07/03/09 「第4回医療安全管理者の質の向上に関する検討作業部会議事録」        第4回医療安全管理者の質の向上に関する検討作業部会                        日時  平成19年3月9日(金)                            15:00〜                        場所  厚生労働省共用第8会議室 ○医療安全推進室長  定刻より若干早いのですが、委員の皆様方お揃いなので、ただいまより「医療安全管 理者の質の向上に関する検討作業部会」を開会させていただきます。委員の皆様方にお かれましては、お忙しい中ご出席をいただきまして、誠にありがとうございます。なお、 本日は河野委員から欠席のご連絡をいただいております。  まず、議事に入る前に、お手元の資料のご確認をお願いいたします。資料は1〜4と、 参考資料が1〜5とありますのでご確認ください。もし落丁等ないようでしたら、議事 をお願いしたいと思います。福永部会長議事進行をよろしくお願いいたします。 ○福永部会長  議事に入らせていただきます。先の1月19日だったと思いますが、第3回作業部会に おいて、医療安全管理者の養成のための研修プログラムの案について、ご検討いただき ました。今回はこの検討作業部会の、おそらく最終会と考えています。そういうことで、 業務指針と研修プログラム指針につきまして、最終的なご意見をいただきたいと考えて います。  本日お示ししました指針案は、前回の作業部会のご意見と、その後に各委員からいた だいたご意見をいろいろと勘案しながら修正して提示してあります。業務指針案、研修 プログラムの指針案それぞれについて、ご議論をいただきたいと思います。事前に委員 の方々には指針案をお送りしてあると思いますので、ここで改めて読み上げません。そ ういうことで順を追って、「はじめに」の部分と「指針」、それから次の「業務指針案」 をまとめてご意見をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。「はじめに」 の部分についていかがでしょうか。 ○鮎澤委員  「はじめに」の所で、再度検討していただきたいところがあります。パラグラフで言 うと5つ目でしょうか、「しかしながら、リスクマネジメントは組織防衛に関して」とい う文章です。必ずしもリスクマネジメントは組織防衛にのみ使われるわけではなくて、 この文章が入ってしまうことで、リスクマネジメント=組織防衛というイメージが固定 してしまわないか心配しています。決してリスクマネジメントを否定しているわけでは ないというのは、その後全部読んでいってわかるのですが、全体で繰り返し3回出てく るこの組織防衛という言葉、この表現をもう少し検討していただきたいと思っています。  ここで議論されている表現が、リスクマネジメントが対象とする領域を表現するのか、 リスクマネジメントの目的を表現しようとしているのかが、少し混乱しているように思 います。リスクマネジメントの領域については、3年ほど前、アメリカの学会で、ペイ シェントセーフティとともに、クレームスマネージメント、リスクファイナンシィング を領域とする、と整理されています。それらを踏まえたうえで、使い方によっては、組 織防衛ということにもなるという意味での表現だとするならば、例えばここの所、内容 を踏まえた「しかしながら」の後、リスクマネジメントは例えば事故発生後の対応に重 点を置いているために、結果として組織防衛に用いられている場合が多くというような 説明を加えていただくほうが、読み手にとってはわかりやすくなるのではないでしょう か。以上です。 ○福永部会長  いまのご意見いかがでしょうか。 ○飯田委員  リスクマネジメントの範囲が広いということでは全く同じですが、いまのとちょっと 違うのは、リスクマネジメントとは事故発生後と規定するのが、むしろ限定し過ぎて、 リスクマネジメントは事前のものもかなり入っていますので、いまの表現だとまた、ミ スリードするので、たぶん趣旨としては同じことを言っているのですが、表現の仕方が ちょっと、お互いに抵抗があるのだと思います。  今まで鮎澤委員も私もそうだと思うのですが、医療界ではリスクマネジメントとセー フティマネジメントを同一に混乱して使っているのを、危惧している意味では全く同じ なのです。ただ、このリスクマネジメントをどう規定するかということでは、あまり規 定しちゃってもいけないかな、ということもありますので、趣旨としては、ここで議論 をしているリスクマネジメントというのは、組織防衛の部分は入れないのだよというこ とをはっきりすればいいので、そこだけがいちばん心配なのです。そういう趣旨でこの 何回かずっと議論をしてきたと思うのです。ただ、事故発生後と規定してしまうと間違 いになってしまうので、それは確認しておきたいと思います。 ○嶋森委員  飯田委員が言われたリスクマネジメントを、事故発生後とだけ規定するのは、ちょっ と狭くなり過ぎるかなという感じはあります。組織防衛という言葉がたくさんあること は、気にはなりますが、どうですかね。ここに、それに関して用いられる場合が多くと 後ろに書いてあるから、まあ、いいのかなと私は感じています。 ○鮎澤委員  事故発生だけ規定するつもりは全くなくて、組織防衛という言葉をどうしても入れる とするならば、「事故発生後の対応に重点を置いているために、結果として組織防衛に用 いられている場合が多く」と表現せざるを得ないかなと思って、事前の意見とさせてい ただきました。飯田委員の言われるとおりなのです。言いたいことは全く同じ、問題意 識も全く同じで、誤解を招いてはいけないと思っているポイントも全く同じで、その表 現をどうするかということなのです。 ○福永部会長  ここの部分に関しては、第1回の委員会から議論をしてきたところです。そういうこ とで、大体一定のコンセンサスは得られていると思うのですが、表現の仕方の問題、鮎 澤委員が拘る組織防衛という言葉がたくさん出てきますが、いかがでしょうか。この表 現というか、ここのセンテンスで何かいい案がもしあれば、もう少しわかりやすく表現 したほうがいいかなと思うのですが、これもだいぶ苦労された表現だと理解するのです。  ○嶋森委員  もし、その2行下の「組織防衛ではないリスクマネジメント」という、それを外すと おかしいですね。組織防衛という言葉はあまり書きたがらない方があればと思ったので すが、もう少し考えさせてください。 ○飯田委員  私はむしろ先ほど申し上げた趣旨で、組織防衛の部分は入らないのだということを明 確にしたいために、かぞえてはいないのですが、3回ですか。それは多くてもむしろい いのだろうと思っています。そうでない部分のリスクマネジメントに関しては入るので すよということを、誤解がないようにするためには、1回でわかればいいのですが、1 回ではなかなかわかりそうもないということで、たぶん入れられたと思うのです。 ○福永部会長  ここはそういうことだったと思います。組織防衛ではないということを強調するがた めに、こういう形で用いられたのではないかと思います。そういうことで、鮎澤委員よ ろしいでしょうか。一応、趣旨としては大体同じだということで。  ○鮎澤委員  「しかしながら」以降の文章を、「組織防衛を目的に用いられることもあり」とするの はいかがでしょう。「組織防衛に関して用いられる」というのは、表現がこなれていない ような気がします。「組織防衛を目的に用いられることもあり、この場合は患者安全」と いう流れで整理をするのはいかがでしょうか。 ○福永部会長  いかがでしょうか。 ○飯田委員  趣旨が変わらないのでよろしいかと思います。 ○鮎澤委員  もう1点だけ。その前の行ですが、「リスクマネジメントというのは、医療に内在する 不可避なリスクを管理し」とありますが、不可避なリスクを管理するだけでなく可避な リスクをとらないという管理もあるわけなので、「不可避」を取っていただいてよろしい のではないでしょうか。 ○福永部会長  いかがでしょうか。 ○飯田委員  かまわないです。 ○福永部会長  これはそういうことで削除します。はじめにの部分はそれでよろしいでしょうか。ほ かに何かございますか。では、次の業務指針案について、いかがでしょうか。ここはず いぶん長いのですが、少し時間が取れると思います。どこからでも結構です。 ○鮎澤委員  3頁の2の「本指針の位置づけ」のところ。先ほどの議論ともちょっとつながるので すが、「事故発生後の患者、家族への直接的な対応等を医療安全管理者がそれを行うかど うかを含めた組織防衛としてのリスクマネジメント」というと、少し誤解を招くような ところはないでしょうか。あたかもこの事故発生後の患者、家族への直接的な対応等が 行うことが、組織防衛であるかのようなニュアンスがこの文章から読み取れてしまう気 がします。  ここで言いたいのは、直接やるかどうかは、それぞれの組織が決めればいいというこ とだったのではないでしょうか。 ○福永部会長  そうだったと思います。  ○鮎澤委員  そうすると、行うかどうかは、各医療機関が判断をすればいいのであって、「組織防衛 としてのリスクマネジメントに関連し」という表現は不用ではないでしょうか。 ○福永部会長  この文言を削除したら、どうでしょうか。 ○嶋森委員  私はこれは必要だと思っています。あとのほうの業務内容に関しても、かなり組織防 衛としての対応が入っていますので、それを含まないということを明言しておく必要は あると思っています。それをやってはいけないというのではなくて、やるかどうかに関 しては判断をしてよろしいということはきちんと書いてあるので、それを書いておかな いと、後ろのほうでまた何回か議論になると思うのです。組織防衛的なことはかなりこ れ入っているので、それは含まないとしておかないとわからないと思いますよ。 ○福永部会長  そういうご意見ですが、いかがでしょうか。 ○嶋森委員  私もこれは並列にするべきことを、含めたと書いてあるのでまずいのかなと。鮎澤委 員が言われているのは、患者、家族へよりも直接的な対応と、組織防衛としてのリスク マネジメントは別で、それを一緒にしてしまうと、患者、家族への対応が組織的なリス クマネジメントと受け取られる心配ですよね。 ○鮎澤委員  6頁目に書かれている事故発生時の対応すべてが、組織防衛のリスクマネジメントか のように、誤解をされてしまいかねないと思います。 ○嶋森委員  ですから私、ここで提案なのですが、患者、家族への直接的な対応と、それから組織 防衛と、すぐにリスクマネジメントと並列して、それを両方ともやるかどうかは組織が 決めればいいと表現を変えたらどうかなと思います。このどうかを含めたというのが。 だから家族へ直接的な対応と組織としてのリスクマネジメントに関連した業務について は、医療管理者がやるかどうかを含めて、その組織が決めればいいという表現に変えた らどうかと思います。 ○木下委員  組織防衛という言葉にだいぶ拘っておられますが、組織防衛というのは、患者に説明 して、きちんと対応することも組織防衛なのです。そういうことを考えれば、別に組織 防衛というのは、事実を公表すること以外に、何か特別に隠していくだとか、守ってい くだとかという意味ではない。すべてを引っくるめたことが、いまでは組織防衛になっ ていくわけですから、そういうふうに考えれば別にこの文章があっても、1つも不自然 ではないと思うのです。 ○福永部会長  ほかにいかがでしょうか。特にこれで問題がないような気もするのですが、先ほど嶋 森委員が言われた形に訂正してもよろしいですか、どうしましょうか。大体ニュアンス としては同じだと思うのです。 ○嶋森委員  木下先生が言われたのは、たぶん家族へきちんと説明することも、きちんとした組織 防衛という意味で捉えると、このままでいいのではないかという意見も、確かにそうか もしれないなと私自身思いました。 ○木下委員  逆に言うと、隠したりすることが、むしろ組織防衛ではなくなってしまうことで、き ちんと家族に説明して理解をさせてということは、病院の姿勢としては、大事な組織防 衛の一環ではないかということだと思うので、そういう理解でいれば組織防衛という言 葉があったとしても、問題はないと思うのです。 ○福永部会長  そういう理解の下での組織防衛という言葉だと理解できると思うのです。今日はおそ らく最後になると思いますので、文言についても皆さんの了解を求めてから進みたいと 考えています。ここのセンテンスはこのとおりでよろしいでしょうか。一応そういうこ とで進ませていただきたいと思います。ほかにいかがでしょうか。 ○飯田委員  3の1)ですが、表題が「安全管理体制の構築」になっているのですが、間違いでは ないのですが、医療安全確保体制の構築ということが原案だったと思うのです。それを あえて安全管理体制に変える意味が、法令云々という話があったようですが、管理する のが目的ではなくて、安全確保体制が目的なので、私は安全確保体制のほうがいいので はないかと思っていますが。 ○福永部会長  いかがでしょうか、これは前回、安全確保になっていましたね。 ○飯田委員  はい。途中から管理体制に変わってきたので、変える趣旨があるのはわかったのです が、それでも私は確保のほうがよろしいのかなと思います。 ○福永部会長  そうしたら、後もずっとここの文は安全確保になるのですか。  ○飯田委員  はい。 ○福永部会長  何かありましたら。 ○医療安全対策専門官  この点につきましては、医療法の中で「安全管理」という言葉で、指針、研修、委員 会の開催についても出されていますので、それに合わせました。ほかの所は安全管理と いう言葉に特にしていないのですが、ここは「安全管理体制」という言葉のほうが合っ ているのではないかというご意見もありましたし、事務局としても医療法との関係で、 こうしたほうが適切ではないかということで、変えさせていただいています。そういう ことで委員の皆様にもご意見を頂いています。 ○福永部会長  皆さんのご意見はいかがでしょうか。飯田委員の言われる趣旨というか意味は納得で きるのですが、事務局としてはそういうところとの整合性を考えて安全管理とされたわ けですね。何かこの点に関してご意見がございますか。 ○佐藤委員  安全管理と安全の確保ということで、基本的に主語がちょっと違うような気がするの です。この場合、私は安全管理体制のほうがニュアンス的にはいいのかなと思います。  その理由は何かというと、基本的にこれは組織づくりですよね。管理者がこういう組 織を構築していく。管理体制を築いていく。安全確保となると、結局病院の職員がすべ てに関わるということだと私は思っています。要するに病院全員が組織を挙げて安全の 確保に努めるという表現が合うのですが、管理となると例えば病院の管理者とか、あと 医療安全管理者とか、病院の安全を確保するための組織づくりについて、管理をしてい くというニュアンスのほうが強いのかなと思っています。(1)、(2)、(3)については、 組織体制の 構築、指針を作る。あと、目的に応じた活動を行えるように支援する。す べてが管理業務と考えます。医療安全管理者が実施するというニュアンスが非常に高い ので、安全管理という言葉のほうがいいのかなと。例えば安全を確保するための情報提 供、説明をする、研修会を開くのが安全の確保だと思うのです。安全管理というのは組 織全体的な運営というのですか、業務に関わってくるから、私は管理と安全の確保を分 けたほうがいいのかなと思います。 ○福永部会長  ほかにご意見いかがですか。佐藤委員、飯田委員、そういうことで安全管理というこ とで、ここは一応。 ○飯田委員  強くは言いませんが、私はやはり確保のほうがよろしいと思っているので意見を言っ ただけです。 ○福永部会長  文言としては、そういうことでの整合性も考えて、管理ということで、ここは使わせ ていただきたいと思います。 ○鮎澤委員  5頁の(2)事例の分析のところで、いくつかの分析方法が提示されていて、ここに はRCA根本原因分析と、SHELモデル、4M-4Eと3点書かれています。RCAというのは、 何か特定の分析モデルを指すものではなくて、表面だけの検討で終わっては駄目という 考え方を示すものですよね。つまりRCAと言えば、例えば「おたくの病院はちゃんとRCA をやっていますか?」「やっています」という質疑応答があって、次に「どういう方法で やっていますか」という質問に、「うちは4M-4Eでやっています」とか、「SHELモデルで やっています」とか、そういった質問が続くことになる。つまり、(1)(2)(3)は並列なモデ ルではないと思います。この書き方だと、4M-4EやSHELモデルと同じようにRCAという 分析手法が特定されているかのように誤解されてしまうのではないか心配しています。 この辺りに詳しい河野先生にもご意見を伺いたいと思ったところです。 ○医療安全対策専門官 本日ご欠席の河野先生からここにご意見をいただいていますので読ませていただき ます。  「これまで何回か議論をされてきましたが、やはり分析手法の具体的名称を入れるの は反対です。RCAがディファクトスタンダードだと主張されますが、RCAはいろいろな形 があります。インターネットで検索するとかなりの数のRoot Cause Analysisがヒット すると思います。それらをいくつか読んでみると、例えばあるRCAでは分析の手法を指 し、別な手法では改善の手法を指しています。用いるツールもいろいろなものがありま す。最も簡単な、5回なぜなぜを繰り返せのレベルから、分析のチーム編成やフィッシ ュボーンダイヤグラムを用いて改善に結び付ける手法を含んでいるものもあります。し たがって、ディファクトスタンダードと言えるぐらいのレベルであるくらい、ディファ クトであるのかという疑問があるのです。」というご意見をいただいています。 ○福永部会長  この件に関しては2回目でしたか、一応議論はある程度したかと思いますが、いま鮎 澤委員のご意見がありましたが、いかがでしょうか。  ○飯田委員  座長がおっしゃったように、これ一度議論をして、いろいろ反対意見、賛成意見があ って決まった話なのです。何でもそうですが、SHELモデルだって、私は違うのだという やり方がありましたし、そう言い始めると全部あります。SHELモデルもその発見もあり ます。実は私も共同でチームSHELモデルを作って、ぺーパーを書いていますが、それを 全部出せと言ったら、これきりがないので、そういうことを言っているのではなくて、 いまスタンダードライトラルシェルという手法があるわけです。何でもそうですが、品 質管理のいろいろな分析手法、インターネットで調べればいろいろな方がいろいろなこ とを言っています。それを全部取り上げて、だから一定していないということにはなら ないので、数年前は違いますが、日本の中でもいまはいろいろな団体でこれ統一した手 法でやりましょうということをやっているわけです。そういう意味でディファクターと 言っているので、これ以上のディファクテムはこの中でないですね。  アメリカのことは河野さんはかなり否定していましたが、実はアメリカを真似したわ けではないのですが、米国でもこれをVAでも、ジェイコでも、こういうものをきちん とやりましょう。FMAとRCAはスタンダードな方法を確立して出版までしてやったわ けですよ。そういう意味ではディファクトになっています。ただ、それに対する反対意 見は大変だから、難しいからとたくさんあります。それを言い始めたら全部SHELなんか やっていられないとか、そういうものなんて意味がないという人もいますからね。そう いうことを言ったら、すべて手法というのは普及しないので、少なくとも4病協で、あ るいは日本医療機能評価機構で。看護協会も去年から始めていると思いますが、一応そ の2つの手法に関しては統一の考え方も始めているわけです。そういう意味では普及す るためにも是非入れたほうがいいというご意見をしたはずなのです。それでも反対意見 はあります。  一般産業界でしていなかったという河野さんのご意見、あれは嘘であって、事実きち んとやって、RCAに関して現職でも分析をしようということで、いまやっています。そ れをいま私たちがやっているのと同じ手法を使って検討をしましょうということで、工 業・産業界でも動いています。ですから、いろいろな意見があるのは認めますが、少な くとも医療界の中ではこういうものが普及しないといけない時期なので、そのためには 是非入れてほしいということを申し上げて、入ったと思いますが、また議論が戻ってい るのです。 ○福永部会長  そうでしたね、共通理解してあったと思いますが、石川委員どうでしょうか。 ○石川委員  飯田委員のご意見に全く賛成です。鮎澤委員の言われているのも非常によくわかって、 根本原因分析をRCAは指しているのではないかということで、確かに平成17年の医療安 全対策検討ワーキンググループの報告書でも、根本原因分析の方法という文言が出てい ると思います。それは必ずしもRCAを指しているわけではなく、SHELでも4M-4Eでも根 本の原因を分析することが可能であると考えれば、鮎澤委員が言われたように、根本の 原因を分析するという文言を上において、その下にRCA、SHEL、4M-4Eと置いても整合性 は取れると思います。  ただ、このRoot Cause Analysisという分析方法は、いま飯田委員が言われたように、 ほぼスタンダードになりつつある方法ですし、これに特定するものでなければ、ここに 載せることは全然問題はないと思います。 ○福永部会長  ここの部分に関しては先ほど申しましたように、その時の議論として載せるというこ とになったかと思いますので、そういう意見を踏まえた上で鮎澤委員よろしいでしょう か。  ○鮎澤委員  RCAには、5whysから始まって、SHELモデル、4M-4Eもその他いろいろあるのだとい うことが整理できるような表現になっていれば、私もRCA、FMEAという、もうスタンダ ードになりつつあるものがここに書かれていることには決して反対ではありません。た だ、これだとSHELモデルや4M-4EとRCAが同格のように並んでしまっている所が気にな っています。 ○福永部会長  ただ、それをあえてまた書くとなると、非常に難しいというか、並列ではなくて何か いい方法がありますか。例えば鮎澤委員の提案として、ここを並列ではなくて並べると いう方法はあるのですか。 ○鮎澤委員  例えばRCAの下に、一段下げて、例えばとしていくつかの方法を提示していただくと いうのは、いかがでしょうか。5whysでもいいです。いちばん簡単なところからいけば 5whysも1つの方法です。「5whys、SHELモデル、4M-4E、フィシュボーン、そのいろい ろあります」という表現ではいかがでしょうか。 ○石川委員  それもそうですが、もう1つの提案は(2)【事故発生後の原因分析を目的としたもの】 の所を「事故発生後の原因を根本的に分析することを目的としたもの」と書いて、その 下にこの方法を並べるとか、そういう方法はあります。ただ、SHELと4M-4E以外にも色々 な方法がありますが、それらを全部並べると非常に混乱するのではないかと思います。 ○飯田委員  同じようなことを言おうと思ったのですが、根本原因分析というか、一応固有名詞と して考えたほうがいいと思います。根本の原因を分析する手法と考えた場合にはいくら ありますよと、RCAとは日本語に訳せば根本原因分析ですから、根本原因分析にはこれ とこれがありますよというのは、むしろおかしな表現になるので、私は元のままのほう がいいと思っています。  手法を全部挙げますと、特定4次まではあるという話が始まると、これもすべて品質 管理手法が必要になってきますから、そこまでやると医師会と同じように混乱しますの で、私はあまり挙げないほうがいいと思っています。 ○鮎澤委員  そのとき挙げるべきはSHELモデルという意味ですか。 ○飯田委員  いや、私が挙げたのではなくて、そういう意見があったので入っているわけで、それ は私は判定しなかっただけです。ほかの委員からはSHELも4M-4Eもあるよという話だっ たので、並列でもかまいませんという話をしたわけです。 ○鮎澤委員  逆にSHELモデル、4M-4Eも抜いてしまって、根本原因分析1つだけというのはいかが ですか。 ○飯田委員  私はそういう提案をしましたが、入れろという意見があったので反対しなかったわけ です。 ○福永部会長  そのとき確かに入れようという意見がありました。鮎澤委員がお休みのときだったと 思います。 ○石川委員  確かにその時は、既に現行にSHELとか4M-4Eを医療の中でやっている所がたくさんあ り、特に看護系では多いので、RCAだけ入れると、全部RCAに変えなければいけないの ではないかという懸念が発生するかもしれないということで、SHELも4M-4Eも入れまし ょうという意見だったような気がします。 ○福永部会長  そういうことで皆さんの意見として、すみませんが一応原案どおりということにさせ ていただきたいと思います。ほかにいかがでしょうか。 ○寺井委員  6頁の事故発生時の対策の所ですが、(7)番に事故発生後に当事者以外の職員に対する 説明、他の患者や地域住民への対応について検討するとありますが、これはどちらかと いうと医療安全管理者の業務というよりも、病院管理者だとか、事故対応委員会の判断 によるものだと思いますので、表現を変えるか、ここからは外していただいたほうがよ いかと思いました。  もう1点、(6)番についても、こういう書き方ですと、医療安全管理者が直接事故に関 与した職員の精神的ケア等のサポートを行うというように読み取れることが多いと思い ますが、実際には必要に応じて調整するという役割だと思いますので、「間接的に関与し ている」というニュアンスがわかるように書き替えていただくほうが現実的ではないか と思います。以上の2点をお願いします。 ○福永部会長  わかりました。そういうご意見ですが、いまの点に関していかがでしょうか。 ○楠本委員  私も全く同じところなのですが、(7)については、ポジションペーパーを準備してやる ことなので、(6)、(7)両方とも組織の決定に従うような、何か組織が方向性を出して、そ れに沿って行うというようなニュアンスが必要だと思います。(7)についてはむしろ管理 者が行うほうが望ましいのではないかと思います。 ○嶋森委員  前の議論を思い出したのです。飯田委員も最初に言われたので、組織防衛的なことと か、事故後の直接的な対応をしないと言っていたのですが、そうかといって全然書かな いと、何もしなくていいのかと思いますし、気がつかないで終わってしまうのではない かということがあったので、そこはしっかり病院としてやらなければいけないことが書 いてあると思います。でも、いま言われたように、全部安全管理者がやらなければいけ ないと表現がなっているのは違うなといま思っています、  最初の1行、医療安全管理者が事故発生時の初動対応として、必要に応じて次のこと が行われているかどうか。支援を行うとかという表現に1行目を変えて、下をなんとか 行うというよりも、事実確認とかと項目的に書いて、実際当院だと(7)でも医療安全管理 者が原文を考えて、それを執行部に出して、執行部が弁護士と相談してやるということ も実際にやっていますから、全く書かないというわけにもいかない。書かないと気がつ かないので1行目は必要に応じてそういうことの確認とか、必要に応じて支援を行うと いう形にして、この内容を確認したほうがいいですよとしたらどうかなと思うのです。 ○福永部会長  はい。ほかにいかかですか。 ○飯田委員  毎回同じことを言いますが、寺井委員と大体同じ意見なのです。ここではセーフティ マネージャーとしてあるべき事故確認であって、それ以外に精神的ケアも大事ですが、 それが意味がないというのではなくて、大事だけれども、これはセーフティマネージャ ーの仕事ではないと、私は(5)以下を削除するべきと毎回主張しています。なぜ入れなく てはいけないかと、漏れてはいけないと。組織防衛も漏れてはいけないわけで言いはじ めると。漏れてはいけないことを書くのだったら、すべてになってしまうので、セーフ ティマネージャーとしてこれをやりなさい、ここから先はやらない場合もあるよという 書き方がないわけではないのですが混乱する。  では、上とどう区別するのだ。上のほうはやらなければいけないけれども、下のほう はどうしてみようという話だと、読んだ人はわからないですよね。ですから、これは明 確にしたほうがよろしいかと。冒頭に申し上げたように、組織防衛として、とあえて書 いたほうがいいと言ったのは、こういうことがたくさん入ってきているので、毎回申し 上げているのだけれども、また復活しているので発言するのに疲れてきました。 ○福永部会長  ほかにご意見いかがでしょうか。 ○木下委員  特に7番ですが、7番はその現場のことを考えますと、必要に応じて当事者以外の職 員に対する説明、あるいは他の患者への対応については、施設の責任者と共に検討をす るぐらいにしていただいたほうがどうでしょうか。検討をすることは当然必要になって きます。  隠すのではないけれども、どう正確に伝えるか、検討をしてどうするかというのは必 ず出てくるので、地域住民へまで、院外まで伝えていくかというのは問題で、まず我々 はそう考えないと思います。少なくとも他の職員、他の患者に対する対応については、 自分だけで検討をするのではなくて、病院全体として考える必要が出てくると思います。 くどいようですが、そのように病院責任者と検討するということならば、この文面はあ っていいかなと思います。ついつい忘れがちなことですから。 ○福永部会長  そうですね。そういうご意見です。やはり入れておかないと、確かに忘れがちになる し、これがすべて医療安全管理者の仕事として言われると、非常に重荷になるし、いま 言われたような形のニュアンスでよろしいかと思いますが、いかがでしょうか。飯田委 員の言われるように削除というのもあれですが、この指針自体の性格にもよるかもしれ ませんが、漏れなくというか、忘れないでというところで、一応ずっと復活している部 分があるかと思います。いま木下委員の言われたような形の文言を加えてまとめたいと 思います。 ○木下委員  もう1つ対応の方法ですが、その際には対応方法についても検討するぐらいで、直接 説明は、ましてやホームページまでやりますと、全国に知れ渡るわけでして、そんなこ とをする所はないのでね。 ○福永部会長  そうですね。 ○木下委員  その際の対応方法についても、自分たちの所に合った方法について検討をするという ことですから、括弧内はいらないのではないでしょうか。そういうことは常識ですから。 ○福永部会長  これは絞ったほうが私もいいと思います。総花的にしても出来ないわけですので。そ うしたら(6)番、(7)番に関しては、そういうところで事務局で言葉を整理して、いま言わ れたようなことで表現していただけたらいいと思います。 ○医療安全対策専門官  この部分は、皆様のご意見を基にまとめさせていただきます。(7)の「地域住民への対 応」も削除してよろしいでしょうか。職員とほかの患者という医療機関内のことにしま すか、それとも地域住民ということは残しておいたほうがよろしいでしょうか。 ○福永部会長  現実的にそういうことが起こったときに、地域住民にうちの病院でこういうことが起 こりましたと知らせるかといったら、まず、現実的には絶対に知らせないでしょうね。 削除しましょうか。 ○医療安全対策専門官  はい、わかりました。 ○楠本委員  むしろ地域住民からは問い合わせが多くなる。逆に……ですよね。 ○医療安全対策専門官  それはまた二次的な医療です。 ○楠本委員  残しておいてもいいのではないかと思います。 ○医療安全対策専門官  そうしましょうか。 ○福永部会長  そういう意味ですね。 ○医療安全対策専門官  いかがいたしましょうか。 ○福永部会長  これらは実際には管理者と相談して協議してやることだと思います。 ○木下委員  それでしたら「他の住民への問い合わせに対する対応」とか、こちらから積極的に知 らせるという意味ではないということなので、私はそうは読めなかったものですから。 ○医療安全対策専門官  わかりました。 ○福永部会長  そうしましたら「問い合わせ等に対して」という文言を入れましょうか。 ○医療安全対策専門官  もう1つ、先ほど嶋森委員から上の文章の書きぶりとして、「事故発生時の初動対応と して、次のようなことを必要に応じて支援する」と書いて、その下の項目では「〜を行 う」という言葉では書かないで、体言止めというか、そういう形で書いたらどうかとい うご意見でしたが、それで修正してよろしいでしょうか。 ○福永部会長  そうですね、そのほうがいいかと思います。 ○医療安全対策専門官  わかりました。 ○福永部会長  ほかの部分、いかがでしょうか。 ○寺井委員  事故発生のときの対応の所で(3)の後半部分、必要に応じて、製造販売業者に連絡し対 応を相談すると、これは機器や薬剤が関与した場合のことを書いているのですが、意図 がよくわからなかったのでご説明していただければと思います。  ここの全体の(1)から(7)のところは、事故発生時の初動対応なので、もしもこれが再発 防止だとか、原因究明のことで言っているのであれば、次の項に(3)で再発防止があ るので、そちらの事故調査のほうに含まれるということでいいかと思います。ここに、 このように具体的に明示した意味がよくわからなかったので、お教えいただければと思 います。 ○嶋森委員  私の所ではときどき、手術中に使った機材等が不具合で何か起きたときに、その機械 の問題かどうかを業者に言って調べてもらいます。今までそういうデータがあるのかな いのかということで、原因を明らかにすることをやっています。  そういう意味で、事故発生時に時間がたたないうちに、そういうことをきちんと調べ ておいたほうがいいかなという意味では理解したのです。でも、それは確かに事故原因 分析ということになるかもしれません。すると、次の項でもいいかなとは思います。私 の理解としてはそういうことです。 ○鮎澤委員  私もこの文章にとても違和感を覚えました。確かにいま医療機器絡みで事故が起きた ときには、機器メーカーと連絡をとって事故原因を分析しているのですが、問題が起き た機器を製造業者に渡してしまえば、大事な証拠が保全されていないことになる。 そ うしたことも考えていくと、機器絡みの事故の対応というのが実はまだしっかりできて いないということに気付きます。  ただ、少なくとも「対応を相談する」という表現は誤解を招きやすいと思います。ま ず機器や薬剤が関与した場合に連絡すべき先は製造販売業者だけではなく、いろいろあ るわけです。そこのところをどう書き込むかの話と、製造販売業者に対応を相談すべき なのかという話の2つがあります。書き方としては、「必要に応じて連絡をする」ぐらい が妥当なのではないかと思っています。また、ほかに報告すべき先を書くのであるなら ば、「関連機関に報告をすると共に製造販売業者に連絡をする」と書くかどうか、この2 点を検討していただく必要があるのではないかと思いました。  いま「報告すべき先を書くのであるならば」と申し上げましたが、「事故が起きたとき に報告すべき先、また報告したほうがいいとされている先に報告する」ということが、 この(案)の中に書かれていないのです。例を挙げれば、「医療機能評価機構に報告をす る」といったようなことです。ですから、ここで「関係機関に報告をすると共に」と書 くとすると全体との整合性の検討が必要になるかもしれません。 ○福永部会長  いまのご意見いかがでしょうか。 ○石川委員  どう文言を変えたらいいか、いま具体的には浮かばないのですが、嶋森委員が言われ たような、何か機器の不具合が生じたときに、鮎澤委員が言われましたが、保全の問題 がでてきます。カテーテルが切れたり、何か物が壊れたり、外れたりするときに、初動 対応として、それを現場できちんと保全することは大切です。非常に忙しい状況だと思 うので、医療安全管理者なり、それに関する人たちが、その物自体を保全することは、 極めて重要なことと思います。  場合によっては不具合の部分を、顕微鏡で見たり、本当に不具合だったのかというこ とを、機器の業者と一緒に検討している所もあると聞きますが、それはかなり先のレベ ルで、そこまで医療安全管理者がやらなければならないかということはありますが、特 に機器等に関しての文章は、現場の保全をどうするかということで、入れておいたほう がよいと思います。 ○佐藤委員  これ私も気になった言葉なのですが、医療安全管理者がこういう状況で基本的には直 接薬剤とか医療機器等に対して、迅速に対応というのが知識的にも難しいところがある と思うのです。  こういう場合は機器とか薬剤に関しては、その施設内のある種の関連部署にまず連絡 をして、その対応をお願いするというか、対応をしてもらうのが筋かなと私は思うので す。その後、基本的に必要に応じてメーカーに連絡をする、情報収集ですね。鮎澤委員 の意見と私は同じなのですが、そういうワンクッションを入れたほうがいいのかなと。 それともこれを全部削ったほうが私はいいと思います。全体の流れとして、ここだけ非 常に具体的なのですよ。この指針の中で用語が機器とか薬と入っているのはここだけな のです。確かに非常に違和感があって拘りがある所なのです。そうならば削るかあるい はあえてこれを生かすならば、施設内の関連部署への連絡をするというぐらいに止めた ほうがいいのかなとは思います。 ○福永部会長  これもケースバイケースというか、いろいろなことが起こり得ると思いますが、現実 には医療安全管理者が、いま機器、薬剤のことについても一応やっている部分があるの です。だから、ワンクッションを置くとか、いろいろやり方は違うと思いますが、何ら かの形で書き方を残したほうが、私はいいような気がいたします。ただ、今日が最終的 な会合なので、言葉としてもある程度整理しておきたいと思いますが、ここの部分いか がでしょうか。 ○医療安全対策専門官  この場でまとめる形で文章のご検討をお願いいたします。いま鮎澤委員のお話と佐藤 委員のお話をお聞きしていて考えましたが、「医療安全管理者がすることとして、医療施 設内の関連部署に連絡をして対応を依頼するとともに、必要とあれば製造販売業者に連 絡をする」という書き方でよろしいのでしょうか。 ○寺井委員  この(3)の「行う」までの前半部分は入れなくてはいけない部分だと思います。議論は 後半部分だと思います。いま専門官が言われたような内容でいいと思うのですが、もし できれば、連絡というより情報収集といった形でいいかもしれないと思うので、まずは 情報収集という形にしていただくほうが、これほど具体的に書くのであれば違和感がな いかと思います。結構、慎重な配慮が必要だと思いますので、ケースバイケースという ことは存じていますが、文章の力は偉大なので、そのようにしていただけたらと思いま す。 ○医療安全対策専門官  医療安全対策管理者が情報収集するということですか。それともその施設内の関連部 署の方が。 ○寺井委員  佐藤委員が言われた、関連部署に連絡をするとともに、必要であれば医療安全管理者 が情報収集をする。 ○医療安全対策専門官  わかりました。 ○福永部会長  時間の関係もありますので、ここの部分は一応終わりたいと思います。次いかがでし ょうか。 ○飯田委員  7頁の5)です。毎回申し上げていることなので、たぶん平行線なのかもしれません が、(3)の2行目、患者、家族が参加することでという表現ですね、協力を要請すると かお願いするという趣旨の表現にしていただきたいということを何回も申し上げている のです。患者が自主的に参加するような、参加をしないとこれ医療の安全が確保できな いという話では困るので、私は専門家ですから、もちろん言うまでもなく間違いは起こ りますが、それを前提の安全確保では困るわけです。  ですから、もちろん患者、家族が一緒にやりたいと言われる場合には、もちろんいい のですが、それは例外的であって、毎回申し上げるように、ほとんどこんなことしたく ないわけです。安全を確保してくれというのが本音だと思うので、ここは参加ではなく て、むしろ私は削除すべきだと思っていますが、もし、入れるのであれば、協力をお願 いするという趣旨の文面に変えていただきたいと思います。ここは是非そうしていただ かないと趣旨が全然変わると思います。  患者教育も大事だということはわかります。それだったら、そういうふうにきちんと 別の項目を立てて書くべきであって、安全確保に患者の参加が必要だという趣旨にこれ はなりますから、これは別に書くなり削除していただきたいと思います。 ○福永部会長  この点も前回からずっと議論されているところですが、いかがでしょうか。 ○飯田委員  毎回申し上げますが、飛行機に乗るときに落ちるかもしれないから参加しろと言いま すか。決してそんなことは言いません。食事を出すときに、これ毒が入っているかもし れないからきちんと監視しろと要求しますか。そんなことあり得ないですよ。我々そう いうことを平気で書いているのです。恥ずかしいと思わないといけないと私は思います。 不十分だから情報を提供してください、何かあったら教えてくださいと、お願いするの は結構ですよ。それを参加という言葉を使われると非常に誤解を招きます。私たちがで きることはきちんとやりますよ、至らないところがあったらお願いしますという書き方 にしていただかないと。 ○嶋森委員  これも毎回言い続けて申し訳ありません。実際私は事故に遭った患者の家族等を含め て医療安全に参加する必要があると思っています。前にも言いましたが、乳癌の患者が 乳房を切断しないで温存の手術の方法を日本で是非広めて欲しいと活動をしたり、レセ プト開示に向けて活動をしたり積極的に取り組んでいて、むしろそういうことをやるこ とに医療者に協力してほしいと言っている、そういう意味で主体的な参加はあると思う のです。ですから、参加という言葉が私は適当だと思います。自分の体のことは自分で 決めて、医療者は専門家としてその患者の治療や健康回復にある意味協力をする形もあ り得るという意味では、やはり両方が協力をするという意味での患者の参加という言葉 を、私は是非残していただきたいと思います。 ○飯田委員  それを否定したわけではないです。そういう方がいらっしゃる、それは結構です。た だ、ここに最初から参加ということを前提の文章ではまずいのではないですかと、そう いうことを書くならばわかるように、項をわけてそういう文面で書いてください。そう いう方はいますよ、否定しませんよ。すべて確認したいタイプ、それは結構です。そう いうものを排除しているわけではないのです。それを前提の安全確保では困りますと言 っているのです。意識のない方が多いわけです。ICUの検討ガイドラインのときも議 論をしましたが、ほとんどそういうことに患者、家族は参加できないのですよ。いちば ん問題のところが、いちばん安全確保をしなければいけないところは、そういうことは むしろできないのです。そこで私たちは安全確保をしなくてはいけないのです。元気な 患者で自分たちも参加したいと言っている患者のほうがむしろ楽なのですよ。そちらの ほうが事故が起こりにくいのです。そういうことがあっても結構です。それを書くので あれば、別な項目を立てて、きちんと分けて書いていただかないと誤解を招きます。 ○福永部会長  ほかの委員の方、ここは。 ○石川委員  そのご意見もよくわかります。(3)の文言は、患者に情報の収集と情報の提供、それ から研修の開催に参加というか、協力でもいいのですが、そういうことによってという 文章になっています。そして、最後は働きかけるということになっているので、必ずし もすべての患者に医療安全に関して全部参加してくださいと申し上げているわけではな いと思います。実際に患者が医療者対象の研修に参加されている所もありますし、いま は日本だけではなくて、アメリカでも患者参加が1つのトピックになってきています。  患者がそうやって医療の中で一緒になることによって、医療者も安全に対する意識が 高まったり、医療者の視点も変わったりということで、非常に良い結果が得られている ようです。臨床の現場ではあると思われますので、参加という言葉は語弊があるかもし れませんが、いちばん簡潔でよいかと思います。 ○木下委員  いま石川委員が言われたようなことなのだろうなと実は思っています。飯田委員が言 われていることは、私も最初そういうことを考えました。つまり、医療安全は病院が責 任をもつことであって、プロの集団として患者やら家族が入ってどうだこうだというこ とが馴染まないと思っていましたし、そういう部分は確かに、それはそれとしてあるの です。  いまの時代ですから、そういう目にお遭いになった方たちも一言、こういう配慮をし てもらいたい、ということを言ってもらうチャンスを与える場面は、毎回ではないけれ どもあってもいいかなという意味で、飯田委員が言っているような趣旨はそれはそれと して私は、院内のきちんとした、変な言い方ですが、実はご家族のご意見は本とかいろ いろなことでも同じような、それほど変わったご意見が出るわけではなくよくわかるの で、そういうことを踏まえて我々がやるべきであって、それ以外のこととしては、こう いうこともありかなと私は理解しました。その意味で、あえて、いま言ったようなこと として削除ということまで強い文言ではないと思います。  ですから、お役目柄担当の方々、安全室とのお考えもいろいろとおありだと思います し、そういったことを配慮した上ではこういう表現もありかなということで、いいと思 います。 ○福永部会長  おそらく、深い意味でこれを検討したかどうかはわかりませんけれども、確かに医療 安全対策検討会で患者参加という言葉を使っているのですね。 ○楠本委員  平成17年の報告書の中で「参加を」としていますので、やはりその言葉は大切だと思 っております。 ○福永部会長  いま言われたことはまさにそのとおりなのですけれども、一般的な意味で、患者参加 という言葉が使われることは事実ですね。 ○楠本委員  それとですね、いまがん対策基本法を設置しようとしていますが、それに向けて患者 さんの団体が患者機構をつくる動きになってきてそのスローガンの1つが患者参加にな っていますので、そういう問題がなってきていますということで、私はこれでよろしい のではないかと思います。 ○福永部会長  そういうことで、おそらく納得できない部分もあるかと思いますけれども、一応ここ の部分は患者参加ということでご了解いただきたいと思います。  それでは、次の研修プログラム作成指針、業務指針と重なる部分が多いので、だいた い議論したところになるかと思いますけれども、研修プログラム作成指針の部分で何か ご意見がありましたらよろしくお願いいたします。 ○寺井委員  8頁いちばん下の4番の1)医療安全の基本的知識等というところですけれども、会 議の最初に組織防衛は範囲に含まないということでしたが、医療安全と医療事故に関わ る、法律に関する知識は必要ではないかと思います。それがこれ以降どこにも入ってこ ないので、ちょっとそのことをご検討いただきたいと、私は是非入れていただきたいと 思います。 ○福永部会長  ということですが、いかがでしょうか。 ○医療安全対策専門官  その次の(2)の中の(1)にあるものとは別にということでよろしいのでしょうか。 安全管理体制の構築に必要な法令指針等というところとは別に、基本的知識の中に1つ 入れておいたほうがいいということですか。 ○寺井委員  はい。次の頁の安全管理体制の構築に関する法令とかは違う法律、医療法だと思いま すので、医療事故後の、あるいは医療安全に関する刑事、民事もありますので、法律に 関する知識は必要ではないかと考えます。 ○医療安全対策専門官  はい。 ○福永部会長  どこかに加えてください。よろしいでしょうか。 ○飯田委員  9頁の(1)の安全管理体制の構築に必要になっているのならば、医療安全管理に関 する法令にしておけば全部含めてしまうのですか。 ○福永部会長  そうですね。どうでしょうか。私は含まれるのではないかと思いましたが。 ○寺井委員  もう1つ上の項目が、いま飯田委員がおっしゃったところは体制の構築になっていて、 私が法的知識を入れていただきたいと言ったところは、基本的知識等になっているので すけれど、そのバランスはいかがでしょう。 ○福永部会長  どうしましょう。いかがでしょうかね。 ○医療安全対策専門官  寺井委員のいまのご意見は、2)に入っている(1)は、1)に入れた書き方のほう がよろしいということなのでしょうか。 ○寺井委員  いいえ、私はそれより単純に、基本的知識として、医療事故に関わる法律を入れてお いたほうがいいのではないかと。 ○福永部会長  (2)心理学とか人間工学と並列するような形でよろしいのですか。 ○寺井委員  はい。いままでされてきているプログラムではここの部分に入っていることが多いと 思うので、ここのと言ったのは基本的知識等ということで、これらヒューマンエラーと か、医療安全管理に関する知識、質向上評価、そして、法的知識といったことが盛り込 まれていることが多いかと思います。 ○飯田委員  そうであればまさにそのとおりで、おっしゃったように2)の安全管理体制ではなく て、安全管理に関する法令や指針等にして上に持ってくればいいのだろうと思います。 そうすると、ここ削除したほうがいいと思います。差し替えればそうしたほうが趣旨が。 ○福永部会長  そうですね、そうしましょうか。そのほうがすっきりすると思います。こちらに移し 替えるということでここの部分は整理いたします。ほかにいかがでしょうか。 ○鮎澤委員  すでに議論が済んでいたら申し訳ありません。いま多くの研修で法的なことも含めて 保険の簡単な整理をしています。賠償責任保険とはどういうものなのか、簡単なアウト ラインを知っておくことは必要ではないかと個人的には思っています。それを書き込む かどうかは検討していただきたいと思います。関連する法規としていわゆる安全管理体 制関連の法規だけではなくて、民法、民事、刑事、行政処分に関連する法律も基礎的知 識の中に入るのであるのならば、保険に関する基礎的な知識が入ってもいいのではない かと思うのですがいかがでしょうか。 ○福永部会長  寺井委員、いかがでしょうか。 ○寺井委員  私も知識としては非常に必要だと思います。民事、刑事、行政処分のことを知ってい て、その後どうなるかがわからないのは片手落ちかもしれないので、入れていただいた ほうがいいかと思います。ただ、1つ懸念は、いまいろいろな所でされているプログラ ムを見ますと、組織防衛、保険のことを入れるとその時間が多くなって、分析ですとか、 業務に関する時間が取れないという現状を聞いております。その時間配分をしっかりし ていただくことをどう伝えるかは難しいと思いますけれども、それが私の懸念ですが、 入れていただくことも必要かと思います。 ○福永部会長  どうでしょうか。 ○石川委員  そういう研修を受けたことがあるのでよくわかりますが、基礎的な保険の知識、算定 方法等の内容かと思います。そうすると、それは医療安全管理者の業務の範囲を越えて、 医療機関の管理者の業務と思いますので、指針に書くのはいかがなものかと思います。 ただ、保険の業務の研修ということになりますと、確かに1日がかり、半日がかりにな るので、その時間も惜しいということもあります。どのぐらいの基礎知識が必要なのか わからないので、他の項目とのバランスを考えると、大項目として入れるのは賛成でき ません。 ○嶋森委員  私も項目として入れるのは全体のバランス上、難しいなと。ただ、知識はあったほう がいいとは思いますけれど。むしろ、基礎知識(1)の施策の動向とかで触れてもらえ ばいいのかなと。つまり、無過失補償の制度はいろいろ変わってきていますけれど、そ ういうのは動向のところで、つまり医療のリスクがあるというのを前提として過失補償 が出てきていますね。そういう中で補償制度、保険制度を語ったほうがいいのではない かなと。そこをわざわざ項目で挙げるのはちょっと大きすぎると思います。 ○石川委員  私もそう思います。ただ、医療者に対する賠償責任保険のことを知らない人がいると いうこともあると思いますので、医療機関としての保険がどうなっているかということ も簡単な分はどこかでやったほうがいいという意見です。 ○福永部会長  いかがいたしましょう。ほかにご意見はありますか。 ○木下委員  事後の、つまり何か起こってしまった後の保険の問題、民事責任、行政処分、刑事責 任の問題は、何か起これば通常弁護士を介していろいろな相談をするのですね。ですか ら、そこで具体的にどういう方向でということになると思いますので、文字どおり、事 が起こった後の院内の対応としては基本的にそういう方向だというぐらいのことで、あ まり内容について、医療安全管理者はそこまで全部細かいことを勉強するのは勝手です がデューティーとして、義務として持つことはあまり意味ないと思うのですけれど。 ○福永部会長  そうですね。知識として入れるのは構いませんけれども、研修のプログラムに加える ことに関しては時間の制約もありますし、一旦入れてしまうとそれもプログラムの中に 入ってしまいますので、一応入れないことにしましょうかね。どうですか。 ○医療安全対策専門官  いまいくつかの例を聞いていて思ったのですけれど、この中で安全管理に関する法令 や指針等というのを盛り込みましょうというのがありましたので、例えばそこに「制度」 とかいう言葉を1つ入れて、先ほど言った保険制度もありますでしょうし、無過失補償 制度もありますでしょうし、そういういろいろな制度、医療安全に関する制度というこ とで、もし入れられるのでしたら「制度」という言葉を入れたいと思います。いかがで しょうか。 ○福永部会長  そういう形でお願いできたら。 ○医療安全対策専門官  わかりました。 ○福永部会長  ほかにいかがでしょうか。 ○飯田委員  9頁の3)(1)の(1)で成人教育という議論が出てきているのですが、いかにも唐突で、 なぜここに必要かと。もちろんそういう考え方があるのでしょうけれども、これを言い 始めると心理学、倫理学からすべてそういう視点を置いた研修をしなくてはいけないの で、私はここであえてこれは必要でないだろうと思っております。あまりたくさん書か ないほうがいいだろうと。これを書き始めるといろいろ、むしろ倫理学のほうが大事で それをどうするのかという話になりますので、それは別のテーブルで教育を受けると、 あるいはそういう視点で考えるということで、あえてこれを入れる必要はないだろうと 思います。 ○福永部会長  というご意見ですが、ほかの委員の方いかがでしょうか。 ○飯田委員  成人教育が必要ないというんじゃないですよ。必要ですけれど、あえて書く必要はな いだろうと思っております。 ○福永部会長  ほかの委員の方、ご意見がありましたらどうぞ。どうでしょうか。 ○石川委員  ここに書かれているということは、いわゆる講義とか講演の一辺倒の知識、伝達型の ものではなくて、演習とかグループワークとかを含めて社会経験を活かして気づきを得 るという意味での成人教育なので、あってもいいと思います。 ○福永部会長  確かにちょっと唐突な気が私もしたのですけれども、ほかにご意見は、嶋森委員はど うですか。 ○嶋森委員  成人教育とは相手が経験のある大人を対象とした教育で、その経験を活かした教育と いう意味で使われます。安全管理者は現場でやってきた人たちが多いので、まあ、これ からやる人もあるのですけれども、そういう経験を活かした教育をしていくという意味 での成人教育という考え方を用いた教育、研修プログラムで基本的なプログラム転換の 姿勢という意味では私は。成人教育としても重視した教育研修であるということで、そ の中にグループワークとか、いわゆる講義でないものを入れていくという意味では是非 入れておいていただいたほうがいいかなという気がします。 ○飯田委員  お二方がおっしゃったことは(2)以下に具体的に書いてあるのです。あえてここに書く 必要はないのであって、もし書くのであれば、申し上げたいろいろな、諸々なことが基 本的に大事ですから、そういうことを考えなさいということかもしれませんので。逆に 一人前の人間に対してが前提ですから、それがわかった上でやっているわけで、こうい う観点が必要じゃないというのではなくて、むしろ、具体的に(2)以下のことをきちんと 明示してあるから私は必要ないだろうという話をしているのです。これを書き始めると もっといろいろ大事な視点がありますから、それを全部書かなくちゃいけなくなります。 ここだけが出てくると、ちょっと違和感があると思います。 ○福永部会長  ほかの委員の方いかがでしょうか。 ○鮎澤委員  実は私も違和感を覚えました。いま改めて読んでみたのですが、成人教育という言葉 に解説を加えなければいけないのであるならば、やはりこれは馴染みにくい表現だと思 います。飯田委員がおっしゃっているように(2)以下に組込まれていることで、私は(1)は なくてもいいのではないかと思っています。 ○福永部会長  私も鮎澤委員の意見に、説明を加えなければならないのだったら削除したほうがいい のかなという気がするのですけれども、ほかの委員の方いかがでしょうか。何か自分の 意味というか、これはおとせないというのがあるのでしょうか。特にないですか。 ○医療安全対策専門官  そうですね。初めから、成人教育のことは骨子案のときからあり、そして、成人教育 という文言がわかりにくいというご意見がありましたので、意味内容については資料か ら出してまとめさせていただいたのですけれど、皆様のご意見でこれはどうしようかと お決めいただければと思います。 ○福永部会長  よろしいでしょうか。 ○医療安全対策専門官  はい。 ○福永部会長  何かほかにご意見はありますか。 ○嶋森委員  ないと他に大きく影響するわけでもないので、なくてもいいと思います。 ○福永部会長  そういうことでしたら、(1)の成人教育は削除ということでご理解いただきたいと思い ます。それでは、だいたい時間がきつつありますけれども、全体を通して何かご意見い ただきたいということがありましたら、どうぞお願いいたします。 ○木下委員  これを見ますと、安全管理者がいればすべて医療事故がなくなるような雰囲気も、す ごいプログラムですね。だけれどね、実際医療管理者がこれだけのことをやれば安全か というと、この発想ははっきり言って上から下への発想なのですね。安全管理者がいて、 研修をして、指導してと、常に上からこうせい、ああせいなのですよ。医療事故をいか に防止するかというのは、実は現場をやっている方たちの意識をいかにその気持ちにさ せるかという視点がいちばん大事だと、管理者の役割はそれに尽きるのではないかとい うぐらいに、個々のことを案にしてもあまりガンガンにすると研修に出席することが目 的で、早く時間終わらないかなということになりかねない、現実的には。医療安全部会 の要請のところで参加のことがありましたね。そういうことも然る事ながら、いかに医 療管理者の役割として現場の者がその気になるかという、気持ちを鼓舞するような役割 を一言入れてもらいたいなと思っていました。  そういうことがないと、何かこれでもってすべてがという感覚になっては困るなとい う意味で、要は看護師さんが現場で患者さんに接するとき、医師も、若い医師も我々も そうですし、それから検査もそうでしょう。直接患者さんに接する方たちすべてが我が 身のこととして、何とかこれはきちんと、何か問題点があったらそれを自分たちの手で どうしたらいいかと考えさせる気持ちにさせるというのかな、そういう役割がものすご く大きい。それこそが私は安全管理者の大事な役割でないかと思いました。ですから、 そういうことがわかるような文章が書けないかなと。6)の安全文化の醸成というのは、 この病院の、現場の人たちもその気だよということになってもらいたい。そのための役 割を演じてほしいと思いますね。そういうことが(1)、(2)、(3)、(4)のどこかに 加えてもいいのだけれど、(5)とするのはオーバーかもしれませんけれど、そういうフ ィロソフィー、考え方を是非入れてもらいたいと思いました。 ○福永部会長   そうですね。非常に大事なことだと思います。やはり主体的に参加するのは医療安全 管理者だけではなく、それぞれの職員一人ひとりですので、いま言われたような文言を、 5番のどこか、最後の「おわりに」に、入れましょうかね。5番がいいかな。 ○医療安全対策専門官  もしできれば、安全文化の醸成はとても大切なことであり、木下委員からいまご意見 がありましたので、皆様がよろしければ、職員の意識を高揚させるというか、やる気を 出させるという内容の文章を入れてもよろしいでしょうか。 ○福永部会長  抽象的なのですけれど、やはりそれがいちばん大事だと思いますので、よろしいでし ょうか。 ○木下委員  そういう気持ちにさせる役割。 ○医療安全対策専門官  その役割が医療安全管理者にあるということですよね。 ○木下委員  はい。 ○医療安全対策専門官  木下委員、(5)として入れるか、順番はいいのですけれど、入れることでよろしいで しょうか。 ○木下委員  私は(5)ぐらいにそういった、どういう文章にするか、文才豊かな方にお願いして、 わかりやすくやっていただければ(5)でいいと思いますけれど。 ○福永部会長  それでは、(5)にいま言ったような趣旨で付け加えることでお願いいたします。 ○医療安全対策専門官  はい。 ○福永部会長  ほかに何か、全体を通してご意見がありましたらよろしくお願いいたします。今回議 論をしたり、この委員会だけではなく外部委員会でいろいろ議論をされて、そういう意 味では深い討論、議論ができたように思います。細かい文言等は部会長の私と、事務局 とで整理させていただいてよろしいでしょうか。ほかに何か、もしご意見がなければ、 事務局から今後のことについてお願いできますでしょうか。 ○医療安全推進室長  これまで4回にわたってご議論いただきまことにありがとうございました。今後の予 定につきましては、本日の部会でいただいたご意見に基づき、ご指摘に沿って文言を直 して、最終的に部会長の確認をいただいた上で公表したいと思います。この公表に際し てはできるだけ広く知らせをしたいと思いますので、各都道府県、医療関係の団体等に 通知とともに送付を行い、実際の現場でこれを使っていただけるようにしていただきた いと考えております。また、まとまり次第、厚生労働省のホームページにも掲載をして いきたいと考えております。本日はどうもありがとうございました。 ○福永部会長  どうもありがとうございました。それでは、これで医療安全管理者の質の向上に関す る検討作業部会を閉会したいと思います。委員の皆様に置かれましては、毎回非常にお 忙しいところをご出席いただきありがとうございました。今後も医療の質の向上及び医 療安全の確保のためにご尽力いただきますよう、よろしくお願いいたします。拙い司会 で申し訳ありませんでしたけれども、ご協力のほどありがとうございました。これで終 わります。 (紹介先)  厚生労働省医政局総務課医療安全推進室   医療安全対策専門官 小林  03−5253−1111(2579)