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平成15年8月13日安全技術調査会議事録
(抜粋)


山中参考人(日本赤十字社事業局血液事業部次長)
 まず、ひとつ、ガイドラインについて日赤独自の遡及調査のガイドラインを策定するということで、遡及調査のガイドライン、これは日赤では年内を目途に独自に作成をいたします。国におかれましてもまだこの調査会でもガイドラインについて検討をお願いしていただきたいというお願いでございます。
 2つめは、FFPの貯留保管の開始。これについてはまず献血者の協力を得ましてFAPの6か月間の貯留保管を目指し、準備を今、しております。まず、段階的に貯留期間を長くしてまいります。欧米の例を参考にしながら、これは国とも相談しながら進めていきたいと、こういうふうに考えています。
 3つめとして輸血用血液の感染性因子の不活化について。これについてはその導入を図るために平成10年からプロジェクトを発足させて情報収集等、評価をずっと行ってきたわけですけれども、海外で最も承認手続きの進んでいる不活化法のひとつについて、不活化に必要な機材一式を10月に搬入してウイルスと細菌を用いて感染性因子不活の確認及び技術導入に係る評価を今、予定をしております。また、最良のものを目指して他の方法についても評価、検討を進めてまいります。
 4つめとしてNATの精度向上、NATのプールサイズ、今、50プールですけれども、その縮小、特にHBVについては国内外の試薬会社、自動システム開発会社等と共同で機器、試薬の開発を検討してまいりました。今度もそれは進めてまいります。
 5番目として、医療機関での輸血後感染症に関する全数調査と。協力の得られるいくつかの医療機関と共同で輸血前は後の患者さんの追跡調査をさせていただくということを計画をしております。
 6番目、今回のウイルスとは違いますけれども、HEVについてE型について、これは厚生労働科学研究の、今日もいらっしゃいますが、三代先生の班の下で全国の血液センターでALT値が高く輸血に使用されなかった血液を今、集めておりますので、そのHEVのRNAの陽性率を調査して結果を輸血の安全性に活用していきたいと、こういうふうに考えています。
 最後、7番目に白血球除去、特に血小板の白血球除去について従来から検討を続けてきております成分由来の血小板についてはできくだけ早急に白血球除去した製剤ができるように進めてまいりたいと、こういうふうに考えております。


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