戻る

血企第257号
平成16年7月26日


厚生労働省医薬食品局血液対策課長 様

日本赤十字社 事業局長

平成16年度第3回血液事業部会運営委員会(平成16年7月2日開催)及び平成16年度第1回血液事業部会(平成16年7月7日開催)における審議事項について(依頼)に対する回答について


1.輸血用血液製剤による感染が疑われた場合に、供血者に対して事後検査の協力を求めることがありうる旨等を記載した問診票の改訂案、及び実際に献血会場等で当該問診票を使用するために必要な準備期間

⇒回答については、別添1のとおり

2.全国の輸血用血液製剤の供給状況について、次の事項を都道府県ごとに整理した表
(1) 供給給形態(供給施設名、担当職員数、血液製剤搬送用車両台数、緊急供給用車両台数(再掲))
(2) 供給体制(緊急時の車両の確保の方法、供給の指示の体制、夜間・休日の供給体制、遠隔地への供給体制、医療機関に到着するまでの平均所要時間及び最長所要時間)
(3) 血液製剤緊急供給時の遅配件数(医療機関からの苦情件数その他についての過去5年間の各年度ごとの状況)
(4) 当該供給施設における緊急対応のためのマニュアル等の内規の存否、当該内規の遵守状況
(5) 遅配があった場合、改善案

⇒回答については、別添2のとおり

3.ウエストナイルウイルス等の輸入感染症対策に係る採血禁止期間の変更(3週間→4週間)について、貴社として必要な準備が完了する期日

(回答)
 平成16年8月1日採血分から帰国後の採血禁止期間を3週間から4週間にします。




別添1

(回答)

1 事後検査への考え方

 献血者に対する事後検査への協力依頼については、以下のことから今後の実施に向け取り組んでまいりたいと考えております。但し、善意で献血にご協力を頂いた方に対し、調査のため事後検査の協力を求めることは、あくまでも自発的な協力を求め、輸血医療の安全性の向上に資するものであり、感染への責任を問うものではないと考えております。
(1)個別の核酸増幅検査(以下「NAT」という。)でも検出できないウインドウ期の献血血液による感染例が報告されていること
(2)輸血副作用の科学的な原因究明のためには、献血者のその後の感染症マーカーの変化を調査することが有効な場合があること
(3)献血者にとっても、献血後、早期に感染報告があった場合については、健康管理や早期治療につながる可能性があること
(4)輸血によるウイルス感染等の救済制度の発足に伴い、保管検体の個別NATが陰性の場合に、献血者のその後の感染症マーカーの調査をこれまで以上に求められる可能性があること


2 実施対象の範囲

 事後検査は、善意の自発的な献血者に少なからぬ負担を負わせることから、この対象となるケースは、死亡又は劇症肝炎などの重篤な症例に限定し、輸血前の患者の血液についての検査結果が陰性であり、輸血後陽転化した例などに限ることにしたいと考えております。
 なお、日本赤十字社が検体保管を開始する以前の1994年から1996年にかけて事後検査を実施した際には、再検査の協力依頼に該当献血者全員が応じてくれたのは半数弱のケースあったことから、事後検査の実施により全てのケースの原因が解明されるものではありません。


3 HIV感染の取り扱い

 患者さんのHIV感染例については、献血者にHIV検査結果を現在通知していないこと、患者さんについてもプライバシーを配慮して感染の原因を追求していないことなどを考慮して、検討すべき事項が多いことから、現時点においては、調査対象から除外することが妥当であると考えております。


4 協力を求めるためのお願い文案等

 上記の限られたケースで実施したいと考えていることから、診療録で全員に事後検査協力について「はい・いいえ」を問うべき性質のものではなく、献血する前にお読みいただく「献血して下さる皆様へ」に記載した上で協力を求めることにしたいと考えております。
 内容は、「あなたの血液を含めた輸血をされた患者さんについて、感染症などの報告があった場合、輸血医療の安全性向上と献血者ご自身の健康管理のため、検査のための採血に再度ご協力をお願いする場合があります。」としたいと考えています。


5 今後検討すべき事項

  実施上の問題点として、(1)未成年者に対する協力依頼のあり方(保護者の同意の必要性等)、 (2)離島、僻地の献血者に対する対応(交通費等の負担の問題)、 (3)検査結果通知を希望しない献血者への対応、 (4)検査の結果陽性が判明した献血者に対する精神的ケアについて(献血者が抱く罪悪感に対するケア)等が考えられ、これらの検討課題については、今後国と協議をしながら取り進めてまいりたいと考えております。



別添2
全国の輸血用血液製剤の供給状況について
平成16年7月1日現在
  (1)供給形態 (2)供給体制 (3)緊急供給時の遅配件数 (4) (5)遅配が
あった場合、
改善策
供給
施設数
(名称に
ついては、
別紙1
参照)
担当
職員数
※1(人)
血液
搬送用
車両
(台)
緊急
供給
車両
※2(台)
緊急時の車両の確保の方法 供給の指示体制 夜間の
供給
体制※3
休日の
供給
体制※3
遠隔地への供給体制 医療
機関に
到着
する
までの
平均
所要
時間※4
医療
機関に
到着
する
までの
最長
所要
時間※4
H11
年度
H12
年度
H13
年度
H14
年度
H15
年度
H16
年度
遅配理由 緊急
対応の
ための
マニュ
アル
等の
有無※6
当該
内規の
遵守
状況
通常
走行
緊急
走行
通常
走行
緊急
走行
1 北海道 11 85 42 42 別紙2の通り 別紙3の通り 直配 直配 別紙4の通り 0:42 0:29 5:00 3:30 0 0 0 0 0 0    
2 青森 3 19 13 13 直配・
配送委託
直配・
配送委託
0:34 0:22 3:30 3:00 0 0 0 0 0 0    
3 岩手 1 11 7 7 直配 直配・
配送委託
1:14 1:01 2:40 2:20 0 0 0 0 0 0    
4 宮城 2 24 15 15 直配・
配送委託
直配 0:38 0:27 1:45 1:35 0 0 0 0 0 0    
5 秋田 1 10 10 10 配送委託 直配・
配送委託
1:10 0:50 3:00 2:30 0 0 0 0 1 0 積雪による道路状況のため 道路状況による遅配のため、医療機関に理解を求める
6 山形 1 13 7 7 直配・
配送委託
直配・
配送委託
0:39 0:33 2:00 1:40 0 0 0 0 0 0    
7 福島 5 23 19 19 直配 直配 0:29 0:21 2:05 1:50 0 0 0 0 0 0    
8 茨城 2 16 14 14 直配・
配送委託
直配・
配送委託
0:48 0:40 2:20 1:50 0 0 0 0 0 0    
9 栃木 1 11 10 10 直配・
配送委託
直配・
配送委託
0:47 0:37 1:30 1:20 0 0 0 1 0 0 緊急要請があった医療機関と同一方向にある別の医療機関に通常で供給する予定であった照射製剤を準備してから出発したため × 教育訓練を実施し、今後は緊急要請があった場合は単独で出発する
10 群馬 1 9 7 7 直配・
配送委託
直配・
配送委託
0:45 0:31 2:00 1:45 0 0 1 0 0 0 供給に出た車両が自損事故を起こし、別車両にて緊急供給したため 当該職員へ走行研修を実施
11 埼玉 3 25 32 32 直配 直配 0:38 0:27 1:10 0:50 0 0 0 0 2 0 (1)同方向に先行していた供給車両と中継したため(2)電話受注により納品時間を誤認したため (1)他の車両に中継せずセンターから直行する。(2)FAX受注を推奨する
12 千葉 2 45 23 14 直配・
配送委託
直配・
配送委託
0:50 0:31 2:40 2:00 0 0 0 0 1 0 緊急配送依頼以外の予約配送血液の準備のため × 緊急要請時には多人数で出庫の準備をし、緊急供給は単独で出発する
13 東京 5 88 24 19 配送委託 配送委託 0:43 0:23 25:00※5
データとして
時間に
なっていない
(文字列
として表示)
2:30 0 0 3 0 1 0 献血供給事業団による遅配 × 委託業者への教育訓練、緊急配送時の指導、対応マニュアル作成
14 神奈川 3 53 45 41 直配 直配 0:39 0:23 1:30 1:00 0 0 0 0 0 0    
15 新潟 2 32 14 14 直配・
配送委託
直配 0:45 0:34 2:50 2:50 0 0 0 0 1 0 受注ミス(病院名の聞き違い)のため 病院名だけでなく、所在地・医療機関コードを確認する
16 富山 1 9 6 5 直配・
配送委託
直配・
配送委託
0:48 0:33 1:20 1:00 0 0 0 0 0 0    
17 石川 1 12 7 7 直配 直配 0:36 0:26 2:15 1:30 0 0 0 0 0 0    
18 福井 1 12 6 6 直配・
配送委託
直配・
配送委託
0:23 0:13 0:55 0:30 0 0 0 0 0 0    
19 山梨 1 6 6 6 直配 直配 0:31 0:19 1:10 0:45 0 0 0 0 0 0    
20 長野 3 35 20 20 直配 直配 0:41 0:33 2:00 1:45 0 0 1 0 0 0 大雪の影響で道路が混雑したため 道路状況による遅配のため、医療機関に理解を求める
21 岐阜 1 13 14 14 直配 直配 0:49 0:38 3:30 3:00 0 0 0 0 1 0 当該医療機関から走行距離20分の距離に備蓄医療機関を設定し、そこから供給したが、それでも間に合わなかったため 当該医療機関を備蓄医療機関として設定した
22 静岡 3 29 19 18 直配 直配 0:50 0:48 2:30 2:30 0 0 1 1 0 0 (1)搬送容器にいれる保冷剤の種別間違いによる梱包ミスのため、再度血液製剤を配送したため(2)緊急要請が重なったため (1)梱包時の確認を的確に実施することとし、職員に注意喚起した(2)医療機関に供給が遅れる旨の連絡をしなかったので、今後は医療機関へ連絡し、納品時間を確認し、理解を求める。状況によっては、宅配業者等による供給を検討する。
23 愛知 2 38 25 25 直配 直配 0:42 0:30 1:50 1:30 0 0 0 0 0 0    
24 三重 1 15 9 9 直配 直配 0:39 0:24 1:30 0:50 0 0 0 0 0 0    
25 滋賀 1 13 10 10 直配 直配 0:37 0:27 1:30 1:10 0 0 0 0 0 0    
26 京都 2 24 16 16 直配・
配送委託
直配・
配送委託
0:35 0:18 1:40 1:05 0 0 0 0 0 0    
27 大阪 3 51 37 37 直配 直配 0:38 0:29 1:30 1:15 0 0 0 0 0 0    
28 兵庫 3 51 25 25 直配 直配 0:42 0:32 1:50 1:30 0 0 0 1 1 0 (1)夜間、遠距離への緊急搬送が重複したため(2)県内の供給出張所で同型の発注が重なり在庫不足となり、血液センターからの製剤の移送に時間を要したため (1)職員教育訓練、勤務体制の変更(2)在庫数の増加、近隣他施設からの支援、職員教育訓練
29 奈良 1 13 7 7 直配 直配 0:40 0:35 1:30 1:03 0 0 0 0 0 0    
30 和歌山 2 19 12 12 直配 直配 0:43 0:31 2:40 2:10 0 0 0 0 0 0    
31 鳥取 2 7 5 5 直配 直配 0:32 0:26 1:20 1:05 0 0 0 0 0 0    
32 島根 1 6 1 1 供給委託 供給委託 0:38 0:26 2:00 1:30 0 1 0 0 0 0 路面凍結のため 道路状況による遅配のため、医療機関に理解を求める
33 岡山 1 16 10 6 配送委託 直配 0:46 0:34 2:30 1:40 0 0 0 0 0 0    
34 広島 2 24 16 13 直配・
配送委託
直配・
配送委託
0:44 0:28 2:00 1:30 0 0 0 0 0 0    
35 山口 1 18 8 8 直配・
配送委託
直配・
配送委託
0:32 0:22 1:30 1:00 0 0 0 0 0 0    
36 徳島 1 13 7 7 直配・
配送委託
直配・
配送委託
0:35 0:22 1:50 1:05 0 0 0 0 0 0    
37 香川 1 16 8 8 直配 直配 0:45 0:23 1:40 1:00 0 0 0 0 0 0    
38 愛媛 1 10 9 8 直配・
配送委託
直配・
配送委託
1:13 0:53 3:40 3:10 0 0 0 0 0 0    
39 高知 1 7 6 6 直配 直配 0:44 0:30 4:00 2:45 0 0 4 1 1 0 配達要員が出払っていたため宅配業者にて納品したため。(宅配業者は緊急走行ができず、道路状況により時間がかかってしまう。) 勤務時間を延長し、職員による配達体制をとった
40 福岡 3 68 26 20 直配・
供給委託
直配・
供給委託
0:40 0:37 2:00 1:36 0 0 0 0 0 0    
41 佐賀 1 10 8 7 配送委託 配送委託 0:44 0:35 1:30 1:12 0 0 0 0 0 0    
42 長崎 2 15 7 4 直配・
供給委託
直配・
供給委託
0:55 0:38 5:00 3:40 0 0 0 1 1 1 (1)附属センター管内の医療機関から二次製剤の要請があった。附属センターでは製造をしていないため、製造センター(長崎C)にて二次製造をしたが、製剤の出来上がりが附属センターへの製剤移送の定期便に間に合わず、中継(リレー)で製剤を附属センターまで引渡した。センターとしては可能な限りの早さで供給したが、苦情となった。(2)離島へのマイナス血供給依頼に対し、在庫がなく、福岡センターからフェリーにて供給したため(3)2本受け入れるべき需給調整を払い出し側のミスにより1本しか受け入れられなかったため(払出しセンターは新システムであったため、システムでの管理ができていなかった) (1)(2)納品時間について、医療機関に理解を求める(3)システムがすべて新システムに切り替わったため今後はこのような問題は起きない。
43 熊本 1 21 17 16 直配・
配送委託
直配・
配送委託
0:50 0:34 3:00 2:00 0 0 0 0 0 0    
44 大分 1 19 12 10 直配 直配 0:48 0:37 2:10 1:50 0 0 0 0 0 0    
45 宮崎 1 10 7 7 直配・
配送委託
直配・
配送委託
1:10 0:55 4:00 3:30 0 0 0 0 0 0    
46 鹿児島 1 16 8 7 直配 直配 1:25 0:58 4:30 4:00 0 0 0 0 0 0    
47 沖縄 1 14 9 9 直配 直配 0:48 0:33 3:00 2:00 2 1 0 1 2 1 (1)夜間同時刻に緊急依頼が集中したため(2)職員が配送で出払っていたため(3)出発直前に同患者の追加発注が続いたため × (1)医療機関に供給が遅れる旨の連絡をしなかったため、今後は緊急依頼が集中している状況を医療機関に説明し、供給時間を調整することとした。(2)他課職員にも配送を依頼(3)同患者の追加発注があっても、準備ができた順に出発する。
合計 91 1094 665 623           0:44 0:32 25:00 4:00 2 2 10 6 12 2   41 43  
直配 23 25   平均 最大  
直配・配送委託 16 14  
直配・供給委託 3 5
配送委託 4 2
供給委託 1 1
直配・配送委託・供給委託 0 0

※1 供給担当の職員総数。嘱託・臨時・パート・派遣職員を含む。
※2 再掲
※3 「直配」とは、血液センターの職員が直接医療機関へ供給すること。「配送委託」とは、血液センターが受注・出庫して、製剤を業者へ渡し、業者が医療機関へ供給すること。
「供給委託」とは、委託を結んでいる業者が、自ら保管している在庫から製剤を出庫し、医療機関へ供給すること。
※4 平成14年度データ。緊急走行時の所要時間。
※5 血液製剤の供給に最も時間を要する医療機関は、東京都の小笠原諸島(父島、母島)にある医療機関。通常走行25時間は船舶利用、緊急走行2時間30分は自衛隊のヘリを利用。
※6 「○」は、全国統一の標準作業手順書(供給部門)及びそれに基づく各血液センター独自のマニュアルを整備している血液センター。「△」は、全国統一の標準作業手順書(供給部門)を準用している血液センター。
※7 「○」は、内規を遵守している。「×」は、内規を遵守していれば遅配を防げた場合。



(別紙1)
供給施設一覧
平成16年4月現在
1 北海道 北海道赤十字血液センター   52 静岡県 静岡県赤十字血液センター
2 北海道旭川赤十字血液センター 53 静岡県沼津赤十字血液センター
3 北海道釧路赤十字血液センター 54 静岡県浜松赤十字血液センター
4 北海道室蘭赤十字血液センター 55 愛知県 愛知県赤十字血液センター
5 北海道函館赤十字血液センター 56 愛知県豊橋赤十字血液センター
6 北海道赤十字血液センター岩見沢出張所 57 三重県 三重県赤十字血液センター
7 北海道赤十字血液センター厚別出張所 58 滋賀県 滋賀県赤十字血液センター
8 北海道旭川赤十字血液センター北見出張所 59 京都府 京都府赤十字血液センター
9 北海道旭川赤十字血液センター稚内出張所 60 京都府福知山赤十字血液センター
10 北海道釧路赤十字血液センター帯広出張所 61 大阪府 大阪府赤十字血液センター
11 北海道室蘭赤十字血液センター苫小牧出張所 62 大阪府北大阪赤十字血液センター
12 青森県 青森県赤十字血液センター 63 大阪府南大阪赤十字血液センター
13 青森県八戸赤十字血液センター 64 兵庫県 兵庫県赤十字血液センター
14 青森県赤十字血液センター弘前出張所 65 兵庫県姫路赤十字血液センター
15 岩手県 岩手県赤十字血液センター 66 兵庫県赤十字血液センター豊岡出張所
16 宮城県 宮城県赤十字血液センター 67 奈良県 奈良県赤十字血液センター
17 宮城県赤十字血液センター迫出張所 68 和歌山県 和歌山県赤十字血液センター
18 秋田県 秋田県赤十字血液センター 69 和歌山県田辺赤十字血液センター
19 山形県 山形県赤十字血液センター 70 鳥取県 鳥取県赤十字血液センター
20 福島県 福島県赤十字血液センター 71 鳥取県赤十字血液センター西部出張所
21 福島県会津赤十字血液センター 72 島根県 島根県赤十字血液センター
22 福島県いわき赤十字血液センター 73 岡山県 岡山県赤十字血液センター
23 福島県赤十字血液センター郡山供給出張所 74 広島県 広島県赤十字血液センター
24 福島県赤十字血液センター原町供給出張所 75 広島県赤十字血液センター福山供給出張所
25 茨城県 茨城県赤十字血液センター 76 山口県 山口県赤十字血液センター
26 茨城県赤十字血液センター土浦出張所 77 徳島県 徳島県赤十字血液センター
27 栃木県 栃木県赤十字血液センター 78 香川県 香川県赤十字血液センター
28 群馬県 群馬県赤十字血液センター 79 愛媛県 愛媛県赤十字血液センター
29 埼玉県 埼玉県赤十字血液センター 80 高知県 高知県赤十字血液センター
30 埼玉県伊奈赤十字血液センター 81 福岡県 福岡県赤十字血液センター
31 埼玉県熊谷赤十字血液センター 82 福岡県赤十字血液センター久留米供給出張所
32 千葉県 千葉県赤十字血液センター 83 福岡県北九州赤十字血液センター
33 千葉県千葉港赤十字血液センター 84 佐賀県 佐賀県赤十字血液センター
34 東京都 東京都赤十字血液センター 85 長崎県 長崎県赤十字血液センター
35 東京都東赤十字血液センター 86 長崎県佐世保赤十字血液センター
36 東京都北赤十字血液センター 87 熊本県 熊本県赤十字血液センター
37 東京都西赤十字血液センター 88 大分県 大分県赤十字血液センター
38 東京都武蔵野赤十字血液センター 89 宮崎県 宮崎県赤十字血液センター
39 神奈川県 神奈川県赤十字血液センター 90 鹿児島県 鹿児島県赤十字血液センター
40 神奈川県川崎赤十字血液センター 91 沖縄県 沖縄県赤十字血液センター
41 神奈川県湘南赤十字血液センター  
42 新潟県 新潟県赤十字血液センター
43 新潟県赤十字血液センター長岡出張所
44 富山県 富山県赤十字血液センター
45 石川県 石川県赤十字血液センター
46 福井市 福井県赤十字血液センター
47 山梨県 山梨県赤十字血液センター
48 長野県 長野県赤十字血液センター
49 長野県松本赤十字血液センター
50 長野県諏訪赤十字血液センター
51 岐阜県 岐阜県赤十字血液センター



(別紙2)
緊急時の車両の確保の方法


 各血液センターは、医療機関から緊急要請があっても十分に対応できる台数の緊急指定車両を保有している。
 また、献血供給事業団が配送を行っている東京都及び業者へ供給委託を行っている島根県は、当該事業団及び業者が緊急指定車両を保有している。
 なお、仮にすべての緊急指定車両が出払っている場合は、以下の対応をしている。

1.血液運搬車が血液を配送中に別の医療機関から緊急の要請があり、緊急要請と同種の血液を積載している場合は、予定を変更して緊急要請のあった医療機関へ当該車両を向かわせる。同種の血液を積載していない場合は、無線等により血液センターに呼び戻す。
なお、当初供給を予定していた医療機関については、納品が遅れる旨事前に了解を得ることとしている。
2.血液運搬車が確保できない場合は、血液センターの他の車両を使用する。
3.配送委託業者と配送委託契約を締結している血液センターにあっては、業者へ配送を依頼する。



(別紙3)
供給の指示の体制


 日本赤十字社の血液製剤の供給指示体制については、全国統一の標準作業手順書(供給部門)に基づき、各血液センターでは同一手順で実施されている。



標準作業手順書
供給部門
第2章 受注管理 文書No.:K-SOP-02-03
D.血液製剤の受注 版:1.00 頁:1/2

D.血液製剤の受注の図


標準作業手順書
供給部門
第2章 受注管理 文書No.:K-SOP-02-03
D.血液製剤の受注 版:1.00 頁:2/2

1.発注か否か確認を行う。
 1.1 電話発注であれば、依頼内容に基づき発注票の記入を行う。
 1.2 受注時刻の記録を行う。

2.発注内容の確認を行う。

3.供給可能在庫照会処理を行い、在庫の有無を確認する。

4.受注入力処理を行う。

5.発注票と受注入力情報の内容が正しいか確認を行う。

6.FAX発注であれば、発注票受理の返信を行う。

7.確保依頼が必要か否か確認を行う。
 7.1 確保依頼が必要であれば、確保依頼管理にて対応する。

8.出庫日時まで発注票の一時保管を行う。

9.出庫担当者(施設)に出庫の依頼を行う。



日本赤十字社



標準作業手順書
供給部門
第5章 納品管理 文書No.:K-SOP-05-04
C.配送の要領 2.緊急配送 版:1.00 頁:1/2

C.配送の要領 2.緊急配送の図


標準作業手順書
供給部門
第5章 納品管理 文書No.:K-SOP-05-04
C.配送の要領 2.緊急配送 版:1.00 頁:2/2

1.医療機関から緊急配送依頼を受ける。

2.連携医療機関からの要請であるか確認する
 2.1 連携医療機関であれば、「第10章 近隣センターからの供給」の手順に従い納品手続きを行う。

3.連携医療機関ではない場合は、対応方法を検討する。
 3.1 備蓄医療機関からの供給で対応可能かを確認する。
 3.2 予備血液からの供給で対応可能かを確認する。
 3.3 定期配送用血液の振り向けで対応可能かを確認する。
 3.4 3.3で対応可能であれば、定期配送用血液から仮納品処理の手続きを行う。

4.対応方法が確定した場合、緊急配送命令者は緊急配送命令を発令する。

5.配送担当者は緊急走行を開始する。

6.備蓄医療機関の輸血用血液製剤で対応する場合は、備蓄医療機関に対して当該輸血用血液製剤の血液製剤預かり証を発行する。

7.仮納品伝票を起票する。(自血液センターから供給する場合を除く。)

8.出庫日時まで発注票の一時保管を行う。
 8.1 血液製剤預かり証の発行を行っている場合、仮納品伝票で納品した場合は帰所後に伝票処理を行う。
  →血液製剤預かり証の処理:第6章 返品管理を参照
仮納品伝票の納品:本章C.4項を参照
 8.2 定期配送用血液を転用した場合は、直ちに転用分について対応を行う。



日本赤十字社



(別紙4)
遠隔地への供給体制

 日本赤十字社における遠隔地への供給体制については、以下の2つの対応をとっている。
 1.備蓄医療機関:
 遠隔地にある医療機関の協力を得て「備蓄医療機関」として設定し、血液製剤を保管・管理していただき、当該地域の医療機関へ供給していただく。

 2.近隣血液センターとの連携
 交通事情あるいは地理的要因等により、医療機関が存在する都道府県血液センターより隣接都道府県の血液センターから供給を行ったほうがよいと判断される場合は、その近隣血液センターから供給する。



標準作業手順書
供給部門
第7章 備蓄血液管理 文書No.:K-SOP-07-02
A.対象医療機関 版:1.00 頁:1/2

A.対象医療機関の図


標準作業手順書
供給部門
第7章 備蓄血液管理 文書No.:K-SOP-07-02
A.対象医療機関 版:1.00 頁:2/2

1.備蓄医療機関としての前提と次の要件のいずれかを満たしているかを確認する。
前提血液センターからの求めに応じて、緊急で輸血が必要となった近隣の医療機関に輸血用血液製剤を融通できる。
要件
(1)緊急輸送時間が60分以上を要する。
(2)時間帯、季節等の条件により交通が遮断される離島、遠隔地の医療機関
(3)地域の行政からの要請があり、血液センターとして適当と認められる医療機関
 1.1要件を満たさない場合は、備蓄医療機関の対象とは認められない。

2.備蓄対象医療機関としての具備すべき事項を満たしているかを確認する。
 具備すべき事項
  (1)自家発電装置の有無
  (2)自記温度記録装置及び温度警報装置を具備した血液専用の冷蔵庫の有無
  (2)備蓄血液の終日管理が可能か否か
  (2)適正な保管管理と有効利用を図れる体制がとれるか否か
2.1 具備すべき事項を満たさない場合は、備蓄医療機関の対象とは認められない。

3.対象医療機関に対して、備蓄の必要性を含め、取り扱い方法、備蓄する輸血用血液製剤と数量等について充分な説明を行う。

4.備蓄覚書を取り交わす(締結)

5.備蓄医療機関台帳を整備する。



日本赤十字社



標準作業手順書
供給部門
第7章 備蓄血液管理 文書No.:K-SOP-07-03
C.備蓄血液の運用 版:1.00 頁:1/2

C.備蓄血液の運用の図


標準作業手順書
供給部門
第7章 備蓄血液管理 文書No.:K-SOP-07-02
C.備蓄血液の運用 版:1.00 頁:2/2

1.備蓄医療機関で記入した「出納台帳」を確認し、備蓄血液の使用内容及び在庫状況を把握する。

2.備蓄血液在庫状況表への記入を行う。

3.統一システム上の在庫との照合をする。

4.備蓄血液の補充が必要か否かを確認する。
 4.1 必要であれば補充する。
 4.2 もし、必要でなければ補充しない。

5.補充本数を決定する。

6.備蓄医療機関からの発注として受注する。第2章 受注管理に準じる。



日本赤十字社



標準作業手順書
供給部門
第10章 近隣センターとの連携 文書No.:K-SOP-10-02
A.連携医療機関の設定 版:1.00 頁:1/2

A.連携医療機関の設定の図


標準作業手順書
供給部門
第10章 近隣センターとの連携 文書No.:K-SOP-10-02
A.連携医療機関の設定 版:1.00 頁:2/2

交通事情の変化等が発生した場合、医療機関への供給時間について検討する。

1.隣接する血液センターからの供給が有利であると判断される医療機関の有無について検討する。
 1)緊急輸送時において、自センターよりも隣接する血液センターからの方が短時間で納品できる医療機関。
 2)地理的要因、供給体制等を考慮した上で、隣接する血液センターからの供給が必要と予想される医療機関。

2.対象医療機関があるか。
 2.1 対象医療機関がなければ、連携医療機関としない。

3.依頼先センターと、取り扱いや事務手続き等について協議する。

4.供給可能か。
 4.1 依頼先センターからの供給が不可能であれば、連携医療機関としない。

5.医療機関と取り扱いや事務手続きについて協議する。

6.了承か。
 6.1 医療機関の了承が得られなければ、連携医療機関としない。

7.恒常的な供給か。
 7.1 恒常的な供給とする場合は、依頼先センターの担当医療機関として、管内の医療機関と同様の供給業務を行う。
 7.2 恒常的な供給としない場合は、連携医療機関として設定する。

 基幹センターへ、「近隣血液センター間における供給業務の連携強化表」を用いて報告する。



日本赤十字社



標準作業手順書
供給部門
第10章 近隣センターとの連携 文書No.:K-SOP-10-03
B 供給までの手順 版:1.00 頁:1/2

B 供給までの手順の図


標準作業手順書
供給部門
第10章 近隣センターとの連携 文書No.:K-SOP-10-03
B 供給までの手順 版:1.00 頁:2/2

 連携医療機関から受注した場合、緊急要請であるかを確認する。

(Aセンターで受注)
1.緊急要請等自血液センターでの対応可否判断を行う。
 1.1 自血液センターで対応可能の場合は対応する。

2.依頼先(B)センターへ緊急配送依頼を行う。
1) 受注内容、患者の状況等を電話で連絡する。
2) 緊急配送依頼書をFAX送信する。

(Bセンターで配送対応)
3.緊急配送依頼書を依頼元(A)センターから受信する。

4.医療機関へ仮納品処理を行う。

5.A・B両血液センター間で需給調整処理を行う。

6.Aセンターで正規の納品処理を行う。

7.1ヶ月の供給実績を「近隣血液センター間の連携調整供給実績」をもって、基幹センターへ報告する。



日本赤十字社


トップへ
戻る