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資料2

医療計画制度の改革の方向性に係る論点整理

平成16年11月26日
厚生労働省医政局指導課


(注) 「医療計画の見直し等に関する検討会」「社会保障審議会医療部会」などにおいてあった医療計画制度の改革に関連した意見を事務局においてまとめたもの。


I.患者や住民の視点を反映した医療計画制度のあり方について

 ○患者や住民にも分かりやすい指標を作成し、二次医療圏内にある医療機能について、主な疾病ごとに把握できるようにしてはどうか。
 ○医療機器についても医療機能として把握できるようにしてはどうか。
 ○医療計画制度については、医療機能の把握、医療提供体制の整備など住民に身近な都道府県の役割を更に強化し、国は都道府県を補完する立場を明確にしてはどうか。
 ○医療計画の作成に当たっては、作成、執行、政策評価そして次期医療計画への反映といった一貫した都道府県の政策の流れが構築できるようにしてはどうか。
 ○二次医療圏の範囲の設定については、都道府県が二次医療圏を設定する場合の参考となるように、圏内の人口などについて具体的な考え方を示してはどうか。
 ○医療計画制度においては、医療提供体制側から住民への情報量を増大させるよう推進するだけでなく、住民が求めるきめ細かな医療サービスのニーズについても把握できるようにしてはどうか。


II.医療機関の機能分化や福祉分野との連携を促進させる医療計画制度のあり方について

 ○主な疾病ごとに地域の医療機能の状況を把握することによって、病床数という量的管理から疾病ごとの医療機能という質的管理に転換すべきではないか。
 ○患者の急性期から慢性期に至る状況に応じた医療機関の連携について明示してはどうか。
 ○病院と診療所の連携、病院と病院の連携などを医療計画に位置づけられるようにしてはどうか。
 ○臨床研修の取組や医療安全に係る活動など質の高い医療を提供する医療機関を医療計画に位置づけてはどうか。
 ○小児救急医療をはじめとする救急医療や周産期医療、へき地医療については、都道府県が医療計画上に達成までの数値目標を記載することによって、これまで以上に実現に向けたものとしてはどうか。
 ○かかりつけ医や小児・成人への往診、在宅医療の推進方策など医療計画に位置づけてはどうか。
 ○公的医療機関と民間医療機関との役割分担を推進するため、公的医療機関については民間にはできない医療に集中するようにし、そのために当該公的医療機関の役割を医療計画に明示してはどうか。
 ○公益性の高い医療を担っている民間医療機関を医療計画に位置づけてはどうか。
 ○歯科診療所も含めて二次医療圏内の診療所の役割を医療計画に明示してはどうか。
 ○医療提供体制の役割として薬局についても医療計画に位置づけてはどうか。
 ○医療提供体制については訪問看護ステーションも含めることとし、医療と福祉の連携を視野に入れた医療計画制度となるようにしてはどうか。
 ○痴呆性の高齢者の問題も含め、医療計画のあるべき姿を考えてはどうか。
 ○介護支援計画や健康増進計画と医療計画が連携し、整合性がとれるようにしてはどうか。


III.補助金制度改革と医療計画制度のあり方について

 ○医療計画を実効性のあるものにしていくため、都道府県に対する財政支援についても、都道府県の自主性・裁量性の発揮をより高めるようにするという観点から改革を行うべきではないか。


IV.大学など医育機関と連携した医療計画制度のあり方について

 ○小児医療や救急医療など地域に必要な医療提供体制を構築するためには、小児科医や麻酔科医など不足している医師を確保することが重要であり、これらの医師を養成する大学医学部や臨床研修病院も視野に入れた医療計画制度を構築してはどうか。


V.診療科別の医師の確保など医療従事者の確保を反映した医療計画制度のあり方について

 ○必要な診療科別の医師数を医療計画に明記するようにしてはどうか。


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