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社保審―医療保険部会 資料5
第10回(H16.10.22)



地域保健健康増進栄養部会
における今後の検討事項


今後の検討事項(案)

1次予防
健康日本21の9分野についての中間評価とそれを踏まえた今後の施策の方向性の検討
 (1)栄養・食生活  (4)たばこ  (7)糖尿病
 (2)身体活動・運動  (5)アルコール  (8)循環器病
 (3)休養・こころの健康づくり  (6)歯の健康  (9)がん

2次予防
今後の健診及び事後指導の在り方の検討


介護保険制度改革、老人保健事業の見直しに関する議論との関係
医療保険制度改革に関する議論との関係


推進体制の図


1 中間評価の進め方について


1. 中間評価について
国民健康・栄養調査等により収集されたデータ(直近実績値)に基づき、中間評価を実施する。
中間評価のために必要なデータが揃った目標項目から順次分析及び評価を実施する。

(参考)国民健康・栄養調査の進捗状況
 (1) 平成14年国民栄養調査については、既に集計及び解析済(本年5月に公表)。
 (2) 平成15年国民健康・栄養調査については、本年11月を目途に集計及び解析見込み。
 (3) 平成16年国民健康・栄養調査については、平成17年中に集計及び解析予定。

2. データの分析及び評価について
(1) 健康日本21策定時の「健康日本21計画策定検討会」分科会委員等を中心として、目標分野毎の分析及び評価レポートを作成していただく。

(2) 当部会において、当該レポートを基に、健康日本21の推進に係る今後の施策の方向性等について検討する。

(3) なお、健康日本21において目標値が未設定の目標項目についても、同様の進め方で目標値を設定する。


2 「健康日本21」における目標値に対する暫定直近実績値

分野 目標 策定時の現状値又は参考値 ベースライン調査等 目標値 暫定直近実績値 調査年

栄養・
食生活
1.1 適正体重を維持している人の増加 児童・生徒の肥満児 10.7% H9年国民栄養調査 7%以下 10.6% H14年
国民栄養調査
20歳代女性のやせ 23.3% 15%以下 26.9%
20〜60歳代男性肥満 24.3% 15%以下 29.4%
40〜60歳代女性肥満 25.2% 20%以下 26.4%
1.2 脂肪エネルギー比率の減少 20〜40歳代 27.1%/日 25%以下 25.0%/日
1.3 食塩摂取量の減少 成人 13.5g/日 10g未満 12.0g/日
1.4 野菜摂取量の増加 成人 292g/日 350g以上 285.0g/日**
1.5 カルシウムに富む食品の摂取量の増加
(成人)
牛乳・乳製品 107g/日 130g以上 146.2g/日**
豆類 76g/日 100g以上 62.7g/日**
緑黄色野菜 98g/日 120g以上 94.1g/日**
1.6 自分の適正体重を認識し、体重コントロー
ルを実践する人の増加
男性(15歳以上) 62.6% H10年国民栄養調査 90%以上 調査中  
女性(15歳以上) 80.1% 90%以上 調査中
1.7 朝食を欠食する人の減少 中学・高校生 6.0% H9年国民栄養調査 0% 4.4% H14年
国民栄養調査
男性(20歳代) 32.9% 15%以下 26.5%
男性(30歳代) 20.5% 15%以下 24.7%*
1.8 量、質ともに、きちんとした食事をする人
の増加
(参考値)成人 56.3% H8年国民栄養調査 70%以上 調査中  
1.9 外食や食品を購入する時に栄養成分表
示を参考にする人の増加
成人   調査中
1.10 自分の適正体重を維持することのできる
食事量を理解している人の増加
(参考値)成人男性 65.6% H8年国民栄養調査 80%以上 調査中
(参考値)成人女性 73.0% 80%以上 調査中
1.11 自分の食生活に問題があると思う人のうち、食生活の改善意欲のある人の増加 成人男性 55.6% H8年国民栄養調査 80%以上 調査中
成人女性 67.7% 80%以上 調査中
1.12 ヘルシーメニューの提供の増加と利用の促進 (身近な飲食店や食品売り場、職場の給食施設・食堂などは、栄養バランスを提供していると思う人の割合) H12年国民栄養調査 調査中
提供数 36.0%(H12)
(栄養成分表示を参考にしてメニューを選ぶ人の割合) 調査中
利用する人の割合 12.8%(H12)
1.13 学習の場の増加と参加の促進 (地域や職場に、健康や栄養に関する学習や活動を行う自主的な集まりがあると答えた人の割合) 調査中
学習の場の数 10.3%(H12)
(地域や職場における健康や栄養に関する学習や活動を行う自主的な集まりに参加したことのある人の割合) 調査中
学習に参加する人の割合 23.2%(H12)
1.14 学習や活動の自主グループの増加 (地域や職場に、健康や栄養に関する学習や活動を行う自主的な集まりがあると答えた人の割合) 調査中
自主グループの数 10.3%(H12)

身体活動・
運動
成人(20歳以上の人の平均)  
2.1 意識的に運動を心がけている人の増加 男性 52.6% H8年保健福祉動向調査 63%以上 調査中  
女性 52.8% 63%以上 調査中
2.2 日常生活における歩数の増加 男性 8,202歩 H9年国民栄養調査 9,200歩以上 7,676歩 H14年
国民栄養調査
女性 7,282歩 8,300歩以上 7,084歩
2.3 運動習慣者の増加 男性 28.6% 39%以上 31.6%
女性 24.6% 35%以上 28.3%
高齢者  
2.4 外出について積極的な態度を持つ人の増加 男性(60歳以上) 59.8% H11年「高齢者の日常生活に関する意識調査」
(総務庁)
70%以上 調査中  
女性(60歳以上) 59.4% 70%以上 調査中
80歳以上(全体) 46.3% 56%以上 調査中
2.5 何らかの地域活動を実施している者の増加 男性(60歳以上) 48.3% H10年「高齢者の地域社会への参加に関する意識調査」 58%以上 調査中
女性(60歳以上) 39.7% 50%以上 調査中
2.6 日常生活における歩数の増加 男性(70歳以上) 5,436歩 H9年国民栄養調査 6,700歩以上 4,787歩 H14年
国民栄養調査
女性(70歳以上) 4,604歩 5,900歩以上 4,328歩

休養・
こころの
健康づくり
3.1 ストレスを感じた人の減少 全国平均 54.6% H8年度健康づくりに関する
意識調査(健体財団)
49%以下 調査中  
3.2 睡眠による休養を十分にとれていない人の
減少
とれていない人 23.1% 21%以下 24.7%* H14年
国民栄養調査
3.3 睡眠の確保のために補助品やアルコールを使うことのある人の減少 使用する人 14.1% H8年度健康づくりに関する
意識調査(健体財団)
13%以下 調査中  
3.4 自殺者の減少 全国数 31,755人 H10年人口動態統計調査 22,000人以下 29,949人 H14年
人口動態統計調査

たばこ
4.1 喫煙が及ぼす健康影響についての十分な知識の普及知っている人の割合  
肺がん 84.5% H10年度喫煙と健康問題に
関する実態調査
(厚生保健医療局)
100% 調査中  
喘息 59.9% 100% 調査中
気管支炎 65.5% 100% 調査中
心臓病 40.5% 100% 調査中
脳卒中 35.1% 100% 調査中
胃潰瘍 34.1% 100% 調査中
妊娠に関連した異常 79.6% 100% 調査中
歯周病 27.3% 100% 調査中
4.2 未成年者の喫煙をなくす 喫煙者男性(中学1年) 7.5% H8年度未成年者の喫煙
行動に関する全国調査
(厚生科研費)
0% 調査中  
男性(高校3年) 36.9% 0% 調査中
女性(中学1年) 3.8% 0% 調査中
女性(高校3年) 15.6% 0% 調査中
4.3 公共の場及び職場における分煙の徹底及び効果の高い分煙に関する知識の普及  
分煙を実施している割合公共の場     100% 調査中  
職場     100% 調査中  
知っている人の割合効果の高い分煙に関する知識の普及   100% 調査中  
4.4 禁煙支援プログラムの普及
禁煙支援プログラムが提供されている市町村の割合
    100% 調査中  

アルコール
5.1 多量に飲酒する人の減少 多量飲酒 男性 4.1% H8年度健康づくりに関する
意識調査(健体財団)
3.2%以下 7.1%* H14年
国民栄養調査
  女性 0.3% 0.2%以下 0.3%*
5.2 未成年者の飲酒をなくす 飲酒者男性(中学3年) 25.4% H8年度未成年者の飲酒
行動に関する全国調査
(厚生科研費)
0% 調査中  
男性(高校3年) 51.5% 0% 調査中
女性(中学3年) 17.2% 0% 調査中
女性(高校3年) 35.9% 0% 調査中
5.3 「節度ある適度な飲酒」の知識の普及 男性   100% 調査中  
女性   100% 調査中

歯の健康
幼児期のう蝕予防  
6.1 う歯のない幼児の増加 全国 59.5% H10年度
3歳児歯科健康診査結果
80%以上 全国67.5% H14年度
3歳児歯科健康診査
結果
6.2 フッ化物歯面塗布を受けたことのある幼
児の増加
全国 39.6% H5年歯科疾患実態調査 50%以上 調査中  
6.3 間食として甘味食品・飲料を頻回飲食す
る習慣のある幼児の減少
(参考値)全国 29.9% 久保田らによる調査
平成3年
調査中
学齢期のう蝕予防  
6.4 一人平均う歯数の減少 全国 2.9歯 H11年学校保健統計調査 1歯以下 2.09歯 H15年
学校保健統計調査
6.5 フッ化物配合歯磨剤の使用の増加(参考値:児童のフッ化物配合歯磨剤使用率) (参考値)全国 45.6% 荒川らによる調査H3年 90%以上 調査中  
6.6 個別的な歯口清掃指導を受ける人の増
(参考値)全国 12.8% H5年保健福祉動向調査 30%以上 調査中
成人期の歯周病予防  
6.7 進行した歯周炎の減少 (参考値)40歳 32.0% H9〜10年富士宮市モデル
事業報告
22%以下 調査中  
(参考値)50歳 46.9% 33%以下 調査中
6.8 歯間部清掃用器具の使用の増加 40歳(35〜44歳) 19.3% H5年保健福祉動向調査 50%以上 調査中
50歳(45〜54歳) 17.8%   50%以上 調査中
6.9 (喫煙が及ぼす健康影響についての十分な知識の普及)(たばこ参照)  
6.10 禁煙支援プログラムの普及禁煙支援プログラムが提供されている市町村の割合(たばこ参照)  
歯の喪失防止  
6.11 80歳で20歯以上、60歳で24歯以上の自分の歯を有する人の増加 80歳(75〜84歳)20歯以上 11.5% H5年歯科疾患実態調査 20%以上 調査中  
60歳(55〜64歳)24歯以上 44.1% 50%以上 調査中
6.12 定期的な歯石除去や歯面清掃を受ける
人の増加
(参考値)60歳(55〜64歳) 15.9% H4年寝屋川市調査 30%以上 調査中
6.13 定期的な歯科検診の受診者の増加 60歳(55〜64歳) 16.4% H5年保健福祉動向調査 30%以上 調査中

糖尿病
7.1 成人の肥満者の減少 1.1参照  
7.2 日常生活における歩数の増加 2.2参照  
7.3 質・量ともにバランスのとれた食事 1.8参照  
7.4 糖尿病検診の受診の促進(健康診断の受診者数) (参考値)健診受診者 4,573万人 H9年健康・福祉関連サービ
ス需要実態調査
6,860万人 5,875万人* H13年
国民生活基礎調査
7.5 糖尿病検診受診後の事後指導の推進 事後指導受診率 男性 66.7% H9年糖尿病実態調査 100% 74.2% H14年
糖尿病実態調査
事後指導受診率 女性 74.6% 100% 75.0%
7.6 糖尿病有病者の減少(推計) 糖尿病有病者 690万人 H9年糖尿病実態調査 1,000万人 740万人
7.7 糖尿病有病者の治療の継続 治療継続率 45%   100% 50.6%
7.8 糖尿病合併症の減少  
7.8a 糖尿病性腎症(糖尿病性腎症によって新規に透析導入となった患者数) 10,729人 1998日本透析医学会「わが国の慢性透析療法の現況」 12,630人 H14年
「わが国の慢性透析療法の現況」
7.8b 失明(糖尿病性網膜症による視覚障害) 約3,000人 1988厚生省「視覚障害の疾病調査研究」 調査中  

循環器病
8.1 食塩摂取量の減少 1.3参照  
8.2 カリウム摂取量の増加 成人 2.5g/日 H9年国民栄養調査 3.5g以上 2.5g/日 H14年
国民栄養調査
8.3 成人の肥満者の減少 1.1参照  
8.4 運動習慣者の増加 2.3参照  
8.5 高血圧の改善(推計値平均最大血圧約
4.2mmHgの低下)
男性131.6mmHg
女性124.8mmHg
H12年国民栄養調査 男性132.6mmHg
女性125.6mmHg
H14年
国民栄養調査
8.6 たばこ対策の充実 (4.たばこ全体参照)  
8.7 高脂血症の減少 男性 10.5% H9年国民栄養調査 5.2%以下 11.5% H14年
国民栄養調査
女性 17.4%   8.7%以下 18.2%  
8.8 糖尿病有病者の減少 7.6参照  
8.9 飲酒対策の充実 (5.アルコール全体参照)  
8.10 健康診断を受ける人の増加 健診受診者 4,573万人 参考値:H9年健康・福祉関連サービス需要実態調査 6,860万人以上 5,875万人* H13年
国民生活基礎調査
8.11 生活習慣の改善等による循環器病の減少(推計)  
脳卒中死亡率(人口10万対) 110 H10年人口
動態統計調査
103.4 H14年
人口動態統計調査
男性106.9 男性101.0
女性113.1 女性105.6
脳卒中死亡数 13万7,819人 13万257人
男性6万5,529人 男性6万2,229人
女性7万2,290人 女性6万8,028人
虚血性心疾患死亡率(人口10万対) 57.2 56.7
男性62.9 男性63.6
女性51.8 女性50.3
虚血性心疾患死亡数 7万1678人 7万1537人
男性3万8566人 男性3万9138人
女性3万3112人 女性3万2399人

がん
9.1 たばこ対策の充実 (4.たばこ全体参照)  
9.2 食塩摂取量の減少 1.3参照  
9.3 野菜の摂取量の増加 1.4参照  
9.4 1日の食事において、果物類を摂取している者の増加 成人 29.3% H9年国民栄養調査 60%以上 調査中  
9.5 脂肪エネルギー比率の減少 1.2参照  
9.6 飲酒対策の充実 (5.アルコール全体参照)  
9.7 がん検診の受診者の増加    
胃がん (参考値)1,401万人 参考値:H9年健康・福祉関連サービス需要実態調査 2,100万人以上 1,973万人* H13年
国民生活
基礎調査
子宮がん (参考値)1,241万人 1,860万人以上 1,024万人*
乳がん (参考値)1,064万人 1,600万人以上 766万人*
肺がん (参考値)1,023万人 1,540万人以上 1,231万人*
大腸がん (参考値)1,231万人 1,850万人以上 1,425万人*

注)
の暫定直近実績値は、調査方法としてベースライン調査と暫定直近実績値を把握した調査が異なっている数値。
** の暫定直近実績値は、食品成分表の改訂にともなった重量変化率の換算が必要な数値。
は、目標値としての設定はなされておらず、他の目標項目の達成度に応じた推計値が記載されている項目。


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