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II 生活保護基準の水準評価方法について

 ○ 生活保護基準の水準評価を行うに当たっては、現在の最低生活保障水準は生命維持に必要な絶対的なものとしてではなく、一般国民の生活水準との関係において相対的に設定されるべきものと考えられていることから、一般低所得世帯の消費状況等を尺度として、それらとの比較における均衡という見地から行う必要がある。

 ○ 検証については、二つの手法を用いることとし、(1)家計調査特別集計により、消費支出と収入階級との関連を分析したほか、(2)新たに一般低所得世帯及び被保護世帯の社会生活における意識や行動の状況を調査したところである。


(参考)

 生活保護基準の水準評価方法の比較

  家計調査の特別集計の分析による検証 社会保障生計調査等の分析による検証
調査名 家計調査(総務省)
 ※厚生労働省にて特別集計を実施
(1)社会保障生計調査(家計簿・生計簿)
(2)社会生活に関する調査
調査内容 一般世帯の家計の収支状況、消費品目等
 ※収入階級50分位別の家計の収支状況については、厚生労働省にて特別集計を実施
(1)家計簿:被保護世帯の家計の収支状況、消費品目等
生計簿:一般低所得者世帯の家計の収支状況、消費品目等
(2)社会生活の実態を把握する観点から、生活に関する行動や意識について調査
目的 一般世帯における消費支出額を収入階級50分位別に集計し、消費支出と収入階級 の関連を分析することによって、最低生活を営むことができる消費水準を見いだす。 一般低所得者世帯における収入又は消費の状況と社会生活における行動や意識との 関連を分析することによって、最低生活を営むことができる収入及び消費水準を見 いだす。
調査年 平成8年〜12年の調査結果を使用
(1)平成13年度
(2)平成14年2月
調査客体 全体で各年約8,000世帯
(1)家計簿:生活保護適用世帯(515世帯)
生計簿:一般低所得者世帯(757世帯)※ 収入階級第1/5分位に属する世帯
(2)社会保障生計調査と同一世帯 家計簿:532世帯
 生計簿:762世帯
 ※ 家計簿・生計簿と社会生活に関する調査のどちらか一方のみ
 提出している場合があるため、両者の数は一致しない。


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