07/05/30 中央社会保険医療協議会総会平成19年5月30日議事録 07/05/30 中央社会保険医療協議会          第105回総会議事録  (1)日時  平成19年5月30日(水)9:58〜10:39 (2)場所  厚生労働省専用第18〜20会議室 (3)出席者 土田武史会長 遠藤久夫委員 室谷千英委員 小林麻理委員 白石小百合委員 前田雅英委員 青柳親房委員 対馬忠明委員 小島茂委員 勝村久司委員 丸山誠委員(代 高橋) 大内教正委員 松浦稔明委員  竹嶋康弘委員(代 中川) 鈴木満委員 飯沼雅朗委員 石井暎禧委員  邉見公雄委員 渡辺三雄委員 山本信夫委員     大島伸一専門委員 古橋美智子専門委員 黒崎紀正専門委員     加藤治文薬価算定組織委員長      <事務局>      水田保険局長 白石審議官 原医療課長 唐澤総務課長 石原調査課長  宇都宮企画官 磯部薬剤管理官 八神保険医療企画調査室長 他 (4)議題  ○医薬品の薬価収載について      ○医療機器の保険適用について      ○臨床検査の保険適用について (5)議事内容 ○土田会長 ちょっと時間前ですが、皆様おそろいになっておりますので、ただいまより、 第105回中央社会保険医療協議会総会を開催いたします。  最初に、委員の出欠状況について御報告いたします。本日は、青柳委員と坂本専門委員 が御欠席です。それから、丸山委員の代理で日本経団連参与兼経済第三本部長の高橋秀夫 さんがお見えになっております。それから、大内委員の代理で海員組合執行委員の三宅隆 さんがお見えになっております。2号側では、竹嶋委員の代理で日本医師会常任理事の中 川俊男さんがお見えになっております。  それでは、議事に入らせていただきます。  まず、「医薬品の薬価収載」について議題としたいと思います。  本日は、薬価算定組織の加藤委員長がお見えになっております。最初に御説明をお願い いたします。 ○加藤委員長 薬価算定組織の委員長の加藤でございます。私の方から、今回検討いたし ました新医薬品の算定結果について御報告いたします。  資料、中医協総−1をごらんください。今回報告いたします品目は、資料1ページの一 覧表にありますとおり、13成分28品目でございます。  それでは、算定内容について説明させていただきます。  まず1番のゼチーア錠10mgにつきまして説明いたしますが、資料2ページをごらんく ださい。ゼチーア錠は、エゼチミブを有効成分とし、高コレステロール血症、家族性高コ レステロール血症、ホモ接合体性シトステロール血症を効能・効果とする内用薬でありま す。  資料3ページをごらんください。薬価算定組織で検討しました結果、本剤は、効能・効 果などが類似するコレスチミドを最類似薬とした類似薬効比較方式(I)による算定が妥 当と判断いたしました。また、本剤は、ホモ接合体性シトステロール血症の効能を有する 初めての医薬品であることなどを踏まえ、有用性加算(II)、これは加算率はA=5%を 適用することが妥当と判断いたしました。  したがいまして、資料2ページに戻っていただきまして、本剤の算定価格は、最類似薬 であるコレスチミド、コレバイン錠500mgとの1日薬価合わせに有用性加算(II)、こ れはA=5%でございますが、を適用し、10mg1錠250.90円となりました。  次に2番のウリトス錠0.1mg、ステーブラ錠0.1mgについて説明いたします。資料 4ページをごらんください。ウリトス錠、ステーブラ錠は、イミダフェナシンを有効成分 とし、過活動膀胱における尿意切迫感、頻尿及び切迫性尿失禁を効能・効果とする内用薬 であります。  資料5ページをごらんください。薬価算定組織で検討した結果、最類似薬については効 能・効果、薬理作用等が類似するコハク酸ソリフェナシンを選定することが適当と判断い たしました。また、補正加算につきましては、いずれの要件も該当しないと判断いたしま した。この結果、本剤については、効能・効果、薬理作用などが類似する内用薬が既に3 つ以上ありますので、類似薬比較方式(II)による算定が妥当と判断しました。  したがいまして、資料4ページに戻り、本剤につきましては、過去10年間に薬価収載 されました薬理作用類似薬がありますので、算定ルールにのっとり、1、最類似薬である コハク酸ソリフェナシンを比較薬として算定した1日薬価、2、過去10年間に薬価収載 された薬理作用類似薬の平均1日薬価、3、過去6年間に薬価収載されました薬理作用類 似薬の最低1日薬価を比較した結果、3の過去6年間に薬価収載された薬理作用類似薬の うち1日薬価が最も低いのが最類似薬のコハク酸ソリフェナシン、ベシケア錠5mgであり、 コハク酸ソリフェナシンを算定上の比較薬といたしました。したがいまして、本剤の算定 薬価は、コハク酸ソリフェナシン、ベシケア錠5mgとの1日薬価合わせを行い、0.1mg 1錠100.80円となりました。  次に3番のアクトネル錠17.5mg、ベネット錠17.5mgについて説明いたします。 資料6ページをごらんください。アクトネル錠、ベネット錠は、リセドロン酸ナトリウム 水和物を有効成分とし、骨粗鬆症を効能・効果とする内用薬であります。従来、同一有効 成分の製剤は1日1回投与であったのに対し、本製剤は1週間に1回投与となる製剤でご ざいます。  資料7ページをごらんください。薬価算定組織で検討した結果、本剤は、同一有効成分 であるアクトネル錠2.5mg、ベネット錠2.5mgが薬価収載されておりますことから、 これを最類似薬とした規格間調整による算定が妥当と判断いたしました。  したがいまして、資料6ページに戻っていただきまして、本剤の算定薬価は、最類似薬 であるアクトネル錠2.5mg、ベネット錠2.5mgの薬価に、類似薬であるフォサマック 錠5/ボナロン錠5mgとフォサマック錠35mg/ボナロン錠35mgの規格間比0.915 7を適用し、17.5mg1錠846.60円となりました。  次に4番のフルダラ錠10mgについて説明させていただきます。資料8ページをごらん ください。フルダラ錠は、リン酸フルダラビンを有効成分とし、再発または難治性の低悪 性度B細胞性非ホジキンリンパ腫、マントル細胞リンパ腫を効能・効果とする内用薬であ ります。  資料9ページをごらんください。薬価算定組織で検討した結果、本剤は、同一有効成分 であるフルダラ静注用50mgが薬価収載されていることから、これを最類似薬とした類似 薬効比較方式(I)による算定が妥当と判断しました。また本剤は、従来の5日から7日 間の持続点滴静注を必要とするのに比べ、患者の身体的束縛等の軽減が期待されること等 を踏まえ、有用性加算(II)、加算率A=10%を適用することが妥当と判断しました。  したがいまして、資料8ページに戻りまして、本剤の算定薬価は、最類似薬であるフル ダラ静注用50mgとの1日薬価合わせに、類似薬であるアルケラン錠とアルケラン静注用 50mgとの剤形間比0.5622を乗じ、さらに有用性加算(II)、A=10%を適用し、 10mg1錠3,688.20円となりました。  次に5番のビジクリア錠について御説明させていただきます。資料10ページをごらん ください。ビジクリア錠は、リン酸二水素ナトリウム一水和物・無水リン酸水素二ナトリ ウムを有効成分とし、大腸内視鏡検査の前処理における腸管内容物の排除を効能・効果と する内用薬であります。  資料11ページをごらんください。薬価算定組織で検討した結果、本剤は、効能・効果、 薬理作用などが類似するニフレックを最類似薬とした類似薬効比較方式(I)による算定 が妥当と判断いたしました。  したがいまして、資料10ページに戻っていただきまして、本剤の算定薬価は、最類似 薬であるニフレックとの1日薬価合わせに、類似薬に剤形間比がないことから、剤形間比 1を乗じ、1錠56.70円となりました。  次に6番のアンカロン注150について説明いたします。資料12ページをごらんくだ さい。アンカロン注150は、塩酸アミオダロンを有効成分とし、生命に危険のある心室 細動、血行動態不安定な心室頻拍で、難治性かつ緊急を要する場合を効能・効果とする注 射薬であります。  資料13ページをごらんください。薬価算定組織で検討した結果、本剤については、既 収載品の中に同様の効能・効果などを持つ類似薬がないことから、原価計算方式による算 定が妥当と判断いたしました。  したがいまして、資料12ページに戻り、本剤の算定薬価は、150mg3mL1管3,1 39円となりました。  次に7番のアリクストラ皮下注1.5mg、同2.5mgについて説明します。資料14ペ ージをごらんください。アリクストラ皮下注は、フォンダパリヌクスナトリウムを有効成 分とし、静脈血栓塞栓症の発現リスクの高い、下肢整形外科手術施行患者における静脈血 栓塞栓症の発症抑制を効能・効果とする注射薬であります。  資料15ページをごらんください。薬価算定組織で検討した結果、本剤については、既 収載品の中に同様の効能・効果などを持つ類似薬がないということから、原価計算方式に よる算定が妥当と判定いたしました。  したがいまして、資料14ページに戻っていただきまして、本剤の算定薬価は、1.5 mg0.3mL1筒が1,581円、2.5mg0.5mL1筒が2,200円となりました。  次に8番のマイオザイム点滴静注用50mgについて説明させていただきます。資料16 ページをごらんください。マイオザイム点滴静注用は、アルグルコシダーゼアルファ、こ れは遺伝子組換えでございますが、を有効成分とし、糖原病II型を効能・効果とする注射 薬であります。  資料17ページをごらんください。薬価算定組織で検討した結果、本剤につきましては、 既収載品の中に同様の効能・効果を持つ類似薬がないことから、原価計算方式による算定 が妥当と判断いたしました。  したがいまして、資料16ページに戻っていただきまして、本剤の算定価格は、50mg 1瓶9万3,994円となりました。  次に9番のネスプ静注用10μgシリンジ、同15μgシリンジ、同20μgシリンジ、 同30μgシリンジ、同40μgシリンジ、同60μgシリンジ、同120μgシリンジ について説明させていただきます。資料18ページをごらんください。ネスプ静注用は、 ダルベポエチンアルファ、これは遺伝子組換えでございますが、を有効成分とし、透析施 行中の腎性貧血を効能・効果とする注射薬であります。透析試行中の腎性貧血に使用され る従来のエリスロポエチン製剤は、週2〜3回の投与がされておりますのに対し、本剤は 週1回の投与を可能とするものでございます。  資料19ページをごらんください。薬価算定組織で検討した結果、本剤は、効能・効果 などが類似するエポエチンアルファ、遺伝子組換えでございますが、を最類似薬とした類 似薬効比較方式(I)による算定が妥当と判断いたしました。  したがいまして、資料18ページに戻りまして、本剤の算定薬価は、最類似薬であるエ ポエチンアルファ、遺伝子組換えでございますが、エスポー注射液3000シリンジとの 1日薬価合わせを行いまして、30μg1mL1筒5,232円となりますが、外国平均価 格の約0.44倍でございますので、これは外国平均薬価調整による引き上げの対象とな りまして、調整後の最終的な算定価格は、30μg1mL1筒が8,033円。規格間調整 により、10μg1mL1筒が3,168円、15μg1mL1筒が4,466円、20μg 1mL1筒が5,699円、40μg1mL1筒が1万249円、60μg1mL1筒が1万4, 447円、120μg1mL1筒が2万5,984円となりました。  次に10番のアバスチン点滴静注用100mg/4mL、同400mg/16mLについて御説 明させていただきます。資料20ページをごらんください。アバスチン点滴静注用は、ベ バシズマブ、これは遺伝子組換えでございますが、を有効成分とし、治癒切除不能な進 行・再発の結腸・直腸癌を効能・効果とする注射薬でございます。  資料21ページをごらんください。薬価算定組織で検討した結果、本剤につきましては、 既収載品の中に同様の効能・効果等を持つ類似薬がないことから、原価計算方式による算 定が妥当と判断いたしました。  したがいまして、資料20ページに戻っていただきまして、本剤の算定薬価は、100 mg4mL1瓶が5万291円、400mg16mL1瓶が19万1,299円となりました。  再度21ページに戻っていただきまして、これに対しまして収載希望者から、学術情報 提供活動としての諸費用についての必要経費として組み入れることを希望する旨の不服意 見が提出されました。これについて薬価算定組織において再検討を行いましたが、安全性 情報の提供等の業務に係る費用については、必要かつ十分な額が計上されており、算定案 を修正する必要性があるものとは認められず、当初の算定案どおりの算定額とすることと し、この結果は、収載希望者も了承いたしました。  次に11番のミケランLA点眼液1%、同2%について説明させていただきます。資料 22ページをごらんください。ミケランLA点眼液は、カルテオロール塩酸塩を有効成分 とし、緑内障、高眼圧症を効能・効果とする外用薬であります。従来、同一有効成分の製 剤は1日2回投与であったのに対し、本剤は1日1回投与となる製剤であります。  資料23ページをごらんください。薬価算定組織で検討した結果、本剤は、同一有効成 分であるミケラン点眼液2%が薬価収載されていることから、これを最類似薬とした類似 薬効比較方式(I)による算定が妥当と判断いたしました。  したがいまして、資料22ページに戻っていただきまして、本剤の算定薬価は、最類似 薬であるカルテオロール塩酸塩、ミケラン点眼液2%との1日薬価合わせを行い、2%1 mL689.20円となりますが、外国平均価格の約1.71倍となりますので、外国平均 価格調整による引き下げの対象となりまして、調整後の最終的な算定薬価は、2%1mL6 60.90円。規格間調整により、1%1mL456.60円となりました。  次に12番のオルベスコ50μgインヘラー112吸入用、同100μgインヘラー1 12吸入用、200μgインヘラー56吸入用について説明させていただきます。資料2 4ページをごらんください。オルベスコインヘラーは、シクレソニドを有効成分として、 気管支喘息を効能・効果とする外用薬であります。  資料25ページをごらんください。薬価算定組織で検討した結果、最類似薬については、 効能・効果、薬理作用等が類似するブデソニドを選定することが適当と判断いたしました。 また、補正加算についてはいずれの要件にも該当しないと判断いたしました。この結果、 本剤につきましては、効能・効果、薬理作用などが類似する吸入ステロイド剤が既に3つ 以上ありますので、類似薬効比較方式による算定が妥当と判断いたしました。  したがいまして、資料24ページに戻っていただき、本剤につきましては、過去10年 間に薬価収載された薬理作用類似薬がありますので、算定ルールにのっとり、1、最類似 薬であるブデソニドを比較薬として算定した1日薬価、2、過去10年間に薬価収載され た薬理作用類似薬の平均1日薬価、3、過去6年間に薬価収載された薬理作用類似薬の最 低1日薬価を比較した結果、3の過去6年間に薬価収載された薬理作用類似薬のうち、プ ロピオン酸ベクロメタゾン、キュバール100エアゾールの1日薬価が最も低い額となる ことから、プロピオン酸ベクロメタゾンを算定上の比較薬といたしました。また、本剤は 吸入タイプのキット製品であり、キット部分の工夫により有効成分の肺への到達率が高ま った製剤であることから、キット加算、加算率はA=3%を適用することが妥当と判断し ました。したがいまして、プロピオン酸ベクロメタゾン、キュバール100エアゾールと の1日薬価合わせにキット加算A=3%を適用し、11.2mg3.3g1瓶2,380. 70円となり、規格間調整により、5.6mg6.6g1瓶1,813.70円といたしま した。そして、11.2mg6.6g1瓶2,380.70円となりました。  最後に、アドエア100ディスカス、同250ディスカス、同500ディスカスについ て説明させていただきます。資料26ページをごらんください。アドエアディスカスは、 キシナホ酸サルメテロール及びプロピオン酸フルチカゾンを有効成分とし、気管支喘息を 効能・効果とする外用薬であります。  資料27ページをごらんください。薬価算定組織で検討した結果、本剤は、キシナホ酸 サルメテロール及びプロピオン酸フルチカゾンの配合剤であることから、これらの2つの 有効成分を最類似薬とした類似薬効比較方式(I)による算定が妥当と判断いたしました。  したがいまして、資料26ページに戻り、本剤の算定薬価は、最類似薬であるキシナホ 酸サルメテロール、セレベント50ディスカス及びプロピオン酸フルチカゾン、フルタイ ド100ディスカスとの1日薬価合わせを行い、(アドエア100ディスカス)28ブリ スター1キットが3,066円となり、規格間調整により、(アドエア250ディスカ ス)28ブリスター1キットが3,575.60円、(アドエア500ディスカス)28 ブリスター1キット4,113.20円となりました。なお、本剤3品目のいずれの算定 価格も外国平均価格の4分の3を下回りますが、平成18年度薬価制度改革により、外国 平均価格調整による引き上げ対象から除外されることとされた、外国平均価格が1カ国の みの価格に基づき算出されることとなる場合に該当することと判断し、外国平均価格調整 による引き上げを行いませんでした。  以上で報告を終わります。 ○土田会長 どうもありがとうございました。  ただいまの説明につきまして質問などございましたら、どうぞ。 ○勝村委員 16ページの薬ですけれども、42人が投与患者の予想人数ということで、 オーファンドラッグかと思うのですが、こういうオーファンドラッグなどを開発するのは あまり収入につながらないかもしれないけれども、どんどん開発してあげてほしいと思う わけです。こういう薬を開発した企業などに対しては、何か費用の援助なりなんなりとい う制度があったのではと思ったので、その辺を教えていただけたらと思います。  もう1つは21ページですが、企業の方から不服意見が出て、それに対して見解を書い ている部分がありますが、この場合はこの見解でいいのではないかと思うのですけれども、 処方する医師に対する説明会のようなものの費用について、安全上ということですけれど も、こういうふうな内容のものはよく不服として出てくるのでしょうか、またはそれが認 められているケースなどもあるのでしょうか、その辺をちょっとお聞かせいただければと 思います。 ○事務局(磯部薬剤管理官) 薬剤管理官でございます。  まず最初にマイオザイムの関係で、オーファンドラッグについての支援策はどういうも のがあるのかという御質問でございました。オーファンドラッグをなるべく早く世に出す ということを、保険局というよりは、医政局、医薬食品局でやっている政策でございます けれども、例えばオーファンドラッグを実際に開発するための助成金を出すという制度が ございまして、これは薬事法でオーファンドラッグの指定を受けますと、その助成金を得 る資格がございます。ただ、通常、いわゆる国内で治験をやる経費の部分を助成をしてお りますので、今回のマイオザイムについてはたしか助成金をもらっていないと思いますけ れども、一般的にはオーファンドラッグについて国内で治験をやる等の経費についての助 成金の制度がございます。それから、オーファンドラッグの指定を受けますと、実際には 審査の段階で優先審査ということで、早く承認審査をするという制度、直接の支援策でご ざいませんけれども、そういった政策もとっているということがございます。  続きまして、資料21ページのベバシズマブに対しての御質問、企業がドクター、医療 関係者の方にその製品の情報提供、説明会をする経費がどういうふうになるのかというこ とでございます。この薬もそうですが、非常に使い方が難しい薬といいますか、そういっ たものについては、当然ながら使用する方にきちっとした情報提供は必要でございます。 そういった視点から、その薬の性質に応じまして、その適正使用のために必要だと思われ る経費については私どもも認めておるところでございます。実は、今回のこの場合につき ましては、もともとPMSとか市販後調査のための経費、それから情報提供の経費もほか にも幾つか項目がございまして、そういった中で、使用される施設に対しての情報提供が、 その範囲でこういった説明会の内容等も含めて十分できる時間等もあるだろうということ が認められましたので、この項目では認めていないということでございます。  ただ、ほかの、実質的にはたしか900施設ぐらい使われる予定でございますが、そこ に対して、実際に会社のMRさんが行きまして情報活動する、説明会をするというような 経費も含めて十分時間を認めておりますので、その中で十分対応可能であろうということ もございまして、この項目では認めなかったというケースでございます。  以上です。 ○勝村委員 ありがとうございました。  MRさんが安全をちゃんと徹底するために動かれる場合と、単に広報活動される場合と、 どちらも企業としては経費がかかるのだと思うのですけれども、そのあたりがきっちり整 理されているという状況にしていただくようにと思っています。 ○土田会長 ほかにございますか。  ほかに御質問がないようでしたら、今回御説明いただきました薬剤について中医協とし ては承認するということにしたいと思いますが、よろしいでしょうか。              〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○土田会長 どうもありがとうございます。  加藤委員長におかれましては、長い時間どうもありがとうございました。                 〔加藤委員長退席〕 ○土田会長 次の議題に移りたいと思います。「医療機器の保険適用」について議題とし たいと思います。  区分A2及びBについて事務局から説明をお願いいたします。 ○事務局(宇都宮企画官) 医療課企画官でございます。医療機器の保険適用につきまし て、本日は、C1、C2はございませんで、A2、Bの御報告だけということになってお ります。  資料の総−2をごらんいただきたいと思います。まず医科、5月より保険適用開始の区 分A2、特定包括、特定の診療報酬項目において包括的に評価されている区分ということ でございますが、こちらにつきましては、この資料にございます34件ということでござ います。  1枚おめくりいただきまして、区分Bでございますが、材料価格として個別に評価され ているものでございます。これにつきましては、この2ページ、3ページにございます医 科の32件、それから3ページにございます歯科の17件ということで、合わせて49件、 A2と合わせまして、全部で83件ということでございます。  以上でございます。 ○土田会長 どうもありがとうございました。  ただいまの説明につきまして御質問などございましたら、どうぞ。  よろしいでしょうか。  それでは、次の議題に移らせていただきます。「臨床検査の保険適用」について議題と したいと思います。  これも事務局から資料が提出されておりますので、最初に説明をお願いいたします。 ○事務局(宇都宮企画官) 資料、総−3をごらんいただきたいと思います。E2として 1つ、E3として1つ出ておりますが、まずE2の方でございますが、測定項目は新しく ないが、測定方法が新しい品目として、「淋菌及びクラミジアトラコマチス同時核酸増幅 同定精密検査」というものがございます。  これにつきまして、1枚おめくりいただきたいのですけれども、2枚目の上の方にこの 説明がございます。この核酸増幅法であるSDA法というものを用いまして、この同一の 検体からクラミジアと淋菌の核酸を同時に増幅し、この同時に増幅するという技術はあっ たのでございますが、さらに加えて、同時に蛍光による検出も行うことができるという、 ここの部分が新しいということでございます。それからもう1つ、交差反応が少なくて口 腔内の常在菌の影響を受けにくいということで、これまではできなかった咽頭検体におけ る診断ということもこの検査方法によって可能になったということでございます。  そして、その下の方、「有用性」というところがございますが、同じ内容を書いてある のですけれども、申し訳ございません、ここで「同時にPCR法」と書いているのですが、 これは「SDA法」の間違いでございますので、訂正していただきますようお願いいたし ます。  そして1ページ目に戻りまして、この方法につきまして、参考点数として、D023、 この微生物核酸同定・定量検査ということで300点というのがございますが、この点数 を当てはめたいと考えておるところでございます。  続きまして、その下のE3でございますが、「ヒト脳性ナトリウム利尿ペプチド前駆体 N端フラグメント(NT-proBNP)精密測定」ということでございます。  これも、恐れ入ります、1枚おめくりいただきまして、2枚目の下の方をごらんいただ きたいと思うのですが、この測定内容でございますけれども、心筋細胞に対するストレス により合成されている脳性ナトリウム利尿ペプチド前駆体、これにタンパク分解酵素が作 用して血中に逸脱した前駆体のN端フラグメントを測定するということでございます。こ れまではこの利尿ペプチドについての測定方法があったということで、それによってこの 心不全の診断等に役立てていたのですが、この利尿ペプチド自体が安定性があまりよくな いということで、なかなか正確な測定が難しいということで、今回は前駆体のN端フラグ メントを測定する、その項目が新しいということでE3として出てきておるものでござい ます。  また1枚目にお戻りいただきたいのですが、今申し上げました利尿ペプチド自体の測定 が140点ということで、この検査につきましても140点ということにしたいというこ とでございます。  以上でございます。 ○土田会長 どうもありがとうございました。  ただいまの説明につきまして御質問などございましたら、どうぞ。  よろしいですか。  それでは、本件につきましては、中医協として承認するということにしたいと思います が、よろしいですか。              〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○土田会長 どうもありがとうございました。  本日の総会は、以上の議案でおしまいでございます。  次回の日程について決まっておりましたら、御連絡ください。 ○事務局(原医療課長) 次回は未定でございますので、また御連絡をいたします。 ○土田会長 それでは、本日の総会はこれで閉会といたします。  引き続いて薬価部会がございますので、しばらくお待ちください。     【照会先】     厚生労働省保険局医療課企画法令第1係      代表 03−5253−1111(内線3288)