第3回運用委員会準備会合議事要旨


1.日時 平成17年10月17日(月)14:00〜16:15
2.場所 厚生労働省共用第7会議室
3.参加者 ・堀内委員長 ・宇野委員 ・鹿毛委員 ・勝委員 ・小峰委員
・島上委員 ・中名生委員 ・引馬委員 ・本多委員 ・米澤委員
・若杉委員

4. 議事要旨(○は委員、●は事務局)


議事(1)国内債券運用について
≪事務局より説明。以下、質疑≫


 過去に簿価で評価を行った結果、赤字の認識が遅れたことへの反省から、今は時価評価が主流。簿価ないしは償却原価法では、金利変動による資産価値の変化の認識が遅れる。時価評価しないと、損失隠しを行っていると誤解を受けやすい。以上から、簿価又は償却原価法には反対である。
 時価情報はきちんと公表するのであるし、また、運用委員会や評価委員会の監視やマスコミの批評を受けることになるので、「損失隠し」ということにはならないのではないか。
 パッシブ運用で安全第一の方針をとる場合に、時価会計はややミスリーディングではないか。
 パッシブ運用は機械的な運用だが、簿価会計では投資判断を遅らせる可能性がある。
 満期まで1年未満か1年以上かで債券の性質が非連続的に変化するわけではないので、手数料、売買コストが節約できる方がよい。
 初めから一定割合について運用手法を決めるのは適切ではない。
 巨額の資金が定期的に市場に投入されれば市場に歪みが生じやすいので、運用に工夫が必要である。
 公的年金における債券運用については、パッシブ運用本来の在り方を考えると、相当量を満期保有とし、償却原価法を採用することが自然である。
 時価評価を公表した上で、償却原価法を使うことには賛成である。金利変動による評価損益は、実現する可能性の薄い損益であり、実現性のある確実なものをベースとした評価で行ったほうがよいと考えている。なお、運用評価をどうするか、きちんと考えて欲しい。また、低金利下でラダーを形成することになるが、給付に見合ったリターンが上がるよう留意して欲しい。
 新法人の資金規模を考慮すると、市場影響の点からパッシブ運用を実施することに意義があるということについても説明する必要がある。
 債券運用については時価評価・簿価評価ともに必要だが、現在の収益あるいは将来の支払い準備に対しての貢献という意味で償却原価法がより適切な状態を示しているという説明は必要。
 国内債券運用について、リスクをできるだけ避けてパッシブ中心に運用する、パッシブ運用の一部については、償却原価法を適用するということで概ねよろしいのではないかと思うが、今後は、償却原価法で評価しつつ時価情報も開示するという方式を前提に、現在のベンチマークに代わる新たな評価のあり方やリスク管理の方法についても議論をする必要がある。

≪事務局から、次回以降の日程について説明≫
  第4回は、中期計画等を議題に審議をお願いしたい。



〈照会先〉 年金局総務課 企画調査係
TEL 5253-1111(内線3358)

トップへ