戻る

[採血基準書 社内統一版]

採血基準書標題 BBCS-0100





採血基準書





制定者 日本赤十字社 制定年月日 昭和55年11月1日
採血事業者
名称 日本赤十字社
所在地 東京都港区芝大門一丁目1番3号
施設
名称 〇〇〇赤十字血液センター
所在地 〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇

原本保管部署 〇〇〇〇課
コピー配付先 移動採血車○号車、〇〇〇〇〇出張所、○○課、



[採血基準書 社内統一版]

改訂記録 BBCS-0100


〔本社通知による改訂用〕
改訂No. 1 改訂日 平成15年7月25日
改訂担当者* 改訂作業担当者   印
改訂理由  日本赤十字社の血液センターにおける採血業務の処理手順、判断基準等を統一し、迅速かつ適切な採血業務の実施を図るため。
 (平成15年7月25日付血安第315号による。)








改訂事項  全面改訂








承認 日本赤十字社 社長 藤森昭一
(平成15年7月25日付血安第315号をもって社長承認済み)
確認
採血統括者 _________印 平成  年  月  日
採血管理責任者 _________印 平成  年  月  日
施行日 平成15年7月30日
*:本手順書中の赤色文字の箇所を自センター用に書き換えた血液センターの担当者。


〔本社通知による改訂用〕
改訂No. 改訂日 平成16年8月1日
改訂担当者* 改訂作業担当者   印
改訂理由  平成16年7月13日付薬食発第0713008号による輸入感染症対策に係る問診の強化に対応するため。
 (平成16年8月27日付血安第572号による。)








改訂事項  「3.健康診断に関すること」の(2)輸血用血液製剤及び血漿分画製剤の安全性の確保基準において、海外から帰国(入国)して4週間以内の者から採血しないこととする。








承認 日本赤十字社 社長 藤森昭一
(平成16年8月27日付血安第315号をもって社長承認済み)
確認
採血統括者 _________印 平成  年  月  日
採血管理責任者 _________印 平成  年  月  日
施行日 平成16年8月1日
*:本手順書中の赤色文字の箇所を自センター用に書き換えた血液センターの担当者。


〔本社通知による改訂用〕
改訂No. 改訂日 平成16年 月 日
改訂担当者* 改訂作業担当者   印
改訂理由  日本赤十字社における血液センター業関連文書管理手順書の制定のため。
 (平成16年9月27日付血安第632号による。)








改訂事項 社内統一版の管理の主管及び表紙及び改訂記録における確認者及び「1.定義等」の4)構成においての改正薬事法関連文書の位置づけ及び文書番号を変更する。








承認 日本赤十字社 血液事業本部長 横山繁樹
(平成16年10月28日付血製第14号及び平成16年11月19日付血製第28号をもって血液事業本部長承認済み)
確認 平成  年  月  日 血液安全委員会委員長(所長)_________印
施行日 平成16年11月30日
*:本手順書中の赤色文字の箇所を自センター用に書き換えた血液センターの担当者。


[採血基準書 社内統一版]

付則.採血副作用に関すること BBCS-0100 11-1


付則.採血副作用に関すること
 1)献血者への対応
 問診等の検診を経た健康な人からの採血では、特に重大な副作用を起こすことは少ない。
 しかし、採血の方法、採血室の温度、環境、献血者の緊張度や体調によっては、副作用を起こすことがある。
 採血に伴う副作用やトラブルを防止するために、これらに対する専門的知識を備え、応急処置について熟知し、迅速な対応を図らなければならない。
 副作用などにより至急専門医の診察が必要な場合に備えて、採血現場からなるべく近い医療機関を確認するなど、緊急の場合の対応を整えておくことが必要である。副作用を起こした献血者に対しては、その場で症状が回復しても注意を怠らず、電話などによりその後の状況を把握することが必要である。医療機関の紹介、送迎など誠意をもって速やかに対応を行う。
 採血の実施にあたっては、献血者の安全を確保するとともに、無菌的に有効な輸血用血液製剤及び血漿分画製剤の原材料を採取するために、以下の事項に留意し、採血を実施する。
 ※採血に対する献血者の不安を解消する。
 ※献血者からの質問に対応する。
 ※快い会話を交わす。
(1)観察
ア)採血中は声かけ等を行い、献血者の様子に注意を払う。
イ)採血後献血者に副作用の出現のないことを確認し、軽い飲食を勧め休息させ、その間も観察を続ける。
(2)採血後の注意
ア)採血後は十分な水分の補給を勧める。
イ)一般的注意として次の事項を説明する。
(ア)皮下の内出血(血腫)を予防するため、採血直後を含む当日は採血側の腕に強い力をかけるような動作は避ける。
(イ)採血当日の激しい運動は避ける。
(ウ)自動車の運転は十分な休息をとってから行う。
(エ)採血直後の飲酒は避ける。
(オ)採血直後の入浴は避ける。
(カ)血管迷走神経反応(VVR:Vaso-vagal reaction)防止のため、採血直後の喫煙は避ける。
(キ)エレベーター・階段による移動は慎重に行う。
(3)止血の確認
 止血ベルト類をはずし、穿刺部位の観察をして止血の確認をする。
(4)接遇への誘導
 献血へのお礼を述べ休憩場所へ誘導する。
 採血中にトラブルのあった献血者については、特に注意し、接遇担当者にその旨を伝え、より入念な観察を行い、十分に休息させる。トラブルのあった献血者以外にも、献血会場を離れる際に、何らかの異変に気がついたら直ちに血液センターへ連絡するよう伝える。
 2)採血に伴う副作用・トラブル対策
(1)副作用
ア)血管迷走神経反応(VVR)
 採血開始後5分以内に発生することが最も多いが、採血中、または採血前に発生することもある。献血者の心理的不安、緊張もしくは採血に伴う神経生理学的反応による。
 採血に伴う副作用としては最も発生頻度が高い。
(ア)症状
 症状には個人差がある。
 軽症から放置により重症に進行し、気分不良、顔面蒼白、あくび、冷汗、悪心、 めまい、さらに、嘔吐、意識喪失、けいれん、尿失禁、脱糞にいたる。その他、血 圧低下、徐脈、呼吸数低下が見られる。
(イ)判定と程度分類を下表に従って行うが、症状を優先する。
(ウ)処置
a)献血者に安心させるように声をかけると同時に仰臥位にして下肢を挙上する。
b)採血続行か否かを判断し、不可能であれば直ちに抜針する。
c)衣服をゆるめ、足元を保温する。
d)脈拍を測定する。また、適時血圧を測定する。
e)悪心がある場合はゆっくりと深呼吸させ、嘔吐に備えて顔を横に向け容器等の準備を行う。
f)失神した場合は、名前を呼ぶなど声をかける。
g)失神が深く舌根沈下の恐れがある場合は、気道の確保を図る。
h)血圧低下が続く場合、適宜補液などを行う。
i)回復後は水分補給を行い、十分休息させる。
 表 VVRの程度分類
分類 症状 血圧(max,mmHg)
採血前→測定最低値
脈拍数(/分)
採血前→測定最低値
呼吸数
(/分)
軽症 気分不良、顔面蒼白、あくび、冷汗、悪心、嘔吐、意識喪失(5秒以内)、四肢皮膚の冷感 120以上→80以上
119以下→70以上
60以上→40以上
59以下→30以上
10以上
重症 軽症の症状に加え、意識喪失(5秒以上)、けいれん、尿失禁、脱糞 120以上→79以下
119以下→69以下
60以上→39以下
59以下→29以下
9以下
イ)皮下出血及び血腫
 採血時の穿刺と採血後の圧迫が適正に行われなかった場合に起こる。
 採血前検査用血液の採取後、同じ腕から採血を行う場合は、止血を確認してから穿刺する。
(ア)症状
 小丘状の出血斑から皮下に浸透し、腕の運動により拡大し広範な出血斑や血腫になることがある。
(イ)処置
a)採血中であれば、駆血帯を緩め採血を中止する。
b)穿刺部位を圧迫し、湿布、軟膏類(消炎、鎮痛剤など)を塗布する。
c)皮下出血の吸収される過程を説明し、不安感を取り除く。
ウ)神経損傷
 静脈採血では、筋膜上の皮神経(知覚神経)や肘部静脈上の皮神経を損傷することはあっても、正中神経など重大な神経を損傷することはない。しかし稀に穿刺針を深く刺入する事により筋膜を貫き正中神経を損傷することがある。刺入を繰り返すことや駆血を強く長時間行った場合にも神経障害が発生することがある。
(ア)症状
 電撃様疼痛を訴える。
(イ)処置
a)直ちに抜針し、採血を中止する。
b)疼痛の部位、程度、運動障害、知覚障害の有無を調べる。
c)皮神経損傷の場合は2〜4週間程度で症状は軽快するが、稀に回復に2ヵ月程度を要することもある。
d)経過観察する場合、局所の保温と安静を保つよう説明する。
e)早急に専門医の受診をすすめるか、医療機関を紹介する。
f)決して安易な説明や態度をとってはならず、完治には時間がかかることを説明する。
エ)反射性交感神経性萎縮症(RSD:Reflex Sympathetic Dystrophy)
 多くは小さな外傷後に、四肢遠位部に交感神経系の過剰な反応により出現する持続性の疼痛と血管運動異常を伴い、皮膚・筋肉・骨などの萎縮をきたす難治性の疼痛症候群。
 末梢神経の大きな枝は障害されない。
(ア)症状
a)四肢遠位部の持続性の特徴的な痛みと血管運動異常による腫脹があり、これらによる関節可動域制限が出現する。
b)疼痛は受傷後まもなく出現することもあるが、一般にはやや日数がたち、外科的には完治すると思われる頃からのことが多い。
c)症状は傷害の程度に比べ強い。創傷治癒後も疼痛は持続し、初期は受傷部位に限局しているが次第に拡大する。
d)痛みは神経支配と一致しないのが特徴である。二次的に組織の萎縮をきたす。
疼痛は持続的で灼熱的であり、運動、皮膚刺激、温熱、ストレスで憎悪する。
e)I期は発症3ヵ月までの炎症期、II期は3ヵ月から6ヵ月までの筋ジストロフィー期、III期は6ヵ月以降で萎縮期と区別されるように、症状は進展していく。
(イ)原因
 種々の外傷や疾患による神経損傷が原因と考えられているが、不明な点も多い。
(ウ)治療法
 急性期であれば専門医(ペインクリニック)に受診させる。
 交感神経節ブロック、抗炎症剤、ステロイド剤、三環系抗鬱剤、抗けいれん剤等の投与、理学療法、精神的サポート等が行われる。
(エ)献血者への対応
 副作用の申し出があった場合、採血後症状が出現するまでの時間、痛みの程度、特徴と部位、腫脹を伴うか、などを把握する。本症が考えられ、急性期で熱感があればすぐに局所を冷やして専門医を受診させる。
 交感神経節ブロックは初期は効果があるが、発症後時間が経ってからは治療しても治癒しにくいので、異常を感じたら直ちに血液センターに連絡をするよう献血者に確実に伝える等、献血者の対応に注意が必要である。
オ)クエン酸反応
 成分採血時、相当量のクエン酸を使用した場合に発生する。最近ではクエン酸反応の発生頻度は少なくなっているが、クエン酸反応は個人差が大きく、総量のみならず、単位時間当たりの返血量にも関係する。成分採血ではVVRが早期に発現することが多いことに比べ、クエン酸反応は後期に出現することが多い。
(ア)症状
 口唇、手指のしびれ感、寒気、気分不快で始まり、さらに体内にクエン酸が返血されると悪心、嘔吐、さらにはけいれん、意識喪失にいたる。
(イ)処置
a)症状が軽度の場合には、ACD-A液を減量するか返血速度を遅くするなどして経過観察をする。
b)症状が軽減しない場合は、採血を中止し、検診医の指示により補液やカルチコール投与を行う。投与する場合は、生理食塩液20mLまたは5%ブドウ糖液などにグルコン酸カルシウム5mLを加えゆっくり静注する。
カ)ヨード剤アレルギー
 薬剤に対する即時型過敏反応であり発生頻度は非常に低いが、15分以内にアレルギーショックが発生することが多く、遅くとも30分以内に発生する。
 症状は、局所症状から始まり、次いで悪心、嘔吐、軽い血圧低下等からショックに移行することもある。局所症状が認められたら、臥床させ全身症状が現れないか観察すると共に応急措置の準備を行う。
(ア)症状
 局所症状としては掻痒感、灼熱感、皮膚の紅潮、蕁麻疹様発疹があり、全身症状としては嘔気、嘔吐、咽頭浮腫による呼吸困難、さ声、気管支攣縮による喘鳴・呼吸困難、血圧低下、頻脈、意識喪失を認める。
(イ)応急処置(アナフィラキシー)
a)迅速な対応を必須とする。
b)下肢を挙上し臥床させる。
c)血圧、脈拍数、呼吸状態等のバイタルサインを確認する。
d)気道を確保する。アンビューバッグを用いて酸素を投与する。自発呼吸があれば経鼻呼吸チューブを用いる。
e)直ちに1000倍希釈(0.1%)アドレナリン0.2〜0.5mLを皮下または筋肉内に注射する。その後血圧を測定し随時追加する。症状が重篤であれば0.1mLを静注する。
f)静脈を確保する。(穿刺後であれば抜針しない。)
g)ヒドロコルチゾン250mgまたは500mgを、献血者を観察しながらゆっくりと静注する。
h)直ちに医療機関に搬送する。
キ)その他
(ア)アレルギー反応
 成分採血キットの滅菌に使用されているエチレンオキサイトガス(EOG)などが原因で起こる。
 症状としては蕁麻疹、発熱、喘鳴などがみられることがある。
 処置は抗ヒスタミン剤、β刺激剤などの対症療法を行い原因を究明する。抗ヒスタミン剤投与で回復しない重症の場合は医療機関を受診させる。
(イ)過換気症候群
 神経質な人やヒステリー性格の人に起こりやすい。
 症状は過呼吸、口の周囲及び四肢のしびれ感、胸部の圧迫感、心悸亢進、四肢の筋肉の硬直、手や顔のテタニー性けいれんである。
 通常、安静にしていれば治まるので、会話をすることにより注意をそらし症状を中断させる。症状が明らかな場合は紙袋の中で呼吸をさせると急速に回復する。決して酸素吸入をしてはいけない。
(ウ)けいれん
 VVRや過換気症候群のほかに、てんかんやヒステリーでもけいれん発作を引き起こすこともある。てんかんやヒステリーの場合は強直性けいれんを認めるが血圧は正常なことが多い。
 処置をする場合は、介助者を求め、外傷を負わないように注意し臥床させ、舌圧子、開口器などで舌を噛まないように処置をする。頭をそり返させるか、横に向け呼吸を楽にし、下顎を前に押し出し気道を確保する。血圧、脈拍、呼吸などを経過観察する。
 症状が回復しない場合は、専門医に受診させる。
(エ)動脈穿刺
 穿刺が深すぎた場合に動脈を損傷することがある。筋膜上の小動脈の損傷の場合は、皮下出血の出現は早いが、筋膜下の動脈損傷の場合は、肘関節部の圧迫感、腫脹と緊迫が出現する。
 皮下出血は穿刺部位から離れた部位(上方、下方、側方)にかなり広範囲に出現する。直ちに抜針し、約30分間、穿刺部位をしっかり圧迫し1時間程度安静を保ち止血を確認する。
 当日は入浴をひかえ24時間は軽い圧迫を加え固定し、止血の確認をしてもらう。
 穿刺側の腕で重い物を持つことや、激しい運動は避けるよう指導する。
(オ)血栓性静脈炎
 不完全な皮膚消毒、消毒液による炎症などにより症状が出現する。
 また早期に汚れた手で穿刺部位に触れ、リンパ管炎を起こすことがある。症状は、穿刺部位から静脈の走行に沿った上行性の発赤腫脹、線状の硬結やリンパ節の腫脹、牽引痛である。
 処置は直ちに専門医に受診させる。
(カ)一過性の心停止
 極めて稀に血管迷走神経反応時に出現する。また、採血中の入眠によって舌根沈下し、呼吸停止から心停止に至る場合もある。直ちに心肺蘇生術を施行し、検診医の指示を受ける。
 直ちに医療機関に搬送する。
ク)記録および報告
 採血副作用記録に記録するほか、統一システムへの入力処理、本社への報告を行う。
(2)トラブル
 トラブルへの対応は迅速に行い、献血者に不安感や不信感を与えないようにする。不安感は気分不良などへつながりやすい。
 トラブルに遭遇した献血者には誠意をもって事情を適切に説明し、中止する場合も続行する場合も献血者の同意を得て行う。
ア)外傷
 VVRなど意識喪失による転倒、打撲、外傷による出血を伴う二次的事故を起こすことがある。救急処置を行い、状況により医療機関に搬送する。
イ)溶血
 成分採血装置の異常、キット不良、キット装着不良などにより起こる。採取した血漿が透明な赤色調を呈する。
(ア)対応:直ちに、採血を中止し溶血した血液は返血しない。採取成分も使用しない。
返血できなかった血液の量に応じて次回の献血まで適当な期間をあけるように説明する。発生時の状況、献血者の状態の観察を行い、必要に応じて検尿する。潜血反応陽性になった場合は、ヘモグロビン尿か血尿かを鑑別(血尿はsmoky urine、ヘモグロビン尿は透明赤色)し、ヘモグロビン尿が高度または持続する場合は腎臓内科に献血者のフォローを依頼する。
ウ)返血不能
 成分採血装置の異常、キット不良、キット装着不良、採血従事者の手技ミス、誤操作などにより発生する。
(ア)対応:採血を中止し、発生時の状況、献血者の状態の観察を行い必要であれば補液を行う。返血できなかった血液の量に応じて次回の献血まで適当な期間をあけるように説明する。
エ)成分採血中のトラブル
 採血を一時中止し、献血者の安全を確保する。続行可能であれば献血者の同意を得た上で、別の成分採血装置を準備して再開する。
 成分採血続行不能の場合、体外循環回路内の血液が返血可能であれば全部返血する。
(3)救急処置用薬剤と救急備品(参考)
ア)救急用医薬品
(ア)抗不整脈剤
 アトロピン
 (適応)症候性の徐脈・不整脈、房室ブロック、収縮停止
 (禁忌)緑内障、前立腺肥大、過敏症
(イ)昇圧剤
 エホチール
 (適応)起立性低血圧、急性低血圧、ショック時の補助治療
 (禁忌)高血圧症、動脈硬化症、甲状腺機能亢進症
(ウ)副腎皮質ホルモン
 ハイドロコーチゾン、プレドニン
 (適応)急性循環不全(出血性ショック、外傷性ショック)及びショック様状態における救急
 (禁忌)高血圧症、甲状腺機能低下、うっ血性心不全
(エ)アドレナリン作動性物質
 エピネフィリン
 (適応)心停止、心房細動、重症喘息発作(皮下注射)、アナフィラキシーショック
(オ)抗ヒスタミン剤
 アリメマジン、クロルフェニラミン、クレマスチンなど
 (適応)蕁麻疹などアレルギー反応
(カ)冠血管拡張剤
 硝酸イソソルピド錠(ニトロール錠)
 (適応)狭心症発作時
 (禁忌)緑内障、重篤な低血圧またはショック
(キ)カルシウム補給剤
 グルコン酸カルシウム(カルチコール)
 (適応)低カルシウム血症に起因するテタニー、テタニー関連症状
(ク)各種輸液(生理食塩液、5%ブドウ糖液など)
イ)救急備品
(ア)エアウエイ(各種)
(イ)ポケット・フェイスマスク
(ウ)開口器、舌圧子、舌鉗子
(エ)人口蘇生器(アンビュ・バッグ)
(オ)吸引器及び吸引チューブ
(カ)酸素吸入器一式
(キ)その他注射セットなど
ウ)管理
(ア)施錠可能な場所に保管する。
(イ)定期的に点検を行い、保管出納を行って交換または補充する。
(ウ)各薬剤ごとの有効期間に従って管理する。
(エ)適応、投与法、投与量、禁忌などについて習熟しておく。
(オ)処分する場合は、焼却または薬剤の薬効を消失させてから廃棄する。



日本赤十字社


トップへ
戻る