(1) |
Kung F.H, Desai S.J, Dickerman J.D et al.J Pediatr Hematol 17:265-269,1995 |
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米国POGよりPhaseI/IIの研究.21歳以下の再発難治性小児固形腫瘍92人の患者にイホスファミド1.5g/m2を3日間,エトポシド100mg/m2を3日間,カルボプラチンを1日間投与する治療で,カルボプラチンの投与量を300mg/m2から25%ずつ増量しカルボプラチンの投与量を決定した.ユーイング腫瘍8例,ウイルムス腫瘍患者の10例,神経芽腫12例,その他55例に投与した.寛解または部分寛解を認めたのはユーイング腫瘍2例,ウイルムス腫瘍7例,神経芽腫7例であった.カルボプラチンの至適投与量は635mg/m2に決定された.それぞれの薬剤単独か,または2剤組み合わせでは,これまで十分な効果が得られなかったが,イホスファミド,カルボプラチン,エトポシドを組み合わせたICE療法は非常に有効であった.
治療毒性は,好中球1000以下は87%,5万以下の血小板減少は71%,細菌感染症は15%,肉眼的血尿は2%,ファンコニー症候群様1%あった. |
(2) |
Cohn SL, Moss TJ, Hoover M, et al . Bone marrow Transplant 20: 543-551,1997 |
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1991年から1994年までの12人の1歳以上のpoor risk NBにカルボプラチンを含む多剤併用治療を行い12人中5人は28-53ヶ月間無増悪生存している.治療内容はChicago1プロトコールとしてA:シスプラチン40mg/m2×5,B:シクロホスファミド1g/m2×2,とドキソルビシン35mg/m2,C:カルボプラチン500mg/m2×1,イホスファミド1.8g/m2×5,エトポシド150mg/m2×5のA,B,Cを交互に2サイクル行い,移植Conditioning Regimenにはチオテパ300mg/m2×3,シクロホスファミド1.5mg/m2×4を使用した.12人中6例が死亡し、5例が無病生存している.移植関連死は、認めてない.移植時に5例が細菌感染症、2人に真菌感染症を認めた. |
(3) |
Katzen Stein HM, Bowman LC, Brodeur GM, et al. J Clin Oncol.16: 2007-2017,1998 |
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米国POGの1987年から1996年までの臨床研究.0歳から12ヶ月までの110人の乳児神経芽腫.治療としては8743 protocolではシクロホスファミド150mg/m2×7,ドキソルビシン35mg/m2を行いhyperdiploidyであれば4コース追加する.Diploidyであればシスプラチン90mg/m2(day1),テニポサイド100mg/m2(day3)を3週毎にを行う.9243protocolではdiploidyであればカルボプラチン560mg/m2,エトポシド30mg/m2×3とエトポシド100mg/m2×5,イホスファミド1.6g/m2を交互に行った.
対象はStage D(S)神経芽腫で結果は,発症年齢が2ヶ月以上の3年生存率は93%(70人)、発症年齢が2ヶ月以下の3年生存率は71%(40人),組織型がfavourabeであれば,3年生存率は93%(53人),組織型が、unfavourabeであれば,3年生存率は33%(6人),Hyperdiploidyであれば,3年生存率は90%(86人),Diploidyであれば3年生存率は68%(19人)N-mycが非増幅であれば,3年生存率は91%(85人),N-mycが増幅であれば,3年生存率は33%(9人)であった..
1人はアンソラサイクリンによる心筋症で亡くなった.2人は敗血症で死亡した. |
(4) |
Frappaz D, Perol D, Michon J, et al. Br J Cancer87 :1197-1203, 2002 |
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1992年より1995年まで25例のstage IVの神経芽腫の患者に対しての治療成績の報告.LMCE5プロトコールは,初期治療はシクロホスファミド2g/m2×3,エトポシド50mg/m2×5のコースとエトポシド100mg/m2×5,シスプラチン40mg/m2×5のコースの治療を交互に2サイクル行い,手術を行う.反応良好群にはLMCE5A(エトポシド100mg/m2×5,カルボプラチン100mg/m2×5)を2コース行いメルファラン200mg/m2×1及び自家幹細胞移植を行う.反応不良群ではドキソルビシン90mg/m2を投与しエトポシド100mg/m2×5,カルボプラチン100mg/m2×5を2コース行いメルファラン200mg/m2×1及び自家幹細胞移植を行う.結果は6年の無病生存率は8%であった.治療関連死は4%であった. |
(1) |
Doz F, Neuenschwander S, Plantaz D, et al. J Clin Oncol, 13:902-909,1995 |
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20人眼外進展性の網膜芽腫(年齢9-120ヶ月)に対してのエトポシド100mg/m2とカルボプラチン160mg/m2の5日間の併用療法を2コース行った.効果は,9人が完全寛解を認め8人が部分寛解をえた.85%に有効であった。治療毒性では,grade IVの好中球減少は,39回投与中23回認められた.血小板減少はgrade IIIが9回,grade IVは11回認められた.血小板輸注は12回必要であった。grade IVの貧血は2回認めた.全40コースで治療関連死は認めなかった。 |
(2) |
Gallie BL, Budning A, DeBoer G, et al. Arch Ophthalmol 1996,114:1321-1328,1996 |
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無治療の両側性の網膜芽腫31例(40眼)をビンクリスチン,テニポサイド,カルボプラチンとサイクロスポリンで治療した.7人の患児には,ビンクリスチン0.05mg/kgテニポサイド230mg/m2(乳児には7.7mg/kg)とサイクロスポリンを10日間投与した。25人にはカルボプラチン560mg/m2(乳児には18.7mg/kg)投与した.成績では89%の無病生存が得られた。
平均観察期間は2.7年.治療毒性に関しての記載はない. |
(3) |
Shields CL, de Potter P, Himelstein BP, et al. Arch Ophthalmol, 114:1330-1338,1996 |
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106例162眼球の網膜芽腫に対して化学療法6コースと局所療法を施行した単一アーム治療研究.対象の年齢は3生日から39ヶ月(中央値7生月).化学療法の内容は,ビンクリスチン1.5mg/m2(36ヶ月以下時0.05mg/kg)1日間,エトポシド150mg/m2(36ヶ月以下時5mg/kg)2日間,カルボプラチン560mg/m2(36ヶ月以下時18.6mg/kg)1日間.片眼性28例では,再発は非家族性23例中2例(9%),家族性5例中4例(80%),両眼性では再発は非家族性57例中11例(19%),家族性21例中8例(38%)であった.全体として,5年無新病変出現生存率は76%であった.全身の化学療法による毒性は、一時的な腹痛、嘔気、嘔吐、脱毛、骨髄抑制等であった.中心静脈ラインを使用する事無く化学療法は遂行できた.重篤な感染症や腎障害等も認めなかった.治療を中止するような症例もなかった. |
(4) |
Friedman DL, Himelstein B, Shields CL, et al. J Clin Oncol, 18:12-17.2000 |
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前方視的single-armの臨床研究.47例(75眼球)を対象。エトポシド(150mg/m22日間)本剤(560mg/m21日),ビンクリスチン(1.5mg/m21日)の併用療法を6コース施行した。
多くの患者(83%)で眼科治療(cryotherapy, laser photocoagulation, thermotherapy, or plaque radiation therapy)を併用した.観察期間は13ヶ月、無病生存率は73%であった.
Reese-Ellsworth groups1,2,and3の結果は良く、39例、全例照射や眼球摘出を免れた.
治療の副作用は軽微であった.治療関連死は認めなかった.83%に好中球減少を認めたが,2人しか赤血球輸注、G-CSFを併用しなかった.28%の患者に発熱や好中球減少を認めたが,明らかな細菌感染は,6例(9%)であった.大腸菌の敗血症が1人に認めた.食事接種困難例や脱水症やビンクリスチンによる副作用が40%に認めた.4人にビンクリスチンを減量することが必要であった.腎障害や聴力障害は認めなかった. |
(5) |
Shields CL, Hanavar SG, Meadows AT, et al. Am J Ophtahlmol 133: 657-664, 2002. |
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103例158眼球の網膜芽腫に対して,腫瘍量減量の目的で化学療法を施行した.年齢は0.2ヶ月から72ヶ月(中央値8ヶ月)であった.化学療法の内容は,エトポシド(150mg/m2[3歳以下では5mg/kg]2日間),カルボプラチン(560mg/m2[3歳以下では18.6mg/kg]1日),
ビンクリスチン(1.5mg/m2[3歳以下では0.05mg/kgかつ最大投与量は2mg]1日)を6コース.その結果,全ての眼球において腫瘍の良好な縮小効果が得られた.さらに,診断から5年後までに外照射が必要となった割合は,Reese-Ellsworth(RE))病期分類で,グループIからIVまでで10%しかなかったが,グループVでは47%であった.眼球摘出を必要とした割合はREグループIからIVまででは15%でしかなかったが,グループVでは50%であった.REグループIからIVまでであれば,化学療法を施行すると良好な成績が得られた.
また,腎障害,難聴,二次がんなどの重篤な副作用は認めなかった. |
(6) |
Honavar SG, Singh AD, Shields CL,et al. Arch Ophthalmol, 120:923-931,2002 |
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高リスクの網膜芽腫に対して照射後の化学療法の有効性に関しての報告.1974年から1999年までの80人に対しての後方視的臨床研究.照射後の化学療法を施行したのは46人(58%)であった。1994年以前は,ビンクリスチン1.5mg/m2,ドキソルビシン60mg/m2を21日毎に行う.1994年以降はビンクリスチン1.5mg/m2,カルボプラチン560mg/m2,エトポシド150mg/m2×2を28日毎に6サイクル行った。照射後の後療法を行い,転移を認めた例は2/46であった。一方照射後の後療法を行わず転移を認めた例は8/34であった。照射後の化学療法の有効性を認めた.
重篤な化学療法による合併症は認めなかった. |
(7) |
Chantada G, Fandino A, Casak S, et al. Med Pediatr Oncol 40: 158-161, 2003. |
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再発後の症例を含み眼球外に進展した網膜芽腫41例が対象.年齢は15から69ヶ月(中央値37.5ヶ月).エトポシド(3.3mg/kg(体重10kg未満)もしくは100mg/m2(体重10kg以上)3日間),本剤(18.6mg/kg(体重10kg未満)もしくは560mg/m2(体重10kg以上)1日)の併用をシクロホスファミド(65mg/kg1日),ビンクリスチン(0.05mg/kg1日),イダルビシン(10mg/m21日)の併用と交互に行う治療スケジュール(protocol94),ならびに,別の治療スケジュール(protocol87)で治療したケースシリーズを解析.遠隔転移がなかった15例ではEFSが84%と良好な成績で,遠隔転移があった26例では5年後の生存例はなかった.毒性による治療関連死亡は1例であった. |
(8) |
Lee TC, Hayashi NI, Dunkel IJ, ey al. Ophthalmology 110: 1989-1995, 2003 |
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1994年から2000年まで網膜芽腫と診断された平均6.4ヶ月の34例(57眼球)の患児.カルボプラチンを体重が12kg以下であれば18.7mg/kg,体重が12kg以上であれば560mg/m2を投与した。3-4週後に判定し,効果を認めた例に関してはカルボプラチンを続け,効果を認めない例に関しては他の治療に変更した.カルボプラチンの治療後に27眼球(47%)に63カ所に新しい腫瘍が出現した.カルボプラチンの治療開始して4ヶ月以内に出現している.年齢が6ヶ月以下の患児に新しい腫瘍が出現した.カルボプラチンの治療毒性に関する記載はなかった. |
(1) |
Pein F, Tournade M-F, Zucker J-M, et al. J Clin Oncol ,12: 931-936,1994 |
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治療抵抗性ないし再発ウイルムス腫瘍小児26例が対象.年齢は2から15歳(中央値6歳).エトポシド(100mg/m2)とカルボプラチン(160mg/m2)を5日間投与し,21日間隔で2コース以上の投与計画をした.実際に1コース(3例)ないし2コース(23例)投与した症例での奏効率としては,完全寛解が8例,部分寛解が11例であった.全体では8例で治癒と考えられた.治療関連毒性としてはWHO分類でgrade III/IVの出血が各々2例,1例であった.Grade IVの感染症が1例に発生した.本療法開始前に腹部に放射線照射を受けていた1例で,肝中心静脈閉塞症が発生し死亡した. |
(2) |
Kung F.H, Desai S.J, Dickerman J.D et al.J Pediatr Hematol:265-269,1995 |
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米国POGよりPhaseI/IIの研究.21歳以下の再発難治性小児固形腫瘍92人の患者にイホスファミド1.5g/m2を3日間,エトポシド100mg/m2を3日間,カルボプラチンを1日間投与する治療で、カルボプラチンの投与量を300mg/m2から25%ずつ増量しカルボプラチンの投与量を決定した.ユーイング腫瘍8例,ウイルムス腫瘍患者の10例,神経芽腫12例,その他55例に投与した.寛解または部分寛解を認めたのはユーイング腫瘍2例,ウイルムス腫瘍7例,神経芽腫7例であった.カルボプラチンの至適投与量は,635mg/m2に決定された.それぞれの薬剤単独か,または2剤組み合わせでは,これまで十分な効果が得られなかったが,イホスファミド,カルボプラチン,エトポシドを組み合わせたICE療法は非常に有効であった.治療毒性は、好中球1000以下は87%,5万以下の血小板減少は71%、細菌感染症は15%,肉眼的血尿は2%、ファンコニー症候群様1%あった. |
(3) |
Cairo MS, Shen V,Krailo MD,et al. J Pediatr Hematol 23:30-38,2001 |
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米国CCGよりの難治性再発固形腫瘍患者123人にG-CSF(Granulocyte Colony-Stimulating factor)を併用しイホスファミド1.8g/m2を5日間、エトポシド100mg/m2を5日間,カルボプラチン400mg/m2を2日間投与する.ユーイング肉腫16例、横紋筋肉腫15例,ウイルムス腫瘍4例が含まれている.全生存割合は51%、CR率は27%と良好な結果であった.治療毒性は、grade 4の好中球減少は88%,血小板が2万以下になるのは82%認め,血小板が10万以上に回復するには27日必要であった.62%(76/123)に発熱、抗生剤投与を認めた.G-CSFを併用するとgrade 3/4の非血液毒性は見られなかった.grade 3/4の腎毒性は2%認めた. |
(4) |
Abu-Ghosh A.M, Krailo M.D, Goldman S.C, et al.Ann Oncol,13:460-469,2002 |
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米国CCGによる非常に予後不良(早期再発、予後不良組織型、腹部再発)なウイルムス腫瘍11例に対するICE療法(イホスファミド1,8g/m2を5日間,カルボプラチン400mg/m2を2日間,エトポシド100mg/m2を5日間)の効果の報告.診断時年齢は13ヶ月より16歳、平均39ヶ月であった。完全寛解導入率は27%,部分寛解導入率は55%で,3年無病生存率は63.6%と良好であり、予後不良な再発ウイルムス腫瘍にはICE療法は、有効である.
治療毒性は,血液学的毒性ではgrade IVは100%認めた.非血液学的毒性では5例45%に報告がある.敗血症性ショックは46サイクル中3回,6.5%認めた.Grade IIIの肝障害,低K血症,蛋白尿それぞれ1例に認めた.Grade IIの尿細管障害も1例に認めた.1例にイホスファミドによる慢性腎不全を発症した.Grade III/IVの尿細管障害は認めなかった。治療関連死も認めなかった. |
(5) |
Dome JS, Liu T, Krasin M, et al. J Pediatr Hematol 24:192-198,2002 |
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1969年から2000年までのSt,Jude子ども病院での再発ウイルムス腫瘍54例の治療成績の報告.最近では,イホスファミド,カルボプラチンやエトポシド,シスプラチン,エトポシドやシクロホスファミド,カルボプラチン,エトポシドなどの併用療法が行われている.ICE(イホスファミド2g/m2×3,エトポシド100mg/m2×3,カルボプラチンAUCを6mg/ml×minを基準に投与している. |
(6) |
Campbell AD, Cohn SL, Reynolds M, et al. J Clin Oncol 22:2885-2890,2004 |
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再発ウイルムス腫瘍に対する再寛解導入と幹細胞移植の有効性に関しての検討.診断時平均年齢4.8歳の13例。7例はシクロホスファミド14.7mg/kg/日を5日間、または500mg/m2を4日間,エトポシド3.3mg/kg/日を5日間、または100mg/m2を5日間,カルボプラチン16.7mg/kg/日を5日間または500mg/m2を3日間投与した.残りの2例はICE(イホスファミド1.8g/m2を5日間、エトポシド100mg/m2を5日間,カルボプラチン400mg/m2を2日間)療法,1例はICE+ドキソルビシン30mg/m2を投与した.その後チオテパ、カルボプラチンを用いた前処置,またはメルファラン,シクロホスファミド,エトポシド等用いた前処置を行った.4年無病生存率は60%であった.すべて治療関連死はみとめなかった. |
(1) |
Katzenstein HM, London WB, Douglass EC, et al. J Clin Oncol 20: 3438-3444, 2002. |
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Stage III/IVの肝芽腫33例を対象とした第II相試験.年齢は2生日から10歳(中央値22ヶ月).初回治療カルボプラチン(体重10kg以上で700mg/m2,10kg未満で25mg/kg1日)の後,カルボプラチン(体重10kg以上で700mg/m2,10kg未満で25mg/kg1日),5-FU(体重10kg以上で1000mg/m2,10kg未満で33mg/kg3日間),ビンクリスチン(体重10kg以上で1.5mg/m2,10kg未満で0.05mg/kg1日)の3者からなる治療を3コース施行.この時点で手術不能例や無反応例,進展例に対してエトポシド(体重10kg以上で100mg/m2,10kg未満で3.3mg/kg3日間)をシスプラチン(体重10kg以上で40mg/m2,10kg未満で1.3mg/kg5日間)(HDDP-ETOP)と併用した.Stage IIIの5年無イベント生存率は59%,stage IVは27%.HDDP-ETOPを施行された12例に限ってみれば9例(75%)で治療反応が得られ5例は寛解となり全例生存しており,5年無イベント生存率は42%であった.
毒性は全症例中,細菌と真菌による敗血症が各々2例であった.HDDP-ETOPをうけた7例中5例で難聴となった. |
(2) |
Fuchs J, Rydzynski J, von Schweinitz, D, et al. Cancer 95: 172-182, 2002. |
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肝原発悪性腫瘍108例の小児を対象とした前方視的単一アーム研究.そのうち69例が肝芽腫で,26例が肝細胞癌,その他が13例.本論文では肝芽腫の症例を対象に解析した.診断時の年齢は28生日から16歳.初期治療はシスプラチン(20mg/m25日間)イホスファミド(500mg/m2をbolusで1日,3g/m2を3日間持続投与),ドキソルビシン(30mg/m22日間)の併用療法を2ないし4コース施行.これを診断時の病期と治療反応性ならびに手術後の残存腫瘍状況にから,より反応不良と考えられる18例に対して,エトポシド(100mg/m24日間)と本剤(200mg/m24日間)(VP16/CBDCA)の併用療法を合計34コース施行した.これらの薬剤投与量は,1歳未満では1m2を30kgと仮定し,実際の投与量は体重計算とした.従ってVP/CBDCAの治療を受けた症例の殆どはstage III/IVである.その結果,18例中12例で反応が認められた.また治療後再発を来した14例中7例でVP16/CBDCAによる化学療法を受けたが,そのうち3例で反応が認められた.
治療関連毒性としては血液毒性が大半を占め,全VP16/CBDCA療法のうちgrade 3-4の急性毒性を61%に認めた. |
(3) |
Perilongo G, Shafford E, Maibach R, et al.Eur J Cancer 40: 411-421, 2004 |
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ヨーロッパにおける1995年10月より1998年5月まで135人に対しての肝芽腫患児の大規模前向き治療成績の報告である.発症部位、転移の有無にによりリスクを分類し標準リスク、高リスク群に分類され治療を行われている,標準リスク77人(平均16ヶ月),高リスク58人(平均18ヶ月)であった。高リスク群に対しカルボプラチン500mg/m2を1日間,ドキソルビシン60mg/m2を2日間にかけて持続静注するコースとシスプラチン80mg/m2を24時間かけて投与するコースとを繰り返し行い.カルボプラチンとドキソルビシンのコースを3回終了し手術できる症例は行い、出来ない症例はさらにカルボプラチンとドキソルビシンのコースとシスプラチンのみのコースを3回行い手術の可能性を判断する.高リスク群の治療反応性は78%,切除率は67%であった.3年全生存率は,53%,無増悪生存率は48%であった.
治療毒性に関しては,高リスク群に関して58人の患者に対して計357例の投与機会があった.治療が予定より延期されたのは68回(19%),好中球減少性発熱を認めたのは47例,明らかな感染症は44例(76%),粘膜障害は21例(36%),赤血球輸注15例(26%),血小板輸注29例(50%)高カロリー栄養が必要であったのは18例(31%)であった.治療関連死は認めなかった. |
(1) |
Kung F.H, Desai S.J, Dickerman J.D et al.J Pediatr Hematol 17:265-269,1995 |
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米国POGよりPhaseI/IIの研究.21歳以下の再発難治性小児固形腫瘍92人の患者にイホスファミド1.5g/m2を3日間,エトポシド100mg/m2を3日間,カルボプラチンを1日間投与する治療で、カルボプラチンの投与量を300mg/m2から25%ずつ増量しカルボプラチンの投与量を決定した.ユーイング腫瘍8例,ウイルムス腫瘍患者の10例,神経芽腫12例,その他55例に投与した.寛解または部分寛解を認めたのはユーイング腫瘍2例,ウイルムス腫瘍7例,神経芽腫7例であった.カルボプラチンの至適投与量は,635mg/m2に決定された.それぞれの薬剤単独か,または2剤組み合わせでは,これまで十分な効果が得られなかったが,イホスファミド,カルボプラチン,エトポシドを組み合わせたICE療法は非常に有効であった.治療毒性は、好中球1000以下は87%,5万以下の血小板減少は71%、細菌感染症は15%,肉眼的血尿は2%、ファンコニー症候群様1%あった. |
(2) |
Cairo MS, Shen V,Krailo MD,et al. J Pediatr Hematol 23:30-38,2001 |
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米国CCGよりの難治性再発固形腫瘍患者123人にG-CSF(Granulocyte Colony-Stimulating factor)を併用しイホスファミド1.8g/m2を5日間、エトポシド100mg/m2を5日間,カルボプラチン400mg/m2を2日間投与する.ユーイング肉腫16例、横紋筋肉腫15例,ウイルムス腫瘍4例が含まれている.全生存割合は51%、CR率は27%と良好な結果であった.治療毒性は、grade 4の好中球減少は88%,血小板が2万以下になるのは82%認め,血小板が10万以上に回復するには27日必要であった.62%(76/123)に発熱、抗生剤投与を認めた.G-CSFを併用するとgrade 3/4の非血液毒性は見られなかった.grade 3/4の腎毒性は2%認めた. |
(1) |
Casilda Balmaceda,et al, J Clin Oncol 14:2908-2915 1996 |
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71例が登録、68例が解析。カルボプラチン500mg/m2をday1-2、エトポシド150mg/m2をday1,2,3,とブレオマイシン15mg/m2をday3に併用.これを3週間ごとに4回.ここで評価し,CRなら同じ治療を2回、CRで無ければ放射線照射を行う.2年生存率はgerminoma84%、NGGCTで62%.78%が化学療法だけでCR.medianのフォロー期間は31ヶ月. |
(2) |
Marie C. Baranzelli et al.Cancer,80:1792-7,1997 |
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29例の非転移例;1990年〜1994年、カルボプラチン600mg/m2をday1、エトポシド150mg/m2をdays1-3、イホスファミド1.8g/m2をdays22-26+エトポシド150mg/m2をdays22-26を併用。これを2サイクル行いその後40Gyのinitial tumor volume radiation、成績は、OS100%(4yeas)EFS93.3±6%(4years) |
(3) |
MatsutaniM and the Japanese Pediatric Brain Tumor Study Group: J of Neuro -Oncology 54:311-316,2001 |
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多施設1995年〜1999年143例の登録112例の解析。(PE療法との同時解析)カルボプラチン450mg/m2をday1に(CARB-VP療法),エトポシド150mg/m2を3日間連続併用.カルボプラチン-エトポシド療法を3〜4週ごとに3回繰り返し,その後24〜30Gyの腫瘍部への放射線照射を行い、その後CARB-VP療法を3〜4ヶ月ごとに5回繰り返す.結果は、good prognosis group でtumor free rate after the initial treatmentは92%(median follow up period2.9年)。
intermediate prognosis groupではtumor free rate after the initial treatmentは55.6%(median follow up period 3.7年). |
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