資料3−3

「振動障害等の防止に係る作業管理のあり方検討会」
第2回追加資料
「作業現場(林業作業)での振動ばく露状況」

1.
 この資料では、「チェーンソーなど」の実現場での測定データについて報告する。

2:測定方法

2.1:工具別のばく露振動レベル測定
 今回の測定では、アメリカLarson Davis社のHVM100の人体振動測定装置を用いて現場での振動工具の振動レベルの測定を実施した。使用した測定装置は次の物を用いた。

図

工具ハンドルの振動 周波数補正後の振動

工具ハンドルから作業者の手にばく露される振動は、上記のように測定・評価し、周波数補正振動加速度実効値を求めた。

2.2 工具別振動ばく露時間の評価
 作業者へのアンケートにより、チェーンソー等の使用時間を評価した。

図


3.測定結果

工具のハンドルでの3軸周波数補正振動加速度実効値

図

 各日で測定した工具の使用限度時間をその工具の振動の大きさから計算により算出した。各工具の1日の使用限度時間(t)を求める式は 労働時間、 8時間等価振動加速度値、ahv=工具の3軸周波数補正振動加速度実効値とすると以下のように表される。

t = T*[A(8)/ahv]^2


4.結論
 本調査では、林業現場で実際に使用している工具の振動レベルと使用時間について調査した。その結果、以下の事が明らかとなった。

1)チェーンソーの大きさにより、振動の大きさに差があり、1日の許容使用時間に約2倍ほどの差があることが明らかになった。
2)工具を使用する作業者が実際に工具を使用している時間は、ほぼ2時間であることが明らかになった
3)工具の使用限度時間(A(8)=5)から見ると、作業者が実際にチェーンソー等を使用している時間は限度を大きく下回っていることが明らかになった。

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