06/06/07 中央社会保険医療協議会診療報酬改定結果検証部会平成18年6月7日議事録 06/06/07  中央社会保険医療協議会          第5回診療報酬改定結果検証部会議事録  (1)日時  平成18年6月7日(水)11:32〜12:15 (2)場所  厚生労働省専用第15会議室 (3)出席者 遠藤久夫部会長 土田武史委員 室谷千英委員 小林麻理委員        白石小百合専門委員       <事務局>       水田保険局長 宮島審議官 麦谷医療課長 石原調査課長 他 (4)議題  ○平成18年度診療報酬改定の結果の検証について (5)議事内容 ○遠藤部会長 それでは、定刻になりましたので、ただいまより第5回の診療報酬 改定結果検証部会を開催したいと思います。  委員の出席状況について報告いたします。本日は、全員の委員の皆様が御出席で いらっしゃいます。  それでは、議事に入らせていただきます。  本日は、「平成18年度診療報酬改定の結果の検証」といたしまして、前回4月 19日に引き続きまして、平成18年度診療報酬改定の主要改定項目ごとに、検証 方法について議論してまいりたいと思います。  事務局より資料が提出されておりますので、まずその説明をお願いしたいと思い ます。企画調査室長、どうぞ。 ○事務局(堀江保険医療企画調査室長) 保険医療企画調査室長でございます。お 昼どきまでありがとうございます。 前回、今部会長からお話がございましたように、4月19日に「検証項目の特定 について」ということの作業を開始したところでございまして、今回2度目という ことで、若干いろいろな項目をどのように大くくりに分けて、その中でまたどうい うふうに優先順位をつけられるのかといったようなことがございましたものですか ら、そういった観点から今回資料を提出させていただいております。  そういう流れからいきますと、少し検証の一例というようなことになろうかとも 思いますけれども、中医協検−1のところをごらんいただきたいと思います。「平 成18年度診療報酬改定で新設された主な施設基準の届出状況」ということで、今 回改定されまして、その中でとりわけ関心が高いというものにつきまして、事務局 の方で社会保険事務局などの届出状況を少し特別に集めておりますものがこの表で ございまして、「ニコチン依存症管理料」、「在宅療養支援診療所」、「コンタク トレンズ検査料1」に係ります平成18年4月1日及び5月1日時点での保険医療 機関からの新規届出状況を聴取し、速報値ということで、まだ後日変更があるかも わかりませんという限定つきではありますけれども、こういったものも提供させて いただきたいということで出させていただいているものでございます。  合計のところでございますけれども、5月1日現在ということで、「ニコチン依 存症管理料」の届出のあった診療所は1,280、それから「在宅療養支援診療 所」として8,595、「コンタクトレンズ検査料1」ということで、いわばコン タクトレンズの検査に集中していない方の、高い方の点数をとる場合には届出をい ただく必要があり、これが6,832ということでございました。これが報告でご ざいます。  それから続きまして、中医協検−2−1、2−2、2−3ということで横表をお 出しさせていただいております。こちらの方がむしろ4月19日からの継続として 発展させて今回整理させていただいているものでございます。  ここ、今3つの資料がありますというふうに申し上げましたように、検証項目と してどういったものがありますよということを、どういった整理の仕方をしましょ うかということで整理したものでございまして、1、2、3とあるわけでございま すけれども、検−2−2のところをちょっと先に見ていただきますと、検証項目 「その2」といたしまして、「既存の調査結果を中心に検証を行うもの」というこ とで、例えば在宅療養支援診療所の評価ということで、今御報告申し上げましたよ うなことで、届出医療機関数を把握するだとか、それから在宅療養支援診療所のと ころを見ていただきますと、社会医療診療行為別調査における算定回数の把握をす るというようなこと、それから在宅看取り数の状況についても、在宅療養支援診療 所の場合には報告をいただくように要件に入れておりますので、その結果を把握す る、こういったようなことで、いわば社会保険事務局長への届出、定例的な報告、 それから社会医療診療行為別調査におけます算定回数の把握、そうしたものをある 意味で機械的にデータが集まってくるものを中心にその把握をしましょうといった ようなものが「その2」のところに入っているものでございまして、在宅療養支援 診療所の評価ですとか、小児医療、産科医療等々と、こういうふうになっているも のでございまして、こういう区分けの仕方が一つございましょうということでござ います。  そして、「その1」、検−2−1の方にお戻りいただきまして、そうした今の申 し上げたような定例的な調査では検証が十分に行い得ないような性格を含んでいる ものというものを、「その1」というところで「特別調査を中心に検証を行うも の」ということで、医療費の内容の分かる領収証の発行ですとか、セカンドオピニ オンの推進等々というものを10項目程度に絞らせていただいて、こうしたものに つきましてはきちっと検証しようとする場合に一定の特別調査が必要であろうとい うことでございまして、例えば医療費の内容の分かる領収証の発行のところを見て いただきますと、医療機関に、例えば領収証にとどまらない、話題になりました明 細書の発行がどれぐらいあったかということを把握するといったようなことですと、 いわゆる領収証の発行以外のものとして調査をしなければわからないということが ございますし、それから、セカンドオピニオンのところを見ていただきますと、算 定件数はともかくといたしまして、受診者のセカンドオピニオンの外来の部分に点 数をつけたわけではございませんので、カンドオピニオンを行う際のもとの医療機 関に対する情報提供に評価をしたものでございますので、セカンドオピニオン外来 そのものを行っている機関の調査ということでありますと特別調査が必要になろう ということで、受診者数ですとか、どのような費用を取っておみえになるかという あたりを調査する必要があるのでしょうというようなことがございます。そういう ようなことで、そのほか生活習慣病、それからニコチン依存症管理料等々につきま して、このように整理して、これらは、定例的な調査が使える場合もあれば、それ も活用いたしますけれども、それに加えて特別調査が必要でしょうと。  前回の4月19日の際の議論といたしましては、さて、そういう場合に、そのよ うな特別調査を行うことが適当な場合があったとして、それを全部が全部やり切れ るかどうかというあたりは、今回本格的な検証ということとしての第1回目の取り 組みなものですから、少し、例えば10個あるのだったら、1番から10番まで優 先順位をつけてみなさいというのが検証部会での御指示だったわけでございます。  しかし、1から10、どれかがどれよりも1個上というような形での整理が、あ まり主観が入ってもいけませんので、できづらいものですから、ここでは、重要度 として、特にこれは大事、すなわち必須・不可欠というようなものについて「◎」、 それから、できれば取り組んで検証をしたいというものについて「○」、それから、 そのほか可能であれば検証を行いたいけれども、やり方の手法がうまくいくかどう かのところを相談して、ほかの部分を優先するというものについて「◎」も「○」 もつけずに 今回置いているところでございまして、とりわけ診療報酬改定、2月 15日の答申の際の附帯意見に入ってきたようなものを中心に「◎」をつけさせて いただいているということでございまして、医療費の内容の分かる領収証の発行で すとか、ニコチン依存症管理料の新設、リハビリテーションに係る評価、そして後 発医薬品の使用促進のための環境整備、すなわち、処方せん様式の変更の実施状況、 それから、歯科診療におけます情報提供の推進、これらにつきましては、これは外 すことなく必須のものとして対応し、そのほかについてやれる範囲をちょっと考え ながら、必ずしも「○」のものが「○」がついていないものより必ず優先されるか どうかというのはちょっと自信がないのでありますけれども、実際のこの検証手法、 調査設計とあわせまして検討を進めさせていただきたいというふうに考えていると ころでございます。  それからもう1つ、検証項目の案「その3」というものがございまして、これは 検−2−3でございますが、「診療報酬調査専門組織における調査結果を中心に検 証を行うもの」というふうに考えているものでございまして、DPCに係る評価、 慢性期入院医療に係る評価、これらはいずれも改定の内容としては大きな改定でご ざいますし、関心も高いものでございまして、検証はきちっと行うといたしました として、それをこの検証部会が中心になって検証をするのか、あるいは診療報酬調 査専門組織も設けられておりますし、そうしたところでの調査、ある意味でそうい うのが進められて、あるいは進められつつあるわけでございまして、そうしたとこ ろにお願いしながら進めるのかというところが少し不分明ではないかという議論が 前回あったわけでございまして、この事務局の方の整理といたしまして、これらに ついては、中心的には、検証のような調査を行っていただくのは診療報酬調査専門 組織で行っていただきましょうと。ただ、何かその場その場で、こういうところは 特に注意をして検証をする、あるいは調査をしてほしいというような項目が具体化 しているような場合には、検証部会の方から基本問題小委員会なりあるいは調査専 門組織にお願いをして、結果として最終的に検証結果報告をまとめる際に、DPC ですとか慢性期というものが検証結果という中から欠落することがないようにしよ うというような形で仕組んでいると、こういう内容でございます。  以上でございます。 ○遠藤部会長 ありがとうございます。  今御説明ありましたように、基本的に検証項目を3つのタイプに分けて御議論い ただこうということでございます。その前に、1点事務局にお尋ねしたいと思いま す。それは、「その2」に該当しますいわゆる既存の調査でありますけれども、既 存調査というのは、これはもう基本的にすべての検証のベースになるわけでありま すけれども、前回お話にありました中に、社会医療診療行為別調査が基本なのです けれども、その調査の時期等、結果の公開の時期を考えると、タイミング的にやや 遅いのではないかという、そういう議論が出たわけであります。  本日、検−1で、施設基準につきまして4月1日と5月1日の届出状況というの がここで公開されたわけでありますけれども、これは恐らく従来であればこの時期 では出てこなかったものだと思いますので、このように、可能なものであればでき るだけ早く公開をしていただきたいというような検証部会としての考えがあるわけ でありますけれども、今回御説明いただいたような形で、定例的な公開以外に早く まとめて公開していただくということをお願いしたいと思うのですけれども、こう いうことが可能なのかどうかということも含めまして事務局にお伺いしたいと思い ますけれども、いかがでしょうか。 ○事務局(堀江保険医療企画調査室長) 今の点につきまして、話、2つあったの かと思います。1つは、社会医療診療行為別調査の出るタイミングというものが今 までどおりでいいのかどうか、それから、今回お出ししてみましたようなもので特 別の集計といったことでの情報を提供するということの、まず最初に今回の検−1 でお出ししましたような、ニコチン依存症管理料等の届出状況について、このよう な形も含めて、またいろいろと情報提供をした方がいいのではないかということに ついては、そのとおりしたいと思いまして、これはただ、それなりに今回一番目立 つあたりを中心に社会保険事務局の方に指示して、依頼をして、また集約してきた わけでございまして、こういう、特に課題になる、あるいは話題になるような問題 関心が高いようなところを中心にまた必要に応じて対応していきたいというふうに 考えてございます。  それからもう1つ、定例的な調査の一つでありますところの社会医療診療行為別 調査の取りまとめ時期のことについてでございます。先回4月19日の際に、どう いったスケジュールで進めるかということの中で、19年6月をめどに検証結果を 取りまとめできるならしたいと。その意図としては、これからは診療報酬改定の基 本方針というのは社会保障審議会の関係部会の方で御議論いただくのだと、こうい うふうなのが基本にあるものでございますので、そこの検討に資するように検証報 告をしたいということでいきますと6月ぐらいと、6月でなければいけないかどう かは別としまして、そういうのは一つのめどになります。  そうしてみますと、この検証項目「その2」、検−2−2のところでございます けれども、見ていただきますと、社会医療診療行為別調査による把握というところ は、18年の結果、18年6月の算定の結果というのは、19年9月に調査公表だ というのが基本になりますというふうに書かせていただいております。そうします と、そこに食い違いがあって、なかなか6月の時点ではまとめられないではないか というようなことが、これは最初から私どもも困ったなというようなことも考えな がら来てございまして、ここにつきまして、社会医療診療行為別調査について、そ の公表の仕方とか時期とか、もう少し何か早められないかと。全部が全部早めると いうのは難しくても、主要な項目だけでも少し早められないかといったようなこと につきまして、もし御指示いただければ、またよく事務的に、統計情報部、担当を しているところと相談をしていきたい、こんな感じで考えております。 ○遠藤部会長 ありがとうございます。  ということでございますので、恐らくすべてを早くということは難しいと思いま すので、重要なものにつきまして、早急に次回まで私の方で整理をさせていただき まして、一度次回それについて御意見を賜りまして、そういう形で事務局にお願い したいというふうに思いますけれども、よろしゅうございますでしょうか。              〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○遠藤部会長 ありがとうございました。  それでは、本日の資料について御議論いただきたいと思います。検証項目「その 1」から「その3」まであるわけで、堀江室長からの御説明ありましたように、ま ず、「その1」というものは、特別調査を中心とするものということで、既存の調 査、つまり、件数の把握ということだけではない、あるいは特別な施設基準の届出 だけではない、そういう調査をするものということであります。この内容について、 先ほどのお話では、すべてができるかどうかという点では若干微妙なところがある ので、優先順位をつけてほしいということであったわけであります。まず、この内 容がこれでよいのかどうか、それから、この重要度というのも総合的につけたわけ でありますけれども、いや、もっと別なものがあるという御意見であれば、また入 れることもできましょうし、この「◎」と「○」と何も書いていない、こういうこ とについて、これでいいのかどうかということ。あるいは検証の具体的な内容につ きましてお気づきの点があれば、御意見賜りたいと思います。  「その2」は、基本的に既存の調査結果を使うというもので、ただいまの話と関 連する話でありますけれども、今回の改定は非常に多岐にわたるわけでありますけ れども、その中でとりわけ重要だろうというものがここには選ばれております。し たがって、改定項目すべてが入っているというものでは当然ないわけであります。 これにつきましても、この項目でよいかどうかということであります。  ちょっと言い忘れましたが、「その1」の特別調査といいましても、特別調査は、 先ほど堀江室長も触れられましたけれども、特別調査をやると同時に既存の調査も 当然やるということで、既存の調査の上に補完的に特別調査も行うという、そうい う意味合いであります。  それから、「その3」というのは、診療報酬調査専門組織が具体的な調査を担う というようなもので、そこに注文を出すという形で検証部会が関与するという、そ ういうものであります。  DPCに関しましては、これまでのDPC分科会からの御報告というのは非常に 詳細なものでありますので、恐らく基本的にはそれでよろしいのではないかなとい うことで、ここにはそのように書いてあるわけであります。また、DPCの費用の 変遷というものにつきましても、これは医療機関別のメディアスに、半年ぐらい遅 れてですか、公表されておりますので、それを見るということもできますので、基 本的にはそれらの調査結果をベースにしたらいかがかということであります。  慢性期入院医療につきましては、これは調査専門組織があるわけでありますので、 これについても、そこでの調査結果というものを知るわけでありますが、ただ、あ くまで今までのあそこの分科会は、どちらかというと、患者分類のところに非常に 多くのエネルギーが使われておりましたので、今後どう展開するかは、どういうふ うにフォローアップされるのかというのは、ちょっと私も見えないところがあるも のですから、これは場合によってはこういうことを調べてほしいということをこの 場で決めていただくことも可能かと、重要かと思います。  それから、ここは7月からの改定ということになりますので、社会医療は6月調 査ということになりますから、改定前の調査をしても意味がありませんので、これ は社会医療は使えないということで、病床転換等々の動きを施設基準の届出状況な どで見ていこうというようなこと。したがいまして、調査専門組織以外にこういう ような既存統計も使おうというようなことで、こんなふうに書いてあるわけであり ますが、この2つにつきましても御意見があれば承りたいと思います。  どの分野からでも結構でございますので、御意見いただければと思います。よろ しくお願いします。 ○土田委員 このプランには、基本的に非常によく区分されてまとまって出てきた ということで、こういう形で進めていくのがいいのではないかというふうに思いま すが、ただ1つちょっと確認でお聞きしたいのですけれども、この「その1」の方 は、これは重要度で「◎」、「○」と、こうなっていて、この重要度というのは、 調査の重要度なのか、それとも検証の重要度なのかということ、そのことが1つで すが、それで、もし検証の重要度であるとすれば、「その2」の方も随分重要な項 目があるわけで、例えば「在宅療養支援診療所の評価」などは非常に重要な項目だ と思いますので、もし検証の重要度ということでこちらの区分をされているとすれ ば、「その2」の方も「◎」なり「○」なり、やはりランクをつけた方がよろしい かと思います。「その3」は別の専門組織がございますので、そこはいいと思いま すが、その点いかがでしょうか。 ○事務局(堀江保険医療企画調査室長) 少し資料の編集の仕方が不分明で申し訳 ございません。今の御指摘でありますと、重要度というのは、調査の重要度という よりも、むしろ検証の重要度、社会的重要度というようなことも含めてだったと思 います。ですので、そのような観点でつけさせていただいているわけでございます が、「その2」の方は、ここにあえて重要度とつけていませんのは、先ほどの社会 医療診療行為別調査のデータの把握にも関係はいたしますけれども、基本的には定 例的な報告を中心にしておりますので、ここに載ったものはそのいわば社会的重要 度の高さ・低さというのはあまり関係なく、すべてきちっといただこうと、こうい う趣旨で、全部、ここに載せたようなものにつきましてはまとめると、こういうこ とでございます。 ○遠藤部会長 よろしゅうございますでしょうか。  「その1」というのは、先ほどお話がありましたように、特別調査はなかなか大 変なので、全部できるかどうかわからないということで、優先順位をつけて、場合 によったらやらないものもある、そういう選択肢を決める意味での重要度というこ とでありまして、「その2」につきましては、基本的には全部入手したいという希 望である、そういう趣旨だと理解してよろしいわけですね。  ほかに何かございますでしょうか。 ○白石専門委員 先ほどのお話で、社会医療診療行為別調査は、場合によっては、 項目によってはもう少し早く公表するように努力なさっていただけるようなお話な ので、非常にそれを期待しております。  それで、ここからは質問なのですけれども、「社会保険事務局長からの報告」と いうのがございまして、今回の資料では、3つの項目について特別に調査をされた ようなのですが、この「社会保険事務局長からの報告」というのは、今回この検証 のために新たにやるようなことなのでしょうか。例えば、ちょっと発言が矛盾する のですが、前回項目が多すぎるのではないかという話がありまして、今回こういう 形でちゃんと整理していただいてよかったと思うのですけれども、例えば今回の診 療報酬改定の影響がどんどん社会的に認知されていくに従って、年度途中で話題と か議論になってきたような項目を、例えば社会保険事務局長経由で届出機関数は把 握できるというような方法ができるのかどうかということをちょっとお伺いしたい のです。 ○事務局(堀江保険医療企画調査室長) これは、いわゆる私どでは「定例報告」 というふうに呼んでおりまして、毎年7月1日現在の届出状況というのを、それこ そこんな速報というようなことではなくて、きちっと整理して集約して報告するよ うにしております。この中医協におきましても、4月19日の総会に、17年7月 1日現在のこういう施設基準の届出というものが義務づけられているようなものに ついては、全部項目をお出ししておりまして、そういう意味で、こういうのは、特 別にそのために作業しているのですかと言えば、7月1日のものをきちっと精査し てこちらに報告を受け公表するという意味では、もうシステムはできております。 これに今回お出しいたしましたようなものというのは、随時、社会保険事務局では、 届出を受ければ判こをついてそこはもうこの何々病院はこれに該当しますというこ とはわかっているわけですけれども、そこを定例報告と別に集計してもらったもの でございまして、いずれにいたしましても、いわば社会保険事務局に、特にここの 部分は定例外でこれは集約してほしいということで依頼して把握することは可能だ と、こういうことでございます。 ○遠藤部会長 よろしゅうございますか。 ○小林委員 すみません、もう一回確認させていただきます。先ほどの検証なのか ということで、検証の重要性だというふうに室長はおっしゃったと思うのですけれ ども、というのは、先ほど部会長の方からは、全部やるのは大変なのでというお話 がありましたけれども、私の個人的な考えとしては、検証項目はこれはすべて重要 で、その中でウエートづけといいますか、優先順位づけがなされるのだろうと思う のです。それで、例えば検証の重要性だとすれば、スケジュールとかやり方とかと いうことで、どのぐらい広範にやるのか、あるいは限定的にやるのかというので、 作業負荷の問題で、負荷を軽減して全部やると言って、結果検証をするときに、そ の重点づけをどういうふうに検討していくのかというふうにするのがやはりよろし いのではないかと思っているのですが、その辺はどうなのでしょうか。「○」はで きたらやる、ついていないのは、というようなお話がありましたので、ちょっとそ の辺を確認させていただきたいのですが。 ○事務局(堀江保険医療企画調査室長) 要は、「その2」に当たるような部分で はもう漏らすことなくしましょうと、こういうのがまず前提にあった上で、その上 に乗るところの「その1」に当たるもの、物によっては「その2」がベースにでき ない項目というのがあるわけですけれども、その中での少し優先順位というのはや はりあるのかなということで、いわば観念的に言えば、「その2」の中で全部一応 把握しているものですから、「その1」に当たっているようなものは、位置づけた 以上は全部しなければだめですよという言い方をすると、では、ほかにもこういう ものと、「その1」にあるものがあるのではないかという話になってきて、これは もう何か特別調査の外延といいますか、どこまではやりましょうというものの議論 をするためには、少し幅広めに出しておこうかなというのが編集方針でございまし て、入れたものはみんなやりなさいと言うと、では、まだほかにもありませんかと いう話になって、それを入れるとまた全部入れなさいという話になって、なかなか 結論がつかないなと思っております。  いずれにいたしましても、これは検証方針ということでまた総会の方にこういっ た内容のものでお諮りをするようなことをした上で、個別の検証項目ごとにこんな 調査をしていきましょうというようなことを御相談できればと思っていまして、今 小林委員が言われたように、簡単でいいから特別調査をしてしまいましょうよとい うような部分も、可能なものがあるならば、そういうのでこなしていくこともあり ましょうし、そういうときに、「○」は一つもついていないけれども、これだけで きるではないかというものがあれば、それはやったらいいと思いますし、そこはま た少し具体的な相談だと思います。今の時点で、個々の項目についてこういう調査 設計をしてやりましょうというところまで考えが至りませんものですから、「○」 と、「○」のついていないものと、ぱちっと分かれない形にしているという状態で ございます。 ○遠藤部会長 よろしいですか。  それでは、実はこの「その1」の中で、今案としてこれだけ挙がっているわけで ありますけれども、特別調査をするかしないかというのをできれば御議論いただき たいと思うわけであります。特別調査をしなくても、既存の統計から得られるデー タはほぼこれらのものは扱うことができるだろうというふうに思われるわけであり ます。「◎」か「○」か、あるいは何も書いていないかということでありますけれ ども、何も書いていないというものが幾つかあるわけでありますが、言ってみれば、 こっちからこれを落としていいかどうかを見ていけばいいということになるのかも しれませんので、まずこの「セカンドオピニオンの推進」ということには、これは ついていないわけでありますが、セカンドオピニオンは今回セカンドオピニオンを 受けたいと言って情報をもらうことに対しては保険適用になりましたから、そこは 既存統計で集めることができるわけですが、ここは、今度セカンドオピニオンを受 けに行ったときにどれだけの人がどういうことを聞いているのかとか、費用はどれ くらいなのかと、そのセカンドオピニオンの実態を調べましょうということなので す。これは自由診療ですから、既存統計でわかりません、ここを調べるかどうかと いうことなのです。  それから、「褥瘡ハイリスク患者」の話は、これは施設基準で把握することはで きるのですけれども、さらに具体的にさまざまな、例えば褥瘡の管理者の配置、前 後の状況がどうなっていたのかとか、ここに少しフォーカスを絞って調査を深める かどうかという判断がここでいただいて、それは既存調査が入ってもいるからとい うことでしょうか、「○」もついていないということになるかと思います。  それから、一番下の「透析医療」、これは包括化が進んだわけでありますけれど も、当然これは透析の医療でありますので、どこでやっているかわかるわけですけ れども、内容の質ですね、質に変化があらわれたかどうかというのはアンケート調 査をする必要があるだろうということだったわけですけれども、ここではそれはつ いていない。私の記憶ですと、過去何度か透析は包括化をしてきていますけれども、 そのたびかどうかわかりませんが、透析医会とか患者団体が独自に調査をしていた ということは、私は記憶しております。そういったようなことをやるかどうかとい うことですね、ここの議論は。そこが何もついていないという疑問であります。  それ以外のところは、もうここに書いてあるとおりのことであって、事務局のお 話ですと、「◎」と「○」ぐらいはある程度やれるというような見通しかなという ふうに私は判断しているのですけれども、すべて重要だからやはり規模を縮小する なり、方法を考えて全部やってみるという考え方もあるかと思います。  御自由に御意見いただきたいと思います。 ○室谷委員 今の部会長のお話を聞いておりますと、「◎」と「○」は全部やれる というふうに考えてよろしいでしょうか、大変多いものですから。やれるというふ うに考えて、それで「○」がついていないものだけ除くということで…… ○遠藤部会長 はい、それは私が勝手に解釈したものでありまして、これはちょっ と事務局の資源制約がありますので、事務局に聞いた方がいいかと思いますので、 堀江室長、どうぞ。 ○事務局(堀江保険医療企画調査室長) 私の説明が拙いのですけれども、部会長 のおっしゃっているのはちょっと違いまして、「◎」は外しませんという意味でご ざいまして、「○」と、ついていないものと、あまり境界もないのだと思っていま して、ただ、できるだけこの「○」のついているようなものを、もしあとどれだけ の余力があるというのが設計の時点で見えてきたときには、そういうものを中心に しましょうと。ただ、それとまた別に、「○」はついていないけれども、こうやれ ば簡単にできますよというようなものもこれから具体化してくるのかなと。今部会 長がおっしゃっていただいたように、関係の学会とか、医会かわかりませんけれど も、そうしたところから、こういうようなことをやろうと思っていますというのが あったときに、それを活用するのでいいかどうかとか、そういうこともまた議論し ていったらいいのだと思っておりまして、そういう意味で、この「○」のついてい ないものを、では落とすことでいいかどうかという御審議をいただくとすると、委 員の方もそれはいいとはなかなか結論が出てこないのだと思いますし、かといって、 能力としてそこまで行けるかどうかというところはありますので、もしよろしけれ ば、方向としてそういうような方針でお取り扱いいただけたらと、こういうことで ございます。 ○室谷委員 そういうことであれば、事務局のやれる量というのは決まっているで しょうから、事務局にお任せするとして、検−2−1は、「◎」の方はやはり必要 度が高いというふうに我々も感じますけれども、一つ、上から3つ目の「生活習慣 病指導管理料」、これは多分この委員会の中で相当生活習慣病の話が出ていたと思 うのです。ですから、「◎」を優先しておやりになるような形になると、これもち ょっと視野に入れていただきたいなというふうに思っております。  以上です。 ○遠藤部会長 ありがとうございます。  そういうことでありますと、この「生活習慣病」というのは特別調査の対象とし たいということを部会として決めるということでよろしゅうございますでしょうか。  特に反対の御意見ございますか。土田委員、何か。 ○土田委員 反対ではないのですけれども、ちょっと今堀江室長の話を聞いてなる ほどなと思ったのですが、つまり、事務局としてできる能力の範囲があるわけです。 それで、ほかの方でもかなり調査をやっているのであれば、それでまたそれを活用 できるのであれば、それを活用するということであれば、恐らく生活習慣病などは 今回の法改正の焦点ですから、ここ以外にいっぱいやる可能性もあるので、重要事 項で「◎」をつけてももちろんあれですが、ですから、僕はそういう意味で検証2 の方も言ったのですが、今ここでは恐らくそれは決まらないですよね。今いきなり 言われて、これはそうですとか、これは調査をほかでやっています・やっていない とか、それはわかりませんので、ですから、それはそれで歩きながら、そういう調 査があれば随時利用しながらやっていくという程度のところでスタートするしかな いというふうに僕は思います。ただ、恐らくこの領収証の問題なんかはよそでやっ ていないと思いますので、そういうところはとりあえずスタートして、よそでやっ ているかどうかということは、かなり調査した上で、やっているようで、それが使 えるようであれば、別に慌ててやることもないというふうに思います。漠とした言 い方であれですが。 ○遠藤部会長 土田委員の言われたとおりなんです。つまり、その資源制約がよく わかりませんし、それから、どのぐらい実際調査の労働がかかるかということは、 まだ調査案も非常にあらあらなものであるということでもありますので、やりなが らということになるかと思いますけれども、そういう意味でもある程度優先順位を つけておいて、これは外したくないと、我々がやるかどうかは別として、というよ うなものにつきましては、ここに書いてある「◎」及び今お話しありました生活習 慣病の話、あとこの「○」ぐらいも、でき得れば把握したいというふうに考えてと いうことで…… ○土田委員 全部やりたい。 ○遠藤部会長 よろしゅうございますか。  そういうことで、それでは基本的には、ここに書いてあるような「○」と「◎」 と、何も書いていないというようなことが優先順位であるというふうに考えさせて いただいて、ただほかの調査結果も利用するような形で、できるだけここに書かれ ているようなものについては検証できるような御努力をしていただければというこ とで、そんなような形でまた少し事務局と詰めた形で新たな案を出させていただき たいと思いますけれども、そんな方針でよろしゅうございますでしょうか。              〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○遠藤部会長 ありがとうございます。  事務局、何かございますか。 ○事務局(堀江保険医療企画調査室長) 特にございませんが、本日は「その2」 の部分をできるだけ早くできるような工夫というのもまた一つあるだろうというの が、もしそれがないとすれば、もう全部を特別調査しなければいけないという話で ございますので、そこが一つ議論としてお出ししたかったことと、それから、ある いは社会的な重要性みたいな部分というのは、こちらで御議論いただいた上でまた 総会の方での御意見もいただくような形になるのだと思いますので、そういうこと で部会長の御指示に従って進めたいと思います。 ○遠藤部会長 ありがとうございます。  それでは、次回は、事務局と話し合いながら新たな案を出させていただくという ことと、先ほどの早めに公表していただきたいというような項目を少し整理をさせ ていただくというような形で行いたいと思います。  このような形でよろしゅうございますか。              〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○遠藤部会長 ありがとうございます。  それでは、次回の日程につきましては追って事務局より連絡いたしますので、よ ろしくお願いいたします。  それでは、本日はこれにて閉会したいと思います。ありがとうございました。             【照会先】       厚生労働省保険局医療課企画法令第1係       代表 03−5253−1111(内線3288) 1