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〈参考資料1〉

臓器提供施設より報告された診断・治療概要

10月23日  
  11:00 1週間前からの頭痛を主訴に近隣の医療機関を受診し、CTを施行したが異常を認めなかった。
  14:06 午後1時30分突然意識を失って倒れたため、近隣の医療機関を再度受診しCT施行。今回はくも膜下出血が疑われたため、当院を紹介された。
当院に搬入。
  14:51 初診時意識レベルJCS 20、四肢麻痺(右上下肢3/5,左上下肢1/5)。
頭部CTを施行し、くも膜下出血と診断。
  15:24 脳血管撮影施行するも破裂動脈瘤は見つからず。
  16:14 3次元CT血管撮影施行するも、同様に破裂動脈瘤が見つからず。
  18:34 くも膜下出血であるが、破裂部位が見つからないことを家族に説明した。明日
  19:00 再度脳血管撮影をすることを告げた。
意識レベルJCS 30、四肢麻痺変化なし。
  19:30 不穏状態であったため、鎮静剤(ドルミカム)を開始した。
   
10月24日 意識レベルJCS 30。不穏状態なし。四肢麻痺は改善。
  8:30 CTでくも膜下出血は軽減していた。血圧を120から
  10:20 130mmHgにコントロールする目的でペルジピンを開始した。
2回目の脳血管撮影を施行するも、破裂部位は確認できなかった。
  13:34 家族に破裂部位が確認できなかったことを説明した
   
10月25日 意識レベルJCS 30。
  8:30 頚椎MRI施行するも頚椎レベルの動静脈奇形を認めなかった。
  14:43 家族に動静脈奇形がなかったことを説明した。
  16:00  
10月26日 意識レべルJCS 30。
  8:30  
10月27日 意識レベルが突然にJCS 100まで低下し、舌根が沈下した。
  5:00 CTを施行し、水頭症と診断した。
  8:29 ドルミカムを中止。
  8:50 家族に水頭症に対してドレナージ術を行うことを説明した。
  10:00 水頭症に対して腰椎ドレナージを設置した。
  11:00 脳血管れん縮を予防する目的でエリルと低分子デキストランを開始した。
   
10月28日 意識レベルJCS 3、四肢麻痺なし。
  8:30  
10月29日 意識レベルJCS 2、四肢麻痺なし。
  8:30  
   
10月30日  
  10:30 収縮期血圧が200mmHgに上昇し、頭痛と左片麻痺(2/5,1/5)を認めた。意識レベル JCS 30。腰椎ドレナージから血性の髄液が流出したため、再破裂と診断。血圧を下げるためにペルジピンを静注。
  10:40 意識レベル はJCS 1に改善し、左片麻痺も改善した。
  11:46 CT施行するも、くも膜下出血は認められず。
  13:00 3回目の脳血管撮影を施行するも破裂部位は認められず。
  14:30 家族には今回も破裂部位が確認できなかったと説明した。
10月31日  
  20:35 意識レベル JCS 2、不穏状態が持続。
  23:00 ドルミカム再開。
11月1日  
  8:00 JCS 10、不穏状態が持続するために、ドルミカムを継続。
11月2日  
  8:00 意識レベル低下が鎮痛剤の使用によると判断し、ドルミカム中止。
  16:00 JCS 2まで意識が回復した。四肢麻痺なし。
意識状態は改善してきたが、今後も脳動脈瘤が破裂する危険性があることを家族に説明した。
11月3日  
  1:00 JCS 10、四肢麻痺なし。
  3:45 突然の呼吸停止、JCS 300、瞳孔散大(左右とも5mm)。
血圧80mmHgまで低下。ペルジピン中止。
  4:00 経口挿管し、人工呼吸器を接続。
  4:58 CTでくも膜下出血を認めた。動脈瘤が再々破裂したと診断。
  5:00 JCS 300、自発呼吸なし、瞳孔径左右とも3mm。
  5:30 動脈瘤が再々破裂したこと。現在患者さんは深昏睡、呼吸停止の状態であることを家族に説明した。
  8:45 JCS 300、対光反射消失、瞳孔の大きさ(左右ともに3mm)。
夫より脳死後、全臓器の移植を希望している話があった。
  9:00 血圧が80−90mmHgなので、イノバン、ドブトレックスを開始。
  11:00 JCS 300、瞳孔が散大(左右ともに5mm)。自発呼吸なし。
  16:30 意識レベル検査、瞳孔検査、脳幹検査、脳波検査を施行。
  19:25 臨床的に脳死と診断。
  19:30 家族に神経症状、脳波が平坦であることを説明した。家族より脳死後の臓器提供の意思があることを告げられた。家族からコーディネーターへの連絡の依頼あり。
  19:44 コーディネーターに連絡。
  23:00 心エコー、腹部エコー施行。
  23:05 プラズマネートカッターを開始
   
11月4日  
   3:00 第1回院内委員会召集
喀痰からMRSAが検出されたこと、長男が行方不明であること、
血圧が不安定であること、11月2日午前8時まで鎮静剤を使用しいたことが話合われた。
  3:30 家族に鎮静剤の影響があるので、ドルミカム終了48時間後に再度、臨床的な脳死診断をする旨を話した。
  4:45 輸血開始。
  8:00 再度意識レベル検査、瞳孔検査、脳幹検査、脳波検査を施行。
  9:30 臨床的に脳死と診断。家族に神経症状、脳波が平坦であることを説明し、家族に脳死後の臓器提供の意思を再確認した。
  10:08 コーディネーターと家族が面談する。
  11:15 脳死判定承諾書及び臓器摘出承諾書作成。
  11:51 第1回法的脳死判定開始。
  13:36 第1回法的脳死判定終了。
  14:00 第2回院内委員会召集。第1回法的脳死判定が終了した旨を話した。
  19:40 第2回法的脳死判定開始。家族が立ち会った。
  22:08 第2回法的脳死判定終了。
  22:30 第3回院内委員会を招集。


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