| 2. | 「こころのバリアフリー宣言」 〜精神疾患を正しく理解し、新しい一歩を踏み出すための指針〜 「こころのバリアフリー宣言」は、老若男女を問わず全国民を対象として、精神疾患や精神障害者に対しての正しい理解を促すとともに、無理解や誤解なしに行動し、誰もが人格と個性を尊重して互いに支えあう共生社会を目指すことができるように、基本的な情報を8つの柱(取組の基本的考え方に対応し、(1)正しく理解する→第1から第4、(2)態度を変える、行動する→第5から第8)として整理したものである。精神障害者を含めすべての人が地域で安心して、幸せに暮らすことができるように、本指針に示された柱の各フレーズから、自分の生活にあわせて実践していただきたい。 |
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【あなたは絶対に自信がありますか、心の健康に?】
精神疾患は、国際的に認められた疾患分類(ICD−10)では、痴呆などの器質精神障害、アルコールや薬物など精神作用物質使用による精神や行動の障害、統合失調症、うつ病などの気分障害、神経症性障害、行動症候群など10項目に分類されています。
精神疾患の発症を予防するためには、ライフスタイルを変えたり、ストレスに対処する方法を見つけたり、また具体的にストレスを減らす対策を実践に移すことが大切です。それがうまくできれば、発症せずにすむことも少なくありません。ストレスの要因を取り去ることと、ストレスの対処方法を身につけることが必要なことですが、そのためには、まず自分のストレスの要因を冷静に見つめてみることが重要です。また、家庭や職場でも本人へのストレスを少なくする工夫や適切なサポートも大切です。もちろん、何をストレスと感じるかは人によって様々ですので、それぞれの感じるストレスに応じた対処が必要となってくるわけです。
精神疾患は、多くの場合、最初は誰でも経験するような軽い症状から始まります。心配事があるときに生じるような、例えば眠れない、食欲がない(反対に、過眠、過食の場合も)などといった症状です。それが進行すると、うつ病や統合失調症にまで発展することがあります。
精神疾患にかかったとしても、多くの場合、薬物治療やカウンセリングで回復します。最近では治療法の進歩、とりわけ効果的で副作用も比較的少ない薬物が開発されたおかげで、治療が容易になっています。かつての精神疾患は入院医療が主体でしたが、今では多くが外来治療で対処できます。入院治療を必要とする場合でも、半数は3ヶ月以内に、8割強は1年で退院可能です。 |
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【社会の支援が大事、共生の社会を目指して】
「精神障害者」という表現を、「たまたま精神疾患にかかり、その症状のために生活のしづらさ等の障害を持った『人』」と言い換えると、もう少し私たちの理解が広がるかもしれません。「精神障害者」とは、言うまでもなく、その人の人格を表すものではありません。仮に、「精神障害者は何をするか分からない」という誤った認識が浸透しているとすると、精神障害者に対する私たちの態度は当然かたくなになり、地域社会から排除しようとする力が働きます。
精神障害者のうち、精神疾患のために入院している人は約34万人(このうち、精神科病院に入院している人は約32万人)いますが、このうち5年以上長期にわたり入院している人が5割近く、10年以上の人は3割ほどで実に約10万人に達しています。入院している人の中で、地域社会での受入れ基盤がないために入院している人は約7万人といわれています。
精神障害者が地域で暮らしている中で、よく出会うのが回覧板を持って来てくれるお隣の人だったり、町内会費を集めに来てくれる近所の人だったり、買い物をする商店やスーパーマーケットの人だったりします。また、近くに食事に行く店や行きつけの店等があれば、出会いは広がります。出会いの中から心のバリアは消えていきます。
国連は、1981年の国際障害者年の行動計画の中で、「ある社会からその構成員のいくらかの人々を締め出す場合、それは弱くてもろい社会である」と表明しています。わが国には、残念ながら現在もなお、精神障害者のための地域の施設等社会資源を作る際に反対運動が起こる地域もあります。こうした地域社会は、この行動計画が示す「弱くてもろい社会である」と言わざるを得ません。 |