05/01/26 中央社会保険医療協議会総会平成１７年１月２６日議事録


０５／１／２６　中央社会保険医療協議会
　　　　　　　　　第５９回総会議事録

(1)日時　　平成１７年１月２６日（水）１１：１７～１２：１２
(2)場所　　厚生労働省専用第１８会議室
(3)出席者　星野進保会長　村田幸子委員　土田武史委員
　　　　　 青柳親房委員　対馬忠明委員　小島茂委員　宗岡広太郎委員　大内教正委員

　　　　　 飯塚孜委員　松浦稔明委員　櫻井秀也委員　松原謙二委員　青木重孝委員
　　　　　 野中博委員　佐々英達委員　黒﨑紀正委員　漆畑稔委員
　　　　　 針ヶ谷照夫専門委員　岡谷恵子専門委員
　　　　　 ＜事務局＞
　　　　　 中島審議官　麦谷医療課長　石原調査課長　川原医薬食品局審査管理課長　他
(4)議題　　○第１４回医療経済実態調査について
　　　　　 ○高度先進医療専門家会議の検討結果について
　　　　　 ○医療用具の保険適用について
　　　　　 ○その他
(5)議事内容

○星野会長
　ただいまより、第５９回中央社会保険医療協議会総会を開催いたします。
　本年初めての総会でございます。本年もよろしくお願い申し上げます。
　本日は、大島専門委員が御欠席です。
　なお、保険局長は公務によりまして先ほど退席されました。
　それでは、議事に入らさせていただきます。
　今日は、医療経済実態調査、高度先進医療専門家会議の検討結果、医療用具の保険適
用という３つ議題がございますが、まず、医療経済実態調査について議題としたいと思
います。
　第１４回医療経済実態調査につきましては、医療機関等調査と保険者調査について、
先ほど開催された調査実施小委員会において調査結果が取りまとめられましたので、調
査実施小委員会の土田小委員長の方から御報告をお願いいたします。
　よろしくお願いします。

○土田小委員長
　それでは、第１４回医療経済実態調査の調査結果につきまして御報告申し上げます。
　この調査は、病院、診療所などにおける医業経営等の実態を明らかにし、社会保険診
療報酬に関する基礎資料を整備することを目的として実施したものでございます。医療
機関等調査につきましては平成１５年６月の状況を、また保険者調査につきましては平
成１４年度の状況を、それぞれ調査しております。
　このたびの調査に御協力いただきました医療機関、保険薬局、保険者の皆様方に対し
ては、この場をおかりしてお礼を申し上げたいと存じます。
　また、第１４回医療経済実態調査につきましては、先ほど開催されました調査実施小
委員会におきまして審議を行いました。その結果について御報告申し上げます。
　なお、具体的な内容につきましては、後ほど事務局の方から御報告申し上げます。
　それでは最初に、医療機関実態調査につきましては、平成１５年１１月２６日に御報
告いたしました速報値の集計と同じように、介護保険事業の影響が生じないよう、介護
保険事業に係る収入のない医療機関等のデータを中心に集計しております。１つには、
今申し上げました介護保険事業の収入がない医療機関等の集計を取りまとめたものでご
ざいます。この集計には、従前からの特定機能病院などの集計のほか、今回から新た
に、病院の機能別として地域医療支援病院、回復期リハビリテーション病棟入院料算定
病院などの集計や、各医療機関等における借入金の状況の集計などについても取りまと
めております。
　それから２つ目には、参考として、介護保険事業の収入がない医療機関等及び介護保
険事業の収入のある医療機関等の医療保険に関する集計、回答のあった全施設の医療保
険部分を集計したものを取りまとめたものがございます。
　それから３つには、これも参考として、介護保険事業の収入のない医療機関等及び介
護保険事業の収入のある医療機関等の集計、これも同じように回答のあった全施設の医
療保険部分と介護保険部分をあわせて集計したものでございます。
　それから次の保険者調査につきましては、医療保険制度の平成１４年度決算の状況
を、また平成１４年度末における健康保険組合と共済組合が保有している土地及び直営
保養所、保健会館の状況をそれぞれ取りまとめたものでございます。
　なお、この調査結果につきましては、先ほど開催されました調査実施小委員会におき
まして幾つかの御意見が出されましたが、そういうのを踏まえながら、あわせて御報告
させていただきたいと存じます。
　以上、調査結果の御報告でございます。事務局の方で詳しい説明をお願いします。

○事務局（堀江保険医療企画調査室長）
　私の方から、医療機関等調査の概況につきまして御報告させていただきたいと存じま
す。
　中医協総－１－１をごらんいただきたいと存じます。今土田小委員長の方から報告が
ございましたけれども、調査の概要といたしまして、１ページでございますけれども、
この調査は１５年６月に実施したものでございまして、抽出率といたしまして、病院、
一般診療所、歯科診療所、保険薬局につきまして、５分の１、２５分の１、５０分の
１、２５分の１というふうになってございます。それから病院につきましては、今回新
たに地域医療支援病院、社会保険診療報酬におきます回復期リハビリテーション病棟入
院料算定病院などにつきましては、例外的に２分の１の抽出をいたしまして病院の調査
の中に入れてございますので、御留意お願いしたいと思います。
　それから注２としてございますように、特定機能病院、それから歯科大学病院につき
ましては、病院とは別途にすべての施設を調査対象とさせていただいてございます。調
査施設数、有効回答施設数の状況は、１ページの下の方にございますとおりでございま
して、病院を例にとれば、１，８８６の調査施設数としたところ、回答をいただきまし
たものが１，１５２施設でございまして、回答率として６１％で、そのうちの有効回答
数が１，０５６で、回答されたものの中の有効回答率として９１．７％、調査施設数全
体から見た有効回答施設数として見ますと５６％程度と、こういうふうになってござい
ます。以下、一般診療所、歯科診療所、保険薬局というふうになってございますし、特
定機能病院、歯科大学病院につきましても掲載されてございますので、よろしくごらん
いただきたいと存じます。
　５ページをごらんいただきますと、土田小委員長の方からお話がございましたよう
に、介護保険事業の影響が生じないよう、介護保険事業に係る収入のない医療機関等の
データを中心に集計をしてございまして、そちらについて御報告させていただきたいと
存じます。
　一昨年の１１月２６日に速報を出しましたときと比較いたしまして、５ページの下の
ところの右の方でございますけれども、病院の有効回答施設数が６３２となってござい
ますが、速報時点では６２６でございました。一般診療所については１，０３６とござ
いますけれども、速報のときは１，０３４でございました。それぞれ６施設、２施設、
確定数値としては増えてございます。歯科診療所、保険薬局については変わりません。
　それから、次に８ページをごらんいただきますと、一般病院の医療法人の収支といっ
たところを見ていただけるようになってございまして、収入といたしまして、１３年６
月、１億１，５００万円余りだったものが１億５，５００万円余りになってございまし
て、金額の伸び率として３４．５％。それから医業費用といたしまして、１億９００万
円余りだったものが１億５，１００万円余りということで、金額の伸び率として３８％
ということでございます。医業収支差額といたしまして、６月分でございますが、５３
４万円余りだったものが３３３万円余りということでございまして、収入に対する構成
比率としまして、４．６％だったものが２．１％になっておりますというようなこと
で、伸び率としてマイナス３７．７％ということでございます。病院の部分につきまし
ては、収入も費用も増えてと、こういうふうに見えるわけでございますけれども、平均
病床数といたしまして、１１５病床だったものが１３２病床に増え、今回の分は大規模
な病院が集計されたというところが注意点でございまして、その辺は、先ほどの地域支
援病院などの部分につきまして２分の１集計して、そのあたりの病院については比較的
大きな病院が多かったというところが一つの要素になっていることを御報告申し上げた
いと思います。
　その次に、国立病院、公立病院、公的病院等についての集計がございます。国立病院
などにおきましては、給与費などの額が大きくなっているというところがございます。
　１０ページをおあけいただきまして、一番左が法人・その他というところで、今の部
分、国立などや、医療法人などを含めたものの合計というふうになってございます。
　その次に個人病院でございますけれども、個人病院につきましても、同じように、収
入と支出がこのようになってございますということでございまして、一点注意していた
だきたいのは、法人立でない個人立の病院、あるいは後からも出てまいりますけれど
も、医療機関等につきましては、開設者の報酬は給与費の方には入っておりませんで、
医業収支差額の方に入っていて、その医業収支差額の方は開設者の報酬と、そのほかに
建物、設備などの改善を行うための内部資金に充てられることが考えられますというこ
とで、注のところに明記させていただいているところでございます。
　１３ページの方をごらんいただきますと、一般診療所についての集計に移ります。一
般診療所のまず基礎数値といたしまして、従事者の状況ですとか取扱患者数、１日当た
り外来の患者さんがどれぐらいいらっしゃっているかといったようなこと、それから院
外処方の状況などをごらんいただけるかと思います。
　それから、１４ページをごらんいただきますと、一般診療所個人、法人でない部分で
ございますけれども、につきまして集計がしてございまして、１４ページの右のところ
に全体とございますけれども、これは有床診療所と無床診療所を加えたものでございま
すが、収入におきまして、６月分でございますが、７４０万円余りだったものが６７０
万円余りに、約９．３％減額になってございます。費用の方も４９３万円余りが４４９
万円余りということで、９％少なくなってございます。そういうように、収支差額とし
て２５１万円余りが２２６万円余りというふうになってございまして、この個人の部分
につきまして、開設者の報酬等につきまして、先ほど申し上げたとおりの状況でござい
ますので、御留意くださいませ。
　それから１５ページに方には、一般診療所（その他）ということで、医療法人立ある
いは市町村立などの一般診療所の部分について掲載させていただいているところでござ
いまして、やはり収入も費用も少しずつ減って、収支差額も減っている状況がございま
す。
　次に、１７ページに歯科診療所がございまして、歯科診療所につきましての基礎数値
ということでございまして、従事者の状況、取り扱いの患者さん、１日当たりの外来患
者さんの数、それから院外処方の状況などをまとめてございます。
　１８ページの方をおあけいただきまして、収支状況でございますけれども、個人の歯
科診療所について、収入、費用、そして収支差額といったことが掲載されてございま
す。それから、その他の部分が法人の部分の歯科診療所でございます。
　それから、１９ページに保険薬局がございまして、こちらにつきましても、常勤従事
者の状況、処方せん取扱枚数等がまとめさせていただいてございます。
　それから、２０ページを見ていただきますと、保険薬局についての収支状況というこ
とでございまして、収入、費用、そして収支差額といったものが出てございまして、収
支差額で見れば、１３年６月と１５年６月で、９２万３，０００円が６４万円といった
ような状況で、金額の伸びとしてはマイナス３０％といったようになってございます。
ここで施設数が９９６から５５３になってございますけれども、保険薬局については抽
出率を今回から１０分の１から２５分の１に変えてございます影響でこのようになって
いるというふうに御理解いただければと思います。
　それから２１ページ以下に、地域別、国家公務員の調整手当に係る級地区分で集計を
してございます。省略させていただきます。
　それから２４ページに、今度は機能別の集計ということで、特定機能病院のまず集計
でございまして、こちらの特定機能病院につきましては、２４ページの右のところを見
ていただきますと、１３年と１５年の比較ができるようになってございます。なお、１
５年６月時点で、いわゆる包括評価への実施施設の移行期間にございましたことから、
包括評価実施施設と包括評価未実施施設の対比が左の方になされているところでござい
ます。
　それから、２６ページをごらんいただきますと、今度は、やはり全数調査をいたしま
した歯科大学病院についての収支状況が見ていただけるようになってございます。経営
的には大変厳しく見えるようになってございます。
　それから２７ページ以下、今回から、地域医療支援病院、回復期リハビリテーション
病棟入院料算定病院等につきまして、集計を特出しをして行うようにいたしまして、こ
れにつきましては、今回からのことでございますので、前回との比較というのができな
い形になってございます。
　３１ページからは、一般病床の２００病床以上、２００病床未満といったような集計
をさせていただいてございます。
　３４ページからは、一般病院の全体の規模別をもう少し細かく、２０～４９床、５０
～９９床といった分析をさせていただいてございまして、非常に小さな、２０～４９床
病院以外のものについては経営が厳しくなっているところが多くなっておりまして、５
００床以上の部分については赤字でございますけれども、収支という意味ではやや改善
されているように見受けられます。
　３８ページ以下、ずっと今度は院外処方率別の集計をさせていただいてございます。
省略させていただこうと思います。
　それから５６ページから、借入金の状況に係る集計ということで、これも速報では御
報告させていただきましたけれども、今回の調査から実施したものでございまして、病
院から一般診療所等、それぞれごとに借入金、それから返済利息はどのようになってい
るかといったようなことをまとめたものでございまして、一例をとれば、５６ページの
一番左上のところでございますけれども、医療法人について申し上げますと、この借入
金、これは１４年度末（１５年３月）の額を月額換算、１２分の１にしているものでご
ざいますものですから、借入金総計としては７，１００万円、１２倍あったとして８億
円ぐらいの借金をいただいて、月々の返済額が１，７００万円余りと、こういったよう
な解釈でよろしいのかと思いますけれども、また今後の分析に役立てていきたいという
ふうに考えてございます。
　５７ページに一般診療所、それから５８ページ以下、歯科診療所、保険薬局というふ
うに続いているものでございます。
　以上、介護保険収入に係る収入のない医療機関の集計を中心に御報告させていただき
ました。以上でございます。
　続きまして、保険者調査の方にかわります。

○事務局（小野数理企画官）
　続きまして、保険者調査の報告書（案）について説明申し上げます。資料といたしま
して、資料番号中医協総－５と総－６の２つがございますが、総－５の概況（案）によ
り説明申し上げます。
　まず１ページでございますが、この調査は、医療保険の保険者の財政状況の実態を把
握するために中医協が実施したものでございます。
　２ページでございますが、本調査における調査の種類や主な調査事項を掲げてござい
ます。（１）決算事業状況に関する調査は、平成１４年度の決算などを取りまとめたも
のでございます。またその他の（２）、（３）の調査については、各保険者が所有する
土地や建物の状況について御報告いただいたものでございます。
　では、その結果でございます。３ページの制度別決算状況をごらんください。これ
は、各制度の決算を一覧にしたもので、速報でごらんいただいたものと全体的な状況は
同様でございます。（１）収支状況の上の方から、経常収入、経常支出、経常収支差ま
でのところが通常各制度の財政状況を示す際に用いられる経常収支の状況でございま
す。これより下でございますが、経常収支以外に積立金等の異動に係る要素がある場合
には、それらを経常外収入・支出として掲げております。では、収支差ですが、経常収
支差Ａや経常外収支を含めた総収支差Ｃの欄をごらんください。全体的に赤字となって
おります。
　次のページ以降は被保険者数等の状況を取りまとめておりますので、お目通し願いま
す。
　なお、土地や建物の調査に関しましては、２年前との比較を含め、全体的な状況を端
的にごらんいただける表が１３ページにございますので、こちらをごらんください。上
の表が土地の状況、下の表が建物の状況を示しております。それぞれの表につき、箇所
数、面積、帳簿価格を掲げておりますが、それぞれ全体的に減少していることがごらん
いただけます。
　以上でございます。

○星野会長
　どうもありがとうございました。
　それでは、ただいまの説明につきまして何か御質問等がありましたら、どうぞ。
　特にございませんか。
　特に御質問等がないようでしたら、この医療経済実態調査の結果につきましては、調
査実施小委員会からの報告のとおり、中医協として了承するということでよろしいでし
ょうか。
　　　　　　　　　　　　　〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○星野会長
　それでは、説明のあった件につきましては、中医協として了承したいと思います。
　次に、高度先進医療専門家会議の検討結果について事務局より説明願います。

○事務局（麦谷医療課長）
　高度先進医療につきまして、資料を３つ用意してございます。中医協総－７－１、総
－７－２、総－７－３という３つの資料が高度先進医療関係で配布してあるかと思いま
す。
　そのうち総－７－１をまず御参照いただきたいと思います。まず、突然恐縮ですが、
４ページに、トータルの本日御承認いただきます数が書いてございます。合計１４医療
機関、このうち新規の医療機関が２件ございます。これの詳細は後でお示しいたしま
す。技術につきましては合計２２件提出されておりますが、うち新規は７件でございま
す。この新規の７件の技術につきまして、時間の関係もありますので、できるだけ簡単
に御説明をいたしたいと思います。
　新規の技術につきましては、総－７－２の資料を御参照いただきたいと思います。こ
こに７つの新規技術の説明を簡単にしてございますが、読んでもなかなかわかりにくい
内容でございますので、御説明申し上げます。
　開いていただきまして、２ページ、最初の技術でございますが、「樹状細胞と腫瘍抗
原ペプチドを用いた癌ワクチン療法」。タイトルを見ても、技術の概要を読んでもよく
わかりませんので、下の絵をぜひごらんいただきたいと思います。要するに、血管の中
にございます樹状細胞というのをまず取り出します。この樹状細胞を取り出して、これ
に癌をよく覚えさせます。腫瘍抗原といいますが、これをよく覚えさせまして、覚えた
という認識はわかりますので、そうしたら、これをさらに体の中に戻してやります。そ
うすると、この樹状細胞が指導者となって、体内にある未熟リンパ球を教えると言うこ
とです。これが我々の敵だといって癌細胞を教えるということで、そうすると、その覚
えたリンパ球がどんどん増えて、そのリンパ球が癌細胞を攻撃することによって免疫療
法としての効果を発揮するということで、癌ワクチン療法と、こういうことになってお
ります。既に承認されております活性化Ｔリンパ球移入療法、これと根本的に違うの
は、活性化Ｔリンパ球は、相手が癌であることをわからずに、とにかく悪いものは何で
もやっつけろという療法だったのですが、今度は癌に特異的に働く療法ということで、
先進的でございます。この療法で、高度先進医療部分の費用が４回で３５万４，０００
円、特定療養費分が、入院期間が長いものですから１４０万円程度となっております。
それが最初の技術です。
　次に３ページ、「内視鏡下甲状腺癌手術」。甲状腺の癌手術というのは、今までも保
険適用になっておってやられておりますが、これは、それを甲状腺の部分を大きく開か
ずに、内視鏡で小さく開いて手術を行うというものでございます。傷が小さいのです。
どれぐらい小さいかと申しますと、通常の手術でありますれば幅１０センチぐらいを切
りますが、これでやると２センチ以下で済むということで、美容的にも、あるいは傷が
小さいということで当然合併症が少なくなりますので、いろいろな意味でいいだろうと
いうことで、高度先進技術として承認をお願いしたいということでございます。費用
は、高度先進部分が１４万円、特定療養費部分が３５万円程度でございます。
　次に４ページ、「骨腫瘍のＣＴ透視ガイド下経皮的ラジオ波焼灼療法」。これの適用
は、転移性骨腫瘍。つまり、体のほかでできた癌、肺癌ですとかあるいはほかの癌です
とか、そういったところから骨に転移する。これは、患者さんにとっては非常に痛い症
状があらわれます。転移性の骨腫瘍、これについて、下にちょっと黒い絵が描いてあり
ますが、ＣＴスキャンを見ながら、骨の中で転移部分に電極を挿入して、そこをラジオ
波で焼き切るといったことで、患者さんの疼痛、痛みがなくなります。そういう効果が
ございます。また、類骨腫という癌につきましては、こういう手技を使うことによって
治癒させることができるという療法でございますので、高度先進として適当であるとい
うことでございます。
　次に５ページ目、「泌尿生殖器腫瘍の後腹膜リンパ節転移に対する腹腔鏡下リンパ節
郭清術」。これもタイトルはややこしいですが、要するに、精巣腫瘍などを摘出した
後、本当に取り切れて大丈夫かというのを見るためにもう一回開かなければいけません
が、それはなかなか大変です。あるいは取り残していたら、追加の化学療法・放射線療
法が必要になります。それを必要かどうかを判断するために、開かないで、小さくあけ
まして腹腔鏡を入れます。そこで、後腹膜リンパ節を切除して、リンパ節に転移してい
るかどうか、これを確認して、もししていれば、それを取ってしまうといったようなこ
とができます。これも入院日数が少ないということで、高度先進費用が３６万円、入院
日数が１２日間で、特定療養費分が２８万円ということで承認をお願いしたいと思って
おります。
　６ページ、次は、「ＨＬＡ抗原不一致血縁ドナーからのＣＤ３４陽性造血幹細胞移植
」。これもタイトルだけではなかなかわかりにくいですが、ＨＬＡというのは、白血球
の血液型と思っていただいたらいいと思います。いわゆるＡＢＯというのが赤血球の血
液型でございますので、ＨＬＡ、白血球の血液型が合わないものでございます。当然移
植でございますので、提供する側と受ける側がございます、その提供する側、受ける側
の血液型を普通は一致させないとなかなかつかない。この白血球の血液型が合わない
と、移植しましても、受け手側、レシピエント側の拒絶反応が当然発症します。したが
って、移植はなかなか難しいということでございましたが、これは、白血球の中からＣ
Ｄ３４という非常に純粋な細胞だけを取り出しまして、それだけを相手側に移植するこ
とによって拒絶反応を非常に防ぐ、防ぐというか、少なくするということで、従来は白
血球の血液型が異なる場合、移植はできなかったのですが、これはそういった操作をす
ることにより可能になるという技術でございます。
　７ページ目、「下肢静脈瘤に対する血管内レーザー治療法」。これは、下肢に静脈の
こぶのようなものができて、非常に見た目にも美容的にもよくないですし、また、そう
いう状態が続いておりますと、潰瘍や出血をしやすくなります。そういった状態から、
従来は、腰椎麻酔をして、その静脈そのものを取っていたのです。それでは手術も大変
ですし、入院期間が長くなりますので、今度は静脈にファイバーを入れまして、そのフ
ァイバーの中をレーザーを通して、レーザーを照射して、その静脈をつぶしてしまうと
いうか、閉塞させてしまいます。もちろん、その静脈が使えなくなるのですが、療法と
しては同じ療法で、使えなくなっても静脈はバイパスが非常にたくさんありますので、
血流には全く影響ございません。そうしまして、非常に少ない侵襲でレーザーで簡単に
それは治療できるというところで、費用も安くて入院も２日間、高度先進部分５万円、
特定療養費６万円で、これは先進的であるということで承認をお願いしています。
　最後に、「頸椎椎間板ヘルニアに対するYag-Laser による経皮的椎間板減圧術」。こ
れはＣＴで見ながらやるのですが、首の椎間板ヘルニア、これも非常に痛みとかいろい
ろな症状が生じます。これも手術等、首のところを開くのは大変でございますので、左
に頸椎穿刺というのが書いてありますが、右側の方がＣＴスキャンで見えるかと思いま
すが、その頸椎に対して針を挿入しまして、そのファイバーを通してレーザーを照射し
て、椎間板をちょっと削って、これが神経を圧迫しているのを外してやります。そうし
ますと、根本的な治療ではないのですが、神経を圧迫しているところを外すことによっ
て、痛みはなくなります。そういった効果がありますので、非常に先進的であるという
ことで、高度先進部分１７万４，０００円、特定療養費３万５，０００円ということで
申請があったものです。
　以上が新しい技術でございますが、さらに新しい特定承認保険医療機関の申請が総－
７－３ということで２カ所出ております。１カ所は九大の別府先進医療センター、これ
は病床が１４０床しかなくて、通常の基準ですと３００床以上なのですが、総合病院と
のバックアップシステムがあればいいということでございますので、九大別府センター
の場合は、大分大学医学部附属病院との連携がございますので、承認してはどうかとい
うことでございます。それから、大阪府立母子保健総合医療センターは、要件すべて満
たしておりますので、今回承認したらどうかということで申請があったものです。
　以上です。

○星野会長
　どうもありがとうございました。
　ただいまの説明につきまして何か御質問等ございましょうか。

○対馬委員
　今新規技術の概要について御説明を受けたのですが、その中のことで、２ページ目と
３ページ目でしょうか、２ページ目でいいますと、癌ワクチン療法の方ですけれども、
申請日が平成１３年１０月と、大分前になっていますし、その次のページの甲状腺癌手
術も、平成１４年２月ということで、大分前の申請になっているのですけれども、経緯
等が恐らくあるのだろうと思うのですけれども、このあたりをお伺いします。

○事務局（麦谷医療課長）
　これは簡単に申し上げますれば、私どもにいただいてから書類の不備等がございまし
て、申請者に一度返しております。一度返したのですが、申請者からなかなか上がって
こずに時間の経過したものでございます。したがいまして、私ども処理は早くしておる
のですが、一番最初の申請日がこの日付でございまして、ただやったりとったりはして
いますので、それで時間がかかったというので御理解いただきたいと思います。

○星野会長
　どうぞ、ほかにございませんか。
　それでは、本件につきましては中医協として承認するということでよろしゅうござい
ましょうか。
　　　　　　　　　　　　　〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○星野会長
　ありがとうございます。
　それでは、説明のあった件につきましては、中医協として承認したいと思います。
　次に、医療用具の保険適用について議題としたいと思います。区分Ａ２及びＢについ
て、事務局から報告願います。

○事務局（中村企画官）
　中医協総－８をごらんいただきたいと思います。
　区分Ａ２及びＢにつきましては、各月１０日までに保険適用希望書が受理されたもの
について、翌月１日から保険適用することとされているものでございます。１ページ
目、区分Ａ２でございますけれども、１５件、医科について本年１月１日から適用とな
っております。おめくりいただきまして、区分Ｂ、これは材料価格として個別に評価さ
れている区分でございますが、４９件でございます。Ａ２とＢを合わせまして、医科は
合計６４件でございます。２枚おめくりいただきまして、歯科でございます。４ページ
目でございますが、歯科につきましてはＡ２はゼロ件でございました。区分Ｂにつきま
して、ごらんの１件でございます。医科、歯科合わせまして、１月１日適用は合計６５
件でございます。
　以上でございます。

○星野会長
　どうもありがとうございました。
　ただいまの説明につきまして何か御質問等がございましょうか。
　特に御質問もないようでございましたら、次に、平成１６年度中に中医協で議論すべ
き事項について事務局から資料が提出されておりますので、説明をお願いします。

○事務局（麦谷医療課長）
　お手元の資料、中医協総－９をごらんください。前回中医協で今後議論すべきスケジ
ュールを明示してほしいという御意見がございまして、スケジュールと、それから少な
くとも平成１６年度中、この３月までに御議論いただく内容の事項をまとめてみまし
た。それがお手元の資料でございます。
　まず、先ほど御議論いただいた医療経済実態調査につきましてでございますが、委員
の先生方の御議論も踏まえ、まず、調査設計の段階、計画の段階から、出てきたデータ
を分析し、あるいは活用することを考えてやるべきだという御指摘がございました。当
然そのとおりだと思いますので、まずそこに書いてございます、１５回調査はどのよう
な議論をしたらいいのかという論点を提示して、論点に沿った議論を行っていただきた
いと考えております。そうして議論を踏まえて調査設計を行って、最終的に要綱案を作
り、６月に実施するということを考えますと、逆算しますと、この２月、３月の２カ月
で４～５回お集まりいただいて御議論をいただかなければ、後で活用できるような調査
設計がなかなかできないのではないかと、かように考えております。
　それから、２のいわゆる「混合診療」問題についてでございますが、これも前回中医
協で、「混合診療」問題についていろいろなことをこれからやるという報告は受けた
が、中医協とのかかわり合いはどうだという御指摘がございましたので、そこをちょっ
と整理してみました。
　まず、国内未承認薬の使用についてでございますが、これにつきましては、後で未承
認薬使用問題検討会議の設置状況あるいは開催状況につきましては、医薬局の方から説
明がありますが、その中で例えば治験にかかわる費用負担についてはどうするのかと、
これは療養給付と密接にかかわる問題でございますので、その件につきましては、ぜひ
中医協の基本問題小委で１６年度中に議論して結論を得ていただきたいと思っておりま
す。
　それから、当然一緒に動いております未承認薬使用問題検討会議につきましては、こ
れは最低でも年に４回、あるいは随時ということになっておりますので、開かれるその
都度、医薬局から報告を受けたいと、このように考えております。
　それから、(2)の医療技術につきましてでございますが、先進技術の取り扱いについ
ては、今行っております、先ほど御承認いただきました高度先進医療の枠組みとの整理
はどうつけるのかと、こういったこと、あるいは医療技術についての委員会をどう設置
して、どのような頻度でいつから募集するのかというようなことにつきましてぜひ基本
問題小委で御議論をいただきたいと思っております。
　それからもう１つ、制限回数を超える医療行為につきまして、これはルールを作ると
いうことでございましたし、また、制限回数が保険上実在するものについては、本当に
その回数でいいのかと、もっと回数を多くして保険適用してもいいのではないかと、い
ろいろな議論がありましたので、ルールを含め、どのようなものが実は回数が制限され
ているのかといったリストを作成することも含めまして私どもで準備いたしますので、
ぜひ基本問題小委で御議論いただきたいということでございます。
　２ページ目、まだありまして、「混合診療」に関しては、療養の給付と直接関係のな
いサービス、この間は通訳だけだったのですが、その後いろいろ出てきておりますの
で、そういったものについても取り扱い、あるいはどのようにそれをリストアップする
のかといったことにつきましても、基本問題小委で御議論いただきたいと思います。「
混合診療」に関しては、その程度のことを考えております。
　それから３の改正薬事法がございます。これで医療機器のカテゴリーがクラス１と変
わりましたので、こういった対応につきまして、ここで御議論というよりも、この下に
ございます保険医療材料専門部会等においてまず議論して、そこで出た結論を、医療機
器カテゴリーですから、根本的なところはそれほど変わりませんが、そこで、専門部会
で御議論いただいたものを中医協に戻すということを、１６年度中にその議題は上がっ
てきますので、そのことを今御報告しておきます。
　それから４番目、いろいろな専門組織で、この間、各分科会長が来て御報告したと思
いますが、その御承認いただいた調査が始まります。始まりますので、１６年度の調査
結果あるいは１７年度は何をするのかといった各専門組織の調査経過報告あるいは将来
展望につきまして、この３月までに基本問題小委で御議論をいただきたいと思います。
　以上、盛りだくさんでございますので、非常に恐縮ですが、中医協を、２月、最低で
も２～３回、３月も４回程度開催させていただきたいと私どもでは思っております。
　その他でございます。これはちょっと今までの説明アイテムとは違いまして、昨年１
０月の「中医協の在り方の見直しについて」という懇談会了解の紙の中で、１６年度中
にするべきだと言われていたものが２つございます。黒ぽつ２つで書いてございます。
最初の１つは、中医協の中に、公益委員を中心として、診療報酬改定の結果の検証の部
会を設置するとあります。その部会はどのような部会でどんなふうにするのかというの
を１６年度中に決めるということになっておりました。それからもう１つ、診療報酬改
定に国民の声を適切に反映させるために、中医協委員が国民の意見を広く聴く機会を設
定をするということで、ミニ中医協の開催等を含めて、１６年度中に展望を出すという
ことになっておりましたが、その後、実は暮れにかけて、尾辻厚生労働大臣、村上内閣
府特命担当大臣の合意の下に、３ページに書いてございますが、「中医協の在り方に関
する有識者会議」を設けて議論を行うということになってきました。この有識者会議は
実はまだ立ち上がっておりませんし、始まってもおりませんので、こういった有識者会
議がこれからできつつあるのに、早手回しに次々こちらの方で結果を出していくという
のはちょっと慎重にした方がいいという考えも事務局はありまして、この結果評価の部
会、それからミニ中医協あるいは公聴会の開催につきましては、１６年度末までに結論
を出すということに拘泥せず、有識者会議における検討状況も見つつ、あるいは内閣に
設置されています社会保障の在り方の懇談会もございますので、そういった外の議論を
少し見据えて中医協としては対応することをぜひお願いしたいと思って、そこにその他
で書いてございます。
　ということで、２月及び３月の審議スケジュールのイメージを３ページの最後に書い
てございますが、２月を２回から３回、それから３月、３回から４回ということで、基
本的には水曜日の午前ということでお願いをしたいと思います。もちろんこれは私ども
の勝手なスケジュールでありまして、これは委員の皆様、あるいは会長の御予定等々勘
案して、実際は変更あり得べしと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思いま
す。
　最後に、先ほど堀江室長の方からも説明したかと思いますが、「医療経済実態調査を
本年６月に実施するとした流れ」もつけてございますので、そのようなスケジュールで
運びたいと思っております。
　以上です。

○星野会長
　ただいまの説明につきまして何か御質問等ございましょうか。

○松浦委員
　日程のことなのですけれども、基本問題小委員会と調査実施小委員会というのは同じ
日にやっていただけるのですか。

○事務局（麦谷医療課長）
　はい、もちろん、別々にやるともっと大変ですので、同じ日にやろうと思っていま
す。

○松浦委員
　それで、２月の第１回目は何日かわかりませんか。

○事務局（麦谷医療課長）
　後で会長から御下問があったら答えようと思っていましたが、とりあえず２月の最初
の日は９日の水曜日を予定しています。

○星野会長
　どうぞ、ほかにございませんか。

○対馬委員
　国内の未承認薬の関係ですが、最後の資料の説明を聞いてからの方がいいのかもしれ
ないのですが、今御説明があったこの資料によりますと、「費用負担の取扱いについて
は、診療報酬基本問題小委員会において議論」すると、こうあります。それからその下
には、「国内未承認薬の使用の推進方策については、適宜報告」ということなのですけ
れども、どの未承認薬について承認するかどうかというのは、この中医協の場で決める
のか、それとも今度新しく設定された検討会議という場で決定されるのか、要はこの検
討会議とこの中医協の関係と言うのでしょうか、ないしは医薬食品局とこの保険局との
関係と言ってもいいのかもしれませんが、そのあたりはどうかということです。

○事務局（麦谷医療課長）
　この検討会議そのものは、事務局、保険局ももちろん出席しておりますし、対馬委
員、今まさに御指摘のとおり、医薬食品局の審査管理課長が今日出席して、後で説明い
たしますので、そのときにもう一度審査管理課長から答えてもらいたいと考えておりま
す。

○星野会長
　ほかにございませんか。

○櫻井委員
　ちょっと感想なのですけれども、今の全体像はこのようなことで進んでいて結構と思
いますが、２ページ目に「その他」というのがあって、「中医協の在り方の見直し」と
いうことで、これは星野会長、公益委員の先生からの御提案で、我々としてそれを進め
ていくということで決めたわけです。ところが、どうも外からそれでは駄目だというの
かどうか、その辺はよくわからないのですが、見直しをしろとかいうことがあって、そ
れがあるからしばらく見合わせて、我々が決めた見直しは当分お休みにして待っている
というふうに聞こえるわけで、私としては非常に釈然としないというか、せっかく公益
委員の先生方が中心にまとめてくださったものを、外部の圧力でそのままに放っておく
しかないというのは、何か問題がありそうな気がするという、これは感想として聞いて
おいていただきたいけれども、できたら議事録に残したいと思って発言しました。別に
回答も答弁も要りませんけれども、はっきり言えば非常に不満です。

○星野会長
　ありがとうございました。
　この今のここに書いてある文言は非常に微妙に書いてあるのですね。「平成１６年度
中の結論にこだわらずに議論を進めていくとしてはどうか」。議論はするのでしょう。
結論は公表しないという意味なのですか。ここで結論は一応我々は出してよろしいので
しょうか。

○事務局（麦谷医療課長）
　私がお答えするのは適当かどうかわかりませんが、もちろん議論はしていただいて結
構でございます。また、ある一定程度の結論を出していただいても結構でございます
が、公表も、お諮りして、その外部の議論に全然とらわれず公表するという中医協の決
定であれば、それはそれで尊重すべきだと考えております。

○星野会長
　作業としては、そうすると３月いっぱいまでにもう仕上げてしまうというふうに事務
方も腹はくくっているわけですね。

○事務局（麦谷医療課長）
　御議論はいただきたいと思っております。

○星野会長
　はい。
　どうぞ。
　それでは、他に御質問もないようでございましたら、先ほどもちょっと出ましたが、
未承認薬使用問題検討会議について事務局より資料が提出されていますので、説明をお
願いいたします。

○事務局（川原医薬食品局審査管理課長）
　この会議、今週月曜日２４日に初会合を持ちましたので、この会議につきまして御報
告をさせていただきます。資料の方は中医協総－１０をごらんいただきたいと思いま
す。
　先ほどから少し報告が上がっておりますが、この会議は、昨年１２月１５日に厚生労
働大臣と規制改革特命担当大臣との間で合意をされました「いわゆる「混合診療」問題
に係る基本的合意」の中で、欧米では承認されているけれども日本国内では未承認の医
薬品につきまして、患者さんの要望の把握と科学的な評価を行うための新たに設ける大
臣設置に係る専門家からなる会合ということで設置されたものでございます。
　ここの資料にございますように、設置しましたのは今月の１９日ということで、２４
日月曜日に初会合を開催しております。この初会合の冒頭の部分では、尾辻大臣も出席
されまして、未承認薬の問題につきまして、現行制度では患者さんの切実な御要望に的
確に対応し切れていなかった面があることを踏まえ、患者さんの立場、医療の安全とい
う２つの基本的な考え方に基づきまして、治験の枠組み、ここで大臣が申されたのは、
薬事法上の治験の枠組みということでございますけれども、これを活用しまして、患者
さんへの未承認薬の使用機会の提供と安全確保ということの両立を図りつつ、未承認薬
の使用を推進してまいりたいということを直接御説明されまして、専門家の先生方への
御協力を要請されました。
　初回の会合におきましては、この資料の２枚目でございますけれども、ここにお示し
しておりますような構成員の先生方の御紹介、それから座長の選出、座長には黒川清先
生を選出いたしております。それから大臣の御挨拶等が行われました後に、この１枚目
にございます、これが大体この会議の開催要項でございますけれども、目的、検討事
項、構成員、運営などの項目につきまして議論、それからいわゆる「混合診療」問題に
係る議論の経緯についての説明・質疑、そういったことを行いました後に、具体的な事
例といたしまして、現時点で患者さんの団体、それから学会から要望がございました抗
癌剤３品目につきましても早速御検討いただきまして、それぞれの品目の開発企業への
治験実施の依頼を行うことなどを御了承をいただいたところでございます。
　先ほどの対馬委員からのお尋ねと関連しますのでつけ加えますけれども、この私ども
の依頼を受けまして企業が治験を実施ということになりますと、従来こちらの中医協の
方でお認めをいただいております薬事法上の治験につきましては、特定療養費の枠組み
ということで実施が可能でございますので、そういう形で取り入れていくという形にな
ります。

　この検討会議につきましては、欧米、具体的には、米、英、独、仏で新たに承認され
た薬につきましては自動的に検証の対象とするということになっておりまして、先ほど
医療課長からもお話がございましたように、開催頻度につきましても、年４回は定期的
に開催をするとともに、必要に応じて随時開催ということで、患者要望のある未承認薬
の取り扱いについては、３カ月以内に結論が出せるように今年度中に必要な措置を講じ
るということになっております。このような状況もございまして、本会議につきまして
は、今年度中は可能であれば毎月開催させていただきまして、来年度からの円滑な運営
のための議論を深めていただくほか、現時点で要望が来ている抗癌剤以外の薬剤の取り
扱いについても御検討いただくことを予定いたしております。先ほどの議論もございま
したように、御要請があれば、今後もこちらの方に適宜報告させていただきたいという
ふうに考えております。
　以上でございます。

○星野会長
　どうもありがとうございました。
　何か今の御説明に御質問等ございましたら、どうぞ。
　他に御質問等もないようでしたら、本日の総会はこのあたりで終了したいと思いま
す。

　次回の日程について事務局から何かありましたら、どうぞ。

○事務局（麦谷医療課長）
　先ほど松浦委員からの御質問もありましたとおり、２月は２回予定をしております。
２月９日と１６日の水曜日の午前中を御予定していただきたいと思います。２日と２３
日は開催いたしません。３月は恐らく毎週になるかと思いますので、また２月の中医協
のときに確定した日にちをお伝えしたいと思います。よろしくお願いいたします。

○星野会長
　それでは、どうも御協力ありがとうございました。


【照会先】
　　　　厚生労働省保険局医療課企画法令第１係
　　　　代表　０３－５２５３－１１１１（内線３２８８）