ヒト受精卵・未受精卵・精子研究の例

 ヒト受精卵・未受精卵・精子を用いた、生殖補助医療に資すると考えられる研究の例を下に示す。

(1)受精メカニズムに関する研究

受精研究
   ・ヒト精子との接着および融合に関する研究
   ・卵子活性化に関する研究
  精子の卵子活性化因子(factor X)の解明
  ヒト精子抽出物の卵内への導入
  薬剤処理による卵子活性化
   ・クロマチンに関する研究
   ・核膜の再構成に関する研究
   ・ミトコンドリアの機能に関する研究

(2)胚発生・胚発育に関する研究

人工子宮の作成に関する研究
   ・子宮由来細胞と受精卵の共培養による検証
既存の生殖補助医療(ART)技術の胚発育に対する影響に関する研究
   ・ART胚(IVF又はICSIによって形成された胚)のgenomic imprinting の異常発生機序
   ・ART胚の割球フラグメンテーション、Apoptosisの機序の解明
発生研究
   ・加齢未受精卵および着床前期胚における遺伝子発現プロファイリング
   ・生殖細胞の減数分裂を開始する制御機構
   ・胚発生時期に特異的な胚ゲノム活性化の解析と発生停止機構の解明
   ・内細胞塊と栄養外胚葉への分化メカニズム・タイミング
   ・RNA worldに関する研究
   ・細胞増殖の制御に関する研究
加齢卵研究
   ・細胞質解析
   ・ミトコンドリアのエネルギー(ATP)産生能に関する研究
   ・Apoptosisに関する研究
   ・“加齢卵用培養液”の開発
体外での胚発生・発育技術に関する研究
   ・順次培養液の開発と培養系の品質管理
   ・胚形態(胚の質)と胚発生の評価法の確立

(3)着床のメカニズムに関する研究
   ・受精胚と子宮内膜細胞の共培養

(4)遺伝子異常発生機序解明に関する研究

発生研究
   ・内分泌攪乱物質、環境変異原物質と初期胚発育に関する研究
   ・環境ストレスに関する研究

(5)配偶子・胚の保存に関する研究

未受精卵凍結保存技術に関する開発研究
卵巣保存に関する開発研究
   ・卵巣組織(発育途上卵胞卵子)の凍結保存技術の確立
   ・卵巣から得られた卵胞内卵母細胞単離

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