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〈参考資料1〉

臓器提供施設より報告された診断・治療概要

8月18日
 23:30

意識障害と呼吸障害が出現。血圧228/138mmHg
まもなく回復し、頭痛と嘔気を訴えたため鎮痛剤と鎮静剤を投与。
8月19日
 0:50頃

頭部CT施行。
広範なクモ膜下出血と軽度の脳室拡大が認められたため、脳神経外科へ依頼。

意識レベル3 (JCS)、麻痺無く、瞳孔不同なし。
血圧:154/84mmHg、呼吸は規則的。
救命救急センターに収容し保存療法開始(鎮痛剤・鎮静剤、降圧剤による血圧コントロール、抗脳浮腫剤など)。
 9:00頃 CT再検。
再出血なし、脳室拡大進行。
 3:30頃 脳血管造影施行。
脳底動脈に拡張を認めたため、脳動脈瘤破裂と診断。
急性期の手術的治療の適応は無いと判断し、保存的治療を継続。
 8:30頃 意識障害の進行(JCS 200)、呼吸障害に対して挿管補助呼吸開始。
脳保護剤、抗生剤など開始。
8月20日 CT再検。
水頭症(脳室拡大)の進行を認めたため、脳脊髄腔ドレナージ術を施行。
この際、家族より「ドナーカードを所持している」旨、口頭で話される。
(その後、水頭症は改善傾向を示した)。
8月22日 意識レベル20-30 (JCS)。
8月26日
 13:30頃

脳血管造影施行。
脳底動脈瘤は拡大、頭蓋内主幹動脈に血管れん縮による高度狭窄を認める。
 15:30頃 CT施行。
梗塞巣無し。
意識レベル200 (JCS)。
8月28日
 3:00頃

上昇傾向を示していた血圧が急激に低下、自発呼吸も停止し、両側瞳孔散大。
 3:50頃 CT施行。広範な低吸収域を認めた。
その後さらに血圧低下したため昇圧開始。
 5:00頃 家族に脳死は避けられない旨説明。
臓器提供の意志があれば臨床脳死判定をし、コーディネーターへ連絡する旨説明。
 9:00 臨床的脳死判定開始
 11:30 臨床的脳死と診断。
家族よりドナーカードが提出され、脳死下臓器提供の意思が示された。
 11:40 日本臓器移植ネットワーク東日本支部へ連絡。
8月29日
 11:09

第1回法的脳死判定開始。
 13:36 第1回法的脳死判定終了。
 20:01 第2回法的脳死判定開始。
 22:15 第2回法的脳死判定終了。脳死と判定。


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