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<参考資料1>

脳死臓器移植に係る患者の診断・治療概要について

日時 診断・治療・手続き等の概要
3月10日(土)  
17:55 スクーターで走行中の事故により救急車で当病院に搬送
(17:32→消防本部の覚知 17:37→救急車現場到着)
来院時は昏睡状態で、頭部より出血あり
18:00 ドルミカム注(1A)、グリセロール静注、意識レベルはIII−300、
血圧⇒162/75、瞳孔(右:6.0/左:5.5)、自発呼吸は非弱
18:20 ペルジピン 2.0m/H 持続注入開始
18:37 CT撮影⇒右急性硬膜下血腫と診断
19:30 Dマニトール静注
20:00 腹部エコー⇒異常なし
21:25 手術室へ⇒開頭血腫除去術+外減圧術
23:20 手術終了
23:55 CT撮影⇒血腫は完全に除去
3月11日(日)  
 0:00 手術室からICUへ入室、人工呼吸の管理施行
 2:00 意識レベルはIII−300、瞳孔(右:8.0/左:5.0)、対光反射なし
血圧⇒150/50
11:00 尿崩症を認め、ピトレッシン開始
18:00 意識レベルはIII−300、瞳孔(右:5.0/左:3.5)、対光反射なし
  血圧⇒130/80
3月12日(月)  
 0:00 意識レベルはIII−300、瞳孔(右:6.5/左:6.5)、対光反射なし
 2:45 血圧⇒90/50 低下に対してドーパミンを投与
 8:00 血圧⇒100/60
13:00 CT撮影⇒著明な脳浮腫を認めた。
16:00 意識レベルはIII−300、瞳孔(右:7.0/左:7.0)、対光反射なし
20:00 血圧⇒80/40
3月13日(火)  
 0:00 血圧⇒130/80
10:00 意識レベルはIII−300、瞳孔(右:6.5/左:6.5)、対光反射なし
血圧⇒122/64、ドーパミン2.0mリットルの持続注入
14:00 SPECT⇒脳内血流認めず
14:30 脳波測定 electrocerebral inactivity
16:00 電解質 ナトリウム 163、カリウム 3.4、クロール 130
補液を5%ブドウ糖に変更
22:00 血圧⇒100/75
3月14日(水)  
 2:00 意識レベルはIII−300、瞳孔(右:6.5/左:6.5)、対光反射なし
血圧⇒110/55
16:00 意識レベルはIII−300、瞳孔(右:7.0/左:7.0)、対光反射なし
血圧⇒108/80、ドーパミン(2.0mリットル/H)、ピトレッシン(0.3単位/H)
3月15日(木)  
10:00 意識レベルはIII−300、瞳孔(右:7.0/左:7.0)、対光反射なし
血圧⇒120/70、ドーパミン(2.0mリットル/H)
16:00 血小板 6.4万、FDP 39、DIC前状態と診断
18:00 フサン開始 10mg/H持続注入
3月16日(金)  
10:30 臨床的脳死診断開始 血圧⇒134/69
12:20 臨床的脳死診断終了 血圧⇒124/76
診断の結果、臨床的脳死状態にあると判断
家族に患者が脳死状態であることを説明
 ⇒ネットワークへの連絡について了解
14:38 ドナーカードを保有する脳死患者の発生を臓器移植ネットワークに連絡
3月17日(土)  
昼前 臓器移植ネットワークの担当職員が来院
13:55 コーディネーターが家族にインフォームド・コンセントを開始
14:55 コーディネーターからの家族への説明終了⇒家族は回答を保留
3月18日(日)  
13:30 家族から改めてコーディネーターと話し合いたいとの電話連絡
14:05 コーディネーターが家族と面談(2回目)
15:23 家族が臓器提供する旨意思表示
⇒家族から脳死判定承諾書及び臓器摘出承諾書の提出
15:25 病院長及び担当教授が家族と面談⇒病院の臓器移植基準を説明
⇒家族から検査承諾書の提出
15:40 第1回脳死判定委員会開催
県警本部から担当官が来院(検視等の打ち合わせ)
15:58 第1回脳死判定委員会終了
16:15 ネットワークの担当者から大まかなスケジュール(案)の提示
16:21 第1回脳死判定作業開始
17:00 ネットワークの担当者とスケジュール調整
18:16 第1回法的脳死判定
20:06 第1回脳死判定作業終了
20:30 ネットワークの担当者とスケジュール調整(修正)
3月19日(月)  
2:07 第2回法的脳死判定作業開始
2:27 第2回法的脳死判定
4:00 県警本部から検視担当官来院
4:47 第2回法的脳死判定作業終了
5:05 第2回脳死判定委員会開催
5:10 第2回脳死判定委員会終了
5:59 県警本部の検視作業開始
6:18 県警本部の検視作業終了
7:40 臓器移植ネットワークから報道発表(案)の提示
8:00 第1回目の報道発表を9:00に実施する旨発表
9:00 報道発表資料を報道機関に電送
9:15 移植実施施設及びレシピエントの決定
 ⇒肺臓:大阪大学へ、肝臓:京都大学へ、腎臓:神戸大学へ
11:58 第2回報道発表資料を報道機関に電送
13:00 臓器移植実施施設から摘出チームが順次来院
14:30 各摘出チームと担当Drによる打ち合わせ
14:40 第3回報道発表資料を報道機関に電送
16:08 臓器摘出チームによる摘出手術開始
【摘出臓器と搬送先】
 (1)心臓⇒ 国立循環器センター
 (2)肺臓⇒ 大阪大学
 (3)肝臓⇒ 京都大学
 (4)腎臓⇒ 神戸大学及び大阪医科大学
 (5)眼球⇒ 奈良県のアイバンク
21:00 報道機関を対象に記者会見を実施


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