05/03/23 中央社会保険医療協議会診療報酬調査専門組織各分科会 平成17年3月23日DPC評価分科会議事録 05/3/23 診療報酬調査専門組織          平成16年度第3回DPC評価分科会議事録 (1)日時  平成17年3月23日(水)15:00〜17:20 (2)場所  厚生労働省専用第18〜20会議室 (3)出席者 西岡清分科会長 原正道分科会長代理 池上直己委員 伊藤澄信委員        柿田章委員 小島恭子委員 熊本一朗委員 齋藤壽一委員 酒巻哲夫委員        佐々英達委員 田所昌夫委員 信友浩一委員 三上裕司委員        安川林良委員 山口俊晴委員 吉田英機委員        <事務局>        中村企画官 堀江保険医療企画調査室長 赤川薬剤管理官 他 (4)議題  ○平成16年度DPC導入の影響評価のための調査について        ○今後のスケジュールについて        ○その他 (5)議事内容 ○西岡分科会長  ただ今から、平成16年度第3回診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会を開催させ ていただきます。本日、武澤委員、谷川原委員、松田委員は御欠席でございます。斎藤 委員は少し遅れておいでいただけるという事でございますので、おいでになりましたら 御報告をお願いしたいと思っております。また、本日は中医協委員である佐々委員にも 御出席いただいております。それでは、まず、お手元の資料の確認を事務局からお願い いたします。 ○江浪補佐  それでは、お手元の資料の確認をさせていただきたいというふうに思います。右上の D-1となっております。「DPC導入の影響評価に関する平成16年度調査」についてと いう中間報告でございます。右上D-2、DPC導入の影響評価に係る調査項目及び評価 の視点でございます。右上D-3、診断群分類に関する国際会議でございます。D-4、7 月から10月までの退院患者に係る調査についてということでございます。右上の番号 D-5、診断群分類の妥当性に関する調査という事でございます。右上D-6、再入院に 係る調査でございます。D-7、医療連携と退院後治療に係る調査でございます。D-8、 医薬品医療材料に係る調査および検査画像診断に関する調査という事でございます。  その後ちょっと順番が資料の順番を間違えてございまして、本日の御議論の順番に今 資料を直していただきたいというふうに思っておりますけれども、一番最後の資料でご ざいます。D-11がございますけれども、これは順番からいたしますと看護の必要度の 前でございますので、それを前に持ってきていただきまして、D-11というふうになっ ているところをD-9に訂正をしていただけるとありがたいというふうに思っておりま す。今D-9となっております看護の必要度に係る特別調査をその後にしていただきまし て、最後にD-10となっておりますアウトカム評価の関係の調査を最後に置いていただ ければというふうに考えております。資料の確認は以上でございます。 ○西岡分科会長  資料揃っていると思いますがよろしいでしょうか。それでは本日の議題に移らせてい ただきます。本日の議題は、平成16年度DPC導入の影響評価のための調査の実施状況 等についてでございますが、本年度実施いたしました調査は非常に多岐に渡っておりま すので、1回の会議で全てを取りまとめることが難しいと考えております。  一方で、本年度実施いたしました調査の結果については、中央社会保険医療協議会診 療報酬基本問題小委員会に報告する事が必要ですので、本日の会議と4月の会議で、調 査結果をまとめていきたいと考えています。各委員におかれましては、年度末から年度 初めということで大変お忙しい時期ではございますが、御協力いただきますようお願い いたします。  きょうは資料の調査の調査結果を御報告したと同時にそれを踏まえましてコメントを ちょうだいいたしたいのと、もう1つ、さらにこんなパラメーターで分析してはどうか と言ったような事でお気づきの点がございましたら、ぜひともそれをお申し出いただき たいというふうに思っております。なお、本日用意いただきました資料は、今後データ を精査し、修正する可能性がありますので、御注意いただければと思っております。  本日は、中央社会保険医療協議会に御報告いたしました平成16年度DPC調査項目に そって、順番に調査の御担当をお願いしている委員から、各調査の実施状況等につい て、御報告いただくこととしたいと考えています。これはD-1の資料でございます。時 間が限られておりますので、各調査の御報告は、5分から10分程度でお願いできればと 思います。本日、委員の御都合がつかなかった調査につきましては事務局のほうから御 報告をお願いいたします。では、まず昨年12月に実施しました国際会議の件について、 事務局から資料を御説明お願いいたします。 ○江浪補佐  まず、右上の番号でございますD-3、診断群分類に関する国際会議でございます。先 日、昨年でございますけれども、診断群分類に関する国際会議という事で会議を開催し ておりまして、このお配りしております資料ですが1枚めくっていただきましたところ に、今回御参加いただきました海外からの御出席いただいた先生方と更に1枚めくって いただきまして日本のほうから御出席いただきました先生方の名前が載っているところ でございます。資料の3ページ目からがプログラムという事になっておりまして実際に この会議の中で具体的などういうやりとりが会ったのかという事に関しましては、6ペ ージ以降に概要報告という事で概要が書いてございますので、後で御参照いただければ というふうに考えてます。本日は各この分科会の委員の先生方も基本的にこの会議に御 案内いたしまして御出席いただいた先生方がほとんどだという事でございますので、説 明はこのあたりで簡単にさせていただきたいと考えております。 ○西岡分科会長  ありがとうございました。国際会議に件につきましては本分科会の委員の多くの先生 方が御参加いただいておりますので、特に御質問もないというふうに考えております。 よろしいでしょうか。それでは次に7月から10月までの退院患者に係る調査の実施状況 等について、事務局から資料を御説明お願いいたします。 ○江浪補佐  右上にD-4という事になっております、7月から10月までの退院患者に係る調査につ いて、その概要を御報告いたしたいというふうに考えております。まず調査の目的でご ざいますけれども、DPC導入の影響評価を行うことを目的といたしまして、また診断 群分類の妥当性を検証するための基礎資料の収集とそういった事を目的といたしまして 調査を実施したという事でございます。平成16年7月から10月までの退院患者様に関し まして、診療録情報及びレセプト情報を収集いたしまして、集計をしたものという事で ございます。調査対象病院という事でございますけれども、今回の集計の中ではDPC 対象病院という事で特定機能病院、大学病院と国立がんセンター、国立循環器病センタ ーという事でございますけれども、その82カ所の病院とDPC試行的適用病院、全国で 62カ所の病院と更にDPC調査協力病院という事で50カ所の病院とそういったものを今 回の集計対象というふうにしております。なお、そのDPCの試行的適用病院の内訳は 国立病院が8つと、社会保険病院が25と、民間病院などが29という事でございますの で、昨年の集計の時には設置地帯でわけで集計しておりましたものを今回は支払いの対 象ごとに集計をしなおしておりますので、御注意いただければというふうに考えており ます。  調査票でございますけれども、別紙の1として付けてございまして、具体的には資料 の3ページ目から付けてございます。これは様式1というふうになっておりますけれど も診療録情報に関します調査票という事でございます。調査の実施状況でございますけ れども、5月の27日に説明会を開催しておりまして、調査を実際に開始した後3月にか けましてエラーチェックなどをしておったというところでございます。  今回の集計結果でございますけれども、平成16年2月の末時点で厚生労働省に提出さ れた診療録情報に基づいて集計行ったものという事でございまして、また平成14年、15 年に実施した調査に関しましても平成16年の調査の集計条件で合わせまして再度集計し て、それを数値として参考として載せておるという事でございます。1枚めくっていた だきまして2ページ目にございますのは、データの処理フローという事でございまし て、データを集計していった過程という事でございます。  まず集計結果という事がございますけれども、8ページ目にその集計結果についてと いうことで目次が載せてあるところでございます。まず昨年の議論の際に分析の対象デ ータがどういうデータなのかという事の御議論がございましたので、今回御報告の際に はまず分析対象データをどういうデータとしたかという事を9ページ目から書いている ところでございます。9ページ目の2つめの○のところで集計除外としたデータという ものが幾つか挙げておるところでございます。その平成14年、平成15年の調査に関しま してはこの9ページの下のほうに書いてございますけれども、集計条件、集計の対象と したデータの条件というのはこの上に書いてある通りという事でございまして、その年 度比較をする際に平成15年調査におきまして3カ月分のデータを出している病院様とい うのがございましたけれども、そういった病院様に関しましては平成16年度の集計をす る際に平成16年度の調査の方を3カ月分に絞りまして、そういった調査期間の違いによ る差というものに影響されないように調整をしておるところでございます。  また年度比較を行っている調査票に関しましては平成16年度調査からその調査に参加 した病院様やあるいは平成15年度調査に参加したけれども、16年度調査に参加しなかっ た病院様に関しましては基本的に集計から除外していくという形にしておるというとこ ろでございます。再入院に関する集計に関しましては、データ識別IDの付け方の関係 上、国立がんセンター、慶応大学付属病院データを除外しているというような事が書い てあるところでございます。病院ごとの除外データの状況というのが10ページ、11ペー ジというふうに続いているところでございます。概ね、御訂正いただきました様式1に 対しまして、95%以上のデータを分析対象としておるというところでございます。  続きまして集計結果の概要という事でございますけれども、12ページからございます のがDPC対象病院の在院日数の状況という事でございます。この3年間の比較という 事になっております関係で、字が大変小さくなっているところでございますけれども、 病院ごとになってございまして、12ページの右側と言いますか、横にしていただきます と一番下のところに病院全体の平均値というものが出ているところでございます。平成 14年の在院日数の平均値21.22日だったものが平成15年には19.70となり、平成16年調査 の今回の結果の時には19.10という事で少しずつ短くなっているという事がわかるとこ ろでございます。  1枚めくっていただきました13ページにございますのは、試行的適用病院DPCによ る支払いを平成16年から開始した病院様に関しまして比較をしたものという事でござい ます。平成15年の在院日数の平均値16.53日というところでございまして、平成16年に 関しましてはそれが15.51日になっているというところでございます。更に1枚めくっ ていただきましたら14ページにございますのが、上半分にございますのが平成15年から 調査に協力していて引き続き平成16年調査に御参加いただいた病院様。下と言います か、右側にございますのが平成16年の調査から調査に御参加いただいた病院様という事 でございます。調査協力病院におきましては平成15年調査から参加されている病院様の 在院日数16.33日から平成16年におきましては16.05日というふうに出来高ベースのほう でも在院日数は短くなっているという傾向でございます。今のここで説明いたしました ものを病院ごとにどういうふうな形になっているかという事を図示したものが15ペー ジ、16ページというところにある資料という事でございます。これは在院日数の短い所 から順番に更にそれをソートしておるというものでございます。このDPC対象病院の 在院日数、病院全体の在院日数の平均値というものをこの図の中に平均在院日数19.10 という事で、点線で表示させていただいているところでございます。  続きまして資料の17ページでございます。資料の17ページにございますのは、これは 一昨年御報告申し上げた内容の1つでございますけれども、在院日数短縮の影響という ものを診断群分類ごとに見た場合の在院日数の短縮というものの影響とあとはその患者 様の構成の変化によるものとに分けて、実際今回起こりました在院日数の短縮というも のがこの診断群分類ごとに見た場合の在院日数の短縮だったのか、あるいは例えば在院 日数の短い診断群分類に該当する患者様が増えたためなのかという事を分けて分析する ということを昨年でも御報告いたしておりますけれども、それに付きまして今回も同じ ような集計をしたという事でございます。  17ページにございますのはその手法という事でございましてその具体的なやり方、具 体的な結果というものが次のページ、18ページ、19ページ、20ページというふうになっ ているところでございます。18ページのデータに関しましては、平成14年度と平成15年 度の比較という事でございまして、次の19ページにございますのは平成15年度と16年度 の比較、更に1枚めくっていただきますと20ページ目にございますのが平成14年度と平 成16年度の比較という事でございます。なお、診断群分類に関しましては平成14年デー タに関しましても平成16年度4月の診断群分類を再度コーディングしてそれに基づきま して、この集計結果を作り直しているというところでございます。  例えばこの平成14年と15年の比較というところを見ていただきますと、これちょっと 見にくいんですけれども、資料の真ん中位に、あるいはその列の一番下の右から3番目 のコラムに−1.58という数字がございますけれども、これは全く単純に差を取ると1.58 在院日数が短くなったという事でございますけれども、その中身を2つに分けて見ます と診断群分類ごとの在院日数が短くなった影響というのは−1.99という事という事でご ざいまして短くなっていると、いう一方で患者様の構成による影響というものが0.57と いう事でございますので、在院日数が短い診断群分類の患者様が増えているという事で はなくて、むしろ長い診断群分類とする患者様の数が増えているというように見えると いう結果でございます。  平成15年度と平成16年度の結果に関しましても同じような状況でございまして、この 表の一番下を見ていただきますと、今回の在院日数の差−0.61という数字の差を診断群 分類による影響と構成の差による影響というふうに分けました場合には、診断群分類ご との影響というものは在院日数が短くなっているという一方で、構成による影響という ものは在院日数が長くなるような傾向の結果であったという事がわかるという事でござ います。  20ページの影響はその2つの結果を足したような形になっているという事でございま す。もし資料御覧になる事が非常に難しい場合にはちょっと今回虫眼鏡を用意させてい ただいておりまして、もし見にくい場合には御活用いただければといいう事でございま す。  続きまして資料の21ページにつきまして簡単に御説明いたしますと、これはその昨年 御報告申し上げた中に施設類型による在院日数の差というものが診断群分類ごとの在院 日数の違いによるのか、それとも患者様の構成の違いによるのか、という事を分析した 結果という事でございまして、21ページにあるのが平成15年データに関してそれを見て みたものという事でございまして、22ページにありますのが平成16年の施設類型ごとの 差の要因という事でございます。  例えば平成15年の方でDPC対象病院、大学病院でございますけれども、それと国立 病院の在院日数の違いというものを比較してみますと、この資料の21ページの一番上で ございますけれども、例えば差の理由の検討というところの平均の差というところを見 ていただきますと、0.35というふうな数字があるわけでございます。DPC対象病院、 19.02日という数字と国立病院19.37という数字があるわけですけれども、診断群分類ご との在院日数というものを見ますと国立病院のほうが在院日数が長い傾向があると。 2.42日というふうな数字になっている一方で、DPCの構成の差による影響というもの もございまして、国立病院のほうで診断群分類ごとに見た場合には、在院日数の短い患 者様の率が高いという事もございまして、全体としてはそんなに差がないというような 形になっているというような結果が見えてくるという事でございます。  同じように平成15年データで国立病院と社会保険病院比較いたしますと、先ほどと同 じような結果が出ておりまして、診断群分類ごとの在院日数についてあまり差がない一 方で、診断群分類の構成の差による影響の在院日数が短い患者様が社会保険病院様のほ うに多いという事でございまして、全体としての在院日数は社会保険病院の方が短くな っているという事でございます。大学病院と民間病院様のほうを比べますと診断群分類 ごとの在院日数も1日位短いという一方で、その更に在院日数の短い診断群分類の患者 様が多いという結果が出ておるという事でございます。それと同じような結果が22ペー ジの平成16年データのほうにも出ておるという事でございます。以上が在院日数の関係 の分析という事でございますけれども、それ以外の項目に関しましての集計が続く23ペ ージという事でございます。  23ページの集計結果に関しましては、これ昨年と同じような集計のスタイルでござい ますが、ちょっと横にしていただきますと、左側から他院からの紹介有りの率というも の。真ん中に緊急入院の率というもの。右端に救急車による搬送の率というものを集計 しておるわけでございます。この3年比較が可能なものに関しましては、3年比較で。 2年間のデータがあるところに関しましては、2年間の比較でというふうにしておると ころでございます。他院からの紹介有りの率に関しましてDPC対象病院見ますと、平 成14年から平成15年にちょっと大きく下がっているように見えまして、その後15年から 16年にかけては少し伸びてるように見えるという事でございます。DPCの試行的適用 病院、調査協力病院、両方とも見かけ上下がっているように見えるわけでございます。 この下がりの要因に関しましてはこれから更にデータの中身を確認していくというふう にしておるところでございます。緊急入院の率に関しまして若干ずつでございますけれ ども、どこの累計でも下がっているような感じでございまして、救急車による搬送の率 に関しましては、DPC対象病院で14年から15年にかけて少し下がった後に15年から16 年にかけては少し上がり、このDPC試行的適用病院においては楽観あり、DPC調査 協力病院においては下がっているというような感じの集計に見えるという事だと思いま す。これに関しましては、またデータを整理していこうという事でございますけれど も、まずは諸集計という事でございます。  次のページ、24ページにございますのが、退院先の状況という事でございます。先ほ どの様式1のデータから、退院された患者様がどちらにいらっしゃったのかという事の 集計という事でございます。一番下で面積が一番大きいところが自分の病院の外来に患 者様が行かれたという方。その次に若干色が濃くなっているところが、他の病院の外来 に行かれた患者様。更にその上に少し幅がありますのは転院。その次終了という形にな っているわけでございます。それで見てみますとDPC病院に関しましてみますと、自 分の病院の外来に帰ったという率が上がっていってるように見える一方で、他の病院様 の外来に戻っていらっしゃる方の率はどうも下がっている傾向があるようにも見えると いう事でございます。転院の率に関しましてはそれも同じように下がっているように見 えるという事でございます。試行的適用病院のほうに関しましては、あまり明確な傾向 というものが見えません。一方で調査協力病院に関しましては、外来自院というものが 少し下がっているというようにも見えるという事でございます。  続きまして25ページ、退院時転帰の状況という事でございます。退院時転帰の状況に 関しましては一番下にありますちょっと薄い色の部分が退院時転帰として治癒になって いたデータの率という事でございます。真ん中の色の濃い部分の率が軽快というところ でございまして、その上の薄い色の部分が寛解。その上の色が薄いところが不変という ような形で続いているわけでございます。このDPC対象病院、大学病院のほうに見て みますと、治癒の率というものが11.7%から徐々に6.67%に3年間かけて徐々に下がっ たように見えまして、軽快の率に関しましては逆に67%から72%というふうに少しずつ 増えているというような印象があるわけでございます。この治癒と軽快を足した率とい うものに関しましては、それほど差がないというような形の傾向が出ているように見え るという事でございます。  この試行的適用病院のほう見ますと、同じように治癒の率が少し下がっているように 見えまして、軽快の率が伸びてるように見えるという事でございます。これと同じよう な傾向が調査協力病院のほうでも同じように見えるという事でございます。続きます26 ページの図は次の特別詳細への導入のような集計でございますけれども、再入院の状況 についての集計の考え方でございます。こちらの7月から10月までの退院患者に係る調 査におきましては、再入院の状況を集計する際にはデータ識別IDの重複があった場合 に再入院ありというふうに判断するというふうにしておりまして、この得に調査期間、 再入院の期間というものは考慮していないという結果でございます。1枚めくっていた だきます。27ページ目にございますのが、再入院の状況という事でございます。今回の 調査におきましては、再入院の理由に関しては特別調査のほうで対応するという事でご ざいましたので、今回は簡単な結果という事にしておりましてこの結果を見ていただき ますと平成14年から16年にかけまして、DPCの対象病院におきましては再入院の率と いうものは上昇している傾向にあるように見えるという事でございます。  しかし、内訳、同じ病名での再入院だったのか、それとも入院期間がどれくらいだっ たのかという事でその内訳を見てみますと、同一疾患での6週間以内の再入院というも のが3.9%から5.93%まで伸びてきているというふうに見えるというものでございます。 試行的適用病院のほうに関しましても、同じような結果でございまして、全体として再 入院の率が少し伸びて、その理由の多くはどうも同一疾患での6週間以内の再入院とい うようなところにあるように見えると結果でございます。今回の結果では調査協力病院 におきます再入上昇というのはあまり見られないというのがこちらの集計結果という事 でございます。  続きます資料の28ページから、この資料の最後から1ページ戻りまして103ページ目 までは平成16年4月の時点での診断群分類に各年のデータ平成14年、15年、16年のデー タを当てはめてみた場合の診断群分類ごとの在院日数の平均値の傾向という事でござい ます。例えば28ページのところを見ていただきますと、脳腫瘍の検査入院という分類が あるわけでございますけれども、平成14年のデータでは、データ数が236であって在院 日数の平均値は11.06日であったというものが、平成15年度になりますと、データ数は 243例という事でございまして、在院日数の平均値は8.24というふうに在院日数が短く なってるわけでございます。平成16年度のほうのDPC病院というところを見ていただ きますと、データ数が227例で在院日数が7.0日というふうになっているわけでございま して、脳腫瘍の検査入院という分類に関しましては在院日数が短くなっている傾向があ るんじゃないかというような事がこの結果から読み取れるという事でございます。ただ し診断群分類ごとに見ますと必ずしも傾向というのは一定していないというところがご ざいまして、診断群分類によりましては在院日数が伸びてるような分類もあるという事 でございます。  この資料今回の御説明資料のうち最後のページ、114ページにございますのは、DP C対象病院と対象外の病院、すみません、これちょっと表現が間違っておりますけど、 DPCの対象病院と試行的適用病院、あとは調査協力病院ごとにMDCごとに見た場合 に在院日数、その患者様の構成に大きな差があるのかどうかというような事を集計した ような数字という事でございます。その他、診断群分類の数約3000あるわけでございま すけれども、そのうちどの位の診断群分類が出現したのかというような事を集計したよ うな結果をその下につけているというところでございます。今回の集計におきましては 在院日数の集計というものに絞ったような集計にしておりまして、件数に関する集計に 関しましてはこれから順次していきまして、次回の分科会で御報告できればというふう に考えているところでございます。御説明のほうは以上でございます。 ○西岡分科会長  ありがとうございました。ただいまの御説明に関しまして何か御質問、御意見ござい ますでしょうか。これは、昨年も出てきたデータで、徐々に在院日数が短縮していって いるという事で、更にそれのどういう訳かというところの検討が必要なるのかと思いま すが、特にございませんでしょうか。  それでは、次に参りたいと思います。ではその診断群分類の妥当性に関する調査につ いてでございますが、斎藤委員のほうがまだお見えでございませんので、それは後ほど にさせていただきまして、今話題にあがりました再入院の調査について御報告いただき たいと思います。安川委員お願いいたします。 ○安川委員  再入院の調査を担当いたしました安川でございます。この再入院の調査につきまして は昨年7月から8月にかけてこの席で御検討いただいたわけでございます。その調査の 方法が大体この資料D-6にあるとおりでございますが、その後再入院の理由を把握する 場合には本当に16年だけの調査だけでいいのかという問題が提起されまして、それでは 14年、15年、16年と3年間の調査をするのが妥当ではないかということで関係部署とも 調整をいたしまして3年間の調査という事で各医療機関に多大な御尽力、御協力をいた だきました。その結果がきょうまとまったところでございますけれども、何分そういう 実施の都合上、いろいろ思考いたしておりましたので、発送が遅れましてつい先日おお よその資料がまとまったというような状況でございます。  このD-6の最初から一応調査の資料が記載されております。その中で調査結果の諸集 計という中でですね、今事務局から報告いたしましたように、再入院の状況という図が ございますが、再入院が同一疾患であろうと異なった疾患であろうと大体6週間以内に かなりの部分が集約しておると。6週間以上経った再入院というのは比較的変化が乏し いという事から再入院につきましては6週間で調べるのが一番妥当ではないかという事 でこの調査も前回退院後6週間以内の再入院を再入院有りというふうに定義をいたした 次第でございます。  その次に資料別紙1、参考、参考の調査実施要項それから資料2、別紙2ですね、こ れは調査の資料でございます。別紙3が調査をいたしまして集計されたデータでござい ます。2月の末位にこれがまだ100%の回答を得ておりませんので今後これを調整して いきたいと思います。  まず対象病院1、対象病院と回答病院というところがございます。平成14、15、16年 と御承知のごとく病院が増えておりまして平成16年は226病院でございます。そのうち 回答いただきましたのはこの回答病院Bでございまして、回答率はB/Aに示されてお りますごとく、平成16年で88.1%の病院から回答をいただいております。2番目が対象 症例と回答症例でございます。  このDPC調査退院症例数の全体がCで、111万3000余の症例が基礎調査から拾い出 されまして、そのうち再入院症例がDで10万強でございます。この数字から見ますと 8.8%の再入院率でございます。その下の再入院率と回答病院というのがございますが、 この4つのDPCの対象病院で平成14年が7.6%。平成15年が8.8%、平成16年が9.4% と再入院の率が増えております。  次の資料でございますが、病院区分年度別再入院率ということで、これをグラフで示 しました。これから見て参りますと、DPC病院いわゆる特定機能病院はデータクリー ニングとかいろいろな状況から67病院という事になりましたが、徐々に増加していって いるんではないかなと。これはDPC試行的適用病院にも同様の傾向、調査協力病院に も程度の差はございますが徐々に年ごとに増加しておるような状況でございます。大体 8から9%台でございます。  その次ですが、再入院患者の推移を少し調べて参りました。これは再入院の理由を調 査します時に前回と同一疾患、傷病名で再入院されたのか。または前回と異なる傷病名 で再入院されたのかという比率から分類されております。これから見られます事は前回 入院と別傷病名での入院という比率はそれほど大きな変化は見られておりません。それ に比べまして前回入院と同一傷病名での入院というのがDPC病院にしろ、試行的適用 病院にしろ、調査協力病院にしろ、計画的再入院が増加しているような傾向が見られる わけでございます。  次に、これを再入院の事由をもう少しどういうような要素が多いかというような事を 見てみたのがこの再入院事由の変化という事でございます。毎年の再入院を100といた しましてその中での占める各理由を率で表したものでございます。同一傷病名では各病 院区分ともに計画的再入院がどうやら増加しているようです。予期された、また予期せ ぬ再入院には大きな変化はないように思われます。異なる傷病名につきましては、試行 的適用病院が多少とも特異な状況を示してるのかなと思われる以外は全体の傾向として わずかに減少か、あまり変化は見られないように思われます。  次の再入院の区分、計画的再入院なのか、または予期せる、または予期しない再入院 なのかという事で少し見てみたわけでございます。まず計画的再入院における理由とい たしましては、検査入院後の手術とか、また計画的手術処置の占める割合が徐々に各領 域で増えていく傾向は見られておりますが、特に明らかなのは、化学療法、放射線療法 の繰り返しの領域、分野で大きなウエイトを占め、増加しているように思われます。次 に予期された再入院という事でございますが、予期された疾病の悪化、再発、または合 併症の発症がやはりここでは大きなウエイトを占めておりますが、特に、DPC病院に 比べまして試行的適用病院や調査協力病院でのこの割合が大きいような感じを受けま す。  次に最後ですが、予期せぬ再入院ですが、この理由を見てみますと、予期されぬ疾病 の悪化、再発とか、合併症発症は各病院区分ともあまり増減は見られておりませんが、 他疾患発症というところがこの試行的適用病院、調査協力病院、新規調査協力病院でか なりのウエイトを占めているように思います。それに反しましてDPC病院ではほぼ一 定の割合を保っておるような感じを受けます。  以上この再入院のデータから今申しましたような事が伺えるわけでございます。もう 少し今後現在まだ未整理の病院がございますので、もう少しきちっとした資料を整えま したら次回にでも報告をさせていただきたいと思います。 ○西岡分科会長  ありがとうございます。今の御報告に関しまして、御意見、御質問ございませんでし ょうか。どうぞ。信友委員。 ○信友委員  それと、この退院時の転帰で中退院が年々少なく、低くなってますね。そうすると今 回の再入院の理由調査では化学療法、放射線療法のために再入院があったという事だか ら、そういう意味で化学療法、放射線療法、完了してないけども中途半端な形で出して 改めて第2クールやるとかいうふうに理解していいんですかね。 ○酒巻委員  これは長いから難しゅうございまして、一概にそうと言えませんし、そういう可能性 もあるとしかお答えはできないと思います。多分中途半端という事ではなくて、計画的 な化学療法の再入院という事を繰り返していると。これは1クール目と2クール目の間 3クール目の間そういう区切りを自宅で迎えていただいているという事が現状なんだと 思います。 ○西岡分科会長  実際には臨床の現場からしますと、化学療法もかなり皆さん上手になってこられてま すので、急に骨髄抑制だとかそういうのはかなり用心してやられているという事でその 次の化学療法までの間を自宅で養生していただくといった計画になっているんじゃない かというふうに考えておりますが、他に御意見は。中途半端でかなり引っかかっちゃっ てますけど。それはあまりないと。 ○信友委員  ちょっとこれはなかなか判断が難しゅうございます。 ○西岡分科会長  はい。他に何か御意見ございますでしょうか。どうぞ。 ○安川委員  診断名はあまりわかりにくいでしょうけども、特に術後いったん退院をして、もう一 度すぐ入院させて化学療法するっていうしか思い当たらないんですけども、引き続きや ればいいんじゃないかと思うんですけども。 ○山口委員  よろしいですか。今引き続きやればどうか、という事ですけれども、一定期間の間に 引き続きやれるんだったらこれはいいんですけれども、たとえ3ないし4週間のそこに インターバルが置かれるわけでありまして、これを果たして病院で置いといてあげるほ うが患者さんにいいのか、それともやはり休養を得るなり、それからプライバシーとか いろいろございますので、いったん退院をしてそして次実施する時期になれば再入院と いう、そういうパターンの方が私自身は適切ではなかろうかというふうに思っておりま すが。皆さん方、それはいろいろとした判断によって変わってくるかと思います。前々 から。 ○安川委員  それはわかるんですけれども、ただそれを2.24から3.4に増えているというのはちょ っと理由がよくわからないんですけど。元々そう思っておられたのであればですね、前 から退院させてるはずで。 ○山口委員  それがやはり最近の薬、製剤、投与方法に1つ以前に比べて変化が出てきてるんでは ないかというふうに考えられますが。 ○柿田委員  よろしいですか。これはやっぱり疾患名を見ないとですね、想像でものを言えないん ですが、どういう集団なのかっていうのを見ると確かにインターバルに帰るってことで やってるわけですから、ちょっとそこのところもう少し時間があったら、化学療法のた めの再入院のグループの中の疾患名のグループ分けをしてみると案外答えが出るかなと 思いますけど。 ○伊藤委員  後で話しが出るかと思うんですが、抗がん剤の使用本数を見てみますと、DPC適用 病院は他のDPC以外の試行的な病院に比べたらはるかに多くて、しかも時期ごとに見 ると、入院のほうも外来のほうも明らかに増えています。したがって、抗がん剤をお使 いになる患者さんが特定機能病院に集まってきているのではないかという気がいたしま すが、こういう状況下になっているかもしれないので、それは詳細に分析してみないと わかりません。 ○山口委員  あと一般的な流れから言えばですね、今やっぱり外来に化学療法がシフトしてますか ら、入院の化学療法が増えるっていうのは極めて不自然な事だと思います。それはたと え術後であってもですね。 ○池上委員  山口先生、これ後で僕も分析してみましたらですね、お送りしとけば良かったんです が、入院の特定機能病院で入院のほうも抗がん剤の使用本数が減るかと思ったら増えて おりまして、どうも抗がん剤をお使いになられる患者さんの相対的な比率が高くなって る可能性はあるかと思います。これはDPC分類名がわかってますので、この中で抗が ん剤使用の分類、あるいは放射線治療が行われているという分類だけを取り出して、そ の分類だけの再入院率を年度ごとに比較されてはいかがかと思います。 ○安川委員  一応、そのようにひとつ、それじゃあできるかというと、ちょっとわかりませんけれ ども、相談をいたしまして、取り組んでみたいと思います。 ○西岡分科会長  他に御意見ございませんでしょうか。これは、あの、安川委員の御報告にありました ように、非常に膨大なデータを過去のカルテを繰って御協力いただいた経緯があります ので、おっしゃるとおり各病名と使われた薬剤と合わせて3年間比較すれば一番わかり やすくなると思うんですが、どの程度まで可能かというのがちょっとあると思います が。 ○安川委員  努力はいたしますけれども、御質問にお答えできるような結果が出るかどうか、なか なか難しいかもしれません。 ○西岡分科会長  他に御意見ございませんでしょうか。じゃあ、ありがとうございました。今斎藤委員 が御到着いただきましたので、1つ資料の5でございます診断群分類の妥当性に関する 調査について御報告をお願いいたします。 ○齋藤委員  どうも遅れまして申し訳ございません。D-5の資料に沿って診断群分類の妥当性に関 する調査(MDC)をどの作業班について御報告申し上げます。ただいまもいろいろな 角度ですでに議論の出ているところでございますけれども、入院、医療の包括制度が円 滑に作動するためには妥当な診断群分類が得られている事が1つの重要な要件となって おります。それを踏まえまして、昨年の8月から15の班を設けまして、それぞれに班長 を設けまして大体各班3回程度でございますがお集まりいただいて現行の診断群分類の 妥当性を主として平成15年度の資料を基に御検討いただきました。2月25日にはMDC ごとの作業班の班長会議を開きまして、それぞれの状況を御報告いただいております。  その結果を取りまとめますと、やはり出来高点数と包括点数の差が状況によって、大 きく食い違う局面が否定できないという事がございます。その見直しをできるだけ早く 速やかに改善する事が必要であろうという事で資料D-3の別添1に特に早急な見直しが 必要であるという意見があったものをまとめてございます。基本的には早期退院の評価 という事で早期に退院いたしますと包括化の点数のほうが低くなってしまうという局面 があるという現実との相違がございます。  SPECTあるいはPETのような高額な検査が1つ入りますとやはり包括化等が出 来高に比して非常に低く評価されるという一種の逆転現象のようなものがございます。 それから、ただいまもいろいろ御議論がございましたけれども、悪性腫瘍の化学療法に つきましては、やはりいろいろなグループから包括化と出来高の層が出てくる。  特にいろいろなカクテル、悪性腫瘍やカクテルで行った場合にある種の抗悪性腫瘍薬 が入りますとそこだけ突出するというようなかなりいびつな現象が否定できないと。あ る程度のところは許容という事で病院全体として考えるべきだという側面も一方ではご ざいますけれども、あるものが突出しますと、それを避けるという現象もいろんな形で 出て参りますので、ここに別添1に示したようなものについては、早急な検討が必要で あろうと。  特に御指摘いただいたのは、こういうところですが、比較的現状をしばらく見ようと いう慎重な姿勢のブループもございますので、これ以外にもやはり継続的な事項が否定 できないと思います。それから別添2には、MDCごとに1から16までのいろいろな病 態についての検討を15のグループについて御検討いただきまして。それぞれについて疾 病についてグループから出た整理が必要であるとか、抗悪性腫瘍薬の大量療法の評価、 必要だとか個別の事が入ってございます。これらを踏まえまして更に比較的速やかな修 正を加えていく事が必要であろうという事で今後更に作業を継続して評価していく予定 でございます。  特にMDC16これはいろいろな疾病群がまとまって熱傷であるとかですね、そういう ものがたくさん入っている領域でございます。外傷や中毒、薬物と。そういうものの中 で例えばこの16の中の16に精神行動の障害といったようなものもございまして、必ずし も、その熱傷外傷と整合性のないという事、それから、精神行動っていうのが、それぞ れかなり独立した疾病単位群を構成しているという事でよりこの分類を整地化して場合 によっては独立したMDCを設定するなど整理が必要であろうという意見が出されてお ります。別添1につきましては、急ぎがあるという事で3月中をめどに1つの課題を整 理していきたいと考えておりますし、別添2に関してはそれも踏まえまして7月をめど に再度の最終取りまとめを進めたいと考えております。以上でございます。 ○西岡分科会長  ありがとうございました。今の御報告に関しまして御質問、御意見お願いいたしま す。どうぞ、池上委員。 ○池上委員  調査開始前にお願い申し上げた点でございますけど、今のDPC分類の中には包括評 価の評価額がですね、合併症有のほうが低くなってたり、あるいはDPC分類としては 分かれているけど、点数として1点とか10点とかしか変わらないものがあったので、そ れをもう少し実際の実績に基づいて見直す可能性は御検討されたんでしょうか。 ○江浪補佐  今回事務局のほうから御説明させていただきます。今回診断群分類の見直しに関しま して御議論していただく際にこの資料の1枚目にございますけれども、共通の作業方針 と、こういう視点について検討していこうというものを作成していただきまして、それ に基づいた検討をお願いしたところでございます。そうしたところ今回見直しを行う際 の主な視点といたしまして分類の簡素化というものを大きく感じておりまして、それを 全ての班会議におきまして御説明を申し上げたところでございます。  今回お配りしました資料の中で、資料の3ページ目のところ以降に、個別の疾患によ るグループごとに一体どういった見直しをしたのかという事が右側の方に書いておるわ けでございますけれども、ちょっと左のほうから順番に見ていっていただきますと、M DC、その次にコードの欄、疾患名の欄がありまして、MDCごとの作業班における検 討状況というのがございまして、黒丸がついているところが見直しに関する御意見がど この班から出てきたのかという事を、黒丸で示しておるわけでございますが、その横に 簡素化という欄を設けてございまして、今回診断群分類に関します見直しの議論の中 で、ここは簡素化ができるんじゃないかという事で御意見をいただいたところに関しま しては、更にこの黒丸で示したようなところが示させていただいているところでござい ます。  その合併症の有無に関しまして、例えば点数が逆転しているというところがあるわけ でございますけれども、そういった部分に関しましても、その簡素化の必要があればそ れを簡素化していただきたいというような事に関しましては御説明を申し上げまして、 それに対しまして一部対応していきたいというようなところもあるわけでございます。 ○西岡分科会長  よろしいでしょうか。他に、どうぞ池上委員。 ○池上委員  結果的にそういったところ、まずどのくらいリストアップされたでしょうか。結果的 には対応がどのぐらいなされたか、おおよその1割とか5割とか、そういう割合は御記 憶でしょうか。 ○江浪補佐  今回ちょっと具体的に何分類逆転していて、というような事ちょっと御回答できませ んけれども、1つは平成16年度、今の診断郡分類点数上、点数が逆転しているというも のは、平成15年のデータに基づいて分析をするところを点数の逆転現象が見られたとい うものが今診断郡分類点数上おかしいところとして上げられているわけでございますけ れども、今回御意見としてございましたのは、平成16年度のデータ、新しいデータで再 度それを当てはめた時にどういうふうになるか見てみたいという御意見が強くございま したの、今いただきました御意見も踏まえまして、できれば次年度の平成17年度のその 分類の用紙の中で、今、池上委員の御指摘のあった視点をさらに強調して見直しの作業 を進めていただければというふうに考えております。   ○西岡分科会長  どうぞ酒巻委員。 ○酒巻委員  簡素化という言葉が随所に見られるんですけれども、この簡素化というものの中に は、どんな簡素化というものが含まれているんでしょうか。 ○江浪補佐  その簡素化というものに関します御意見には幾つかございまして、例えば疾患による 分類、今591の疾患で分かれておるわけですけれども、例えばそこの分かれ方が少し細 かすぎるところがあるのではないかと。疾患の単位としても例えばまとめていく事がで きるんじゃないかという御意見も例えばございまして、今回お配りしているものの中に 分類の統合の御意見が多数あるわけでございます。  例えば10ページ目のところを見ていただきますと、10ページ目のところの真ん中くら い、真ん中から少し左のところに疾患という列があるわけでございますが、たとえば簡 素化と書いてあって(070240)と書いてあるようなところに関しましては、幾つかの疾 患による分類というものを更に束ねてみるというふうな形で、簡素化をしていくという 御意見をいただいているところもございます。  また手術による分類に関しましては手術による分類で細かすぎるところがあるんじゃ ないかという御指摘がございまして、手術による分類というものを簡素化する一方で、 医療費に対する影響が大きいと考えられる処置、化学療法とか人工透析とかそういった 部分の分類を精緻化していくというふうにしてはどうかという御意見もございまして、 手術による分類というものが簡素化されたというところもあれば、先ほど池上委員の御 指摘もあったように、点数が逆転しているところに関して、これはもう分けなくてもい いんじゃないかというような形である程度決めているところもあるというような事でご ざいます。 ○酒巻委員  もう1つ2ページにある、早急に見直しを、という部分なんですけれども、早期退院 の評価という事についてはですね、前回16年度の場合にも多少とも、そういう事をおや りになったと思いますけど、それに加えて、というお考えですか。 ○江浪補佐  今回御意見としていただいてますのは、疾患、ある診断群分類の中で在院日数を短く いたしますと、出来高点数のほうが包括点数よりも高くなる傾向がある疾患があるんじ ゃないかという御指摘がございまして、前回の見直しの中では、短期の化学療法入院が あるような悪性腫瘍で化学療法有という分類に関しまして、入院の初期をより高く評価 するという取り扱いをしたところでございますけれども、ここにあげられておりますよ うな、そういう悪性腫瘍じゃなくても、他の疾患におきましても、もっと入院の初期を 高く評価する必要があるという、そういう疾患があるのではないかという御指摘でござ います。  これに関しまして、いつもタイミングでどういうふうな対応していくのかという事に 関しましては、更に今回御検討いただきました先生方と御相談をしながら最終的には中 医協のほうで御判断いただくような事だと考えております。 ○西岡分科会長  よろしいでしょうか。他にいかがでしょうか。どうぞ、山口先生。 ○山口委員  簡素化に関してですが、診断群はいいと思うのですが、プロシージャーのほうです ね、つまり手術とか化学療法ですね。こちらはどうしても細かくならざるを得ないの で、こちらのほうを外出しにするか簡素化しないと本当に簡素にならないと思うんです ね。化学療法っていうのはひとくくりに大腸ガンの化学療法なんて言ってますけれど も、御存知のように値段がものすごい幅があるわけで、それを放置する限りは簡素化で きない。つまりそこを細かく取り込んで行くと細かく分けざるを得なくなってしまいま す。やはりそういうところを外出しして早く簡素化したほうがいいと思うのですが、い かがでしょうか。 ○江浪補佐  化学療法の評価のあり方に関しましては、この制度導入当初から御意見をいただいて いるところでございます。今回また16年度におきます病名の見直しの業の中で改めてデ ータも含めて御提示いただくところでございますので、これから先化学療法という扱い をどうしていくのかということに関しましては検討、中医協のほうでしていただく、そ ういう課題になってくるだろうというふうに考えているところでございます。 ○山口委員  もうひとつ強調したいのは、手術と違いまして化学療法はこうして議論している間に も、来年また新しいものが来る、安いのが出るかもしれない。あるいは高くなるかもし れない。そういう非常にダイナミックな動きをしているものですから、こういう具合に 時間をかけてやるものではないと思います。ですからやはり出来高にしたほうが私はい いと思います。 ○西岡分科会長  はい。これはまたひとつの考え方ということで事務局のほうで検討いただくというこ とでよろしいでしょうか。他に御意見はございませんでしょうか。それでは時間も限ら れておりますので、次の退院後追跡調査の御報告を酒巻委員からお願いいたします。 ○酒巻委員  診調組D−7を御覧ください。第1ページ目には調査の目的と班構成それから調査対 象病院がリストに書いております。昨年の分科会で24病院、特定機能病院と24病院をリ ストアップさせていただきましたけれども、説明会を行いましたところ下にあるような 7病院から新たに調査に参加したいという御希望がございましたので、7病院加えまし て31病院で調査を開始いたしました。  次のところに2ページ目は実施状況で、このような形で出していただいております。 実際には12月の末から動いたということですので、やや集計等に、後ろ側にデータがあ りますが、まだ不整備のところもありますので今日はあらかたの数字ということで御覧 いただければありがたいと思います。  それから3ページ目にこの調査は3つから成っておりまして、医療機関に対する調査 と、保険者側に対する調査ということがありまして、この保険者側への調査につきまし ては、どのようなデータを私たちが得ることができるのかということが非常に重大な問 題でして、そこを把握しませんときちんとしたデータを得ることができないということ で、幾つかの保険者に依頼をしながら検討を加えているところです。  4ページ目以降は調査票としてお配りしたものです。第1次調査とのがDPC病院に 対する調査でして、別紙の1-2という6ページ以降が2次調査ということで連携病院に 対する調査でございます。  8ページ以降に収集状況の詳細がございます。様々な忙しい状況の中で御協力いただ きまして現時点で28病院からデータをいただいております。回答のあった診療科数にし ますと508診療科ということです。診療科別に調査をしていただいておりますので、こ ういう数字が上がったというものです。  2次調査に関しましては後ろのほう、1枚めくっていただきますと、入院の紹介とい うことを中心に調査をさせていただいたものですから、年間何人以上の紹介があった場 合に2次調査を行うかという目安のところを切らなくてはいけないということでして、 様々変更させていただいて、一応5名以上の年間の紹介があったものについて2次調査 を行うということで441医療機関に対して2次調査をさせていただきました。件別の調 査医療機関数が8ページの下に出ております。1件しかないような件がございますが、 それはたまたまそこに調査対象病院が存在しなかったなどの理由によります。  9ページを見ていただきますと、これは1次調査の中の質問項目の中から現時点で集 計できているものを羅列させていただいておりますが、実は意外と診療科にあたってみ ますと、年間5人以上の患者さんをある医療機関に紹介しているなどというのは意外と 少ないといいますか、かなり幅広くDPC病院が患者さんを紹介しているという実態で す。  次の10ページには主な紹介理由というものを、1位から5位の病院を挙げていただい ているのですが、それぞれの順位のところでどんな理由で紹介しているのかというもの です。最も多かったのは当病院の現在の治療を継続するため。2番目、3番目が紹介も ととか経過観察。それからリハビリテーションのためなどというものが紹介理由の主な ところです。医療機関への紹介数の変化としましては変わらないということが中心で す。それから逆紹介・紹介の頻度は増えたかという質問に対しては変化していない。も ちろん増えたというのが127ありますので、かなりの医療機関は増やしているという状 況です。新たに連携病院を増やす必要があるかということにつきましては、増やすとお 答えになっている診療科が358ありまして、この理由につきましては(1)から(8) まで理由があります。これはどれでも○のつくものはすべてつけてくださいということ ですので、全体を集計すると大変大きな数字になりますが、大体順位としてこのままあ がると思っていただくとよくわかると思いますが、慢性期の入院を担当する医療機関と か、退院後の外来、あるいは在宅医療というものを担当していただける医療機関を求め ているということです。介護・福祉などを担当する施設というのが今求められていると いうことです。  12ページ目以降は保険者に対する予備調査をさせていただいておりまして、どのよう なデータが電子化されていて、データベースとして私たちが利用できるのかどうかとい うような意味合いで調査をしているものです。このことについても集計はこれからです ので、粗集計もございません。  14ページにつきましてもその後に追加で調査をしようとして、お願いをしているもの です。以上です。 ○西岡分科会長  ありがとうございました。御質問ございませんでしょうか。齋藤委員。 ○齋藤委員  DPC導入についての議論が昨年行われた時に中医協と医師会の意見で、DPCで平 均在院日数が短くなるのはいいけれども、その後の受け皿はしっかりしているのか。そ れから急性期病院、DPC病院がおいしいとこどりをして、あとは他の病院に押し付け られるのではないかと、ちょっと表現はきついですけれども、日本病院会なんかでもそ れがあって、その辺に答えていただこうというのが調査の目的の1つだったかなという 気がいたしますけれども、これについては端的にいうとどのような方向でございましょ うか。  今後また中医協等で同じ議論が湧きあがった時に資料としてぶつけられるものをこの 委員会で生み出していこうという意図があったのかなと思いますけれども。   ○酒巻委員  先ほど441の医療機関に2次調査を行っておりますというお話を申し上げました。た だいま集まっているのは約40%の回収率です。まだ続々と届いている最中でして、デー タベースを作成しているところです。ここに載っているどれか、例えばここのところこ うなっていますよと、私が今答えられればいいのですが、それについてはもう少しお待 ちいただきたいと思います。  ぱらぱらとめくった限りの印象ですけれども、決して厳しい意見があるというわけで はありません。非常に上手に連携をされているのだろうというふうに思っております。 ○齋藤委員  私の病院もDPC前後、これは事例報告になりますが、詳細に観察して、あるいは周 辺の医療機関の御意見を伺ってもほとんど変化は見えないというような御指摘があるの で、意外と感触的には影響は少ないのかという気がします。そういうことでも構わない と思うのですが、とりまとめの段階。これからパーセンテージがだんだん上がってお返 事がくると思いますが、そういう視点を入れていただければと思います。 ○酒巻委員  ここに10ページの集計がございますが、これの裏返しのデータが返ってくることにな っています。自分のところではどういうつもりで患者さんを見ているのかということ と、それから当該するDPC病院と今後積極的にやっていくつもりはあるのかというこ とが返ってきますので、今の齋藤委員のお答えにはある程度答えられるのではないかと 思います。 ○西岡分科会長  その視点でよろしくお願いいたします。他に御意見は。よろしいでしょうか。ありが とうございました。では次に薬剤・医療材料、検査・画像診断についてでございます。 これは取りまとめて実施しておりますので、事務局のほうから御説明お願いします。 ○江浪補佐  それでは右上の診調組D−8。医薬品・医療材料に係る調査及び検査・画像診断に関 する調査についてでございます。この2つの調査に関しましては、もともと2つの別々 の調査ということでございましたけれども、検討過程の中で医療機関に対しまして、ア ンケート調査のような形で実施していくということでは、共通の要素が多かったもので すから、今回調査を実施するにあたりましてはこの2つの調査を合わせて実施したとい う背景がございまして、今回の御報告は1つにとりまとめているという内容でございま す。  今回この調査をかけたタイミングが若干遅かったようなところがございまして、この 資料の中でも班構成ということで各御担当お願いしております先生方がいらっしゃるわ けですが、この先生方への情報提供がまだ不充分な段階ということですが、その集計結 果ということでございます。  この医薬品・医療材料に関する調査。これは検査・画像診断に関する調査の目的と各 班の御担当が1ページ目に書いてございまして、2ページ目のところに具体的な調査の 内容というものが書いております。医薬品の使用というものに関しては後発品の使用に 関しては後発品の使用実績、あるいは抗がん剤の使用に関してプロトコール。それと入 院及び外来での抗がん剤の使用実績。さらに医療安全のほうでの取り組みということで 幾つかの薬剤に関してその使用状況を確認するというものが医薬品に関する調査という ことです。  検査・画像診断・投薬及び注射に関する調査に関しては、診断群分類ごとに検査や画 像診断あるいは投薬・注射そういったものに関して、平成14年データと15年データの集 計の結果をお教えしながら各診療科ごとにどういう医療の効率化を図りましたかという ことをアンケート調査するというような内容ということです。  調査票についてはこのお配りしております資料で4ページから資料を付けておりまし て、後発医薬品の品目数や購入費に占めます金額のシェアをお聞きしたり、5ページ目 にございますが、抗がん剤の使用実績というものをプロトコールの数を記入していただ いたり、入院、外来ごとに薬剤ごとに瓶の数を数えていただいたりという調査となって います。  5ページのところに医療安全に対する取り組みに関する調査ということでどういった 薬に関しましてどういうことかが書いてあるわけでございます。  それに対しまして、検査・画像診断・薬剤の関係でどういった取り組みを行ったのか ということを診療科ごとにお聞きする調査票というものが9、10ページにございまし て、臨床検査あるいは画像診断でどういう対応を行ったのかということをお聞きすると いう内容になっています。  3ページに戻っていただきまして調査の実施状況ですが、新年に入りまして1月14日 に調査票を発送しておりまして、データの提出期限に関しては2月10日ということでお 願いをしたところです。ただし、本年度は年度末にかけて先ほどの再入院の調査を初 め、様々な調査をお願いしたという関係上、すべてのデータが現在集まっているという ことではございませんで、調査結果の粗集計にございますとおり、調査票のうち薬剤の 使用状況のほうですがそれに関して223病院から。調査票の2、検査・画像診断・投与 に関してどういう取り組みを行ったのかというアンケート調査、204病院から御回答い ただいたというところです。  今回お示しできますのは、粗集計の結果ということでして、資料11ページからその概 要を載せているところでございます。このDPC病院、DPC病院というのは大学病院 でございます。試行的適用病院、調査協力病院、今年から新規に調査協力いただいた病 院、全部で248カ所に依頼をしているわけですが、223カ所から調査の結果が返ってきて いるという段階での集計ということでございます。  まず後発品の採用の結果の部分に関しては11ページの下に書いてございまして、DP C病院、DPC試行的適用病院、調査協力病院、新規調査協力病院ごとに品目数の推移 と金額シェアの推移を示しているものでございます。DPC病院におきまして、平成14 年7月〜9月が1.3%だったところが16年4月〜6月に2.36%というふうになってます ように大学病院におきましてシェアが徐々に伸びてきているということですし、試行的 適用病院におきましても、平成14年7月〜9月で3.51%だったのが16年4月〜6月の時 点では5%ぐらいというふうに伸びているわけです。しかし包括評価の導入を行ってい ないDPC調査協力病院あるいは新規協力病院様におきましても後発品の金額シェアあ るいは品目数というものが伸びる傾向にあるということはこの調査票から見えるという ことです。  12ページにございますのは、抗がん剤の治療レジメン(プロトコル)の数の調査結果 ということでございます。全体のレジメンの数がこの票の1番上に載っているところで ございまして、疾患ごとに悪性腫瘍は種類ごとに内訳を見ていったのがそれ以降下につ いているという数字です。どの類型の病院様におきましてもレジメンの数は増えていく 傾向にあるということです。またDPC病院となっております大学病院におきまして は、非常にプロトコルの数が多くなっています。  13ページからこの調査結果から抗がん剤の使用状況ということでして、例えばアドリ アマイシンに関して入院と外来でどれくらいの使用量だったのか、右上に単位、瓶の数 となっておりますが、その推移を示したという内容です。同じようにファルモルビシン の使用実績、次のページにいきましてタキソテールの使用実績が順次載っておると。15 ページ目にはパラプラチンです。薬剤によりましては入院の方での使用が落ちて、外来 での使用が伸びてるというものもございますれば、両方とも伸びているように見えるよ うなものもあるというのが現時点での結果ですが、これに関してはまた御担当の先生と 御相談してどういった集計をやっていくのか、御相談したいと思っている次第でござい ます。  16ページにございますのが、医療安全に対する取組みということでして、幾つかの薬 剤に関して使用状況がどうであるかという集計です。  17ページからございますのが調査票の2となっておりますが、診療科ごとにどういう 取組みを行いましたかというアンケート調査の結果ということです。これは調査対象病 院の数、お願いした病院数は、DPC病院82病院を始めとして、全体として248病院だ ということですが、今回の集計の対象となったのはそのうち回答のございました204施 設に関して回答を集計したというものでございます。その下の表ですが、この調査に関 しては診療科ごとにアンケート調査を行うということでございますので、1つの病院か ら、そこが複数の診療科を持っている場合に複数の御回答が返ってくるというものでご ざいまして、基本的にはMSO、MTCということで整理をしてしておるというところ でございます。  例えばDPC病院様に関しては延べで考えますと、非常に多くのアンケート調査の結 果が返ってきてるということがこれを見ていただければおわかりいただけるのではない かと考えております。  その粗集計の結果ということですが、18ページからがその集計結果です。なお、この 調査の結果に関してはもともとの調査の設計が診断群分類ごとに見て、例えば検査や画 像診断の実際に数字がデータ上落ちている診断群分類をお示しして、その落ちている理 由は何ですか、というお聞き出し方をしましたので、特にDPC対象病院におきまして はこういう変化をやったということが記入されやすい調査票であるという一方で、DP C調査協力病院様のように包括評価が対象となっていない病院様に関しましては2年間 でどういう取組みを一般的に行いましたかという形でお聞きしておりますので、結果を 見ますとDPC病院様やDPC試行的適用病院様と比べまして、DPC調査協力病院と の調査結果の差が非常に著しく見えるのはそういった理由からでございます。  例えば臨床検査の変化につきまして、どういう対応が行われましたかということをお 聞きしますと、検査に関しまして、外来でできるものに関しては外来に持っていったと いう回答が、例えばDPC病院様のほう、これは大学病院でございますが、その割合が 多いということがございます一方で、変化がなかったという御回答も30%くらいあると いうことです。  DPC試行的適用病院様に関しては14年、15年のデータをお示ししているということ もあったかと思いますが、変化はなかったというものが50%くらいございまして、外来 でできるものに関して外来に持っていくというものが次に多かったという結果が出てい ます。画像診断に関しても同じような結果でございまして、外来で実施できるものに関 して外来に持っていったというものの割合が比較的多くなっているということでござい ます。  内服薬の変化に関しては次のページですが、割合として多かったのは中止が可能な薬 に関しては中止をしたということでその割合が多いということです。ただし変化がなか ったというものも50%近くございますので、その辺に関しては割り引いて考えていただ く必要があるだろうということです。また内服薬を後発品に切り替えたという割合も11 %くらいあるというところは比較的注目するところではないかと考えております。  同じく19ページですが、注射薬の変化というものに関して見てみますと、大学病院に おきましては変化なかったというのが43%と1番多いわけですが、多かったのが注射薬 の数を絞っていたという御回答やその必要ないものを止めたというものの割合が高いと なっておりまして、後発品に切り替えたという割合も15%くらいあるということでござ います。この調査結果に関しては今回病院単位での単純集計ということですが、アンケ ート調査に関してはそれをMDCごとに集計していくということができますので、今後 そういった結果も集計をしてみたいと考えているところでございます。 ○西岡分科会長  ありがとうございました。何か御質問、コメントはございますでしょうか。 ○池上委員  アンケートに回答したのを、例えばレジメンについては誰がどういう形で病院からそ の方に流れたのでしょうか。例えば複数の診療科が同じ肺がんの治療を行っているか、 それを単純に足したというふうに考えていいのでしょうか。 ○江浪補佐  今回の調査は厚生労働省の方から実際の各病院様の調査担当をされてる方に調査の依 頼を発送したということで、実際各病院様の中でこのレジメンの数に関して、どのよう に、実際にどなたが担当されて集計されたかということに関しては、特に指定をしてな いということです。もしそれを把握する必要があるということでしたら、幾つかの病院 に対してそれを聞き取りで確認することができると考えております。 ○池上委員  その点は全部をやる必要はないと思いますけれども、少し確認していただければ、ど の範囲まで、例えば肺がんに関してどこまで配ったかによって当然数も違ってくると思 いますので、幾つかの病院で数が違うかどうかを確認していただければと思います。も う1つ事実関係を御質問したいのですが、DPCを実際に使っている病院について、 14、15年度のデータを見せながら、ということですが、自分の病院のデータなのでしょ うか、それとも全体のデータですか。 ○江浪補佐  全体のデータです。DPC対象病院、特定機能病院の全体というふうに見てみます と、診断群分類ごとに見て、ある診断群分類では検査を受けたやつは下がっているとい う場合に全体としての結果を開示しておりまして、各病院様の方に各病院様の結果をお 返ししたという形で今回お返ししたということではございません。 ○伊藤委員  池上委員からのお答えになるかわかりませんが、調査票を作った担当の者として予測 をされた範囲でお答えをいたしますが、ほとんどの特定機能病院では抗がん剤について 薬剤部で管理をしております。レジメンセットを決めた上で出席しているところがほと んどだと思っております。したがって、回答してきたのは薬剤部の方がレジメンセット に基づいて回答してきたというふうに理解しております。 ○西岡分科会長  ありがとうございます。他御意見ございませんでしょうか。検査につきまして齋藤委 員のほうから何かコメントございますでしょうか。 ○齋藤委員  今社会保険病院で実際にデータが集まりますので、画像と検査は個々のことも含めて 調査が進行中でございます。もうしばらくお待ちください。 ○江浪補佐  今齋藤委員の方から御説明いただきましたが、実は先ほど御報告忘れてまして、3ペ ージ目のところの※ですが、社会保険病院様には外来に関しても非常に細かいデータを お持ちだということですので、実際に入院された患者様がその入院の前の外来でどうい ったことが行われたのかということを確認できますので、そういったことを今集計を進 めているところでございます。 ○西岡分科会長  よろしくお願いします。御質問、御意見ございますか。よろしいでしょうか。それで は続きまして、医療の達成度・患者満足度の調査で熊本先生お願します。 ○熊本委員  医療の達成度、患者満足度に係る調査について御報告させていただきます。1ページ 目の調査目的、班構成等に関しては去年7月、8月御検討いただいたとおりでございま す。調査方法も中の資料に実際の調査票を資料として加えております。  調査対象病院に関しては少し増えました。20病の特定機能病院を考えておりました が、4つの、具体的には順天堂大学、川崎医科大学、福岡大学、久留米大学の私学の方 から私大協の各担当先生の御協力等得まして積極的に調査説明会のほうで説明いたしま したら、参加していただけることになりました。  また昨年7月にはDPCが十分導入された後ということで、15年に導入された病院を 対象ということで考えておりましたけれども、施行適用の病院等の社会保険病院の5つ の病院からも参加希望が出て、実際のアンケート調査が1月にずれ込みましたのでアン ケート調査に参加していただけました。29施設を対象として調査を進めました。  次のページ、始めは今年度の中頃早期にこの調査をやる予定でございましたが、いろ いろな事情で実際は今年の1月17日から2月末までということで、データの提出期限が 終わっておりまして、今データの集計・エラーチェック等できょうは粗集計をお示しす るにとどまることになります。調査が遅れ、なおかつ1月から2月の末までになりまし たのは、国立大学病院等におきましても満足度調査の同時期に、満足度調査の依頼等あ りまして、その混乱を避けるために少しずらしたという事情等がございました。  それでは、調査票を飛ばしまして9ページからさらに御説明したいと思います。今、 お断りしましたように、まだ未回収のものも含まれておりますので、達成度調査に関し ては29施設中27。これはかなり集まってきておりますが、患者満足度調査に関しては24 施設で、まだ24施設の中でも全部集まっているものでございませんので、これからこれ に加えていくということになります。  続いて粗集計の結果を10ページからお示ししております。最初に医療達成度調査の方 からお話しておりますが、医師、看護師に聞きまして大体この割合で御返事をいただい ております。最初は理解度、続いて説明状況等お伺いしながら、きょう御説明するとす れば、クリティカルパスのことを御案内したいと思いますが、13ページにクリティカル パスの状況ということでは、よく利用されている、少し利用されているが6割を超えて いて、利用が変化している理由としては、DPCが導入されたからというのが4分の1 ありました。他にも他の理由等でクリティカルパスが利用されているという状況でござ います。  続いて14ページですが、医療内容が大きく変化したか、少し変化したかということは 2割であとはどちらとも言えない、あまり変化してないという方が、粗集計の段階です が、多かったのですが、これに関してまた医師・看護師、並びに診療科ごとのデータに 層別化もできますので検討してもらいたいと思います。  15ページ。看護、退院支援の提供等をお伺いすることができました。16ページでござ いますけれど、入院が遷延する場合に紹介転院を進める機会が増えたかということの状 況をお伺いしましたけれども、少し増えた、増えたというのは割合としては少ないよう です。入院目的の達成状況というのが16ページの下の欄ですが、7割から8割、どちら とも言えないところで見ますと、9割を超えるということでした。  続いて17ページが納得度ですが、これも今の達成状況と同じような数値が出ていると 思います。費用の説明等に関しては十分でない面が出てるかと思います。こういったこ とを含めてクロス集計をしていきたいと思います。  18ページからが患者満足度調査でして、説明に対する納得度に関してはかなり納得さ れたという割合が多うございました。費用に関しては説明の有無では4分の1があると いうことで、これは確か15年11月吉田委員の方からも出されたデータとほぼ同じだった ように思います。  19ページに関しては医療費、質問4は医師の字が誤字ですが、信頼感等お伺いして、 よく持てた、少し持てたで8割を超えている感じです。  20ページにかけて、入院、療養生活に対する満足度、医師との説明や支援のことに関 しても8割を超える方々から、不満はなかった、受けられたということが出ています。  21ページ。入院目的の達成状況に関しては、どちらとも言えないを入れますと8割。 退院の時期についての評価も8割の方々が適切、もしくはほぼ適切だったということを おっしゃっています。  最後の22ページですが、以前入院した経験がある方にDPCと、DPC以前の入院と を比較していただいたので、無回答というのはそういう経験がなかったということにな るのですが、その方々に変わりはないかという割合を質問したもので、変化したという ほうが少なかったようです。  これはまだ粗集計並びに未回収の部分がございますので、それを足し込みましてさら にいろいろなクロス集計をして、問題点があれば見つけ出すということをしながら進め ていきたいと思っています。以上でございます。 ○西岡分科会長  ありがとうございます。なかなかおもしろいデータが出ていると思いますが、何か。 齋藤委員どうぞ。 ○齋藤委員  この調査を進めようというひとつの動機はDPC導入が粗診粗療を招く恐れがないの かということで、それを患者の満足度あるいは医療従事者の業務達成感という側面から 見ようというものがあるわけです。  今回はDPC施行病院だけが対象ですよね。それを見る限り、かなり状況としては満 足度も達成度も高いのかなという気がしますが、厳密にいうとDPCではない病院では どうなのかという気もしないではないのですが、その辺、さっきの前回の入院との比較 という資料を出していらっしゃいましたし、DPCを導入しても決して粗診粗療や不満 足状態には陥らないのだという視点も是非おまとめの段階に入れていただきたいと思い ます。 ○西岡分科会長  ありがとうございます。よろしいですか。どうぞ。 ○原分科会長代理  クリティカルパスの件について伺いたいのですが、これはクリティカルパスの利用さ れてるという質問ですが、これは例えば30項目をその病院でやって、それをひとつずつ 使って30になっているのか、それとも10しかないのだけれど、そのうちの10を使ってる とそういう質問か、どちらでしょうか。 ○熊本委員  看護師また医師に直接聞いておりますので、そこの先生方が何らかの形で利用された ら利用したという形での御返事になっております。 ○原分科会長代理  完全に数であると。項目は関係ない。それは何か、満足度とどうなんでしょうか。 ○熊本委員  医療の達成状況の変化があったかどうかを見たいということで医師、看護師さんの職 種には聞いたということでございます。 ○柿田委員  ちょっといいですか。言いたいのは、患者満足度調査の回答率というか、退院患者サ イドにとかくいつもやりますと、良い返事が突出して、そういう方々がどれぐらいの回 答率があったのか、相当この御納得ある良い返事が多いのが気になるのですが。 ○熊本委員  粗集計の段階でこの資料には入れておりませんが、その数値を含めましてちゃんと御 報告したいと思っております。大体半数以上の方から御返事いただいたものの集計と今 の段階では考えております。 ○酒巻委員  よろしいですか。確かこの調査、閉封して回収するという形を取られたんですね。そ ういう意味では比較的正直な結果が返ってきていると思うのですが。私、実は働いてる 医師や看護師が半分ぐらいの人がDPC知らないという、あまりにもびっくりしている のですが。もう一度病院に帰ってやり直さなければいけないと思っているのですが。そ ういう意味では閉封したことの効果がこういうところに表われているのかと思いまし て。 ○熊本委員  達成度、満足度調査の中で、DPCに対する認知度、理解度を絡めて今後この結果を 評価していきたいとも考えております。 ○池上委員  調査票の配布先として、医療従事者、これは常勤者悉皆です、それから退院患者に関 してはこれは年齢とか除外規定をつけるのでしょうか。 ○熊本委員  退院患者の場合は回答するのは御本人ができない場合等ありますので、回答された方 の年齢と別個にそれは情報データとして扱えるようにしております。特に除外規定は設 けませんでした。 ○池上委員  医療従事者は。 ○熊本委員  医療従事者は大体1病院1000人超えるところもあるということで、実際診療に当たる 方と、定義付けは細かくしませんで、診療に当たっているかたを対象にしていただくよ うにお願いした次第でございます。 ○池上委員  念のために、それは病院の規模から考えて、ほぼ同じ割合の医療従事者に渡ったかど うかだけ確認いただいてよろしいでしょうか。 ○熊本委員  わかりました。 ○西岡分科会長  他に御意見ございますでしょうか。どうぞ。 ○吉田委員  複数病院から、できればパック密封してあったのですが、自分のところのデータ欲し いという希望あるのですが、それは可能ですか。 ○熊本委員  可能ですのでそのようにしたいと思います。 ○吉田委員  それを持ち返って反省材料にしたいというのが結構あるんですよね。当然でしょう ね。 ○西岡分科会長  他御意見よろしいでしょうか。それでは次の看護の必要度についてに移りたいと思い ます。小島委員のほうから御説明お願いします。 ○小島委員  それでは看護の必要度に係る特別調査の御報告をさせていただきます。  この調査の目的、班の構成等はお示ししているとおりでございます。資料10でござい ます。方法は2つ立ててございまして、DPC導入前後のと看護の必要度の変化に係る 調査で、過去の看護の必要度、看護業務量についてのデータを保有している病院2つが ございます。鹿児島大学医学部付属病院と、北里大学病院でその看護業務の変化につい ての調査、分析をしています。  もうひとつは次のページを御覧いただきますと、2)でお示ししてございますよう に、共通評価票、これは重症度・看護必要度に係る評価票というものがございまして、 あとで御案内いたしますが、それについて調査をしたものでございまして調査対象病院 はそこにお示ししてあります、5つの病院、国立の2施設、私立で2施設、民間病院1 施設ということでございます。  調査票も後で御案内させていただきますが、調査の実施状況につきましては12月後半 に説明会等いたしまして、調査票発送いたしましたのがもう暮れになりまして、年末年 始は患者様が少し減ったり手術もなくなったりということがございますけれども、1月 5日くらいから復帰を見込んで1月5日から3月5日までの調査期間でやっておりま す。今回の御報告は2月5日までの中間回収のものでさせて戴きます。ただいま3月10 日からのものはデータをチェックしてクリーニング中でございます。それで調査結果の 粗集計を御報告したいということでございます。  まず3ページ目を御案内させていただきますが、これらは私どもの北里大学病院の報 告です。2つございますうちの鹿児島大学医学部附属病院の方は今もう少しで調査が完 成いたしますので次の機会に御報告をさせていただくこととなります。本日はKNSに ついての説明をさせていただきます。このKNSの考え方とは看護業務量の測定方法に は原型評価と因子評価というのがございますが、KNSは後者のものでございます。患 者のニーズに対する看護サービスの項目についてケアの個別的な要素ごとに評価して参 りまして、実施に対しましては直接ケアをチェックガイドに沿って36項目入力をして参 ります。そして看護師の必要人数をニードナース値として出しまして実働のナースと比 較することで、忙しさを比で出していくということでございます。  KNSの考え方は次に真ん中にございますように、看護業務量に影響を与えますのは 患者の状況でございます。患者の状況に対応いたします看護行為は直接ケアであるとい う考え方に基づきます。看護業務におきます直接ケアと間接ケアは比例関係にあるとい う考え方で看護業務量全体の因子評価を測定するということになります。  その看護直接ケア時間というのは看護業務全体に占める直接ケアの割合、直接ケアに 係る時間の点数化、直接ケアXを合算したものでなっていきます。この細かなことにつ きましてはきょうは時間がございませんので文章にまとめてございます。8ページ以 下、23ページまでございますが、その後半の21、22、23ページのところに詳しく御案内 をしておりますので御覧いただければと思います。KNSの開発経過は3ページにござ います。御参照いただきたいと思います。  次4ページですが、これがKNSのチェック項目と患者タイプでございます。KNS は1〜36項目ございまして、そこにチェック項目と配点と対象・主な内容をお示しした とおりでございます。それから一番下の方に患者タイプのことが書いてございますが、 片一方はタイプの0〜1、2、3、4、5とございまして、0はセルフケアつまり御自 分で自分のことができて、何も手がかからないという患者でございますけれども、タイ プ1というのは少量のケア、タイプ2中等ケアというのが、いわば一般病棟にお入りに なっているというふうに御理解いただければよろしいと思います。タイプ3ハイケアは 個室に管理をしたり、今で言うハイケアの患者が当たります。それから集中タイプ4の 集中ケアはICUに入るような患者さん。タイプ5 重症ケアと言いますのが、ICU に入ってもなおかつ急変の恐れがあって高いケアを必要とする患者ということでござい ます。  次の5ページに進んで参りますが、これはDPC導入前後の看護の必要度に係ること につきましては私どもの調査はDPC導入前の1999年から2003年の4月までがDPCの 前でございます。導入いたしましたのが2003年の5月でございますので、2003年の5月 から2004年の7月までがDPCの導入後ということでその2群間で4年間と1年3カ月 のものを2分間で比較をしているということで進めて参りました。今お示しいたします 病院の状況といいますのは、看護業務はDPC導入以来は多様な要因が絡んでおります ので、そのための当院の看護業務量の影響を及ぼしているであろうと推測されます医 療、看護の状況を過去5年間、推移でお示ししておりますのが、表1、表2、表3でご ざいますが、表1で特に大きく変化をしておりますのは平均在日数が1999年の19.6日か ら2003年の15.9、ただいまも15.9。これは低い時高い時がございますが、ほぼこういう 推移でございます。病床の回転率も1.56から1.92と率が高くなっております。  それから、表の2のところで患者の年代の変化でございますが、ここで特に注目すべ きことは、60歳以上の方が1999年からみますと36.7%から41.9%と高齢者が多くなって おります。ということは看護業務、手のかかり具合が増加するということです。表3は 2004年4月1日現在の職種の紹介でございますが、これは各職種の勤務状況でございま す。これは医師461、看護師、保健師、助産師882で准看護師が4人おりますから886が ナースということになります。補助者114。以下コメデカルと事務職すべてそこにお示 しした通りでございます。1958人が勤務しております。表に示してございませんけれど も、私どもの看護職員の平均年齢は29.5歳で平均勤続年数は6.2年ということで、大変 若い集団でございます。過去5年間で大きな変化はございません。  次の6ページを見ていただきたいと思いますが、表4でお示ししてございますが、こ れはDPC導入前後の看護業務量の比較でございます。これは1カ月当たりの直接看護 業務量の変化で、3つのシフトの合計でございますが、このデータの数でございます が、DPC導入前は410万データ、導入後は117万データでございますので、合わせて 527万データをいじっております。 そこにお示ししてございますように入院退院が増 え、死亡が増え、病棟内定床とか外出外泊が減っております。増えたもの減ったものが p値で示してあります。  表5はDPC導入前後の同じく2群間でデータ数は410万と117万でございますが、こ の2群間の差で高い有意差がございましたのは、真ん中移動リハビリ、大21分以上で す。在日数の短縮化やクリティカルパスの導入がございまして早期離床を勧めており、 高齢者が増えているということに伴いまして、1つ1つの動作時間が延長していること に関連していると考えております。  もう少し下りていただきまして、バイタルサインの大というのが大変増えております が、これもDPC導入後のいわゆる重症患者でありますハイケア、集中ケア、重症ケア が増えていることだと思います。清潔大も増加がございますが、これも自立度の低い患 者の状況を表しています。これは重症ケアの増加に伴い、また褥そう対策に伴う看護が 診療報酬の点数にも反映しておりますし、重要なケアでございますので、それも反映し ているということになります。  下のほうに、その他の処置検査大、中、小というものが増えておりますけれども、そ れも重症患者が増加をしていると予測されると思います。著しく減少しているのは、一 番ラストの特別な治療と指導と、特別な心理精神的なケアというところですけれども、 これはひとつには特別な指導の減少はクリティカルパス32%ぐらいを取り入れておりま すが、クリティカルパスが導入されたことと、インフォームドコンセントの浸透が随所 にみられるようになりましたので、まとめてしなくても至る所でそういったことが行わ れている表れではないかと読んでおります。  それからラストの特別な心理精神的なケアですが、非常に重篤な患者が多うございま すが、予測的にアセスメントを行う。そして専門的チームでケアをするということで、 非常にそれが減少しておりますことと、継続的に30分そこに関わるということがなかな か難しゅうございますので、そんなふうに推測しておりますが、今後の検討課題となり ます。  それから表6につきましては、最後の7ページのタイプ別のことでございます。先ほ どご紹介しましたように、このタイプのタイプ0、1、2、3、4でタイプ0、1が減 っておりまして、タイプ2中量のケア、看護業務量が比較的少ない患者が、減っており ますが、タイプの3、4、5が非常に増えております。つまりハイケア、集中ケア、重 症ケアが増えております。タイプ3はハイケア・個室管理、4の集中ケアはICU入室 患者でございます。5のタイプは重症患者でICUでも急変の恐れのある、高いケアを 必要とする患者のことで、総じて非常に高速回転の中で、重症患者をたくさん扱って、 医療関係者が大変な努力をして1人1人の業務にかなり負荷がかかり疲労、疲弊した形 でがんばっているというのが大きい特徴になろうかと思います。  それでは、次の説明に移らせていただきます。おめくりいただきまして、24ページ、 これが2つ目の共通評価票の重症度看護必要に関わる評価票を用いた調査でございま す。これは病院の概況を聞いておりますのが、24、25ページでございます。それから26 ページも入院の病棟の状況を聞いているものでございます。その次の27ページが調査票 でございます。これは診断群分類の中で平成15年度の既存患者調査結果がございまし て、その中の患者数の多かったDPC、臨床的看護の必要度が高いだろうという病棟か ら上位10疾患に該当するものを選んでDPCコード14桁を書き出して見ていったもので ございます。お示ししたとおりで脳外科、眼科、肺、外科心臓、胃、消化器、肝、乳 房、前立腺、子宮、皮膚、全体的に見て看護必要が高いところを選んでおります。そこ に調査票をお示しした通りでございます。  次の表は28ページをおめくりいただくと、調査票2がございます。これはAとBにな っておりまして、Aスコアはモニタリング及び処置機能で1〜15項目ございます。Bは 患者の状況を表し13項目ございます。AB総合点を見てどれぐらい手がかかるかという ことで、Aスコア16点、Bスコア20点これを合わせると36点になるということでござい ます。  29ページ以下は、それを毎日つけて入院から退院まで1人の患者をすべてつけていっ て最後にトータルするということでございます。31ページは共通評価票の重症患者必要 度に関わる調査でこれはまだ中間評価でございますけれども、対象医療機関はお示しし まして、国立が2、私立が2、民間病院が1となっておりまして、1月1日お正月明け でございますので立ち上がりも悪うございましたけれども、2月5日までの1カ月をま ず中間調査しまして、この中間の報告でございます。調査結果は、回収状況は31ページ にお示ししてございますように、全部で850集まりましたが、321のところを今集計して おるところでございます。  病院別、患者属性は男性女性半々でございます。32ページを御覧いただきますと、疾 患別患者数、平均年齢、平均在日数もお示ししてある通りでございます。それから、4 )の疾患別の入院日数と重症度、看護必要度の分布でございますけれども、この見方は 左のほう、1日の入院当たりの入院日数でございます。それから縦軸がスコアでござい ますが、これは毎日のスコアではなくて、1入院の入院から退院までの全部トータルし たものがここに表れておるものでございますが、例えば脳梗塞は患者数が16で平均在日 数が10.38、重症度看護必要度が右側の表でございます。これが下の横軸がスコアにな っておりまして、縦軸が人数でございまして、一番高い点数が46.25、入院から退院ま ででございますので、そういうことの見方で見ていただけばよろしいのではないかと思 います。脳梗塞が一番得点が高く出ております。その次の白内障で出ておりますのが、 5.95、スコアは8.97ということでこれが最も少ない点数で出ております。  33ページ以下はその選びました疾患群でお示ししてある通りでございますので、それ を御覧いただきたいと思います。それから、36ページのところを御覧いただきたいと思 いますが、これは平均在日数までの入院結果の比によります重症度看護必要度の類型で ございます。これは横軸には入院の経過日数を書いてございます。縦軸のほうは、親軸 のほうは重症度看護必要度の類型でございますので、やはり脳梗塞のほうの急カーブ、 それから白内障がこのようなカーブになっておりますけれども、選びました疾患群をプ ロットしたものでございます。  まだ途中経過でございまして、今後の病院間、スコアの比較、たくさんの検討事項が 残っておりますけれども、本日はこの粗集計をもちまして中間報告とさせていただくと いうことでございます。以上でございます。 ○西岡分科会長  ありがとうございました。詳細に報告していただきまして、まだ鹿児島の報告その 他、更なる報告を追加していただけるということで、特に何か池上先生。 ○池上委員  詳細に分析されたんですけど、比較される前にDPC導入前を一括して410万データ と導入後の117万データを比較するのは適当でないと思います。と言いますのは、DP C導入の有無にかかわらず経過として高齢化や重症化は進んでるので、導入前の1年間 と導入後の1年間を比較しないと、大体のDPCの影響を見ているわけではないので歴 史的な傾向だけだと思いますから、これだけのデータがあるので、それは参考値として 2000年のデータを見るのはいいでしょうけれども、あまり導入の影響を見るという観点 からは適切ではないのではないかと思います。  それからもう1つはせっかくKNSで点数を出したのでタイプ別ではなく、それぞれ の累積度数分布を見て、それでどういうところが変わったかを素点で見たほうが、タイ プ別で見るよりも参考になるのではないかと思いますのでお願いしたいと思います。あ りがとうございました。 ○小島委員  ありがとうございました。今先生指摘下さいましたDPC導入前後のトレンド見るも のも必要であるとの意見を承ったことがございますので、さかのぼって5年間ぐらいの トレンドを見ながら、なおかつDPC前後はどのようであるかを考えて比較してみまし たので、今の御意見をまた参考にさせていただきます。 ○西岡分科会長  齋藤委員。 ○齋藤委員  同じことですけど、前に1990年から2003年まであるので、その間はDPC導入前は変 わっていたのかどうかなと思いながら見ていたのです。 ○小島委員  ありがとうございました。 ○信友委員  看護量の変化、経年変化がわかったんですが、ここでの1つは、間接的にしか推測で きませんが、それがナースに耐えられるのかどうか、マンパワーの経年変化がどうなの か、超過勤務時間が記録に取れているかわかりませんが、どういう経年変化してるの か、退職のことも言われましたが、退職理由に変化が来てないか。その3つが取れるよ うであれば、この変化に耐えられているかも推測がつくんではないかと思うので。 ○小島委員  先生は非常に重要なことご指摘いただきまして、確かにマンパワーが耐えられるかと いうことで、経年数データで取ってますと、毎月ニード値と実働ナース値の差が出ます ので、例えば2005年2月ですと、ニード比と実際のナースを比較しますと、すべての病 院事由で57人ぐらい不足しているというデータが全部算出して参りますので、そういっ たものをみて非常に大変な状況の中でやっているということは数値化できます。  ただそれだけでものを言うのは危険でございますので、幾つかもう少し数値化した中 で述べさせていただきたいと思いますし、退職の理由等につきましても、御意見いただ きましたように先ほど満足度が高いということが出ていますけれども、もう少しそれだ けに含まれないものもあるなと感じるところもございますので、それも含めてまた御意 見としてちょうだいしたいと思っております。  こうした考察の中にもそういった問題はまとめました最後のまとめの文章のところに も少し今、先生が御指摘くださいましたことも述べておりますので、御覧いただいて御 意見いただきたいと思います。 ○西岡分科会長  ありがとうございます。ちょっと時間がオーバーして参りましたので、もう1つ残っ ておりますので、最後のアウトカム評価につきまして事務局のほうから御報告をお願い いたします。 ○江浪補佐  それでは、右上の資料でもともとD-10だったと資料、今11番に修正していただきま したアウトカム評価、臨床指標、医療機能の評価に係る特別調査についての概要を御説 明申し上げたいと思います。  この調査でございますけれども大きく分けまして、2種類の調査からなっているとい うことでございます。1つは7月までの10月までの退院患者に係る調査から集計できる 項目はないかが1つ。もう1つは病院様のほうに対しまして、アンケート調査をやりま して、その中で一体どういうことが把握できるのか、ということをやっていくという内 容でございます。1枚めくっていただきまして、2ページ目のところでございますけれ ども、調査の実施状況というのがございまして、昨年の12月17日に調査の説明会を行い ました後に、調査票の発送、ということがございまして、現在データを集計して分析を 行っているところでございます。資料の3ページからそれ以降、11ページ目までござい ますのが、各病院様のほうにお送りしました調査のフォーマットでございます。  例えば外来の状況がどうであるのかとか、教育研修機能はどうなるかということに関 して、御質問をさせていただく内容です。12ページ目には7月から10月までの退院患者 に係る調査の中で把握可能な指標はないかとまだ案をつくっている段階でございますの で、それぞれごとに集計を行いまして、結果が出たものに関しましては、次回の分科会 の中で御報告申し上げたいと思います。  本日粗集計ということで御報告できますのは、13ページから別紙2ということで、病 院様のほうに行いましたアンケート調査の結果につきまして、集計結果の概要を御報告 したいということでございます。13ページ調査対象病院全部で249カ所に発送させてい ただきましたけれども、集計の対象は現在227病院、およそ9割ぐらいの病院様を対象 にした集計ということでございます。  14ページには今回集計しました項目の概要、どういった項目に関して集計したかとい うことを載せたものでございます。これに関しては15ページを見ていただきますと、例 えば外来診療の状況ということに関して、左側に前回提出集計表と書いてまして、右側 に今回集計結果と書いてありますけれども、これは何かと申し上げますと、平成15年 度、平成16年4月の改訂に向けての議論の中で過去に1回中央社会保険医療協議会のほ うに同様の調査の状況を御報告申し上げているわけでございます。この左側の欄の前回 提出集計というのは、中央社会保険医療協議会のほうに厚生労働省からこういうアンケ ート調査を行ってこういう結果でした、という御報告をした時の数字で、右側に今回集 計結果と書いてありますのは、今回の調査の中で御回答いただきました内容に関しまし て数字を集計したものでございます。  例えば照会率を見ていただきますと、前回提出集計というところで照会率が何%かと いうところに病院の数を書いてまして、平成15年度の調査の時には14年、15年の11月実 績ということでございます。今回は平成15年度の7月から10月までの値ということでお 聞きしておりまして、DPC病院、大学病院、試行的適用病院、調査協力病院ごとにど れぐらいだったのかが、病院数で載っているわけでございます。  構成比となっておりますのは、DPC病院70病院からの回答でございますけれども、 それに関して分布がどうなっているか、割合で載せたというものでございます。以降、 それぞれ順番に載せておりまして、例えば17ページには高度先進医療の承認件数という ものが載っておりましたり、18ページには教育研修機能ということで例えば指導医の数 とか、研修医の数とか、そうしたアンケート調査ということでございます。  更に例えば20ページにいきますと、病理の解剖の数でありますとか、21ページには地 域医療との連携状況という表も載せてございまして、22ページ目には医療の安全に関す る取り組みというものがあるわけでございます。その後後半に参りまして、27ページに 看護師配置の実績が、また28ページには医療の質に関する取り組みというものがあるわ けでございます。このページだけは上下に段を組んでありますが、下のほうが今回の集 計結果でございます。クリニカルパスの導入の割合でありますとか、そういったことが 見えるような集計になってございます。時間がございませんので、今回は粗集計という ことですので、この中で外れ値とか、おかしなデータに関してはこれから更に病院様に お問い合わせをしながら、回収率を高めていきたいということで御報告のほうは以上で す。 ○西岡分科会長  ありがとうございました。今の御報告に対しまして、何か御質問あるいはコメントは ございませんでしょうか。それでは少し時間がオーバーしてしまいましたが、御議論を 踏まえまして、各委員のほうで資料の修正をお願いしたいと思いますし、また更にデー タを追加して完成していただきたいと思います。  本日の会議の冒頭でお話申し上げました通り、本年度の実施いたしました調査の結果 につきましては、中央社会保険医療協議会の診療報酬基本問題小委員会に報告すること になってございますので、次回4月中旬ぐらいにこの会議を再度、やらせていただきま して、意見をまとめていきたいと思っております。その次の分科会におきましては、D PC導入の影響と評価に関わる調査項目、及び調査の視点に添った御意見をしていただ くとともに更に今後の取り組みについて御議論いただきたいと思っております。  年度末年度初めということで大変お忙しい時期ですが、どうぞ御協力方、お願い申し 上げます。本日予定いたしました議題は以上でございます。委員の先生方、何か他に追 加がございましたらお願いしたいと思いますが。もし何もないようでございましたら、 これで本委員会を終了させていただきたいと思います。それから、きょうの御議論で、 何かこの点もということがございましたら、また事務局のほうにお申し出いただくと非 常にありがたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。本日はどうも御協力あ りがとうございました。                                     ―了― 【照会先】  厚生労働省保険局医療課医療係  代表 03−5253−1111(内線3276)