(添付資料)

胚への遺伝的改変を伴う操作の取扱いに係る考え方メモ

  作成された胚へ
受け継がれる影響
考え方(案)
(1) 細胞核に含まれる遺伝情報の改変を伴う操作
   
 
(1)  遺伝子治療を目的とする研究
 行ってはならない。
(2)  遺伝子治療を目的とせず、生殖補助医療の向上を目的として、遺伝子治療と同様の手法を用いて研究を行うが、当該技術そのものではなく、研究の結果得られた知見を将来の治療法等に応用するための研究
 その科学的合理性と社会的妥当性を十分に検討を行った上で実施することを認めることとしてよいか。
(2) 細胞核に含まれる遺伝情報の改変を伴わない操作
   
 
(1)  核置換
 (ある卵子の核を取り除いて、他の卵子の核を移植する方法)

<例>
 若い卵子の核を取り除いて、老齢卵子の核を移植する研究
核については無

ミトコンドリアについては有
 その科学的合理性と社会的妥当性を十分に検討を行った上で実施することを認めることとしてよいか。
(2)  細胞質置換
 (ある卵子の細胞質の一部を取り出して、他の卵子に注入する方法)

<例>
 若い卵子細胞の細胞質の一部を、老齢卵子に注入する研究
核については無

ミトコンドリアについては有
 その科学的合理性と社会的妥当性を十分に検討を行った上で実施することを認めることとしてよいか。
(3)  細胞質内に遺伝子を導入し、特定のタンパク質を生成させるもの
(生殖補助医療の向上を目的として、遺伝子治療と同様の手法を用いて研究を行うが、当該技術そのものではなく、研究の結果得られた知見を将来の治療法等に応用するための研究)

<例>
 ・  卵形成・着床前期胚発生にかかわり、TGF-βスーパーファミリーに属する液性因子BMP-4,BMP-15,GDF-9、受精胚における遺伝子発現活性化にかかわるmater(卵特異的タンパク質Nalp)、配偶子形成因子Zar1をコードする遺伝子を(受精卵の)細胞質に導入することにより、胚発生率の向上を図る研究

 ・  卵子膜因子CD9,CD81,ADAM(蛋白分解酵素)、糖転移酵素をコードする遺伝子を(卵子の)細胞質に導入することで受精効率の向上を図る研究
 その科学的合理性と社会的妥当性を十分に検討を行った上で実施することを認めることとしてよいか。

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