03/07/22 厚生労働省独立行政法人評価委員会調査研究部会第2回議事録         厚生労働省独立行政法人評価委員会 調査研究部会                  第2回議事録 日時 平成15年7月22日(火)9:30〜12:50 場所 厚生労働省専用第20会議室 出席委員 五十嵐委員、岩渕委員、大久保委員、黒澤委員、酒井委員、清水委員、      武見委員、政安委員、安井委員 1.開会 ○大久保部会長  おはようございます。ただいまから第2回の独立行政法人の評価委員会の調査研究部 会を開催させていただきます。本当に各委員の先生方にはご多忙のところをお集まりい ただきましてありがとうございます。よろしくご協力の程、お願いいたします。  今日は田村委員と岸委員がご欠席でございます  前回、申し上げましたように今日から個別項目に対しまして評価をすることになって いますので、よろしくお願いいたします。 2.議事 (1)個別項目に関する評価の進め方について ○大久保部会長  それでは議事に移らせていただきます。まず、個別評価の項目の評価の進め方につき まして事務局から資料が用意されておりますので、これをご説明いただきますのでよろ しくお願いします。 ○山田政策評価官  資料の1−10というものをお出しいただけますでしょうか。そこに個別項目に関す る評価の進め方についてというのがございます。今、部会長からお話がございましたよ うに今日と明日と25日と3回に分けましてそれぞれの研究所についての個別項目に関 する評価をしていだたくと、こういうことでございます。次回以降も同じ進め方で進め ていただこうというふうに思っていますが、その進め方について(1)、(2)のとこ ろで書いてございます。  まず、法人から約20の個別項目、次頁をお開けいただきます個別項目、本日の産医 研でいいますと22項目ございますが、それを太線で囲ったところが1グループという ことで4つのグループに分けさせていただきまして、前の方から順にひとまとまりとし て業務の実績について説明をしていただくということでございます。  説明の際の留意事項、破線で囲った箱の中に書いてございますけれども、マル1とし まして自己評定の根拠が明確になるよう配慮すると。特にS又はAという評価を自己評 点としてされている場合については中期目標を大きく上回っている、あるいは上回って いるということになりますので、その具体的な根拠について明確にしていただくという ことが1点。 前回、ご説明しました評価の基準、評価の視点に留意をして説明をして いただく、特に研究等の業務実績につきましてはこういうことをやったということだけ ではなくて、その成果、あるいは活用状況についても具体的にわかるように説明をして いただくということでございます。  3点目でございますが、業務運営の効率化、経費節減等の項目ございますけれども、 そこのご説明につきましては財務諸表も併せて説明をしていただくということと、今 回、新たに補足資料をお願いしておりますけれども、損益計算書経年比較表等の資料も 用いて具体的にどういうところで経費が節減されているのかということを説明をしてい ただくということでございます。  法人からの説明が終わった後、それについての質疑をしていただきます。その質疑が 終わった後、各委員には5分程度の記入時間を設けて、この間に個別項目ごとに評点を ご記入いただくということにしております。ただ、かなり忙しい作業になりますので、 ある程度、法人からの報告なり、質疑の時間もご活用いただきながら記入をしていただ けたらと思っています。  あと、部会終了後の時間もご活用いただいて、できれば今日、机の上に評点したもの を置いて帰っていただけると、事務局といたしましては幸いでございます。  その後、やはり破線の(2)についての評価の記入方法というところでございます が、段階評価をいただくということでございますので、できる限り、理由を付した形で 段階評価をしていただきたいことと、特にS又はD、一番いい評価と一番悪い評価とい うことでございますが、その評点をされる場合にはその理由について付していただくと いうことをお願いをしてございます。  また、理由以外に特に言及する事項がある場合には特記事項として記入をしていただ きますようお願いいたします。さらに前回の説明いたしました評価の基準、評価の視点 を参考にしてご記入をいただくということでございます。  これは4つのグループについてそれぞれやっていただくということでございまして、 本日は産医研についての個別項目に関する評点作業をしていただくということでござい ます。この結果につきましては事務局の方で集計をするということを考えております。 本日の資料ですと4−7、これが評価シートでございますが、表紙のところに委員の名 前を書くところがございますので、ここに名前を書いていただいた上で本日、それぞれ の評定のところをご記入をいただき、机の上に置いていっていただくということで考え ております。  ただ、なかなか今日の時間内では難しいと、一度やはり持ち帰って記入をされたいと いう方につきましては、のちほど事務局の方に言っていただいて、明日の会議か、ある いは25日の会議にご提出をいただくというようなことでもよろしいかと考えておりま す。  2のところにございますけれども、そういった3回に分けて各法人からヒアリングを して評点をつけていただくという作業をしていただいた上で、第5回の部会でございま すけれども、各委員の評定を事務局で集計した結果というものをその部会にお出ししよ うと考えています。それを踏まえてフリートーキングを行っていただきます。  他の委員の評定をご覧いただいた結果として厳しすぎた、あるいは甘すぎたというよ うなことをお感じになった場合に修正をしていただくということでございます。その結 果を事務局として再集計をいたしまして個別項目に関する評価を取りまとめるというこ とで考えてございます。  なお、本日の産医研の資料につきましては間に合いませんでしたけれども、次回、 次々回の法人の評価シートにつきましては事前にお手元の方にお配りをしてございま す。まだ未定稿のものもございますが、こういったものを事前にお配りをしてございま すので、こういったものも活用いただいて評価をしていただけたらと考えております。  以上でございます。 ○大久保部会長  どうもありがとうございます。ただいまの事務局のご説明につきまして何かご質問等 ございますか。特にございませんですか。 ○黒澤委員  記入はボールペンですか。それとも鉛筆でよろしいのですか。 ○山田政策評価官  できれば鉛筆でご記入いただければと思います。 (2)産業医学総合研究所の個別項目に関する評価について ○大久保部会長  他にどなたかございますか。  それではございませんようですので以上のような方法で個別評価を進めさせていただ きます。よろしくお願いします。  それでは今日は産業医学総合研究所について評価を行います。さきほどご説明があり ましたように個別項目を4つのグループにまとめまして法人からまず業務の実績をご説 明いただくということです。おおまかな各グループの時間配分ですけれども、1グルー プにつきまして法人の説明時間に25分、説明に対する質疑時間に10分間、評価シー トの記入時間に5分ということで計40分となりまして、4グループで160分、最後 に総括として10分程の時間を取らせていただきたいと思います。このとおりにはなか なか進まないだろうとは思いますけれども、一応、目安として考えていただいて、全体 として時間の辻褄が合えばいいということでよろしくお願いいたします。  それではまず産業医学総合研究所から第1グループにつきまして、評価シートで言い ますと評価シート右下の項目番号1から4までの実績についてご説明をお願いします。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  はい。おはようございます。産業医学総合研究所企画調整部長、斉藤と申します。よ ろしくお願いします。  本日は早朝から私どもの業務報告にお付き合いいただき大変ありがとうございます。 限られた時間で研究所の1年間の業務を報告するということで私自身、かなり口下手な 方なので十分ご理解いただけるかどうか心配な面もございますけれども、何卒、よろし くお願い申し上げます。  それでは産医研の業務についてご説明するための資料を確認させていただきますけれ ども、一番基本になるのは事業報告書とそれに付随する添付資料でございます。それは お手元に立っている大きなファイルの中に産業安全研究所と産業医学総合研究所がひと つのファイルになっている、その後ろ半分が私ども、研究所の事業報告書並びに添付資 料ということでございます。何分膨大なもので机の上に開くことも難しいかと思います けれども、ぜひ、ご覧いただければと思います。  全部でこれぐらいの厚みになるものでございます。直接、ご記入いただくのはさきほ ど部会長の方からご説明がありましたけれども、評価シートということでA3横長のも のでございます。ご参考までにこういう資料、参考資料4−7ということで、これはこ れからご説明申し上げる研究所の内容をかい摘んで簡単に紹介したものでございます。 ということで評価シート並びに今の説明資料、ちょっと厚くなりますけれども、事業報 告書ということでご覧をいただければと思います。  なお、事業報告書本体の中身というのは評価シートの一番右の欄、平成14年度の業 務の実績の欄に全くそのまま記載してございます。ですから、事業報告書は直接ご覧い ただかなくても添付資料でご参考にしていただければということでございます。  それでは評価シートの1頁。まず、お手元の説明資料を開いていただきまして、最初 の絵の2頁程度で研究所の概略と言いますか、これまでも研究所へ来ていただいた方々 もおられますけれども、簡単にはじめ数分を使って紹介させていただこうと思います。  説明資料の右下に番号が振ってございますけれども、1頁ということで、まず、研究 所の沿革ということでございますけれども、およそ54年前に「けい肺試験室」という ことでその当時、いろいろ粉塵曝露であるとか、肺の健康障害が多発したという社会背 景の下に労働省の中に設立されたけい肺試験室が母体でございます。その後、いくつか 経緯を経て平成13年に独法化しているということでございます。  私ども、独法化して13年、14年度と2年経過しているわけです。この中で国立研 究所と現在の独法化して2年経った上での実感と言いますか、簡単にまとめたものでご ざいます。まず、中期目標と計画が明確化して、かつホームページ等、あるいは官報等 で表に出して透明性が確保されているという事実がございます。  次に予算執行の弾力的運用ということで費目の枠を超えた運用が可能になったという ことで、私どもとしては具体的には学会発表を促進するのにこういう実行予算の弾力化 というものを使わせていただいております。  次がプロジェクト課題重視の研究体制ということで、大型の資金と人手を投入して研 究ができるようになったということでございます。さらに外部資金の投入であるとか、 競争的資金を獲得するということで言わば長期的な展望に立ったブレイクスルーに結び つくような大型の資金が投下できるようになりました。さらに競争的資金ということで 研究所の競争力の有無がある意味では歴然としてくるという、そういう点で職員の意識 改革というものが図られたという実感がございます。  さらに外部資金を持ってくるということで必ずしも短期的な視野ではなくて、各省庁 の枠を超えるということで一般的な研究課題を大きな金額で実施するようになったとい うことも大きな特徴でございます。  次に2頁目で産業医学総合研究所の組織ということでございますけれども、平成15 年の4月1日時点ではこういう組織である。赤く書いてございます国際研究交流情報セ ンターというのが4月1日付で新しく設置されたものでございます。これについてはの ちほどご説明申し上げます。  右側の欄の役員、職員ということですけれども、研究職が59名で、うちおよそ40 名というのがこういったさまざまな分野の博士号を持っている方々です。現在、3分の 2ですけれども、新規採用は原則として学位取得者を前提として公募してございますの で、この割合というのは長期的には増えていくだろうということです。  その下に個別評価の22項目ということで以下やらせていただきます。  次に3頁でございます。まず、これは評価シートの1に対応して各スライドについて はスライドの下の方に、例えば評価シート1ページと書いてございます。このスライド は評価シートの1頁を説明補足するものであるという、そういうものでございます。  大きな項目としては効率的な業務運営体制の確立ということで、組織体制を見直して 国際研究交流情報センターを新たに設置したという、これが研究所の言わば一番大きな 組織の見直しでございます。内容でございますけれども、その下のスライドに新設した 国際研究交流情報センターの新組織、旧組織は図書情報室ということでそれを今年の4 月1日にこういう新しい、3名という人数は従来の図書情報室と同様でございますけれ ども、各研究部から1名の研究員及び外部からの客員研究員の方々に参加していただく ということで活動を大きく増やしております。  所掌業務といたしましては一番はじめには国内外における労働衛生関連情報の収集及 び分析並びに提供ということで、例えば新規化学物質の有害性情報というものを可能な 限り、早く入手してそれを広く周知させたいという、そんなことがございます。こう いったさまざまな国際関連業務に組織として対応するために設置したセンターでござい ます。  評価シートの下の方に自己評定ということでSと書いてございますけれども、これは 私どもとしても画期的な、2年間、内部で、あるいは行政等と審議を重ねた上で今年4 月に発足させることができたということで、格別なことという意味でSをつけさせてい ただいております。  このセンターの活動でございますけれども、既に近くアジア国立労働衛生研究所会議 というものを私どもが主催してやるべく、企画を議論してございます。国際関連の他の 実績というのはのちほど紹介させていただきますけれども、研究協力協定を結び米国、 スウェーデン、韓国と共同研究等を実施してございます。  評価シートの評価の視点の欄をご覧いただくと組織の見直しということで、ただい ま、申し上げたセンターという非常に大きな仕事を私どもしたという自負がございま す。なお、情報公開制度についても完全に対応してございます。さらに計画の欄でござ いますけれども、効率的な研究という意味で自己評定欄の下から2つめのポツに書いて ございますけれども、重点研究領域特別研究課題の8割について部の枠を超えたプロ ジェクトで実施しているという実績がございます。こういった点から私どもとしてはS という自己評価をつけさせていただいたということでございます。  それでは次の頁に移らせていただきます。評価シートの2頁と説明資料の4頁でござ います。内部進行管理の充実ということでございます。これは自己評定の特記事項の欄 に書かせていただいていますけれども、国の研究開発評価に関する大綱的指針に従って 評価規程類を全面的に改定したということでございます。  どういう部分かと言いますと説明資料の上のスライドでございますけれども、個人業 績評価システムを新たに導入ということで、これは具体的には添付資料の4ということ で評価要綱を実際におつけしてありますけれども、個人業績評価の基準ということでこ の青い欄に書いてございます項目を直接の評価対象にしようということです。研究業 績、これは学会発表、論文等でございます。対外貢献というのは、例えば行政への対応 であるとか、あるいは関連する学会の役員、あるいは委員会等での活動ということでご ざいます。所内支援業務というのは所内の企画、調整等、さまざまな言わば端的に言い ますと従来、雑用と考えられていた業務を本来業務として位置づけて個人評価の対象に しようということで職員の意識改革を図ったということでございます。  こういった個人業績を評価した結果というのは内部評価委員会を経て直接、業務改善 に反映させるために研究員に開示してございます。ですから、本人は自分の評価がどう であったかというのを直接知ることができます。という個人評価を含めた新しい研究所 の評価システムを導入して、かつ実施して、それを既に業務へ反映しているという意味 でここでSをつけさせていただいております。  それでは次に評価シートの3頁をお願いいたします。業務運営の効率化・経費節減と いうことでございます。これは説明資料で示してございますけれども、省エネ推進等に より光熱水料6.3%削減をしたという実績がございます。さらに一般競争入札の徹底 でいくつかのことを経費削減してございます。さらに外部資金を導入するということで 今年度は他省庁との競争的資金、さらに民間受託による21課題を実施ということで、 13年度は15課題でございます。金額にして赤字で示してございますけれども、平成 14年度は1億4700万円ということで前年度比2.2倍という非常に大幅な増加と いうことでございます。さらに技術指導や委員・講師等派遣による自己収入というもの も1.6倍増加しています。経費の面から非常に努力をしているということでAをつけ させていただいております。  なお、財務諸表と損益計算書の説明についてはグループ4の中に経費の収支決算報告 等ございますので、そこで改めてやらせていただくということでよろしいでしょうか。 ありがとうございました。  経費については研究所の中の予算管理につきましてもLANの活用で執行状況を定期 的に確認するという、言わばペーパーレス化で実施しているということもあります。さ らに補正予算、秋期に補正予算を行っていますけれども、これも弾力的に運用するとい うことで学会参加費、出席旅費等を補助しているということがございます。以上、大き な第1グループとして4項目、20分弱でございます。 ○大久保部会長  ありがとうございました。ただいまのご説明に何かご質問はございますか。どうぞ。 ○清水委員  1頁目でございますけれども、実績の欄のところで役員報酬規程の改定というふうに あるのですが、一番上のところに役員報酬規程の改定というふうにございますけれど も、これが効率化に関する実績というふうになっているのですが、具体的に言いますと これは役員の報酬水準とかを下げたとか、そういった効果がどのような効果があったの でしょうか。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  役員報酬を昨年8月でしたか、引き下げたということがございます。 ○清水委員  どの程度とか、何かその率的なものは平均的にとか、何かわかるようなことはござい ますか。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  従来、役員退職金規程というのがございまして、そこでは100分の36ということ が記載されておりました。それを昨年度は私どもでは100分の28、つまり8%削減 したということでございます。 ○清水委員  100分の36、28。何のですか。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  毎月の報酬にかける率でございます。 ○清水委員  勤続年数をかけるとか、在籍年数をかけるということですか。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  毎月の報酬かける在職月数です。もうひとつ加えさせていただきます。役員の給与そ のものも人事院勧告に従って引き下げをしております。ちょっと数字は手元にないので すけれども、人事院勧告ですから一律にということです。 ○清水委員  そうしますと報酬規程とは直接は関係がない話でございますか。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  報酬規程に反映させているということだと思います。 ○清水委員  反映させたということでございますか。 ○岩渕委員  それは横並びですね。全部横並びね。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  そうですね。全部というか、他は確認はしていませんけれども。 ○清水委員  それでは、特にこの研究所だけという話ではないということでございますね。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  はい。 ○清水委員  ちょっとあとで数字を教えていただきたいと思いますが、それでよろしゅうございま すか。それからもう1点、お伺いしたいのですけれども、3頁でございますが、実績欄 の下のニの自己収入の確保のところで、研究所の資産の貸付規程を設けられたというふ うに書いてあるのですけれども、こちらの新たに有償貸与ということを始められたとい うふうに伺われるのですが、具体的に実績というものはどの程度だったのでしょうか。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  施設の有償貸与というのは13年度、業務方法書で定めて所内で検討してこういう施 設はこういう条件で貸し出せるだろうというのを議論してきて、実際、研究所のホーム ページで公表したのは今年の3月でございます。現在のところ、大型の振動の実験施設 がございますけれども、それを共同研究の形で使えないかということで話を進めている 段階でございます。 ○清水委員  では、実績としてはまだ14年度はなかったということですね。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  14年度の実績としてはないです。 ○清水委員  わかりました。 ○大久保部会長  はい。他にいらっしゃいますか。 ○酒井委員  最初に説明資料の方の1頁、プロジェクト課題重視の研究体制で大型研究の比率が高 まっているというお話ですけれども、所内では大型研究というのはどういう定義なので しょうか。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  研究の目標と期間を明確に定めて投入する人数等、金額の規模が大きいという意味で ございます。 ○酒井委員  例えば金額ベースでもってどのぐらいのものというのはあるのですか。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  定めてはございませんけれども、実績としては年間数千万円です。 ○酒井委員  数千万。個人評価制を入れたということで意識が改革されたというふうに言われたの ですけれども、そこは何かエビデンスはあるのですか。意識が変革されたということ の。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  例えば評価の項目というのを研究業績に加えていろいろ、私さっきストレートに言い ましたけれども、雑用と従来は捉えてなかなか参加する方が少なかったというふうなこ とに積極的に参加してくれる人は増えたということです。 ○酒井委員  実際には評価を個人に対して開示しているのですか。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  そうです。 ○酒井委員  その開示した結果というのは例えばですけれども、よく民間などで言われるような給 料に反映するとか、そういった具体的なアクションというのはあるのですか。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  例えば職員の昇格昇給等というのが定期的にございますけれども、そのあたりでそう いう評価結果を参考にするということはございます。 ○酒井委員  そうですか。 ○大久保部会長  他にいらっしゃいますか。どうぞ。 ○安井委員  それに関連してなのですけれども、今の個人評価のときに評価される側は何か自己評 価みたいなものを出せるような形になっているのですか。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  そうです。自己評価がありまして、それに加えて部長の評価があります。 ○大久保部会長  その評価委員会で決められた評価については、クレームを唱えるようなシステムには なっているのですか。唱えることができるような。そうじゃないよと。例えばもっと もっと高いよというような。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  それは部の中の議論で十分あり得ると思います。 ○大久保部会長  そうですか。他にどなたかいらっしゃいますか。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  ちょっとよろしいですか。補足になりますけれども、説明資料の5頁の上のスライド でございます。効率的な研究施設・設備の利用ということで清水委員のご指摘で具体的 なことは15年度、今年度になりますけれども、既に14年度にこういう形で外に向か って17研究施設で現在、具体的な話し合いをしているのは3番目に書かせていただき ます全身振動実験室というもので、これは我が国で最もある意味では優れた装置が私ど も持っておりますので、それを使って共同研究をやろうということでございます。 ○酒井委員  さきほどご説明で国際研究交流情報センター、これが目玉だということで大変大事で あるし、興味深い組織だろうというふうに思うのですけれども、3月に発足されたとい うことですけれども、既にもう。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  14年度の実績として報告させていただいているのは3月に組織規則を改定したとい うことで14年度の実績ということです。 ○酒井委員  はい。その後、まだ僅かしかたっておりませんけれども、実際に具体的な活動、もし くは成果というのは出始めているのですか。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  毎月、研究所の中で私どもの中に非常に国際関連業務に精通した方が複数おられるの で、具体的な議論はしております。ひとつはアジア国立研究所会議というものを産医研 が主催して産医研でやろうということを計画しているということです。 ○武見委員  3頁目なのですけれども、14年度の業務の実績というところで経費の節約で6.3 %、費用を削減されたというご報告があったのですけれども、この削減については例え ば組織として年間でどれだけ削減とか、そういう目標のようなものをお持ちになって 取り組まれた結果、6.3という数字であったのかということが1点。  2点目としてこの頁のハのところの外部研究資金の導入でかなり前年度に比して多額 の研究資金が導入されているのですけれども、これの要因というか、こういうことが実 現できたことに関わる例えば1頁、2頁あたりの組織の改革とか、いろいろなこととの 関連でどのように分析していらっしゃるかというあたりをご説明いただきたいと思いま す。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  はじめのご質問でございますけれども、経費削減、例えば6.3%のいわば数値目標 があったかどうかということですけれども、この場合には直接ございません。いろいろ 電力だとか、変動要因の大きいもので例えば物凄く暑い夏があったとか、そうでもなか ったとか、さまざまな要因がございますので、なかなか具体的な目標は作り難いところ があるのですけれども、結果としてこういうふうになるようにあらゆる努力をしている ということでございます。  あと1点、外部からの資金が2.2倍、極めて大きく増加という要因でございますけ れども、数値的に一番大きいのは競争的な国の資金を獲得したという数千万単位のもの がございます。  あとは科学研究費補助金でやはり1千万規模のものを獲得したということがございま す。あとひとつは民間資金の導入でございます。 ○武見委員  内訳もなのですが、そういうことが実現できた要因として、例えばさっきの個人の業 績などを入れられたとか、そういうようなことが年度中にもう動いているわけですね。 そういうようなこととの関連みたいなことについては、要するに言うなれば職員の意識 改革というか、非常に皆さんが積極的になさった結果だと思うのですが。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  一番直接は外部資金に応募しなさいということを言っています。 ○武見委員  声かけをされた。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  そういうことです。つまりそれも評価の対象にするよと。 ○岩渕委員  研究者は、任期制の対応もやっているのでしたか。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  現在のところはおりません。努めるということで実績がなかなか、いろいろな理由は 説明できるのですけれども、分野の問題であるとか、あるいは任期終わった後、どうす るといった、受け皿が非常に大きい分野でございますと流動性確保がしやすいのですけ れども、限られた分野ですので。  ただ、5名の方は重点支援研究協力員という形で任期付きで、職員ではございません けれども、研究所の中で研究してございます。 ○安井委員  自己収入のところで技術指導や委員、講師派遣というのがございますけれども、これ は行った個人への何らかのペイバックは考慮されているのですか。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  当該年度には考慮しておりません。つまり自己収入が剰余金として使っていいと言わ れるのは翌年度、あるいはさらにもう翌年ということ、例えば今年、まさに実施してい るのですけれども、講師派遣等で研究所に入ったお金を、13年度の収入が15年度に 使われるようになりました。つまり15年の3月に厚生労働大臣から使っていいと、剰 余金として認めるというのが財務省協議の上で13年度に対して出てきたのが15年の 3月でございます。ですから、15年度の実行ベースで謝金を稼いだ人に何らかの形で 学会旅費、参加費等を補填しようということで実行しつつあります。 ○大久保部会長  他にございますか。よろしいでしょうか。 ○酒井委員  3頁、4頁のところで自己収入の確保ということがありますね。これに対する評価と いうのはどんなふうに実績を見ておられるか。もしくはこの先の計画がいろいろおあり になるのかどうかということをお尋ねしたいのですけれども。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  3頁の自己収入と4頁とおっしゃいましたね。 ○酒井委員  4頁もどちらかと言うと、ここにある業務方法書と言うのですか、これが何者かとい うは我々にちょっとよくわからないのですけれども。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  業務方法書というのは独法化して研究所がこういう業務を文書で規定し、例えば収入 をこういう形であげていいという範囲を定めているものですね。例えば無制限に稼いで いいというのはあり得ないわけで、こういう業務に対する対価の報酬だったらよろしい というのをさまざまな観点から定めたもので、もちろんお金だけではありませんけれど も、業務方法書というものがあります。ですから、これに従った収入というのは特定の 研究員というよりは研究所の実績としての評価になると思います。  3頁は、安井先生のご質問に対してお話したことですけれども、研究発表を支援する ために学会の旅費とか参加費を個人の謝金がその人へ戻すというような形でその人の業 績は確実に上がるわけですね。そういった点から直接、評価の対象にはなるだろうとい うことでございます。ですから、稼いだから直接、その人をというのはちょっと特定独 立行政法人としてはいかがかなと考えております。 ○大久保部会長  よろしいでしょうか。どうぞ。 ○清水委員  今、お話のありました謝金でいわゆる経営努力として認められた部分について個人の 学会参加費等に充当するということについては、これは何か内務規程のようなものでき ちんとどういう場合に充当できるのかとか、限度ですとか、そういったものは決められ ているのでしょうか。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  内部といえば内部なのですけれども、中期計画で剰余金の使途というのは3つ定めて ございます。ですから、その範囲内で研究所の中では使うということです。一番大きな 括りは職員の資質向上ということでございます。 ○清水委員  大枠ではそうだと思うのですけれども、具体的に例えば金額の上限ですとか、そうい った運用面の規程というのはもう少し細かい規程が必要になるのではないかと思うので すけれども、そういったところの整備というのは。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  それは定めております。 ○清水委員  内部規程が定められているという。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  内部規程と言いますか、所内の部長会議とか全体の会合等でこういう具体的な事項に 対してこの資金を使うということは定めています。 ○清水委員  その都度、承認というふうな形。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  項目で自動的に決まります。 ○清水委員  それは年度毎にということでおっしゃっているのですか。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  年度毎でございます。年度当初と秋期補正の段階、2つで対応しております。 ○清水委員  年度当初にでは積立金の取り崩しでもって充てられる使途を今、理事会とおっしゃい ましたですか。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  部長会議。 ○清水委員  部長会議で具体的に決められるということでございますか。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  はい。 ○清水委員  わかりました。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  実はさきほど安井先生のご質問に対して、今年度初めて適用する話なので来年もずっ とそのままかどうかは私は保証はできませんけれども、今年度の具体的なやり方は自己 収入をもたらした人の金額の上限7割と定めて、残りの3割というのは皆で共有しよう ということでやっております。 ○清水委員  例えばAさんという方が10稼がれたとすれば7割を限度としてということで還元す るということですか。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  そのとおりです。ですから、結果としては0の人にも場合によったらあるというとい うこともございます。 ○清水委員  わかりました。 ○大久保部会長  だいたい規定時間になっておりますけれども、他にまだ特にご質問があれば。よろし いでしょうか。それではちょっと5分ばかりでご記入をよろしくお願いいたします。              (各委員、評価シートに記入) ○大久保部会長  急がせるようですけれども、そろそろよろしいでしょうか。 ○五十嵐部会長代理  この評価、あとで確か修正きくのですよね。これが最終稿ではないですよね。 ○山田政策評価官  第5回の部会のときに集計した結果をお出しいたしますが、その後修正をすることは 可能でございます。 ○五十嵐部会長代理  はい。 ○大久保部会長  それでは次に進んでよろしいでしょうか。それでは第2グループの評価シートの項目 5から10までの実績についてご説明をお願いします。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  はい。それでは評価シートの5頁、説明資料も同様5頁でございます。5頁の下のス ライドでございます。現場ニーズを把握して業務へ反映するというのがここの大きな括 りでございます。  まず、そういった現場ニーズの把握・業務への反映というのはまさに評価の視点でも 記載されている事項でございますけれども、私どもでは説明資料5の下のスライドの最 初に書かせていただいています。労働衛生重点研究推進協議会というものを産医研が主 催しております。これは説明資料の1頁を開いていただくと6頁の上のスライドでござ いますけれども、左側の絵に日本の労働衛生研究の課題ということで、これは旧労働省 が言わば国家プロジェクトとして我が国の労働衛生研究で21世紀に実施すべき課題を 審議するということで、平成10年から12年、3年間に渡って活動した結果をまとめ た報告書でございます。これは出版すると同時に私どものホームページでも現在、掲載 してアクセス数が非常に高いもののひとつでございます。  この活動で21世紀の日本がやるべき18優先課題というものを定めたものでござい ます。現在の協議会ではそういった18の優先課題が実際に日本全体でどういう領域で どの程度、やられているかというのを調べてございます。言わば課題を抽出したのが第 1期としますと、現在は第2期ということでこれは添付資料の7でお示ししてございま すけれども、添付資料の7に労働衛生重点研究推進協議会の事業概要というものがござ います。7の2頁、下の方に頁番号が振ってございます。資料番号7で2頁というのは 7/2ということで番号付けしてございます。  ここに書いてあります1番から18番というのは我が国としてやるべき重要な研究課 題をリストアップしたものでございます。これにはその隣の頁の広い分野の方々が委員 として参加してまとめたものでございます。  ここで今日、報告させていただく成果というのは14頁で、これは我が国の労働衛生 に関係する研究者、あるいは職場の産業保健を担当している方々を対象にしておよそ 9000人の方々にアンケート用紙を発送して、その方々が取り組んでいる課題を調べ たものでございます。現在進行形で解析を進めておりますけれども、現時点ではこの7 の14頁の右下の棒グラフで横軸が18の優先課題を並べたものです。例えば棒が上の 方まで伸びている3番とか17番というのはメンタルヘルスとかヘルスプロモーション といった研究課題です。こういったものが非常に重要だと指摘され、かつ最も多くやら れていると。それに対して重要ではあるけれども、ほとんど実施されていない今後の課 題もあるということです。  今年度の私ども、この協議会活動としてはこういった言わば目標と実際の乖離と言い ますか、これを埋めるべく、さらにいろいろ広報活動であるとか、あるいは研究費の獲 得といったものを議論しようということで活動してございます。こういった私ども、産 医研が言わば国家的なプロジェクトの中核拠点として活動しているということで、かつ 具体的な成果も上げられているという意味で我が国の労働者が21世紀に健康で働くた めの科学的な環境を整える役割を十分果しているということで、特にまたSをつけさせ ていただいている根拠でございます。  その他、この項目についてはいろいろ行政との連絡会議、あるいは産業医科大学、客 員研究員との交流会を通して労働現場のニーズを的確に迅速に把握して、さらにこうい った協議会の事務局として研究所の職員が20数名、参加しておりますので、実際に研 究員の業務へ反映させることができているという現状でございます。  それでは次の頁、評価シートの6頁です。プロジェクト研究ということで、さきほど 酒井委員から大型の研究というのは何であるかというのがございましたけれども、中期 目標の欄をご覧いただくと(1)でプロジェクト研究ということで定義としては研究の 期間、研究の方向及び明確な到達目標を定めて重点的に研究資金及び研究要員を配する 研究を言うということでございます。  実際に行ったプロジェクト研究は評価シート6頁の一番右の欄、1)から6)でござ います。およそ3年から4年間に渡ってこのひとつの課題を解決していくという研究で ございます。これらの研究は特別研究計画書を定めてそれに基づいて実施してございま す。つまり評価の視点に書かれている事柄をそのとおり的確にやっているということで す。プロジェクト課題毎に外部評価というものを実施し、外部評価の視点というのは学 術的な視点、社会・行政ニーズ、新規性、独創性といったことでございます。これはの ちほどまた資料に基づいて紹介させていただきます。  さらに自己評価、部長評価、内部評価を実施しているといったことです。こういった 評価の結果は開示するとともに、予算措置、あるいは計画の修正等に反映しているとい うことでございます。  説明資料、1頁を開いていただきますと説明資料の7頁の上のスライドでプロジェク ト研究(2)ということで本来、行政ニーズに基づいて実施している課題でございます ので、例えばこういったように私どもの研究が活用されているということで、行政施策 への活用例(1)、さらに(2)ということで紹介させていただきました。  活用例の(1)というのはちょっと小さな字でご覧になりにくいかと思いますけれど も、労働者の疲労蓄積度自己診断チェックリストということで、これは私どもの研究の 心身の健康度指標の開発という成果を反映させたもので、具体的な議論は14年度に 行っていますけれども、厚生労働省からホームページで記者発表されたのは今年の5月 でございます。これを紹介している中央労働災害防止協会のホームページがオーバーフ ローしたとか、いろいろ新聞ニュースにもなった件でございます。この自己診断チェッ クリストの原案は私どもの研究員が中心というか、主として作成したものでございま す。  右の頁はダイオキシン類による健康影響等の調査結果についてということでございま すけれども、これはプロジェクト研究の3番目に書いてございます作業環境におけるダ イオキシン類曝露の生体影響に関する研究という成果が反映されており、また、この報 告の元になった焼却施設の労働者調査というのは私どもの研究員が直接担当して実施し たものでございます。  こういったふうに私どもが行っているプロジェクト研究というのは行政・社会ニーズ に的確に課題そのものが設定されており、成果も具体的に行政施策等へ活用されている ということでございます。  次に基盤的研究でございます。基盤的研究というのはこれも目標の欄をご覧いただく と基盤的研究の位置づけが書いてございますけれども、研究能力を継続的に充実、向上 させるための基盤的な研究を戦略的に実施するということで位置づけてございます。平 成14年度は71課題を実施しております。これも選定理由に実施方針等を記載した研 究計画書に基づいて行っているということです。こういった基盤的研究は言わば基礎的 観点だけではなく、その成果というのは行政等の公的委員会活動や災害調査にも活用さ れているということでございます。  例えば説明資料の、これは次の別の項目、次の頁、評価シートの8頁は私どもの研究 所が行っている災害調査ということです。説明資料でも8頁に2つのスライドで示して ございます。これについてはぜひ、添付資料をご覧いただきたいのですけれども、添付 資料の11というものが平成14年度に産医研が実施した災害調査と調査をするための 実施要項、研究所で定めた文書でございます。添付資料の11で出させていただいてお ります。  ここでお示しするように産医研では平成14年度に合計12件の災害調査及び資料分 析、あるいは検証実験といったものを行っております。その結果等は文書に取りまとめ た上で厚労省の安全衛生部へ報告しているということでございます。  添付資料11で1)、2)、3)で職員を派遣して実施した災害調査でかなり深刻な 災害事例が出ております。5名、4名、2名という死亡者を引き起こした硫化水素災害 ということでございます。説明資料の8頁の下のスライドでは災害調査の事例というこ とで私どもの研究所で例えばこういうことをやっているということで、例えば左の図、 説明資料の8頁の下の左の図というのは、これは公式には労働基準監督署長から研究所 の理事長にあてて原因究明の依頼が文書でまいります。私どもでは現場から採取した、 この場合は硫化水素中毒で現場の汚泥、泥、それを持ち帰って走査型電子顕微鏡で解析 したのが上のSEM画像と書いてあるものでございます。下の方は同じ資料をX線スペ クトルで解析して現場から採取した汚泥の中に硫化水素の存在を証明したというもので ございます。  その右には災害調査と行政との連携ということで、これは厚生労働省の労働衛生課長 名で、各都道府県の労働基準部長宛に酸素欠乏症、硫化水素の事故に基づいて、この前 の文書ではいろいろ産医研との協力も書かれてございますけれども、そういった上でこ ういう行政上の文書が出されているということで研究所と行政の連携の具体例として示 させていただきました。  次に9頁では説明資料の同じく9頁でございます。労働衛生に関する国際基準・国内 基準の制改定へどう貢献したかということでございます。それに対しては説明資料の上 の方に書かせていただいていますけれども、国際機関等に設置された16の委員会へ役 職員を派遣していると。成果を提供したという実績。さらに国内の行政・公的機関に設 置された95の委員会等へ役職員を派遣しているという実績。これは例えば委員会等は 昨年は87件ですから若干、増えているということです。  そういった委員会等へ提供した研究成果は、例えばじん肺法施行規則及び労働安全衛 生規則改正等、さらにさきほど紹介した疲労蓄積度自己診断チェックリスト、あるいは ダイオキシン類健康影響調査等へ反映しているということで私どもの研究所の研究成果 というのが国内、国際の労働衛生上の基準の制改定へ大きく貢献したということで、こ れはSとつけさせていただきましたのは昨年度の実績としてじん肺予防、慢性疲労、ダ イオキシン、それに加えて平成14年の4月に国がVDTのガイドラインを見直しまし た。17年ぶりに見直しました。それは14年度の成果ということで私どもの役職員、 理事長と部長が委員に参加して議論したという成果でございます。以上から従来に比べ て格別、制改定へ貢献したという実績がございます。  このグループはあとひとつですか、評価シートの10頁を開いていただきます。評価 シートの10頁では国内外の科学技術情報をどのように調査したか、それを適切に報告 したかという項目でございます。まず、スライドの上の方で行政からの要請に基づき国 内外の文献調査等、ここに書いてございますけれども、騒音性難聴、振動障害、長時間 ・深夜業、有害化学物質曝露、メンタルヘルス、労働生産性等、こういったさまざまな 行政からの要請に私ども、的確に関連する研究成果、あるいは海外の文献等を調べて報 告をしたという実績がございます。  さらに次の2つのポツでございますけれども、業務上疾病事例のデータベース化、こ れは約3万件のデータベース化を完了しております。行政へ提出していると。さらに衛 生管理特別指導事業場についても報告書を行政へ提出したという成果がございます。こ ういったことから十分、自己評定としてはAということで示させていただいておりま す。以上でございます。 ○大久保部会長  はい。ありがとうございました。それでは各委員からのご質問ございますか。 ○五十嵐部会長代理  ひとつよろしいでしょうか。この参考資料の9頁にありますが、国際・国内基準制改 定への貢献ということが書かれているわけですが、具体的にはどの程度、貢献されたか というのは私どもにはわかりませんのでちょっとご説明いただけますか。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  具体的な委員会名。 ○五十嵐部会長代理  でなくてもいいのですけれども。およそで。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  添付資料の12に全部羅列してございます。 ○五十嵐部会長代理  要するにどの程度ということが一番大きい。国際的な方で結構です。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  例えばOECDではまとめの座長をやっていると。あるいはISOでは具体的な提案 をしているというふうなことでございます。 ○五十嵐部会長代理  これはやはり研究所全体で代表が出られているという感覚でございますか。何人かの 職員がこれに関係するといって代表が出てられるということでございますか。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  その専門性を持った方です。もちろん研究者として専門性の観点から参加しておりま す。 ○大久保部会長  前年度に比べましてかなり増えているとか、そういうのがありますか。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  正確にはちょっと把握していないのですけれども、言わば恒常的にやっている業務な ので、そう極端な出入りはないのではないかと。つまり常設されている委員会、ISO にしろ、OECDにしろ。ただ、国内に時限で設置される委員会というのは、それは浮 き沈みはあるところです。 ○大久保部会長  他にございますでしょうか。 ○酒井委員  評価シートの5頁でニーズ把握ということで多年に渡っていろいろニーズ把握をされ ていると。特に説明文書ですと行政との連絡会議等で非常に活発に行われているという のはよくわかりました。この中にある客員研究員交流会とありますけれども、現在、客 員研究員は何かということと、これがなぜ、現場ニーズの把握につながっているのか。 客員研究員は現在、どのくらいいらっしゃるのかということあたりを教えていただけま すか。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  客員研究員にご参加いただく方々ですけれども、具体的には現場の産業医の方が多い という実情です。もちろん研究を専門にしている方もおられますけれども、私どもが想 定しているマジョリティは現場の情報を持っている方々が客員研究員で参加いただいて いる。あと、もちろん大学の労働衛生の専門家というものもご参加いただいています。 人数的にはおおよそ40名程度だと思います。 ○酒井委員  年1回の交流会にはどのぐらいの方が参加されているのですか。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  そのときどきによりますけれども、現場の方ですからウィークデーの開催ということ で10名内外の方々に参加いただく。もちろん私どもの研究所からは可能な限り、たく さん。 ○酒井委員  ここをもっと充実すると、なおいいのではないかなというふうに常々思っていたので すけれども。ですから、年1回ということではなくてそういうふうに出にくいのでした ら、皆さんにとっては大変でしょうけれども、グループに分けて年数回やるとか、現場 ニーズにとってはとても大事なのではないかなと。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  なお、一部の客員は実際、共同研究の形で日常的に出入りしておられるということも ございます。つまり交流会開催ではなくて、日常的な情報交換というものも並行して やっております。 ○武見委員  今のと同じ現場ニーズの把握のところで18優先課題について実施状況をアンケート 調査されたということでさきほど添付資料の7−14のところで丁寧なご説明があった のですけれども、これ、3学会の会員アンケートを発送した割にはここにあるデータだ と随分、回答数が少ないのかなと思うのですが、いわゆる回収率と、ここからその回収 率によってどのぐらいのことが把握されているかということということがわかると思う のですけれども。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  実は今日の委員会の位置づけですけれども、14年度の実績を報告するという意味で 3月の時点で整理したデータをお示ししているのですね。 ○武見委員  3月までに返送された分ということですね。そうすると引き続き返送中という。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  はい。そのとおりです。開始したのは確か2月なので、現在進行形で引き続き実数は 増えております。全体のディストリビューションはさほど大きくは違わないかなと思い ますので、今日の資料はこれを出させていただきました。 ○武見委員  この3月の時点では何%ぐらい回収されていた。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  確か縦棒が実数ですから9,000人分のということで回収率はかなりこの段階では 悪いですね。 ○武見委員  もう1点いいですか。同じことなのですけれども、返送された方の中に、例えば職種 で言うと研究教育職の方がかなり多いという中で、さっきの酒井委員のこととも関連す るのですけれども、いわゆる本当の現場のニーズといわゆる研究者がやっている、ある いは大学の研究職でやっているところのいわゆるギャップですね。そのようなものにつ いてどのようにお考えでしょうか。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  例えば学会単位で考えますと、これは3学会あるのですけれども、日本産業衛生学会 というのは一番大きい規模で7,000人の会員で、そこには産業保健の方だとか、あ るいは労務管理の方だとか、必ずしも研究者でない方もたくさんあります。むしろ酒井 先生の方が具体的な分類、承知かと思いますけれども、日本産業衛生学会の中ではそう いう現場ニーズを的確に把握している産業看護の方だとか、多方面の方を対象にしたと 我々は考えております。  あとの2つは日本労働衛生工学会と日本職業・災害医学会ということでいずれも研究 が専らというよりは現場の方、つまり労災病院であるとか、あるいは労働衛生工学に関 する機器を開発している方々だとかがこのアンケートの対象になっていると理解してお ります。 ○大久保部会長  他にいらっしゃいますか。どうぞ。 ○清水委員  さきほど座長の方からのご質問とちょっと重複するのですけれども、9頁目の国際的 な貢献のところでもう一度、確認させていただきたいのですが、この評価では自己評価 がSとなっておりまして、国際機関への派遣が理由として書かれているのですけれど も、さきほどのご説明では前年度の正確な人数を把握されていないということだったか と思うのですね。これを理由にSというふうに評価されている根拠と言いますのは、質 的な貢献が高かったのか、あるいは数が増えたぐらい、通常思い浮かぶのですが、どう いったところでこれをS評価にされているのでしょうか。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  私が舌足らずだったのですけれども、Sの一番の根拠というのは国際というよりは国 内基準の制改定で、具体的にはVDTガイドラインとダイオキシンに関する報告です。 ○清水委員  3つめと4つめの項目、ポツのところですね。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  はい。従来と比較して産医研としては画期的な貢献だという理解でございます。 ○清水委員  そうしますと1つめ、2つめはそれほどの理由ではないという、恒常的な数字だとい うことだったのですが。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  そういう言い方をしましたかね。 ○清水委員  そこでちょっと疑問だったのが、なぜ、把握されていないのかなというのがひとつ ちょっと疑問でございまして、例えばこういった国際機関に派遣されるときにはその個 人の方にまずお声がかかるものなのか、それとも研究所の方に推薦依頼が来て出される ものなのかということでだいぶ違うのではないかと思うのですけれども、そこのところ は違うのでしょうか。機関によって。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  ええ、実際はさまざまで、例えばOECDは行政の方からの要請で派遣するというこ とがございます。ISOですといろいろ国内の審議団体というのが学会とか工業会がご ざいます。そういったところ、例えば人間工学に関するISOの規格でしたら日本人間 工学会が審議団体になっているわけです。そこの会員で研究所の方が入って専門性が重 なればその方が専門委員として登録して議論に参加すると。ですから、直接は研究者と 学会との関係になりますね。もちろん研究所としてはそれは把握しているということで ございます。 ○清水委員  それを多分、機関によっても違うと思いますし、内容も違うと思いますので一律には 言えないと思うのですけれども、この研究所の成果として結びつけることの妥当性とい うのでしょうか、そこら辺がちょっと微妙なのかなと思うのですけれども。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  一番のポイントはその研究者の研究成果をそこの議論に反映させているということで すね。つまり必ずしも論文だけでまとまるのではなくて、社会的に活用してもらう実践 的な成果として研究所の研究を使ってもらうということで十分、研究所として評価し誇 れる業務だと考えています。 ○清水委員  研究所で行った研究の成果を反映させるということに意義があるということですか。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  そうです。国際的にも反映するし、もちろん国内にも。要するに国際規格、国内規格 として一般化するということです。  例えば作業する温熱環境について国際基準、ISOがございますけれども、私どもが 参加しないとえてしてヨーロッパの基準で決まってしまうのですね。そうするとアジア の亜熱帯の暑い環境での労働というのは規格に反映されなくなると、あるいは重量物運 搬、重いものを運ぶ国際規格がありますけれども、それもアジアからそういうISOの 会議に直接参加するというのは極めて稀なので、日本が行かないと誰も意見が出ないと いう、今までもしばしばございます。そういったことでの貢献として理解しています。 ○産業医学総合研究所荒記理事長  すみませんが、前年度の今の国際科学基準等の機関への出席状況、あるいは国内への 常設の委員会の出席状況は今回、お配りの研究所年報に書いてあるのです。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  14年度のは資料で出してありますけれども、13年度はこの中。 ○産業医学総合研究所荒記理事長  13年度はこれにありまして、これを見れば実際の数は計算できるのですが、今、即 答はできないという状況でございまして。 ○清水委員  足さないといけないのですね。 ○産業医学総合研究所荒記理事長  ええ。実際にここには書いてあります。計算すればどれくらい増えたかわかるのです が。今、すぐ即答はできない状況でございます。 ○清水委員  やはり研究所としてはこういったことを、もし、実績として出されるのであれば当 然、数としては合計も把握されておかれた方がよろしいのではないかと思います。 ○産業医学総合研究所荒記理事長  そのとおりでございます。 ○大久保部会長  黒澤先生、どうぞ。 ○黒澤委員  国際規格の基準ですけれども、日本の提案と言いましょうか、日本が提示したデー タ、それが国際的に評価されて他の国で活用されているという、そういうケースはござ いますか。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  多くはありませんけれども、例えば日本が規格を提案して審議して国際規格になった というひとつの例は人間工学の規格なのですけれども、コントロールルームの設計、コ ントロールルームでいろいろディスプレイが並んで操作する部屋をどう設計したらいい か、照明との関係であるとか、あるいは作業設計そのものについて日本が提案している ものがございます。もうひとつはメンタルワーク労働についても日本から提案している ものがございます。 ○黒澤委員  日本のスタンダードがいつもヨーロッパに遅れをとっているわけですね。現実問題と して。これは安全の方もそうですけれどもね。そういう意味では国際的に貢献するとい うこと、大きな意味があるのですけれども、それを何か定量的に出せないかという感 じ、ちょっと持っているのですね。かなり日本が国際的に参加しているのですけれど も、参加した人数とか、そういうのはわかるのですけれども、それをどういうアウトプ ットとしてどれだけ成果が上がっているか。そういう評価の方法と言いましょうか、何 かございませんかと、こう思います。これからの課題かもしれませんけれども。今のと ころはあまりないということですね。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  あとひとつ難しいのは国際規格ですから最終的には各国の投票で決まるわけですね。 修正されてどんどん変わっていくというので、この規格は俺が提案したというのがどこ まで、最後はいろいろ引用する文献等は落とされた形で国際規格が発表されるわけです ね。 ○黒澤委員  何か国際的に日本の提案なり、研究データが評価されている指数を何か具体的に提示 される方法を考えられたり、これは研究のテーマでもあると思います。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  日本で主催したらいいかですね。 ○黒澤委員  そうですね。そういうこともひとつの方法ですね。そういうことでございます。 ○岩渕委員  健康度指標の開発とかチェックリストの作成というのは、これは具体的な中身、よく わからないのですが、結構、時間が随分かかっているなという印象を受けたのですが、 そういうわけではないですか。どういうことなのか。ちょっと教えてもらいたいので す。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  時間がかかっているというのは。 ○岩渕委員  年度を跨がっているような。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  研究そのものですか。私どものプロジェクト研究はだいたいひとつの課題、3年から 4年というもので実施しています。 ○岩渕委員  それはそれだけ必要だからですか。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  もちろんそういうことです。年度で計画を立ててゴールはここだということで計画に 基づいて実施しております。 ○岩渕委員  ものによって違うのではないのですか。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  もちろん単年度のものもございます。 ○大久保部会長  ここのところでチェックリスト、実際に実用、実施に移されたということですけれど も、何か効果、効用みたいなものが何かございますか。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  効果、効用というのは5月に公開して、直接は中央労働災害防止協会がまとめるのだ と思いますけれども、むしろ今の位置づけは試みに出していろいろ。 ○大久保部会長  実施をされたというところに意義があるという。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  そうです。トライアルの位置づけで最終バージョンはこの次のステップと聞いており ます。 ○大久保部会長  わかりました。それからもうひとつはこの評価シートの6番目に部の枠を超えてとい うことで、そこのところにかなりウエイトづけをしていらっしゃいますけれども、これ は確かにプロジェクト、だんだん複雑になってきますので学際的な分野でやらなければ いけないという非常に重要なところですけれども、過年度に比べましてドラスティック に増えているとか、そういうことはございますですか。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  増えたのですね。 ○大久保部会長  評価シートで言いますと6頁の自己評定の一番下のところにございますし、前にもご 説明があったのですけれども。何かコメントがございましたら、時間ももう来ておりま すけれども。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  共同研究は昨年度に比べて増えたという実績があるのですが、数値、今、持っていま すか。 ○産業医学総合研究所事務局  共同研究につきましては去年は全課題についてのだいたいおよそ6%だったのですけ れども、今回、12%に増加したという実績はあります。ということで約6ポイント増 ということで共同研究についてはそういうことが言えます。 ○大久保部会長  ありがとうございます。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  可能な限り、共同研究の形で実施しようと。 ○大久保部会長  非常に重要なことですので。はい。 ○酒井委員  今、常勤の研究者59名でいらっしゃいますか。それに対して基盤研究が71課題あ るということと、それに皆さん方のご努力で重点領域特別研究が6課題、プロジェクト が17課題、さらに行政ニーズにしたがった災害調査等があるということなのですけれ ども、この基盤研究71というのは一人あたり1課題以上ですよね。わかりませんけれ ども、こういうプロジェクトなどとの重複がないのかどうか、その辺でのテーマなので すが、そういうものの選別と集中ということが、課題を見ないでそういうことを言うの はいけないのですけれども、あるのではないかなという気がするのですけれども、どう でしょうか。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  ひとつは研究員の数より課題の数が多いというのはもちろん一人が複数抱えるという ことで、近いテーマだったら集約すればいいのですけれども、全く異質の要請された課 題というのもあり得るわけですね。その場合はどうしても複数になると。 ○酒井委員  基盤研究にも予算がついているのですか。研究費として。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  部の中の配分としてつけています。つまり基盤研究予算は部単位で渡して、部の中の 議論で課題によって配分、再配分しているということで予算のない課題というのはない です。  実は研究所の中でも基盤研究の位置づけというのはいろいろ議論されているのですけ れども、今年度から平成15年度から必ずしも全員が基盤研究課題を持つ必要はないと 整理いたしました。つまり他のプロジェクトに全力を投入して、その年度は基盤研究は なくてもよしとするというふうに15年度からそうしています。あるいは14年度に規 程をそう改定しました。 ○大久保部会長  それではよろしいでしょうか。5分ぐらい超過をしておりますので、もうご記入に なっているかもわかりませんけれども、ご記入の程、よろしくお願いします。              (各委員、評価シートに記入) ○大久保部会長  ほぼ5分になりましたけれども、よろしいでしょうか。それでは次に評価シートの項 目11から18までの実績についてご説明をお願いします。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  はい。評価シート11は外部評価を実施し公表しているかということでございます。 説明資料では10頁の下のスライドでございます。まず、ひとつのポイントが私どもで は新しい国の研究開発評価に関する大綱的指針、これは13年の11月に出されたもの で、それに沿って、もう今年度も終わりに近づいたので14年度に対応しようというこ とで評価要綱等を全面的に改定いたしました。  添付資料の4番ということで具体的な規程をつけてございます。外部評価についても 評価の項目、要領等を規程で定めております。添付資料の4でございます。新しい評価 要綱等を作ってそれを実施したということでございます。添付資料の4−9頁でござい ますけれども、評価の基準ということで評価項目、学術的、社会的ニーズ、行政ニーズ 云々と、中間評価、自己評価、目標達成度、学術的貢献、社会貢献、行政貢献、費用対 効果、総合評価といった項目で外部評価委員の方々に直接見ていただいております。  その結果というのを出版し、ホームページで公開しているということで、平成13年 度の評価報告書要約というのは添付資料の14、さらに14年度に行った評価委員会の 概要というのは添付資料の10でつけております。添付資料の10では各課題について 事前評価、事後評価、中間評価といったものを行って委員のコメント、評価結果等をま とめてお示ししております。さらに詳細な評価結果というのは出版するということでご ざいます。概要版はホームページで公開するということでございます。こういった評価 をいただいた結果というのは予算措置、あるいは実行計画の修正等ということで反映さ せております。ということで評価の実施と公表という点に関しては私どもでは国の指針 に改定に沿って迅速かつ的確に対応したということでAをつけさせていただいておりま す。  次の頁、12頁、学会発表等の促進ということでございます。添付資料の15、16 で実際のいろいろな論文をどういう雑誌へ出したかというのが添付資料の15で全リス トをつけてございます。さらに出版物の中毒学、こういう本の書評、高い評価を得たと いうことを資料でおつけしております。  まず、説明資料で学会発表の促進の欄でございますけれども、学会発表を促進するた めに評価システムを改正し、予算措置等で対応ということで昨年度の実績としては補正 予算で学会旅費、数値目標が与えられているという大前提があり、かつ発表するべき成 果が出たということで旅費を支援しようという補正予算を100万円単位で追加して実 施いたしました。  学会発表は226回、これも数値目標で与えられている件で平成13年度は187回 で前年度比21%増加させることができたということで、これは今回、絶対達成すべき 目標として掲げたことを実行できたということでございます。  次の論文・報告書等は143編で前年度116編に対して23%増加したという実績 がございます。いずれも目標を達成していると。発表した論文の8割弱というのは英文 の一流ジャーナルに掲載されたということで、量質ともに大きいものだということで す。学会賞・論文賞等7件受賞ということで数値目標がはっきり与えられている中で完 全に目標を大幅に超えたということでSをつけさせていただいております。予算の運用 というのも独法化により弾力的な運用が可能になったということを利用しております。  次の13頁で成果の積極的な普及活用ということで、これは説明資料の11頁でホー ムページを全面改訂したということです。全面改訂したホームページのイメージという のは次の頁、12頁の上の方に実際、トップページをコピーしてお示ししております。 我ながらいいデザインだなと。掲載している項目はこの赤ポツで研究所の案内、研究活 動、産医研ニュースという私どもが年に2回、発行している定期刊行物を掲載していま す。  私どもとしては最大のポイントはポツポツと下へいっていただくと国際学術誌 『Industrial Health 』というもので、これは実物は今日の資料につけてございますけ れども、この赤いジャーナルですね。これ、添付資料の8でつけてございます。私ども の研究所で40年以上に渡って発行を続けている非常に国際的にも評価の高いインパク トファクターがついているジャーナルです。もちろん国内外、広い方々に投稿いただい て厳正な審査をした上で掲載をしているというジャーナルでございます。  これは従来、紙ベースで発行しているのと、目次とアブストラクトはホームページで 公表していたのですけれども、14年度末に図表も含めて全文、インターネットで公開 しております。ですから、世界中のどこからでもこの『Industrial Health 』の論文を ご覧いただけるということです。これは特にアジア地域の方々にインターネット接続で ポンと見れるわけで、ジャーナルを入手するというのは非常に困難な場所でも簡単に見 れるということで画期的な成果だと思っております。それが『Industrial Health 』で すね。  さらに技術解説等、66編を一般誌に寄稿したということで成果を上げていると。技 術解説、一般誌への寄稿のうち、技術解説そのものは今年度は28編で昨年、13年度 は18編で10編の増加という大幅に増えております。その他の文献等も増えておりま す。外に向けた情報提供というのは今年度は大幅に増加したという認識がございます。  次に説明資料の12頁の下にマスコミ・新聞等で私どもの研究所の成果が報道された 例をお示ししてございます。左の方は免疫に対する喫煙の影響を研究所と筑波大の共同 研究で実施した成果でございます。これは報道そのものは今年の5月末でございますけ れども、研究そのものは14年度に研究所で行ったものです。右の欄のVDT症候群と いうのは産経新聞の昨年8月に掲載されたもので、この研究自身も14年度に実施して きたものでございます。以上が13頁です。  次に14頁の研究状況の把握と情報提供ということでございます。ここではさきほど 紹介いたしました労働衛生重点研究推進協議会、さらにその協議会のシンポジウムを開 催して、200余名の方に参加いただいたという実績でございます。これは情報の提供 と同時に逆に私どもが社会的なニーズを健康動向を把握する機会としても捉えておりま す。その協議会活動の一環として約9,000人を対象とした調査を開始したと。国際 学術誌と産医研ニュースを定期発行したと。産医研ニュースも今日の資料17でつけさ せていただいています。ということでアジア、欧米等との情報交換に寄与してきたとい うことで、今年度は格別に協議会の9,000人規模のアンケート調査を開始したとい うことでSをつけさせていただいております。言わば日本全体のために貢献できるだろ うということでございます。さらにいろいろな場面でこういった事業を米国の国際シン ポジウムであるとか、あるいは学術誌の発行等で掲載して広く周知しているという実績 がございます。  次に15頁に講演会等の開催ということで、協議会シンポジウムについては紹介いた しました。その中でアンケートを実際して、参加者にアンケートをいただいて、あるい は一般公開等でもご意見を伺い、次回の企画、あるいは研究活動へ反映させようとして おります。  さらに今年度、画期的なこと、実は栄養研さんの前回の第1回委員会でも紹介されて いましたけれども、小学生を対象に研究所を知っていただくと、小学生というのもいず れ未来の労働者になるわけで、歩いて2、3分のところにある小学校でも行き来は完全 になかったのですね。それが昨年度、ゆとりの授業ですか、いろいろ研究所と小学校の 間でやりとりをして生徒に来ていただいて意見を伺いました。こちらも大変参考になる 催しを行うことができました。総合的な学習ですね。  実績欄のハに書きましたが、見学希望者、これは合計すると91名になりますけれど も、こういった大勢の方に見学いただいたという実績でございます。13年度は44名 ですから倍増したという、見学者へ対応したということです。  次に16頁、知的財産の活用促進ということで、これは昨年度は私ども、1件を報告 させていただきました。それに比べますと今年度は審査中5件、新たな今年度の特許出 願は4件ということで、それにしても4倍、5倍の、分母が1ですけれども、この増加 した理由をいろいろ解析しているのですけれども、ひとつは所内へ特許取得を広く呼び かけ、毎月、所内の事務的な会合を開いているのですけれども、その場面で特許取得を 呼びかけ、かつ評価の対象にしたということが反映しているのかなということで13年 度実績に対して4倍の出願件数があったと。今後にも期待できるだろうということ。さ らには職務発明規程等を周知させて発明者の権利等に特段の配慮をしている。つまり持 ち分についてですけれども、配分者の権利を十分考えている規程を所内で整えたという ことも周知したという、そういった成果と考えております。  17頁では国内外の若手研究者等の育成ということで、これはひとつのポイントは連 携大学院制度を所内規程として整えたということで具体的な実施に今後、早急に生かせ るということです。従来から客員研究員規程、研修生規程等、外部の方を受け入れる規 程はありましたけれども、新たに連携大学院制度に対応したということでございます。 外部からの支援、外部への派遣等も33件で実績があるということでございます。  最後の項目ですけれども、研究協力の促進ということで18頁。18頁では評価の視 点欄をご覧いただくと研究協力協定の活用で毎年度10人程度の派遣受け入れをしてい るかということですけれども、今年度は右の欄に書きました米国、韓国、スウェーデン の国立研究機関との協定に基づき、さらに14年度に締結した労働科学研究所との文書 に基づき14名の派遣受け入れを行ったという実績でございます。平成13年度は10 名ですけれども、今年度は14名と。共同研究もさきほどそちらの方から数字、お示し しましたけれども、12%の課題を共同研究として実施しており、これは前年度に比べ ると6ポイントの増加だということでございます。ということで過去の実績に加えて今 年度さらに増したということでAをつけさせていただいております。以上です。 ○大久保部会長  ありがとうございます。それでは何かご質問ありましたらよろしくお願いします。 ○五十嵐部会長代理  よろしいですか。さきほどお宅で出されている英文誌のインパクトファクターが 0.74と書いてあったのですが、これはこの分野でいえばどれくらい。私、ちょっと 分野が違いますのでわからないのでお聞きしたいのですけれども。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  私どもとしては国際誌として十分に通用する高い数値だと理解しております。 ○産業医学総合研究所荒記理事長  私が申し上げます。一般的に労働衛生、産業医学の国際誌は非常に伝統があり、例え ばイギリスとか、アメリカとか、あるいは北欧の国から、だいたい昔からいわゆる一流 誌という国際誌が出ております。それがだいたい1.0から1.5ぐらいです。この年 度はですね。それに比べてこの研究所は今年度0.73です。そういう世界超一流誌と 比べると確かに及びません。ただ、実績としましてこの『Industrial Health 』は、 年々、インパクトファクターが増えておりまして、前の年度は0.5いくつ、四捨五入 して0.6ぐらいだったのです。その前はもっと低くて一時、消えちゃったことが数年 前にあり、それがだんだん盛り返している状況でございます。 ○五十嵐部会長代理  もうひとつ、雑誌を拝見すると論文が投稿されている場所がいろいろなところがある のですが、中心的にはアジア地域が多いのでしょうか。オーストラリアもいろいろござ いますけれども。 ○産業医学総合研究所荒記理事長  だいたい内訳は約3分の1が国外、そのうちの半分がアジアで、半分が欧米です。残 りの3分の1強が日本の国内で、この研究所以外です。研究所からは残り3分の1まで いかないのですが、だいたい2割ぐらいだったと思います。 ○大久保部会長  他にいらっしゃいますでしょうか。 ○清水委員  16頁の知的財産のところのご質問をさせていただきたいのですが、全体の評価の中 に占める知的財産の活用のだいたいの位置づけを知りたいと思いますのでお聞きするの ですが、さきほど審査中のものが今年度は5件というお話であったかと思うのですけれ ども、これについては、今年度中に何件申請するとか、そういったような目標値は設け られているのでしょうか。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  これも数値目標としては掲げてございません。可能な限り、手を挙げてくれというこ とで奨励しています。 ○清水委員  あと、活用というのが書いてあるのですけれども、その結果として登録済み件数が2 件であったと書いてあるのですけれども、実際、特許権の外部による利用とか、特許権 収入というふうなものというのは、これはなかなか難しいですか。それとも何か目標と してたてられているのでしょうか。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  率直に言って難しいです。 ○清水委員  研究の性格上ですか。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  事務局に補足させます。 ○産業医学総合研究所事務局  補足をいたしますと、特許のかなりの部分が労働衛生の特殊な場面で必要とする研究 装置の開発というような特殊な用途のものが多いので、それを例えばよその会社等が 取ってしまいますと装置が高くなる等々で不便があるというので、自分たちが発明した ものについてなるべく特許をうちで取得した上でできれば外に提供するという考え方で はいるのですけれども、なかなか収入につながるようなタイプのものは残念ながら当 然、例で言いますと例えば防塵マスクをテストするために必要な呼吸のシミュレーショ ンをする機械だとかというようなもので、一般的な用途でないものが多いというのが現 状でございます。 ○清水委員  わかりました。ありがとうございます。もうひとつよろしいですか。次の頁の17頁 なのですが、ちょっと確認させていただきたいのですが、研修生の受け入れ、あるいは 派遣というところなのですけれども、これは昨年度の人数というのはおっしゃいました でしょうか。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  重点支援協力員は5名で昨年と変わらずです。研修生等は平成13年度は15名でご ざいます。科技特別研究員というのは変わらずですね。前年度と同じです。 ○清水委員  そうしますと11名に対比されるものと言いますのは合計で何名なのですか。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  17ですか。 ○清水委員  17名。それより若干、減ったということですね。では、派遣の方はいかがでしょう か。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  派遣は資料の12ですか、昨年度の数を総計しますと今年度33件とカウントしたも のに対応する13年度は46件です。 ○清水委員  ありがとうございました。 ○武見委員  15頁なのですけれども、研究成果の積極的な活用ということで講演会等の開催のロ のところに一般公開で14年度で地域住民とかマスコミ関係者で約50名、この50名 という数字を当初予定されていた数字から見てどのぐらいにお考えかということと、そ れを踏まえてでしょうけれども、15年度、もうこれ終わっていると思うのですが、4 月19日には小中学校などにも声をかけたということで新たな展開をされていますけれ ども、それによってどのぐらいこういうところに参加される方が増えてきているのかと いうあたりをお聞かせいただければと思います。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  はじめの点、当初の想定数ですけれども、これは前年度の実績で想定した、プラス若 干名ということを目標にしてセットしました。前年度は約40名ということで、プラス 10ですか、想定の範囲と言いますか、期待したとおり、10名、数値として増えてい るというところでございます。 ○武見委員  この間、15年度のはどうだったのですか。さらに小中学校まで案内をした。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  もう終わったやつですね。4月に開催したものは。 ○武見委員  15年度のものですけれども、一応、その辺の状況を教えていただけると様子がわか るのですが。 ○産業医学総合研究所事務局  80名です。 ○安井委員  ひとつよろしいでしょうか。『Industrial Health 』なのですけれども、Webペー ジに掲載されるようになってきて、この雑誌はもともと無料配付ですよね。ですから、 あまり問題はないのですけれどもWebと紙メディアとの使い分けみたいなことという のは今後、何かお考えでしょうか。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  一番のポイントはこういうもので入手するというのがなかなか困難なところもござい ます。つまりネットでは接続できているけれども、つまり個人ベースで見るためには私 どもはこれは個人に送るというよりは大学とか会社とか機関に送ることを、まず、ひと つの括りとしてはそういうのを前提にしています。ですから、ネットで個人ベースで入 手できるというのが一番大きな違いかなと。  あとは地域で必ずしもアジア地域で機関に所属していない方も入手できると。ですか ら、国際的な地域的な利点もあるかなと。 ○安井委員  アクセスをインターネットのひとつの活用としてもどこからアクセスが来たかという のは非常に重要な情報なのですけれども、そのあたりは何かお考えですか。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  所内でLAN運営委員会というのがございまして、そこで日常的にアクセスは管理し ています。ですから、いつ、どこからどのページへ何回というのは1年単位で分析をし ています。この『Industrial Health 』へのアクセスというのは確か一番トップです ね。 ○酒井委員  関連なのですけれども、年間66万件アクセス数があって、それはかなり均等に見て られるのですか。それともある何かの産医研のアクティビティと関連して非常に多かっ た、少なかったということがあるのですか。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  それぞれだと思います。例えば協議会の最終報告書が出たら、その時点でのアクセス というのは急に増えるわけですね。それに対して研究業績なんていうのは恒常的に出し ているもので、そう浮き沈みはない。 ○酒井委員  特に昨年度の中で産医研の活動に対してアクセスが増えたものというのはどういうも のがあるかというのは今、おわかりになりますか。 ○産業医学総合研究所事務局  昨年と変化はありません。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  つまり例えばこれの公開というのもタイトルとアブストラクトは前からやっていたこ とだし、ホームページを全面改訂というのも3月に実施したということで、これからに 期待しています。ただ、アクセス数自体は7%でしたか、増加したという実績はござい ます。 ○酒井委員  非常にたくさん、今日、ご説明を受けているように研究員の方たちが活動をやってい て、かつ研究論文なんかも多いのですけれども、例えば研究論文を書く時間保障のよう なものはされているのですか。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  時間保障ですか。ちょっとイメージがわからないのですけれども。 ○酒井委員  一般的に書きなさいというトップの方たちの指導でこれだけの論文が出ているという ふうに見ていいのですか。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  そのとおりです。 ○酒井委員  そうすると研究者の方からすると例えばプロジェクトは進めなければいけない、基盤 研究は進めなければいけない、場合によっては講演会もやらなければいけないというこ との中でどういうところで論文を書く、インセンティブは研究者だから当然だというふ うに思いますけれども、どこでそういう活動をされているのですか。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  研究者ですから研究論文を書くというのは本来業務のトップとなることだと思うので すけれども、先ほどから申し上げているとおり、研究支援業務だとか、対外貢献という ものも的確に評価対象にしたと明確に打ち出したわけですね。14年度は。その中での 研究論文の位置づけですけれども、むしろ効率的に例えば提携業務が外注化する等で時 間を論文作成に費やすといったことを心掛けています。 ○武見委員  もうひとつ、今のことに関連して、この論文発表数の中でいわゆるファーストオーサ ーの割合というのはどのぐらいですか。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  正確なところは申し上げにくく、数えないとわかりません。 ○武見委員  そういうものもあった方がより評価はしやすいような気がいたします。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  なるほど。おっしゃるとおりですね。 ○大久保部会長  よろしいですか。 ○武見委員  結構です。 ○大久保部会長  それでは他にどなたかいらっしゃいますか。 ○山田政策評価官  ひとつよろしいですか。11頁のところで外部評価の実施と評価結果の公表というの があるのですけれども、さきほど段階別の評価をされているというお話ありましたけれ ども、それの13年度と14年度の概括的な状況というのは何か資料、ございますか。 段階別の評価でどんな評価がなされたかという。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  はい。13年度の評価結果というのは昨年度の評価委員会に直接、確か堀田委員です か、提出を求められてこの課題はこの観点からどうだと。コメントはこういうものだと いうのを各課題について資料としてこの委員会に提出してございます。  14年度についてはホームページで公開するのは今日の資料でございますけれども、 今日の資料と概要というやつですね。添付資料の10ですね。これは既にホームページ で公開をしております。添付資料10で平成14年度研究評価概要、およそ12頁に分 かれる、各課題についてこういう講評をいただいたと。個別の部分というのは印刷物と しては出版する内容に入っています。 ○山田政策評価官  段階別の評価というのはここには。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  ここには入れておりません。 ○山田政策評価官  それは何かの形で公表されている。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  ええ。報告書の形で。 ○山田政策評価官  その概要みたいなものをちょっとご説明いただけますか。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  5段階評価のS、A、B、C、Dというのは、この評価委員会の考え方をそっくりい ただいていくつかの観点で5段階に評価する。具体的なものは外部評価の資料におつけ しているのですけれども、添付資料の4の、評価官がおっしゃているのは必ずしも外部 評価ではなくて内部も含めて。 ○山田政策評価官  いや、やり方というのはさきほどご説明があったのですけれども、実際、この評価基 準を使ってどういう評価が14年度について、例えば10いくつの研究テーマがあると したら、そのうち、Sがどのぐらいの割合でとか、そういうのはどうだったかと。13 年度から比べてそれは良くなっているのか、どうかという。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  どなたか今、数値が出てくる方は。 ○産業医学総合研究所事務局  すみません。平成13年度の評価というのはこの5段階評価をやっておりませんの で、直接比較できないのですけれども。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  14年度に新しく制定した仕組み。 ○山田政策評価官  14年度だけでもいいのですけれども、何か割合とかというのはわかりませんです か。Sの割合が何%とか。 ○産業医学総合研究所事務局  すぐに数字はちょっと出ないのですけれども、数字は出せます。 ○山田政策評価官  わかりました。 ○大久保部会長  よろしいでしょうか。どうぞ。 ○黒澤委員  ひとつ。知的財産の活用促進というのがさきほど、この中で経済的な価値は今、ご説 明でよくわかるのですが、しかし、研究機関として対外的な評価として特許、これは非 常にあると思うのですね。ですから、数量的なそういう方向を何かお考えになっていら っしゃるかということですけれども。特許の量が全体的なやはり特許自体が財産的な成 果、効果と言いましょうか、これは少ないと思うのですが、しかし、これは件数として こういうふうなことをたくさんやっていますよという対外的な評価の指標になると思う のですね。こういうことに対するお考えはいかがでしょうか。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  率直に申し上げて従来は特許というものにさほど重点は置いていなかったのですね。 ただし、独法の評価委員会の22項目のひとつとして的確に打ち上げられているわけで す。それに対して産医研の内部ではある意味では職員の意識改革ができつつあるという ことで件数も増加するという実績があるわけですね。  ですから、ある種、程度問題ではあると思いますけれども、例えば全く誰も使わない ものをお金かけて数だけという世界はあり得ないかなと。ですから、適当な段階で。 ○黒澤委員  独立行政法人になったときに国に私は公共的な研究成果というのは買ってもらってい るのだというふうなイメージにするわけですよ。そのためにそういう特許的な評価、こ れは非常に意味があると。ですから、積極的に対応すべきではないかと私は考えている わけですね。そういう意味でいわゆる売っていくらという財産的なものよりも国が積極 的にそれを値付けをして買っているという、それは行政に対する評価でもあるわけです ね。ですから、そういう考え方が必要ではないかと、こういうことですね。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  私どもの研究所は医学というのがついておりますけれども、産業医学総合研究所で総 合というのは工学的な対策を意識してつけている名前で、そういった観点から出てきた 特許というのは絶対数から考えるとむしろ今後、どんどん奨励して増やすべき段階かな と今は思っております。 ○黒澤委員  ぜひ、目標として考えていただければと私はそう思います。 ○大久保部会長  ありがとうございます。それではまだ質問がある委員もいらっしゃるかもわかりませ んけれども、以上で評価の方、よろしくお願いいたします。              (各委員、評価シートに記入) ○大久保部会長  だいたい5分過ぎておりますのでよろしいでしょうか。それでは最後に第4グループ の評価シート項目19から22までの実績につきましてのご説明をお願いします。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  はい。このグループは予算、人事、施設設備等ということで私の方から評価シートに 基づいて簡単にご紹介、ご説明を申し上げた後、庶務課長の方から財務諸表等について 詳しく説明いたします。  まず、評価シートの19頁でございます。評価の視点の欄では自己収入確保、施設設 備の有償貸与、自己収入ということで説明資料の15頁、経費節減という欄で外部資 金、自己収入をこういうことで収入としたということを書いております。競争的資金と いうものは文科省であるとか、環境省であるとかというところから獲得したもので、総 額は13年度に比べて14年度は2.2倍増加だということで具体的な資金については 添付資料の5で各課題、獲得した省庁等も書いてございます。  さらに競争的資金については平成13年度は14課題で6,400万に対して平成 14年は17課題で1億4,400万ということで課題数、金額ともに大きく増加して おります。 さらに受託研究というのは民間等も含めて独法化して初めて可能になった ものでございます。所内制度を整えた上で平成13年度、一昨年は1つの課題で270 万という実績です。それに対して平成14年度は4課題、課題数も4倍になっておりま すけれども、金額はさらに7倍になって1,760万ということで受託研究も共同研究 とともに大幅に増加したという実績です。  説明資料の次に書いてございます技術指導や講師派遣等による自己収入、13年度は 約400万弱、それに対して14年度は620万と1.6倍増加しております。ひとつ の例を右側のパンフレットに書いたのですけれども、研究所の中で睡眠ストレスを研究 しているグループがその成果を14年度にこういう形で外部へお買い上げいただいて研 究所の収入としたということでございます。なお、これはもともとは無料配付で成果を 公表ということで配付したものなのですけれども、地方の自治体がまとめて県の講習会 で使いたいということで一括、お買い上げいただいたパンフレットでございます。こう いった観点で独法化の利点を積極的に活用しているということで、かつ一昨年に比べて 大幅な増加ということでAをつけさせていただきました。  20頁、これは評価シートをご覧いただきたいのですけれども、評価の視点で書かれ ていることに対して研究所としてはこの自己評点の欄に書いてあるとおり、例えば中期 目標達成するための予算は適切に執行したと。2番目に計画と実績の差異がある場合は 理由が明らかかということに対しては人件費について差がございますけれども、これは 当初、計上していた退職手当を支給する必要、退職者がなかったということ、さらに人 事院勧告により給与の減額をしたことで計画と実績に差が出たものだということで、業 務経費に関しては節減を図った分、研究備品の購入へ回したということでございます。 業務をやり残したものではないということです。  次に21頁に人事に関する計画ということでこれは14年度は新規職員の採用という のは組織の効率的運用の観点から実施していないと。人件費の実績は予算を上回ってい ないということでございます。  最後の頁ですけれども、22頁で施設・設備に関する事項で、これは一番はじめに 私、産医研の沿革の中で紹介させていただきましたけれども、今の研究所ができて27 年経過するのですね。いろいろもともと埋め立てた山の上に建てた研究所で、地盤が傾 くと言うとちょっとあれですけれども、27年経過に伴う老朽化というのはいろいろ出 ていますので、中期計画で定めた施設・設備を改修しているということで、14年度は 計画に従い経年劣化が激しいガス配管を改修したということでございます。  引き続いてよろしいですか。財務諸表等について紹介させていただきます。 ○産業医学総合研究所庶務課長  恐れ入ります。財務関係、決算書ということでお手元、資料4−2の財務諸表につき まして、また、剰余金の利益につきましては今後、8月4日、12日以降、改めてご説 明させていただく点があろうかと思いますので、あくまでもこのシートに沿いましてポ イントを申し上げたいと思っております。  まず、財務諸表4−2の頁で2−3頁です。貸借対照表ということでポイントだけ申 し上げます。まず、右の方の資産の部でございますが、ご覧のとおり、まず、流動資産 として5億2,000万円ございます。2の固定資産のところでございますが、中程で ございます。ご覧のとおり、建物、構築物、土地ということで併せまして有形固定資 産、下段の方でございますが、56億9,000万円になってございます。これら全体 としまして資産合計、一番下段にありますとおり、62億になってございます。このう ち、今、申し上げました有形固定資産の合計額が56億で約92%を占めているような 状況になってございます。  右の方の負債の方でございます。1の上段でございますように流動負債ということで ここで運営費交付金債務ということで2億円ばかり残ってございますが、これはのちほ どご説明しますけれども、これは主に13年度と15年度、併せた額でございますが、 別途のちほどご説明しますが、退職金手当の実際に払わなかったのと、人事院勧告に 沿った額で減ったということの部分でございます。ご覧のとおり、流動負債が計として 5億円ございます。  2のところの固定負債でございますが、ご覧のとおり負債計として12億になってご ざいます。  資本の部でございますけれども、資本の部ということで政府出資金49億円になって ございます。これが13年度に私どもの方の独法ができた段階の時点で国から出資いた だいた額が49億になってございます。この内訳はさきほど言いましたとおり、右側の 方にございますとおり、建物、土地、機械等、工作物で合計49億になってございま す。  その下の2の剰余金でございますが、資本剰余金ということで2億9,000万円に なってございますが、これは施設補助金ということで13年度と14年度の部分でござ います。  一番下の方の利益剰余金でございますが、まず、研究施設積立金ということで390 万ございます。それと併せまして下の積立金370万円ございますが、これは13年度 のときの上段の390万が目的積立金でご承認いただいた額。以上でご覧のとおり、当 期総利益、2400万になってございますが、さきほど申しましたとおり、内訳につき ましてはまた別途、別の機会でご説明させていただきますが、簡単に申し上げますれ ば、この中身、2つございまして、ひとつは終了しました受託業務によります備品の償 却益がひとつと、何回も繰り返して説明させていただいておりますが、職員の派遣等に よります謝金の620万になってございます。これが今年もお願いできればと思ってお ります。  次の頁にいかさせていただきます。2−4頁でございますが、ここで利益、損益計算 書になってございます。上段の方で経常利益ということで研究業務費、ご覧のとおり 12億になってございます。中程にございますとおり、一般管理費が2億になってござ いまして、それぞれの内訳をやりますと全体の14億のうち、研究業務費が12億で 84%を占めてございます。一方、一般管理費としまして2億なってございますので、 約16%のこういうような割り振りになってございます。以上の合計しまして経常費用 ということで14億8,000万になってございます。  下段の方の経常収益でございますが、特に申し上げますのは受託研究ということでさ きほども説明させていただきましたとおり、合計6,900万になってございます。内 訳は政府受託の方の4,500万と民間の方が2,200万、併せて6,900万と なってございます。  その他の収入ということでこの中で630万になっていますが、これもさきほど言い ましたとおり、謝金等の620万入っている点でございます。以上が経常費用と経常収 益との差で、ご覧のとおり2,100万が当期の総利益になってございます。以上、簡 単ですが、損益計算書です。  次の2−5頁に移らせていただきます。キャッシュフロー計算書ということで、これ は現金の動きについてご覧のとおり、事業活動によるフローの点、投資活動によるフロ ーの点、財務活動によることで一番下段に期首の残額と期末の残額ということで資本増 加額5,300万になってございます。  さきほど清水委員がおっしゃっていたのですが、ご質問にありました上段の方の受託 研究収入が6,900万ございますけれども、それ以外で研究資金の獲得ということで 約1億5,000万、1億4,700万あったのですが、受託研究以外ということでこ こに科学研究費補助金預かりということで8,300万になってございます。これが内 訳でございます。 次の2−6頁でございます。これはご覧のとおり、国民が負担すべ きコスト計算書ということで、下段の方にございますとおり、退職手当の見積額を組ん だ額とか、政府支出等の機会費用を含んだ場合の経費ということで合計16億になって ございます。  以下、2−7頁から2−8頁は中期ということで2−9もございますが、ご覧のとお り、2−7でございます私どもの1のところにございますが、運営費交付金の計算基準 といたしましては費用の進行基準、業務のための支出の限度としての収益化する方法と いうことで費用進行基準をもとにさせていただいております。  以下、3もご覧のとおり、減価償却の法定に基づく処理をさせていただいておりま す。 あとは次の2−10頁にまいりますと10頁以下は付属明細書という形でご覧の とおり、固定資産にかかります減価償却ということの内訳でございます。期首と期首残 と当期、それから期末ということになってございます。  次の2−11ということで棚卸しの内訳が示させていただいております。  2−12頁でございますが、これ資本金及び資本剰余金の明細ということで、さきほ ども言いましたとおり上段の資本金ということで49億円、政府出資によっていただい た額でございます。あと、下段の方につきましてはご覧のとおり、中程にございますと おり、施設整備費ということで1億5,000万が13年度の額でございまして、当期 が1億4,000万、14年度の額になってございます。  次の2−13頁でございますが、これが運営費交付金債務ということと収益の明細で ございます。上の?のところにございますとおり、右側の方の期末残高で13年度と 14年度を分けてございます。のちほども決算書の方でご説明いたしますが、13年度 について1億4,000万、14年度で5,700万になってございますが、さきほど から繰り返すようでございますが、この額につきましては退職手当を予定していた人が 該当がいなかったということと併せて人勧に沿っての給与等の額の減がメインでござい ます。ご覧のとおり、14年度、だいぶ減っているような状況でございます。併せまし て債務残ということで期末残ということで2億500万ばかり載ってございます。  2−14頁でございますが、これは職員の全体でございます。13年度は80人おり ましたが、14年度は79名ということで私どもの構成でございます。  2−15頁以下は勘定ベースで分けてございます。一般勘定と2−20頁以降は労働 福祉勘定ということでご承知かと思いますが、一般勘定と申しますのは税金に基づくも のの点での原資でございます。一方、2−20頁以降は労働保険の保険料に基づきます 原資による原資なわけでございます。ご覧のとおり、一般会計が以下、2−15から 19までございます。それぞれ。キャッュフローを含めて利益の処分に関するものが2 −18でございます。これものちほど8月4日以降、ご説明をさせていただこうと思い ます。  取り急ぎ2−20頁でさきほど申しましたとおり、労働保険の方の労働福祉勘定とい うことで貸借対照表でなってございます。  2−21頁ということで、これが損益計算書でなってございます。ここでちょっと小 さい話なのですが、下段の方に経常収支ということになってございますが、その物品贈 与の下の資産、その他の収入ということで右側を見ていただきますと14万になってご ざいます。これもさきほど斉藤部長の方から説明させておりますパンフレットで14万 ということで入れさせておいてございます。安眠に関するパンフレットでございます。 以降、ご覧のとおり、キャッシュフロー、利益の損失に関するということでございま す。  次に決算報告書ということで4−3の資料をお願いいたします。これが14年度の決 算報告書になってございます。これも構成は3つに分かれてございまして、一番最初の 3−2頁ですか、開いていただきますと総括表ということで以下、一般と特会とその他 というのに分かれているのですが、その合計額ということで総括が入れさせていただい ております。  上段の運営費交付金ということで、これが予算額14億4,300万に対しまして決 算額が14億4300万になってございます。ちなみにこの運営費交付金でございます が、これも一般と特会からいただいておりまして、一般が約4億円、特会の方が10億 円ということで併せて14億になってございます。対13年度で比較しますと併せまし て約5,000万円程度、低くなってございます。  2つめの施設整備費でございますが、さきほど申しましたとおり、特会の方から何 分、今年で27年目ということになってございまして、いろいろと改修工事を進めさせ ていただきます。これが特会の方から1億4,000万が入ってございます。対前年 度、13年度を比べますと約1,000万の減になってございます。  収入の3つめといたしまして受託収入ということでご覧のとおり6,900万、環境 庁さん、科技庁等含めまして、民間を含めまして6,900万になってございます。対 前年度が6,800万ですから約150万ばかり多くなってございます。ただ、さきほ ど申しましたとおり、獲得資金ということを直接的には収入にはなりませんけれども、 科学研究費補助金ということで研究費を使用させていただいたものにつきましては併せ ますと1億4,000万ということになってございます。  4つめのその他の収入ということで930万ばかりになってございます。これはのち ほど言いますが、繰り返し申しておりますとおり、謝金に対する620万とここで挙げ させていただきます残りの320万程度、これが間接経費ということで挙げさせていた だいて併せて930万になってございます。合計といたしまして16億6,300万、 このような状況になってございます。  支出でございますが、これは総括表でございますが、以後、一般、特会で申し上げま すけれども、ご覧のとおり、3−2の総括表の人件費につきましては7億5,100万 になってございます。一般管理費といたしまして1億6,700万のところ 1億7,000万、ちょっとばかり出てございますが、これはのほちど併せましてご説 明いたします。  支出の部分の3つめとして業務経費でございますが、ご覧のとおり、予算は 4億6,000万のところ4億6,824万になってございます。下段の方でございま すが、さきほど言いましたとおり、施設費ということで1億4,000万になってござ います。  これの内訳が3−3ということで一般の方からご説明をさせていただきます。3−3 頁でございます。一般会計の方でございます。支出の方でございますが、人件費という ことで予算に対しましてご覧のとおり、少し減になってございますが、これはさきほど 申しましたとおり、人事院勧告等によります減につきます残高でございます。  一般管理費はこういうような形でちょっと増えてございますが、業務経費につきまし てはご覧のとおり、特にこういうような一般管理費、調査研究費含めまして浮いた部分 につきまして一般研究費の中で備品購入、こういう形で支出させていただいておりま す。  次の3−4頁でございますが、これにつきましては特別会計ということで内訳を示さ せていただいております。人件費の支出の点でございますが、4億3,000万に対し まして4億1,000万ということで約2,100万の残になってございますが、これ は退職予定の方がなかったということでの残でございます。主に。  同じく業務経費ということで調査研究費、特に一般研究費ということで一般関係と同 じように調査研究費の中で節減にかかるものにつきまして試験用機械を購入させていた だいた関係でこういうふうなちょっと増えたような形になってございます。  次の3−5頁、その他の関係でございますが、これもさきほど申しましたとおり、ま ず、収入の点につきまして2本ございますということで、さきほど説明させていただい た受託経費とその他の点でございます。  支出の点でございますが、これも一般管理費ということで318万出てございます が、これが光熱水料ということで補助金間接費による光熱水料を充てさせていただいて おります。以上が財表と決算報告書の内訳でございます。  それと併せまして関連のシートということでさきほどから前半の方にご検討させてい ただいておりますが、今日、お手元に4−8ということで各経年別の13年度、14年 度の経常費用、経常収入ということで一覧表になっている1枚紙の、今日、お手元に配 付させていただいている点でございます。これはご覧のとおり、一番左側の方に13年 度ということで昨年度、14年度といたしまして本年度の上段に経常経費ということで 出てございます。全体的に前段としてあれなのですが、予算につきましては運営費交付 金、特に毎年、私ども、0.2%ずつですか、節減はあるのですが、4年で5%という ことなのですが、いずれにしましてもまず、上段の方の研究業務ということで13年度 が14億のところ14年度は12億となってございます。内訳を主にシートの関連から 申し上げますとまず、職員給与でございますが、ご覧のとおり、ちょっと多くなってご ざいますが、全体といたしまして人数は80人から79人に減ってございますけれど も、何分、研究員ということで年齢構成もだいぶ多いということで毎年の昇給という形 でちょっと増えているような状況になってございます。  その人ということで下の方に上から4段目ということで退職金の下、退職金が前年度 13年度、14年度になってございます。雑費の下に外部委託ということになってござ いますが、これはさきほどシートの方でございましたシート3のところですか、効率化 の点からご議論をいただいた点でございます。特に前年度が4,300万のところ 7,100万ということでございますが、主に外部委託等、研究に関わる点でのシート 3の方でお願いしているような点でございます。データの入力だとか、生物関係の分析 関係、動物委託ということで飼育の委託に入ってございます。これの関係で増えている ような状況でございます。  ひとつ置いて保守・修繕費が前年度、13年度に対しまして14年度、7,900万 ということでだいぶ多くなってございますが、何度も申しますとおり、だいぶ経年、建 物自体が27年目となってございまして、こういう形で増えております。  その次の下の水道光熱費でございますが、ご覧のとおり、額的には6,400万から 6,100万ということになってございますが、これがここの業務経費と一般管理費の 光熱水料の840万と740万という形になってございまして、シートでご説明させて いただいたとおり、6.3%、光熱水料全体としまして400万程度ですか、減とさせ ていただいております。  一般管理費でございます。中断の方の一般管理費でございまして、役員報酬というこ とでご覧のとおり、さきほどご質問がありましたとおり、人事院勧告に沿った規程に沿 いまして少し減っているような状況でございます。職員の方もこちらの方、入ってござ います。  同じく人、雑給の下にございます外部委託、これも一般管理費でございますが、これ が320万となってございますけれども、これは昨年度、14年度、情報公開の関係で 文書整理等のために外部委託したような効率化を図らさせていただいた点でございま す。だいたい費用の点につきましてはこの状況でございます。  繰り返しになりますが、経常収入の方の下段になってございまして、受託研究という ことで6,800万、前年度に対して6,900万ちょっとばかり増えてございます。  その他の収入ということで635万になってございますが、ご覧のとおり、これは謝 金等を含めた点でございます。雑役になってございますが、350万になりますけれど も、間接経費ということで入れさせていただいております。併せまして下段の方に差引 で2,100万の当期利益になってございます。以上、簡単でございますが、財務諸表 と決算報告書を簡単にご説明させていただきました。  あとは特に私ども、庶務課ベースで申し上げる、愚痴になるかと思いますが、一番最 後の方にこのシートの方のさきほど斉藤部長からも申し上げましたが、シート22頁に ございますとおり、施設の関係でございます。これは中期計画でご覧のとおり、13年 度から17年度までだいぶ施設が古うございまして、14年度につきましてはガス配管 工事をさせていただいておりますが、13年度におきましても構内システムの関係、ま た、今後、15年度も空調をはじめ、土盤工事等、行いますが、そこら辺のところの研 究業務に実際、工事を始めますとなかなか研究業務に影響を来さないように、なおかつ ご覧のとおりだいぶ長期に渡る工事でございまして、そこら辺の準備とそういうふうな ことも兼ね合いながら進めさせていただいている、大変苦労しているような状況でござ います。以上、簡単でございますが、ご説明させていただきました。 ○大久保部会長  ありがとうございました。それでは何かご質問等、よろしくお願いいたします。 ○清水委員  いくつかお教えいただきたい点はあるのですが、時間も限られており、時間的にオー バーしてしまうのではないかと思われますので、今、質問だけさせていただいて、あと からご回答いただくというほうがよろしいかなと思うのですが、いかがでしょうか。 ○大久保部会長  どうですか。事務局。 ○山田政策評価官  委員の皆さんがよろしければ、時間的には1時ぐらいまではと思っておりますけれど も。 ○大久保部会長  委員の先生方、いかがでしょうか。少し延長になるかもわかりませんが、よろしいで しょうか。はい。それでは、とりあえず質問をしていただき、長くなるようでしたら宿 題ということで。 ○清水委員  はい。まず、推移表の方なのですけれども、13年度、14年度の比較表のところを 見ましたときに、全体的に経常費用と経常収入というのは13年度に比べて14年度が 減っている形になっておりますけれども、その主な要因を見ますとおそらく備品とか リース料というのが減っている、大幅に減っているのがひとつ原因かと思いますけれど も、そこのところをまず原因を教えていただきたいというのがひとつございます。 ○産業医学総合研究所庶務課長  ご覧のとおり、全体的にも一般管理費を含めて研究費の方もそれぞれに削減をさせて いただいておりまして、そこのところを含めた上で減になってございます。 ○清水委員  ただ、削減と言っても備品、なかなか2億近くも削減というのはなかなか難しいかと 思うのですが、おそらく13年度というのは何か特殊原因があったのではないかなと思 うのですけれども、もう少し、もし、あれでしたら後日で結構なのですが、具体的に 13年度はどういったものが多かったとか、そういったことで簡単に教えていただけれ ばありがたいと思いますけれども。 ○産業医学総合研究所庶務課長  全般的に特にというか、全体的な減になっているような感じでございますが、また、 調べまして。 ○清水委員  よろしいですか。2点目なのですが、外部委託が増えているということでさきほどの 研究業務費の方ですと外注でもって研究、データ入力等が増えたというお話でしたけれ ども、これは例えば従来、職員というか、研究員の方がやっていらした業務をアウトー ソーシングするということであれば、その分、直接的な人件費からそういった外注の方 に費用がシフトするというのはわかるのですけれども、単にこれはほとんど給料等は変 わらずに外注の費用だけが増えているというふうに見えるのですけれども、そういった ところは全般的に研究のボリュームが多かったとか、そういったことと関係するのかど うなのかというふうなことがちょっと2つめとして知りたいと思います。教えていただ きたいと思います。 ○産業医学総合研究所庶務課長  一般管理費につきまして外注は全く今までなかったのですけれども、業務研究費あた りですか、これは一部あたりはご指摘のとおり、従来からのものをより幅広くお願いし ているということもなってございます。 ○清水委員  3つめなのですけれども、保守・修繕費、さきほどグループ1のところのご説明で庭 園の管理費とか、点検費ですとか、そういったものを削減されたというふうなメリッ ト、実績のことをお話されていたのですけれども、ここでもってかなり増えているとい うように数字的には見えるのですが、さきほどのご説明ですと建物が老朽化したという ふうな説明だったかと思いますけれども、ご説明があったのがガス管などにつきまして は、あれは施設整備費の方で出ているかと思うのですけれども、こちらのかなり増えて いる要因と言いますのは具体的にはどういった費目が多かったのかということもちょっ とまた後日で結構なのですが、教えていただきたいと思います。 ○産業医学総合研究所庶務課長  全体的に言えばあくまでも施設整備費の部分と修繕費の部分ということでまた別途 なってございますが、さきほど申しました保守関係の点につきましてはより一般的な競 争入札ですか、そういう点をより徹底させていただきまして金額的に400万程度、そ ういう形の方法では努力させていただいております。 ○清水委員  できればそこのところはグループ1のところの評価にも結びつくと思いますので、競 争入札によって、従来の委託料とではどれだけ削減できたかということが、もし、差額 の分析として増えた部分が何が要因があって、削減ができた分が何があってということ はお示しいただければより評価はできやすいと思うのですけれども、もし、できました らそこのところをお伺いしたいと思います。 ○産業医学総合研究所庶務課長  はい。 ○清水委員  それから、これについては一般管理費の保守・修繕費についても同じかと思います。  それから、貸借対照表の方なのですけれども、さきほどご説明いただきましたように 運営費交付金債務の2億という残高、資料2−3ですけれども、これについては主に退 職金の未払いの部分と人件費の方、人勧の削減の部分というふうにご説明を受けました が、ざっくりとした数字で結構なのですけれども、この2億円の内訳ですね。だいたい いくらが退職金の残でというふうなものは、もし、おわかりでしたら。 ○産業医学総合研究所庶務課長  はい。さきほどの内訳のまた内訳ですね。簡単に年度毎にはご説明させていただいた のですが、その年度の内訳のまた内訳ということで、そういう理解でよろしゅうござい ますか。 ○清水委員  そうですね。もし、できましたら。お願いします。  それから、あと、決算報告書の方なのでございますけれども、ちょっとここでよくわ からなかったのは、受託収入が6,900万あって、受託経費ということでやっぱり 6,900万出ているわけなのですが、受託研究の中の一般管理費と業務経費、この区 分で示されているのですが、この一般管理費の、今、総括表、3−2を見させていただ いておりますけれども、576万という、この数字はこれは人件費と考えてよろしいの でしょうか。 ○産業医学総合研究所庶務課長  一般管理費ですね。 ○清水委員  はい。 ○産業医学総合研究所事務局  光熱水料になっております。 ○清水委員  光熱水料。 ○産業医学総合研究所事務局  はい。その研究を進めるにあたりまして研究所の方が負担している光熱水料等でござ います。人件費は一切ございません。 ○清水委員  入ってないわけですね。全部、光熱水料ですか。これ、570万。 ○産業医学総合研究所事務局  そうです。 ○清水委員  そうですか。そうしますと受託収入6,900万に対して受託経費6,900万の中 に人件費が入っていないということは人件費は他に発生している、人件費のところに 入ってくるわけですよね。そうしますと。 ○産業医学総合研究所事務局  研究所の運営費交付金の方で賄われているという形になっております。 ○清水委員  そうしますと受託研究収入では賄えないということになりますよね。人件費部分とい うのは。 ○産業医学総合研究所・事務局  そうですね。 ○清水委員  そういうものなのでしょうか。一般的に言いますと受託研究を通常の民間でも法人が 受けるとしますと、それで当然、原価部分は賄われると一定の利ざやを出すかどうかは 別としても、ほぼそれで賄える範囲の研究をするのではないかと思うのですが、これで すと人件費が入ってないということであればもっと費用的にはかかっているということ ですよね。  何を申し上げたいかと申しますと、実はここで凄く不思議に思ったのが、収入と経費 が同額で出ているということがちょっと奇妙に今、思っておりまして、ご覧になります とわかりますように損益計算書の方は当然、収入の方は1本で出てきますけれども、経 費は全部わかれて出てきますですよね。ただ、これは決算報告書の方は1本で経費の方 が出てきてしまって、それが全く受託収入と同額ということは普通はちょっと考えられ ないのではないかなと思っておりまして、できればこの内訳を知りたいと思っておりま す。  今後、受託収入、自己収入を増やされていかれる方針だと思うのですけれども、そこ でもってコスト集計というのがきちんとできているかどうかということが課題になるの ではないかと思うのですけれども、そうしたときにここで、もし、数字合わせ的なこと がされてしまうと他のところの実績の分析というのが全く無意味になってしまうと思う のですね。ですので、そこがきちんとされているかどうかというところを知りたい、教 えていただきたいと思っているのですけれども。  要は内訳をとりあえず教えていただきたいということでよろしいでしょうか。 ○産業医学総合研究所庶務課長  はい。 ○大久保部会長  はい。4つぐらいあったでしょうか。宿題が出ているように思いますので、それはも う次回ということでよろしいでしょうか。その他に何かございますか。 ○安井委員  ちょっとよろしいですか。これ、簡単な話なのですけれども、資料の4−8などを見 せていただきますと非常勤職員手当というのが全部0なのですけれども、さきほどのお 話があった外部委託にするか、非常勤職員を雇うかというのはある種の戦略性があって もいいかなと思うのですけれども、そのあたりはどうお考えなのですか。 ○産業医学総合研究所庶務課長  やはり非常勤職員ですとなかなか単年度というのは難しゅうございます。そうすると 安全衛生面の関係だとか、出勤も含めてだいぶ高くなってございますので、当面は私ど もとしては特に手当ということはなってございません。むしろ外注の方がお願いしてい るような状況でございます。 ○大久保部会長  よろしいでしょうか。他にどなたかいらっしゃいますか。さきほど清水委員もおっ しゃっていましたけれども、この中で非常にドラスティックに目立つのは民間受託研究 収入ですか、これは非常に多くなっていますけれども、これは今、おっしゃっていまし たけれども、将来、増やす方向でということで経常的にこういうものがどんどん増えて いくということをご想定になっていらっしゃいますですか。それともだいたい今の現状 でというようなご方針でございましょうか。いかがでしょうか。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  完全な民間受託を特定独立行政法人がやることの是非というのは当然議論になると思 いますので、研究所の中に受託研究審査委員会というものを作ってあります。そこでそ の課題をこういう金額希望、期間を投入してやることの是非、是非というのはさきほど 申し上げた身分は国家公務員である特定独立行政法人が受託するのに妥当かどうかの議 論はした上でイエスという課題に対して実施していくという、今後、どこまで今年度、 どこまで増えるかということもございますけれども、何せ相手がいる話でございますの で、そのあたりは慎重に続けていきたいと思います。 ○大久保部会長  ありがとうございます。 ○安井委員  ちょっと関連なのですけれども、今の民間受託の話なのですけれども、これ、純粋民 間受託なのでしたか。それとも政府系の金がめぐりめぐって入ってきている。 ○産業医学総合研究所庶務課長  民間受託の方ですね。特に政府系ということございません。なかには薬品会社等、そ ういうこともありますし。 ○大久保部会長  他にいらっしゃいますでしょうか。どうぞ。 ○酒井委員  ひとつは競争的研究資金が、これは研究所にとって、取るということは大事だという のはもう言うまでもなくさきほどの説明でわかるのですけれども、この19頁ですと財 務内容の改善に関する事項の中で競争的研究資金、さきほどご説明があったようにこ れ、収入に対して全支出ですよね。当然。だから、預かり金扱いなのだろうというふう に思うのですけれども、ここの中の項目に上げられるということがちょっとどういうこ とかというのをわかるようでわからないのですけれども、それがひとつ。  あと、図書印刷費というのがございますけれども、この図書印刷費というのは研究所 の図書の購入代ということなのでしょうか。それとも印刷というのはさきほどのパンフ レット、つまり図書印刷費の中身がどういうものかということをちょっとお教えいただ きたいのですけれども。 ○産業医学総合研究所庶務課長  まず、さきほどの19頁の点でございますが、やはりおっしゃられましたとおり、厳 密な意味での受託収入ということではないのですが、やはり実際に運営していく上で外 部資金を行うことによってできるわけですので、そこはひとつの効率化の面も含めてそ ういう意味でちょっと入れさせていただいているわけなのですが。 ○酒井委員  わかりませんけれども、この趣旨の中に項目を上げることはできないのですか。 ○産業医学総合研究所庶務課長  項目としてですか。 ○酒井委員  ええ。つまりそういう努力が収支状況の中で努力の結果だということを上げるという のは。 ○産業医学総合研究所庶務課長  そうですね。自己努力でなくてですね。はい。 ○酒井委員  ええ。会計上の処理の仕方、よくわからないのですけれども。 ○産業医学総合研究所庶務課長  実際に入ってくるものではないですので、ただ単に金の動きだけで。ご承知のとお り、所の方で入ってくるのではなくてあくまでも研究員個人の形で構成上なってござい ますので、ただ単に管理として研究所としてやっているという、そういう形になってご ざいますので、その度に自己収入ということとはまた別になってございます。  2点目の図書の方でございますが、これも図書購入費も入ってございまして、こうい う額になってございます。 ○酒井委員  印刷費も入っているのですか。 ○産業医学総合研究所庶務課長  一部、印刷、そうですね。インダストリアルとか、そういうものも入っていますの で。 ○酒井委員  そういうものも入っているのですか。 ○産業医学総合研究所庶務課長  はい。 ○武見委員  21頁なのですけれども、新規の職員採用はなく、若手任期付き研究員の任用はこれ はあったのですか。 ○産業医学総合研究所庶務課長  特に正規職員というか、非常勤含めまして。 ○武見委員  正規はないですよね。 ○産業医学総合研究所庶務課長  ございません。 ○武見委員  両方ともない。 ○産業医学総合研究所庶務課長  あくまでも外部の方からご覧のとおり若手育成ということでいろいろな支援だとか、 そういうことでいただいているわけでございまして。 ○武見委員  確かに支出が増えなくていいのでしょうけれども、組織の活性とか、そういうことを 考えたときに、こういうものをどう評価していいかが凄く悩むところだと思うのです ね。例えば今年度はそうであっても、例えばずっとこれが継続するとか、減らすことだ けがいいことではないと思いますので、その辺についてもしお考えがあれば。 ○産業医学総合研究所庶務課長  ご承知のとおり、シートの中にも書かせていただきましたが、やはりさきほど斉藤部 長の方からご説明いただいておりますが、なかなか研究所としての特質、こういうふう なこともございますので、また、一方、反面で若手育成ということもございますし、効 率化も含めてございますので、私ども、今後を含めまして検討を進めさせていただく、 こんな状況でございます。 ○大久保部会長  よろしいでしょうか。それではご記入をお願いをいたします。宿題もありますので。              (各委員、評価シートに記入) ○酒井委員  宿題になっているということというのは割に評価する上で大事な点がいくつかあった というふうに思うのですけれども、やれと言えばやれる。 ○大久保部会長  一応、あとでまた修正をしていただきますので、現段階でということで4項目、5項 目ぐらいですか。宿題ということで。 ○山田政策評価官  よろしいですか。今後の展開というのをさっき打合せをしたのですが、第5回に、つ まり3研究所の個別評価が終わった後、第5回目に総括の会議が1回ございます。その ときに委員の方々に評価していただいた結果を集計したものをお出しいたします。それ について議論をしていただいてもう1回、修正が必要ならば修正していただくことを考 えておるのですけれども、そのフリートーキングの前におそらく産医研だけではなくて 他の2研究所も同じような非常に専門的な難しい側面がございますので、いろいろな宿 題が出てくるのだろうと思うのです。そういうものを含めまして第5回の最初のところ で少し清水委員中心に状況をご審議いただいて、それについての感触というものも含め てもう一度、修正をされる場合はしていただくと、こういうふうにすればおそらく適正 な評価が財務のところについても行われるのではないかと思いますので、今日はプレ評 価というような形でご記入いただければと思います。 ○大久保部会長  よろしいでしょうか。事務局の方からそういうことでございますので。どうぞ。 ○清水委員  一旦、今日、もし、評価シートをお出ししますとその5回目のときにもう一度、手元 の方に戻していただけるような形になるのですか。そこで修正するということ。 ○山田政策評価官  そのとおりです。ご記入いただいたシートをもう一度、皆様方にお返しをして、そこ で修正をしていただくことになります。 ○清水委員  わかりました。 ○大久保部会長  よろしいでしょうか。それでは最後に総括としまして委員の方々から何かございまし たら質問等、よろしくお願いいたします。どうぞ。 ○産業医学総合研究所斉藤企画調整部長  すみません。補足で一言だけ、武見委員からご質問のあった業績の中で研究所がトッ プオーサーなのはどれぐらいかと。英文原著に限りますと6割弱が研究所がトップオー サーで報告書まで含めますと7割、70%です。 3.閉会 ○大久保部会長  ありがとうございました。ご質問ございませんでしょうか。それでは長時間に渡りま してお疲れ様でした。何か疑問点がありましたら今週は23日と25日の2回、まだ、 部会がございますので、その際にご質問をいただければと思います。よろしくお願いい たします。本日の会議は以上で終了とさせていただきます。                                      以上 照会先:政策統括官付政策評価官室 企画係 電話 :03-5253-1111(内線7783)