社保審―医療保険部会 資料3
第15回 (H17.5.25)

国民医療費の見通し

医療費は経済成長を上回る3〜4%程度の伸びであり、このまま推移すれば、国民医療費の 対国民所得比は現在の8.8%(給付費ベース7%)から2025年には13.2%(給付費べース11%)に上昇

国民医療費の見通しのグラフ
注1: 老人医療は2007年まで対象年齢の引き上げが行われていることに注意が必要
注2: 2010年度及び2025年度は「社会保障の給付と負担の見通し」(平成16年5月)ベースの推計値



「社会保障の給付と負担の見通し」における推計の方法

 平成16年度予算の年齢階級別1人当たり医療費に過去の実績(平成7〜11年度)から求めた1人当たり医療費の伸びを乗じて将来の年齢階級別1人当たり医療費を算出。
 将来推計人口から将来の医療保険年齢階級別加入者数を推計。
 各年齢階級別の1人当たり医療費と加入者数を乗じ、全年齢階級の医療費を合計することにより将来の医療費を推計。

(医療費の将来推計の前提)
 年齢階級別1人当たり医療費
 平成16年度予算の基礎係数より推計
 医療費の伸び
 平成7〜11年度の1人当たり医療費の伸びの平均。
 ただし、加入者の年齢構成の変化による増減分(「人口の高齢化」分)と制度改正による一時的な伸びの減少分を除いたもの。
 一般医療費(70歳未満)  2.1%
 高齢者医療費(70歳以上)  3.2%
 将来の人口
 国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成14年1月推計)」の中位推計



「社会保障の給付と負担の見通し」における将来推計の前提
〜1人当たり医療費の伸びの設定方法とその要因〜

 将来推計における1人当たり医療費の伸びは、平成7〜11年度の1人当たり医療費の伸びの平均を用いており、加入者の年齢構成の変化による増減分(「人口の高齢化」分)と制度改正による一時的な伸びの減少分を除いたもの。
 したがって、その伸び率には、当該期間における「医学・薬学の進歩による高度な医療の開発と普及による伸び」が含まれている。

  2004年度〜2010年度 2010年度〜2015年度 2015年度〜2025年度
医療給付費の伸び 4.2% 4.0% 3.6%
  人口の伸び 0.0% ▲ 0.2% ▲ 0.4%
人口の高齢化 1.7% 1.6% 1.4%
1人当たり医療費 2.6% 2.6% 2.6%
  うち一般 2.1% 2.1% 2.1%
うち高齢者 3.2% 3.2% 3.2%

(注) 「人口の伸び」は、「日本の将来推計人口」(平成14年1月)の中位推計による。
「人口の高齢化」は、年齢別にみて1人当たり医療費の高い中高齢者の割合が将来増加することによる「医療給付費の伸び」への影響を示したもの。

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