III 家計の実態とその構造
ここでは、「社会保障生計調査(生計簿・家計簿)」の集計結果をもとに、一般低所得世帯と被保護世帯の家計の実態を把握する。実態の把握にあたっては、属性別の分析や消費項目別の分析などを通じて、家計を構造的に捉える試みを行った。
1. | 家計収支の実態
生計簿(平均世帯人員=2.88人)の平均実収入(月額)は302,899円であり、家計簿(平均世帯人員=1.96人)のそれは169,570円である。その差は約13万円である。一方、勤め先の平均収入は生計簿では225,821円で実収入の74.6%を占めているのに対し、家計簿では25,977円で実収入の15.3%となっている。消費支出は、生計簿では232,700円、家計簿では144,010円であり、その差は約9万円である。また、非消費支出3は、生計簿では38,751円、家計簿では2,335円となっている。 図表 ⅲ-1.実収入、勤め先収入、消費支出、非消費支出
図表 ⅲ-2.世帯類型別実収入に占める勤め先収入の割合
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3 | 非消費支出は税金や社会保険料などの支出である。 |