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「高齢者介護に関する世論調査」の概要

平成15年9月
内閣府政府広報室

調査対象 全国20歳以上の者5,000人
 有効回収数 3,567人(回収率71.3%)
 調査期間 平成15年7月24日〜8月3日

調査目的 高齢者介護に関する国民の意識を把握し,今後の施策の参考とする。

調査項目
 1 高齢者介護に対する不安感等について
 2 在宅介護、施設介護に関する意識について
 3 介護保険制度等について
 4 高齢者保健福祉施策に対する要望について

調査実績 平成7年に実施。今回は2回目。



1 高齢者介護に対する不安感等について

 (1) 超高齢社会到来への関心
  平成7年9月 平成15年7月
関心がある84.0% 85.6% 
  非常に関心がある31.1% 32.3% 
  ある程度関心がある52.9% 53.3% 
関心がない15.4% 14.0% 
  あまり関心がない13.5% 12.2% 
  まったく関心がない1.9% 1.9% 

図1 超高齢社会到来への関心のグラフ


 (2) 自分自身が要介護者になる不安の有無
  平成7年9月 平成15年7月
ある67.2%  69.0% 
  よくある21.7%  22.3% 
  時々ある45.4%  46.6% 
ない32.0%  30.1% 
  あまりない25.9%  23.5%(減)
  まったくない6.1%  6.6% 

図2 自分自身が要介護者になる不安の有無のグラフ


 (3) 家族が要介護者になる不安の有無
  平成7年9月 平成15年7月
ある72.9%  73.5% 
  よくある26.3%  26.5% 
  時々ある46.6%  46.9% 
ない25.8%  25.3% 
  あまりない20.1%  17.8%(減)
  まったくない5.7%  7.5%(増)

図3 家族が要介護者になる不安の有無のグラフ


 (4) 自分自身が介護が必要になった場合に困る点(複数回答,上位4項目)
  平成15年7月
家族に肉体的・精神的負担をかけること68.1% 
介護に要する経済的負担が大きいこと53.6% 
収入がなくなること27.9% 
人生の楽しみが感じられなくなること27.6% 

図4 自分自身が介護が必要になった場合に困る点のグラフ


 (5) 家族が介護が必要になった場合に困る点(複数回答,上位4項目)
  平成15年7月
食事や排泄,入浴など世話の負担が重く,十分な睡眠が取れないなど肉体的負担が大きいこと62.5% 
ストレスや精神的負担が大きいこと57.9% 
家を留守にできない,自由に行動できないこと52.5% 
介護に要する経済的負担が大きいこと50.3% 

図5 家族が介護が必要になった場合に困る点のグラフ


 (6) 介護が必要になった時のための準備(複数回答,上位4項目)
  平成15年7月
貯蓄などによる経済面での備え34.3% 
介護サービスについての情報収集16.5% 
民間の介護保険などへの加入13.5% 
家族に介護してくれるよう頼むこと11.0% 

特にない39.5% 

図6 介護が必要になった時のための準備のグラフ


 在宅介護,施設介護に関する意識について

 (1) 介護を受けたい場所
  平成15年7月
可能な限り自宅で介護を受けたい44.7% 
特別養護老人ホームや老人保健施設などの介護保険施設に入所したい33.3% 
介護付きの有料老人ホームや痴呆性高齢者グループホーム(痴呆の高齢者が共同生活を営む住居)などに住み替えて介護を受けたい9.0% 

図7 介護を受けたい場所のグラフ


 自宅で介護を受けたい理由(「可能な限り自宅で介護を受けたい」と答えた者(1,593人))(複数回答,上位5項目)
  平成15年7月
住みなれた自宅で生活を続けたいから85.6% 
施設で他人の世話になるのはいやだから21.8% 
他人との共同生活はしたくないから21.7% 
施設に入るだけの金銭的余裕がないから21.6% 
施設では自由な生活ができないから21.3% 

図8 自宅で介護を受けたい理由のグラフ


 介護施設等を利用したい理由(「特別養護老人ホームや老人保健施設などの介護保険施設に入所したい」,「介護付きの有料老人ホームや痴呆性高齢者グループホームなどに住み替えて介護を受けたい」と答えた者(1,511人))(複数回答,上位4項目)
  平成15年7月
家族に迷惑をかけたくないから77.1% 
専門的な介護が受けられるから35.9% 
家族は仕事をしているなど,介護の時間が十分にとれないから25.9% 
緊急時の対応の面で安心だから24.4% 

図9 介護施設等を利用したい理由のグラフ


 介護施設等を選ぶ際に重視する点(「特別養護老人ホームや老人保健施設などの介護保険施設に入所したい」,「介護付きの有料老人ホームや痴呆性高齢者グループホームなどに住み替えて介護を受けたい」と答えた者(1,511人))(複数回答,上位5項目)
  平成15年7月
料金が安いこと54.6% 
設備が整っていること53.8% 
具合が悪くなった時にすぐに治療や看護を受けられること49.1% 
職員からきめ細かな介護をしてもらえること44.9% 
雰囲気が明るいこと41.1% 

図10 介護施設等を選ぶ際に重視する点のグラフ


(2) 望ましい在宅での介護形態
  平成7年9月 平成15年7月
家族だけに介護されたい25.0%  12.1%(減)
家族の介護を中心とし,ホームヘルパーなど外部の者も利用したい42.6%  41.8% 
ホームヘルパーなど外部の者の介護を中心とし,あわせて家族による介護を受けたい21.5%  31.5%(増)
ホームヘルパーなど外部の者だけに介護されたい3.4%  6.8%(増)

図11 望ましい住宅での介護形態のグラフ


 家族だけに介護を望む理由(「家族だけに介護されたい」と答えた者(433人))(2つまでの複数回答,上位4項目)
  平成7年9月 平成15年7月
他人の世話になるのはいやだから52.9%  51.0% 
他人に家庭に入ってきてほしくないから40.4%  44.3% 
家族の者だけで十分な介護ができるから37.6%  36.3% 
ホームヘルパーなどを利用するだけの金銭的余裕がないから16.1%  16.9% 

図12 家族だけに介護を望む理由のグラフ


 家族の中では誰に介護を望むか(「家族だけに介護されたい」と答えた者(433人))
  平成7年9月 平成15年7月
配偶者54.8%  60.7%(増)
息子5.7%  7.2% 
19.4%  17.3% 
婿0.4%  0.2% 
12.1%  6.0%(減)
0.2%   
その他の親族2.0%  1.4% 

図13 家族の中では誰に介護を望むかのグラフ


 外部の者も利用したい理由(「家族の介護を中心とし,ホームヘルパーなど外部の者も利用したい」,「ホームヘルパーなど外部の者の介護を中心とし,あわせて家族による介護を受けたい」と答えた者(2,615人))(2つまでの複数回答,上位4項目)
  平成7年9月 平成15年7月
家族の肉体的負担を減らすため64.6%  71.9%(増)
家族の精神的負担を減らすため54.1%  61.6%(増)
家族は仕事などがあり,介護に十分な時間をとれないため30.7%  24.5%(減)
専門的な介護を受けるため21.8%  16.9%(減)

図14 外部の者も利用したい理由のグラフ


 家族の中では誰に介護を望むか(「家族の介護を中心とし,ホームヘルパーなど外部の者も利用したい」,「ホームヘルパーなど外部の者の介護を中心とし,あわせて家族による介護を受けたい」と答えた者(2,615人))
  平成7年9月 平成15年7月
配偶者50.9%  57.3%(増)
息子4.8%  5.3% 
19.2%  19.6% 
婿0.1%  0.1% 
7.6%  5.1%(減)
0.2%  0.3% 
その他の親族2.2%  2.6%

図15 家族の中では誰に介護を望むかのグラフ


(3) 家族に介護を受けさせたい場所
  平成15年7月
可能な限り自宅(実家又は自分の家)で介護を受けさせたい57.7% 
特別養護老人ホームや老人保健施設などの介護保険施設に入所させたい23.9% 
介護付きの有料老人ホームや痴呆性高齢者グループホーム(痴呆の高齢者が共同生活を営む住居)などに住み替えて介護を受けさせたい5.0% 

図16 家族に介護を受けさせたい場所のグラフ


(4) 親の介護を子が自らすべきか
  平成7年9月 平成15年7月
子供が親の介護をすることは当たり前のことだ57.3%  48.6%(減)
子供だからといって,必ずしも自ら親の介護をする必要はない28.7%  36.1%(増)
どちらとも言えない12.6%  14.0% 

図17 親の介護を子が自らすべきかのグラフ


 介護保険制度等について

(1) 介護保険制度の周知度
  平成15年7月
知っている56.1% 
  よく知っている8.0% 
  ある程度知っている48.1% 
知らない42.9% 
  ほとんど知らない37.4% 
  まったく知らない5.6% 

図18 介護保険制度の周知度のグラフ


 (2) 介護保険サービスの周知度(複数回答,上位4項目)
  平成15年7月
ホームヘルプサービス(ホームヘルパーの訪問)86.2% 
訪問入浴介護(入浴車の巡回)79.6% 
デイサービス(施設に通って入浴や日常生活動作の訓練などを受ける)75.7% 
訪問看護(看護師などの訪問)69.0% 

図19 介護保険サービスの周知度のグラフ


 (3) 介護予防・地域支え合い事業の周知度(複数回答,上位4項目)
  平成15年7月
配食サービス(一人暮らしの高齢者などに食事を配達)64.9% 
移送サービス(病院や施設へ行くときの送り迎えなど)46.4% 
緊急通報サービス(倒れるなどした際にボタンで緊急を知らせる)43.1% 
生きがいデイサービス(家に閉じこもりがちな高齢者などが施設に通って日常生活動作の訓練や趣味活動などを行う)37.8% 
どれも知らない16.7% 

図20 介護予防・地域支え合い事業の周知度のグラフ


 (4) 介護サービス充実の際の費用負担
  平成15年7月
介護サービスを一層充実させていくためには,保険料などの負担が相当程度増加してもやむを得ない10.8% 
介護サービスの充実は必要であり,保険料などの負担がある程度増加することはやむを得ないが,例えば給付の範囲を見直すなど,過度に高い負担とならないようにすることも必要である66.4% 
保険料などの負担は現状程度とし,介護サービスを充実させるために必要な費用は,利用者の自己負担とするのがよい12.6% 

図21 介護サービス充実の際の費用負担のグラフ


 (5) 在宅と施設との負担の均衡(「施設サービスに割安感があることから,在宅サービスの利用者との負担の均衡を図るために,施設サービスにおける給付の範囲を見直すべきである」との意見があるが,どう思うか)
  平成15年7月
そう思う60.6% 
  そう思う23.6% 
  どちらかといえばそう思う37.0% 
そう思わない15.0% 
  どちらかといえばそう思わない8.3% 
  そう思わない6.7% 
どちらともいえない12.6% 
わからない11.8% 

図22 在宅と施設との負担の均衡のグラフ


 高齢者保健福祉施策に対する要望について

(1) 要望する重点施策(複数回答,上位5項目)
  平成15年7月
在宅介護のための,自宅を訪問するサービスの充実(ホームヘルプサービス,訪問看護など60.5% 
特別養護老人ホームや老人保健施設などの介護施設の整備49.7% 
在宅介護のための,施設に通って受けるサービスの充実(ショートステイ,デイサービス,デイケアなど49.6% 
在宅で介護をする家族に対する支援の充実46.3% 
病院や診療所などの医療機関の充実45.4% 

図23 要望する重点施策のグラフ


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