08/08/27 第36回中央医療社会保険協議会保険医療材料専門部会議事録 1 日   時  平成20年08月27日(水)10:47〜12:07 2 場   所   全国都市会館 第1会議室 3 出 席 者  遠藤久夫部会長 庄司陽子委員 小林麻里委員 前田雅英委員 対馬          忠明委員 小島茂委員 北村光一委員 松浦稔明委員 藤原淳委員           邉見公雄委員 渡辺三雄委員 山本信夫委員 松村啓史委員 森清一          委員             <事務局>          佐藤医療課長 木下経済課長 宇都宮企画官 他                 4 議   題   ○部会長の選挙について          ○保険医療材料制度に係る今後の検討の進め方について 5 議事内容 ○事務局(宇都宮医療課企画官)  それでは、皆さんおそろいのようですので始めたいと思いますが、去る4月23日の中 医協総会において、保険医療材料専門部会に所属する公益委員かが変更されたため、部会 長が選出されるまで、医療課企画官でございますが、私がかわって司会進行を行うという ことでよろしゅうございましょうか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○事務局(宇都宮医療課企画官)  ありがとうございました。  新しい部会長の選任までの議事進行については、それでは、私のほうで務めさせていた だきます。  では、ただいまより、第36回保険医療材料専門部会を開催いたします。保険医療材料 専門部会に所属する委員については、4月23日の中医協総会において遠藤会長より指名 されておりますが、委員の変更がございましたので御報告をいたします。  お手元の委員名簿をごらんください。小野孝善専門委員におかれましては、6月25日 付けで中医協の専門委員を退任し、その後任として、同日の総会において、森清一専門委 員が指名されております。  それでは、まず森専門委員より一言御挨拶をお願いしたいと思います。よろしくお願い します。 ○森専門委員  今日、初めて参加させていただきます。医療機器販売業協会に所属しております、株式 会社エムシーの森と申します。私どもは流通業といたしまして、一番、医療機関さん側に 近い立場でお仕事をさせていただいております。とにかく患者さんの安全を第一に考えな がら流通業に励んで、精進して頑張っているところでございます。  これからもよろしく御指導をお願いいたします。どうもありがとうございました。 ○事務局(宇都宮医療課企画官)  ありがとうございました。  次に委員の出欠状況について御報告いたします。本日は松本委員が御欠席です。  それでは、議事に入らせていただきます。本日はまず、部会長の選挙を行います。社会 保険医療協議会令第1条第4項の規定により、「部会に部会長を置き、当該部会に属する 公益を代表する委員のうちから、当該部会に属する委員が選挙をする」こととされており ます。  部会長につきましては、総会の例によれば、1号側及び2号側の御意見を伺った上で、 御賛同があれば決めていくということとなっております。  保険医療材料専門部会の部会長についてもこのような方法をとりたいと考えますが、い かがでしょうか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○事務局(宇都宮医療課企画官)  どうもありがとうございました。それでは、そのように進めさせていただきます。  では、まず2号側の委員から御推薦をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 ○藤原委員  2号側といたしましては、従前より当部会の委員であり、豊富な知識と経験をお持ちで いらっしゃいます小林委員が適任ではないかと考え、小林委員を推薦させていただきたい と思います。 ○事務局(宇都宮医療課企画官)  ありがとうございます。  続きまして、1号側の委員、いかがでございましょうか。 ○対馬委員  今、藤原委員の言われたことに対して、全く異論はございません。小林委員にぜひ、部 会長としてよろしくお願いしたいと思います。 ○事務局(宇都宮医療課企画官)  ありがとうございます。2号側、1号側とも小林委員を御推薦いただきましたが、それ では小林委員に部会長をお願いするということでよろしいでしょうか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○事務局(宇都宮医療課企画官)  どうもありがとうございました。それでは、小林委員に部会長をお願いいたします。小 林部会長より一言、御挨拶をお願いいたします。  すみません、まず、じゃあお席の移動をしていただいて。 ○小林部会長  小林でございます。もちろん私は医療の専門家ではございませんけれども、公益委員と して部会長の職責を鋭意果たしたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。 ○事務局(宇都宮医療課企画官)  それでは、よろしくお願いいたします。  それでは、以後、小林部会長に議事をお願いしたいと思いますので、よろしくお願いい たします。 ○小林部会長  それでは議事に入りたいと思います。本日は昨年度の平成20年度保険医療材料制度改 革に当たっての検討を踏まえ、保険医療材料制度に係る今後の検討の進め方について、事 務局より資料が提出されておりますので、御審議いただきたいと思います。  それでは、事務局より説明をお願いいたします。 ○事務局(宇都宮医療課企画官)  医療課企画官でございます。  それでは、資料、中医協材−1をごらんいただきたいと思います。  保険医療材料制度に係る今後の検討の進め方についてということで、まず、第1、平成 20年度保険医療材料制度改革による対応ということでございまして、これは今回の改革 について概要が書いてございます。基本的考え方としては、保険財源の重点的、効率的配 分を行う観点からとなっておりますが、時間の関係がございますので、説明につきまして はかいつまんでさせていただきます。  2番で主な内容を書いてございますが、実施事項、まず迅速な保険導入としては、そち らに書いてございますように、C1区分について、保険適用開始月の3月前の末日までに 決定されたものに限るとなっていたものを、1月前の末日というように短縮したというこ とでございます。  2番の補正加算の見直しにつきましては、改良型医療材料についても適切に評価するこ ととし、有用性加算I及びIIを統合再編して、新たに改良加算を設ける等、補正加算を見 直したということで、これにつきましては別紙という1枚紙がございますが、そちらのほ うをごらんいただきたいと思います。  また、原価計算方式において、業界の実情を踏まえつつ、革新性の程度に応じて営業利 益率を±50%の範囲内で調整し、メリハリをつけた方式としました。  (3)として、外国価格による新規医療材料の価格調整としては、これまで外国価格の 相加平均の2倍以上の場合に2倍の価格としていたものを、次回改定時にはそれぞれ1. 5倍とすることをにらみつつ、外国価格の相加平均の1.7倍以上の場合は、1.7倍の 価格とすることとしたということでございます。  (4)としては、市場実勢価格、加重平均値一定幅方式の一定幅を、ダイアライザーと フィルムについても、適正なものとなるよう下げたということでございます。  (5)の、外国価格による既存医療材料の再算定については、これも、先ほどの新規医 療材料と同じように、次回改定で1.5倍とすることをにらみつつということを、今回は 1.7倍以上であるか、または1.5倍以上であって、直近2回の材料価格改定を通じて、 保険償還価格の下落率が15%以内である場合というふうに書いております。  (6)既存の機能区分の見直しとして、該当製品の存在しない区分について、経過措置 を置くなどして、順次削除することなどがなされております。  (7)の意見表明ですが、業者について、希望する場合には、決定区分が決まる前に、 その専門組織に出席の上、意見表明を行うことができることとしたということでございま す。  また、(8)番、在宅医療についても、適切に評価することとしたと。  こういった改革がなされましたが、3ページの上にございますように、引き続き検討す るとした事項といたしまして、(1)とありますが、他の先進国における医療機器の流通 や購入の状況等について、次年度以降、調査を行うことの必要性も含め、引き続き検討を 行うこととしたと。  それから、(2)といたしまして、内外価格差について、我が国特有の流通システムや、 審査期間等が材料価格に与える影響の把握等を踏まえ、適正な内外価格差の範囲や、内外 価格差の是正に向けた取り組み等についての検討を行うこととしたと、このようになって ございます。  具体的なこの改革については、参考資料として、参考資料1と2というものがございま すので、そちらのほうでごらんいただきたいと思います。  時間の関係がございますので、参考資料は説明いたしませんが、今、御説明をいたしま した、引き続き検討するとした事項というものを受けまして、第2の今後の検討の進め方 (案)というものを示させていただいております。  1番目として、内外価格差について、我が国特有の流通システムや審査期間等が材料価 格に与える影響等について、医療材料業界から引き続き意見聴取を行うということでござ います。  2番目として、内外価格差の是正のための取り組みを検討するに当たり、有用であると 考えられる、現在参考にしてございます英、米、独、仏、これら4カ国以外の先進国にお ける実施調査を別添のとおり行うと。  3番目として、こういった1番、2番の結果を踏まえつつ、内外価格差のさらなる是正 のための方策と、保険医療材料制度について検討するということでございます。  2番の別添でございますが、これは別紙の次に1枚紙で、中医協材−2という資料がご ざいます。医療材料価格等に係る調査(案)というものでございますが、目的のところに 書いてございますように、前回アジア調査を行いましたけれども、かなり状況が異なって おりまして、むしろ、ほかの先進国の調査を行う必要があるのではないかということで、 今回の先進国の調査を行わせていただきたいということでございます。  具体的な対象国としては、イタリア、オーストラリア、カナダ、スウェーデン等が挙げ られております。調査時期は今年度ということで、調査内容の調査項目でございますが、 医療材料に係る価格情報等ということで、ペースメーカー、PTCAカテーテル、冠動脈 ステント等、これはいずれも循環器系でございますが、特に内外価格差が指摘されている 医療材料に関する取引価格、それから、政府が定めている公定価格等。  次のページでございますが、イとして医療機関における購入形態等、それからウとして、 医療提供体制、医療保険制度、薬事制度。それから、(2)の調査対象機関としては、政 府機関、医療機関、製造販売業者。調査手法としてはインターネットや関係団体などを活 用して、国内で収集する情報、それから質問票を各国政府や調査対象機関に事前に送付し て、実地調査も行うと。アジア調査のときとほぼ同じようなものでございます。  こういった調査を進めて、今後の材料、内外価格差の是正に努めたいということでござ います。  説明は以上でございます。 ○小林部会長  ありがとうございました。  ただいまの御説明につきまして、御質問等がございましたら、御自由にお願いいたしま す。 ○松村委員  これは要望と確認なんですけれども、今の御説明の中医協材−2について、医療材料価 格等に関する調査の表ですが、ここに調査対象国、イタリア、オーストラリア、カナダ、 スウェーデン等を書いておりますけれども、ぜひ、調査対象国はアップル・トゥ・アップ ルで比較検討をお願いしたいと思っています。つまり、薬事承認制度ですとか、あるいは 医療提供体制等、日本と比較してある程度意味のある国を選んでいただいて調査をしてい ただきたいと思います。  その面において、この材−2の調査内容の調査項目のア、裏のページのイ、ウと書いて いますけれども、ぜひ、この辺を踏まえて十分に調査していただきたいというふうに思っ ています。  以上です。 ○小林部会長  ありがとうございました。  事務局のほう、今の御要望につきまして、何かございますでしょうか。 ○事務局(宇都宮医療課企画官)  具体的な調査対象国について、調査専門組織のほうでも、御指摘いただいたような国を 挙げさせていただいておりますが、今の松村委員の御発言、了解いたしましたので、その 辺も考慮して進めさせていただきたいと思っております。 ○小林部会長  松村委員、よろしいでしょうか。  ほかにございますでしょうか。邉見委員、お願いいたします。 ○邉見委員  ちょっとお聞きしたいんですけれども、我々、今まで内外価格差が多いという品目の調 査項目ですけれども、以前、カテーテルとペースメーカーと、人工関節というのがあった ように思うんですが、人工関節の内外価格差というのは余り高くなくなったんでしょうか。 ○小林部会長  事務局、お願いいたします。 ○事務局(宇都宮医療課企画官)  循環器ほどではなくなっていると思うんですが、また、そういったものも実際の価格な どをまた見比べて、調査するべきものは調査していきたいと思います。 ○小林部会長  よろしいでしょうか。人工関節も調査の対象に含めるという理解でよろしいですか。 ○事務局(宇都宮医療課企画官)  ですから、その内外の価格差の状況をまたちょっと見てみて、実際に価格差が非常に大 きいということであれば、当然調査対象には含めさせていただきたいと思います。 ○邉見委員  了承しました。 ○小林部会長  ほかにいかがでしょうか。対馬委員、お願いいたします。 ○対馬委員  海外の調査ですが、大変お忙しいと思いますが、例えば、小林部会長さん、もちろん部 会長さんにこだわることではないのですけれども、この場の委員の方々ももし時間の都合 がついて、ぜひ勉強したいという方は、メンバーに入れていただければありがたいと、思 います。それが1つ。  あと、もう一つは、ちょっと話は変わりますけれども、今後の検討の、進め方について です。私どもとしましては、当然、医療保険制度の中での保険医療材料ということではあ るんですけれども、一方で、医薬品、医療機器の5カ年戦略なども昨年できているという こともあります。あと、今、新しい医療機器の産業ビジョンもそろそろまとまりかけてお り、恐らく、パブコメにかけているんじゃないかと思います。これは第2次の産業ビジョ ンということになりますけれども、そういったことも頭に入れて議論したほうがいいんじ ゃないかと考えますので、何らかの機会を捉えて説明していただければありがたいと思い ます。 ○小林部会長  事務局、お願いいたします。 ○事務局(宇都宮医療課企画官)  委員の皆さん方の実地調査という、現時点で、ちょっと予算のほうとかも確認しないと 分からないので、その辺については、すみません。  それから、今の5カ年戦略産業ビジョン等の動きにつきましては、経済課や研究開発振 興課のほうも参加していますので。 ○事務局(医政局経済課長)  補足をいたします。医政局の経済課長でございます。  今の医療機器の新しいビジョンにつきまして、パブコメも終わりまして、今、最終的な ちょっと調整をしておりますので、9月の上旬にはまとまって発表したいというふうに考 えております。  したがいまして、まとまった段階でまた、この部会で御要請があれば説明をさせていた だきたいと。また、日程の調整は医療課とも調整いたしたいと思っております。 ○小林部会長  ありがとうございます。  ただいま、委員の参加につきましては、調査が終わって調査の報告を受けて、また検討 の段階で委員が参加するということも考えてよろしいという、その点でしたら予算のほう は別に、それほどの多寡はないのではないかというふうに思いますが、そういうふうに幅 広に考えてよろしいでしょうか。  では、各医療機器のビジョンにつきましても、連携をとりながら進めていくということ でお願いしたいと思います。  ほかにいかがでしょうか。渡辺委員。 ○渡辺委員  つい先ほどの総会で決定しましたように、この場でまた、先ほどの歯科用の金銀パラジ ウム合金等の貴金属の材料にかかわる償還価格設定方式についての御検討を改めてお願い したいと思います。 ○小林部会長  はい、了解しました。その点は事務局のほうもよろしいと思います。先ほどの邉見委員 からも原油価格の高騰等について、医療材料の価格も高騰しているということの御指摘も ありましたので、歯科の材料と含めまして、この場で御議論いただくことになるかと思い ますが、それで、事務局、よろしゅうございますか。 ○事務局(宇都宮医療課企画官)  よろしいと思います。 ○小林部会長  ほかに御質問等はございますでしょうか。藤原委員。 ○藤原委員  こういう調査をされるのは結構なことだと思うんですが、これまでも、例えばこの調査 項目の(1)の中のイの医療材料の流通形態、これは公取委員会なんかからも、既にもう 流通、取引慣行で、余り改善が図られていないということが指摘され実態が分かっている わけなんですが、その実態を分かっていながらそのままの状況にあるということの方がよ り先決事項と思われます。調査した後、具体的にどう取り組むかということについては、 お考えがおありなんでしょうか。 ○小林部会長  事務局、お願いいたします。 ○事務局(宇都宮医療課企画官)  これは海外の流通形態についての調査を行うということでございまして、そういうもの を把握しながら、実際にどこまでこういった価格差が縮められるかという検討に用いたい というふうに考えているところでございます。 ○小林部会長  藤原委員、よろしいでしょうか。  ほかに御意見等はございますでしょうか。もしないようでしたら、案のとおりに了承し たいと思いますが、よろしいでしょうか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○小林部会長  ありがとうございます。それでは、そのようにさせていただきますので、よろしくお願 いいたします。  次回の日程等につきまして、事務局から何かございますか。 ○事務局(宇都宮医療課企画官)  次回の日程は未定でございます。 ○小林部会長  それでは、本日の保険医療材料専門部会はこれにて閉会といたします。  ありがとうございました。 【照会先】 厚生労働省保険局医療課企画法令第二係 代表 03−5253−1111(内線3276)