戻る

医療情報ネットワーク基盤検討会の設置について

平成15年6月
厚生労働省医政局

1. 背景・趣旨
 「保健医療分野の情報化にむけてのグランドデザイン」の公表(平成13年12月)以降約1年半が経過し、医療分野での情報化の取組が進んでいる。その一環として、関係機関同士が患者の同意を得て電子的手段により必要な情報を参照し合うことにより、相互の連携を円滑化し、患者が身近な地域で一層質の高い医療を受けられるようにしようとする試みが一部で始まっている。
 情報通信技術を活用したこのような取組は、医療を受ける際の利便性が向上したり、医療への患者の参画が促進されたり、医療の質の向上に結びつくものと期待されるが、一方で、医療においては、個人情報の保護や情報セキュリティの確保が特に強く求められることから、こうした面への配慮が不可欠である。
 現在までに、暗号化、電子署名、電子認証などの技術が大きな進歩を遂げており、これらを駆使して安全に情報を伝送・参照できるような環境整備を図るとともに、医療情報を取り扱う際の運用面においても適正を期することが必要である。
 これらを確保していくための基盤整備のあり方について、患者・国民の視点を重視しつつ検討するために本検討会を設置する。

2. 検討会の位置付け
 医政局長の私的検討会

3. スケジュール
 平成15年6月より検討を開始し、平成15年度末までに中間的なまとめを行い、平成16年夏頃までに一定の結論を得ることを目標とする。

4. 委員
石垣 武男 名古屋大学大学院医学系研究科量子医学専門分野教授
大山 永昭 東京工業大学フロンティア創造共同研究センター教授
河原 和夫 東京医科歯科大学大学院医療管理学分野教授
菊池 令子 日本看護協会常任理事
岸本 葉子 エッセイスト
喜多 紘一 医療情報システム開発センター審議役
澤向 慶司 日本製薬工業協会医薬電子標準化研究会リーダー
篠田 英範 保健医療福祉情報システム工業会運営幹事(標準化・医療システム担当)
塚本 亨 日本歯科医師会常務理事
西原 栄太郎 日本画像医療システム工業会医用画像システム部会副部会長
原 明宏 日本薬剤師会理事
樋口 範雄 東京大学法学部教授
松原 謙二 日本医師会常任理事
三谷 博明 日本インターネット医療協議会事務局長
南 砂 読売新聞東京本社編集局解説部次長
矢野 一博 日本医師会総合政策研究機構主任研究員
山本 隆一 東京大学大学院情報学環・学際情報学府助教授
(17名)

5. 検討事項
電子化された医療情報を個々の医療関係機関を超えて活用すること(地域における医療情報ネットワーク構築)についての基本的な考え方
医療情報の安全な伝送・参照のためのセキュリティ技術の活用策
患者・国民の視点に立った医療情報ネットワーク運用のあり方
技術活用面、運用面での適正を期するための基盤整備のあり方


トップへ
戻る