第12回多様就業型ワークシェアリング制度導入実務検討会議議事要旨
日時 | : | 平成17年3月22日(火)15:00〜17:00 |
場所 | : | 厚生労働省共用第7会議室 |
出席者 | : | 今野座長、小澤、北浦、武石、田村、成瀬、茂出木の各参集者 |
議題 | : |
1 | 多様就業型ワークシェアリング業種別制度導入事業の状況について
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2 | その他 |
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議事要旨 :
1. | 多様就業型ワークシェアリング業種別制度導入事業の状況について |
(1) | 日本百貨店協会から平成16年度の取組状況を説明後、質疑応答
○ | 当協会では、就業者全体を「ワーク・フォース」と捉え、これを最適にマネジメントしていく手段として多様就業型ワークシェアリングを検討するということから「多様就業型ワーク・フォース」というテーマを掲げて取り組んでいる。平成16年度前半は、業務と人材のあり方を掘り下げる必要があるという観点から百貨店における職務についての分析を行い、後半は大手百貨店5社に取組事例の紹介を求めた。また、就業者ニーズを分析するために就業者を対象としたアンケート調査を実施した。
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○ | 1年目から2年目にかけて、1日当たりの勤務時間がフルタイムかパートタイムか、雇用形態が有期か無期かなど就業形態を切り分け、百貨店の業務とそれぞれの就業形態がマッチしたところにどのような条件の働き方が考えられるかを整理した。
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○ | 事例研究協力5社における事例施策
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施策名称 |
概 要 |
高島屋 |
有期雇用契約社員の戦力化 |
職種と働き方に基づいた有期雇用社員の雇用管理区分の設定、能力発揮ステージの強化、全雇用形態の戦力化 |
伊勢丹 |
社員と有期契約社員の労働条件の均衡・均等化に向けた検討 |
「伊勢丹における従業員待遇の考え方」の明確化、各雇用形態における労働条件の再整備 |
三越 |
要員ミックスの推進 |
要員と仕事及び処遇のマッチング、売場形態毎の適正要員配置の検討 |
大丸 |
セールスパートナー制度の拡充 |
接客販売専門の契約社員に対するモチベーション喚起策と業務領域の拡大 |
阪急 |
特定社員制度の導入 |
契約社員に対する成果主義に基づく評価(生産性に応じた処遇)の実現 |
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○ | 5社の事例から、就業形態ごとに役割を明確にし、それに伴って業務を切り分け、さらに役割とパフォーマンスに応じた処遇を体系的に明示しようとしているという共通のメッセージが得られた。
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○ | 多様就業型ワーク・フォースの実現プロセスを、(1)多様な就業形態を前提にした業務の設計、(2)最適要員体制の確立、(3)成果に見合った処遇、(4)中長期的な就労インセンティブの実現、とまとめた。 |
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(2) | 社団法人情報サービス産業協会から平成16年度の取組状況を説明後、質疑応答
○ | 情報サービス産業における多様就業モデルとして、短時間・短日勤務制度、在宅勤務制度に着目。短時間・短日勤務制度では、業界版普及モデル、育児・介護及びその他の適用拡大モデルの検討、短時間・短日制度の補完的制度の検討を、在宅勤務制度では、業界版普及モデルの検討を実施。また、成果重視型労働制度についても、上記制度と関連づけて検討している。
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○ | モデル実施企業7社において、企業内委員会での検討、各企業で取り組むテーマについての実態調査、マニュアル作成等の事業を実施。
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テーマ |
事業内容 |
A社 |
短時間・短日勤務制度及び在宅勤務制度の運用管理の高度化 |
・ | 従業員向けガイドブックの作成 |
・ | マネジメントマニュアルの作成 |
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B社 |
短時間・短日勤務によるジョブ・シェアリング制度の導入 |
・ | 中高年短日勤務者の活用によるジョブ・シェアリング |
・ | 短日勤務者の活用による業務変動への対応 |
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C社 |
短時間勤務制度及び在宅勤務制度の運用の見直し |
・ | 育児短時間勤務制度利用者を対象にアンケート調査実施 |
・ | 現行制度の課題整理 |
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D社 |
複数就業制度の検討 |
・ | 複数就業制度に対する社内ニーズの把握 |
・ | 複数就業制度の運用に関する課題整理 |
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E社 |
在宅就労制度の活用のための運用ルールの確立 |
・ | 業務発注に関する社内ルールの整備 |
・ | 在宅就労者の積極活用に向けた方策の検討 |
・ | 在宅就労者の処遇と待遇に関する検討 |
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F社 |
経営における短時間勤務制度と在宅勤務就労制度の活用 |
・ | 現行制度に関するヒアリング調査(就労時間限定勤務、就労日選択制、就労月選択制、在宅勤務) |
・ | 経営戦略現行制度の課題整理 |
・ | 活動プログラムの策定 |
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G社 |
既存制度の活用と自己啓発型の短時間勤務制度への取組 |
・ | 既存制度に関するアンケート調査(選択労働時間制、短時間勤務制、在宅勤務制) |
・ | 時短勤務に関するヒアリング調査 |
・ | 自己啓発を目的とした短時間勤務の試行 |
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○ | 今後の進め方については、平成17年半ばまでに各企業におけるモデル事業を完結し、情報サービス産業協会版のモデルを構築(ガイドブックを作成)する。次年度後半は、評価委員会(仮称)を設置し、モデルの検証を行う。 |
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2 | 事務局より、次回の日程について、4月13日(水)10:00〜12:00に開催し、多様就業型ワークシェアリング業種別制度導入事業を実施している4団体中残りの2団体である(社)日本自動車工業会及び東京経営者協会から事業の状況を聞く旨説明。 |
照会先:
雇用均等・児童家庭局 短時間・在宅労働課 企画法規係
電話03−5253−1111(内線7876)
多様就業型ワークシェアリング制度導入実務検討会議開催要綱
1 | 趣旨
多様な働き方を推進する多様就業型ワークシェアリングに取り組んでいくためには、企業の活力や経営効率・生産性を高め、雇用機会を拡大し、労働者がその能力を十分発揮できるようにし、多様な働き方が労使双方にとって適切な選択肢として位置付けられる必要がある。しかしながら、例えば短時間正社員制度を導入しようとすると、社会保険料をはじめとする人件費コストの増大への対応、業務の円滑な引継や分担の方法、その他解決すべき問題点が多く、企業においても導入になかなか踏み出せない現状にある。
そこで、本検討会議では、多様就業型ワークシェアリングの業界、企業での普及促進を図るため、制度導入に当たって生じうる問題点及びそれに対する解決策をできるだけ具体的に提示し、当該企業における制度導入検討の際の参考に資することとする。
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2 | 構成等
(1) | 本検討会議は、雇用均等・児童家庭局長が企業の労務管理に詳しい学識経験者、実務者等の参集を求めて開催する。 |
(2) | 本検討会議には、必要に応じ、関係者の出席を求めることができる。 |
(3) | 座長は、構成員が互選し、座長代理は座長が指名する。 |
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3 | 検討事項
本検討会議では、以下の事項について検討を行う。
(1) | 多様就業型ワークシェアリングを企業に導入する場合の選択肢の検討 |
(2) | (1)で得られた各選択肢について、制度導入に当たって生じうる問題点のピックアップ |
(3) | (2)の問題点に対する解決策の検討(利用しうる既存の助成金の精査を含む) |
(4) | その他、多様就業型ワークシェアリングの導入を後押しすると考えられる事項の検討 |
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4 | 運営
本検討会議の庶務は、厚生労働省雇用均等・児童家庭局短時間・在宅労働課にて行う。 |
多様就業型ワークシェアリング制度導入実務検討会議参集者名簿
平成17年1月1日現在 |
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氏名 |
役職 |
○ |
今野 浩一郎 |
学習院大学経済学部経営学科教授 |
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荻野 勝彦 |
トヨタ自動車(株)人事部企画室担当部長 |
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小澤 明子 |
日本サービス・流通労働組合連合中央執行委員 |
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北浦 正行 |
社会経済生産性本部社会労働部長 |
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武石 恵美子 |
(株)ニッセイ基礎研究所上席主任研究員 |
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田村 雅宣 |
日本労働組合総連合会総合労働局中小労働対策局長兼労働条件局長 |
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土田 道夫 |
同志社大学法学部教授 |
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成瀬 豊 |
全日本電機・電子・情報関連産業労働組合連合会書記次長 |
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茂出木 幸二 |
日本経済団体連合会組織協力本部長 |
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山極 清子 |
(株)資生堂CSR部次長 |
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(敬称略・50音順、○は座長) |