07/01/19 寝具類洗濯専門部会 第3回議事録           第3回寝具類洗濯専門部会議事録                  日時:平成19年1月19日(金)/13:30〜                  場所:はあといん乃木坂(312会議室) ○佐藤係長  定刻となりましたので、ただいまから「第3回寝具類洗濯専門部会」を開催させてい ただきます。斧口委員は遅れていますので、お見えになりましたら、ご紹介させていた だきたいと思います。  討議に入ります前に、本日の資料の確認をさせていただきます。議事次第、座席表、 委員名簿、資料として「報告書(案)」、その付随として前回の会議における各委員の ご意見等を踏まえて「報告書(素案)」を修正(添削)したものを参考として添付して おります。次に、参考資料1として「作業所における必要換気量」、参考資料2として 「高濃度のオゾンガスに被曝した場合の応急処置」ということで資料をそろえさせてい ただきました。不備等がございましたら、事務局にお申し出いただきたいと思います。 よろしいでしょうか。  それでは、以降の議事につきましては、座長にお願い申し上げます。 ○座長(大久保)  お忙しいところをお集まりいただきまして、ありがとうございます。それでは、早速 議事に入りたいと思います。本日の議題は、「寝具類洗濯業務におけるオゾンガス消毒 に関する報告書(案)」について、「その他」です。  前回(第2回)の会議において、報告書(素案)についてご議論いただきましたが、 その際、委員の皆様方からいただきましたご意見を踏まえて、事務局において整理をし て「報告書(案)」が作成されています。本日は、この「報告書(案)」について、最 終的な確認をしたいと考えています。  それでは、事務局より、報告書(素案)からの修正点も含めて、資料のご説明をお願 いしたいと思います。 ○佐藤係長  参考資料1、参考資料2について先に説明させていただきます。前回(第2回)の会 議において、委員の皆様から、作業所における換気量についてということと、オゾンガ スが漏洩した場合の作業従事者に対する応急処置などについて、少し整理をしていただ きたい、という宿題をいただいておりましたので、参考資料としてまとめさせていただ きました。  まず、「作業所における必要換気量」ですが、現在、いわゆる寝具類を洗濯している 専門施設である工場については、特段の基準がございません。1番目の3つ目の○のよ うに、建築基準法に基づいて必要な開口部分を設けて換気をしているという状況です。 建築基準法による方法として、第28条第2項には、次のように記載されています。「居 室には換気のための窓その他の開口部を設け、その換気に有効な部分の面積は、その居 室の床面積に対して20分の1以上としなければならない。ただし、政令で定める技術的 基準に従って換気設備を設けた場合においては、この限りでない」という法律になって います。現在、寝具類洗濯の専門工場におきましては、建築基準法に基づき、必要な開 口部分又は技術的な設備を設けて、適切に換気をしておりますので、そこにオゾン設備 が導入された場合においても、従来の対応できちんと換気ができるということを、建築 基準法に基づいて説明させていただきました。例として、100平米の部屋についてはどの ぐらいの開口部を設ければいいか。床面積が10×10の100平米の場合、有効開口面積とし ては約5.4平米の窓を取り付けることとした場合、これに応じて、100平米の床面積では、 建築基準法に従って設けなければいけない開口部分というのは5平米必要であることか ら、5.4平米の開口部分、つまり窓を設けた場合には、この窓による自然換気で基準をク リアしているということです。  参考資料2は、「高濃度オゾンガスに被曝した場合の応急処置」です。いろいろなデ ータを確認した上で、厚生労働省中央労働災害防止協会安全衛生情報センターの「化学 物質等安全データシート」の「オゾン」から参考文献として抜粋させていただきました。 吸入した場合は、新鮮な空気と安静、必要な場合は人工呼吸を行う。皮膚に付着した場 合、凍傷時は多量な水で洗い流し、衣服はそのままで脱がさないようにする。目に入っ た場合は、必ず数分間多量な水で洗い流す。これらのことを踏まえ、オゾンガスに被爆 した場合は、新鮮な空気と安静により、必要な場合は人工呼吸を行い、病院や医師に連 絡をして指示を仰ぎ、病院に搬送するなど適切な措置を講ずることが必要であると考え ます。行政側から地域の病院等に対して、このような細かな周知をするということでは なく、まず、事故を起こさないということを前提に、事業所のほうできちんとガイドラ インや機器操作マニュアルなどを整備していただいて、万が一事故に遭遇した場合には、 適切に対応して、医師等の指示を仰いでいただきたい、ということで整理をさせていた だきました。参考資料1、参考資料2の説明は以上です。  続けて、報告書(案)の説明をさせていただきます。別添「参考」資料で、前回から 修正したところを赤字で添削しておりますので、そちらを基に説明させていただきます。  まず1頁目ですが、「報告書(素案)」の「素」を取りまして「案」とさせていただ きました。1の「はじめに」ですが、医療法等の改正にともなうもの、現在の医療をめ ぐる状況について、直近の状況を捉えたもので、このように整理させていただきました。  真ん中ですが、「同法第29条に規定された」を「医療機関内で」と整理させていただ きました。マル1、マル2、マル3の説明ですが、やはり規則で定められているという ことで、少し難しい表現ではありますが、このように整理させていただきました。  その下ですが、「医療機関以外の専門施設で」という表現を挿入させていただきまし た。今回は病院の中の設備の基準ではなく、受託事業所が医療機関以外の専門施設で行 う消毒に限るということで、このような表現で整理させていただきました。以降、この 表現の修正は、統一の表現ということでご理解いただきたいと思います。  下から3行目ですが、「より安全で有効なガス消毒」の前に「オゾン」を挿入して 「オゾンガス」ということに限定させていただきました。それから、この部会の位置づ けと目的をはっきりさせるために、「医療関連サービス基本問題検討会の下に「寝具類 洗濯専門部会」を設置し、」ということで整理をさせていただきました。  2の「基本的な考え方」ですが、前回の会議で、消毒が必要な寝具類のうち、熱水消 毒ができない場合があることをきちんと整理する必要がある、というご指摘をいただい ていましたので、ガス消毒をするものと、熱水消毒をするものと、本来はガス消毒を要 しないけれどもやむを得ずガス消毒をしなければいけない場合ということで、次のよう に整理させていただきました。「医療機関が委託できるもののうち、感染の危険のある ものは、原則として医療機関内で消毒を行ってから受託事業者に引き渡すこととされて いるが、例外的に、感染の危険のある旨を表示した密閉性の容器に入れて、未消毒のも のを委託する場合もあることなどから、それらのものは、受託事業者が医療機関以外の 専門施設において消毒しなければならない」ということです。  それから、「病毒感染」という言葉ですが、やはり少し表現的に古いということで、 「病毒」を削除して「感染の危険のある」という言葉で整理させていただきました。 「感染の危険のある寝具類の消毒については、蒸気、熱水」と、「熱湯」を「熱水」と 整理させていただきました。  その下ですが、「基本的には熱水消毒(80℃10分)が主であるが、寝具類の素材等の 特性から熱水消毒が不可能である場合、又は、熱水消毒の可能な物と不可能な物が混在 している場合に、それらを仕分けする作業にともなって発生する作業従事者への感染を 防止する観点から、これらの寝具類はガスによる消毒を行った後に、洗濯を行ってい る。」という表現で整理させていただきました。  3頁目の「(1)寝具類の残留毒性」の2行目の「業界団体」を、1頁の表記にとも ない「寝具協会」に整理させていただきました。「(2)人体(作業従事者)への影響」 の2行目の「高濃度のオゾンガスを曝露(被曝)」を、括弧を取りまして「被曝」とい うことで整理させていただきました。その下の「ガス漏れを検知するモニター」は、 「モニター」を「センサー」に置き換えて整理させていただきました。以後、同様の箇 所は統一の表現ということでご理解願います。  その下です、床からの高さなどの定位置で「1.5m以内」というご意見でしたが、こち らは前回の資料を踏まえ、「1.0m以内」ということで整理させていただきました。「な お、作業従事者のより一層の安全を図るためには、手袋やマスク」という表現でしたが、 「活性炭マスク」というように整理させていただきました。  「(3)オゾンガスの発生装置」の部分ですが、窒素酸化物の排出数値を記入する必 要があるというご意見を踏まえまして、実際に測定したところ0.04ppmということでした ので、こちらの数値を記入させていただきました。参考までに、排出基準は0.06から 0.04ppm以内ということですが、最低限の0.04ppmまでしか測定できない検出機器を用い たため、実際には0.04ppmよりもかなり低い数値であると聞いております。  4の「オゾンガス消毒の有効性について」ですが、「医療機関以外の専門施設」、 「病毒感染」を「感染」は統一の表現です。「(1)病原菌に対する消毒効果」の後半 ですが、素材等の注意書きをこちらに含んでいましたので、この部分は新たに項目を追 加させていただきました。その次の(2)を(3)にして、「(3)ガスの浸透度」と いうことで整理をさせていただきました。  5頁の「ガスの浸透度」のところは、外部と中心部で使い分けをしていまして、「C T値を9,000ppm・min以上に」ということを表現するために、従来の(3)で「オゾンC T値の設定」ということを謳っていましたが、まず(2)でオゾンCT値の説明をして、 (3)のガスの浸透度でのCT値を理解しやすくするため、(2)と(3)の順番を入 れ替えさせていただきました。  (2)の「オゾンCT値」のところですが、「ノンクリティカル分野」とい表現を分 かりやすくするというご指摘を踏まえ、「創傷等のない健常な皮膚に接触する寝具類」 ということで整理をさせていただきました。  それから、さきほどの素材の部分を(4)「寝具類の素材に対する影響」として、新 たに追加させていただきました。「オゾンガス消毒による寝具類の素材に対する影響を 確認するため、医療機関で使用している寝具類を対象として、実験装置を用いて実際の オゾンガス消毒と同様の工程により、CT値45,000ppm・minで繰り返し消毒した後、手 触りや風合い、強度などを未消毒の寝具類と比較した結果、素材に変化がないことが確 認できた。」。これは第2回の資料で説明させていただいています。続けて、「しかし ながら、オゾンは酸化力が強いことから、ゴムなどの素材はオゾンガス消毒によって劣 化するため、対象物の適否等を含めて注意事項などを記載する必要がある」ということ で整理をさせていただきました。  「その他」ですが、前回と比較して少し前後を入れ替えました。「諸外国における寝 具類の消毒の状況を把握するため、参考人を招致して意見を聴取したところ、熱水消毒 が主であり、ガスによる消毒は殆ど行われていないという実態が確認できた。」として、 まず諸外国の状況を確認しております。続けて、「又、日本における寝具類の消毒の状 況については、現行基準や寝具協会からの説明等により、熱水消毒が基本であると考え る。」。日本においてもやはり熱水消毒が基本であるということで整理しました。まと めで、「しかしながら、寝具類の素材等の特性などから熱水消毒が困難な場合があるが 故、低温によるガス消毒がいまだ必要とされているものである。」と整理をさせていた だきました。  6は、特に修正等はございません。  以上、前回から修正した部分の説明をさせていただきました。事務局からは以上です。 ○座長  どうもありがとうございました。前回の素案からかなり整理をしていただきました。 この参考資料はどのように扱いますか。今日の資料だけではなくて、最終的なものにも 添付するわけですか。 ○佐藤係長  これは、あくまでも参考資料ということで整理をさせていただきまして、報告書には 添付しないということでご理解いただきたいと存じます。 ○座長  わかりました。参考資料のご説明の中で、2に関しては、前回、中嶋委員からご指摘 いただいた点ですが、これに関して中嶋委員から何かご意見はありませんか。 ○中嶋委員  特にありません。了解しました。よろしいと思います。 ○座長  それでは、全体について皆様方のご質問、ご意見がありましたら、お聞きしたいと思 います。かなり整理はされてきていますが、いかがでしょうか。一応、順を追って、項 目ごとに目を通して、ご意見をお伺いしたいと思うのですが、最初の「はじめに」とい うところに関して何かご意見はありますか。前回、医療機関内での処置にこういうもの が使われるということで、あえて下に書いてある「医療機関以外の専門施設で行う消毒」 ということを強調していただいたことになっています。1頁目はよろしいでしょうか。  2頁目の「基本的な考え方」ですが、これも前回の検討では、医療機関では基本的に は消毒をして出すという前提の中で、なぜこういう検討が必要か、というところをここ にまとめていただいたわけですが、ご意見はございませんか。「ガス等」という言葉が 2度出てきますが、このガスの中身に関しては次の3番の項目にありますから、ここで あえて中身は書く必要はない、ということでよろしいでしょうか。  3番の「オゾンガス消毒の安全性について」ですが、これは素案と比較して、センサ ーの位置を1.5mから1.0mに下げたというところ、それから、窒素酸化物の排出量があ りましたが、それが「検出限界以下であった」という表現で書いてあります。「オゾン ガス消毒の安全性について」というところは問題ないでしょうか。よろしいですか。  4頁目の4番「オゾンガス消毒の有効性について」ですが、この中で、(1)に書い てあった素材に対する反応、作用に関しては、別項目を作って(4)を作ったというこ とで移動されています。それから、(2)と(3)の順番が変えられています。これは、 CT値の説明を先に持ってくるということでご了解いただけると思います。 ○倉辻委員  3項目の安全性と4番目の有効性の順番なのですが、むしろ4番の有効性のほうを先 にして、それを使うとした場合に安全性ということで裏打ちをするというほうがいいの かなと思うのですが、いかがでしょうか。 ○座長  ただいまの倉辻委員のご指摘に関して、いかがでしょうか。確かに、有効性を先に書 いて、そのあと、問題点といいますか、安全性についてのことを書いたほうがすっきり する気がします。そのように変えさせていただくということでよろしいでしょうか。 (異議なし) ○座長  それでは、そのように修正してください。  ほかにございませんか。新しい(2)のCT値のところで、「ノンクリティカル分野」 という言葉が少しわかりにくいのではないかということで、「創傷等のない健常な皮膚 に接触する」という形に書き直されています。これも特に問題ないですね。  最後に、5番の「その他」に関してはいかがでしょうか。あえて熱水消毒は基本であ るという前提で、という書き方です。前回もいろいろご意見が出たことなのですが、病 院では寝具類はなるべく熱水洗浄ができるようなものを選択していくということが基本 的な考え方だと思いますが、今回のこれは、そこにもありますように、オゾンガス消毒 に関する報告書ですから、あえてそれは触れないということできていると思います。 「その他」のところは問題ないでしょうか。  最後の「おわりに」も特に問題ないと思いますが、よろしいでしょうか。  それでは、この案に関しては、倉辻委員からご指摘のありました、順番を入れ替える ということのみということで、本報告書(案)は各委員のご賛同を得られたということ で、今後開かれる「医療関連サービス基本問題検討会」でご報告させていただきたいと 思います。よろしくお願いします。  本日は、この報告書(案)についてご了承いただくという議題だけですので、これで ご検討いただくことは終わりなのですが、これ以外のその他について何かご意見があれ ば、お伺いしたいと思います。ございませんか。  それでは、これで報告書がまとまったということで、武田課長からご挨拶をいただき たいと思います。よろしくお願いします。 ○武田課長  本日は、この専門部会の報告書の取りまとめをしていただいたところでございます。 一言、お礼のご挨拶を申し上げたいと思います。  昨年9月の「医療関連サービス基本問題検討会」におきまして、患者が使用する寝具 及び衣類の洗濯業務に関して、現行のガスによる消毒方法に、新たにオゾンガスの消毒 を導入した場合の安全性、有効性等について検討が必要であるということで、この部会 が設置されまして、昨年10月に第1回の会議以降、委員の皆様方のご協力をいただいて 議論を重ね、本日は3回目ということです。  それぞれご専門の立場から、寝具類洗濯業務におけるオゾンガス消毒の追加につきま して、貴重な報告書を取りまとめていただき、誠にありがとうございました。  この間、大久保座長はじめ各委員の皆様方におかれましては、大変ご多忙な年末年始 という時期でしたが、本専門部会にご出席を賜りまして、精力的に中身のある充実した ご議論をいただきましたことに、深く感謝を申し上げる次第でございます。  本日お取りまとめいただいた報告書ですが、今後、大久保座長から「医療関連サービ ス基本問題検討会」にご報告をいただきまして、検討会で了承が得られましたら、事務 局において、報告書に沿った通知等の改正作業を進めていきたいと考えています。  なお、基本問題検討会の開催につきましては、できるだけ早く開催できるよう、現在、 委員の方々と日程調整を図っているところですので、本日はまだ日程は確定していませ ん。ご容赦いただきたいと思います。  今回はオゾンガスに関してご議論をまとめていただいたわけですが、今後、さまざま な医療情勢の変化に対応しまして、この寝具洗濯業務委託基準に新たな問題が生じるこ ともあろうかと思います。その場合には、改めて「寝具類洗濯専門部会」の開催、ご議 論をお願いすることもあろうかと思います。その際には是非よろしくお願い申し上げま す。  最後になりましたが、委員の皆様方におかれましては、今後とも、医療関連サービス の質の確保のために一層のご支援、ご協力を賜りますようにお願いを申し上げますとと もに、皆様方の益々のご活躍を祈念いたしまして、簡単ではございますが、挨拶とさせ ていただきます。本当に、お忙しい中、ありがとうございました。 ○座長  どうもありがとうございました。皆様方のご協力によりまして、本日、報告書をまと めることができました。3回にわたりまして、それぞれのお立場で熱心な議論をいただ きましたことに心からお礼を申し上げたいと思います。ただいまの武田経済課長からの ご挨拶の中にもありましたが、今後、この報告書の取扱いにつきまして事務局よりご説 明をお願いしたいと思います。 ○佐藤係長  ありがとうございました。本「報告書(案)」につきましては、「(案)」を取りま して、近日中に「寝具類洗濯専門部会」の報告書として対外的に公表させていただく予 定ですので、ご了承いただきたいと存じます。また、本報告書につきましては、今後、 「医療関連サービス基本問題検討会」に報告いたしまして、検討会において了承を得ま したら、改めて、委員の皆様方にお知らせするとともに、報告書に沿った改正通知につ きましても、後日、お知らせしたいと考えておりますので、ご理解を賜りたく存じます。 ○座長  ありがとうございました。これで一応議題は終わったわけですが、折角ご専門の方々 にお集まりいただいていますので、この「寝具類洗濯専門部会」を振り返って、この業 界といいますか、寝具類等を含めて、さらに広い範囲でも結構ですが、今後の方向性に ついて何かお考えなど、各委員お一人ずつご感想を述べていただきたいと思います。そ れでは、上寺委員から順に、よろしくお願いします。 ○上寺委員  今回は、「寝具類洗濯専門部会」のメンバーに加えていただきまして、非常に貴重な 時を過ごさせていただきました。消毒は、病院環境等においてはきわめて重要な作業で あり、また概念であると理解しています。今回の専門部会におきまして、寝具類を通し て、それを新たに考え直す貴重な機会だったと思います。さらに、国際比較の観点から も検討することができましたので、今後、消毒を議論するための基盤ができたと思いま す。このような観点から有意義であったと、私は非常に感謝しております。ありがとう ございました。 ○斧口委員  今回、「寝具類洗濯専門部会」ということで、実際の業務からは少し外れた部分では あったのですが、とてもいい機会で、貴重な勉強をさせていただきました。ありがとう ございました。今回の会議で検討しながら、まだ熱水消毒だけでできない寝具の状況が 病院の中にあることがわかりました。布団などは熱水消毒ができるものに切り替えてい くということを進めていかないといけないのではないかと、つくづく感じた次第です。 ありがとうございました。 ○倉辻委員  この機会に、ともすれば忘れがちな患者の環境、病院の中の環境というものを取り上 げて、それを安全にするにはどうしたらいいか、ということをもう一度考えてみる機会 が与えられたことを、本当に感謝します。特に、立場の違う、専門の違う分野からのデ ィスカッションができたことは、私にとって非常に勉強になりました。今後これは、厚 生労働省からの通知という形で都道府県へ徹底される運びになると思います。通知とい うとどうしても難しく取られがちですので、例えば医師会雑誌や環境感染学会雑誌に大 久保座長から解説記事のようなものを書いていただければ、より理解が深まるのではな いかと思います。国際比較もできましたが、少なくとも欧米では取り上げられていない 部門でした。なぜこの報告書が早くまとまったかというと、きちんとしたエビデンスが あったからだと思います。欧米の専門家もこれを参考にできるように、もとの基礎デー タを論文として関連学会雑誌に是非発表していただきたく思います。ありがとうござい ました。 ○座長  ありがとうございました。貴重なご意見で、私に宿題もいただいてしまいましたが、 この結果を広く関係のところに啓蒙していくということは非常に大事なことだと思いま すので、是非そのようにさせていただきたいと思います。業界からの代表として榛葉委 員に来ていただきました。よろしくお願いします。 ○榛葉委員  本日は、本当にありがとうございました。オゾンということで、寝具協会の委員で長 時間検討等させていただきました。オゾン以外にもいろいろ検討させていただいた部分 もあったのですが、今回はオゾンに絞って提出させていただいて、その結果、座長ある いは委員の皆様のお蔭でスムーズに、かつ有意義に議論できましたことを、深く御礼申 し上げます。当協会は、引き続き、衛生的で安全・安心な寝具類の提供に努めて参りま すので、皆様方のご支援、ご協力をお願い申し上げます。ありがとうございました。 ○関口委員  病院というところから、管理者としてこのような会に参加させていただきました。一 般的には、感染管理ということは、表舞台で我々は日常いろいろな点で悩まされること が多いわけです。また、病院機能評価等においても、いちばん問題にされるのが感染管 理という面です。その中で、患者さんにとってはいちばん長い時間触れる寝具類という 点を、いままで私たちはあまり気にしていなかった面があります。今回、そういうこと を改めて考える機会を与えていただきましたことに、感謝いたします。  1つだけ伺いたいことがあります。実際に、基本的には熱水の消毒になるのですが、 オゾンガスでやらなければいけない消毒というのは、どのぐらいを想定しておられるの でしょうか。 ○榛葉委員  布団類というのは、掛け布団、ベッドパッド、枕、毛布などといったもので、寝具類 全体の数量からいうと、15%とか10%なのですが、布団が出てきた場合は100%オゾンガ スになります。医療機関全体から出てくるリネンの量でいくと、約10%前後になろうか と思います。 ○関口委員  そういう点では、我々も使用する寝具類を検討しなければいけないというご意見が先 ほどありましたが、それを踏まえまして、今後、環境整備に努めたいと思います。あり がとうございました。 ○中嶋委員  この委員会に加えていただきまして、本当に貴重な体験をさせていただきました。昭 和60年代、私の学生時代には、煎餅布団の万年床という生活を送っていました。そうい う者がなぜ寝具消毒の委員にならなければいけないのかと思いながら参加させていただ きましたが、非常に格調が高く、あまりお役に立てませんでした。これは、煎餅布団の たたりではないかと思っていたのですが、無事、報告書をまとめることができまして、 今日からは、消毒、洗濯の効いた暖かい布団で眠れるような気分になっております。医 療現場において、特に私は外科ですので、外科感染ということからこういったことに対 応する機会が多いのですが、これからは、寝具という患者さんの環境、感染の環境に対 しても目を光らせて医療に携わっていきたいと思います。貴重な経験をさせていただき まして、本当にありがとうございました。 ○座長  どうもありがとうございました。最後に私から少し補足をさせていただきたいと思い ます。上寺委員も言われていたように、寝具類について見直すいい機会になったと思い ます。オゾンについては、いままでなかなか深く考えることはなかったのですが、そう いうことについても考える非常にいい機会となりました。このような検討をする会が存 在したわけですので、今後、行政、業界それぞれにいろいろ求めていかなければいけな いことも出てくるかと思いますし、洗濯物を出す医療機関側においても、いろいろな基 準等を作っていかなければならないかもしれません。そのときにはまた皆様方の知恵を お借りすることになるかと思います。どうぞよろしくお願いしたいと思います。  斧口委員も言われていたように、いちばん安全な熱水で確実な処理を行うことができ る素材を病院が導入していくという姿勢がいちばん大事だと思います。それで対応でき ないものに関して、このようなガスを使うということです。今回の報告書の中では、エ チレンオキシドガスとかホルムアルデヒドガスの危険性についてはあまり触れることが できませんでしたが、そういうことも含めて、今後、一般の医療界に啓蒙していかなけ ればならないと思います。倉辻委員から宿題をいただきましたので、それに早速取りか かっていこうと思います。  委員の皆様方には、貴重なご意見を本当にありがとうございました。大変お忙しいと ころ、長時間にわたり会を主催することができまして、心からお礼を申し上げたいと思 います。どうもありがとうございました。                                     −了− (照会先) 厚生労働省医政局経済課    医療関連サービス室        佐藤、峰岸 03−5253−1111 (内線)2538又は2539