08/11/19 第125回中央社会保険医療協議会診療報酬基本問題小委員会議事録 08/11/19 中央社会保険医療協議会          第125回診療報酬基本問題小委員会議事録 (1)日時  平成20年11月19日(水)10:49〜11:46 (2)場所  厚生労働省専用第18〜20会議室 (3)出席者 遠藤久夫小委員長 牛丸聡委員 小林麻理委員 庄司洋子委員        白石小百合委員 対馬忠明委員 小島茂委員(代 勝村) 北村光一委員 高橋健二委員  松浦稔明委員       竹嶋康弘委員 藤原淳委員 西澤寛俊委員 渡辺三雄委員 山本信夫委員       坂本すが専門委員        <参考人>       西岡清DPC評価分科会長       <事務局>       榮畑審議官 佐藤医療課長 宇都宮医療課企画官 他 (4)議題  ○DPCの在り方について       ○その他 (5)議事内容  ○遠藤小委員長  それでは全員の先生、委員の方々が御着席ですので、ただいまより第125回中央社会 保険医療協議会診療報酬基本問題小委員会を開催したいと思います。  まず、本日の出席状況でございますけれども、本日は前田委員が御欠席です。また、小 島委員の代理で、勝村久司さんがお見えになっております。また、保険局長は公務のため 欠席される旨の連絡を受けております。また、審議官は、公務のため途中退席される旨の 連絡を受けております。  それでは、議事に入りたいと思います。  初めに、DPCの在り方についてを議題としたいと思います。  DPCの議論につきましては、診療報酬調査専門組織のDPC分科会と連携しながら、 論議を進めていく必要があるということで、本日は西岡DPC分科会長にも御出席をいた だいております。  西岡会長、ありがとうございます。  それでは、事務局から資料が提出されておりますので、説明をお願いしたいと思います。 ○事務局(宇都宮医療課企画官)  初めに、資料診−3のほうを御覧いただきたいと思います。  DPCの在り方についてという資料でございまして、これまでにも何回か提出させてい ただいております。これの3ページを御覧いただきたいと思いますが、在り方について今 年度議論するということで議論いただいてきているわけですが、前回、この3ページの下 のほうにございます論点1、これまでのDPCの評価について、どのように考えるべきか という、このことについて御議論いただいたということでございます。  そして、1枚おめくりいただきまして、4ページの真ん中あたりでございますが、本日 は、ここに書いてございます論点2、急性期を担うDPC対象病院の中でも、ケアミック ス型病院を含めたさまざまな特徴のある病院が参加しており、今後も同様の傾向となると 考えられる。DPCの適用がふさわしい病院についてどのように考えるべきかと。  こちらを中心に御議論いただきたいと思います。  また、論点3−1、3−2については、調整係数を廃止して、新たな機能評価係数とい うものを設定しようという、そういう論点でございますが、これにつきましては、DPC 分科会のほうで、議論を進めておりますその状況についても御報告させていただきたいと 思います。  ということで、資料診−1のほうを御覧いただきたいと思います。  診−1、論点2としてございますが、1枚おめくりいただきまして、こちらにこれまで の復習という感じで書いてございます。  まず、スライドの3、そちらにDPC対象となる病院の規準。それから、スライド4枚 目ですが、昨年度の議論において、急性期の定義を決めていただきまして、その上で、D PCの対象範囲としては、ある程度以上の重症な急性期に限定せず、全ての急性期を対象 とされたというところでございます。  スライド5枚目でございますが、これは3枚目の中の新たに加わった基準についての計 算式等の説明でございます。時間がないので割愛させていただきます。  それから、その下、スライド6枚目でございますが、19年度の準備病院については、 21年度に対象とするべきか検討することとするが、その基準は、その時点におけるDP C対象病院に適用される基準と同じものとするということになってございます。  論点2は、先ほどお示ししたとおりでございます。  1枚おめくりいただきまして、スライド7枚目ですけれども、これも何度かお示しさせ ていただいた表でございます。15年度DPC対象病院、これは特定機能病院でございま すが、全て500床以上という大きな病院でございます。それが16年度、18年度、2 0年度と対象病院が増えてくるにしたがって、だんだん規模の小さい病院が増えてきたと いう状況がございます。特に、下の平成19年度準備病院、今準備している病院について は、100床未満が145、100床以上200床未満が207というように非常に小さ い病院が多いということがございます。  その表をグラフにしたのが、その下の8枚目のスライドでございます。  続きまして、9枚目のスライドですが、これは横軸にDPC算定病床数、縦軸にDPC 算定病床数の割合というものをとってございます。黒い◆が平成15年度DPC対象病院、 特定機能病院でございますが、若干分かりにくいかもしれませんが、右上のほうに固まっ てございます。  つまりDPCの算定病床数も多く、かつ病院の中で、DPC病床の占める割合が非常に 高い、ほぼ9割以上ということになってございます。それが、だんだんDPCの対象拡大 に従って、左下のほうに広がってきている、すなわち算定病床数が少ない、あるいは病床 数の割合が小さいというようなものが出てきているということでございます。  特に、平成19年度準備病院は、○で、示してございますが、算定病床数が200床未 満、あるいは算定病床数の割合が30%、20%未満というようなものも出てきていると いう状況でございます。  その下の10枚目のスライドも同じことを示してございます。  1枚おめくりいただきまして、11枚目のスライドですが、こちらで申しております、 いわゆるケアミックス型病院の定義といたしまして、DPC算定病床以外の病床を併設し ている病院ということでございます。  具体的にどのようなものがあるかと申しますと、その下に示してございますように、療 養病棟、回復リハ、精神、その他ということでございますが、DPC対象病院でも実際に はそういったDPC算定病床以外の病床を持つ病院というのが63%あるということが示 されておりますが、これは例えば大学病院で精神病棟を持っているとか、そういうものが 混ざっているということで、現在の準備病院との比較をするのに分かりやすいのは恐らく 一番の療養病棟を比べていただくと分かりやすいと思うんですが、DPC対象病院では療 養病棟があるのが12.4%、準備病院では28.5%ということで、割合にして2倍以 上になっているというような違いがあるということでございます。  下の表は、同様の表でございます。  次の13枚目以降が、ケースミックス型とそうでない病院との比較等ということでござ いまして、現在の対象病院と準備病院の間で違いがあるかと。それから、同じ対象病院、 同じ準備病院の中でもDPCの算定病床の割合の違いによって、何か傾向が見られるかと いうことについて、13枚目以降で見ております。  まず、救急車の搬送割合でございますが、これを御覧いただきますと、まずDPC対象 病院、左側のグラフ、とDPC準備病院、右側のグラフでほとんど傾向に違いが見られま せん。また、それぞれのグラフの中でも、横軸に算定病床数の割合がとってございますが、 40%未満という低い割合のものから高い割合のものに至るまで増えているとか、減って いるとか、やはりそういうような傾向も見てとれないということでございます。  14枚目は具体的な数字が書いてございます。  続きまして、15枚目でございますが、救急車の搬送割合のうち、肺炎についてとって ございます。というのは疾患の違いを排除して、同じ疾患について何か傾向があるかとい うことを調べようと考えたわけですが、肺炎というのは、このDPCの扱う疾患の中で一 番数が多くて、かつ小さい病院から大きい病院まで万遍なく扱っているという疾患ですの で、比較がしやすいということで肺炎を取り上げさせていただいております。  その結果、これについても明らかな傾向というものが、見てとれないということでござ います。  続きまして、16枚目のスライドが緊急入院の割合ですけれども、これについても一定 に増えているとか、減っているとか、そういう傾向はなくて、DPC対象病院の中でもち ょっと減ったり増えたり、波打っている感じでありますが、明らかな傾向は見られないと いうことでございます。  17枚目は、その数字でございます。  18枚目は、先ほどと同様、肺炎について、絞って調べてみたものですが、やはり明ら かな傾向が見られないということです。  続きまして、19枚目のスライドが平均在院日数でございますが、これについてもやは り明らかな傾向が見られないということでございます。その下が、その数字でございます。  やはり肺炎について、21枚目のほうで見てございますが、これについてもあまりはっ きりとした傾向が見られないということでございます。  それから、その下、22枚目に、脳梗塞をとっておりますが、特に脳梗塞の場合は、療 養型病棟を併設しているときなど、同じ病院の中で転棟を繰り返すとか、そのようなこと によって在院日数に変化があるかというようなことを考えてとってみたのですが、やはり これについても特段の傾向というものは見られないということでございました。  続きまして、23枚目のスライド、再入院率でございますが、これについてもやはりは っきりとした傾向が出ないということでございます。その下はその数字でございます。  25枚目のスライドですが、入院経路について調べております。一般入院というのが、 普通の外から入ってくる入院でありまして、黒枠で囲っていますその他病棟からの転棟と いうのが併設する療養病棟、精神病棟等からDPC対象の病床のほうに来るというものを 見ておりますが、これについても若干0.1%、0.8%とか数字の違いがございますけ れども、どれも1%未満ということで、特に、そういった併設する療養病棟等が多ければ、 そちらからばかり転棟してくるというようなことも言えないのではないかと考えておりま す。  続きまして、26枚目でございますが、そういった入院経路によって、つまり外から入 ってくる患者さんと併設する病棟から転棟してくる患者さんの間で、何か医療行為の内容 に違いが見られるか、どちらかのほうが非常に軽くなるとか、そういうことがあるかとい うことについても見てみたものですが、やはり明らかな傾向は見てとれないということで ございました。  続きまして、27枚目のスライドですが、これはその病院で扱う症例の多様性というこ とでございまして、これについては、比較的はっきりした傾向が見て取れております。  まず、DPC対象病院と準備病院、左と右を見比べてみますと、現在の対象病院のほう が、症例が多様性がある。つまりさまざまな難しい病気も含めて診ているということがあ ると思われます。それに対して、現在の準備病院のほうが、どちらかというといわゆるコ モンディジーズのようなものが中心なのかなということでございます。  また、それぞれについて、DPCの算定病床の割合を比較しますと、算定病床の割合が 高い病院のほうが多様性があるというような傾向が見てとれると思います。  続きまして、その下でございますが、急性心筋梗塞の例をとらせていただいております。  これが比較的はっきりとした傾向が出ていたんですけれども、そのDPC対象病院、あ るいは準備病院、それぞれについて、帯の一番左側が手術なし、手術処置等1、2なしと いうことでございまして、右側が、手術ありということでございます。  御覧になると分かるように、特に、50%未満、40%未満、算定病床の割合が少なく なるほど、手術なしの症例が増えているというようなことであります。  これにつきましては、特に、こういったケアミックスの病院が入ってくることについて、 大きい病院のほうの懸念として、同じ疾患を診たときにも、このケアミックス型、あるい は小さい病院のほうが、投入する資源が少なくて、それが点数を全体を引き下げるのでは ないかという懸念が出されていたわけなのですけれども、ここに示されております、手術 あり、なしというのは、そもそもDPCの分類が分かれておりますので、つまり大病院の ほうの診療するような点数には影響しないということでございます。  それが四角で囲った枠の中のカッコに書いてございますが、「なおDPCではこれらの 治療は別々の診断群分類で評価されている。」というのはそういう意味でございます。  続いて、29枚目の脳梗塞についても対象病院はいまひとつはっきりしませんが、準備 病院のほうでは、やはり算定病床が少ないほうが若干手術なしの症例が多い傾向が見てと れております。  それから、その下、30枚目の医療内容でございますが。DPCの包括されたものです から、点数は変わらないということなんですけれども、それを出来高に換算した場合に、 点数がどうなるかということでございます。  つまり大きい病院のほうが、たくさん医療行為、あるいはコストのかかることをしてい れば、そちらのほうが大きくなるというような傾向が予想されたわけですけれども、御覧 になれば分かりますように、ほとんどそういったDPC算定病床の割合、あるいは対象病 院か準備病院かということで、それほど差がないということでございます。  続きましては、その肺炎の例が31枚目でございますが、やはりこれもあまり傾向がは っきりしない。次の脳梗塞も同じでございます。  以上が、我々のほうで、データを解析したものでございまして、その後、実際にいわゆ るケアミックス型の病院について、特に、そういったDPC算定病床の割合が少ない病院 を選んでアンケート調査をさせていただきました。  その主な結果が33枚目でございまして、さらにアンケートに答えていただいた病院の 中から幾つかの病院を選んで、DPC分科会でヒアリングをさせていただいております。 その結果が34枚目以降ということでございます。  33枚目でございますが、脳神経疾患の急性期からリハビリ、在宅まで医療を提供する ために、施設完結型で医療を提供しているという意見です。2番目として、DPC算定病 床は少ないが、一般病床は整形外科のみを対象としており、常勤医も6名いる。近隣の総 合病院と比べても、整形外科としては地域で最大手という意見。3番目として、医療費の 効率的運用、医療の透明化、コスト効率化というDPCの理念に共鳴したため、こういっ たDPCに入りたいということだと思います。4番目、経営効率が悪くなり、地域の要望 に応えることができなくなると考え、DPCは不可避と判断したからDPCに手を挙げた ということだと思います。  34枚目から先ほど申しましたヒアリングにおける主な意見、これを4点ほどに大きく 分けてまとめさせていただいております。  1点目、DPCとしてのふさわしさということでございますが、ケアミックス型病院で あっても、救急車の受入れを積極的に行っており、急性期病床、DPC算定病床では十分 な急性期医療を提供している。というところがありました。その一方で、救急車の受入れ をほとんど行っていないという医療機関もございました。  地域にほかに医療機関がなく、多様な患者を受け入れているというところ。それから、 スタッフ数や病床数に比べ、手術数が少なく、効率的ではないと思われる。委員からこう いった指摘を受けた病院もございました。  ケアミックスの利点、患者の病態変化に合わせ、リハビリ、療養、在宅と一貫した治療 が可能で、患者にとっても安心ではないか。という御意見。それから、精神病床を有して おり、受入れ機関の少ない認知症患者の手術等を積極的に行うことができている。という 医療機関もございました。  それから、急性期治療後の受け皿となる慢性期病床を有しているので、高齢者等の入院 が長期となる可能性が高い患者についても積極的に受け入れることができる。こういう病 院もございました。  続きまして、35枚目でございますが、DPC導入のメリット、デメリットについてで す。  まず、DPCデータを用いて、医療機関内・医療機関間で医療内容等の比較を行うこと で医療の効率化や透明化等が進んだだけでなく、職員のモチベーションアップにもつなが っている。という意見。レセプト請求が簡便になったという意見。それから、設備投資や DPCデータの入力にコストがかかるという意見もございました。救急医療等では、DP Cで請求するより、出来高で請求したほうが、診療報酬は高くなる例もある。ということ も言われました。  最後、要望でございますが、新たな機能評価係数では、中小規模であるが、専門的に高 度な医療を提供している医療機関も評価されるよう留意してほしいということでございま す。  最後、まとめでございますが、この1、2、3、4、5につきましては、先ほど御説明 させていただいたとおりでございます。  6番目、特別調査ヒアリングでは、ケアミックス型病院のメリットを活かしながら、地 域の急性期医療を担い、DPCにより、医療の効率化や透明化等が進んでいる例が見られ た。一方で、急性期医療を必ずしも効率的に提供できているとは思われない例も見られた ということで、ケースミックスだからといって、DPCの趣旨に必ずしもそぐわないとい うことではないという例も結構見られたというようなことがございました。  続きまして、中医協診−2でございますが、こちらは新たな機能評価係数に関するDP C分科会の検討についての経過の御報告でございます。  時間がございませんので、ちょっと最初のほうは飛ばさせていただきます。  これまでの経緯等でございますが、スライドの7枚目のところを御覧いただきたいと思 います。  おさらいでございますけれども、DPCにおける診療報酬の算定方法として、包括評価 部分と出来高評価部分を足し合わせたものですけれども、この包括評価部分について診断 群分類ごとの1日当たりの点数×医療機関別係数×在院日数となってございます。  この医療機関別係数というのが機能評価係数、これは現段階での機能評価係数というこ とですけれども、これと調整係数を足したものということになってございます。  その下、8枚目に、医療機関別係数の説明の図がございますが、この(A)となってい るのが前年度実績、(B)が今年度実績と考えていただくと分かりやすいと思うんですけ れども、こういった前年度実績を保障するというか、そういうような性質を持っていると いうことでございます。調整係数がそういった前年度の保障的な面を持っているというこ とでございます。  現段階の機能評価係数については、その右側の9枚目、10枚目のスライドに書いてご ざいますが、現在の係数の考え方としては、入院基本料等加算のうち、当該医療機関に入 院する全ての入院患者に提供される医療で、病院機能に係るものを係数として評価してい るということで、具体的に10枚目に書いてあるような項目しかございません。というこ とは、逆に言えば、ここで評価されている以外の機能については、実質的に評価されてい なくて、その分を調整係数の中で実質的にある程度、評価している面があるということが 言えると思います。  少し飛びますが、最後の1つ手前、30枚目の資料、新たな医療機関別係数のイメージ というのがございます。  現在の医療機関別係数についてですけれども、これは、現在の機能評価係数プラス調整 係数となってございますけれども、この調整係数を廃止する。廃止に伴って、現在、評価 されていない部分等を評価するような新たな機能評価係数をA、B、Cというふうに書い てございますが、こういったものをこれから議論してお決めいただくということでござい ます。  その議論についての中間報告でございますが、またお戻りいただきまして、資料の11 枚目を御覧いただきたいと思います。  機能評価係数の前に、調整係数の話ですけれども、この調整係数につきまして、15年 度対象病院、16年度、18年度、20年度病院というものを縦に並べてございますけれ ども、御覧いただきますと分かりますように、15年度対象病院、特定機能病院でござい ますが、全体にやや高め、つまりそれだけ資源、コストをかけているということだと思い ますが、そういう傾向が見てとれるということと、それから例えば15年度、特定機能病 院といいながら、結構ばらつきがあるような様子が見てとれるということでございます。  数値がその下の12枚目に書いてございます。  続きまして、13枚目からが現在の分科会での議論ということで、まず総論的なことで ございますけれども、この係数を議論する前に、まず14枚目ですけれども、少し整理し てございます。  まず、左側のほうを御覧いただきますと変動費的な部分と固定費的な部分というのがご ざいます。  変動費的な部分については、出来高払いの単価を最適化する等々、診療報酬の見直しに 対応するということでよろしいであろうと。それから、その下の固定費的な部分の一部の 患者さんが負担されるような、そういうものについては、基本的に加算により対応という ことであろうということでございます。  残りの、すべての患者さんが負担する部分、あるいは地域として必要な機能の整備と提 供、こういったものを病院の機能係数、新たな機能評価係数で対応するというような考え 方ではないかというような整理がされてございます。  続きまして、スライドの15枚目、16枚目、こちらに今後機能評価係数を検討してい く上で、基本的な考え方というものを示してございます。  これについて、前回のDPC分科会のほうで、合意されたということでございますが、 7点ございます。  1つ目が、DPC対象病院は「急性期入院医療」を担う医療機関である。新たな「機能 評価係数」を検討する際には、「急性期」を反映する係数を前提とするべきではないか。 2番目は、DPC導入により医療の透明化・効率化・標準化・質の向上等、患者の利点 (医療全体の質の向上)が期待できる係数を検討するべきではないか。3番目、DPC対 象病院として、社会的に求められている機能・役割を重視するべきではないかということ。 4番目、地域医療への貢献という視点も検討する必要性があるのではないかということ。 5番目、DPCデータを用いて、係数という連続性のある数値を用いることができるとい う特徴を生かして、例えば一定の基準により段階的な評価を行うばかりではなく、連続的 な評価の導入についても検討してはどうか。  これは、つまりある一定の数値に行けば、高い係数がもらえるというようにすると、そ こを目指して、無駄な医療というか不要なというか、そういうことが起きてしまう可能性 があるのではないかということで、こういった連続的なものについての検討をしてはどう かというようなことでございます。  6番目が、その場合、診療内容に過度の変容を来たさぬよう、係数には上限値を設ける など考慮が必要ではないかという点。7番目として、急性期としてふさわしい機能を評価 する観点から、プラスの係数を原則としてはどうかという観点でございます。  こういったことがDPC分科会のほうで、合意が得られましたが、基本問題小委のほう でも、こういう方針でよいか、併せて御議論いただければと思っております。  それ以後、各論についてですけれども、18枚目にございますように、プロセス、ケー スミックスとパフォーマンス、ストラクチャー、地域での貢献という、大きくこの4点に 基づいて、御議論いただいております。  19枚目以降に、その個別のものがございますが、時間がございませんので、項目だけ 言いますと、1つ目は、標準化や効率化、症例数に応じた評価というのがあるかというこ とです。2番目が、1−(2)ですが、標準化の観点のお話でございます。プロセスの2でご ざいますが、これは後発薬の促進ということについての観点でございます。それから、そ の下、「複雑性指数」、「効率性指数」というものを取り入れるということ。それから、 23枚目、難病等「希少性指数」ということについての考え、それからその下、「副傷 病」、これは重症度の評価ということでございます。  それから、25枚目、ストラクチャーにかかる評価ということで、これは高度な施設設 備等の評価ということですが、これは松田研究班のほうの調査を踏まえてはどうかという ことになっております。  それから、その下、地域における病院の役割ということで、症例数や医療圏におけるシ ェアなどを考えてはどうかということでございます。  それから、27枚目、救急・小児救急、妊産婦受入れというとについて。それから、そ の下は、医療計画との関係でございます。  それから、一番最後のページでございますが、こういった調整係数を廃止して、新たな 機能評価係数に移行していくときに、一度にやってしまうのか、あるいは何年かかけて経 過措置を設けて徐々に移行していくのかというようなイメージ図でございます。以上でご ざいます。 ○遠藤小委員長  ありがとうございます。  DPCの適用がふさわしい病院をどこまで拡大するのかと。既にこれは、基本問題小委 でも議論はされたわけでありますけれども、そのエビデンスとなるべき資料、データが出 ておりますので、それを踏まえた上で、決めていきたいということでありまして、これは、 実はDPC準備病院をどう取り扱うかということと関連いたしますので、できればこれに つきましては、今年中に一定の結論を得たいというふうに考えております。  それから、機能評価係数を新にどうするかという話でありますけれども、これは実際に 議論を始めたのは今回が実質的には初めてということでありましょうし、それから先ほど 来先行しておりました調査専門組織の内容が報告されたわけですけれども、やや十分な時 間が費やされた説明ではなかったという感じもいたしますので、とりあえずは前者のDP Cの適用がふさわしい病院についてどうするかということについて御議論をいただきたい と思います。  それでは、DPCの対象病院としてふさわしい条件、とりわけケースミックスをどうす るかということですが、御質問、御意見があれば御自由にどうぞ。  西澤委員、どうぞ。 ○西澤委員  前年度の議論で対象病院はある程度以上の重症な急性期に限定せず、全ての急性期を対 象にすべきということは決まっております。今回の論点となったのは、ケースミックス病 院をどうするかということですが、今回事務局から出されたデータを見ると、ほとんどケ ースミックス病院とそれ以外とで差がないということは当然のことながら、これら全ては 対象ということでよろしいのではないかなと思っております。  それと関連がございますが、今の準備病院でございますが、準備病院もそのまま対象病 院のほうへ持っていく、基準に合った条件でございますが、合えば対象病院とするという 方向でよろしいのではないかなと思います。 ○遠藤小委員長  ありがとうございました。  という御意見であります。基本的に、ケースミックス病院を認めてよろしいのではない かということで、DPC対象病院としての条件をクリアするのであれば、現在の準備病院 を対象病院にしていいのではないかと、そういう御意見でありました。  ほかに御意見ございますでしょうか。  対馬委員、どうぞ。 ○対馬委員  今、お話がありましたように、基本的には今日のデータを見ますと、あまり変わらない というデータが出ていますので、私どももそれはそれでよろしいのかなというふうに思い ます。  ただ、将来的にはいろいろなケースミックス型病院をどうするのかということは中医協 の問題というよりもむしろ医政局マターといいますか、そちらでの議論が大きいのかもし れませんけれども、それも議論していくことが必要かなというふうには思いますけれども。 特に、都会、それから地方によっても違うのでしょうけれども、昔で言えば、総合病院的 なところが、大きな総合病院、それから非常に小さな総合病院といいますか、その中に急 性期的なところを扱っており、それがDPC病院に入ってくると。こういうこともありま すから、少し時間をかけながら、社会保障国民会議の議論等々もありますので、そのあた りはまた中医協の保険診療の範囲等々の議論とどうかかわるかというのもあるんですけれ ども、頭に入れておく必要があるかと思っています。 ○遠藤小委員長  ありがとうございます。  基本的にはケースミックス病院も対象にしてよろしいのではないかと。ただし、これは もともと急性期病院がどうあるべきかという議論とも絡むので、病院の機能分類というよ うな流れの中での議論との整合性というものも必要なんではないかと、そういう意味で、 医政局の審議とも関連があるべきだろうという話ですね。  これは、実は機能評価係数をどうするかという問題もまさにそこと絡む話でありますの で、そこら辺は、重要な御指摘だと思います。  ほかに、DPC適用病院につきまして、藤原委員、どうぞ。 ○藤原委員  ケアミックス型病院、先ほどの考え方は私も賛成なのですが、ただこれを入れることに よって急性期ということを対象ということについて、少しそれでイコールなのか、多少違 和感がありますが、その辺はどういう理解で、進んでいるのでしょうか。 ○遠藤小委員長  つまりケースミックス病院ということになりますと、従来と比べて、急性期病院という イメージが少しずれてくる可能性もあるのではないかと。その辺はどういうふうに理解し たらいいのか。こういう御指摘だと思いますけれども、事務局、お答えいただけますか。 ○事務局(宇都宮医療課企画官)  DPCのこの算定の対象とするのが病院ぐるみというよりも、あくまでそういった一般 病棟、急性期病棟というそういう整理ということでよろしいのではないかと思います。ヒ アリングのお答えのほうでもむしろ急性期を扱う病棟とその後の慢性期を扱う病棟、ある いはリハ病棟等、そういうものを持っているほうがむしろ一貫したケアができるというよ うな意見もございました。それは急性期に特化した病院というのがある一方で、そういっ た多様なサービスを一貫して提供する病院もあるというようなことだと思いますので、あ くまでこのDPCとしては、その急性期部分を扱うということ、そういった整理ではない かというふうに理解しております。 ○遠藤小委員長  ありがとうございます。  藤原委員、どうぞ。 ○藤原委員  データ提出になると、急性期の部分、病床だけを出すことでいいということになるんで すか、それとも全体を出すことになっているんですか。 ○遠藤小委員長  事務局、お願いします。 ○事務局(宇都宮医療課企画官)  あくまで急性期について提出いただくということでございます。 ○遠藤小委員長  藤原委員、どうぞ。 ○藤原委員  そうすると、今後考えるときに、例えば地域医療も基本的な、新しい機能評価係数の中 で、地域医療の貢献ということになりますと、そういった急性期をはずれた部分は、資料 にないということになりますね。そうなるんですか。  4疾病5事業なんか入りますよね。その中で、例えば4疾病の中で、糖尿病なんかは急 性期とは必ずしも言えない。それから、5事業の中で、僻地医療とかありますけれども、 そういったのは少しずれているんですが、その辺は濃淡をかきわけて、一律に4疾病5事 業という形で取り扱うということではない。そういうことになるんですか。 ○遠藤小委員長  事務局、お願いします。 ○事務局(宇都宮医療課企画官)  今のお話は、むしろこちらの話というよりは次の機能を評価する係数の話のような気も するんですが、ただその地域貢献というときにもあくまでこれは急性期としての貢献とい うことではないかというふうに現在我々は理解してございます。これは後ほどまた中協医 のほうで御議論いただきたいと思います。 ○遠藤小委員長  藤原委員、重要な御指摘をいただいていると思います。今の返事でよろしいですか。御 納得いただいたということで。 ○藤原委員  現段階では。 ○遠藤小委員長  ほかに御質問ございますか。坂本委員、どうぞ。 ○坂本(す)専門委員  ケアミックスも対象となるという方向として聞きましたけれども、数的にはどのような ぐらいを想定しているんでしょうか。 ○遠藤小委員長  予想される数ですね、予想される数がどのぐらいなのかということですね。 ○事務局(宇都宮医療課企画官)  現在、準備病院としては、スライドの7枚目でお示しさせていただいたように、710 ございますので、現在のところはその中で基準を満たすものが入ってくるということだと 思います。それ以後につきましては、私どもというよりも、むしろ中医協の中でどのぐら いやるんだという御議論をいただくことかなというふうにも思います。 ○遠藤小委員長  よろしいですか。今の御回答で。 ○坂本(す)専門委員  はい。 ○遠藤小委員長  ほかにございますか。西澤委員、どうぞ。 ○西澤委員  数の件ですけれども、別にこれは幾つにするという話は最初からないわけで、先ほどの 繰返しになりますが、全ての急性期を対象とするわけですから、一般病床のある病院を希 望すれば、どこでも幾つでも入れるということが、大前提じゃないかなと思っています。 数をどこかで切るということはおかしいんじゃないかなと考えております。  それから、ケアミックスに対する誤解は非常にあるんですけれども、ケアミックスだか ら、急性期と慢性期をどうも中途半端に区別せずにやっているという誤解があるんですが、 それは逆でありまして、以前は、その他病床ということで、急性期、慢性期を、一把ひと からげでやっていて、それこそ急性期、慢性期がある程度区別されていなかった。それが 一般病床と療養病床等に分けて、明らかに急性期と慢性期と違う病棟で行いなさいという ことになりました。  それによって、今まで一般病床だけであったところが、一般病床と療養病床というふう なケアミックスタイプになったと思います。ということは、機能を明確にしたということ です。  ですから、病院で見たときに、病院の中で明らかに違う病院が2つあるというふうな考 え方で考えていただきたいと思います。  例えば、200床の病院があって、100床が一般、100床療養病床であれば、これ はケアミックス病院です。でも、そこの地域に、100床の急性期病院と100床の慢性 期病院があったとすれば、別な病院ですね。だから、それと同じだというふうな考え方を 持っていただければと思います。  現在のケアミックスの病院は、ほとんどがそういうことでやっている。すなわち、より 機能を明確にした形でやっているというふうにとらえていただければありがたいと思いま す。 ○遠藤小委員長  ありがとうございます。  藤原委員、どうぞ。 ○藤原委員  そうすると、ちょっと今日の論点で、DPCの適用がふさわしい病院についてというこ とになると、これは病院ではなくて病床という形にしないと、病院で議論すると何か変な ことになるんじゃないですか。 ○遠藤小委員長  そのようにふさわしい病床を持った病院というふうに読み替えてくださいと、そういう ことですね。  ほかにございますか。  勝村さん、どうぞ。 ○小島委員(代理勝村氏)  スライドの7番とか9番のあたりなんですけれども、病床数が100未満のところとい うのは、実際のところ少ないところは、どんな数字の病床数になっているのかということ ともう1つ、最後のまとめのほうでありますけど、救急をほとんど受け入れてないんじゃ ないかということのもう少し詳しい実情とかお聞かせいただければと思います。 ○遠藤小委員長  それでは、事務局、分かりますか。 ○事務局(宇都宮医療課企画官)  少ないところは、ちょうど1病棟分ぐらい45床とか50床とか、そういうところもあ るというところでございます。  それから、救急を受け入れていないというところですけれども、これは、ヒアリングで 出た病院の場合は、在宅まで一貫したサービスを提供していて、その在宅で急変の場合の 患者さんとか、そういったどちらかというとつながりのある患者さんの急変ということを、 救急車の受入れはやっていないけれども、一応急性期の方は受け入れているという、そう いう御説明であったと記憶しております。 ○遠藤委員長  勝村さん、いかがでしょうか。よろしいですか。 ○小島委員(代理勝村氏)  はい。そういう医療機関は1つだけあったというお話なんですか。 ○事務局(宇都宮医療課企画官)  ヒアリングでは、そういうところが1つございました。アンケートでは特にそういうの は見られませんでした。  もし、あれでしたら、西岡分科会長、ちょっと補足をいただければと思います。 ○遠藤小委員長  分科会長、補足があれば、よろしくお願いいたします。 ○西岡DPC評価分科会長  救急を受け入れておられない病院の一番の大きな理由は、医師不足というふうに言われ ておられました。医師がいれば、それも受け入れたいんだけどもということで、現状では 企画官から御説明がありましたように、在宅医療の方とか、あるいは慢性期の医療を受け ていらっしゃるような方の急変したものを受け入れるという形で活動されているというの が実情でございます。 ○遠藤小委員長  ありがとうございました。  ほかに御意見ございますか。  対馬委員、どうぞ。 ○対馬委員  この医療機関別係数の話、今日は議論しないということなのですか。 ○遠藤小委員長  時間が微妙なところなのですが、少しは議論の頭出しはしたいなと思っておりますけれ ども、ただ先ほど時間がないということで、事務局の説明がかなりはしょられましたので、 分科会で行われたことがここでまだ十分伝わっていないと思いますので、多分その説明を 再度していただくぐらいで時間が切れるかなと、そんなような印象なのですが、ただ分科 会とは関係なく、独立して我々はこうあるべきだという議論をしていただいても構いませ んので、時間があれば、短い時間でありますけれども、少々してもかまわないとは思いま す。その辺をちょっとお諮りしようかなとは思っていたわけなのです。 ○対馬委員  もしそれをやるのであれば、意見をちょっと申し上げたいなと思ったんですが。 ○遠藤小委員長  それでは、まずはそういう意味で、ケースミックス病院を認めるかどうかということで、 合意をまず得たいと思いますので、いかがでございましょうか、ケースミックス病院につ いても、DPCである資格があれば認めるという形で、よろしゅうございますか。  ありがとうございます。そのように認めさせていただきます。  それから、そうなりますと、機能評価係数の話ですね。同時に調整係数の廃止をどうい うタイミングでやっていくのかということも含めてという話になるわけでありますけれど も、対馬委員、とりわけ先ほどの分科会の説明を補足説明が必要ではないという御発言で あれば、むしろ御意見を承りたいと思いますけれども。  それでは、機能係数につきまして、議論を移したいと思いますが、御意見がある方、御 質問のある方、お願いしたいと思います。  対馬委員、どうぞ。 ○対馬委員  この調整係数を廃止して、新しい機能評価係数ということなんですけれども、ちょっと 議論が全体的に踏み込んでいるんじゃないかなと、こういう感じが私はいたします。  といいますのは、調整係数というのは、私どもがこれまで聞いていたのは、実績保証で あるとかないしは激変緩和措置だと、こう言われていたんです。  もし、そうであるならば、今回のDPC等々にかかわらず一般的に言いますと、激変緩 和などという性格のものでありますと、4年ないし5年たって徐々に減らしていけば、そ れは廃止するということで、何らかのケースを評価するというのは全く別の議論というこ とだというふうに思います。それが同じような格好で調整係数を廃止して、イコール機能 評価係数の設定というのをどうも私には納得ができかねます。  そうではなくて、今の調整係数自体が実のところ減収保証的な意味合いもあるのだけれ ども、医療機関の機能、こういったところがかなり濃厚に入り込んでいると。ただ、医療 機関の機能ということになりますと、さまざまな面で入っているのだろうというふうに思 います。  例えば、DPCの中でも、先ほど説明がありましたけれども、手術に応じた形でという のはある種の機能をDPCの本体の中でやっているということもあります。  あと今の機能評価の中に、研修病院、地域支援病院とか、そういったものが入っていて、 それはそれでいいのですけれども、離島とか僻地、これも医療機関のどちらかというと機 能なんじゃないか。といいますのは機能というとちょっと言いにくいかもしれませんけれ ども、いわゆるドクターフィーとホスピタルフィーということがございます。  そうしますと離島とかというのは、ドクターフィーとは言わず、どちらかというとホス ピタルフィーなのだろうと。そうしますとそれはむしろ機能のほうに入るんじゃないかと 思いますが、現在はそういったものは出来高のほうに入っている。  今、申し上げましたように、出来高の中にもある種の病院の機能みたいなものが入って いるんじゃないかということからすると、現行の体系をもう一回再整理して、本当にこの 減収保証的なものはきれいになくしていくが、機能にかかわる部分についてはきっちり抜 き出してやっていくのだと。こういうことをしないと結果的には4つの二重評価、四重評 価になりはしないかという感じがするのですよね。  つまり、DPCの本体での機能評価、出来高での機能評価、今ある機能係数の評価。そ れから、下手をすると今回の新たな機能評価ということになりますと、結果的に四重の評 価ということもあり、相当きれいに整理していかないといけないんじゃないかと、こうい うふうに思います。ですから、まずは現行の調整係数の中身をよく見ていく必要があるん だろうと思います。 ○遠藤小委員長  ありがとうございます。  実は、私も対馬委員と類似の考え方を持っておりまして、事務局にはお願いはしてある んですけれども、さまざまな機能を評価して加算という形で診療報酬の中にありますので、 その診療報酬上の加算の要件をそれぞれどういうふうにできているのか。特に、急性期に 関連するところ。それと場合によっては、設置基準のようなもの、そういったものでそれ ぞれの機能を評価してきた経緯があるものですから、それらを全部整理してほしいという ことで、今多分まとめておられるのだろうと思うのですけれども、そういうことは当然必 要だろうと思います。  その目的は、どういう趣旨で評価をしてきたのかということを知ることと、もう一つは 二重、三重評価という問題もありますので、その辺が分かるように、調べてほしいという ことはお願いしてあります。ですから、いずれ議論の中にはそれは出てくることになると 思います。  事務局としてはそれでよろしいでしょうか。 ○事務局(宇都宮医療課企画官)  この調整係数と機能評価係数の議論でございますが、先ほどはしょってしまいましたけ れども、この資料の診−2の3枚目、4枚目のスライドのところに、議論の経緯がござい ますが、その中で、3枚目の一番下の平成19年5月16日というところに調整係数の廃 止や新たな機能評価係数の設定等について検討する必要があるということで、こちらの基 本問題小委のほうでもそういった調整係数に代わるというか、廃止に伴って新たな機能評 価係数ということを考えるというようなことについて合意が得られているというところで ございます。  それから、調整係数自体にそういった機能を評価する部分があるのかということについ て、遠藤会長のほうからもいろいろ整理するようにという御指示を受けて整理中ではござ いますが、先ほど、ちょっと早口でしゃべったので分かりにくかったかもしれないんです が、同じ資料の8枚目、9枚目、10枚目のところでございますけれども、医療機関別係 数が調整係数プラス機能評価係数となってございますけれども、現在の機能評価係数とし て評価しているものは、10枚目に書いてございますこの項目しかないというところでご ざいまして、実際には調整係数の中で、これ以外の機能について実質的に見ている部分が 結構あるんではないかということは病院側からも常々言われているところでございます。  例えば、特に救急の関係とか、そういう部分については、こういう調整係数によって実 質的に機能評価されているという理解をしているというようなことも聞いているところで ございまして、そういったところを今後の作業で洗い出していって、必要な部分をつけて いくということになると思います。  ですから、そういう意味では、現在例えば調整係数によって前年度保障的な恩恵を受け ている病院の中でも、そういった機能を持っていない病院については当然そういう係数は つかないということになりますので、あくまで前年度保障を形を変えて行うという意義で はなくて、あくまで病院としての何らかの機能を持っているところを評価していくと、そ ういうようなものに性質を変えていくというか、そういう趣旨であると理解しております。 ○遠藤小委員長  ありがとうございます。  先ほど対馬委員がおっしゃられましたように、新に機能評価係数をつくることと調整係 数の廃止ということは場合によっては少し違う話なのではないかという話なわけですけれ ども、ただ現在の調整係数の中にある種の機能評価している以上、それを廃止、あるいは 低減させていくとなると、そのしかるべき機能はそれなりに評価をする必要があるんでは ないかと。同時並行的にやはり議論を進めていかなきゃならない。そういうようなことだ と思います。  ほかに何かございますでしょうか。  それでは、本日は第1回目ということだったわけですけれども、16ページに基本的な 考え方というものが出ております。これは、分科会のほうで、このような考え方で議論し たらどうかという叩き台であるわけであります。  これに必ずしも基本問題小委が制約されるものではありませんけれども、これを少しお 読みいただいて、本日結論を出すつもりは毛頭ありませんけれども、このような考え方で ということでありますけれども、いかがでございましょうか。あるいは、これに関しての 御質問、御意見があれば。  藤原委員、どうぞ。 ○藤原委員  先ほど対馬委員が指摘されたことを我々は同感だと思います。  新しく議論に入るよりも今回その辺もう少しお取りまとめいただきまして、次回にその あたりについて審議していただきたいと思います。 ○遠藤小委員長  ということは、現状におきましては、まだ分科会からのこういうものが出てきておりま すけれども、その説明も必ずしも十分でないということもありますので、今、対馬委員か らあったような御意見を反映したような資料も含めて、次回もう一度御説明をいただいて、 この議論を進めていきたいと、そんなような形で進めていこうと思いますけれども、よろ しゅうございますでしょうか。  それでは、そのように対応させていただきたいと思います。  ありがとうございました。  それでは、本日の小委員会はこれにて閉会したいと思います。  次回の日程等につきまして、何かございますでしょうか。  西岡分科会長、もし何かあればせっかくでございますので、ただいまの議論を聞きまし て、あるいは分科会での何か考え方等々で、何かもしあれば一言お願いできればと思いま す。 ○西岡DPC評価分科会長   ありがとうございます。  今日、対馬委員から御指摘いただきました件に関しまして、我々もそれを基本として進 めているところでございます。  一般に調整係数のお話というのは、これは前年度保障ということばかりが先走りしてし まって、その中身自身があまりはっきりしていないということがございますので、そうい った形で内容を検討していただいているというのが、現状でございます。  それにつきましては、またきっちりしたデータが出次第御報告させていただきたいと思 っておりますので、よろしくお願いします。 ○遠藤小委員長  ありがとうございました。  よろしくお願いいたします。  それでは、医療課長、失礼しました。 ○事務局(佐藤医療課長)  12月の上旬を予定しておりますが、また正確に決まりましたら連絡をさせていただき ます。よろしくお願いいたします。 ○遠藤小委員長  それでは、本日の小委員会はこれにて閉会したいと思います。  どうもありがとうございました。     【照会先】       厚生労働省保険局医療課企画法令第1係       代表 03−5253−1111(内線3288)