06/01/26 中央社会保険医療協議会医療技術評価分科会平成18年1月26日議事録 06/1/26    診療報酬調査専門組織            平成17年度第5回医療技術評価分科会              (1)日     時  平成18年1月26日(木)15:00〜16:30 (2)場     所  第一ホテル東京 5F「ラ・ローズII」 (3)出  席  者  吉田英機分科会長 河原和夫委員 熊本一朗委員            田所昌夫委員 茅野眞男委員 手島邦和委員 寺本明委員            中村丁次委員 野末聖香委員 山口俊晴委員 山本義一委員            渡邊清明委員            〈事務局〉            太田医療課課長補佐 他 (4)議     題  ○医療技術の評価・再評価について (5)議 事 内 容 ○吉田分科会長  ただいまより本年度第5回の医療技術評価分科会を開催いたします。まず、委員の出欠 状況ですが、本日は5名欠席でございます。大江委員、須田委員、野首委員、福原委員、 吉澤委員が御欠席でございます。  それでは事務局の方から資料の確認をお願いいたします。 ○事務局(太田医療課課長補佐)  それでは資料の確認をさせていただきます。1ページ目が議事次第でございます。1ペ ージをおめくりいただきまして、診調組の技−1でございます。医療技術の評価・再評価 についてというものでございます。それで資料は終わりなんですが、2ページをおめくり いただきまして、別紙1と書いておりまして、保険適用する優先度が高いと考えられる新 規技術という一覧をつけてございます。  それで8ページ目になりますが、別紙2と書いておりまして、再評価する優先度が高い と考えられる既存技術というものになってございます。  17ページになりますが、別紙3でその他の新規技術というものになってございます。  20ページ目に別紙4で、その他の既存技術となってございます。  23ページ目に別紙5で、中医協基本問題小委員会で検討されている医療技術というもの でございます。  その次の24ページが別紙6となっておりまして、高度先進医療に係る医療技術となって ございます。25ページから参考資料という形でつけてございます。資料の落丁等ありまし たらお申し出ください。 ○吉田分科会長  それでは早速議事に入りますが、医療技術の評価・再評価についてでございます。まず 事務局の方からこの技の1について説明をお願いいたします。太田補佐の方からお願いし ます。 ○事務局(太田医療課課長補佐)  それでは診調組の技−1について御説明させていただきます。医療技術の評価・再評価 について(案)というものでございます。前回、御議論いただいたその経過を踏まえてと いうことになってございます。医療技術の評価・再評価の方法ということでございまして、 かなり前にさかのぼりますが、昨年の2月から6月まで学会から提出があった、その要望 書について評価・再評価を行うというものでございます。  (2)でございますが、1次評価、2次評価の2段階としたということで、5分野のワ ーキンググループを設置し、1次評価を行ったということでございます。ワーキンググル ープは以上のような構成になっているということでございまして、各分野、かなりの先生 に入っていただきまして、総勢50名の先生に入っていただきまして、御議論したというこ とでございます。  その次は(3)でございますが、1次評価で一定以上に評価された医療技術について、 前回の当分科会において報告させていただいたということでございます。それでこの場に おきまして分野横断的な観点から2次評価を行うということでございます。  次は2にまいりますが、評価結果案ということでございまして、まず1次評価結果は前 回出しておりまして,このような形になってございます。ただ、前回、271件が1次評価 において引き続き検討することが適当とされたということになってございましたが、資料 をよく見てみますとかなり重複がございましたので、そうしますと少し逆に混乱してしま いますので、その重複部分を整理させていただきまして、248件という具合になってござ います。  前回において引き続き検討はもうこれ以上しないということにされたもの、また基本診 療料とか指導管理料、また在宅というもの、中医協自体で基本問題小委員会等で議論して おりますので、医療技術は検査以降の部ということに整理させていただきまして、370件 についてはこれ以上検討を行わないということにしたということでございます。  次は2ページ目です。2次評価結果案ということでございまして、前回の御議論、それ からそのワーキンググループにおける専門家の御議論等を踏まえまして、またその代表的 なものも考慮いたしまして、事務局の方で整理させていただいたというものでございます。 それで248件について引き続き検討するということになってございまして、それについて 精査させていただいたということでございます。それで大きく5つに分けて今回提出させ ていただいております。  1つ目が保険適用する優先度が高いと考えられる新規技術ということでございます。こ れは51件、別紙1につけてございます。  2番目で再評価する優先度が高いと考えられる既存技術ということでございまして、別 紙2という形で88件ございます。  3番にその他の新規技術、別紙3ということで、50件ということでございます。  その他の既存技術、別紙4、39件になってございます。  また5番に書いてありますが、検査以降の部にあっても、もう中医協の基本問題小委員 会で既に検討されているという医療技術がありまして、また、高度先進医療のものは高度 先進医療専門家会議の方で御検討いただいております。そういうのが20件あるということ でございます。そして全部合わせると248件ということで、引き続き検討された医療技術 になるということでございます。  参考までに申し上げますと、16年度、改定において580件、重複ありで580件ですが、 それで保険導入されたのが31件ということで、数的には非常に少ないものであったという ことでございます。  次は3ページ目でございます。ここからはその医療技術のリストをここにつけてござい ます。主申請団体ということで、複数の団体から同じようにあがってきておりましても、 一つに整理させていただいたということで、実際複数、また三つ四つの学会から同じよう な形で要望が上がっているものもあるということでございます。  それで保険適用する優先度が高いと考えられる新規技術ということでございまして、先 ほどの新規技術の中のより保険適用する優先度が高いと考えられるものという具合に、事 務局の方で整理させていただいたものでございます。これが51件あるということでござい まして、概要を簡単につけておるということでございます。  次は8ページ目でございます。別紙2という形でつけてございまして、再評価する優先 度が高いと考えられる医療技術というものをつけてございます。これが88件ということに なってございます。これにつきましては概要も合わせて記載してございます。  次は17ページ目です。別紙3というふうにまとめておりまして、その他の新規技術とい うことでございまして、1次評価において引き続き検討することが妥当であろうとされた 技術であって、事務局の方で整理させていただきまして、優先度の高いものというものを 先ほど51件リストを出させていただいた、それ以外の新規技術ということで、その他の新 規技術をまとめたものがこれでございます。別紙3にある技術は全部で50ということにな ってございます。  次は20ページ目です。別紙4という形でまとめてございます。その他の既存技術という ことでございます。先ほど別紙2におきまして、再評価する優先度が高いと考えられる既 存技術88件というのを別紙2につけてございます。それ以外の既存技術については、この 別紙4ということになってございまして、その他の既存技術ということで39件ございます。  次は23ページ目に進ませていただきます。別紙5という形でつけてございます。既に中 医協基本問題小委員会で検討されている医療技術ということで、これについては中医協の 方でもう既に議論が行われておるということでございますので、今回医療技術評価分科会 では特にこれについては御評価いただく必要がなくなっておるというものでございます。  その次は別紙6でございまして、高度先進医療に係る医療技術ということで、これにつ きましても同様に高度先進医療専門家会議の方で検討が行われておりますので、医療技術 評価分科会においては評価いただく必要がなくなった技術ということでございます。  その後は25ページ目にまいりますが、参考という形でつけております。非常に技術が多 いということでして、保険適用する優先度が高いと考えられる、まず新規技術というもの の中から、事務局の方でそれなりに主要ではないかと考えられるものであったり、そうい った新規性があるのではないかと思われるようなものをここにつけております。  一つ目が内視鏡的粘膜下層剥離術というものでございまして、早期がんに対して行うも のということで、高周波切除器を用いるということです。こういった機器を用いることに よって、全周性に切開し粘膜下層を剥離するということで、従来に比べてかなり広範囲の 病巣を内視鏡下に切除することが可能になるということでございます。この技術につきま しては、従来開腹手術である、また腹腔鏡下の手術であるというのが必要であったのが、 そういった開腹手術を行わずに、内視鏡下で実施することができるようになるということ で、低侵襲であるということとともに、入院期間も短縮されるなど、医療の効率という面 からも期待される技術であるというものでございます。その下の方にポンチ絵等つけてご ざいますが、胃壁からこれは既存の粘膜を切離したものでございます。  次は26ページです。脊椎内視鏡下手術ということでございまして、整形外科学会の方か ら要望があがっているものでございます。これにつきましては脊椎の手術を行うというこ とですが、内視鏡下で行うということで、胸腔鏡である、腹腔鏡である、またマイクロ内 視鏡というものを使って、こういった手術を行うということでございます。従来であるな らば、例えばその近層であるとか、そういったものをかなり切開等することになったわけ ですが、それが低侵襲的にできるようになるということでございます。それで入院期間の 短縮等も図ることができるということでございます。  手術自体はかなり高度なもので、また学会でもそういった技術認定みたいなものを行っ ておるといった技術になってございます。前方内視鏡といいますのが、胸腔鏡、腹腔鏡で 前方からアプローチしますということになってございます。後方内視鏡は背中の方から、 後ろの方からアプローチするというもので、マイクロ内視鏡を使うということになってご ざいます。  その次は27ページ目です。輸血管理料というものでございまして、日本輸血学会の方か ら要望があがっているものでございます。輸血につきましては、やはり安全かつ適正に実 施する必要があるということで、医療機関における輸血管理体制を構築するようにという ことで、厚生労働省としても推進しておるということでございます。それでそういった体 制を保険としても評価していただきたいということで、要望があがってきたというもので ございます。  具体的な内容はここに書いてございますが、輸血管理料IとIIというようなものを設け て、その輸血の管理体制を評価してはどうかというものでございます。輸血管理料のIと 申しますのが、輸血部門において専任の医師及び専従の臨床検査技師を配置し、そういう 輸血製剤の一元管理を行っていること、そして臨床検査技師が24時間の輸血の検査の実施 体制が構築されていること、輸血療法委員会が設置され、開催されていて、そういった使 用実態の報告がなされ、またそういう適正化の取り組みがなされるとともに、輸血の副作 用監視体制も構築されていることということでございます。  また、保険的に大きなメリットといいますのが、このFFP、MAPという、この比が 0.8未満であるということでございまして、輸血の中で今言われておりますのは、欧米に 比べてそのFFPが新鮮凍結血漿が多く使われる傾向にあるというようなことが言われて おりまして、それを適正化する必要があるだろうということでございます。ですのでこの 比で0.8未満というものを達成していれば、こういった輸血管理料というのが保険的に算 定できるというようなシステムにしてはどうかというものでございます。  これはシステムを見ますと専従の臨床検査技師というものを配置するということが案に 出ておりますし、また24時間のそういった体制も当直でやっているということでございま すので、かなり大きな病院を想定しておるというものでございます。  その下にありますのが輸血管理料のIIというものでございますが、こちらは専任の臨床 検査技師だけで専任でいいということでございまして、またその当直までは言わない、24 時間の検査体制が構築されていればいいという具合になってございます。  FFPとMAPの比は0.4未満ということでございます。これは病院の規模がそれほど 大きくないものを想定しているということでございまして、日本輸血学会の方も実際研究 等をやりまして、こういった規模によって、これぐらいの比率を一つの目標においてやっ てはどうかということで、提案があったというものでございます。これによりましてFF Pの使用量というのはかなり適正化されますので、こういった体制を評価していけば、よ りそういった効率的な医療、また輸血というものはどうしてもリスクが伴いますので、そ ういったリスク低減という観点からも有用ではないかといったものでございます。  その次は28ページ目でございます。小児の治療用メガネ・コンタクトレンズによる屈折 矯正ということで、眼科学会の方からきているものでございます。適応疾患といたしまし ては小児の弱視、斜視、また先天白内障術後の疾患ということでございます。弱視、斜視、 屈折異常、こういった形で鮮明なそういった画像が見えなくなると、小児の場合は視力が 発達しないということがございまして、これは目そのものというよりも、中枢性の視覚障 害というものになってしまうということでございます。  ただ、早い段階でそういった視力を矯正し、また斜視を矯正し、見えるような形にすれ ば、そのことによって目が見えるようになりますので、視神経等が正常に発達し視力障害 を起こすことがないということで、これは通常のメガネ、コンタクトという、生活の利便 性の向上といった観点からのものではなくて、治療用のものであるということでございま す。これにつきまして保険適用というものをしてはどうかというのが要望でございます。  ただ、この保険給付というところに書いてございますが、やはり医療機関で各患者さん、 小児のその状況にあわせて、こういったものを支給するというのは少し困難な部分がござ いますので、医療機関からの指示を受けて、院外において作成することになるということ ですので、保険的にいいますと、その現物給付といいますのは少し難しくて、療養費とい う仕組みで一たん患者さん等にお支払いいただいて、その後、保険者の方から支払うとい う形をとるという、保険的には通常のルートとは少し異なるものではございますが、療養 費として支給してほしいといった要望でございます。  次は29ページ目です。PET/CTというものでございまして、医療機器としても保険 適用の希望が出ておりまして、新規の医療材料をC2という形で認められているものでご ざいます。これについて、画像診断にかかるものですので、そういった保険の点数の設定 をということで、要望がきておるということでございます。これにつきましては既にPE Tと、それからCTというものが保険に導入されておるということでございますが、これ をほぼ同時に行うということで、重ね合わせができるということで、そういった機能があ るということで新たに評価してほしいといった要望でございます。  次は30ページ目です。参考2と書いておりまして、ここまでの参考1が新規技術で、事 務局として主要と思われるものをピックアップさせていただいたところでございます。参 考2につきましては、再評価する優先度が高いと考えられる既存の技術の例ということで あげてございます。どういったものがあがってきておりますかと申しますと、腹腔鏡、胸 腔鏡、または関節鏡を用いる手術の再評価ということでございまして、先ほど脊椎の内視 鏡というものが新規技術であがっておりましたが、こちらの方は既存技術の再評価という 観点からあがってきておるものというものでございます。  それで腹腔鏡、胸腔鏡、関節鏡等は、医療の技術の進歩に伴って保険導入されてきたと いう経緯はありますが、それぞれ保険導入されるタイミングは違っていたりとか、この現 場での普及度等も異なっておりましたので、その評価の仕方というのが統一的じゃないの ではないかという指摘を受けておるということでございます。ですからこういったものに ついてできるだけその整合性を図る形で再評価をしてほしいというのが要望でございます。  対象手術としては、全部は書いておりませんが、こういった手術があるということでご ざいまして、例を申し上げますが、この胃全摘術というのが三つ目に掲げてございますが, 腹腔鏡下によるものを含むということでございまして、開腹手術であっても腹腔鏡下に手 術をやっても同じ点数であるという形になっておるというものでございます。  ただ、実際その費用等を見てみますと、やはり腹腔鏡を用いますとそれにかかる費用と いうのがありますので、こういった開腹術と同じ点数というのはやや不合理じゃないかと いう御指摘もあるというところがございます。また手術によりましては、この腹腔鏡下何 とか術という形で、腹腔鏡手術というもので評価して、そういった開腹手術と点数差を設 けているものもあるということでございまして、そういったところで実際使用される機器 等のそういった費用も含めて、適切に評価してほしいという要望があがっておるというこ とでございます。  次は31ページ目でございます。同一手術野における複数手術の評価ということでござい ます。これは今保険上の整理としましては、同一手術野、または同一病巣において複数の 手術が実施されても、主たるもののみ算定するということが原則であるという具合になっ てございます。しかし特例として一部の手術については、その複数手術の組み合わせを示 しまして、従たるものの点数の50%を算定することというふうにされております。  ただ、一部のものにはそのようにされておりますが、依然複数手術については評価が必 ずしも十分ではないのではないか、かなり手間暇かかっているけれど、主たるものという のは不合理じゃないかという形での要望があがっておる、ぜひそこを修正いただきたいと いう要望があがっているということでございます。  これにつきましては、複数手術について適切に評価するという観点を踏まえて、妥当と 考えられる、そういった50%の対象の範囲をふやしていく、追加していくという形で要望 をお願いしたいという形での要望があがってございます。  その次は3で書いてございますが、診療報酬項目の削除を検討する項目ということでご ざいまして、医療技術の陳腐化や新たな科学的知見により、医療現場においては既に実施 されていない、または臨床的な意義がほとんどなくなっていると考えられる項目があると いうことでございまして、そういったものはもう削除してもかまわないのではないかとい うことで、学会の方から要望があがっておるというものが、ここに書かれたものであると いうことでございます。  次は32ページ目です。先ほどもCT、MRI、若干PET/CTの話がございましたが、 コンピュータ画像撮影の機器の性能別の評価ということでございまして、これも既に保険 適用されておりますCT、MRIについて、機能が向上してきて、さまざまな機能を有す るCT、MRIが出てきたということでございます。今、血管腔等を描出する場合におい ては、特殊MRI、特殊CTという形で評価しておるわけですが、そういったレベルで通 常の血管腔以外のものについても評価をしてほしいという要望があがっておるということ でございます。  そこに参考と書いて、マルチスライスCTというふうに書いてございますが、1回転ご とに2スライス以上とれるということで、シングルスライスと比べて撮影時間が短くなる とか、画像の解像度を上げやすい等のメリットがあるということでございます。またMR Iのテスラという磁場の強度ですが、この磁場強度で高いものはよりやはり画像がいいと いうようなことが出てございまして、そういった点も踏まえてこういったものを適切に評 価してほしいという要望があがっておるというようなことでございます。  非常に多くの技術がありまして、一つ一つ事務局の方から説明をさしあげるのには時間 的な制約もありますし、やや困難という部分がございまして、我々としては主要と思われ るものは後ろに参考としてつけさせていただきまして、リストをここに添付させていただ いたというような形になってございます。事務局の資料説明は以上でございます。 ○吉田分科会長  膨大な資料を徹夜して集計してもらいました。実はこの医療技術について、中医協の方 からある程度指示がございまして、できるだけ小児に関する技術、それから産科に関する 技術、それから麻酔科にかかる技術、これを優先的に取り上げてほしいということが言わ れていますので、この51の技術を見ていただきまして、小児、産科、麻酔科のものはでき るだけ導入していこう。  それからもう一つはもうマイナス改定で予算がございません。それで課長補佐が苦労し まして、できるだけ新規技術で導入した場合に医療コストとしてむしろ既成の技術の症例 数が減るから下がってくるんじゃないか、そこまで全部調べていただいて、この51新規技 術にまとめました。  きょうはフリーディスカッションです。それで最初に保険適用優先度が高いとされる新 規技術、この51について御意見をいただきたいと思います。最初はもっとあったのですが、 ダブッているものがあったり、それからまとめてもいいんじゃないかというものがあった ので、きょう先生方には51件をまず提示してございます。これにつきましてどうぞフリー ディスカッションで御意見をいただければと思います。  きょうの結果、最終ですので、これは基本問題小委員会が来月早々にございますので、 これはいろんな不満があると思いますが、きょう先生方から出た御意見をすべて事務局で 記録します。その記録について部会ではこういう意見もあったんだということを私が責任 をもって伝えますので、どうぞこういう技術はいらないとか、こういう技術を入れろとか、 いろいろあると思いますが、じっくり10分ぐらい見ていただいて、御意見をいただければ と思います。  前からのお約束で、この分科会で専門家が集まっていますので、そこで最終的に御判断 をいただいて、この結果を中医協の基本問題小委員会にもっていくという、そういう手順 になっております。この51件をできるだけ幅広く学会から要望をいただくように、太田課 長補佐が大分苦労しましてまとめました。ですから余り一つの学会に偏らないように選ん でございますし、できるだけ小児にかかわるもの、あるいは産科にかかわるものについて はできるだけ導入しろという命令がございますので、それは入れてございます。  山口先生、これは外保連の方から何かございますか。ほとんど外保連関係が多いと思い ますが。 ○山口委員  私も初めて見ましたので、これが優先される理由というのがもう一つよく納得できない ところもあります。というのは、診療科別に優先されるのではなく、本来診療科にかかわ らず患者さんにとって優先度の高いものをと考えておりました。しかし、単に診療科別に 重要なものがあるんだと言われても、にわかにああそうですかとはなかなか理解しにくい。 もしそういう基本的な方針があるのであったら、そういうことを最初から言っていただか ないと、なかなか難しいというのが本音です。 ○吉田分科会長  気持ちとしては全部入れたいんですが、どうしてもお金が限度がありますので、どうし ても中医協基本問題小委員会での御意見を踏まえて、こちらとしてはつくらざるを得なか ったということです。これはきょう初めて見る人もいると思いますので、ざっと見ていた だいて、御意見をいただきます。もしなければ次の既存技術でも87件ございますので、見 ていただいて、これも各学会に要望がございますので、できるだけこれは導入していただ きたい、そういうことで中医協にはお話をしたいと思います。この既存の技術の88件につ いて、何か御意見はございますか。  この中に16件ぐらい、日本臨床検査医学会の方から勇気をもって出してもらいまして、 もう廃止していいんだということも出してもらいました。ですからその16を引きますと 72件ぐらいになると思います。 ○渡邊委員  臨床検査の方なんですが、今御指摘があった、日本臨床検査医学会の方から出していま す廃止事項の中で、CRP定性というのと、それからアレルゲン刺激性遊離ヒスタミン測 定というのがあるのですが、CRP定性というのは、臨床検査医学的に余り必要じゃない というふうに判断したんですが、小児科の開業医の先生がかなり実際お使いだ、小児の炎 症をすぐに見るのに、すぐそこの場で見るのが非常に大変なので、これは廃止するのはや めていただきたいということもありました。  それからもう一つのアレルゲン刺激性遊離ヒスタミンというのは、やっぱり小児アレル ギー学会から要望がありまして、これは小児のアレルギーを検出するのに非常に有用なの で、これもやっぱり廃止はやめていただきたいというようなことで、一応臨床検査医学会 からはこの二つは、さっきも言いましたが、小児の問題がありましたので、そこに対して これを廃止するのはどうかなということで、それを要望してあったはずなんですが、そこ をもし御検討いただければと思います。 ○吉田分科会長  15ページの上から二つ目のヘモグロビンA1、それから81番目のアレルゲン刺激性遊 離ヒスタミンですね。この二つについて。 ○渡邊委員  ヘモグロビンA1じゃなくてCRPです。74番のCRP定性というのがあるんですが。 ○吉田分科会長  では74番と81番については、小児に関することなので復活していただきたい。それは 一応御意見としてお聞きしておいて。 ○茅野委員  それでは内科系として、一つ戻って輸血管理料のことなんですが、新規技術で47番、資 料にも十分出ていたところですが、これはおそらく優先度が高いとされたのは、27ページ のFFPとMAP比が0.8未満であるとか、0.4未満であるというところだと思うんです が、これは非常に結構なことなんですが、学会の資料というか、どの程度厳しいものにな るのでしょうか。現時点でこのぐらいの病院が該当するとか、あるいは学会の方でこう出 しているからこれでいいだろうとか、何か。 ○事務局(太田医療課課長補佐)  それでは答えられる範囲でお答えいたします。学会の方でかなり調査等もやっておりま して、また海外におけるこういったFFPとMAPの比みたいなものもございまして、そ ういうものから見てこれぐらいが適切じゃないかということで、さまざまな病院があると は思いますが、やられている手術であるとか、そういうようなことも踏まえても、これぐ らいの数値というのは一つの目標として妥当であるということで、乱暴にエイヤッと出し てきた値ではなくて、かなりしっかり精査して出してきたという具合に聞いております。 ○河原委員  ちょっと知っている範囲で補足させていただきますと、血液製剤調査機構という団体が ありまして、そこがとった研究費で輸血学会が絡む形で、2年ほど前に全国の1,800か 1,900ぐらいの病院の使用量の調査をしています。その中でこのFFPとの比、こういう ふうな部分も算定していたと思います。今年度と次年度もまたそういう調査を企画してい るような話も伺っています。追跡的に毎年フォローするというふうなことを伺っておりま す。 ○吉田分科会長  このFFPについては数年前から支払い基金でも大分問題になっていまして、非常に日 本は多過ぎる、各大病院の査定の中のトップを占めているんですね。要するに不必要に使 っているんじゃないかというのが学会からも指摘されまして、ですからここ4、5年、日 本で外国に比べて安易に使っているんじゃないかというのを大分指摘されていました。  これで先ほど太田課長補佐から追加がありましたように、輸血に関する最後の27ページ のこういう規制をしないと無制限に使ってくる傾向が日本は非常に強いということで、こ のような輸血管理料、一応学会からも要望がありましたから、輸血管理料として輸血管理 料のIとIIという具合に少し規制を厳しくしてはどうかということで出してございます。  確かに山口先生がおっしゃるみたいに、医療技術は本当に国民にとって必要だというや つを出したいんですが、いかんせんマイナス改定で、とにかく中でプラス、マイナスしな いとどうにもできない。ただ先生方の希望にありますので、前回は平成16年が新規がわず か7件しかなかったんですね。それじゃあなぜ2年間やった成果が上がらないということ で、できるだけこの51件を出していきたい、そういう意味でございます。  じゃあこの新規技術、それから規制技術、何か先生方から御意見があれば、もし廃止の 項目に入っているやつでも、ちょっとこれはまずいんじゃないかと言われれば、どうぞ御 意見をお願いします。 ○熊本委員  資料上のことかもしれませんが、3ページの別紙1のところの5番と6番、髄腔内薬剤 投与用植え込み型、概要は違いますが、これが1件ずつ数えられているのかということに 関してと、それと12月の時にたしかこれはC2ということで、バクロフェン等の薬剤のこ とが出ていましたが、そういったもう既に医療用機器としての決定というか、そういうこ とがあってるのかどうか、そのあたりを教えてください。 ○事務局(太田医療課課長補佐)  委員御指摘の通り、この5と6は重複しておりますので、資料ミスでございます。です から1件また減るということになります。申しわけございません。それでバクロフェンに つきましては薬価収載されております。それで機器につきましては、まだやはり技術が導 入されないと、それは使えませんので、まずこちらの方で技術導入するかという御検討を いただいて、それも踏まえて中医協の方で技術とともにその医療機器もあわせて保険導入 するかを検討するというような形になると思います。 ○吉田分科会長  じゃあこれは中医協までに整理してお出しするということでよろしいですか。その他、 まだ時間がございますので、じっくり案を見ていただいて、どうぞ御意見をいただきたい と思います。 ○手島委員  別紙3ないし別紙4について意見を言ってよろしいでしょうか。私は病院薬剤師の技術 について、この会でも報告をしたのですが、この別紙4の21ページに、薬学会、39番と 40番がございますが、いろいろ病薬の技術のある中で、チーム医療とか医療安全とかいう 観点で評価ということを報告したんですが、特にこの中で抗悪性腫瘍剤の無菌処理という のは患者さんの安全と、それからそれをミックスをする薬剤師、医療従事者の安全という 両面があるので、非常に難しい状況ではありましょうけれども、ぜひお考えいただければ ありがたいと思います。 ○吉田分科会長  21ページの40番ですね。今御意見があったのは、多分21ページの下から3つ目の40 番だと思いますが。きょうは御意見を出していただいて、必ずそれは記録して中医協の方 にお出しします。こういう委員会で意見がございましたということで。 ○茅野委員  個々のことを申して申しわけないんですが、資料19ページの50番の胎児心エコー、お 腹の中にいる子どものエコーなんですが、小児優先という中にあって、期待されるかなと 思ったんですが、もう一回御考慮いただけないかなと思います。定義は難しいと思うんで すが。根拠としては随分そろってはいたんですが、いい根拠がついていたんですが。 ○吉田分科会長  ではこれも委員の御意見として控えさせてもらいます。19ページの50番の胎児心エコ ーですね。  それとお答えしますが、新規技術で新しくできるだけ導入したいんですが、お金が決ま っていますので、場合によってはさっき出ました腹腔鏡手術、できるだけ不合理があると いうことで、外保連から強く出ていますので、あれは腹腔鏡を含むという項目をはずして もらいました。それですので、プラス、マイナスをしませんとなかなか通りませんので、 場合によっては既存の技術を少し下げさせていただくということでもしないと、なかなか 財源は出ませんので、その辺は御了解いただけますか。  特に外科系の腹腔鏡が含んだり含まなかったり、もうバラバラなんですよね。それをこ ちらの方でできるだけ統一して、同一に扱いたいという皆さん学会からの希望がございま すので、できるだけそれに沿うようにそろえてございます。  きょう一番問題なのは、新規技術の51件と、既存の技術の点数アップの88件だと思い ますね。その他の技術にはずれましたが、これは中医協の方ではすべて提出するようにと いうことですので、その他の技術の方でも中医協の方でこれはどうしても国民にとって必 要だから入れろということがあるかもわかりません。ですから全部この別紙3も含めてお 出しいたします。  といいますのは、すべて費用を考えませんと、なかなか結論が出せないんですね。太田 補佐が苦労してこの51件と88件を何とか枠内で収められるんじゃないかということで選 んでもらったわけです。本来はプラス改正ですといろんなことが言えるんですが、マイナ ス改定ということが決まっていますので、この中で何とかやりくりしなきゃあいけないと いうことで、ただし前回みたいに7件なんて少ない数じゃなくて、できるだけ導入してい きたいということで選んでもらいました。  その他の御意見はいいですか。きょうの分科会がこれで終わって、もし了解が得られれ ば、またこの資料をもとに、今意見があったことを踏まえて、来月の基本問題小委員会に 報告します。よろしいですね。では御意見がなければ、これは微妙な費用がかかりますの で、きょうの御意見も十分踏まえて、また再検討して、中医協の基本問題小委員会にお出 しいたします。  せっぱ詰まっていまして、もう来月の上旬に結論を出して、この保険改正が2月15日ぐ らいに最終決定しなきゃあ、各医療機関が、コンピュータに全部入れるのに時間がかかる んですね。ですからできるだけ早め早めに発表してあげませんと、全医療機関が非常に困 りますので、2月の中旬には最終報告をしたいということですので、きょうの御意見は控 えましたので、この資料1、資料2について、次回の中医協基本問題小委員会に出したい と思いますが、私、会長に御一任いただけますか。  もし御異論がなければ、また事務局としょっちゅう突き合わせしまして、きょうの御意 見も踏まえて中医協に提出します。できるだけ可能な限り、せっかく今回1次評価、2次 評価といって、専門家で5ワーキンググループをつくって、いろんな時間外とか、3時間 5時間御検討いただきましたので、できる限りこの新しい技術を導入していただきたい。 それから既存の技術でも非常に点数のアンバランスなものがあるので、できるだけこの88 件について、基本問題小委員会でこの委員会として取り上げていただきたいということで 御報告してよろしゅうございますね。では可能な限り、きょう一任されましたので、中医 協基本問題小委員会でこの資料にのっとって説明してまいります。  それから確認ですが、最後の方に既存の技術で廃止というもの、先ほど二つ出ましたが、 その確認をいただけますか。この廃止が中医協の1号側議員が非常に喜ぶというとおかし いですが、非常に期待するんですね。前回の平成16年の改正の時からはじめて、この分科 会から廃止してかまわない、あるいは非常に点数が高過ぎるんでダウンでかまわないとい うものが出たわけですね。それがあって7項目しかなかったんですが、ほとんど質問がな く通ったわけですね。ですからこの廃止するという、自主的に各学会から出されたこの廃 止項目については、非常に重要度が高いですし、今回の保険導入についても1号側を説得 するのに非常に使いやすい資料なんですね。ですからきょう渡邊先生から2項目出ました ので、それは後で事務局で入れかえて出しておきます。 ○事務局(太田医療課課長補佐)  渡邊委員の方から先ほど御意見がありましたので、日本臨床検査医学会に、ちょっとそ の趣旨も伝えまして、要望自体を取り下げるという話になるのかなと思いますので、そこ ら辺ちょっと調整したいと思います。 ○吉田分科会長  はい、わかりました。 ○山口委員  この参考の2のところなんですが、一番最後の31ページに同一手術野における複数手術 の評価ということが書いてあります。一度に複数の手術をした時、なぜ50%にディスカウ ントされるのかということが、やはりどうしても外科医としては納得できません。  たとえば、デパートに行って同時にいろんなものを買ったら、50%引いてくれるのでし ょうか?。それぞれの専門店に行ったら100%とられるのかということで、外保連の考え 方としては、同じ術野であれば、例えば開胸とか開腹にかかわる操作の分は引かれてもい いと思うんです。ただ、一律に50%というのは、容易には納得できないということを申し 上げておきたいと思います。  それから実際に複数の手術を行って妥当でない組み合わせというのは、本当にあるもの かどうか非常に疑問です。むしろいろんな組み合わせをどんどん上げていくことの方がよ ほど作業としては大変で、原則として複数手術はどんな組合せであれ、必要なものであれ ば50%でも60%でもとってよろしいという具合にした方が、おそらく現場として理解しや すいと思います。 ○吉田分科会長  では今のは貴重な御意見としてまた報告いたします。これも基本問題小委員会で具体的 に提出するわけですね。100分の50というやつを。 ○事務局(太田医療課課長補佐)  これにつきましては、かなり細かいと言ったらアレですが、できる範囲ではだと思いま すが、ちょっとその作業的な面もございまして、どこまでできるかわかりませんが、学会 とも調整いたしまして、こういった大きな方針が決まれば、その後はどっちかというと学 会からの要望も踏まえたやり方になるんだと思いますので、ちょっと中医協にどこまで報 告できるかというのは、そのスケジュール的なものとか、そういうふうなものも合わせて 調整させていただくような形になると思います。 ○吉田分科会長  具体的にこういう同一手術野における複数手術の評価ということを、要するに新たに追 加したいということで了解を得て、あとは個々については事務局の方でまた相談しますし、 当然外保連の方にも連絡して相談します。 ○山口委員  具体的には外保連の方で考えられる術式を出せというので、膨大な数の術式の数の組み 合わせを出してあります。それをごらんになればおそらく到底これを一つ一つ評価するの は大変だということを御理解いただけると思いますので、ぜひ資料を出していただきたい と思います。 ○吉田分科会長  資料はいってるんですね。ではそれも合わせて可能な限りしますので、全部はとてもじ ゃないが無理ですので、可能な限り再評価していきたい。あれは他の学会からもその意見 はあるんですよ。別に100分の50という、何でその100分の50にするんだ、外科医があ れだけ苦労して拡大手術をやっているのに、何で主たる手術だけが100分の100で、他は 100分の50だという意見は全学会から、外科系から出ていますので、それも一言中医協の 方に御意見として申し述べておきます。今回の改正の時にはそれをたくさん導入できませ んけれども、できるだけ可能な限り、山口先生から出た資料に基づいて、この同一視野の 複数手術の評価をしたいと思います。よろしいですか。  その他よろしいですか。時間は早いですが、もう終わっちゃっていいですか。それから この分科会で、例の手術の施設基準について御意見がありましたよね。これが前回の中医 協基本問題小委員会で大激論になりまして、この手術基準の評価については、一応外保連 の試案から、確かに多少有意差があるんですが、ほとんど100件上だって1例助かるか助 からないかのデータだということで、発表してございます。ところが中医協の方では引き 続き調査に協力してくれということで、決まっていますので、今回はだから一応施設基準 ははずすんですね。そしてその形式だけ残したい。  せっかく導入したんだから、全部廃止はおかしいというのが1号からの意見ですので、 私が聞きまして、一応データだけは今回見てくれ、これだけ今の時期尚早ということで、 今ここで施設基準を決めるのはおかしいということで言ってあります。ですからこの施設 基準を設けるということだけは残すけれども、今回あれだけ100分の30とか、いろいろや ることについてはちょっと時期尚早であろうというのが外保連からの結論ですと言ってお りますので、多分その辺も明確にされて出ると思います。  ここで基本問題小委員会からこの分科会に委嘱されましたのは、この手術の施設基準の 見直しを再評価してくれということと、この新規あるいは規制の医療技術の評価、再評価 について、来年度、4月の保険改正の骨子をつくれというのが中医協からの我々に対する 委嘱でございます。きょうこういう結論が出ましたので、この案を来月早々の中医協基本 問題小委員会に報告いたします。きょう出た御意見については、すべて控えましたので、 その付則としてこういう意見が各委員からありましたということをつけ加えてお出ししま す。よろしゅうございますね。 ○山口委員  施設基準の件ですが、廃止されたとして、今まで減額されていたところが元に戻るとい うことはいいんですが、今まで優遇措置を受けていた施設が下がるという結果になります。 これはやむを得ないという考え方もあるかもしれませんが、前回施設基準に達しないとこ ろを罰するんじゃなくて、一生懸命たくさんやっているところは上げてあげるんだという ことで5%上げるというお話ではありましたが、実際に幕を開けてみたら、最初に手術料 5%下げて、それからまた上げるという改定が行われて、実際にはそこではプラスマイナ ス0だったわけです。  したがって今回は元に戻すということは、手術料を下げるということであるということ をよく認識していただきたいと思います。あえてこういうことを我々が提案したのは、基 本的な考え方がまずいということで、損を承知で言っているわけです。しかし、できたら 減額分は元に戻していただきたいというのが外科の希望です。以上です。 ○吉田分科会長  既にそういう議論が中医協でなされています。どういう結論になるかわかりませんが、 それは2号側からもそういう意見を言ってほしいということは言ってありますので。 ○事務局(太田医療課課長補佐)  今、中医協の検討状況を申し上げますと、この医療技術評価分科会で手術の施設基準の 関係の調査をまとめていただきまして、それを吉田分科会長の方から中医協の基本問題小 委員会に報告いただいたというような状況でございます。それを受けまして今まさに中医 協において議論が行われているということでございまして、まだ今年度どうなるかという 方向までは決まっていないというのが本当のところでございます。  今、パブリックコメントというのをしてございまして、診療報酬改定に係る骨子みたい なものですね、今中医協で考えている方向性みたいなものをパブリックコメントしており まして、そういったパブリックコメントも踏まえて、こういった施設の施設基準のあり方 をどう考えていくかというような議論が行われる、最終的に今年度改定でどうするかとい うのが決められるということですので、今の段階では完全に廃止とか維持するとかという のはまだはっきりとは決まっておりませんので、まだ議論中であるということでございま す。 ○吉田分科会長  それと中医協であすの午前中に公聴会、初めて国民に対して意見を聞くということで、 公聴会が開かれます。あすのたしか午前中で、横浜で公聴会を行いますので、厚労省のホ ームページにその申込書とか、すべて載ってますので、もう締め切ったのですか。 ○事務局(太田医療課課長補佐)  かなり応募が多かったようで抽選なので、今からではちょっと無理だと思います。 ○吉田分科会長  でもいずれホームページにのっかるんでしょう? 公聴会の結果も。 ○事務局(太田医療課課長補佐)  その状況については、中医協でも報告するということです。 ○吉田分科会長  わかりました。 ○茅野委員  外来診察料の方を6月29日の基本問題小委員会に提出いたしまして、そして1月の11 日か何かの基本問題小委員会の報告も見せていただいたんですが、大きな議論というか、 進捗というか、もし何かここでお聞かせいただけるものならと思いまして。 ○吉田分科会長  これは日本医師会の方でも結論はまだ出ていません。それで今言えますのは、この200 床以上の病院の初診料については据え置きというか、いじらないということを言われてい ます。それでできればこの初診料、再診料を動かすのに財源が必要なんですね。約3,800 億円の財源をとらないと3.16%ダウンにはならないんだそうです。ですから日本医師会で しょっちゅう、これは我々とは関係ないんですが、中医協の基本問題小委員会で今交渉し ているみたいです。  それからこれはいいと思うんですが、大きな病院の2科目にかかっても何もとれません よね。それがとれないことが国民がよくわかっちゃって、大病院から診療所へ誘導しよう と思ったけど、患者さんはわかっちゃったんですね。何科かかってもとられないというこ とがわかりましたので、むしろ安いわけですよ。それで大病院の2科目の初診料を少しと れるようにしてあげるということらしいです。  ここでもやはり小児と産科、麻酔科については、何とか増点しなきゃあいけないという ことで、その財源の入れかえも今やっているみたいで、ちょっとまだ公表できない部分が ありますが、その初再診療の削減部分でできれば700億円ぐらいの財源をとりたいという のが日本医師会の考えみたいです。  それから新しくはこの禁煙指導料というんですか、それが新設される。あれは中医協で もって1号、2号側がもうそれはいいことだと言って決まってますので、何点かわかりま せんが、その禁煙指導管理料として何か新設したい。その辺までしかまだ言えませんね。 よろしいですか。  それでは後は御意見がなければ、少し時間が早いですが、これで終了したいと思います。 それでは確認します、今の資料技の1について、今出た御意見を踏まえて、来月早々の基 本問題小委員会に私は責任をもって報告します。それからできるだけ先生方から御意向が ありますので、可能な限り導入するように力説してまいりますので、もし万が一費用の面 でどうしてもこの中から拾えないというものか出ると思いますが、一応御了承いただきた い。これは最終的にはもう中医協で決める問題ですので、責任をもって報告はいたします。  よろしければこれで医療技術評価分科会を終了いたします。ありがとうございました。                 【照会先】                  厚生労働省保険局医療課企画法令第2係                  代表 03−5253−1111(内線3276)