戻る

ALS患者以外の在宅療養者に対するたんの吸引行為の検討に際しての課題(ヒヤリングを終えて)
飯野 順子


 ALS患者以外の在宅療養患者のように、患者と表現するのかどうか検討が必要である。

 ALS以外の在宅療養者の実態を可能な限り把握し、整理することが望ましい。特に、乳幼児から成人までのライフステージに応じた対応も考慮に入れたい。

 ALS以外の在宅療養者の医療サービスや福祉サービスが行き届いた状況に在るのか、在る一定の検証が必要である。特に、そのようなバックアップ体制が整い、質的に充実した環境に近づける方向性の中での実施が必要である。

 ALSの場合の業としないという見解による混乱を、収拾する必要がある。医師の指示等の命令系統を明確にすれば、ホームヘルパー業としての位置づけができないと言えないのではないか。

 今後に向けては、下記の点の継続的な検討が必要である。
(1)訪問教育におけるたんの吸引等のあり方について、検討が必要である。
(2)日本介護福祉士会の調査の中であげられている実施率の高い服薬管理、湿布塗布、軟膏塗布等についての見解が必要である。養護学校における場合も同様である。
(3)重症心身障害児(者)守る会の提言にあるように、養護学校卒業後の通園施設においても、養護学校同様のモデル事業を実施し、指導員等による適正な範囲の実施が可能となるよう検討が必要である。


トップへ
戻る