修施設が独自で設定する等、各 管理型臨床研修施設において考慮する必要があると考えられる。 ○石井座長  一つの提言ですが、いかがでしょうか。 ○鴨志田委員  2行目の「技術的な水準」ですが、これは医療の技術的な水準か、教育技術の技術的 水準か、どちらでしょうか。 ○杉戸専門官  両方含まれるので、両方のほうがいいかなと思います。 ○石井座長  どうですか。作業委員会のときは、知識と技能ですか。医療のほうは本当は今さらな のでしょうけれども、困りますよね。 ○鴨志田委員  医療のほうは、ちょっと勘弁していただきたい。 ○石井座長  本当は教育的なことを言いたいのだろうと思いますが、どうでしょうかね。確かに医 学・医療の部分を屋根瓦方式で補っているということであるわけです。 ○鳥山課長補佐  すみません。私はちょっとここの詳細な議論を承知していないのですが、指導歯科医 については、一定の質的な担保はされているわけですよね。しかしながら、いわゆる上 級歯科医については、何ら指導歯科医講習会の受講等も課せられていないわけですから、 むしろ実質的には指導歯科医の技術的な水準よりも、上級歯科医と称する人の技術的な 水準、あるいはもっと言うと、これは技術的な水準だけではなく、比較的年代が近い、 年齢が近いということもあって、その人たちの態度、行動、ものの考え方といったもの に、研修歯科医の方は大きな影響を受けるのではないかということは、しばしば耳には しているところです。 ○石井座長  そうですね。だから、ここは問題点を指摘したわけですよね。そこは、いまのところ 両方を指摘している内容となりますよね。 ○住友委員  指導能力の水準ですね。 ○石井座長  それに問題があるのですよね。 ○住友委員  だから、上級歯科医の指導能力の水準。その次に何か続けて。 ○石井座長  そうですね。技術的というのは、そちらのほうが分かりやすいですかね。ただ、それ は指導歯科医も指導能力が、両方あるのですかね。 ○住友委員  あとにつながるのは、要するに再教育的な意味合いがあったから、ここに入れておい てもいいのかな。 ○石井座長  「水準」という言葉が要るかどうかですね。ずばり「上級歯科医の指導能力や受け入 れ体制に問題がある場合が散見される」。「指導能力」と言っていいかのな。ただ単純に 「研修歯科医の指導に当たる指導歯科医または上級歯科医の受け入れ体制等に問題があ る」というようにしてしまっておいたほうがいい。これは受け入れ体制にもあるし、指 導歯科医にも問題があるということですよね。特に指導歯科医自体に問題があるという ことを言っているわけではない。意味合いから言ったらそうですから、指導歯科医にも、 受け入れ体制にも問題がありますよということで、技術的なことは言わなくてもいいの ではないですか。より広く、皆さんから出ている話ですからね。 ○日高歯科保健課長  それはもう表題の「水準等」というところで言っていると思います。 ○住友委員  それでいいかもしれません。 ○俣木委員  ただ、もう1つは先ほど鳥山補佐がおっしゃったように、指導歯科医は講習会の受講 等ということで、ある程度そのような要件を課しています。しかし、実際に協力型施設 で、日々の研修指導を受けているであろう少し上のいわゆる上級歯科医に関しては、ち ょっとそこはスルーしているというか、抜け落ちている部分もあるということを管理型 施設のほうで見てくださいよ、というのが趣旨だと思うのです。 ○石井座長  そうですね。最後に出てきますから、上級歯科医の指導。 ○俣木委員  そうです。研さんのところで出てきます。 ○石井座長  だから、それは一旦そこで受けていると思います。一応そういうことで、「の技術的な 水準」を消した流れにしておきましょう。 ○花田委員  いま「水準」が本文中から消えましたので、そうすると本文にあるのは4行目の「施 設基準」とか「指定基準」という、「基準」という言葉で表現していて、タイトルの「水 準等」とのなじみはなくなってしまう。 ○石井座長  そうですね。「基準」にしますか。「指導体制の基準」。でも、こちらの「指導体制の基 準」は「施設基準」という、いわゆるここにある基準というのは指定基準だから、ちょ っと違うのですね。 ○日高歯科保健課長  後半で言っているのは単なる基準ではなくて、管理型施設が独自で何か考え出せとい うことを言っているのですね。だから、ここで言っているのは基準ではない。水準とか は、やはり別のものなのです。 ○石井座長  水準とかレベルとか、そういうことなのです。水準というのは能力というか、そうい うものを表現したいのですよね。表題としては、全体のそういうことを言いたいのだと いうことで、これでいいのではないですか。 ○花田委員  定義されていれば良いですよね。 ○日高歯科保健課長  基準ではないですね。 ○石井座長  そうですね。レベルとか能力とか、そういうことなのですね。何かご意見はあります か。「レベル」とか「能力」に変えるか、「水準」でもいいですが、一応その辺を考慮し ましょう。 ○日高歯科保健課長  この表題の「水準」という表現がいいかどうかなのです。つまり、きちんとした水準 を確保するという意味だと思うのですけれども。 ○石井座長  「水準」という言葉を抜いてしまうと、「協力型施設の指導体制」だけ。それでもいい のかもしれませんけれどもね。取ってしまうというやり方もありますね。「指導体制につ いて」ということだけでもいいです。 ○江里口委員  後ろに何々についてと付いているから、やはり何か「水準」という言葉がないとおか しくないですかね。 ○石井座長  「指導体制について」でも、それは水準も含んでいるということになるかもしれませ ん。一応これはちょっと預からせていただいて、次をお願いします。 ○住友委員  先ほど日高課長が言われたように、管理型臨床研修施設が独自で設定するということ がタイトルなのですね。 ○日高歯科保健課長  そうです。それがメインなのです。 ○住友委員  ですから、ちょっと検討していただいて、そのような言葉に置き換えてもいいのかも しれない。 ○石井座長  ずばり。 ○住友委員  これだけ見るとわからない。 ○石井座長  でも、これは一つの案なので、指導体制の水準ということなど考えましょうというこ とですから、これでいいのではないですか。 ○住友委員  わかりました。 ○丹沢委員  指導体制そのものの水準ではなくて、臨床研修施設の水準ではないのですかね。 ○俣木委員  研修レベルや指導レベルの話をしているので、この最初の「指導体制の水準等につい て」というのは、やはりそれはタイトルがおかしいですよ。だから、先ほど座長が言わ れていたみたいに、「水準」を取ってしまって、「体制」に少し足すような題名、ずばり そのものでも、かえっていいのではないかと思います。 ○石井座長  ずばりそのものというのは。 ○丹沢委員  独自に何かそういうものを担保するような努力をしなさい、ということが分かるよう なタイトルにしてしまったらいかがでしょう。どちらにしても、体制の水準ではないの で。 ○住友委員  推進。 ○丹沢委員  これは推進的に言わないと、抵抗があるでしょうね。制度の上に、さらに推進すると いう。 ○住友委員  「独自指導体制の推進等について」。 ○丹沢委員  それでよろしくお願いします。 ○石井座長  そうすると、施設の指定、独自の指定方法などということですよね。 ○日高歯科保健課長  管理型施設がこれぐらいのレベルとか内容のところだったら、協力型施設でいいとい うことを決めてくれということですよね。 ○石井座長  そうですね。そうすると、協力型施設の指定の考え方とか、指定方法ということです よね。 ○日高歯科保健課長  指定ではなくて、たぶん選定が近いですね。管理型施設から言えばですよ。 ○石井座長  そうでしょう。そうしなさいということですね。 ○杉戸専門官  一つの案としてなのですが、ここの大きいタイトルは、「研修管理委員会の役割」で、 その中での協力型施設への対応ということなので、(1)のタイトルが「協力型臨床研修施 設との研修指体制の構築について」という形でいけば、管理型施設で独自で要件設定を して、管理型施設の研修プログラムを円滑に動かすようにしてくださいという形になら ないでしょうか。 ○石井座長  もう1回言ってください。 ○杉戸専門官  「協力型臨床研修施設の指導体制」ですが、「研修指導体制の構築について」ではいか がかなと思います。 ○石井座長  意味としては、もう少し明確になってきましたね。ひとまず、そういうことでいきま しょう。  次をお願いします。 ○杉戸専門官  (2) 臨床研修施設群方式における協力型臨床研修施設の適当数について。  募集定員や研修スケジュールに対して、必要数以上の協力型臨床研修施設と連携して 臨床研修を行っている臨床研修施設群方式の研修プログラムが一部に見受けられること が指摘されている。このような場合、協力型臨床研修施設として指定は受けているもの の、当該年度には研修歯科医の受け入れ実績のない協力型臨床研修施設が存在すること となる。  病床を有さない歯科診療所が管理型臨床研修施設として指定を受ける場合、原則とし て2年以上連続して臨床研修の実績が必要であることからも、管理型臨床研修施設と協 力して臨床研修を行う協力型臨床研修施設の適当数の要件等を、今後も継続して検討し ていく必要があると考えられる。 ○石井座長  いかがでしょうか。今後も継続して検討してくださいということです。  次をお願いします。 ○杉戸専門官  (3) 協力型臨床研修施設の並行申請への対応について。  当該協力型臨床研修施設の受け入れ限度を超えて、多数の管理型臨床研修施設に対し て並行申請を行っている場合があり、連携する当該臨床研修施設群の研修プログラムの 遂行にあたり、不適切な事例が見受けられる。  今後は、管理型臨床研修施設が多数の並行申請を行っている臨床研修施設と共同して 臨床研修を行う場合、当該臨床研修施設の具体的な受け入れ予定(受け入れ時期、研修 歯科医数等)を明示させ、これを踏まえて研修プログラムを策定する必要があると考え られる。さらには、並行申請に関する臨床研修施設の指定基準に関する新たな規定等が 必要であると考えられる。 ○石井座長  よろしいですか。基準さえ作っていただければ、通知レベルで出してもらうといいで しょうねということです。  先をお願いします。 ○杉戸専門官  4 研修管理委員会の運営指針(仮称)の策定。  研修歯科医を多数受け入れる臨床研修施設群においては、協力型臨床研修施設の数が 多く、その所在が全国各地に散在していることがある。このため、研修管理委員会を開 催する場合、研修管理委員会の構成員の頻回の出席を求めることは実質的に困難であり、 また構成員の多くが出席が可能であった場合にも、実質的な議論が困難であることが多 い。  当該臨床研修施設群において何らかの問題が生じた場合、本来であれば研修管理委員 会が問題解決にあたらなくてはならないが、現状では管理型臨床研修施設に在籍するプ ログラム責任者等で問題解決を図り、事後に研修管理委員会で討議・承認を得ているこ とが多い。従って、これらの点を解決し、当該臨床研修施設群における臨床研修に関す る諸問題に速やかに対応するために、研修管理委員会の下に少人数による実質的な検討 を行える場を設けることができるようにすべきである。実施されたモデルケースの結果 から、このような場を設けた場合、実効性のある議論等が行え、研修管理委員会の有す る役割が付託できる可能性が報告されている。  <モデルケースの概要>  ○組織の構成。  当該臨床研修施設群に属する管理型臨床研修施設、協力型臨床研修施設から選ばれた 代表者、及び外部の有識者(当該臨床施設群の関係者でないもの。)  ○討議内容。当該臨床研修施設群における研修プログラムの見直し、指導歯科医及び 臨床研修施設の質の確保・評価等。その結果を研修管理委員会へ報告し了承を得る。  臨床研修制度の運用において根幹を成す研修管理委員会の運営については、今後、こ れまでの実績、役割の強化を踏まえて実効性のある研修管理委員会の具体的な運営指針 に関する議論を継続し、モデルとなるような運営指針が関係者により作成されることが 望まれる。  さらには、近年の歯科医療を取り巻く環境を鑑み、歯科医師としての第一歩となる臨 床研修において、研修歯科医が歯科診療技術の修得のみならず、関連法令を遵守した適 切な医療安全管理体制を修得できるように、研修管理委員会は当該臨床研修施設群に属 する臨床研修施設に対して、助言・指導を行うことに努めるべきである。 ○石井座長  いかがでしょうか。研修管理委員会が施設数が多いとき、いままで散々言われたよう な話はなかなか大変だということでこのようなことをやって、これは運営指針というも ので解決することということですね。  よろしいですか。次をお願いします。 ○杉戸専門官  第4 歯科医師臨床研修にかかる評価等について。  1 臨床研修施設に対する評価。  臨床研修施設は、指定基準が定められており、この基準に基づいて臨床研修施設の指 定に関する審査が行われ、臨床研修の質が確保されているところである。しかし、臨床 研修施設としての指定を受けた後の評価は規定されていないのが現状である。  今後は、当該臨床研修施設群での自己評価、第三者による外部評価が推進されること 等によって、より質の高い臨床研修が行われることが重要である。また、臨床研修が行 われている現場の状況を適切に把握する観点から、必要に応じて厚生労働省による実地 調査等も考慮すべきである。 ○石井座長  いかがですか。 ○鴨志田委員  文章ではないですが、最後の「必要に応じて厚生労働省による実地調査等も考慮すべ きである」の実地調査は、もうしているのではないですか。 ○石井座長  いま、やっています。 ○鴨志田委員  新たにまた言う。 ○石井座長  この意味からいっても、実際やっていますよね。 ○杉戸専門官  現行の省令若しくは通知では、我々が現地の単独型施設や管理型施設へ伺って、意見 を交換させていただく根拠がしっかり書かれていないのが現状です。いまは任意でやっ ていますが、今後はそういったものもこういういろいろな事例に対して、対応していく ためにも行ったほうがいいのではないかという趣旨で書いています。 ○石井座長  議論の中にもありましたが、実地調査の内容も恣意的とは言いませんが、定まってい ないわけですよね。何を禁じているのかなと、病院長会議でいろいろ出てきていること もあるから、そこはきちんとしたほうがいいのではないですか。 ○日高歯科保健課長  よろしいですか。表現を少し変えましょう。要するに、必要に応じてではなくて、厚 生労働省による実地調査のあり方も改めて検討すべきだとか、そんなニュアンスでいか がでしょうか。 ○石井座長  それは規定に基づくようにするとか、そういうことも含んですか。 ○日高歯科保健課長  そこは文章を考えましょう。そういうニュアンスです。 ○石井座長  それで良くなったと思います。どうぞ。 ○江里口委員  言葉として、非常にこういう言葉は素晴らしいと思いますが、「第三者による外部評価 が推進されること等によって」の、第三者による外部評価ということを強くここに書い てしまって大丈夫ですかね。それと、「自己評価」、「第三者」、厚労省の「実地調査」は 確かに素晴らしい言葉ですが、現実としてこの臨床研修をいま実地でやっている方が、 この3つをクリアしながら常にやっているというのは大変な努力が必要です。いま、臨 床研修を受けるだけでも、臨床研修させているだけでも大変なのに、ここにもう1回こ ういうものが成文化されると、絶対これがなってくる。言葉としては非常にきれい、絶 対的に良いのはわかっていますが、この報告書の中にこれを入れるべきなのかどうかで す。 ○石井座長  NPO法人かな、いくつかあります。それを作ってやっていますよね。義務とか何かで はないので。 ○丹沢委員  「第三者による」というのを取ってもらえると、例えば大学間の相互評価などが、か えってやりやすくなります。いろいろな階層の人を入れた純粋な第三者機関を作ると、 お金もかかるし大変なので、外部評価ということで書いていただくと実際にできるのか なと思います。もちろん、第三者の方を何人か入れるということは必要ですが、純粋な 第三者機関によるとなると経費がかかってくるということです。 ○住友委員  医科のほうは、日本医療機能評価機構の認定を得ているというのがあるので、議論の 中でこうなりました。歯科ではそういうものが本当にできるかと思います。だから、難 しいです。 ○丹沢委員  相互評価など、よく病院については3大学ぐらいで組んだグループで、いろいろお互 いにやり合ったりしていますよね。そのようなことが施設間ではできると思います。第 三者と書かれて、第三者でなければいけないとやられると、経費がかかって実際にでき なくなってしまう可能性があると思います。外部評価という意味合いであれば、オープ ンにできれば問題ないのではないですか。 ○鴨志田委員  いま、大学のほうの相互間というお話がありましたが、我々の協力型施設だと相互間 はなかなか難しいではないですか。その辺はどうでしょうか。 ○丹沢委員  そういうものを含めて、お互いの大学とか主たるところはお互いに組み合って、お互 いに見てもらうようにしたらどうですか。先生の大学ではなくても、例えば大学だとか 開業医のグループとも組んで、逆に大学を見に行って評価するとか、そういうグループ をお互いに地域で作れば、たぶんいけるのではないでしょうか。 ○俣木委員  厳しい話だと思いますが、結局それは外部の人、患者さんや一般の国民から見ると、 仲間内の評価ということになります。ピアレビューというのもありますが、そうすると 物差しがずれるということもあって、なかなか難しい面があるのではないかと思います。 確かに江里口先生がおっしゃるように、ここに書いてしまうと非常に厳しくなりすぎる かもしれませんが、医科のほうでそれが行われているのであるとすれば、それに類する ものを目指すという気持ちは込めておいたほうがいいような気はします。 ○石井座長  これは医科の場合でも任意ですから、1つのムーブメントとしてあるのであって、も ちろん受けなくてもいいわけですよね。けれども、推進されてはいくのだろうというこ とです。いろいろな意味での国民からの信頼とか言われると、これだけではないけれど もそういうようなものも一つかなということですよね。姿勢としては示しておく必要は あるだろうと思います。 ○丹沢委員  これは専門職の研修に関する評価なので、患者さんが参加して評価できるものという か、専門のそういうことを業としている人が参加して見る部分があるので、純粋な何か の企業の監査とは違うと思います。その辺はお任せしますが、外部評価でも当然例えば 患者や第三者が何割入っていなければいけないとか、そういう話でもいいです。  もう1つは、この文章を入れていただけると非常に嬉しくて、私のところに厚生労働 省の実地調査が来たときに、院長と事務長に呼ばれて、「お前何やったんだ」と言われて 何か怒られそうになって、「いいえ、何もやってませんけれども」という話になった。こ ういう根拠があり、やることになっていますとなると非常に私も助かるので、先ほどの 話ではないですが、是非文章は必要だと思います。 ○日高歯科保健課長  この第三者による外部評価という表現の「第三者による」を切っても、丹沢先生がお っしゃるような切った表現でもよろしいですか。 ○石井座長  外部評価ということであれば、普通は「第三者」となりますよね。 ○日高歯科保健課長  そうですけれども。 ○石井座長  「自己評価、外部評価」でいいと思います。さらに言えば、「自己評価、外部評価等」 でもいいかもしれません。「等」というのは、さらなる何か別のものがあるのではないか という含みです。「自己評価、外部評価等が実施されることによって」だよね。  ほかによろしいですか。次をお願いします。 ○杉戸専門官  2 双方向性評価の導入の検討。  臨床研修をより充実させるためには、研修歯科医の評価のみならず、指導歯科医側や 臨床研修施設側の評価も非常に重要である。そのため、当該研修プログラムに係る関係 者(研修歯科医、指導歯科医、歯科衛生士、患者等)の間において、双方向的に評価・ フィードバックが行われる体制の構築が必要であると思われる。このような双方向性評 価の結果を踏まえ、研修管理委員会は適切な対応をとる必要がある。 ○石井座長  いかがでしょうか。これは具体的には各研修プログラムでの努力になりますよね。そ ういうことをやっているかどうかを第三者評価で1回見てくれとなるかもしれないけれ ども、そういう位置づけです。  よろしいですか。次をお願いします。 ○杉戸専門官  3 研修歯科医の評価方法の改善。  臨床研修制度をより充実したものにし、客観的な指導・評価方法の確保を早期に行う ためにも、各方面から指導ガイドライン(仮称)等の参考となる考え方が示されること が望ましい。示される考え方は、公開シンポジウム等により広く意見を収集し、できる 限り早期に提示・実施されるとともに、恒常的にブラッシュアップできる体制が整えら れることが必要である。 ○石井座長  いかがでしょうか。この指導ガイドラインというのが1つのアウトプットになってい ますね。  よろしいですか。次をお願いします。 ○杉戸専門官  4 歯科医師臨床研修の中断・未修了への対応。  臨床研修の中断事例や未修了事例を分析すると、研修歯科医側に起因する事例(研修 歯科医のメンタルヘルス、疾病、妊娠、出産等)のみではなく、臨床研修施設側に起因 する事例(研修歯科医に対するハラスメント等)も認められる。  現行では、理由の如何に関わらず、やむを得ない理由以外は中断若しくは未修了の評 価となることを余儀なくされている。今後、臨床研修施設側に起因する場合についての 対応策については、さらに検討が必要であると考えられる。 ○石井座長  ここは問題点の提示までですね。どうするかまでは言っていませんが、確かにこうい うことがあるので、これについて検討しましょうということです。よろしいですか。 ○住友委員  要は、別に人と施設という対比の言葉でもわかるから、それでいいですよね。こちら は研修歯科医で、こちらは施設側と。けれども、それに臨床研修施設側要因とか、いろ いろなものを付けるとしつこくなりますね。これでいきましょう。 ○石井座長  第5に入ってください。 ○杉戸専門官  第5 その他の課題。  1 歯科医師臨床研修制度の周知。  臨床研修制度は歯科医師法に規定されたものであること、必修化以降の新規参入歯科 医師には臨床研修を受ける義務があること、また指導歯科医は研修歯科医が担当する患 者のために指導する責務を負っていること等の要点を、各方面(国民、歯科医療関係者、 臨床研修を受けようとする者等)に向けて周知を進める必要がある。その中で、臨床研 修制度の周知における社団法人日本歯科医師会や日本歯科医学会が果たす役割は大きい と考えられる。 ○石井座長  いかがですか。 ○江里口委員  こちらから言うと、「厚労省に寄与する」と書いたほうがいいのではないでしょうか。 ○日高歯科保健課長  よろしくお願いします。 ○石井座長  次をお願いします。 ○杉戸専門官  (1) 国民への周知。  ア)間接的方法。  社団法人日本歯科医師会から都道府県歯科医師会を通じ、ポスター・パンフレット等 で国民に伝える、日本歯科医学会が各分科会に市民を対象とした公開シンポジウム・公 開講座等の開催を依頼する等が考えられる。  イ)直接的方法。 すでに厚生労働省のホームページに臨床研修制度に関する情報が公開されているが、そ の他にも社団法人日本歯科医師会、日本歯科医学会が所有する情報伝達手段を活用し、 周知していくことが望まれる。例えば、新聞の意見広告で臨床研修制度の意義を紹介す る等、マスコミへの情報提供が考えられる。 ○石井座長  よろしいですか。次をお願いします。 ○杉戸専門官  (2) 歯科医療関係者への周知。  社団法人日本歯科医師会が開催する各種講演会のテーマとして臨床研修制度を取り上 げる、日本歯科医学会から各分科会に臨床研修を継続して取り上げることを依頼する等 が考えられる。 ○石井座長  考えられるという意見です。  次をお願いします。 ○杉戸専門官  (3) 臨床研修に関する議論の場。  生涯研修の第一歩としての臨床研修制度を検討する場として、歯学生や歯科医療事務 職員等、臨床研修制度に関わる様々な分野から参画できるような歯科医師臨床研修協議 会(仮称)を立ち上げ、定期的に発表・討議を行うことが望ましい。その実施母体を独 立したものにするか、日本歯科医学教育学会等の事業の一環とするかについては、引き 続き検討を要する。 ○石井座長  これは一つの提言でありまして、歯科医師臨床研修協議会というものを作ったらいい かなということです。 ○住友委員  先ほどの(2)に戻っていいですか。言葉が抜けているような気がします。「日本歯科医 学会から各分科会に臨床研修のテーマを継続して取り上げることを依頼する等が考えら れる」であり、「テーマを」が抜けています。 ○石井座長  「臨床研修のテーマを継続して取り上げることを依頼する等が考えられる」と、「テー マを」を入れてください。 ○俣木委員  その場合、(3)の「生涯研修の第一歩としての」で、「検討する場として」と「として」 が続くので、「第一歩である」と言い切っていいのではないですか。 ○石井座長  「第一歩である臨床研修制度」ですね。  よろしいですか。次をお願いします。 ○杉戸専門官  2 歯科医師臨床研修マッチングプログラムの見直し。  臨床研修制度の必修化に際して、歯科医師臨床研修マッチングプログラム(以下、「歯 科マッチング」と言う)が行われるようになったが、平成20年度開始研修プログラム においては歯科医師国家試験不合格者によって研修歯科医募集定員に少なからず欠員を 生じる結果となった。特に、募集定員が少数である歯科診療所等では、生じた欠員を補 充する手段に苦慮しているのが現状である。  今後、歯科マッチングがより効率的に機能するために、歯科マッチングの段階的実施、 発表時期を遅らせる、少数定員の臨床研修施設等の場合は一定条件下での欠員補充でき る方策を講じる等、歯科マッチング運用において早急に対応を必要とする点があると考 えられる。 ○石井座長  これは今日議論があったところですが、よろしいですか。 ○日高歯科保健課長  言い回しだけですが、3行目の「歯科医師国家試験不合格者によって研修歯科医募集 定員に少なからず欠員を生じる結果となった」となっています。意味はそうですが、こ の表現でいいですか。 ○オブザーバー(文部科学省高等教育局医学教育課)  「結果」ですよね。 ○石井座長  「歯科医師国家試験の結果によって」ですか。 ○日高歯科保健課長  「結果によって生じた」ですね。 ○石井座長  よろしいですか。次をお願いします。 ○杉戸専門官  3 指導歯科医の資質向上策。  今日の歯科医療における知識や技術は日進月歩であることから、現在行われている指 導歯科医講習会のアドバンス的な講習会の受講等によって、指導歯科医のみならず、上 級歯科医も研さんに努め、資質向上を図らなくてはならない。  また、指導歯科医の資質向上及び標準的な指導体制の確保の観点から、大学附属病院 の指導歯科医においても、病院長が指導歯科医として認める条件に指導歯科医講習会の 受講を必須とすることが望ましいと考える。  さらには、指導歯科医(プログラム責任者を含む)の更新のあり方についても、今後 継続した検討が必要である。 ○石井座長  先ほど議論があったことが、ここで具体的に書かれています。「上級歯科医も研さんに 努め」の前に、少なくとも「臨床研修について」とかが要りますかね。先ほどの議論で あればね。臨床あるいは研修指導の研さんですかね。  ほかによろしいですか。次をお願いします。 ○杉戸専門官  4 生涯を通じた歯科医師の資質向上策。  現在の歯科医師養成においては、歯科医師としての基本的な知識、態度及び技能を学 習する「歯学部教育」歯科医師免許取得後に一般的な診療における基本的な診療能力を 身に付ける「臨床研修」、将来専門とする分野の研修を含む歯科医師としての「生涯研修」 と順次行われている。  これら歯科医師の養成に関しては、「歯学部教育」から「臨床研修」における歯学教育 モデル・コア・カリキュラム、歯科医師国家試験出題基準、歯科医師臨床研修の到達目 標が、相互に連携することが重要である。現在、文部科学省において歯学教育の改善・ 充実に関する検討がなされているところでもあり、歯科医師の資質向上策の観点からも、 今後も厚生労働省及び文部科学省が共同して歯科医師養成について検討していく必要が あると考える。  さらには、「臨床研修」を修了した歯科医師のキャリア形成のために、臨床研修と専門 分野の研修を視野に入れた社団法人日本歯科医師会や各学術団体が行う「生涯研修」と の橋渡しについても、緊密な連携のもと継続した検討が必要であると考える。 ○石井座長  いかがでしょうか。10頁の文科省のところですが、これを書いた時点は「現在」かも しれないけれども、どういう書き方になりますか。 ○日高歯科保健課長  まだ終わってはいないけれども、文科省の会議は年度内です。この報告書は12月に 出ますから。 ○石井座長  だから、「文部科学省においても検討がなされたところであり」でもいいのではないで すか。 ○オブザーバー(文部科学省高等教育局医学教育課)  来年の1月15日に会議があって、そのあとも予定されています。終了はしていない ので、「なされた」ではなくて、現在進行形の方が良いと思います。 ○石井座長  「文部科学省においても」でいい。「現在」を入れると、報告書として変だなという感 じがします。 ○俣木委員  「現在」という言葉自体が、報告書としてはちょっとまずいですね。 ○石井座長  では、「現在」だけを取ればいいですか。 ○俣木委員  「現在」だけを取ればいいですね。 ○杉戸専門官  「も」は要りますか。 ○石井座長  「も」は要らないです。あとはいいですか。  9頁の下から3行目の「将来専門とする分野の研修を含む歯科医師としての」は持て る感じがしますが、「歯科医師としての」は要るのかな。「生涯研修」というのは一般的 な概念でしょうね。日本歯科医師会で言っている話は、特に専門学会とか何かがやって いるものを含んでいないでしょう。 ○江里口委員  一般的な生涯学習ですね。 ○石井座長  ここで言っているのは、一般的な「生涯研修」ということですよね。 ○住友委員  「歯科医師としての」は要らないのではないでしょうか。 ○俣木委員  「歯科医師として」は要らないですね。もう、取っていいのではないでしょうか。 ○石井座長  あるいは、「生涯研修」と「専門研修」みたいに分けるのですかね。学会は「専門研修」 と言わないのでしたっけ。 ○俣木委員  「含む」になっていますので。 ○石井座長  いまのは、どこの合意ですか。葛西さんと住友さんが合意したのは何。それは、日本 歯科医師会とか日本歯科医学会等も含めて、そうだという概念ですか。 ○住友委員  これは、日本歯科医師会の「生涯研修」を言っているわけではなくて、「後期研修」を 含めてのことですよね。 ○石井座長  わかりました。専門医とか認定医が入ってる。 ○住友委員  ここに、例えば「後期研修・生涯研修」と入れてもいいかもしれません。 ○石井座長  専門医は、「後期研修」ですよね。 ○住友委員  「後期研修・生涯研修」と2つ列記する。 ○石井座長  「後期研修」という言葉はいいですか。 ○杉戸専門官  「後期研修」は最初はありましたが、「後期研修」という言葉自体が「いわゆる後期研 修」と言われたり、一般的な用語になっているかどうかという問題があって、削除した 経緯があります。 ○石井座長  それでは、これでいいですね。  ほかによろしいですか。「おわりに」をお願いします。 ○杉戸専門官  第6 おわりに。  本検討会では、平成18年度より必修化された臨床研修制度に対する各方面からの課 題の指摘に基づき、また質の高い新規参入歯科医師を養成する観点からも、今後の臨床 研修制度に関する改善・充実方策について、中長期的な方向性を含めた一定の意見の集 約を行った。  日進月歩である歯科医療の状況を勘案しながら、さらなる検討を引き続き行っていか なくてはならない課題も残されていることを踏まえ、今後も継続して臨床研修制度に関 する実施状況の検証を行い、その結果に基づいて必要な措置を講じていくことが必要で ある。 ○石井座長  いかがでしょうか。 ○住友委員  強くなりますが、2行目の「課題の指摘に基づき、さらに質の高い新規参入歯科医を 養成する観点からも」ではなくて、「から」。強すぎますか。いまは、かなりやっている という意味です。 ○石井座長  いいですね。ほかによろしいですか。 ○葛西委員  ちょっと戻ってよろしいですか。9頁の上のほうの(3)議論の場の中に、卒前の臨床実 習に携わっている方を入れたほうがいいと思います。文言を入れていただくとありがた い。 ○石井座長  どこに入れますか。(3)の「生涯研修の第一歩である」というところでしょ。 ○葛西委員  そうです。学生、事務職員、臨床研修に関わる人。 ○住友委員  臨床実習を指導する人。 ○葛西委員  それがないです。卒前の臨床実習、どうしてもそこに議論が行きそうなので、その人 たちがここに入ってこないと、一方的に攻撃されて終わってしまうかなと思います。 ○住友委員  臨床実習の担当者。 ○石井座長  そこは、なかなかここで議論しにくいところがあります。やればいいのでしょうけれ ども、ここだけで言っても勝手な議論になってしまいます。卒前教育に対する影響とい うのは、それを文科省へ投げないと、ここで言ってみてもアウトプットはないのです。 それが、臨床研修議論の場として先ほどのところになるのです。これは、大学はできま すよね。大学として臨床研修をフィードバックして、卒前教育に影響することはできま すが、ほかはなかなか無理ではないかと思います。 ○葛西委員  そうすると、臨床実習の話は学生から出てくることになりますね。 ○俣木委員  でも、その学生たちは複合して交錯して、日本全国のいろいろな臨床研修施設で研修 するわけですから、やはりその前の部分が必要です。 ○石井座長  ここで言っている歯科学生というのは、マッチングとか企業訪問というときを想定し ているのであって、学生がこういう臨床研修をしてほしいという意見まで吸い上げると いうことではないだろうと思います。議論としては、あってもいいような気がします。 ○俣木委員  大きなタイトルは、周知のところですね。 ○石井座長  そうです。 ○俣木委員  大きなタイトルは、制度の周知です。 ○石井座長  わかります。卒前教育がここへ来るのだから。卒前教育と臨床研修との整合性とか連 続性というのは常に言われるわけであって、そのとおりだと思います。それを有機的に、 これは先ほどの10頁のところに来て、「厚生労働省及び文科省が共同して歯科医師養成 について検討していく必要」のところに行くのだろうと思います。 ○鳥山課長補佐  いま、葛西先生からご指摘のあった箇所ですが、「歯学生や歯科医療事務職員等」とい う例示について、何かもう少し整理が必要かなという気はしています。 ○俣木委員  「歯学生や歯科医療事務職員等」までを削ってしまえば、臨床研修制度に係る様々な 分野ということで、ある意味では卒前のこれに入っていますよと声をかけやすくなる感 じがしますよね。逆に学生などを削ってしまったら、いまの点に。 ○住友委員  これは、「歯学生や歯科医療を事務職員等を含めた」という意味だったのです。それが 飛んでいるような気がします。 ○俣木委員  どうしても教員とかが中心になりがちなので、それはもちろんだけれども、そういう 人も含めた方々も参画できるような仕組みが必要です。 ○石井座長  できるような協議会。でも、これは作るのは歯科医学教育学会が作るのですね。だか ら、そういう幅広に議論できる場を作りましょうということなのであって、これは周知 のためですから、行政ラインとかではないですから、具体的なものではないと思います。 ○住友委員  検討する場の「検討」というのが引っかかるのかな。 ○石井座長  定期的に発表・討議を行うわけだから、「検討する」というか、これも出口は発表・討 議になっていますね。 ○杉戸専門官  タイトルが「議論」ですから、1行目が「検討」でなく「議論」で良いのではないで しょうか。 ○石井座長  「検討」を「議論」にしたらいいですね。 ○住友委員  「制度」ではなくて、「臨床研修を議論する」でいいのではないですか。 ○石井座長  「制度」も取って、「生涯研修の第一歩である臨床研修について議論する場として」な らば、いいではないですか。そういう人が入って、「等」はいろいろなものが入っていま すよということですから。葛西先生、よろしいですか。 ○葛西委員  はい。 ○石井座長  ほかにいかがですか。 ○江里口委員  これもまた言葉の綾みたいなものですが、9頁の3の「指導歯科医の資質向上策」と いうことで、「今日の歯科医療における知識や技術は日進月歩であることから」は、臨床 研修とマッチングしない。指導歯科医ではなくて、歯科医師の資質向上ならこの文章が ありますが、アドバンス的な講習会というのは、歯科医療の日進月歩のことではなくて、 指導であるとか、そういうことを言いたいのではないかと、これで読めます。何かこれ は一般的な歯科医師の生涯研修の目標みたいな書き方なので、少し違うかなと思います。 ○石井座長  「日進月歩であり、臨床研修も変化することから」でしょうね。臨床研修が、どんど ん変わるということですよね。 ○江里口委員  これは、歯科医療というアドバンスコースをやろうというように読めてしまったので すが。 ○石井座長  では、「歯科医療の発展進歩」とか「歯科医療の進歩に伴い、歯科医師臨床研修も変化 することから」ですよね。そうしましょう「今日の」も要らないな。ほかにいかがです か。 ○日高歯科保健課長  最初に戻って恐縮ですが、1頁の第2です。要するに、いまは歯科大学病院に集中し ているので、群方式を推進して歯科診療所をきちんと活用しましょうという話がありま すが、ここで言っているのは、病院歯科のことも若干触れていますよね。いろいろな場 で病院歯科の位置づけをもっと高めるために、臨床研修を活用していくということが言 われています。そこで、丹沢先生にお聞きしたいのですが、ここに「歯科診療所等」と いうことでまとめて書いていますが、この際もっと何か病院歯科の位置づけを少し強め に書いたほうがいいような気もしますが、どうでしょうか。 ○丹沢委員  入れていただければ、そのほうが我々の立場としてはいいのですが、実際に病院歯科 というのは経営が病院のお荷物で、私は意見で出しましたが、主たる施設と従たる施設 で協力施設になったり、病院歯科が主たる施設になったりしますが、例えばうちは大学 で病院歯科を協力病院に持っています。そうすると、1年間の補助金、うちの場合は厚 労省からの補助金ではなくて文部科学省から補助金という形になりますが、その補助金 の分配の形式とかいろいろな問題があって、今、病院歯科は非常に研修歯科医を採りに くいような立場になっています。ですから、ここで「活用すべきである」と言っていた だくと、逆にそれが錦の御旗になるので、病院長に非常にお願いしやすいということが ある。逆に、こういうもので少し強調していただくとありがたいです。 ○日高歯科保健課長  この場に病院歯科の代表、公立病院の先生がおられませんので、そうすると常々言わ れることがありますから、多少書き込んだほうがいいかなという気はしていますので検 討します。 ○丹沢委員  具体的に書いていただくと逆に協力もしやすいし、理解も得やすいというところがあ るので、よろしくお願いしたいです。ただ、具体的にどう強調したらいいかというとこ ろです。 ○江里口委員  マッチングの見直しのところで、マッチング協議会で出ていましたが、病院歯科でゼ ロというパターンが出てきてしまうと、結局継続的に指導ができなくなってしまうとい うことがあるから、そこをもう少し考慮した方が良いと思います。書き方としては非常 に難しいですよね。 ○石井座長  特段書きましょうということで、入れ込みましたよね。 ○丹沢委員  活用の仕方として協力型施設だけではなくて、保健所と同じようにこのグループ化の 中で、病院歯科に行くと全身の疾患を持った人がたくさんいるわけですよね。そうする と、普通の診療所でできないような疾患もあったりするので、協力型施設だけではなく て研修協力施設としても非常に活用ができるので、協力型施設に入っている病院歯科で あっても、ほかのグループの研修協力施設として活用するとか、そういうやり方が可能 だと思います。それぞれのグループの特性に応じた活用の仕方があるので、病院歯科の 活用の仕方みたいなものが少しあるのかなと思います。こういうメインになるところ、 総括的なところにバンと入れていただくと病院長を説得しやすいので、それはありがた いと思います。 ○花田委員  例えば、簡略化のところは「歯科診療所等」という表現になっていますが、ここを「病 院歯科、診療所等」に替えるとか、そういうやり方があるかなと思います。 ○石井座長  主に書き込むのはいいでしょうけれども、具体的にどういう施策で病院歯科の臨床研 修を進められるかのところが、「べきだ」ということを、さらに具体的に書く範囲ならい いと思います。 ○住友委員  作業委員会では都立墨東病院の塚越先生が見えていて、結論的にはマッチングで必ず 来てくれればそれでいいという話でした。それが大きい話であった。病院歯科というの は、実際にはなかなか難しいでしょうね。活用したいけれども、活用ぐらいにしか書け ないのかなと思いました。 ○丹沢委員  ただ、病院歯科が臨床研修の体制に参加している部分の問題は、地域格差です。それ で、参加していない病院歯科をどう活用するかという話がもう1つあります。 ○石井座長  病院歯科の問題点というのは、あまりギチギチでは出てこなかったのですが、あるの は医師と歯科医師の両方来ている施設ですと、なかなか面倒くさいです。医師臨床研修 と歯科医師臨床研修の処遇の問題から、フロアーのことからいろいろ出てくるので、病 院歯科の推進といったときに突っ込むとハードルがすごく出てくるところがあるのです よ。 ○丹沢委員  「推進すべきである」というのを入れておいていただいて、方策としてはこういう施 設の中に入ってもらう形もあるけれども、先ほどみたいな研修協力施設になってもらう というのがあって良いと思います。 ○日高歯科保健課長  3頁の右側の図に入れるかどうか。 ○俣木委員  いままでの文書の中には、「等」の中に入るかもしれませんが、文言としては病院歯科 は例示には上がっていなかったですね。 ○石井座長  現時点においては、病院歯科というのは普通は管理型の位置づけなので。 ○杉戸専門官  いまの課長のお話に絡むかなと思いますが、例えば図1の右側のグループ化のイメー ジで、右下に協力型施設があって歯科診療所、老健施設となっているところですが、そ ういうのを1つ病院歯科という例に差し替えをして、なおかつ下の(2)の「グループ化の 活用方策について」のところでもう1個文章を特出しして、病院歯科の活用方法という 形で、こういう方法もグループ化すればできるようになるのではないかという流れにし てはいかがでしょうか。 ○丹沢委員  活用の仕方のほうは問題ないのです。 ○杉戸専門官  今ですと、確かに言われるように、病院歯科は単独型若しくは管理型施設がほとんど です。研修協力施設になっていただいている病院歯科も当然ありますが、そういうのは あまりメジャーではない状態ですから、そうではなくて今後はグループ化をすれば管理 型を歯科診療所だとした場合、大学病院とか大きいところと組まなくても、近くの病院 歯科を下の研修協力施設に付ければグループ化できますよという方策で、ここに文書を 書き込めばいかがかなと思います。 ○石井座長  それでよければ、そういうことかなと思います。もう1つは4頁の到達目標の2つ目 の段落の3行目、「特に、近年高齢社会の現状を鑑みると、何らかの疾患を有する」、ま ずはここですよね。「これらの患者に対応できるよう、到達目標の見直しも含め、在宅歯 科医療」と書いてありますが、ここに在宅歯科医療、病院歯科、保健所等を、ここに入 れ込むとねらいが明確になるということで、そこに病院歯科を特出ししたらどうですか。 ○鴨志田委員  いまの杉戸先生のお話の中で、研修協力施設に病院歯科を入れることにすれば、研修 プログラム全体で入院施設があって、全身管理を見なければいけないというハードルは それでクリアすると考えていいですか。 ○杉戸専門官  そうなるのではないかなと思います。 ○石井座長  前は病棟研修みたいな。 ○杉戸専門官  入院症例が行われることという文言です。 ○石井座長  入院症例と言ったけれども、特に入院ではなくていいと思います。そういう議論もあ りましたね。 ○鴨志田委員  それは協力型施設ではなくても、施設でもそれをクリアするという判断にするという ことですか。 ○杉戸専門官  現状でも単独型施設として歯科診療所でやっていただいているところで、研修協力施 設に大学病院を付けて、大学病院で入院症例をやっているという研修プログラムがあり ます。 ○鴨志田委員  協力型施設ではなくて。 ○杉戸専門官  研修協力施設です。 ○鴨志田委員  わかりました。 ○丹沢委員  研修協力施設で使っていただくのが、いちばんいい使い方だと思います。 ○石井座長  3頁と4頁の2カ所に病院歯科を入れ込んでください。 ○江里口委員  研修協力施設でこのグループ化と言ったときに、例えば病院歯科がこちらのグループ とこちらのグループの重複というのはできますか。 ○石井座長  それはできます。 ○江里口委員  そうすると、病院歯科というのが非常にクローズアップされてくると思います。 ○石井座長  日数は短いですから、1週間とか、定員は決められていませんしね。 ○丹沢委員  そうすると、重複で常に地域拠点病院として。 ○江里口委員  それもないしね。 ○俣木委員  そこもないとは言うものの、実際はどうなるだろうという気はします。 ○丹沢委員  俣木先生が言っているのは費用は発生しないけれども。 ○俣木委員  補助金の行方がどうなるか。 ○丹沢委員  いまは何もないです。 ○俣木委員  それは病院歯科のほうに聞けば、払って欲しいということがあると思います。いま従 たる施設と主たる施設で、お金の分け方が、期間そのものが比例していないとかそうい うことであれば、私のところもクレームがあります。お金のことは、結構いろいろあり ますよね。けれども、それは社会的な意味からいくと、例えば1週間いる分のお金をも らえるというよりも、病院としてはそこで臨床研修をさせているというほうが、はるか に病院としての評価ということでは上なので、お金のことはまた別に考えていただいて、 そういうことができる。そういう中心的な施設というのはいいと思う。それから、地域 連携でも歯科のことで病院に患者を自分のところに送って、そこで一緒に治療するとい う形なので、非常にいいです。 ○住友委員  いまの研修協力施設の1カ月の臨床研修というのは、医療収入というのは発生しない 想定だと思うけれどもいかがですか。 ○杉戸専門官  現状の厚労省の補助金における研修協力施設の位置づけというのは、単独型若しくは 管理型施設に含まれるという考え方です。少しずれるかもしれませんが単独型若しくは 管理型施設にある1診療科みたいな形でイメージしていただければわかりやすいかもし れません。そういう形で補助の対象を考えていますので、当然研修協力施設での研修中 の期間はその単独型若しくは管理型施設に研修歯科医はいないわけですから、そこの研 修管理委員会で1週間なら1週間分を按分していただいてお渡しいただくとか、それを 決めていただくような形を取っています。 ○丹沢委員  従来は文部科学省の管轄だと、臨床研修費と補助金の立場が違うではないですか。だ から、その辺はクレームを非常に受けて、いま困っています。自助努力でできないとこ ろがあって。 ○杉戸専門官  例えば丹沢先生のところのような国立大学で、なおかつ単独型と管理型の研修プログ ラムを持っていらっしゃるところは、管理型施設群の代表施設に対して一定の補助が出 ますから、その出た分をどう按分していただくかというお話になると思います。 ○石井座長  とりあえず、いまはそのくらいまでということでいいですね。全体で、ほかにご意見 はありますか。 ○住友委員  いまの話を進めると、病院歯科を研修協力施設にすると、個人の歯科診療所を単独型 施設にたくさんできる可能性がありますね。そういう方向で考えれば、個人の歯科診療 所であれば一旦手当といいますか、教育費を出すことが可能になるのでしょうか。 ○石井座長  それはあります。 ○住友委員  そういう意味での書き込みですね。 ○石井座長  歯科診療所が管理型施設になった場合ね。 ○住友委員  単独型施設でもいいですか。 ○石井座長  単独型施設でもいいです。病院歯科も1つのことだということで、このぐらいでよろ しいのではないですか。ほかによろしいですか。 ○花田委員  全体で「上級歯科医」という言葉が3回出てきていますが、これは定義しなくてもい いのかなと思います。 ○石井座長  どうですか。臨床研修では大体いま出来上がってきているということですが。 ○杉戸専門官  現行の施行通知の中で、「上級医」という用語で定義づけがなされていますが、今回は あえて「上級歯科医」という用語を事務局で使っています。ほかの部分では、一般的に 「指導医」と言いますが、きちんとした定義では「指導歯科医」という用語を使ってい ます。「上級医」だけは現行の中で「歯科」という言葉が抜けていますので、「上級歯科 医」という用語で今回使っています。 ○石井座長  ここで書かれれば、通知等に逆に入ってくるということです。課長どうぞ。 ○日高歯科保健課長  大体討議のほうはよろしいでしょうか。  今後の進め方です。今日は最終回ですが、全般的にいろいろとご意見をいただきまし たので、細かい表現も含めまして一度事務局で整理しまして、先生方にもう一度ご確認 いただいた上で、そしてまた意見を踏まえて最終的に石井座長と調整の上、報告書を取 りまとめることにしたいと思います。一応、年内を目途に報告書を出したいと思ってい ますので、よろしくお願いします。  この報告書が出ましたら、局長の挨拶にもありましたが臨床研修部会に報告を上げま して、省令や通知の改正が必要なことについてはそこで議論していただくというのが1 点です。それは年度内を目処にやりたいと思います。それを踏まえて、省令、通知の改 正作業に入りたいと思いますが、これは結構時間がかかると思いますので、最終的には パブコメを取るということです。  もう1点は、この検討会は幅広に検討していただきました。部会案件だけではなくて、 例えばガイドラインのこととか運営指針のこともありましたので、別途引き続き検討す ることが必要だと思います。それについては、また次年度にこの検討会が引き続きなの か、あるいは衣替えをするかはわかりませんが、新しく場を設けたいと思っていますの でよろしくお願いしたいと思います。  以上です。 ○石井座長  ありがとうございました。最後に、委員から何かありますか。  それでは、これで本日の議事は終了とします。どうもありがとうございました。 照会先:厚生労働省医政局歯科保健課 歯科医師臨床研修専門官 杉戸、和田 代表 03−5253−1111 (内線4141)