05/11/11 先進医療専門家会議平成17年11月11日議事録 05/11/11 平成17年度第6回先進医療専門家会議議事録 (1)日時  平成17年11月11日(金)10:00〜10:54 (2)場所  厚生労働省専用第18,19,20会議室 (3)出席者 猿田享男座長 吉田英機座長代理 赤川安正構成員 飯島正文構成員        越智隆弘構成員 片山容一構成員 金子剛構成員 佐伯守洋構成員        竹中洋構成員 田中良明構成員 坪田一男構成員 寺岡暉構成員        樋口輝彦構成員 福井次矢構成員 渡邊清明構成員        <事務局>        医療課長 企画官 保険医療企画調査室長  他 (4)議題  ○先進医療の科学的評価(9月受付分)について        ○先進医療の届出状況(10月受付分)について (5)議事内容 ○猿田座長  第6回の先進医療専門家会議を始めさせていただきます。まず構成員の出欠状況です が、本日は笹子構成員、田中憲一構成員、谷川原構成員、辻構成員の4名の方が御欠席 で、あと2〜3おくれていらっしゃる方があるかと思います。 1.先進医療の科学的評価(9月受付分)について ○猿田座長  それでは早速、議事の方に入らせていただきたいと思います。9月に届け出がござい ました新規の技術に関しまして、先生方から前もって御意見をいただいておりまして、 そちらの方の報告を、まず事務局の方からよろしくお願いいたします。 ○医療課企画官  それでは御説明をさせていただきます。まずその前に簡単に資料の確認だけさせてい ただきますが、今回、資料といたしましては先−1の資料と先−2、これは1枚紙でご ざいますが、この2種類ということでございます。  それでは先−1の資料をもとに御説明をさせていただきたいと思います。「先進医療 の届出状況について(9月受付分)」でございます。先−1の資料の1ページ目にお示 しをしてございますとおり、整理番号6番から13番、これだけの件数が9月の受付分と いう形で出てまいってございます。それぞれの先進医療名、適応症等についてはこちら の1ページ目のところと、それを具体的にどのように先生方に評価をいただいている か、そしてまた事務局的にどのように整理をしたかというのが2ページ目にお示しをし てございます。各先生の方から具体的な内容について御説明いただく前に、事務局の方 で全体像だけ簡単に御説明させていただきたいと思います。1ページ、2ページなど適 宜ごらんいただきながらと思います。  まず、整理番号6でございます。「画像支援ナビゲーションによる膝靱帯再建手術計 画」でございます。こちらの方、適応症は前十字靱帯の損傷、後十字靱帯の損傷という ことでございます。先進医療の費用負担分が、自己負担として9万3,000円くらい、特 定療養費として保険から給付される部分が50万1,000円という形で届出の方、出されて ございます。  技術の概要でございますけれども、同じ資料のうちの3ページのところに別紙1がご ざいますが、こちらの方に記載されているとおりでございます。真ん中のところでござ いますけれども、先進性という中で、膝の十字靱帯の再建手術におきましては適切な位 置に靱帯を設置するということ、これが手術を左右する重要な要素ということでござい ます。従前は、靱帯の設置というのは関節鏡下に、必要に応じて術中のレントゲン撮影 などを併用して行われてきたけれども、新しいナビゲーションによる方法では、コンピ ューターナビゲーションを使用することによりまして、より適切な位置に靱帯を設置す ることが可能となり、手術成績が向上するというものでございます。  効果といたしましては、本術式により、適切な位置に再建靱帯を作成することが可能 となり、手術成績が向上するというものでございます。  1ページお戻りいただきまして2ページのところをごらんいただきたいと思います が、6番につきましてはそういったことで、先生の方からの事前の総評というのは「適 」ということでございまして、適応症といたしましては前十字靱帯の損傷、後十字靱帯 の損傷というようなことでございます。詳細は後ほどまた先生の方から御説明をいただ ければと思います。  次に整理番号7番でございますけれども、また1ページにお戻りいただければと思い ます。「小児期炎症性疾患における血漿交換療法」ということでございまして、適応症 といたしまして、大量γグロブリン療法不応の川崎病ということでございます。先進医 療の費用、特定療養費分の費用というのはこちらにお示しをしているとおりでございま す。  恐れ入りますが、技術の概要につきましては、今度は少しページが飛びまして、6ペ ージ目をごらんいただきたいと思います。別紙2といたしまして、「小児期の炎症性疾 患における血漿交換療法」について記載をされてございます。  内容のところをかいつまんで御説明申し上げますと、先進性の部分でございますが、 大量γ−グロブリン療法が無効の川崎病に対して血漿交換療法を行うことにより、炎症 消退後の冠動脈病変を防止するということでございます。  概要のところはいろいろ書いてございますので省略させていただきまして、効果のと ころを読ませていただきます。血漿交換療法はサイトカインなどを物理的に除去・希釈 することができまして、これにより炎症の早期沈静化を図り、冠動脈病変の発生を阻止 することが可能と考えられると。こういった考え方のもとにこの技術が届出されている ということでございます。  恐れ入りますが2ページ目のところにお戻りをいただきたいと思います。こちらの方 で総評というところが真ん中にございますが、今回の総評といたしましては「否」とい う形になってございます。この内容につきましては後ほど御説明をいただければと思っ てございます。  以下、整理番号8から13までにつきましては2ページの資料で御説明申し上げたいと 思います。8の「強度変調放射線治療」、こちらの方につきましては、事務局の方の対 応といたしまして、医療機関の方で費用の積算について記載上の不備があったというこ とから、一たん取り下げているという状況でございます。1ページに226万と209万とい う形の費用が出ておりますが、もう一度、そのいずれにしても費用の積算について再検 討した上で再度届出をしたいという流れのようでございます。ということで今回御審議 はいただかないという形でございます。  整理番号9でございますが、「臨床的限局性の前立腺癌に対する根治的前立腺全摘術 における陰茎海綿体神経切除後の自家腓腹神経移植術」というものでございますが、こ ちらにつきましては既に保険適用されている技術であるという旨を御連絡しているとこ ろでございます。  10番、11番はともにケミカルピーリングを用いたものでございますけれども、10番が 「皮膚腫瘍の非観血的療法」、11番については「ざ瘡の治療」ということでございま す。こちらの方は、医薬品について薬事法の承認が優先されるということから、薬事法 の承認後に再届出をしていただくということで対応の調整をいたしてございます。  12番でございますが、「経皮的椎体形成術」でございます。これは骨セメント関係の ものでございますけれども、こちらにつきましては既に高度先進医療とされている技術 であるという旨、連絡をとらせていただいているところでございます。  整理番号13番でございますが、「歯科用小照射X線CT及び歯科用実体顕微鏡を用い た根尖周囲外科手術のための検査」ということでございますが、こちらの方は書類が不 備ということで、再届出という形で事務的に対応してございます。  以上、今回9月受付分につきまして、その概要と事前評価結果等につきまして御説明 を申し上げました。以上でございます。 ○猿田座長  どうもありがとうございました。御理解いただけましたでしょうか。全体的な御説明 をいただきました。  それでは早速、先生方に御意見をいただきたいと思いますけれども、まず第6番目に 関しまして、画像支援ナビゲーションでございますが、これを越智先生の方からよろし くお願いいたします。 ○越智構成員  今の先−1の3ページ、4ページ、5ページ、これに沿いまして御説明させていただ きます。膝の前十字靱帯損傷、後十字靱帯損傷。交通事故であるとか、スポーツ外傷の ときにこの靱帯が切断されますと、膝がぐらぐらになると。以前はトレーニングによっ て治せと言われていた時代もありましたけれども、これをそのまま置いておきますと、 中高齢になりましたら、いわゆる変形性関節症ということで、膝の痛みで歩けなくなる 人たちが非常に多いということが徐々にわかってきておりまして、手術がされることに なったと。  この手術をしますときの、いわゆるオートグラフトと言いますか、自分の体の中から 靱帯をとって再建するのですが、そのときに膝を再建するための靭帯を埋め込む孔を骨 の、特に脛骨のどこの位置に、そしてどの角度に入れれば将来的に、力学的に一番適切 なのかということが理論的にわかってきているわけですが、手術中にこのポイントから この角度にあければいいということは、いわゆる名人でなければ適切な位置にあけられ ないということがございまして、例えば3ページの効果のところに、「本術式により、 適切な位置に再建靱帯を作成することが可能になり」と、この機械を使わなければ可能 でないということは決してないのですが、術者によってかなりばらつきがあり、成績が かなりばらついていたというような臨床の事実がございました。  それに対しまして、この新しいシステムというのがいわゆるナビゲーションシステム を使うと。これも術前に撮った画像ナビゲーションではなく、手術室に入ってからの専 用イメージ装置を使ってのナビゲーションのシステムを使いまして、そして骨、特に下 腿の骨、脛骨でございますが、動かしながらでもどの角度ということがわかるように、 骨そのものにいわゆるアンテナをつけると。リファレンスフレームと呼んでおります が、それを2本つけまして、膝の骨を動かしましても正確にその位置を読みとれるよう にして、その中から理論的にも、実際的にも一番適切というように、既に知られており ますそのポイントとその角度をナビゲーションによって正確に知りまして、骨に孔をあ けまして、そこに靱帯を入れ、靱帯再建手術を行うということで、非常に適切な位置、 あるいは角度に再建靱帯を入れるということが確実に行えるようになるという装置でご ざいます。  4ページ目以下は、私ども、専門家会議と言いますか、ワーキングをつくりまして、 検討させていただきました。先進医療の名称は「画像支援ナビゲーションによる膝靱帯 再建手術計画」。この「計画」が不適切であって、「手術」であろうというように訂正 させていただいたのですが、入ってしまっております。「手術計画」ではなくて「手術 」であります。適応症、これは「妥当である」と。有効性は「従来の技術を用いるより もやや有効」。従来の技術でも有効にできたのですが、その確率、ポシビリティが、ナ ビゲーションを使った方がずっと上がるという意味で「やや有効」としております。  術中にそのようなナビゲーションシステムを用いるということだけでございますの で、安全性には問題がないと。技術的な成熟度に関しましても、機械を数回使いました ら完全になれますので、「当該分野を専門とし数多く経験を積んだ医師または医師の指 導下であれば行える」という「B」にさせていただきました。社会的妥当性は「倫理的 問題はない」と。  現時点での普及性に関しましては、先ほど申しましたが、膝の靱帯手術そのものも、 ある程度、そのポイントであるとか、角度であるとかで、熟練度によりまして有効性が 少しばらつくということもありまして、熟練した人にある程度集中しているということ もございますし、そんなことで、罹患率、有病率から勘案して、この技術は普及してい ないと判断いたしております。  効率性に関しましては、既に保険導入されている医療技術、関節鏡を使っての通常の 靱帯再建手術は保険導入されておりますけれども、これによりまして、先ほど申しまし たような理由で「やや効率的」であると。将来の保険収載の必要性、これは一般化すれ ば全体的に医療レベルが上がりますので、将来的に保険収載を行うことが妥当と。  総評として、総合判定「適」として、先ほど申しましたと同じような内容でございま すが、本方法が将来普及した場合、ナビゲーション使用による費用を従来の靱帯再建手 術の保険点数に加えて、保険診療として取り扱われることが妥当であるという判断をさ せていただいております。  当該技術の医療機関の要件を5ページに書かせていただいておりますが、診療科とし ては整形外科。資格、これは整形外科専門医であればこのレベルに達して手術をやるべ きというようなことで専門医をつくっておりますので、資格としては専門医と。当該診 療科の経験年数は、専門医であればいいという形で判断しております。当該技術の経験 年数、このナビゲーションを使っての経験年数で、これは1年ということです。当該技 術の経験症例数、助手として5例かつ術者として3例以上、または術者として8例以 上。主にこのナビゲーション機械の使いこなしということが中心になるということで、 このように書かせていただいております。  医療機関の要件でございますが、実施診療科の医師数、これは通常、医師2名でやっ ている手術でございますので、常勤医師2名以上とさせていただきました。他の診療科 の医師数は不要。看護配置不要。その他医療従事者の配置不要。病床数は1以上、有床 であることが必要とさせていただきました。診療科は整形外科。当直体制は必要であ る。緊急手術の実施体制、必要である。他の医療機関との連携体制はいらない。院内検 査(24時間実施体制)は必要である。医療機器の保守管理体制、特にこのナビゲーショ ン機器に関しての保守管理体制ということもありまして、必要。倫理委員会による審査 体制は不要と考えております。医療安全管理委員会の設置は必要。医療機関としての当 該技術の実施症例数は5例以上と判断させていただいております。  その他の要件といたしまして、この手術の実績報告は、最初の20症例までは6カ月ご とに報告して、安全に遂行されているかというところまでチェックすれば、以前よりも 効率がいいための手術機器ということでございますので、そこまででいいだろうと判断 しております。以上でございます。 ○猿田座長  どうもありがとうございました。確認させていただきたいのは、先進医療の名称のと ころの「計画」はもう全部とって……。 ○越智構成員  「計画」は不要です。内容を見ておりましたら、計画部分だけでなく、実際に手術中 に使っておりますので。 ○猿田座長  「計画」はとってよろしいですね。ありがとうございました。それでは、今御説明い ただきましたが、どなたか御質問ございませんでしょうか。 ○福井構成員  越智先生が先ほどおっしゃったことですが、今までのナビゲーションを使わない場合 と比べて、このナビゲーションを使うと患者さんがよくなる可能性が非常に高いとのこ とですが、どれくらいの確率で改善するのか、そういう数値はあるのでしょうか。 ○越智構成員  ナビゲーションを使った症例の長期経過の数値はまだありません。しかし、関節鏡視 下手術での長期経過で成績良好例と思わしくない例とを群間比較すれば、骨孔の位置と 角度とが有意に影響するというエビデンスはあります。実際には、経験数を積んだ、多 くの症例を積んでいるベテランのドクターがやった方が確かに術後の動きがいいとか、 あるいは安定しているということが臨床的に経験されておりますので、比較的若いドク ターはアシスタントだけで術者をやらずにやっておりまして、その人たちがやります と、例えばやや安定性が悪いのかなとか、あるいは痛みが少しあるのかなという、その ような臨床経験から、実数は出てはいないのですが、正確な角度と正確な位置というこ とが非常に必要だということが臨床上、経験されているということでございます。 ○片山構成員  画像支援ナビゲーションというのは、私どもの脳神経外科領域でもよく使われる技術 で、もしかしたら私の理解不足かもしれませんけれども、一般的なこととして御質問し たいのですが、先進医療費用として計算するときに、減価償却はどう考えたらいいのか ということですが、この装置は結構高い装置でありまして、5年ぐらいで減価償却しよ うと考えますと、恐らく年間100例ぐらい手術をしないといけないと思うんです。手術 件数によって減価償却の程度というのは随分変わってくると思いますけれども、恐らく 余り症例数が多くないと、これも非常に不採算の技術ということになると思うんです。 これはどういうふうに計算したらいいのか、ちょっと教えていただきたい。脳外科領域 では高度先進医療の方でこの技術を確か10万円ぐらいで出していると思います。これは 高度の医療で、研究段階にあるからということで安目に出していると思うのですが、実 際にこれは不採算になってしまうと思います。先進医療の場合はどうしたらよろしいの でしょうか。 ○医療課企画官  基本的にはこういった、幾らでどういうふうにやるかという部分、今回についても後 ほどちょっと時間があれば御説明させていただきたいと思っていましたが、ホームペー ジでも公開をしたり、さらには先生方、この委員会の方でも、内訳もきちんと出すよう にということで、そちらの方は新しくホームページの中で、今は総体の数字しか出てい ないのですが、個別のものも出すような形で検討してございますので、一つはそういう 前提がある中で、先進医療の部分につきまして、こういった価格の設定については、こ ちらの方の資料にもあるのですが、この実体、個々の医療機関で経費を耐用年数と使用 回数、そこをベースにして算出をしていただいているようでございまして、あとはそれ ぞれの中で、今先生がおっしゃられたように、まだ研究的な要素があるので少しとか、 そういうところはいろいろあろうかと思いますが、基本的には個々の医療機関の中で、 今申し上げましたような価格と償却期間と利用回数というようなものをベースにして算 定されることが通常なのではないかとは思っております。  ただ、そこの部分というのは、おっしゃられるように、医療機関によっても症例の数 が違ったりとか、経費は機器が物すごく高かったりするようなものとか、いろいろな条 件があるかと思いますけれども、そこのところの計算の仕方まで一つ一つを事細かに、 今の時点では事務局としてルールを決めているわけではないと。ただ、こちらの議論の 中で非常に不自然な数字が出てきたりする場合にはまた御議論いただかなくてはいけな いと思うのですが、今の時点では、先進医療というものを考えるときにはその積算の根 拠なども見ていただいて、ある程度リーズナブルなものであれば、そこのところはそれ 以上の議論を今の時点でこちらの方から何か事務局的に申し上げるというようなものは ないと。  データについては、そういった数字については公開をしていくと。新たに届出を出さ れる新規の医療機関、この技術が仮に認められたときに、今度は社会保険事務局に経費 も含めて届出をされるわけでございますけれども、そういった内容についてはまた厚生 労働省のホームページにも掲載をさせていただきたいと。さらには、その基本的な通知 の中でお示しをしていますように、その経費については患者さんと医療機関で、きちん と説明して同意をしていただくと。  もう一つ、これは中医協の方でも議論があったわけでございますけれども、レセプト の審査の部分のところで、いわゆる保険で見ている部分だけしか数字が上がってこない とチェックのしようがないということでございまして、こちらの方も結局、特定療養費 の形で、請求される際に自費部分は幾らとったのかということもあわせてレセプトの中 に書いていただくというような形で、これから知見とデータを積み重ねながら、そうい った中で、まさに価格の問題とそれをどういうふうに患者さんに提供していくのかとい うのは各医療機関も含めさまざまなお考え、思惑もあるようでございますので、そうい った点、これから実績も積み重ねながらやっていくという形で、それに関係するいろい ろなデータについてはなるべく透明性を確保しながら、個別の問題についてはまたこち らの方でも御議論いただき、一定のルール化というものが必要になってくれば、その時 点でまた御審議いただくというような形になるのかなと事務局では考えています。 ○猿田座長  ありがとうございます。よろしいでしょうか。確かに脳外科はおっしゃったように早 かったものですから。あとほかの領域でも今行われてきていますけれども。 ○赤川構成員  先ほどの福井先生の質問とも関係するのですが、有効性ということで、前にいただい た資料だと、有効性のところで、何か有意差を持って正確に骨腔を成形されたというこ とで、骨の穴のあく位置がこれをやったら非常にうまくいくということで理解してよろ しいのですか。 ○越智構成員  孔の位置、角度、そのばらつきに関しましては高度の有意差を持ってということです が、いわゆる臨床成績に関しましては、ナビゲーションを使っていたあのときの症例と ナビゲーション後ということに対しましては、有意差の検定はできておりません。です が、経験上、先ほど申しましたように、いい症例と悪い症例、ある程度区別して検討し たときに、骨孔の位置であるとか、角度であるとか、それが最初理想としていた理論的 なものと、それから外れていたとき、レントゲンで計測した後で少しばらついているな というときとで、明らかに有意差を持った臨床成績の差があるということでございまし て、これを使うことによって骨孔、あるいは角度に関しての正確さということでは、こ の前の付随資料にありましたような形で正確に出ております。 ○赤川構成員  というのは、自分たちもインプラントを埋入するとき、こういうナビゲーションを使 ってやっているものですから、大変興味がありました。もう一つ、お医者さんの数が実 施2名ということでしたが、この計算では3名となっておりましたが、2名以上という ことで理解していいですか。 ○越智構成員  2名以上ということだと思います。2名で実際上十分できてやっている施設と、3名 入ってやっている施設、当然出てくるのですが、2名でもやっておりますので、2名と いうことで。 ○竹中構成員  先ほどの御説明で、ちょっと確認ですが、これは術中と書いてありますけれども、い わゆる麻酔下に定位を決めるものと理解した方がいいのでしょうか。 ○越智構成員  例えばナビゲーションと一般的に言った場合に、手術の予定の数日前にCTとかMR Iを撮って、それを構築しましてプログラミングする。そこにこのような方向で手術を やるといういわゆるバーチャルに図をつくって、それからナビゲーションしながら手術 に入る場合がありますけれども、この場合は前もってのプログラミングではなくて、そ の当日に麻酔をかけて……。 ○竹中構成員  患者さんの負担を、麻酔下で痛みを伴わずにいい位置の定位を決められて、それで手 術に入っていけるという、術中というよりは、どちらかというと手術前の検査も含め て、手術の中でする検査も含めてという。 ○越智構成員  ただ、ナビゲーションという言葉そのものでいきましたら、術中ではなくて術前とい う場合、数日前にあらかじめ画像を撮っておきまして、それをコンピューターで解析し て…。 ○竹中構成員  それはわかっています。それとは違うという。 ○越智構成員  違うという意味です。それと違って、その当日、患者さんの負担であるとか、医師側 もですが、時間的にも短縮しながらと。そういう意味で術中というのはついておりまし て、実際は、厳密に言えばプログラミングは確かに術前ということでございますが、手 術当日にすべてを行うという意味で「術中」とついているだけです。 ○竹中構成員  その場合に問題になるのは、いわゆるインフォームドをとるときに、基本的に説明し ていったものの範囲と手術の最中に異なるということは今までやられていた症例の中で はなかったのでしょうか。 ○越智構成員  インフォームドの場合に、例えば時間的にも、手術室に入ってから術前のナビゲーシ ョン、画像をつくったりする時間は、実際上は長くかかっておりますのと、いわゆるア ンテナを立てたりしますので、手術と別の操作が入ったりしますというようなことでイ ンフォームドをとっておりますけれども、実際上、それによってデメリットとか、ある いは不合意ということはなかったということで聞いております。 ○竹中構成員  というよりも、穴のあいている場所とか、前もって説明できる範囲というのは確定で きるわけですよね。 ○越智構成員  前もって説明しておりますのは理論的な、理想的な範囲で、結局、片一方の足の靱帯 が損傷されておりますので、反対側、いわゆる健常側がありますので、それをもとにし たもので、ある程度ばらつきはありましたが、個別にこの辺りというのが特定できます ので、それで説明しているということになっています。 ○田中構成員  ちょっと教えてほしいのですが、この装置、X線装置でイメージを使いながらコンピ ューターでナビゲーションのシステムを構築していくというふうに理解しているのです が、これは薬事法は通っているのでしょうかということと、手術の習熟度というものは 大事だと思うのですが、ナビゲーションシステムそのものを取り扱うのにかなり習熟性 がいるのではないかと私は思っているのですが、そういうときのクオリティ、先ほどお っしゃっていたポイントとか、角度とかいうことが実際に画面上でイメージされたもの と実体とが食い違っているとトラブルのもととなるのですが、その辺のクオリティの確 認とか、そういうのがどうなっているかということを教えてほしいのですが。 ○越智構成員  今の御質問にありましたように、術中と言いますか、本当は術前ですけれども、その 手術当日、麻酔がかかって、画像をつくりました後で、実際あけて、出てきている骨が その画像の中のどの部分であるかというレジストレーションがワンステップ入りまし て、アンテナが立っておりますので、メスを持っていきましたら、それがどの位置にあ るというのが全部画像上に出てきますので、食い違いはないということです。  技術的には、この機械は、先ほど片山先生がおっしゃいました脳外科のものと基本的 に同じ機械になるのですが、現場では割合使われている機械でございますので、一応こ こにプラス8例ぐらいやればいいだろうといことで書かせていただいております。 ○金子構成員  機械に習熟するためのトレーニングシステムみたいなものは、日本には導入されてい るのでしょうか。 ○越智構成員  例えばこの機械そのものはそんなに難しくないと思いますが、一般的に言いました ら、トレーニングシステム、特にコンピューター・アシステッドの手術というのは、コ ンピューター支援外科学会でトレーニングシステムをつくるという方向で、とりあえず 九州大学には文部省からのものができてやり始めていますけれども、それが広がってき ておりまして、もっと高度なものはそこでやっておりますが、本件の機器操作はそれほ ど難しくないので、個々に練習をすればできるだろうという判断です。特にこういうこ とをされたい人というのは割合コンピューターが上手で、それ以外でもあれこれしてい る人がいるので、現実のところ、今のこのシステムに関しましては全体的な、いわゆる トレーニングシステムなしでもできるだろうという判断です。もっと高度なものに関し ましては既にトレーニングシステムは始まっているというのが現状であります。 ○猿田座長  日本では形成外科学会もかなりですね。形成領域でやっていますね。 ○越智構成員  そうですね。形成外科も早くからやっておられますし、いわゆる外科手術、内臓手術 などもあわせまして、日本全体的なトレーニングシステムとしては、今、拠点を九州大 学に置いて始まっております。 ○田中構成員  すみません、薬事法についてはどうなったのでしょうか。 ○医療課企画官  薬事法の方はもう通ってございます。 ○飯島構成員  参考のためにお伺いしたい。これは導入後、先ほどのお話のように、症例数により減 価償却額の算定額というのは大幅にばらつきが出てくると思うのですが、最初の第1例 がこれで導入されます。これ以降、あとは社会保険事務所に届出で承認されるわけで、 そのときに価格設定にばらつきが当然出てくるだろうと思うんです。その辺の容認度と いうか、あとは届出が自動的に承認されるはずですが、ずれが出た場合にはどんなもの なのでしょうか。 ○医療課企画官  そこのところはまさにこれから実態を見ながら御議論いただくと。もう一つ、差自体 は、少なくとも今度は比較ができるような形になってまいりますので、そこのところは 一つ別の要素として価格設定のところに働いてくるだろうということでございます。余 りにも不自然なもの、先ほども申し上げましたが、そういったところについては、場合 によっては少しこちらの方にまた検討していただくということもあり得るのかなという ことはございますが、今の時点では基本的に届出で、あとはやっていただけるというの が先進技術の趣旨でございますので、べらぼうに高いところに患者さんが行くのかどう かということも含めまして、ただ、保険がベースでやっている、公的なお金がベースに なっているという、そちらの方の議論もございますので、そこのところは実態を見なが ら、また引き続き御議論いただく形になると思っております。 ○猿田座長  ほかにございますか。もしございませんようでしたらお認めいただく方向でいきたい と思います。ありがとうございました。  それでは続きまして第7番目のものでございますけれども、これは佐伯先生の方に見 ていただきました。佐伯先生、よろしくお願いします。 ○佐伯構成員  先生方、よく御承知のように、川崎病の最も重要な後遺症であります冠動脈病変、こ れがγ−グロブリンの大量療法をいたしましても5から8%の症例に発生してくると。 これをさらに低めたいというチャレンジでございまして、非常に医学的に重要であり、 また意義のある治療法ということではございます。私は小児外科が専門ですので、この 申請を検討するに当たりまして小児感染症を専門領域とするお医者さん2人に加わって いただきまして、さらに小児の循環器病学を専門とするドクター1人に意見を伺ってお ります。その総合的な判断が、この申請では先進医療として妥当でないと。適応症とし て妥当でないという結論に至りました。  その理由の1つは、この申請書に、血漿交換療法が冠動脈病変の形成を抑制する機序 として炎症性サイトカインの希釈あるいは除去ということが書かれておりますけれど も、血漿交換療法の前後におけるサイトカインのデータが、添付されている文献にござ いませんので、その作用機序のエビデンスが明らかでないということが1点でございま す。  γ−グロブリン療法を行った症例の冠動脈病変の発生率は5から8%と申請者も書い ておられますけれども、添付されている、その成績を示している文献で見ますと、γ− グロブリン療法をした後の、血漿交換をしない症例では40.6%に冠動脈病変が発生し て、血漿交換をした例でも17%に冠動脈病変が発生しているということで、一般的に言 われております発生率とかなりの乖離がございまして、ここの効果の判定に使われた川 崎病の疾患群、対照群、症例群は一般的な症例とは考えにくいというか、言い難いとい うようなことがございます。  最近の小児科学の成書も見てみましたが、血漿交換療法についてはγ−グロブリン療 法抵抗性の症例に血漿交換をやって有効であったという報告があるという記述がある一 方で、血漿交換療法についてはマルチセントラルのコントロールスタディがないので今 後の課題であるという記述もございます。このようなことを総合いたしまして妥当でな いとすると同時に、この療法につきましては多施設における適切な研究計画のもとでの 研究がなされて、その作用機序と有効性が確認された後で、申請されるなら申請される という方がよろしいのではないかと判断いたしました。以上でございます。 ○猿田座長  どうもありがとうございました。今御説明ありましたように、まだエビデンスが少な いということ、データの整理上でも少し問題があるということで、できればもう少し大 規模な検討がなされてエビデンスがしっかり出てきたときの方がいいのではないかとい う御意見でございます。どなたか御質問ございませんか。 ○坪田構成員  自分はこれ、専門じゃないので、間違っていたらあれなんですが、感染症の専門家と 循環器にお聞きになられたということで非常にエビデンスを重視されてやられたと思い ます。今回ここに妥当でない理由として、メカニズムがわからないとだめだというスタ ンスですが、これはそういうことなんですか。先進医療というのは、僕はもうちょっと 緩やかな感じで、スタンスがわからないものであっても、ある程度効果が認められてい るもので副作用がなければ、ある程度の自由意思のもとに国民がそれを求めるのであれ ばやると。これにも書いてあるのですが、これをやった後で、見直してやはり効果がな かったら、もちろんそれはまただめということにもなるのかもしれないのですが、実際 ここでだめとしてしまった場合に、多施設の臨床研究が行われるのかどうか。もうここ でこの治療法の芽を摘んでしまうのではないかというのが、ちょっと門外漢としての… …。 ○佐伯構成員  よくわかります。ただ、機序につきまして、申請者がわざわざ申請書に、こういう理 由でこれが有効なんだということを書いてあるのにそのデータがないというのが、僕が 引っかかったところでございます。先生のおっしゃるように、芽を摘まないために少し 緩やかな基準で認めるか認めないかというのはこの会議で考えることと思います。 ○坪田構成員  その場合重要になってくるのは安全性なんですが、安全性に関してはどうなんでしょ うか。 ○佐伯構成員  安全性に関してはそんなに問題はないと思います。 ○猿田座長  今おっしゃられたように、確かにこれは川崎病の非常に大切な問題なんですけれど も、血漿交換をやることによって、佐伯先生がおっしゃったように、やはり希釈の問題 と、それからもう一つ、サイトカインの変化というのは非常に重要なんですね。少なく ともサイトカインの変化が示されるべきだろうと。それがやはり非常に大切なところで はないかと。そのデータを見ながら、やはりこれは非常に重要な問題ですから、もう少 し皆さん方に検討していただいて、これで抑えてしまうのではなくて、そういうデータ が出て、もう一回検討させていただくのが一番いいかなと私は考えます。佐伯さん、ど うですか。 ○佐伯構成員  そのとおりだと思います。 ○猿田座長  ほかに御意見ございませんでしょうか。これは非常に重要な病気でございます。非常 に大切な処置だと思うのですが、ちょっと不備なところがあるかなというのが今の佐伯 先生のお話でございます。どなたか御意見ございますか。  そうするとこの件は一応今言った方式で、これは大切なことですから、ぜひ施設には そういったデータを出してもらいたい。それで症例数を少しでも多く検討して早くまた 上げていただくということでよろしいでしょうか。そうしたらその形でこれは処理させ ていただきたいと思います。  先ほど、事務局からお話がありましたように、9月はかなり出てきてはいるのです が、どうしてもまだ、いろいろなところがおわかりになっていないところもあるのか、 施設の方から出てくるのがちょっと不備な点がありまして、先ほどの先進医療の費用の 問題であるとか、あるいはまだ薬事法が承認されていない薬剤が使われてしまったり、 幾つかの問題がございますので、そういった点はできるだけこちらからももっとはっき りさせるようにして、少しでも不備なく、できるだけ多くのものが通るように持ってい ければと考えております。  先ほどお話がありましたように、画像支援ナビゲーションの方は通して、小児の炎症 性疾患の血漿交換の方は、きょうは承認しないという形で決めさせていただいて、あと のものは不備のところを直していただいてまた出し直していただくということで9月分 は結論をしたいと思いますけれども、それでよろしいでしょうか。 ○寺岡構成員  全般を通してなんですが、きょうの2症例について、専門家の方のご判断はそれぞれ 支持しておりますけれども、ただ、エビデンスのとらえ方と言いますか、一方ではかな り厳しい科学的なエビデンスというものを求めるというスタンス、他方で、厳しくない とは申しませんけれども、かなり経験的な判断で結論づけていており、確かに一方は非 常に技術的な面だし、もう一方はもっとベーシックな要素があるというように、そうい うものの違いというのはあるとは思うのですが、何かやはり一定のエビデンスのとらえ 方というものに、この専門家会議としての全体を通しての基準と言いますか、そういう ものがありませんと、ものによっては非常に厳しく判断されて、ものによってはさほど ではないというようなことになると、きょうの問題についてはほとんど問題がないよう に思うのですが、場合によっては問題を残すというようなことがありはしないかと思い ますので、そのことを一つお願いしておきたいと思います。  それからもう一つ、最初の方の症例ですが、この前もそうだったと思うのですが、項 目の中で「不要」という項目が非常に多くなるんですね。比較的簡単な技術的なものに ついては。例えば、この間も問題になりましたが、倫理委員会の設置がどうか、きょう も倫理委員会については不要であるというようなことでしたし、経験年数についても記 載は不要であるというようなことでしたけれども、多分この経験年数は専門家であれば 専門家としての縛りというものがあるから、もうここで改めて書かなくてもいいとい う、そういう意味ですよね、これは。  あと、施設基準とかそういうことに関しても、これはどの医療機関でもできるよとい うことがベースにあるとしても、先進医療としての一つの水準を求めるならば、一々書 かなくても、最低、例えば施設基準としてのものはきちんと満たしておかなければいけ ないというような、はっきりした基盤というものを明示しておく必要があるのではない かなと思います。  倫理委員会の設置につきましても、確かにこの技術に関して倫理委員会が必要かどう かということはいろいろと議論はあるとは思うのですが、一方では安全性の委員会は置 かなくてはいけないとなっていたと思います。安全性の委員会と倫理委員会というのは かなり近い関係にありますね。そういうこともありますので、非常に危険性が高いもの であっても、あるいは低いものであっても、先進医療に取り組むところであれば、倫理 委員会は基本的なものは設置されているとか、そういうことも協議が必要なのではない かなと思いまして、全般を通じてのあれとして少し不安に思いましたので、きょう発言 しておきます。 ○猿田座長  どうもありがとうございます。確かにおっしゃるとおり、最初の方の問題に関しまし ても、今始まったばかりで、まだ少し皆様方の一致した意見を確かにとっていないかも しれません。それはこれからも気をつけてやっていきたいと思います。  もう一つ、先生の2番目の問題も、その点はよく注意してこれから見ていきたいと思 います。今、先生が御指摘されたことは非常に大切な問題でございますので、どうぞ先 生方、そういったことを認識していただきながら進めていただければと思います。私の 方も十分それは注意してやっていきたいと思います。事務局の方もよろしいですね、そ の形で。  もう一つ、私が気になっていますのは、ともかくいろいろな施設から出てくるとき に、まだここの先進医療の状況というのがはっきり把握できていないということです ね。できるだけそれを、出してこられる施設の方々にはっきりわかっていただいて、ち ゃんと出していただければどんどん進むわけですので、その一歩手前のところでどうし てもいろいろな問題があって戻さなければいけないということもあるものですから、で きるだけ早くこの内容というのをわかるようにしていきたいと思っております。  ほかにございますか。そうしますと、9月分に関しましては今言った形で処理させて いただくということで、それでは次の10月の方のことに関しまして、事務局の方から。 ○医療課企画官  一応確認でございますけれども、先ほどもありましたが、技術の名称で「計画」とい うものはそれぞれちゃんととって、「再建手術」という形の名称にさせていただくとい うことで、またこれから手続き上の処理をさせていただきたいと思っております。 2.先進医療の届出状況(10月受付分)について ○医療課企画官  それではお手元の資料、先−2の方をごらんいただきたいと思います。先進医療の届 出状況についての10月受付分でございます。1枚紙にお示しをしているとおりでござい まして、10月受付分につきましてはこちらにお示しをしてございますとおり、ものとし ては6件上がってきてございます。第1回目で御議論いただきました整理番号3のもの につきましても、今回、内容を整えてまた提出をしていただいているという形でござい ます。以上、簡単ではございますけれども、10月受付分の概要について御説明いたしま した。 ○猿田座長  どうもありがとうございました。今、10月分の説明がございましたけれども、これに 関して何か委員の先生方から御質問はございますか。 ○田中構成員  10月分で私が2件当たっているのですが、一つお聞きしたいのは、整理番号17番のF DG−PETの診断ですが、これは今、確か学会からも適応疾患の拡大ということで要 望が出ていると思うのですが、そういうときに先進医療にこういう申請があったという ときに、どういうふうにこの会議で取り扱うのか、ちょっと教えてほしいのですが。 ○医療課企画官  確かに新規技術の部分についての保険導入の方は別途、医療技術評価分科会の方での 議論が進んでございますので、少しそこのところはまた先生と私ども事務局の方で別途 調整をさせていただければと思います。それぞれ整理として上がってきてございますの で、そこら辺の直近の状況なども踏まえ、また関係者と連絡をとらせていただきなが ら、結果的に矛盾がないような形に進めていかないとと思っております。ここのところ はまず10月受付分としてどのようなものが挙がってきているか、こちらの中でも、実は 詳しく御説明してございませんが、内容的にとか、先ほどもございましたが薬事法の関 係の問題、書類の問題等でまだ十分精査しなければいけない部分というものもあるとい う中で、まず事実関係としてお示しをさせていただいているということでございますの で、別途連絡をとらせていただきながら、より適切な形になるようにしたいと思ってお ります。 ○猿田座長  ありがとうございます。田中先生、特にこのPETの問題は学会がかなり動いている ものですから、そういった点はよく事務局とも相談させていただいて、どういう形で検 討していくか、よろしくお願いいたします。ちょっと大変な問題かもしれません。 ○飯島構成員  15番の事例は、今、越智先生とも話させていただいたのですが、これはもしかしたら 私どもと越智先生の境界領域かなと思っておりまして、内容を見ておりませんのでわか りませんけれども、担当が場合によっては2人の方がいいのか、あるいは越智先生の方 がよろしいのかという判断をまた後日いただければと思います。 ○越智構成員  こういう患者さんの治療は整形外科がかなりやっておりますけれども、結局、症例の 中で、腫瘍に包括的な技術、テクニックを骨・軟部腫瘍で申請しているのか、あるいは 特に骨・軟部腫瘍特異的な治療法を申請しようとしているのか、内容によって違ってく るのではないかと思いますけれども、境界領域だというのは申請の書類を見てみないと 判断できないなというので今ご相談しておりました。 ○猿田座長  ほかに御意見ございますか。今のところこういった形で不備なものが多くて、せっか く先生方に貴重な時間をつくっておいでいただいてもなかなか進まないのですが、だん だんとちゃんとした症例というか、検討症例が出てくると思いますので、もうちょっと だけこのような形でやってみて、様子を見ていきたいと思います。先生方、全体とし て、先ほど寺岡先生から御意見をいただきましたが、何か御意見があれば、この機会で ございますので承っておけば先に役立ちますが。もしございませんようでしたら、時間 は早いのですが、これで終わりたいと思います。事務局の方、ほかに何かございます か。 ○医療課企画官  次回の開催でございますけれども、一応12月12日を予定いたしておりますが、また詳 しい場所等につきましては別途御連絡をさせていただきますので、どうぞよろしくお願 いいたします。 ○猿田座長  それでは、時間が早いですが、来月は12月12日ということだそうでございます。本日 はどうもありがとうございました。                                     −了−                【照会先】                 厚生労働省保険局医療課医療係                 代表 03−5253−1111(内線3276)