05/06/08 中央社会保険医療協議会総会平成17年6月8日議事録 05/6/8 中央社会保険医療協議会        第65回総会議事録 (1)日時  平成17年6月8日(水)10:55〜11:28 (2)場所  厚生労働省専用第18会議室 (3)出席者 星野進保会長 村田幸子委員 土田武史委員 遠藤久夫委員       青柳親房委員 対馬忠明委員 小島茂委員 勝村久司委員       宗岡広太郎委員 大内教正委員 飯塚孜委員 松浦稔明委員       櫻井秀也委員 松原謙二委員 青木重孝委員 野中博委員       佐々英達委員 黒ア紀正委員 登利俊彦委員 漆畑稔委員       大島伸一専門委員 岡谷恵子専門委員       <事務局>       水田保険局長 中島審議官 麦谷医療課長 石原調査課長 他 (4)議題  ○診断群分類別包括評価における診断群分類の見直しについて       ○その他 (5)議事内容 ○星野会長  それでは、お待たせいたしました。ただいまより、第65回中央社会保険医療協議会 総会を開催いたします。  まず、委員の出欠状況について報告します。  本日は、針ヶ谷専門委員が御欠席です。  なお、本日、保険局長は、公務のため欠席させていただく旨の連絡を受けておりま す。  それでは、議事に入らさせていただきます。  まず、「診断群分類別包括評価における診断群分類の見直し」について議題としたい と思います。  本件につきましては、診療報酬基本問題小委員会において、見直し案について合意が 得られたことから、本日、厚生労働大臣より諮問がなされております。  事務局の方から、資料の説明を願います。 ○事務局(福田企画官)  御説明させていただきます。  中医協総−1−1の資料をごらんいただきたいと思います。「診断群分類別包括評価 における診断群分類の見直しについて」でございます。  今回お諮りいたします改正内容でございますが、平成15年4月より、特定機能病院 等において診断群分類別包括評価が実施されているところでございます。平成16年4 月からは民間病院等におきまして試行的適用があわせて実施をされている、そういう状 況にございます。  当該包括評価につきましては、評価の基礎となります診断群分類について精緻化を行 うために、継続的にデータの収集そして調査が行われているところでございます。  今般、平成15年、16年のデータに基づきました分析におきまして、高額な医薬品 や医療機器を使用するために包括評価と出来高による評価、評価といいますのは、医療 機関にとりましては具体的には収入ということになるわけでございますが、包括評価と 出来高によります評価の乖離が明らかに大きく、かつ、件数が相当数あると認められる ものにつきまして、診断群分類別評価を見直し、高額な医薬品や医療機器を使用したか 否かにかかわらず、包括払いに現在なっているものに該当するものにつきましては、出 来高による評価を行うということとするというものでございます。  具体的にどのことについてのそういった包括評価から出来高による評価を行うことと するかという部分をお示しをいたしましたのがその下の表でございます。診断群分類 は、疾病と、それに付随いたします診断と、そして治療行為というものを1つのグルー ピングにしたものでございまして、そういった観点からこの表をまとめさせていただい てございます。診断群分類別包括評価の見直しを行う疾病といたしまして、脳梗塞、そ して頻脈性の不整脈、徐脈性不整脈、そして非ホジキンリンパ腫ということでございま して、想定される高額な医薬品や医療機器を使用した療法につきましては、エダラボン 療法、それからカテーテルを用いました電気生理学的検査、それから免疫学的がんの治 療法でございますリツキシマブ療法、この3つというか、この組み合わせで、先ほど御 説明をいたしましたように、包括評価と出来高による評価の乖離が明らかに大きく、か つ、件数が相当数というふうに認められるものについて、現在包括評価になっているも のを出来高による評価に一時的にしたいというものでございます。  その最後のぽつでございますが、今回対応する分類については、次期診療報酬改定に おける診断群分類の見直しにおきまして、適切な分類となるように見直すこととすると いうことでございます。  あわせまして、中医協資料の総−1−2が、この議論の際、前回基本小委の際に用い られました資料でございます。個別に御説明させていただくことは省略させていただき ますが、このような資料をもとにいたしまして、包括評価と出来高による評価の乖離が 大きく、また件数が相当数あるものということについて緊急避難的に包括払いから一時 的に出来高払いの方に移すという結論をいただいたというところでございます。  続きまして、諮問書の方にお戻りいただきたいと思いますけれども、具体的に、どの 診断群分類がこの対象になるかということでございまして、諮問書を1枚おめくりいた だきまして、横の表でございます。左肩に「別紙」、その下に「(現行)」、そして 「診断群分類点数表」と書いてございますが、その下のところに「診断群分類番号」。 この表に載っておりますものが基本的に現在包括払いの対象になっているものでござい ますが、そのうち、グレーの網掛けをしている部分、これが前回御議論いただき、緊急 避難的に包括払いから出来高払いに戻すことが適当という形で結論をいただいたものに 該当するものでございます。  これは現行でございますので、その診断群分類番号のところにすべて数字が入ってご ざいますけれども、次の2ページ目をごらんいただきたいと思いますが、「(改正案) 」ということでございまして、該当する包括払いから出来高払いに一時的に戻すという ことで、該当する診断群の分類番号が表の中から削除される、そういう形でございま す。  事務局から説明は、以上でございます。 ○星野会長  どうもありがとうございました。  ただいまの説明つきまして何か御質問等がございましたら、どうぞ。 ○対馬委員  前回議論をしたことをちょっと確認だけなのですが、この3つについては、もちろん 前回議論したその一番下のなお書きのところですね、ここで書いているのは、今回対応 する分類について、診断群分類見直しにおいて、適切な分類となるようにという意味 は、今回対応する分類、これは差し当たり出来高払いにするということですけれども、 また来年の4月に診療報酬改定するときに、この3つについて適切な分類となるという ことは、包括払いに戻すということが強く出ているような感じがするのですけれども、 そういう理解でよろしいのですか。つまり、出来高になること、それからもちろん包括 の中でも、今のこの分類ではなくて、例えば脳梗塞であれば、エダラボン療法にするの か、そうでないのかということで、この前見させていただきますと、差異がある、それ 以外のところも差異があると、こういうことでしたので、そういうこともあるのですけ れども、そういう意味でよろしいのかどうか。  特に、今回改定しますと、時間的には非常に恐らく、前回の説明でも早ければ7月ぐ らいと、こういうことですから、7月に一たん出来高に戻して、さらにまた来年の4月 であれば4月にまた包括の方に新たな分類といいますか、変えてまた入れるということ で、大変だなということも含めての話なのですけれども、そういう読み方でよろしいの かどうか。 ○事務局(福田企画官)  次期の改定に向けまして、基本的には、より適切な形での包括分類になるように検討 を進めていくと、そういうことでございます。 ○対馬委員  読み方として2つあると思うのです。次回の改定のときに、全体的に見直すのだから 診断群分類というのは全体的に見直しますよと、そういう中の1項目の中に、これも一 つ入ってきますかねという読み方と、ここはやや限定的な書き方をしていますので、こ の今回対応する分類について、また適切な分類というのは、普通出来高の方は分類と言 わないだろうと思うのです、分類というのはやはりこの包括の中の分類のことを指して るのだろうなと。ということは、適切な分類ということだから、また包括に戻して、し かし、前回のくくりとはまたちょっと変えたくくりでの包括だと、そういうふうにも読 めるので、そのどちらかということで伺っているのです。 ○事務局(福田企画官)  今対馬委員がおっしゃられたのは、後段の部分のことでございまして、組みかえて、 より適切な包括化を目指していく、そういうことでございます。 ○勝村委員  総−1−1の1ページの同じ一番下の部分なのですけれども、今回これを一たん出来 高に戻して、下のところでは、次期診療報酬改定において、また適切な分類となるよう に見直すということになっておりますが、そのためには、見直すためにやはりデータが 必要と。この間、上にありますように、継続的なデータ収集・調査を行ってきたという ことで、その結果、一たん出来高に戻してみようということなのでしょうが、2ページ 以降、非常に枝分かれをした分類の中で、枝分かれをさせたいろいろな場面においてそ れぞれどうかということが、今回この3つの診断群分類において一たん出来高に戻すこ とによって、それぞれがどのように変わったのかということ、早速、この後すぐにそれ が出来高に年度途中から変えていくということでしたら、引き続きその調査をしていた だいた上で、その結果に基づいて次期の議論ができるという形で、同じ包括と出来高と 違うわけですけれども、調査を引き続き継続していく中で比較しやすい形をとっていた だきたいと要望しますし、そのため、そういう方向性で行くのだということも含めたよ うな文面に一番下の部分がなるべきではないのかというように思うのですが、いかがで しょうか。 ○事務局(福田企画官)  診断群分類の見直しといいましょうか、これにつきましては、もう常にデータを集め ましてやってございます。今御指摘ございました点につきましても、診断群分類をいか に適切化するかという専門家のグループがございまして、そちらの方で検証させていた だいておりますけれども、大変重要な御指摘をいただきましたので、そこで具体的に検 討する際にも、いわゆる診断群分類の区分の適切化に加えまして、今おっしゃられたよ うな点についても十分に配慮しながら調査とそして評価を進めていくという形で進めさ せていただければというふうに思います。 ○星野会長  ほかにございませんか。  ほかに御質問等がないようでしたら、引き続き答申を行うこととしたいと思います が、いかがでしょうか。              〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○星野会長  ありがとうございます。  それでは、公益委員において答申書案を作成しますので、しばらく休憩といたしま す。                  〔暫時休憩〕 ○星野会長  それでは、大変お待たせいたしました。  今公益委員の側で議論をいたしました。先ほどの議論の中で対馬委員が、事務方が提 出しました文書の1ページの一番下について、非常に明確な確認をされて、事務方もそ れに明確な答えをしましたので、そこは議事録にきちんと書いておいていただきたいと 思います。非常に重要な箇所なのです。それを附帯意見としてつけるかどうかというこ とで我々議論いたしました。しかし、議論の中で、対馬委員と事務方の意見が一致した 議論になったと我々は判断したものですから、あえて附帯意見にしなくてもいいのでは ないかという判断をいたしました。  それからもう1点は、勝村委員から、結果について十分検討を行うことということで すが、これは当然のことであります。これも事務方から、専門家のグループできちんと 診断群分類を見直すことについて、十分検証の上診断群分類を見直すということを答え ておりますので、ここも、そういう詳しいやりとりがあったことを、勝村委員の意見と ともに議事録にきちんと整理しておいていただければ、答申書にあえて附帯意見として つける必要はないのではないかと我々は判断いたしました。したがって、当然改正する ことを了承するということで答申書にしたいというふうに公益委員の間で議論が一致し ましたので、1号側委員からせっかくの御発言でしたが、そういう扱いで取りまとめを させていただければというふうに思います。  2号側もそれでよろしゅうございましょうか。              〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○星野会長  それでは、答申はそういうことで整理させていただきます。  それでは、事務方、念のため答申を読み上げてください。                  〔資料配付〕 ○事務局(水谷補佐)  朗読させていただきます。                    答申書       (診断群分類別包括評価における診断群分類の見直しについて)    平成17年6月8日付け厚生労働省発保第0608001号をもって諮問のあっ   た件については、諮問のとおり改正することを了承する。  以上でございます。 ○星野会長  ありがとうございました。  それでは、お手元の案により答申を行うこととしたいと思いますので、重ねてそのよ うに御了解願いたいと思います。             〔会長から中島審議官へ答申書手交〕 ○中島審議官 どうもありがとうございます。 ○小島委員  会長、一言いいですか。 ○星野会長  どうぞ。 ○小島委員  今回の諮問・答申については、下に両括弧でその内容について表題を入れていただき ました。諮問書と答申書の内容、項目がこれで一応わかるようになりました。以前にそ のことを要望しましたが、事務局それから公益委員の皆さんにも配慮いただきまして、 ありがとうございました。 ○星野会長  それでは、次に移りたいと思います。「先進医療専門家会議の開催状況」について、 議題としたいと思います。  事務局から資料が提出されておりますので、説明を願います。 ○事務局(麦谷医療課長)  先進医療専門家会議、高度でない方の技術を扱う方でございますが、資料、中医協総 −2をごらんいただきたいと思います。  先進医療専門家会議は、検討事項については既に総会で御報告申し上げましたので割 愛させていただきまして、現在まで2回開かれております。5月9日と6月2日。今後 の予定でございますが、6月23日以降のスケジュールにのっとって開催を予定してお ります。5月9日は、開催要綱等の説明あるいは検討事項の説明をした後、フリーディ スカッションを行いました。それから6月2日に、この中医協でも医療経済の専門家を 追加すべきであるという御指摘がございましたので、追加いたしました。4ページに先 進医療専門家会議構成員の名簿がつけてございますが、その下から3番目、医療経済の 専門家ということで、聖路加国際病院の福井先生を追加されております。  まだ、その詳細、例えば申請様式については御議論いただいているところでございま すので、もしこのまま順調にまいれば、7月に最初の届出書の受け付けを開始できる予 定でございます。  以上です。 ○星野会長  どうもありがとうございました。  ただいまの説明につきまして何か御質問等がございましたら、どうぞ。  これは6月23日にまた第3回をお開きいただいて、「主な検討事項のとりまとめ」 というのがありますが、取りまとめがついたら中医協にも御説明、御報告いただけるわ けですか、取りまとめの内容について。 ○事務局(麦谷医療課長)  承知しました。そのように準備いたします。 ○星野会長  してくださいね、最初が大事だからね。  ほかに何か御質問等ございましょうか。  それでは、他に御質問もないようでしたら、最後に、「中医協の在り方に関する有識 者会議」の状況について、事務局から報告願います。 ○事務局(麦谷医療課長)  御報告申し上げます。  「中医協の在り方に関する有識者会議」の資料として、総−3−1と総−3−2をお 配りしてございます。総−3−1をごらんいただきたいと思います。5回会議を開かれ ております。今後の予定につきましては7月5日を予定しておりますが、この5回で、 当初この有識者会議で検討すべきであるとされた6項目のすべての議論が終わりまし た。それで、この3−1の資料の2ページ、3ページにその6項目の内容がつけてござ いますので、御参照いただきたいと思います。  なお、6月1日の前回の会議におきましては、6項目のうち後半の4、5、6につい て御議論いただいたのですが、そのとき、その前々回議論された1から3の座長取りま とめが配付されておりますので、それが3−2ということでつけてございます。ただ、 これは当日配られただけで、この中の文言について議論するのは次回7月5日と言われ ておりますので、まだ御議論はされておりませんが、一応文章で出た最初の3つの項目 の有識者会議の一つの方向性でございますので、今日お配りいたしました。  以上です。 ○星野会長  どうもありがとうございました。  それでは、ただいまの説明について何か御質問等がございましたら、どうぞ。  ございませんか。  有識者会議そのものが、これからの具体的な運び、運営、スケジュールですか、を考 えて進めていかれるのだと思うので、事務方があまりそういうことについて言うのは問 題かもしれませんが、大体どんな感じで、いつごろ結論を出して、いつごろまでに議論 をあと何回ぐらいやるのかというのが、アバウト、わかれば皆さんに言っていただいた 方がいいのではないかと思いますが、どうぞ、わからなければ結構ですけれども。 ○事務局(麦谷医療課長)  当初、夏から秋にかけて結論を出すということで始められておりますので、その資料 にお配りしてございますが、次回は7月5日、ここで文言を含めたすべて6項目の議論 を行うということですので、その御議論の方向、つまり、そこでまとまれば恐らくまと まれるのかなと、あるいはそこでまた御議論が発展すれば、もう一回行うというような ことになろうかと思いますが、今のところ7月5日以降の詳細の予定は私どもでは承知 しておりません。 ○星野会長  ほかに御質問等がないようでしたら、時間がかなり余っておりますが、本日の総会は このあたりで終了したいと思います。  次回の日程について事務局から何かありますか。 ○事務局(麦谷医療課長)  中医協そのものは、15、22、29日を予定しております。午前中でございます。 それから総会につきましては、次回15日にもう一度予定をしておりますので、よろし く御準備いただきたいと思います。  以上です。 ○星野会長  それでは、本日はこれにて閉会いたします。御協力ありがとうございました。 【照会先】 厚生労働省保険局医療課企画法令第1係 代表 03−5253−1111(内線3288)