06/07/07 第26回独立行政法人評価委員会調査研究部会議事録 独立行政法人評価委員会 調査研究部会(第26回) 平成18年7月7日(金) 厚生労働省専用第17会議室(16階) 1.開会 ○部会長  それでは定刻よりまだ少し早いようですけれども、皆さんお集まりでございますので、 ただいまから第26回独立行政法人評価委員会調査研究部会を開催させていただきたい と思います。今回は清水委員が御欠席でございます。それではまず初めに、事務局から 本日の議事につきまして簡単に御説明をお願いいたします。 ○政策評価官  政策評価官でございます。改めましてよろしくお願いいたします。  本日お手元の議事次第に掲げさせていただいておりますように、大きく2つの議事を お願い申し上げたいと思っております。  一つ目は前回御審議をいただきました医薬基盤研究所の「評価の視点」につきまして、 その後の議論を整理をさせていただいたものを御紹介をし御議論をいただく。いよいよ 年度評価が始まりますのでそのトップバッターとして17年度の国立健康・栄養研究所の 個別項目の評価について御審議をいただきたい。この2点でございます。よろしくお願 いいたします。 2.議事 (1)医薬基盤研究所の「評価の視点(修正案)」について ○部会長  ありがとうございました。続きまして議事(1)、医薬基盤研究所の「評価の視点(修 正案)」につきまして御説明をお願いいたします。 ○政策評価官   配付資料が多うございまして恐縮でございますが、上から一応順番になっております。 上の1枚紙、資料1−1というものと横紙、資料1−2。これが議事1としてお願いを いたします医薬基盤研究所の「評価の視点」関係の資料でございます。前回の議論の整 理をさせていただいた後、私ども事務方としてこういう形で整理できないだろうかとい うものを大きく4点ほどまとめさせていただき、事前に資料をもってしてお諮りをさせ ていただいたものでございます。  前回の御議論でいただきました点の、一つ目は中期目標、中期計画に沿った評価の視 点によって評価をしていただくということは基本であるけれども、全体的な視点、例え ば統合した組織なので統合職員のモラルアップという点が大丈夫かどうかとか、あるい は設立理念をまず事説くべきではないかというお話ですとか、大学とか製薬企業との  −ユーザーという言い方がいいのか− 関係者の間の視点というものが要るのではない かというような御指摘がございました。  その御意見に対しての対応といたしまして、手元資料1−1にございますように、具 体的には3つ目のパラグラフでございますけれども、中期目標、中期計画に沿った「評 価の視点」に基づいて評価するとともに、あと4点ほど、統合組織としての統合効果、 あるいは設立理念、製薬企業や大学などにとって有効であるかどうか、そして中長期的 に医薬品の研究開発に役立つものかどうかということをまとめさせていただいたものを、 この部会として合意をいただければ、これに沿って評価いただけるのではないかという のが対応の一つ目でございます。  二つ目につきましては、具体的にはこの研究所として社会的なあるいは政策的な要請 にどういう形でそれに応えているかどうかということをより明確に「評価の視点」の中 でも取り上げるべきではないかという御意見がございました。1−2で右下に少しアン ダーライン風に書いてございますけれども、医薬品・医療機器の研究開発を促す観点か らの新たな社会的・政策的要請を把握した上で、これに配慮した対応を採っているかど うかというような記述、「及び」以降後ろに関係する部分につきましても、行政ニーズ あるいは社会的ニーズを明確にするというだけではなくて、それを明確にした上でちゃ んと対応するというような若干の文言の修正を含めて対応をさせていただいた。これが 前回の御議論を踏まえての二つ目でございます。  三つ目が、データベースについて、具体的には資料1−2の4ページ目に出てまいり ますけれども、データベース関係の業務についての評価をする際に、単にそれが着実に 構築されているかという進行管理的な発想だけではなくて、企業、一般研究者、大学研 究者等の方から見てそれがどう見えているか、利用されているかという視点を明確にす べきだという御指摘がありました。4ページ中ほど、「中期計画に掲げられたデータベ ース及び安全性予測システム」云々の後に、「その際、利用者の意向にも十分配慮して いるか」というのを、同じ4ページの下の部分、同じようにデータベース関係のところ について、この部会としての評価の視点の中に明確化をさせていただいたというのが御 議論を踏まえての対応3点目でございます。  そのほか、例えば大学を支援したり企業を支援したりするという、この基盤研究所と しての外部への働きかけというものを評価する。あるいは、実用化に向けた研究支援事 業について資金回収などの業務も出てまいりますけれども、そのあたりについてのフォ ローアップ。さらには、この法人が承継しました承継事業の実施に当たっての準拠規定 のようなものを明確化するという御指摘もいただきました。この段につきましては、今 後基盤研究所の方から実績報告を聞き届きいただくときにはそこに十分配慮して、既存 の「評価の視点」の中の文言をもってして御評価いただく。きちんと問題意識としてと らえるということで対応させていただけないかということで整理をし、あらかじめ委員 の皆様方にもお諮りをさせていただいたところでございます。  御確認いただければ、これをもってして基盤研が実績報告をいたしますときには、そ れに沿った対応を法人の方にお願いしたいと思っております。 ○部会長   はい、ありがとうございました。ただいまの御説明につきまして御意見、御質問等あ りましたらお願いいたします。よろしゅうございますでしょうか。  はい、ありがとうございました。それでは医薬基盤研究所の事業年度評価につきまし ては、この視点に基づいて評価を実施するということにさせていただきたいと思います。 (2)平成17年度国立健康・栄養研究所の個別項目に関する評価について ○部会長  続きまして議事の(2)、国立健康・栄養研究所につきまして平成17年度の業務実績 評価を行います。実際の評価に移らせていただきますけれども、本日の進め方につきま して事務局より御説明をいただきたいと思います。 ○政策評価官  御審議をお願いいたします前に、本日配布しております資料の中で3点ほど参考資料 として用意させていただいておりますのをまず確認あるいは補足説明をさせていただい た上で、全体の本日の流れについてお諮りさせていただければと思います。  まず参考資料1につきましては、この年度末に中期目標、中期計画の改正絡みで各独 立行政法人共通の問題として業務・システムの最適化を図る、そのために大きなシステ ムを持ったところは具体的な計画を作成する、さほどの大きなシステムを持っていると ころ持っていないところにかかわらず業務・システムという観点からCIO・CIO補 佐官というものを設置するということをそれぞれ中期目標、中期計画として法人にお願 いをいたしました。調査研究部会関係法人についても対応をいただいておりますので、 現時点においてこのような対応になっているということを御確認いただきたく手元に資 料を置かせていただいた。これは17年度末までに対応するということになっております が、具体的にはこの17年度末までの対応を踏まえて18年度業務・システムの最適化の 具体的な流れというのが生まれ始めるという報告の一点目でございます。  二点目、参考資料2でございます。これは本日御審議をいただきます健康・栄養研究 所にかかわる資料ということで、毎年でございますけれどもそれぞれ独立行政法人はそ の役職員の報酬及び給与について公表するということになっております。  お手元の資料具体的には5ページ目、ポイントといたしましては、いわゆる旧来から 国機関からの移行あるいは特殊法人から移行したそれぞれ由緒来歴に違いはございます けれども、独立行政法人の給与水準につきまして全体の人件費水準とあわせてそれぞれ の給与水準についていろいろなところから御指摘をいただいているところでございます。 健康・栄養研究所の17年度、法人の職員と国家公務員及び他の独立行政法人との給与水 準の比較指標ということで、事務・技術職員、研究職員それぞれ対国家公務員(行一) 相当で104.3、対他法人で96.8。研究職員につきましては研究職比較で102.8及び他法 人の研究職員比較で101.0という実績になっているということを御報告をさせていただ く。これが二点目でございます。  三点目でございますが、参考資料の3として、これは法人全てに共通する話題でござ いますが、随意契約の適正化というものについて、現在18年度からでございますけれど も、政府を挙げて取り組んでおります動きについて、この機会を借りて御報告をすると いう内容でございます。この間幾つか報道等もございましたけれども、国及び独立行政 法人をはじめとする公益法人におきまして、その契約が適正に行われているかどうかに ついて種々の問題点の指摘がございました。参考資料3にございますように、独立行政 法人につきましてはなべてその随意契約について、国の随意契約の見直しに伴って適正 化を図るということを政府として掲げております。具体的には2点。一般競争入札とい う形を原則とする、あるいは、特に当該法人の出身者が再就職をしている公益法人等と の随意契約については厳正かつ積極的に見直す、という2つの方針をもって取り組むよ う厚生労働大臣の方から各独立行政法人に対して要請をさせていただいているところで ございます。  独立行政法人が準拠をいただく国の取り組みといたしましては、その表の中にも【参 考】と書かせていただいておりますように、今年6月に厚生労働省としての見直し計画 を策定し、今取り組んでいるところでございます。  その意味で矢印の下でございますが、各独立行政法人にお願いをしておりますことは、 大きく2つございまして、一つは随意契約という形でどこまで行うのかという基準を明 確にしてホームページに公表するというのが一点。二点目といたしまして一般競争入札 を原則といたしますが、真にやむを得ない理由により随意契約を行う場合につきまして は、一定額以上のものはどういうものを行ったかというのをホームページで明らかにし ていただくということが二点目でございます。  二点目のホームページ上の公表に関して、非常に額の小さいものについては随契とい うものはいたし方ないという整理になっておりますけれども、具体的に少額というもの はどこまでかという基準、さらにはホームページで公表します公表範囲の契約につきま しては、厚生労働省が定めております少額随契あるいは公表基準に準じて取り組みをい ただきたいということで要請をさせていただいている。この方針あるいは要請に基づい て18年度から全法人において取り組みをしていただいているということでございまし て、本日の審議では17年度の実績を御審議いただくのでありますけれども、それに先ん じて18年度こういう取り組みが動いているということをこの機会に御報告をさせてい ただいております。  参考資料3の後ろには、それに関する関係方面からの指摘あるいはいろいろな意見を まとめさせていただいております。ちなみに、本日17年度の実績評価をいただきます国 立健康・栄養研究所の17年度の随意契約の状況につきましては、500万円以上という契 約でございますけれども、実績といたしまして金額ベースで500万1千円が随意契約に おいて行われており、これは国立健康・栄養研究所総契約の金額の中の比率が40%とい う数字になっている。これは健康・栄養研究所の17年度ということで御報告をさせてい ただいております。  参考資料の関係は以上でございます。いよいよ17年度の健康・栄養研究所の実績を御 評価いただく際に、これはこの調査研究部会を含めた厚生労働省独立行政法人評価委員 会総会において、それぞれの法人の特性はあるものの、あるいはそれぞれの部会の先生 方のいろいろなお考えがあるものの、全体がどんなになっているのかというものを情報 共有できるような仕組みを前提に評価ができないだろうかという御意見もこれまでござ いまして、16年度における厚生労働省所管法人がどのような評価をいただいたか、当調 査研究部会所管法人、昨年でございますから具体的には3法人の御評価をいただきまし たが、その評価結果及び他の部会における法人が自己評価でどのような形になり、それ を委員会としてはどのように御評価をいただいたかというのをまとめております。それ ぞれの法人の違いもございますけれども参考までに用意をさせていただきました。  長くなりましたけれども、以上がお手元の参考資料として配付しておりますものの御 紹介と確認でございます。本日この後御評価をいただきますけれども、評価の手順とい たしましては昨年やらせていただきましたものを念頭に、具体的にはまず冒頭本日御評 価をいただきます国立健康・栄養研究所の理事長の方から、17年度事業のうちの特に重 点事項について御報告をいただき、その後全体評価シートに基づいて4つぐらいにグル ープを分けて御審議をいただく。1グループが40分ぐらい、20分ぐらいプレゼンをさ せていただき10分ぐらい意見交換をしていただき、評価シートを記入いただくお時間も いただくというようなことを目安に進めさせていただければということでございます。  以降部会長の方に進行をお願いしますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。 私の方からは以上でございます。 ○部会長  はい、ありがとうございました。それでは国立健康・栄養研究所の理事長から法人の 平成17年度の事業のうち、特に重点的な事項につきましてご説明をお願いしたいと思い ます。よろしくお願いいたします。 ○国立健康・栄養研究所理事長  渡邊です。着席して御報告させていただきます。  お手元に2つのパンフレットがあると思いますが、私は昨年理事長を拝命いたしまし て1年間我が研究所はどのような歴史を持っていて、国民生活の中でどのような位置づ けで考えたらいいかということを考えてまいりました。それで今までの5年の成果と今 後5年の目標をパンフレットにわかりやすくまとめました。 ○国立健康・栄養研究所研究企画評価主幹  すみません。資料がたくさんありまして先生方まだお手元でお探しの方がおられると 思うので、確認をさせてください。  今理事長が御説明申し上げ始めたのがこの小さいパンフレットでございます。それと もう一つ先生方のお手元にこのカラーの大判のものがございます。それを使ってまず理 事長から説明させていただきます。 ○国立健康・栄養研究所理事長  パンフレットを見ていただくとわかるのですが、5年間の評価委員会の議事録なども 詳細に読ませていただきまして、抜本的に組織を変えようと考えてまいりました。それ で一番大きな転換は、研究所といいますとメカニズムを研究するというところが多いわ けでありますが、もう人数も少なくなっておりますし、メカニズム・オリエンティッド からソリューション・オリエンティッドのストラテジーにかえたいというのが第一であ ります。幸い全所員の賛同を得て何とか新体制で今年からスタートできることになりま した。  前期の5年で達成したことといいますと、新しい食事摂取基準を決めたこと、それか ら国民栄養調査を継続的にデータを出してきまして、「健康日本21」の評価の基盤をつ くった。それから、日本人の肥満の原因を遺伝子等々も含めて解明してきた。それから 健康食品に関する正しい知識の普及を図りまして、これは特に重要性にかんがみて18 年度からは情報センターという形に集約しております。  それから栄養情報担当者、NRの育成を図りまして、これとともに管理栄養士全体の レベルアップを図っていきたいというように考えております。この小さなパンフレット は先日大阪で行われました食育基本法の全国大会で配布したパンフレットですが、生涯 を通じた健康づくりというのをキーワードにしていきたい。子ども、学童期、このあた りは食育に絡む話でありますし、働き盛りのところは生活習慣病予防に絡みます。また、 高齢期は自立した生活ということで、栄養ケアマネジメントなどがこれからも重要にな ってくると思います。17年度は所員全体の意識レベルの向上と制度組織の改革によって、 次期中期計画に入っていけるような体制を考えました。特に人の交代がスムーズに行く ようにプロジェクトリーダーを若い層の人たちをかなりピックアップして昇進させたと いうようなところが主なところであります。  事業内容の研究内容の詳細につきましては、主幹の吉池の方から後ほど御報告させて いただきたいと思います。 ○部会長  はい。ありがとうございました。御質問等ございましたらいただきたいと思いますが いかがでしょうか。よろしいですか。  それでは先に進めさせていただきまして、総括のところでまた全般的なことがござい ましたら御質問いただくということでよろしいですか。  それでは第一グループの評価シート、右下の項目番号が1から4までの実績につきま して御説明をお願いいたしたいと思います。 ○国立健康・栄養研究所研究企画評価主幹  それでは説明をさせていただきます。研究企画評価主幹の吉池でございます。  まずもう一度資料を御確認いただきたいのですが、先生方のお手元のA3の大判の評 価シートの一番右が17年度の実績ということで、正式なものとしてはそのような形でテ キストで書かせていただいております。短い時間の説明ですので本年もパワーポイント のカラーの資料を使いましてかいつまんでの御説明をさせていただきたいと思います。  先生方のお手元に透明の表紙のついたものがございます。それをごらんいただきなが ら評価シートの方とページと対応をしていただきながらごらんいただけたら幸いでござ います。  また資料2−1−2として事業の添付資料ということでクリップどめのものがござい ますが、できるだけここをお開きいただかなくてもパワーポイントで御説明をさせてい ただきたいと思いますが、細かいことに及んだときにはこちらの方もごらんいただくこ とになるかと思います。どうぞよろしくお願いします。  それではまずパワーポイントの資料で1ページ目、ページが中央のところに打ってご ざいます1ページ目の下のところにございますが、これが研究業務の項目立ての整理で ございます。先ほど理事長から冒頭申し上げましたが、平成17年度は第2期中期計画を さらに発展的なものにするために1年間いろいろなディスカッションをし、また新理事 長のもとで新しい体制に切りかえていったということでございます。  幸い、今回特に業務研究関連で5カ年の総括をしなければいけないから、その目標を 達成するために慌ててどうのこうのということはございませんでした。そういう意味で これまで4年間積み上げてきたものを淡々と整理をし5カ年の目標をクリアをしながら、 どちらかというと次に向けての議論ですとか研究等をしていったというところでござい ます。そういう意味で余り特別に5年目だからこうということの御説明ができるところ は少ないところもございますが、それはそのような事情で特段慌てて5年目に何かやっ たということはそれほどないということで御理解いただきたいと思います。  1ページおめくりいただきまして、上のところが研究所と社会の接点ということです。 特に小さな研究機関ですのでより外に向けての情報発信またネットワークづくりという ことについてはかなり力を入れてきました。  さてその下のところが個別評価の項目ということで、4つの色分けをさせていただい ております。ページが振ってございますが、例えば効率的な業務運営体制の確立:p. 3というのがこれがパワーポイント資料のページに対応するというところでございます。 それでは個々の説明をさせていただきます。  3ページ目のところに業務運営の効率化ということで絵をかかせていただいておりま す。評価シートの方は最初の1番目の項目ということになります。先生方に点をつけて いただくのが1−1から1−3ございますので、1−3が先生方に御判定をいただくペ ージでございます。またここで自己判定としてはSをつけさせていただいております。  さて、3ページ目の上の図でございますが、これは毎年示させていただいているもの でございますが、平成17年度新たなことといいますと、東京農業大学、早稲田大学スポ ーツ学術院、女子栄養大学との連携大学院を新たに始めたというところでございます。 実はその前の年に始めました寄附研究部門やさらに2年前に始めました国際・産学共同 研究センターにつきましては、5年目にしてより発展的にいろいろなアクティビティー ができたのではないかと思ってございます。  その寄附研究部でございますが、下にございますように部長1名、特別研究員2名と いうことで特別研究員を1名強化いたしまして、特に運動とのかかわりの中で新しく開 発した健康食品等の効果を実験的またはフィールド調査で行うという、その辺の仕事が かなり軌道に乗ってきたところでございます。  次のページをお開きください。先ほど理事長から説明させていただきましたが、この ような組織の運営をしながら上のところが新中期計画の組織でございますが、新たなプ ログラム体制に向けての再構築ということを所内で議論をしてきたところでございます。  その下でございますが、この組織の中で特に先生方からも今まで御意見をいただいた ことといたしましては、研究者の流動化というところがございます。これは世の中一般 的に流動化を図るということがございますが、私どもの研究所のようにやはり長い目で 見て定常的な業務を行っていく必要があるところについてはトレードオフの関係にあり、 流動化を図りながら必要な人材もまた確保をしなければいけないというようなことがご ざいます。我々も苦労しながらそこのページの一番下に書いてございますように、任期 を付さないポストへの任用というのが平成16年度1名、17年度2名というところで、 また平成17年度につきましては招へい型1名、若手型の任期付き研究員を2名新たな中 期目標計画をにらみながら採用したというところでございます。その辺の工夫をやって まいりました。  また、次期中期計画、目標期間に向けた流動化計画の見直しということで、これは先 ほど申しましたような長い目で見て確保しなければいけない人材については、確保しや すいような形で任期を付さない形で採用できるよう、多少流動化計画の変更の検討を行 ったというところでございます。以上が1番目の項目の効率的な業務運営体制の確立と いうところでございます。  次が2番目で、先生方のお手元の評価シートでは2−2というところに御判定をいた だくものでございます。自己評定としてはAということでつけさせていただいておりま す。パワーポイントの資料では5ページ目、先ほどの右側のページの上でございます。 内部進行管理の充実ということでございますが、これも5年目で特別なことは行ったわ けではございません。今まで軌道に乗って行ってきた評価の仕組みをそのまま動かして きたというところでございますが、当然この評価の中で次期中期計画に向けての議論と いうのはさまざま行ってまいりました。  また下の図を一例としてごらんいただきたいのですが、これは各研究部、平成17年度 までの研究体制というのは今までの国研時代の研究部という組織をある程度引き継ぎな がら、研究部は残し横断的なプロジェクトということでやってまいりました。名前は書 いてございませんが、ある意味で古い時代を引きずっていた研究部の縦割りでデータを 示したものでございます。濃い青あるいは薄い青のバーが交付金以外で競争的でとった 研究費の研究代表者あるいは分担協力としての件数でございます。また赤の折れ線グラ フがこれが執行額、研究費としてその各部で実際に行った額でございます。これはたま たまジクザグになってございますが、要は旧組織を引きずっていると、研究部として見 るとかなりばらつきが生じてしまったというようなところで、アクティビティーの高い ところ低いところというのが残ってしまったということがあります。この辺の分析等を しながら次期中期計画構想の中では新たなプログラムとして再構築をしたということで ございます。  次のページをお開きください。内部進行管理の充実、これも何度も申し上げているこ とでございますが、個人の評価ということにつきましては個別にできるだけ客観的な業 績その他のリストをつけながら、またそれらについては効率化を図るためにデータベー スソフトで管理をしながら、それをもとにして自己評価また理事長が個別の面接を行う ということを引き続き行ってきたわけでございます。赤で書いてございますように、平 成17年度は次期中期計画における各自の研究目標等も把握し、この理事長面接というの はちょうど年が明けて1カ月ほどした2月に行っておりますので、当然次期の計画を見 据えたかなり密度の高い面接、やりとりになったわけでございます。また、実際にその ようなやりとりや評価結果をもとにして次期中期計画におけるプログラム及びプロジェ クトリーダー等の人事を行ったというようなところでございます。よろしいでしょうか。  次が3番目で、業務運営の効率化に関する経費の節減でございます。先生方のお手元 の評価シートでは4枚ございまして、3−4というところに御評価をいただく形になっ てございます。自己評定としてはAをつけさせていただいております。パワーポイント の資料を使って御説明を申し上げますと、経費の節減につきましては目に見えるところ としては3点挙げさせていただいております。第一点目としては、機関誌の「健康・栄 養ニュース」、これをできるだけ電子配信にすることによってコストが前年度約140万 円かかっていたところを36万円に圧縮しました。また自動車管理・運転業務等、運転の 委託を絞る等をしまして約100万の節約をしました。また、一般公開セミナーに関しま しては、平成17年度はさらに力を入れて行ったのですが、それにかかわる広報費につき ましては今までのポスターを印刷して張るというところから、やはりホームページ、メ ール等を使った呼びかけをいたしまして約40万円のコストを削減したというところで ございます。そのほか、後で申し上げますが、研究施設、設備の相互利用、要はプール 等を外部に貸し出すことによってその収入から維持管理費等を確保するということを行 いました。また今経費の節減の話でございますが、下には運営費交付金以外の収入の確 保というところでまとめさせていただいております。  左側のグラフをごらんいただきたいと思いますが、運営費交付金以外の収入の5カ年 の推移をかいてございます。赤の折れ線が件数でございまして、青が金額でございます。 大体平成16年と同じぐらいの額というところで、目標額が2億7千万でしたのでそれを 20%ほど上回る額ということになるかと思います。平成14、15から比べると額的には落 ちていますが、特に15年度はいろいろな特殊な要因で厚生労働省からの大型の請負事業 等がございましたので、むしろ定常的な形として3億ぐらいに落ち着いてきているので はないかということを考えています。以上が3番目の説明でございます。  続きまして4つ目の項目でございますが、先生方のお手元の評価シートは次のページ になります。自己評定はAということでつけさせていただいております。これも施設・ 設備の有効活用、特に外部への貸し出しということにつきましては特に先生方からは1 年目、2年目、3年目では厳しい評価をいただいていたところでございます。平成16 年3月に施設等利用規程を策定をいたしまして、また、国立感染症研究所と建物が同じ で庁舎管理上非常に一般の方が出入りする状況が難しかったわけですが、その辺もクリ アをしまして、特にプール運動施設等を一般の方も含めて御利用いただけるようにした というようなところでございます。  これも平成16年度でも御説明させていただいておりますが、プールで100円200円取 って一般の方に入っていただくというよりは、むしろグループとして健康づくりであり また研究への参加、興味関心を持っていただくようなところに貸し出しをし、もし研究 に御参加いただけるような場合においては使用料を減額するということで、実際我々研 究面でのメリットを模索しながら住民の方等へ運動施設を開放するという形をとりまし た。  実績ですがプール390回、延べ人数5030人で87万円程度、自転車、エルゴメーター は回数は少ないですが約90万円の収入がございまして、プール等の清掃その他の費用に 充てたというところでございます。以上が1から4の項目でございます。 ○部会長  はい、ありがとうございました。それでは今御説明をいただきましたところに関しま して御質問等がございましたらいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。はいど うぞ。 ○岩渕委員  部長さんからプログラムリーダーに、これは一般の日本人のメンタリティーからいう と結構抵抗があるのではないかなというふうに思うのですけれども、そのあたりのとこ ろはどんな格好でクリアなさってきたのですか。 ○部会長  いかがでしょうか。 ○国立健康・栄養研究所理事長  はい。やはりとことん毎日話し合って、あなたはプログラムリーダーの素質があると かないとかそういうことに尽きますですね。具体的には3名の部長がプログラムリーダ ーになれませんでした。 ○部会長  よろしゅうございますでしょうか。ほかにはいかがでしょうか。どうぞ酒井委員。 ○酒井委員  どうもいろいろありがとうございます。一つ大きなところでいきますと、話を伺って いて全体の今4分の1の話を伺ったところですけれども、非常に安定をしてきて、やは り過去の去年おととしのものと比べると非常に安定してきて、今の独立行政法人として の研究所の役割といいますか機能が安定してきたというふうに伺ったのですがそれでよ ろしいのかどうかということが一番目で、あとそれに付随して、よろしいですか。 ○部会長   はいどうぞ。 ○酒井委員   一、二教えていただきたいのですけれども、任期を付さないポストへの任用を改めて つくられたということですけれども、この人たちは任期のない人の中から選ばれたとい うことなのですか、全く別の意向で選ばれたということ。  もう一つは5ページの下の、内部進行管理で、交付金以外での研究・業務件数と金額 が示されているのですけれども、このことと次のページにある業績との関連というのは このグラフ、これは金額高で示されていて、そのこととそれぞれの方もしくはグループ の業績とかとどういう関係があるのかということを教えていただけますか。 ○国立健康・栄養研究所研究企画評価主幹  第一点ですが、現理事長は一、二年初めのころを御存じでないので私から答えさせて いただきますが、1年目2年目というのは本当に大変でした。まず仕組みが変わるとい うこともありますし、この評価委員会があるということも大きなプレッシャーでござい まして、しかもどういう形での御評価をいただけるのか、その結果がどう反映されるの かわからない状態で、前理事長の田中平三先生がもう鬼のように所員に対して要求をし、 やってきたというところでございます。  そういう中で先生がおっしゃいますように、私どもももちろんより高い理想を持って これからもやっていくわけですが、求められる水準というかそこのところもわかってき ましたし、ある意味では同じ仕事をするにしても、やはり仕事のやり方というのが古い 体制から今の新しい体制での仕事のやり方になれてきたということで、そういう意味で パフォーマンス的にも、また中で仕事をする者にとっても安定をしてきたというのが4 年目5年目になってのことであろうと思います。そういう意味では先生がまさにおっし ゃるとおりのことでございます。  第二点目でございますが、任期を付さない形での採用というのは、任期付きで採用し た人については、これは原則論としては任期を付けた人について任期付きでまた繰り返 し採用するということができないルールになっております。特に若手型は形を変えポジ ションを変えてもこれは一回だけと、ほかの施設に移らなければ若手型の任期つきの採 用はできないという、これはゼネラルルールがございます。  そういう中にあって、任期を付さない形であれば、要はそこが3年なり5年なりとい うのが研究面業務面で、そこの任期を果たしていただくことプラス、先に向けての試用 期間的な意味合いで、やはりこの人はこれから先を考えるとより長い目で見て任期を付 さない形でプロジェクトを担っていただこうというようなことで、この中期計画の最後 には2人がプロジェクトリーダーとして次期中期計画を担うために任期を付さない形で 再雇用したというところでございます。  最後の点でございますが、5ページ目の下は私の説明が十分ではなかったかもしれま せんが、一つの指標として研究費の額、件数だけで見てもこれだけのばらつきがあると いうことです。当然それだけでははかれるものではありませんが、研究全体のアクティ ビティー、あるいはこれは純粋な研究だけではなくて行政的な形での貢献が多いとやは りいろいろな受託等もあります。中に極端に低いところがありますが、そこは事情があ るところと事情がないところがありまして、結果的に先ほど理事長が3名の部長が次期 プログラムリーダーになっていないと申しましたが、低い方のところの部を担当してい た方が結果的にそうなっているということでございます。 ○部会長  よろしゅうございますでしょうか。ほかにいかがでしょうか。  それでは評価の記入をお願いできますでしょうか。10分ぐらいを目安にお願いできま すとありがたいと思います。  (評価記入) ○国立健康・栄養研究所研究企画評価主幹  部会長申しわけございません。私の説明で数字に誤りがございましたので一点訂正を させていただきます。 ○部会長   はい。ではお願いいたします。 ○国立健康・栄養研究所研究企画評価主幹  部会長、申しわけございません。私の説明で数字に誤りがございましたので一点訂正 をさせていただきますでしょうか。  パワーポイントの資料の7ページ目の上でございます、効率化に伴う経費の節減のと ころでございます。あわせて先生方の評価シートの3−1をお開きいただければ幸いで す。3−1のところの「自動車管理及び自動車運転委託業務」の金額でございますが、 パワーポイントの資料に誤りがございました。先ほどパワーポイントでは720万が620 万という説明をいたしましたが、ミスがございまして、評価シートの3−1の上から3 分の1の(2)というところにございます数字が正しい数字でございます。まず一般競争入 札を実施し、理事長の運転手分、そこを削減をいたしました。そうしますと16年度は 960万のところが360万円ということで、約3分の1ほどになったというところでござ います。大変申しわけございませんでした。 ○部会長   はい。ありがとうございました。 (評価記入) ○部会長  それでは次に進んでよろしゅうございますでしょうか。それでは次に第2グループの 評価シートの項目5から11までの実績につきまして御説明をお願いいたします。 ○国立健康・栄養研究所研究企画評価主幹  この説明でございますが項目が多くまた研究業務の中身のところでございます。少し 時間が長くなると思いますがよろしいでしょうか。 ○部会長   はい。トータルで調整してくださればいいかと思います。 ○国立健康・栄養研究所研究企画評価主幹  それでは先生方のお手元の評価シート右下の5ページ目になります。行政課題の適切 な対応ということで、この中社会ニーズの把握ということでこの中にNRのことも含め て計画、実績を入れさせていただいております。  パワーポイント資料8ページの下をごらんいただきたいと思います。まず社会ニーズ の把握ということで、これは計画でも毎年4団体と意見交換会をするということでござ います。17年度は全国保健所長会、独立行政法人食品総合研究所、早稲田大学先端科学・ 健康医療融合研究機構、佐伯専門学校と意見交換会をいたしました。特に最後の佐伯専 門学校は、私どもの研究所を創立した佐伯博士がこの専門学校も建て、日本で初めて栄 養士の育成をしたところでございますので、我々原点に返るという意味で佐伯の学校を 訪問し、これからの特に栄養実践の教育また研究にかかわるいろいろな協力について意 見交換をしてまいったわけでございます。  またこれらのほかに、過去4年間いろいろな団体と意見交換会を行ってきまして、具 体的な成果が幾つか出てまいりました。それが緑のところに書いてございます。(1)とし ては連携大学・大学院が発足をしたということで、また市町村等の栄養士の育成という 意味あいで全国保健センター連合会と共催でシンポジウムを開催いたしました。また、 日本栄養士会、都道府県栄養士会等からの研修の要請に対しましては、意見交換会等を 通じ、その意義・目的等をお互いよく理解を図ることができましたので、全面的に協力 させていただきました。健康・体力づくり事業財団への事業協力や研究協力等を強化し て、健康教育の教材等をつくるのをサポートしたところでございます。  NRにつきましては右のページから書かせていただいておりますが、平成17年6月に は第2回の認定試験を行いまして、受験者1139名合格者が約300名ということで、第1 回合格者とあわせると700名になり、全都道府県にこのNRの資格を持つ方がおられる ようになったということでございます。また秋には資格認定試験を行いました。  それらの全体的な関係また数字等をその下に書いてございます。これはNRの仕組み の特徴でございますが、私どもは直接的な養成というようなことは行わずに、外部の認 定の養成施設、中ほどに書いてありますが、26講座ございます。そういうところで人を 育てていただきながら私どもは最後の試験をさせていただく。また、NRとして認定さ れた方々へのフォローアップの研修等をさせていただき、3年後にはまた更新の手続き をしていただくということでございます。次のページをごらんいただきたいと思います。  次のページの上下には、このように約700名NRとなった方がおられるわけですが、 昨年暮れにアンケート調査をいたしまして約半数360名の方から御回答をいただきまし た。NRの資格をとってその後どうなったのかということでございますが、囲みのとこ ろで書いてございます。NRとして特記すべき活動状況で、30名の方が講演会講師とし て出席をしたり、新聞、雑誌、テレビ等への出演というのもこういう新たな資格、また より深い勉強をしていただいてなし得たこととアンケートで伺っております。また勤務 条件等で資格手当が支給されたという方が23名ほどおられるようで、昇任したというの はまだゼロのようですが、そのような状況でございます。  また下にNRの標榜ということでございますが、棒グラフの上にありますように 38.1%の方が「標榜している」ということでございます。標榜していない方も6割おら れますが、その方はむしろ会社にお勤めであったりあるいは医療関係、病院等にお勤め ですから直接的には標榜はしていないけれどもというようなところでございます。この ようなフォローアップも今後していきたいと思っております。以上が5番目の項目でご ざいます。私ども自己評価としてはAをつけさせていただいております。  続きまして研究業務のところでございます。少し説明が長くなるかと思いますがお許 しください。6番目が重点調査研究業務の一番目のエネルギー代謝に関する調査研究と なります。11ページの下のところから御説明をさせていただきたいと思います。   これはエネルギー消費量に関する正確なデータを得るということでございますが、行 政施策的には食事摂取基準、また今最後の詰めを行っております健康づくりのための運 動基準、そして国民健康・栄養調査の基盤構築になくてはならない検討でございました。 そこに17年度の主な成果ということを書いてございますが、例えば私どもは二重標識水 法またヒューマンカロリーメーターというかなり大がかり特殊な測定系を持っておりま すので、それらと比較をして簡単なアンケート調査がどの程度信頼できるのか、また歩 数計さらにはもう少し高度な3次元の加速度が測定できるような小型の機械がどの程度 のことを把握できるのかの検討を行ってまいりました。また特に赤で書いてございます が、歩数と身体活動レベルとの関係を検討し、健康づくりの運動基準の検討に必要な3 METs以上というようなのが一つ基準として出されようとしていますが、それがどう いう意味があるのかということの分析を特に昨年度行ってまいりました。また二重標識 水によるデータ蓄積につきましては、これは再三御紹介しているように水だけで一人20 万円するものですので一遍にできませんから、毎年毎年少しずつ年齢階層等を分けなが ら、昨年度は60から70歳代の高齢者のデータ蓄積をしたというところでございます。  次のページをお開きいただくと、上のところに5年間の流れまた17年度でどのような アクティビティーがあったかを整理したものでございます。今まで主に御説明してきた 事柄としては、左の方に本の表紙がついています。「日本人の食事摂取基準(2005年版)」 は平成17年度から使用が始められたわけですが、その策定のためのデータというものを 全力を挙げて蓄積してきたわけでございますが、それが一段落ついたところで今般は運 動基準、またエクササイズガイドの検討を行っておりますので、それに必要なデータを 蓄積し、先ほど申し上げましたような検討をしたところでございます。  個々の説明は省略させていただきますが、イメージ的には13ページ上下にございます ように、2つの方法についてどのくらい相関があるのか、あるいは個人差がなかなかこ れでは見つけにくい、そういうような検討をいろいろな方法でやっているところでござ います。次のページをお開きください。  14ページでございます。大抵何か数字が出てくるとこれは正しいものと我々もすぐに 思ってしまうわけですが、1次元、3次元といったような測定計と、精度の違う加速度 計を用いて、二重標識水、すなわちゴールドスタンダードと考えられる方法と比べると、 なかなか相関が出にくいということが改めて確認ができたわけでございます。  そういうことで新たな測定系というものを今検証しているわけでございますが、その 一つが14ページの下にございますIDEEAというものでございます。先ほど御説明し た健康づくりのための運動基準の中で歩数1万歩というのが議論されていますが、どう いう意味があるのかというような検討を、この新しい機械を使って行ったわけでござい ます。  その結果の概要が15ページの上のところでございます。単純に申し上げますと歩数が 多い人も少ない人も歩数にかかわらず10分で1000歩というような関係が大ざっぱに考 えられるというところでございます。そして3METsというのは中等度以上、ゆっく り歩くと2から2.5METsぐらいですか、もうちょっと少し汗がかくぐらい、体のた めによりよいと思われる強度の判定ということを考えた場合は、大体1万歩ぐらい歩い ている方だとそういうような時間もある程度あるというようなことがわかったわけでご ざいます。そうしますと、逆に言うと1万歩と単純に歩数を推奨するということは、理 にかなっているだろうという、こういう検討結果があり、非常にメッセージ性のあるも のとしては「いつでも、どこでも楽しく歩こう、一日一万歩!」ということが今後さら に検討され発表される予定になるということでございます。  15ページの下のところは、これは方法論のことでございます。我々はヒューマンカロ リーメーターを用いて、部屋の中で一日過ごしていただきますので、睡眠時に自然な形 で代謝を測ることができます。そこで、何とか睡眠時代謝量というものを、今まで条件 設定が難しかった基礎代謝量に代替できないかどうかという検討をしました。今までの 検討からいうとそれは代替できるのではないかということでデータを得ております。も う少し検討を進めたいと思っております。  次のページでございます。以上お話しした総括の部分でございます。17年度は今御説 明したようなことを行ってきましたが、それらを含めてエネルギー消費量の測定システ ムを確立した、また規定された条件下でのエネルギー消費量を測定し、また日常生活に おけるエネルギー消費量、身体活動レベルの評価系、エネルギー消費量測定法に関する 検討、これらについて検討し十分な成果が上げられたのではないかと考えています。平 成17年度に限って言いますと、16ページの下にあるような学会発表、論文等を出して きたところでございます。以上が6番目でございます。  次の重点調査研究というのが7番目でございます。パワーポイント17ページでござい ます。これは国民健康・栄養調査の高度化システムに関する調査研究ということで、課 題として(ア)、(イ)、(ウ)、(エ)と挙げてございます。これを少しくくると課 題大きくI、II、IIIということになります。課題Iは高度集計・解析システムを構築・ 更新する。また食品のデータベースを更新するということでございます。2番目がデー タをどう活用するか、3番目はこれは主に実際に調査を担当される人の手法の効率化・ 標準化でございます。全体像としては17ページの下にかいてあるように5カ年の当初計 画を予定どおり進んでいるというようなことでございます。次のページをお開きくださ い。  課題ごとに整理をしてございますが、17年度課題Iにつきましては2点あり、データ 解析システム、これは「国楽調」という名前でNTTデータ株式会社との共同開発のも のでございますが、新しい食事摂取基準への適用ということで改良をかなり加え、また 成分表も新たになったものへ対応し、食品データにつきましても約80食品を加えたとこ ろでございます。  また次のページでございますが、調査データの活用ということで、ホームページには 下の絵にありますように1947年から2000年までのデータが参照できるようにいたしま した。次のページをお開きいただくと上の方にエクセル等でもデータが活用できるとい うことでございます。データの整理や蓄積がかなり進んでまいりましたので、これらを 活用しながら新たな年度にはそこに下に書いてあるようにメタボリックシンドロームの 対策に資するようなデータベース構築を次に計画しているところでございます。これは 実績というより、次への展開という意味合いでございます。  21ページの上のところでございますが、メタボリックシンドロームに関して、腹囲を きちんと測ることが非常に重要になってきます。いろいろな健診機関またフィールド、 保健所等できちんと測ることが必要ですので、我々はDVDで測定者用のトレーニング ビデオをつくり、ホームページで動画として利用可能になってございます。  また課題IIIでございます。特に都道府県への支援ということをさらに行ってまいりま した。次のページ22ページをお開きください。  22ページの上でございますが、都道府県等の行政栄養士を対象とした公開セミナーを 行いました。約150名の方の出席がございました。  また、その時期に対応したこととしては、新潟の中越大震災後の食生活実態調査への 協力ということで、この調査協力自体は平成16年末でございますが、それらのデータを まとめ、県の方と一緒に2005年9月に日本公衆衛生学会に、また今度は日本栄養改善学 会のシンポジウムで発表する予定となっております。これらのデータも活用されて、新 潟県の方では「栄養・食生活支援ガイドライン」というのが、この年度末に出されたと ころでございます。  以上総括としては、23ページの上の方に書かせていただいておりますが、個々の研究 開発ということだけではなく、特に都道府県の健康・栄養調査を行う方々との連携が深 まったということで、これは我々が支援するということだけではなく、研究所にとって も非常に大きな財産になったのではないかと考えております。学会論文発表については 23ページの下にあるとおりでございます。  次が重点調査研究業務の3番目のものでございます。お手持ちの評価シートは次のペ ージです。言い忘れましたが、その前の国民健康・栄養調査にかかわる研究は自己評定 Sをつけさせていただいております。  次の課題は、食品成分の健康影響の評価に関する調査研究です。これはAという自己 評定をつけさせていただいております。平成17年度の主な成果として上に書いてござい ます。具体的なものとしてはシトラスアウランチウム、カルニチン、メチルスルフォニ ルメタン、またアレルギー惹起性等について検討を行ったわけでございますが、これら の選択の流れにつきましては24ページの下にかいてございます。これは全体図をあらわ したもので、25ページの上のところは今まで検討してきたそれぞれの健康食品がどのよ うなものであったか、それが特に5年目ではどのようなものを行ったかのまとめでござ います。  具体的に2つほど御紹介させていただきますが25ページ下で、カルニチンというのは 肥満抑制を標榜するダイエット食品ということで、そのように信じられて売られている わけです。理屈としてはβ酸化関連酵素活性を促進させるということで言われているわ けですが、これらについてラットを使った実験においてヒトとの体重換算をしたときに 摂取目安量がラットを100グラムのものだと1ミリグラムになるようでございますが、 その1倍また10倍、100倍までドーズを上げて投与をしたときにどうなるかということ を見たわけでございます。あわせて安全性についての評価も行いました。  26ページの上のところがその結果で、個々の説明は省かせていただきますが、一番上 の体重増加量、脂肪組織重量というところをごらんいただきたいのですが、100倍量を 投与しても全く動かないというのが結果でございました。要するに入ってはいるけれど もヒトに外挿してもこれは効果はないのだろうということになります。ただ安全性が危 惧されるような結果もなかったということで、過度にとらなければ大丈夫だろうとも思 われます。今までこういう検証がされてこなかったというのもある意味で不思議なので すが、こういうデータを出したわけでございます。  次27ページ目の上ですが、これも非常に大きな課題と思っております。健康食品と医 薬品との相互作用に関する研究ということで、健康食品単独でとっていれば問題がない かもしれませんが、高齢者の方などで降圧薬その他の薬と併用していると何か起こるの ではないか。その一つの懸念としてイチョウ葉エキスに関して我々つかんでいるデータ がございました。そうしますとラット肝臓のチトクロームP450(CYP)というものが 薬物代謝酵素でございますが、これを指標にして、イチョウ葉エキスがこの薬物代謝酵 素を抑制するというデータをいろいろな面から検討していったわけでございます。17年 度はさらにイチョウ葉エキスの中のどの成分がこれにかかわるのかということについて 個別物質をいろいろ抽出しながら検証をしたところ、27ページの下にございますがビロ バライドという物質が酵素を誘導するというようなことがわかったわけでございます。 このような検討も進めてまいりました。  28ページ、29ページのところにはこれらの成果について学会誌等の論文発表だけでは なくてホームページでわかりやすく掲載をする。専門家向けのミニレビューと一般向け 解説のページということでやらせていただいております。また29ページの下の論文発表 にございますように、先ほどL−カルニチンの話の様に、100倍のドーズを振っても効 果がないというのは論文としてはおもしろくないデータなのですが、何とかいろいろ工 夫をしまして、そういうネガティブデータについても近ごろはアクセプトをしていただ けるようになったというところでございます。以上が重点調査研究の3番目でございま す。  先生方の評価シートを少しおめくりいただいて9−3、基盤的研究業務でこれは5つ、 6つほどの少し小規模な研究をあわせて御評価いただくので、3ページに及んでおりま す。我々自己判定はAにしました。まず30ページ、パワーポイント資料の上をごらんい ただきたいのですが、当初から計画されていたものが4つの課題、またその他として2 つ追加的に行っております。その中で下線を引いた3つについて御説明をさせていただ きます。  まず創造的特別基礎奨励研究ということで30ページの下のものでございます。これは 基礎的、萌芽的な研究について所内競争的に研究課題を出してもらい内部・外部の評価 委員によって実現性の評価をするということで、17年度は9課題から6課題を選択した ということで、6課題の項目が30ページの下の右に書いてございます。本日は赤のとこ ろの研究を簡単に御紹介いたします。  31ページの上でございます。運動による糖・脂質代謝促進作用のメカニズムに関する 研究。運動しても体脂肪が減らないマウスということでございます。我々の基本的なコ ンセプトとしては食事ですとか運動という生活習慣をより健康的なものにすることで病 気を予防するということには変わりはないわけですが、そうしたときの体の中のメカニ ズムを追求することによってより効率的にそれらの生活習慣改善が健康増進あるいは病 気の予防につながるか、あるいは何らかの理由で運動ができないような方に運動にかわ るような効果を薬物かあるいはそれにかわる食品成分で補完できないかどうか。そうい うような視点から遺伝子レベルでの解析を行っております。  専門的な話は省略をさせていただきますが、その中でAMPキナーゼ仮説というのが ありまして、運動による体脂肪減少や糖尿病予防がこのAMPキナーゼで説明できるの かということについて、骨格筋のこの活性を抑制したマウスを作成して検討を進めてま いりました。31ページ目の下がそのデータでございます。結果の概要ということをごら んいただきたいと思います。図1、図2というのはそれぞれ体脂肪率、図2はグルコー ス負荷試験での血糖の上昇を見たもので、高脂肪食を負荷したときに運動せず高脂肪食 を食べさせると、肥満、糖尿病をきたすわけですが運動させるとそれが抑制される。そ のメカニズムがこの酵素の活性あるいは遺伝子のどこに影響を受けるのかということで ございますが、結論から言うとAMPキナーゼ活性は体脂肪を減少させるには必要であ った。しかし、糖代謝改善には活性は必ずしも重要ではなかった。AMPキナーゼでは なくて、骨格筋のGLUT4というグルコースを輸送するトランスポーターがございま すが、そちらに依存するものであったということでございます。そのようなことから、 運動したときにさらにどこを増強すると効果が上がるのかといったところに結びつけて いきたいということです。  また32ページ目の上でございますが、これはPGC−1αというものでございますが、 これもあわせて検討を行って交感神経との関係を見たものでございます。時間の関係で この説明は省かせていただきます。  またもう一つ行った基礎的な研究としては、32ページの下にございます「膵β細胞の 発生・分化・機能形成ならびに高脂肪食誘導性インスリン抵抗性に対する膵β細胞代償 性過形成の分子メカニズムの解明」という長いものでございます。特にこのグループは インスリン受容体基質(IRS)というものに注目しております。これはどういうこと かというと、日本人が欧米人と比べてそれほどの肥満でないのに糖尿病になりやすいと いうのが、このIRSが弱いということがあると。特に高脂肪負荷に対して我々日本人 が弱いそこのメカニズムと実際の対策を検討しようというものでございます。かなりい ろいろ苦労して膵β細胞に特異的なIRS−1/IRS−2欠損のマウスの系ですとか、 細胞、セルラインをつくったというところでございます。今回得られたこのラインある いはマウスの作成に17年度かなり重点的に取り組んだわけですが、33ページの上でご ざいますがIRS−2を補充をするとグルコキナーゼヘテロ欠損という状況であっても 膵臓のβ細胞がやや増大する、また耐糖能の改善が見られるということで、要は日本人 的なモデルの中でIRS−2というものを補充すると比較的高脂肪の負荷に強くなるの ではないかと、そういうような基礎的なことがやや見えてきたというところでございま す。  基礎的な研究でございますので、論文について大体毎年33ページ下にあるようなペー スで出しております。割合と国際的にもレベルの高いジャーナルに出しているのではな いかと思っております。  また34ページの上でございますが、これらの基礎的な研究によって論文だけでなく特 許の出願もかなり出せるようになっておりまして、御紹介するのは2つでございますが 特に左側が、先ほど御説明した運動させてもやせないマウスと、それについてその知見 を特許出願をし、これが将来抗肥満薬の開発等につながるのではないかと期待をしてお ります。  また続きまして、この基盤的研究の中で少しトーンが全く違うものでございますが34 ページ下は生活習慣病予防に関する調査研究、行動変容を促すための自己学習システム の開発ということでございます。  インターネットを使いまして自己の行動変容をしたい方と、それを支援する栄養士さ んが離れたところにいながらメールあるいはウエブでのやりとりを通じて行動変容を促 そうあるいは継続させようという双方向型通信による自己学習システムということで、 開発を行ってきたわけです。平成17年度はその検証実験をやったわけでございます。イ メージ的には35ページの下にあるようなホームページ上の画面で「健康生活をはじめま しょう」自己診断アンケートとか日記帳とかございまして、36ページの上にあるような ツールを使い、参加者と支援者15名ずつのペアリングを行います。これはホームページ を通じて一般の方、支援者の栄養士さんも一般の栄養士さんを応募いただきまして、一 度その方々に説明をいたしましてこういうやり方でやってくださいということで、その ホームページ上でのやりとり、完全にオフラインで顔を合わせたことのない2人がいろ いろやりとりをして、どういう行動変容がもたらされるかということを試し6カ月間の 試験を行ったものでございます。36ページ下にあるような支援者フォーラム、参加者フ ォーラムということで、一対一のやりとりだけではなくて、それぞれのコミュニケーシ ョンを通じて支援者は自分のスキルを上げる、また対象者は他の人たちのことを聞きな がら自分のまた行動その他を振り返るということでございます。  37ページの上でございますが、大体月にして学習者はこういう日記に5回ぐらい記入 をする、支援者は4回ぐらい、週一遍ぐらいのペースでやりとりをするということで、 支援者がどのくらい時間をかけたかについては、計166分ということでございます。管 理栄養士の賃金1250円/時、ちょっと安過ぎるかもしれませんが、計算すると約月4400 円ぐらいというコストのようでございます。このようなやりとりをしまして、37ページ の下に書いてありますが、6カ月の介入期間中に体重、BMIが多い人は体重減少があ ったということでございます。また、生活習慣では油脂類の摂取頻度の減少ですとか身 体活動量の増加が認められました。また自覚的なQOLの向上の指標も向上したものが あったということでございます。  こういうような試みでございますが、今厚生労働省で盛んに議論されている健診後の 効率的な保健指導の中に一つ応用できるのではないか、またe−ラーニングシステムと いうことも今年度厚生労働省の方で本格的に取り組まれることのようですが、その一部 のコンポーネントとして御活用いただくことになっています。次のページをごらんくだ さい。  この9番目の基盤的研究の最後に紹介をさせていただくものが、健康食品等の安全性 情報ネットワーク構築でございます。これは再三御説明したので改めての詳しい説明は いたしませんが、39ページの上にあるように、一般の方に情報を公開する前にネット会 員となってくださっている専門職の方からの情報提供また情報の吟味、ディスカッショ ンが大事になってくるわけです。現在5862名ということで約前年比1.5倍になっていて、 着実に増えアクティビティーも上がっているということでございます。情報提供のペー ジは39ページの下にありますが、40ページをごらんいただきたいと思います。  特に平成17年度につきましては、情報をさらに加えるということのほかに情報の質を 今後も含めてどのように担保するかということで、掲載すべき情報の基準をさらに厳格 にして精査した情報を出してきたというところでございます。これらの意義としては、 かなり社会的に認知されつつあるホームページと思っておりますので、今後もまた発展 させていきたいと思っているところでございます。これについては中期計画途中で交付 金のやりくりまた厚生労働省からの単年の事業費等でやっておりましたが、18年度から は交付金の中心的な業務、プロジェクトとして行うようにいたしました。以上が基盤的 研究業務でございます。  次に10番目でございますが、健康増進法に基づく業務2つでございます。10−1、10 −2というところで、10−2のところに自己評定Aをつけさせていただいております。 パワーポイント資料の41ページの上でございます。国民健康・栄養調査の集計事務とい うことでございますが、これも毎年のことでございますが11月に調査を行いまして約 100の自治体から年度末から年始にかけて調査票が送られてきまして、8カ月の期間で 粗集計を行い厚生労働省に提出してやりとりをするということで、この期間というもの を調査項目が大幅に増大したにもかかわらず行っています。特に近ごろは「健康日本21」 の重点項目である喫煙とか歯の健康、またメタボリックシンドローム関係ということで かなり項目や、クロス集計等が増えていますが、同じ期間で何とかやっているというこ とでございます。  また集計だけではなくて、41ページの下にあるようなさまざまなマニュアル調査票の 準備等を厚生労働省と行っております。  42ページにございますものが国民健康・栄養調査の発表の概要の記事でございます。 また、下が本報告書でございます。こういうことを引き続き行っております。  43ページの上のところが収去等の食品又は特別用途表示許可にかかわる食品の件数 と2カ月以内に処理をした割合でございます。77件受けまして、これが15年度から減 っているのはほかの機関でも検査を行うことができるように法律が改正されたという理 由でございますが、私どもがお受けした分につきましては2カ月以内の件数を100%近 く行っておるところでございます。  以上が先生方の資料の10−2でございますが、10−3のところがこれが5カ年の中期 計画、目標の中で今まで一緒にしていたところが行政課題に対する対応を別立てにした ところでございまして、10−3のところにもう一つ評点をつけていただくような形にな ってございます。  43ページの下のところをごらんいただきたいと思います。これが10−3の評価シート に対応する項目でございます。このところは先ほどが健康増進法に基づき決められてい る業務に対して、行政課題に対して適宜対応したものでございます。大きく4つ書かせ ていただいておりますが、食事摂取基準につきましては、これは16年度の報告のところ で私どもの研究所が中心的な貢献をしたということで、17年度はマニュアル等の作成、 また書籍の出版また講演会研修会の実施等を行ったわけでございます。また「健康日本 21」では中間評価作業チームへの参画またデータ解析等を行いました。  その次のところが特に昨年度取り組んだところでございます。「運動ガイドライン、 運動指針」につきまして、これは10数年振りの改定になりますが、かなりの作業検討が 必要だったわけです。私どもの研究所から検討会委員として2名、ワーキンググループ 5名、また実質的なエビデンスの蓄積検討については私どもの健康増進部の方で全面的 に行っているところでございます。  また食品の保健・安全ということではコーデックス委員会ですとか、厚生労働省だけ ではなくて食品安全委員会の委員等でもいろいろな仕事をしております。  また食育関連では「食育推進会議」が昨年集中的に行われましたが、そこに理事長が 参加をしいろいろな貢献を果たしました。「食事バランスガイド」、また次のページに ございますが「妊産婦のための食生活指針」、これが昨年度出された食事に関する大き なガイドラインでございますが、これらについては検討会の座長取りまとめだけではな く、内容に関するかなり細かな検討を研究所の方で担ったというところでございます。 そういう意味合いから評点はSをつけさせていただいております。  次は項目11でございます。ここは簡単に済まさせていただきます。職員の資質の向上 というところでございます。パワーポイント44ページの下でございますが、これにつき ましては所内の研究セミナーについて月2回程度実施して一人一回は発表を行う。また 非公式な研究交流会、イブニングトークと申しておりますが理事長が我々をアクティベ ートするためにこういう会を行うようになりました。また学会等の参加につきましては、 交付金のやりくりの中で海外の渡航費をすぐれた研究発表を行うものに対して付与する ことを行っております。これに対しては評定Aということでつけています。 ○部会長  はい。ありがとうございました。それではただいま御説明のございました評価シート 5ないし11の内容につきまして御質問等をいただきたいと思います。いかがでしょうか。 はいどうぞ。 ○武見委員  今のパワーポイントの資料で9ページ、10ページあたりでしょうか。NRのことに関 する評価というか、これについてはこの評価委員会でもこの制度そのもののあり方、そ れからその後どういうふうに社会に活用されているかということをきちんと後を確認し てほしいということに対応した業務をなさったということだと思うのですが、10ページ のところでNRのアンケート結果ということが出ており、先ほど御説明の内容があった のですけれども、こうした結果が出たこと自体をもってこの制度、こういうことをやっ てきていることを研究所としてはどのように評価されたのでしょうか。 ○国立健康・栄養研究所研究企画評価主幹  NRについては、いろいろな意味から見直し検討するようにという宿題もいただいて おりまして、それについてはまた計画的にしっかりとやっていきたいと考えています。 こういうようなフォローアップのアンケートも今後もまたやっていかなければいけない かと思っておりますが、少なくとも昨年末に行ったこの結果を踏まえてのこととして、 やはりある程度数が増え、その輪ができアクティビティーが高まることによって認知も され活躍の場も広がるのだろうと考えています。そういう意味で本格的な社会に向けて の活躍というのが、先日試験を行いましたが予想よりもはるかに多く2200名の方が受験 をし、発表はまだなのですが、恐らく1000人以上の方が新たに仲間に加わるのではない かと思われます。  そういう中で我々はNR協会というのが設立されました。そういう資格を持った人が 任意ではありますがかなりの方がそこの協会に入って、自分たち資格を持った人たちが どう社会に貢献していくのか、あるいは実質的な研修をどうするのかというような、自 発的な意志をもってする協会がございます。そういうものと今かなり深くやりとりをし まして、新たな人も加わりその協会と私ども、余り出過ぎてもいけないとは思っており ますが、そのかかわりの中で次のステップに持っていきたいと思っております。  そういう意味でそれらのことも含めてもう一度しっかり分析をして次のアクションに つなげていきたいと思っています。 ○部会長  よろしゅうございますか。ほかにいかがでしょうか。どうぞ政安委員。 ○政安委員  39ページのネット会員数が1.5倍多くなったという原因の一つとして、7ページに書 いてございます機関誌を電子配信にしたというところもやはり影響があったのでしょう か。 ○国立健康・栄養研究所研究企画評価主幹  ネットの普及というのは、私どもも多少の努力はしているわけですが、やはり御活用 になる方の人口が増えていることもあると思います。後の講習会の一般向けのセミナー のところでも御紹介しますが、ネットを見て知ったという方の割合が急速に増えていま すので、そういうこともあるかと思います。 ○政安委員  ありがとうございます。 ○部会長  よろしゅうございますか。岩渕委員。 ○岩渕委員  基盤的研究というのは非常によく取り組んでいらっしゃるなというふうに感心しまし た。ですがそれが一体どれだけ活かせるかというのは、これはまた行政サイドの問題点 というか、つなぎの問題がやはりどうしても出てくるのだろうなというふうに思います ので、厚生労働省サイドの利用の仕方というのを少し強く要望しておきたいというふう に思います。  その中で特に気になっているのは、1万歩歩くということなのですが、現実に「健康 日本21」をやり始めてから1日の歩数というのはがたがた減っているわけですよね。め ちゃめちゃ減っているわけですよ。そうなるとこれがまた1万歩というふうなスローガ ンが出てくるそうですが、それをまたかけ声倒れというと何ですけれども、現実にはと てもとても増える状況ではないなというのが実態のところなので、だからこそやらなく てはいけない、それはわかるのですが、それに向けての何か一つのサジェスチョンみた いなのはほしいのですよね。要するに、行政サイドの取り組みの場合に、ここをこうい うふうに国民に訴えかけたらいいとか、何をやればいいのか、そこのところまでという のは何かこの中から出てこなかったですか。 ○国立健康・栄養研究所研究企画評価主幹  本当に先生がおっしゃるとおりで、わかっているけれどもというのが常につきまとう わけです。例えば食事でいいますと、食事バランスガイドというのはまさにわかってい るけれどもという人に対して何とかちょっとでも前に進むようにということで、かなり ソーシャルマーケティングを意識しての展開のツールだったと思います。  今回も運動基準のところでは1万歩ということが出るのですが、エクササイズガイド のところで食事バランスガイドでディスカッションをして、行政としての取り組みも進 んできたソーシャルマーケティング的な展開の検討をしています。それが施策的にも恐 らく進むというふうに思っています。  それともう一つは、私どもの研究所の取り組みとしては、冒頭理事長が平成18年度の 組織の御紹介をしましたが、栄養教育プログラムというのをつくりました。まさにこれ は基礎的な研究を実社会の中でどう生かすかという行動変容に結びつけるところをしっ かりやっていこうという意識のあらわれです。まだ我々中の体制は十分ではありません が、そこは特に重点を置いてやっていこうという準備を進めております。 ○岩渕委員  ここの別の項目かもしれませんけれども、これだけのことに取り組んで、勤務時間と いうのはどれくらいになっているのですか。 ○国立健康・栄養研究所理事長  うちはフレックスタイムでやっておりますので、各人研究者の自覚を持って取り組め ばいいということであります。 ○岩渕委員  任期制で、しかもフレックスタイムでというと、これはちょっと相当負荷のかかって いる人もいるのではないか、そっちの方がむしろ心配になるのですけど、どうでしょう か。 ○国立健康・栄養研究所研究企画評価主幹  仕事は楽しんでやるのが第一だと思っておりますので、きょう先生方に説明させてい ただくのも私楽しんでやらせていただいております。 ○部会長  ほかに。はい、酒井委員。 ○酒井委員  非常に基盤研究と実践応用、社会に対する役立つ研究実践両面がよく行われていると いうことは理解できましてありがとうございます。  それで基盤の方で、健康食品というのは門外漢のためによくわからないのですけれど も、皆さんが今ターゲットにする必要があるという健康食品という食品がどのくらいあ って、その中できょう説明していただいたものがどのくらい1年間で皆さんがこういっ た本当にエビデンスをとるためにやっているのがどのくらいあるのかということを一つ 教えていただきたいことと、あと基盤研究から特許へつながっているということを伺っ て大変すばらしいことだというふうに思ったのですけれども、どうなのでしょう、重点 研究の方では特許につながるような成果というかそういうものは上がろうとしているの かどうか、先ほど御説明がなかったので教えていただければ。 ○部会長  いかがでしょうか。 ○国立健康・栄養研究所研究企画評価主幹  まず第二番目からお答えさせていただきます。重点調査研究というのはこれは施策的 な大きな展開があってそれに対してどうするかということですので、比較的特許につな がりにくいものと理解しています。例えば健康食品についても、要はある健康食品がき かないというデータを出していますので、なかなかそれが特許につながらないわけでご ざいます。  それに対して基盤的研究は基礎研究もあり比較的雑雑としたことがあるので、論文も 書き、近頃は特許という意識も芽生えてきたので、セットで出すという意識が出てきた ということです。結果的に重点調査で無くなはいと思いますが、少ないのはそのような 理由であります。 ○酒井委員  その基盤研究、何年か前に伺ったかもしれませんけれども、その基盤研究の研究費で すよね。それは競争的研究資金から出ているものが多いのですか。それとも交付金のも のの中の分配が多いのでしょうか。 ○国立健康・栄養研究所研究企画評価主幹  基盤的研究についてはきょう御紹介したのは運営費交付金の中で、以前は人頭研究費 として予算がついたものをゼロにして、3000万円ぐらいを競争的に付与するということ でございます。それで6とか多い年は7、8課題の研究費、多いものは6、7百万少な いものは200万、点数づけによって傾斜をつけるのですが、そこから出てきた成果と特 許についてきょう御説明しました。当然そのほかに約3億円ほど外部的な競争的資金、 受託研究がありますからそこから出てくるものもございます。  もう一点の御説明ですが、パワーポイント資料の24ページをごらんください。24ペ ージの下がいろいろな健康食品を絞り込んで調査対象とする流れを書いてございます。 一応最初に食品成分の選定ということで、頻度の高い生活習慣病、国内外の状況、社会 的関心、安全性の危惧等ということで、一応基本的なコンセプトがあるのですが、これ はそんなに網羅的にできません。例えばガルシニアというのがいろいろと社会的に問題 になると取り組むとか、そういうトピック的なことも含めながら、あるいはいろいろな メカニズムその他を考えても比較的取り組む必要性の高いあるいは取り組みやすいもの からといったいろいろな要素で選んでおります。そういう意味では、ある程度の恣意的 な選択という批判は免れないかなと思っておりますし、カバーできている食品が25ペー ジの上にあるようなものですので、あまたあるものの一部に過ぎません。  また、ネットの方では、情報の収集・吟味あるいはその統合ということですので、実 験よりは幅広い範囲のものを扱えるわけですが、これもいわゆる商品名ごとに健康食品 の名前ごとにやっていると切りがございません。我々はその中のいわゆる有効成分、関 与成分というサイエンティフィックに整理できるものを中心として行っており、そうす ると比較的整理がしやすくなります。ただ、あまたある、何が入っているかわからない 健康食品までには手が回っていないという状況です。 ○部会長  はい。よろしゅうございますでしょうか。どうぞ。 ○武見委員  今の酒井委員の2つ目の質問のことで、特許までつながったことは私もすごくそう思 ったのですね。  というのは、この健栄研の場合には、以前から非常にそういうものにつながりにくい ということが一方で課題として出てきたと思うのですね。それがいわゆる基盤的研究か らこうしたことにつながったというのはとてもすばらしいことだと思うのですが、とい うことで逆にお伺いしたいのですけれども、自己評価をSとAというのが出てくるので すが、この辺を、場合によってはこういうのって当初の目標というかあれよりを超えた、 今までのからクリアしたという意味では非常に評価していいのかなという気がするとそ こはAになっていたりするのですが、その辺でどういう御判断でSとAが出てきたのか も聞かせていただくといいかなと思ったのです。 ○国立健康・栄養研究所研究企画評価主幹  基盤的研究についてはきょう御説明したものは幾つかある中の一部でございまして、 我々も全部とらえて評価しにくいところでございます。実は内部の評価また我々が外の 先生にお願いする外部評価においては、個々の研究プロジェクトごとに評点をつけてお ります。当然中でのばらつきがございます。大変恣意的な選択で申しわけありませんが、 きょうお話ししたのはその中で良いものが恐らく相対的に多かった訳です。別に悪いも のを隠したつもりはございませんが、そういう意味で全体を考えるとSというのはつけ にくい、平均するとAということで基盤的研究全体をつけさせていただきました。 ○部会長  はい。ありがとうございました。 ○部会長代理  2つほど質問させてください。  一つは私もNR制度に大変関心を持っております。今年度はNRの方々自身を対象に した制度の反応について調査なさっていますが、一般社会の反応、例えばいろいろな情 報提供をNRから受けた人々の反応、声というようなものを分析しておられるのかどう かということをお伺いしたいと思います。  もう一つは運動指針で、間もなく「いつでも、どこでも楽しく歩こう、一日一万歩!」 というメッセージが出るということですので、これは「健康日本21」の目標も修正が加 えられるということなのでしょうか。  それと、私自身も努めて歩くようにしている者としての質問を申しますと、1万歩と いうのは男女関係ないのか、年齢についてはどういう関連があるのかということについ てこの際ちょっと教えてください。 ○部会長  では2件よろしく。 ○国立健康・栄養研究所研究企画評価主幹  2番目の御質問ですが、「健康日本21」とのかかわりは私がお話しする立場ではない ので、調べてそこがわかりましたらお伝えしたいと思います。また男女差もちょっと私 も不勉強なところがございますので担当の方に確認をして、全く評価の話とは別に先生 の方に情報を伝えさせていただくということでよろしいでしょうか。  NRについては、先生がおっしゃいますようにNRからの情報提供の受け手からの評 価が極めて重要と思っております。ただし現状が700人程度で、それを標榜して社会で 「NRですよ」とやっている人が恐らく200人とか300人という中で、一般の方がキャ ッチをして評価をするというにはややまだ数的に難しいのかなと思われます。そういう 意味合いで実際NRとなった方のネットワークの組織、これは任意団体でNR協会とい うのがございます。それを我々がいろいろな形でサポートさせていただいておりますの で、その協会の方で、対クライアントとのやりとりについていろいろな形で整理をされ ておりますので、その辺も踏まえながら総合的な評価をさせていただきたいと考えてい ます。ある程度先ほど申しましたようにNRの数が多くなりましたら私どもとしても直 接的に顧客に対する調査等も行っていきたいと思っております。どうも御指摘ありがと うございました。 ○部会長  はい、ありがとうございました。それでは評価の記入の方をお願いしたいと思います。 一応10分程度をめどによろしくお願いいたします。 (評価記入) ○部会長  それでは次に進んでよろしゅうございますでしょうか。では次に評価シートの項目12 から19までの実績につきまして御説明をよろしくお願いいたします。 ○国立健康・栄養研究所研究企画評価主幹  それではパワーポイントの資料の45ページの上をごらんいただきたいと思います。先 ほど長くお時間をいただきましたのでできるだけ簡潔に説明をさせていただきたいと思 います。  外部評価の実施及び評価結果の公表ということで、評価シート12ページのところには 自己評定Aをつけさせていだいております。パワーポイントの資料にありますような先 生方にお願いをして事前事後の評価を受け、またその結果については内部のプロジェク ト等の運営に反映させ、また公表もしてございます。  45ページ目の下に事前評価、平成18年度の新しい中期計画の事前評価の結果につい て簡単に御紹介しております。個々に説明するつもりはございませんが、特に話題とな ったことといたしましては、先生方にも第2期の中期目標・計画のときに御検討いただ いたところでございますが、私どもの研究所は今の現行ですと効率とか何か組織のマネ ジメントがあって、そのしばらく後に仕事の中身が来る形になっています。それを逆転 させて、まず仕事の中身からの構成にしたいということで計画の方をつくらせていただ いたわけでございますが、それについては農林水産省の独法の理事長さんから、非常に よくやったということでコメントをいただきました。その辺が45の下のところの一番最 初に書いてございます。  また、知的財産については、やはり数が評価をされるというのが、これはどこもそう いう流れできましたが、そろそろ中身あるいは実施につながるようなものの選択という 戦略を考える必要があるのではないか、そんなことをいただきました。これは御紹介だ けです。以上が外部評価でございます。  46ページ目の下のところをごらんいただきたいと思います。評価13番、先生方のお 手元の評価シート13では自己評定Sをつけさせていただいております。これは左が原著 論文のかつ英文及び和文、右が学会発表ということでございます。単純に数から言うと 平成17年度は83プラス10、93ということで、15、16年より少ないわけですがそろそ ろ定常的なレベルかなと思われます。右肩上がりが少し落ちるのはどこかで起こるだろ うなと思っていたわけですが、このぐらいの数値に17年度はなりました。インパクトフ ァクター2以上のものについてはかなり高い割合かと思っています。  学会発表につきましては、国内、国際学会あわせると266報ということでございます。 また特別講演、シンポジウムが占める割合がふえてきているのかなと思っております。 そのほか「一般公開セミナー」ですとか、あるいは研究所の研究成果につきましては独 法化5周年、85周年記念事業として「研究報告会」を行わせていただきました。数字か らいうと当初の中期目標あるいは年度計画の目標を大幅に超えております。  次が14番目でございます。評価シート自己判定はAをつけさせていただいております。 アクセス件数も右肩上がりにはならないだろうとこれも思っていたわけです。前年度が にがりその他健康食品のトピックが多くて、それと比べると88.6%、44万件のアクセス 件数ですが、各4年間の平均と比較をすると226%ということでございます。そのほか 「Q&Aコーナー」、電話対応その他につきましてはこれまでと同じようにやってござ います。またテレビ、新聞、雑誌等の報道は件数からいうと例年より少し多かったのか なと思っております。  ホームページについては既に御紹介しているとおりで、47ページの下あるいは48ペ ージ上下にあるようにホームページ、「健康・栄養ニュース」を通じて情報発信を行っ ているというところでございます。以上が項目の14でございます。  続きまして項目の15、先生方の評価シートは2ページにわたってございます。15−2 のところには自己評定、ここはSをつけさせていただいております。講演会については、 ある年度では一般向けの講演会を東京と地方でとやりました。これはもう少し戦略的に 考えるとまずは一般向けは東京でしっかりやり、ほぼ同じ時期に同じ場所で毎年行うこ とにしました。管理栄養士その他の専門家向けの研修会をさらにやっていこうというふ うに方針を切りかえたのが平成16年でございます。  平成17年度では、一般向け公開セミナー「食事摂取基準を台所へ〜正しい食べ方科学 的根拠を大公開〜」、少しこれはおもしろい構成をとりまして、医師と管理栄養士の研 究職員がペアになりまして、医師はその根拠となるようなことについて少しかたい話を しまして、それではそれをもとにどうするのということを管理栄養士が説くというよう なことです。例えば血圧、糖尿病ですとか、若い女性の食事の問題、子供の問題、そう いうものを取り上げてお話をしたということでございます。590名の御来場の方がおら れました。  また、「食事摂取基準」につきましては、平成の17年度から使用が開始されたところ でございますが、特に給食施設でいかにしっかり正しく活用するかが大事で、さらに個々 の現場の前に、その給食施設を指導する立場にある保健所の栄養士がきちんと新しい考 えを理解しなければいけないということで、5月に東京、大阪で2回セミナーを開催し て計262名の参加を得ました。ちょうどいいタイミングで行うことができたと思ってお ります。先ほど御案内をした健康・栄養調査のセミナーというものも年度末に行いまし た。一般公開を行い、また、総合的学習の時間で中高生の受け入れ67名ございました。 その他いろいろな電話その他の相談に対する対応ということでございます。  47ページの下に少し細かい字で恐縮ですが、一般公開セミナーに来られた方のうち 371名からアンケートの回答をいただいております。真ん中の上でございます。何でこ のセミナーを知ったかということですが、左の赤のところインターネット128名、34%、 これはこれまでになく非常に割合が増えてきました。恐らく健康食品のネットとかああ いうホームページの充実とのかかわりもあり、うまく作用してきているのではないかと 思っております。またそれによって、居住地も49ページの左の下にございますが、水色 のところが東京以外ですが、約6割の方が都外からこられたというところでございます。 東京開催ですが少し全国区になってきているかなと喜んでいます。  その次のページですが、15番の続きで図書等の出版でございます。私どもの研究所監 修としてそこに挙げてあるような書物を出しました。食事摂取基準については、先ほど 御説明をしたように給食施設で特に行政等がどうとらえるかということが大事ですので まずその対応をいたしました。以上が15でございます。  次の16番でございます。知的財産権の取得及び活用ということで、自己評定はAをつ けてございます。実績を先に申しますと、平成17年度は9件、それまで1、1、1、7 ときていますのでかなり増えてきました。大変御面倒かと思いますが、資料2−1−2 というのに添付資料をつけてございます。その59ページをお開きいただけると幸いで、 資料2−1−2の「事業報告書添付資料」の59ページでございます。  そこに「出願特許一覧」、59ページに書かせていただいております。そこを少し御紹 介しますと「葉酸含有組成物及び葉酸の安定化方法」、「抗肥満剤」、「血中VLDL −TG低下剤及びその使用方法」など、要するにすぐに実用的になるもの、例えば食品 とか器具をつくるというものは全くなく、基礎的な研究からその後応用発展につながる ようなものというものがほとんどでございます。ある意味でそういうところに特許に関 して、少なくとも出願レベルでは活路が見出せるのかなと考えています。また国際出願 も2件行ってございます。これも基礎的な研究の一部の知見について出願までしたとい うところです。以上が知財関係でございます。  次の17番でございます。51ページ目パワーポイント下になります。評価シートは1 ページだけでおさまっておりますが17番では自己評定Aをつけています。若手研究者の 育成ということで幾つか挙げさせていただいて、連携大学院を新しい学校とスタートさ せたということは新規のことです。これは今までどおりやっているということで、件数 的にも徐々に増えてきています。  一番最後をごらんいただきたいのですが、研究者あるいは専門家の育成ということで す。外部団体等からの依頼により、講演会等に講師を派遣した件数345件、うち151件 は栄養士等の実践活動において資質を向上させるものです。具体的には食事摂取基準、 食事バランスガイド、栄養調査のことなどで、栄養士さんの活動にとってベースとなる ようなものについて基礎的なところから応用まで解説をするような講演会に多数御依頼 いただき、対応したということでございます。これらのことについては、管理栄養士の 大学等での特別講義、大学院の学生等への講義等でも対応させていただいているところ でございます。以上が17でございます。  次が18でございますが、研究協力の推進、これは評価シートでは18−1、−2、− 3と3ページにまたがっています。18−3のところには自己評定Aをつけております。 幾つかポイントがございます。共同研究につきましては大体従前と同じような形でして います。受託研究は、件数的には23件と減っておりますが、アクティビティーとしては 落ちてはいないと思っております。研究員の派遣、受け入れということで、研修生の受 け入れは海外から3名でございます。  昨年度は国際協力について一つ特記すべきことを行いました。第2回アジア栄養ネッ トワークシンポジウムを開催いたしました。トピックとしては食事摂取基準、食生活指 針ということで栄養の実践あるいは国レベルの栄養行政で根幹となることについて、ア ジアからベトナム、シンガポール、フィリピン、韓国から国の研究所の所長レベルの方 をお呼びして、また米国、NIHからも呼び、ラウンドテーブルディスカッションをし、 今後の協力あるいはネットワークづくりの議論を深めました。  また、WHOあるいはコーデックス等の関係もより深まったと思います。「国際栄養 協力若手外国人研究者招聘事業」というのは52ページの下の方に書いてございますが、 これに基づきましてインドから5カ月、ネパールから6カ月若手研究者を招へいし共同 研究あるいはいろいろな日本での最先端の研究やいろいろな栄養実践を学んでいただき ました。以上が18番でございます。以上です。 ○部会長  19番は。 ○政策評価官  19番は財務の関係です。 ○部会長  そうですね。19番ですね。失礼しました。では今までのところで御質問ございますで しょうか。いかがでしょうか。よろしゅうございますか。はい、どうぞ。 ○田宮委員  13番の学会発表等の促進のところですが、論文の数等が出ているところでわかればお 伺いしたいのですけれども、数は定常に達して右肩上がりが下がっているということで すが、一応インパクトファクターがここに2以上と出ているのは平成17年ですね。これ だけが目安とは思いませんが、参考までにもしその前のところもわかれば教えていただ けますか。 ○国立健康・栄養研究所研究企画評価主幹  前年が58報、その前が34報でございます。34、58、次が48ということで、割合的に は大体昨年と同じかと思っています。 ○部会長   よろしゅうございますでしょうか。はい、どうぞ。 ○市川委員   少し関連なのですけれども細かいことですみません。今の中でいわゆるここでいう基 盤研究のプロジェクトで出てきた数というのは大体何%ぐらいなのですか。  というのは、ちょっと気になるのは基盤研究のところの33ページの論文のところをち ょっと拝見させていただくと、学会発表の方は非常に関連のある論文なのですけれども、 ちょっと研究業績の方の雑誌の方がちょっと気になるテーマではないかなと。  要するに全体としてのアクティビティーはよくわかります。物すごく立派な仕事だと 思うのですけれども。 ○国立健康・栄養研究所研究企画評価主幹  基盤的研究につきましては、いろいろな観点から競争的に研究費を所内で配布をして いるので、どちらかというと若手、萌芽的なものとなります。既に確立している系につ いては競争的資金がとれていますので、それはそちらでおやりくださいということにな ります。  そういう意味では、論文の数を考えたときには、外部からの研究資金によるものがか なり割合が多いということに結果的になります。 ○部会長  よろしゅうございますでしょうか。ほかにございますでしょうか。  それでは評価シートの記入をお願いいたします。10分程度を目標によろしくお願いい たします。 (評価記入) ○部会長  それでは次に進んでよろしゅうございますでしょうか。では最後になりますけれども、 第4グループの評価シートの項目19から22までの実績につきまして御説明をお願いい たします。 ○国立健康・栄養研究所研究企画評価主幹   少し資料をあちこちごらんいただくことになるかと思いますが、お許しください。  まず評価シート19についてでございます。これは運営費交付金以外の収入の確保とい うことで、既にパワーポイントでは説明をさせていただいたところでございます。  パワーポイント資料をもう一度おめくりいただきたいのですが、7ページ目の下の業 務運営の効率化のところで、交付金以外の収入の確保はグラフを使って御説明いたしま した。7ページ目の下でございます。  そこで水色のバーで3億2千5百万円、87件、目標額を2億7千万ですからそれを大 きく上回ったということでございます。その内訳的なことについてパワーポイントまた 後ろの方にお戻りいただき53ページの上に書かせていただいております。  前年度比、前年度実績を書いてございませんで申しわけありませんが、概して言えば 補助金、競争的資金は増えました。特に厚生労働科学研究費は1.5倍になりました。た だし、受託研究につきましては後にもまた出てきますが、ある受託研究費枠の中での研 究費約2千万ほどのものについて終わりましたのでそれが減ったというようなことがご ざいます。全体としては大きく目標を上回ったということで自己評定はSをつけさせて いただいております。  次の予算計画、収支計画でございますが、基本的には計画に従って行ったということ に尽きるのですが、その計画を御説明しますために資料2−1−1「事業報告書」の後 ろのところにその計画がついてございます。評価シートにはついてございませんで、申 しわけありません。  資料2−1−1、細かい字の資料の73ページあたりからが予算、収支計画ということ になります。資料2−1−1、A4を2ページおさめていますので字が小さくて恐縮で すが、73、74が収支計画、資金計画ということで当初設定したものです。  次の項目になりますが、一応この辺を繰っていただきたいのですが75、左が施設、整 備に関する計画、76ページが人事に関する計画ということで、5年間立てた計画がこの ような後ろの方についてございます。それに対して77、78は17年度計画の予算、79、 80が資金計画、また施設、整備に関する計画で17年度はなしということでございます。 また81ページは職員の人事に関する計画ということで、年度の最終の人数を書いており ます。  このような非常に事務的な整理ですが、そういう計画に対してどうだったかというこ とがこの枠の話になろうかと思います。そうしますと、パワーポイントの資料に戻って いただきますと53ページの下のところに、予算、収支計画及び資金計画というところを 書いてございます。これは自己評定としてはAということを書いてございます。基本的 には計画どおりいったということです。ただし、少し付帯的な事項としては、2で平成 17年度年度計画に比して、国及び民間企業からの受託及び委託研究が少なかったので、 当初計画から比べるとその額は少なかったということでございますが、これは予算の補 正、受託の決定がされた後実際には補正予算で調整をしておりますので、また競争的研 究資金、特に厚生労働科学研究費が多くなっておりますので、全体としては特に問題な かったと思っております。  また、ここのところで収支決算報告書というものを17年度整理しておりまして、監事 からの監査も受けてございますが、それが資料2−2−2でございます。  「17年度収支決算報告書」1枚おめくりいただきますと予算額と決算額となります。 資料があちこちで大変恐縮ですが、資料2−2−2、これは先ほど予算額につきまして 年度途中で補正予算にしてございますのでそれの対比ということになります。基本的に は予算に対する決算のバランスというものも特に問題なく妥当なものであると思ってお りますし、きょう財務諸表の御説明はいたしませんが、それについても基本的な独法の 会計のルールに従って執行したというところでございます。以上が20番の説明でござい ます。  また次の21番でございますが、これは施設、設備に関する計画ということで、自己評 定はAということでつけさせていただいております。パワーポイントの最後のページ54 ページの上でございます。私ども土地建物がないのでここの計画がそもそもないのです が、そういう計画に沿ってそのとおりやったということに尽きるわけです。それプラス 従前から御指摘がある有効活用ということで、これも既に御案内したとおりですがプー ル等の有効活用という意味では十分な成果が上がったのではないかということでAをつ けております。  最後に職員人事に関する計画ということでございます。これもパワーポイントの一番 最後に書いてございますが、新規職員の採用は次期中期計画を念頭に置いて3名を公募 によって任期付き採用を計画的に行ったわけでございます。また研究員全員について理 事長が直接ヒアリングを行ったということで、人事管理という意味では次の中期計画を 見据えたかなり抜本的な対応をしたということでございます。  ここには書いてございませんが、中期計画をしっかり立てて次の体制に持っていくた めに、厚生労働本省の方からも技官の人事交流でこちらの方で来ていただいてというよ うな人事も含めて、計画どおりしっかりできたということで、自己評定はAをつけさせ ていただいております。以上です。 ○部会長  はい。ありがとうございました。それではただいま御説明をいただきましたこの部分 につきまして御質問等をいただけたらと思いますがいかがでしょうか。  はい、岩渕委員どうぞ。 ○岩渕委員  役所との人事交流というのは具体的に非常に重要だと思うのですが、技官なのでしょ うね。 ○国立健康・栄養研究所研究企画評価主幹  はい。栄養技官をこちらの研究員として秋から異動していただき、今回いろいろな中 期計画・目標にかかわる作業ですとか、内部的な、主には直接私が行っている仕事の部 分を一緒にやりました。それで役所とのつなぎを積極的にできるようになりました。 ○部会長  はい。酒井委員どうぞ。 ○酒井委員  21番の施設及び設備に関する計画ということなのですけれども、これは全くほぼ同じ ことが前にも、4番でしたかね、の評価のところにあって、ほかの研究とかそういうこ ととは別に、このことが少し無理をしてつくられているような感じがしてしょうがない のですね。しかもそれが22の評価のうち2つ出てくる。私自身、ほかは別としてこれは 余り高い評価ではないのですね。それが2つの項目で出ている矛盾を少し感じていまし て、例えばですけれども、やはりこれは金額ベースに置きかえるような施設、設備に関 する計画をつくられている、そこに無理があるような気がしていまして、例えば先ほど おっしゃっていましたけれども、同じプールを使うにしても研究とのリンクでもってや ろうとしている、そういうところの成果がこういうふうにあるとか、例えばですけれど も金額にならない共同利用はたくさんあるのではないかというふうに思うのですけれど も、そういうところをここで出していただくということはこの評価に対してはいけない ことなのですかね。 ○国立健康・栄養研究所研究企画評価主幹  事務上の純粋な解釈は、あくまでも中期目標・計画に書かれているところであり、う ちはほとんどないものについてのお答えということになるかと思います。それでは余り ないのでプールを貸し出すということで書いてございます。  先生がおっしゃるとおり、そこはより前向きにとらえるのであれば金額ベース、予算 ベースではない整理も可能だろうと思っております。ただし、今回第1期の中期計画に 対してのそこまでの整理については、既に過去のものとなってしまったので、そこまで 頭が及んでいない、新しい中期目標・計画においては類似の項目については先生がおっ しゃるような整理というのも考えたいと思っています。 ○酒井委員  むしろ評価官にお伺いしたいのですけれども、つまり、今吉池さんがおっしゃったよ うなことだけ、もちろん金額としてできる部分ももちろん言っていただきたいのですけ れども、あわせていろいろ多様にやっているということを示していただいた上で評価さ せていただいた方が個人的にはいいなというふうに思ったのですけれども、いかがでし ょうか。 ○政策評価官  私がお答えするのが適切かどうかあるのですけれども、御指名でもありますので。頭 の整理としては、今評価シートの方でいうと4ページ目と21ページ目のところに施設の 関係があるというので、評価の視点という形でこの部会でお決めいただいた整理からい えば、まさに今酒井委員がおっしゃっていただいているように、4ページ目の方は共同 利用の実施状況ですとかそのための促進という機能的な面であり、21の方は施設及び整 備の計画の実施状況というどちらかというと金目、財務面ということだと思います。  ですから頭の整理はできるのだと思うのですが、当健康・栄養研究所の場合に先ほど 来法人の方から御説明がありますように、積極的に設備投資をしていて、あるいは過去 の設備投資に伴う改修というのが法人運営上大きな問題、というか配慮事項ということ ではない中でこのような形で2つになっているというものをどう整理するか。  その上で、少なくとも中期目標の1期分の最後の評価になるわけでございますので、 これまでこの形でやってきていただいたことの継続性と、それから来年以降といいまし ょうか、18年度評価以降新中期計画に基づいての視点というものを整理する。もう少し 技術的に言えば、今の案はそれぞれ頭の整理が形式的にできたとして、あるいはこれま での継続性からある程度それを踏まえてお取り扱いいただいたらいかがかなと事務局と しては思いつつも、新中期目標のもとにおける18年度評価からは、そもそもここの評価 の視点も含めて切り分けをもう少しクリアにできないだろうか、あるいは、その評価の 視点なり箱のつけ方を少し御議論をいただいた上で、それに基づいて法人の方からの実 績報告に当たっても、委員の先生方の御関心事に合うような形で第2期分からの中期目 標期間においては実績を御報告いただけるようなことにできないだろうか。このような ことは十分対応のできることだと思います。  しかしながら、それは今期ではなくて来期に向けての課題の一つでありましょうし、 そういうものも含めて私が今の段階で先んじて申し上げるものではないかと思いますが、 ほかの部会の例から申し上げますと、一連の年度評価が終わった時点で、あの法人のあ そこの評価の枠組みについてはもうちょっとこういうふうに考えた方がいいのではない のかとか、あるいはそこについてはこうじゃないのかという御意見が昨年の評価作業の 中にも出、それを踏まえて今期、この7月8月に行う作業の中でそれを改めるという動 きも出てございます。本部会においてもそのような形で取り計られれば、委員の皆様方 の意見の中で事務局としては対応させていただくということだと思います。 ○部会長   いかがでしょうか。今期については一応継続性ということもございますので従来の考 え方でやらせていただいて、来期以降今御指摘のあったようなことについて少し議論を 重ねて、そして整理をした上で評価をいただくということでよろしゅうございますでし ょうか。  はい。ありがとうございました。中村委員何か御質問は。 ○中村委員  19の項目なのですけれども、自己評定のSということなのですが、確かに金額ベース で見ますと目標をかなり上回っているのでSに値すると思うのですが、結果的に金額が 増えたのかそれとも特段の努力を払った結果であるのか、特段の努力を払ったというと ころでちょっとお聞かせいただきたいのですが。 ○国立健康・栄養研究所研究企画評価主幹  少なくとも対前年比からいくと受託研究は減って、さらに純粋な競争的資金である厚 生労働科学研究の主任研究者分が増えたということで、研究者ですので常に研究費をと ることについては、最大限に近い努力はしています。そこの部分が特に増えたというこ とについては、自己評価としても高い評価をしてもいいのではないかと思っています。 ○中村委員  研究所として特段にこういうようなことを、例えば競争的資金の獲得について書き方 とか何とかを訓練するとかあるいはそれに対して勉強会をするとかという努力をした結 果ではなくて、通常の研究の中での成果であると考えてよろしいのですか。 ○国立健康・栄養研究所研究企画評価主幹  特段の勉強はしておりませんが、特に厚生労働科学研究では行政ニーズに合った、競 争的ではありますがミッション型のものがかなり多くなります。そうしますと、その行 政に対してアウトプットを出し、それに合った日本で一番の、オンリーワンの存在にな ると、そこの部分について大型の研究費がとりやすくなるのだろうと思っております。 そういう部分が私どもの研究所として4つか5つかあり、私どもがかなりしっかりとれ るような分野が結果的に出てきた、その成果だと思っています。 ○国立健康・栄養研究所理事長  もう一つは、文科省とかいろいろなところから研究費の募集がきたのを一応全員にメ ールで流すようにしております。それからあと、いろいろな会社の100万程度の研究費 もありますね。それも可能性が高くて研究テーマが合う場合には積極的にアプライした らどうかということを言っております。 ○中村委員  ありがとうございます。 ○部会長  よろしゅうございますでしょうか。それでは記入の方をよろしくお願いいたします。 10分程度をめどによろしくお願いいたします。10分弱ぐらいでよろしくお願いします。 (評価記入) (3)その他 ○部会長  よろしいでしょうか。それでは最後に総括といたしまして何か御質問、御意見等がご ざいましたらお願いしたいと思いますがいかがでしょうか。はい、どうぞ。 ○中村委員  いろいろと御説明を伺って非常に活発に行われているし、それが当初の目標に従って 十分な筋にあるというふうに思っているのですが、一方で例えばホームページのアクセ ス件数が増えているとか、あるいは総来客数が増えているとか、そういった指標は研究 所そのものの努力のほかにそれを取り巻く食環境に対する懸念とか外部の要因によるも のが多分にあると思うので、そういうようなものを的確に把握して、単に件数が増えま した、増えましたというばかりではなくて、次の施策にどのように反映していくべきか というあたりもぜひ考えていかなければというふうに思います。非常に期待しています のでよろしくお願いします。 ○部会長  はい。何かそれについてコメントございますでしょうか。 ○国立健康・栄養研究所理事長  健康食品の業界は御存じのように非常に混沌としておりますが、農水の方が効能とか 機能とかを一生懸命大金を投じてやっておりまして、それから食品の安全に関しまして は基本的には食品安全委員会のマターであります。私どもの基本的なスタンスとしまし てはやはり人への健康影響という点にフォーカスを絞って出していきたいと思っていま す。  その意味では、NRの方たちが情報を収集してそれが集約できて分析できれば非常に 良いデータになると考え、今年度からのプログラムでは疫学部門を強化する意味で栄養 疫学プログラムというのをつくりました。 ○部会長  はい。ありがとうございました。そのほか何か総括的な御質問なり御意見ございます でしょうか。  よろしいでしょうか。それでは長時間にわたりましてお疲れ様でございました。本日 の会議はこれで終了とさせていただきます。  では今後の予定につきまして、事務局の方から御説明をお願いいたします。 3.閉会 ○政策評価官  本当に長時間にわたりこのような遅い時間にありがとうございました。次回は7月18 日火曜日でございます。午前9時半からと2時からということで、産業安全研究所と産 業医学総合研究所、先生方にも御議論をいただき今年度からは一本化しておりますけれ ども、17年度の実績評価ということで2つの法人という扱いとして午前午後、ダブルヘ ッダーでの評価をお願い申し上げたいと思います。よろしくお願い申し上げます。 ○部会長  ありがとうございました。本日の部会は以上とさせていただきます。評価シートへの 書き込みがまだ足りないという方がいらっしゃいましたら、評価シートはお帰りになる まで回収いたしませんので、この場で引き続き記入いただいても結構ですのでよろしく お願いいたします。それではきょうはどうもありがとうございました。 ○政策評価官  ありがとうございました。(終了) 照会先:政策統括官付政策評価官室 企画係 電話 :03-5253-1111(内線7783)