03/06/18 社会保障審議会児童部会第5回児童虐待の防止等に関する専門委員会議事録     社会保障審議会児童部会 第5回児童虐待の防止等に関する専門委員会                    議事録 日時 平成15年6月18日(月)10:00〜12:00 場所 厚生労働省共用第7会議室(5階) 出席議員  柏女 霊峰  淑徳大学 社会学部 社会福祉学科 教授  松原 康雄  明治学院大学 社会学部 社会福祉学科 教授  青木 晋   東京家庭裁判所 判事  加賀美 尤祥 日本社会事業大学 社会福祉学部 教授  才村  純  日本子ども家庭総合研究所ソーシャルワーク研究担当部長  佐藤 拓代  大阪府健康福祉部 地域保健福祉室長  高橋 利一  法政大学 現代福祉学部 教授  津崎 哲郎  大阪市中央児童相談所長  西澤  哲  大阪大学大学院 人間科学研究科 助教授  柳田 喜美子 日本医師会 常任理事  吉田 恒雄  駿河台大学 法学部 教授 次第  1.開会  2.意見交換  3.閉会 ○事務局  おはようございます。定刻となりましたので、ただいまより第5回「社会保障審議会 児童部会 児童虐待の防止等に関する専門委員会」を開催させていただきます。  委員の皆様におかれましては、前回の専門委員会から大変窮屈なスケジュールの中を 調整いただきまして、誠にありがとうございました。  なお、本日の欠席でございますが、奥山委員、影山委員、川名委員、田中委員、山田 委員、以上5名におかれましては、御欠席との連絡を受けております。  次に、本日お配りしている資料につきまして、御説明申し上げます。本日の資料は 「児童虐待の防止等に関する専門委員会」報告書(案)であります。このうちの1冊に つきましては、前回の専門委員会で各委員からの御指摘を踏まえさせていただきまし て、事務局で加筆、修正をした部分にアンダーラインを引いてございます。  それでは、以後の議事運営につきましては、柏女委員長にお願いいたします。 ○柏女委員長  皆さん、おはようございます。梅雨に入りまして、また、タイトなスケジュールの 中、お集まりをいただきまして、本当にありがとうございます。  今日は、前回から日程が短かったということもありまして、残念ながら5人の委員の 方が御欠席ということでありますが、御意見等もいただいておりますので進めさせてい ただきたいと思います。  前回の専門委員会におきまして、事務局から提出されました報告書の案、素案につき まして、各委員から前回は本当に熱心な御議論、御意見をちょうだいをいたしました。  時間もオーバーをいたしまして、全体にわたって幅広い御意見をいただきました。そ れらを踏まえまして、改めて報告書の案のとりまとめを事務局の方でさせていただきま した。事前に御送付をさせていただきまして御意見などもいただきましたけれども、で きれば今日、この報告書案の御検討をいただいて、とりまとめを行いたいというふうに 思っておりますので、どうぞ御協力のほどをよろしくお願いを申し上げます。  それでは、事務局の方から、報告書(案)につきまして御説明をお願いをしたいと思 います。 ○古川室長  では、資料に基づきまして、説明をさせていただきます。  2種類お配りしてありますが、アンダーラインの引いてある方で説明をさせていただ きます。  なお、先ほど柏女先生からお話がございましたが、奥山先生、影山先生、川名先生、 田中先生、山田先生からは、事前に、修正案をお送りさせていただきまして、それを踏 まえた意見などをちょうだいしておりまして、それらの意見もここに反映をさせていた だいております。その上で、委員長に一任するという御了解をいただいているというこ とでございます。  まず1ページ「はじめに」のところでございますけれども、「しかし」以降を「全国 の児童相談所に寄せられる相談処理件数も、ここ数年の間に急増し、平成13年度におい ては、児童虐待防止法が施行される直前の平成11年度の約2倍となる約2万3,000 件に も上っている。  また、児童相談所の職権による一時保護や、親の意に反する児童福祉施設への入所措 置を家庭裁判所に申し立てる件数の増加など質的にも困難なケースが増加している。児 童養護施設に入所する子どももここ数年増加し、虐待を受けた子どもの入所も増加して いる。 このような状況にあって、児童虐待対応の中核機関である児童相談所や、虐待 を受けた子どもを受け入れている児童福祉施設をはじめとする関係機関においては、 様々な取り組みを行っているものの、十分には対応し切れていないなど、大変厳しい現 状に置かれており」というような記述とさせていただきました。  これは、議論するに当たって、現状がどのようになっているかということを明確にす るべきだという御指摘がございまして、相談件数の増加のみならず、質的にも変容して きているということ、また、そうした状況に現場では大変御苦労されているけれども、 十分対応しきれていない状況にあるということをこのように書かせていただいたという ことでございます。  下の方に、「下記『2.児童虐待防止制度見直しの基本的な視点』の考えに立ち」と いうところにアンダーラインがございますが、その考え方の議論を進めていくに当たっ ては、こうした基本的な視点に立つということを明確にさせていただいたということで ございます。  それから「2.児童虐待防止制度見直しの基本的視点」のところでございますが、ア ンダーラインがございますが、「そして、その取り組みを推進するに当たっては、常に 『子どもの最善の利益』への配慮を基本理念として」と、前回の御指摘を踏まえて記述 を追加させていただいております。  それから、「家族の再統合や、家族の養育機能の再生・強化」というところも追加を させていただいておりますが、これは再統合だけではなくて、家族の養育機能の再生に ついても明確に記述すべきだという御指摘を踏まえまして、今後出てくる記述はすべて このような再統合と養育機能の再生・強化という記述にさせていただいているというこ とでございます。  2ページをおめくりいただきまして、「3.具体的な取り組みの方向性」というとこ ろでございます。3行目から読まさせていただきます。  「なお、以下の整理においては、取り組みの各項目ごとの基本的な考え方となるべき 『取り組みの方向性』を示すとともに、『取り組みの方向性』に沿った取り組みを具体 的に進めるに当たっての参考となる主な意見について、本専門委員会全体としては、必 ずしも意見の一致を見ていない意見も含め、『具体的な取り組みに関する意見・提案』 として整理した。また、今後、中長期的な対応も視野に、さらに時間をかけて検討すべ きと考えられる課題については『今後の課題』として整理した。  さらに、本委員会で出された様々な意見については、別添『児童虐待防止対策におけ る論点事項に係る意見及び具体的施策等について』において、できる限り、網羅的に整 理した」。  前回「取り組みの方向性」「具体的な取り組みに関する意見・提案」「今後の課題」 のそれぞれの関係が明確でないという御指摘がございましたので、このような形で説明 を追加させていただいたということでございます。  次の「1.発生予防における取り組み」の中では、中段7行目に、「更にはNPO等 民間団体等との協力」という御指摘がありましたので、ここに追加をさせていただいて いるということでございます。  また、「このため、一般的な子育て支援の充実により、幅広く支援を望む人に対応し ていくとともに、保健師等による専門的な支援については」云々と書いてありまして、 最後、「支援の重点化を図っていくことが必要」と修正をさせていただきました。これ は前回、これまでの支援を行っていた方々は支援を受けられなくなってしまうのではな いか、そういう誤解を生じるのではないかという御指摘を踏まえまして、支援の重点化 ということで、従来の方にも当然支援を行っていくとともに、専門的な支援は重点化を するという趣旨を明確にするためこのような形でさせていただいたということでござい ます。  それ以後は、表現の整理ですので、少し省略をさせていただきまして、4ページをお 願いいたします。真ん中から少し下、「今後の課題」というところでございます。「精 神医療の取り組みにおいて、子どもと養育者とをともにみていくなど家族全体に関わる という視点を持つとともに、必要に応じ、保健や福祉の関係機関につなげていくなど、 予防的アプローチの充実を図ることが重要である」とさせて頂きました。これは予防的 アプローチとは具体的にどういうことかという御指摘がございましたので、1つの例示 ということで保健や福祉機関につなげていくということなど、と説明を加えさせていた だいたということでございます。  5ページ、(5)「虐待を認めない社会づくり」の「具体的な取り組みに関する意見・ 提案」の部分で、「教育の場における虐待防止に向けた積極的な取り組み、例えば、C APプログラム等々」、とさせていただきました。これは、虐待防止に向けた取り組み ということに関しましては、CAPプログラムが重要なのは勿論でありますけれども、 そうしたことを始めといたしまして、「教育の場」の役割の重要性ということを明確に させていただいたということでございます。  続きまして6ページでございますけれども、「対応機関の機能、システム」というこ とでございます。「具体的な取り組みに関する意見・提案」の部分でございますが、2 つ目のポツでございます。「一時保護所における混合処遇の改善や治療的関わりの強 化、教育の充実が必要である」ということで、一時保護所におけます教育の充実の必要 性を追加させていただきました。  5つ目のポツですけれども、「児童相談所の相談業務における対応の強化、とりわけ 家族再統合や家族の養育機能の再生・強化に向けた保護者支援の取り組みや里親支援の 強化」といたしました。児童相談所の今後の取り組みの方向性として特に重視すべきも のということでこのような御指摘がございましたので、追加をさせていただいておりま す。  それから、その下、「従来、障害の判定業務が中心であった心理判定員業務」の部分 ですが、心理判定員業務が行っている業務について解説を少し加えさせていただいたと いうことでございます。  それから一番下のポツでございますが、これも地方分権の観点から指摘をされている 『児童相談所、児童福祉司の必置規制の撤廃』ということで、どこで指摘をされている のかということを明確にさせていただいたということでございます。  7ページにいきまして、一番上でございますけれども、「現在、都道府県および指定 都市に設置権限が認められている児童相談所について、中核市においても設置可能とす ること」云々というふうにさせていただきました。  現行制度がこのようになっているということを説明させていただいたということでご ざいます。  4つ目のポツになります。「病院、診療所の場において、とりわけ救急センターや夜 間の外来は、虐待リスクのある家庭に出会う確率が高いことを踏まえ、救急を含めた小 児医療の取り組みの中に虐待防止や早期対応のノウハウを盛り込むなど、児童虐待を念 頭においた診療を充実することが必要である」とさせていただきました。  前回の段階では、病院、診療所における診療を充実することが重要という御指摘があ ったわけでありますけれども、とりわけ虐待に出会う機会が多いのは救急センターや夜 間の外来などだということで、このような説明を加えさせていただいているということ でございます。  次のポツですが、「家庭相談室については、今後、地域における相談支援サービスの 中核的な役割を担うことが期待される。このため、都道府県設置の郡部福祉事務所に置 かれている家庭児童相談室の位置付けを含め、そのあり方について、地域保健等との連 携といった観点からも、検討することが必要である」というふうにさせていただきまし た。  家庭児童相談室の役割の重要性とともに、その在り方に関しては、単に福祉だけでは なくて、地域保健との連携といった観点も必要だという御指摘がございましたので、こ のような記述にさせていただいております。  1つ飛ばしまして一番下のポツですが、「現行制度上、地区担当の児童委員の活動に 対する援助や協力、連絡調整を行うこととされている主任児童委員が」ということで、 主任児童委員の役割について補足をさせていただいたということでございます。  下の箱の中でありますけれども、「情報管理の徹底を図ることは必要であるが、民間 団体の機能を過度に制約することのないよう」というところにアンダーラインを引かせ ていただいております。これは、公的機関とは異なる配慮とは何かということを説明せ よ、という御指摘がございましたので、このような形で記述を追加させていただいてい るということでございます。  8ページでございますけれども、上から8個目のポツでございます。この部分も前回 の御指摘を踏まえて「通告義務の対象である『児童虐待を受けた児童』については、 『児童虐待を受けているおそれのある児童』を含めて対応することが適当であり、その 旨の明確化を検討することも視野に入れつつ、広く柔軟に解釈して運用することが適当 である」、とさせていただいたということでございます。  それから、下の箱の中「一時保護」の中のところに、「引き続き、検討が必要」とい うことで「引き続き」という文言も御指摘を踏まえて入れさせていただいたということ でございます。  9ページ、「具体的な取り組みに関する意見・提案」というところでございますけれ ども、1つ目のポツに関しては、前回体言止めという形で「可能」というような形にな っていたものを、「可能な場合がある」と表現を直しまして、また、次の行につきまし ても、「プライバシー保護との関係で疑問もあることから、慎重な検討が必要」という 表現にさせていただいているということでございます。  3つ目のポツでございますが、「一時保護処分について、司法が事前に審査すること になれば、一時保護の緊急性が損なわれる可能性がある」とさせて頂きました。正確に 書くのであれば、事前に審査することになれば、という記述が必要との御指摘を踏まえ このような表現にさせていただいたということでございます。  一番下と下2つ目でございますけれども、下2つ目のポツに「28条措置の期限につい ては、一律ではなく、ケースごとに家庭裁判所が判断することが望ましい」との表現を 入れさせていただいておりました。これを一番下にありますように「28条措置の期限に ついては、ある程度の年限で、一律としないと裁判所の承認にかかる要件の設定が困難 である」という御意見もありました一方で、今、申し上げましたような御意見もあった ということで、両論併記という形で、御意見があったことを明確にさせていただいたと いうことでございます。  続きまして10ページでございます。下の方の「今後の課題」の最初のポツでございま す。「長期にわたって子どもと外部との接触が断たれている時など安全確認の必要性は 高いが、緊急性が明らかでない場合など」と致しました。安全確認の必要性が高いが、 緊急性は明らかでない場合とはどのような場合かということについて、具体的に記述を 追加させていただいたということでございます。  それから、下から2つ目、親権等のところでございますが、「親権規定の見直しを含 め」ということで、これも前回の御指摘がございましたので、このように追加をさせて いただいたということでございます。  11ページ、上から3つ目のポツでございますが、これも御指摘を踏まえまして、「未 成年後見人について、個人後見だけではなく、機関や団体による後見も認められるよう な制度の検討も必要である」という記述を追加させていただきました。  それから、「III.保護・支援等における取り組み」ですが、これは、先ほど申し上げ たとおりでありますが、「家族再統合や家族の養育機能の再生」と表現をそろえたとい うことでございます。  11ページの下の箱の中でありますけれども、「親子分離や家族再統合などを進める場 合に、親と子が置かれている状況を客観的に判断するアセスメント(評価・判断)指標 の開発や、アセスメント指標に基づく的確な支援の仕組みの整備、養育サービスの質を 維持するための客観的評価を確立し、親子を適切に支援していくことが必要である」と させて頂きました。これは前回、アセスメントの開発はそもそも何のためにやるのかと いうことが明確に書かれていないではないかという御指摘がございましたので、その目 的を追加させていただいたということでございます。  12ページをお願いいたします。「具体的な取り組みに関する意見・提案」の上から7 つ目でございます。「施設の満杯状態への早急な対応が必要である。なお、施設のあり 方を考えるに当たっては、虐待を受けた子どもの入所や通所が少なからず存在している 障害児施設における対応についても念頭に置く必要がある」と記述をさせていただきま した。これは、虐待児のための施設の在り方ということを考えるときには、この障害児 施設についても念頭に置くべきだという御指摘がございましたので、このようにさせて いただいたということでございます。  次のポツでございますが、「家庭復帰できない18、19歳の子どもが自立していくため のプログラム及びその支援体制については、自立援助ホームの整備・充実や年齢延長と いった生活拠点の確保や就労支援なども視野に入れ、検討していくことが必要である」 とし、支援の内容を具体的に例示させていただいたということでございます。  それから5つ下でございますけれども、「施設内での職員や他の子どもからの虐待や 暴力が発生した場合に的確に対応できる体制やこれらの発生を防止する体制づくりが必 要である」とさせて頂きました。これも前回、2つのことが1つの文章になっており、 わかりにくいという御指摘がございましたので、このような表現にさせていただいたと いうことでございます。  下から2つ目ですが、「施設への第三者評価を促進するため、施設等の客観的評価を 進める評価者の養成が必要である。また、情報公開も進めていくことが必要である」と いうことで、これも前回の御指摘を踏まえて追加をさせていただいたということでござ います。 13ページの「具体的な取り組みに関する意見・提案」のところで、「フレッ クスタイムの導入など柔軟な勤務体制を敷くことも有用」という記述を前回の素案の中 には書かしていただいておりましたけれども、これは、既に取り組んでいるところも多 いということで削除させていただきました。 14ページの一番下の箱の中でございます けれども、前回は虐待を受けた子どもと親のケアという親の表現も入っていたのでござ いますが、この(4)は「子どもに対する治療・援助法の確立」であり、親も含めた保護 者につきましては、次のページの(5)で示されておりますので、ここでは「親」という 記述を削除させていただいたということでございます。  15ページの真ん中「今後の課題」の1つ目でございますが、「虐待を受けた子どもの 処遇やその後のケアに関するアセスメントについては」とさせていただきました。予防 の段階でもアセスメントは出てくるわけでありますが、この段階におけるアセスメント の役割、内容はどういうものかがわかりやすいように表現を追加させていただいたとい うことでございます。  16ページ下の方「(6)医療機関の機能、システム」の「具体的な取り組みに関する意 見・提案」の3つ目、「地域に児童精神科の専門医が少ない現状および低年齢児への対 応の必要性を踏まえ、小児科医の研修等が必要である」と修正をさせていただきまし た。これは単に児童精神科の専門の医師が少ないということだけではなくて、虐待に関 しては低年齢児への対応が必要ということで、本来的に小児科の先生方に前面に出てい ただくということが意味のあることだという御指摘を踏まえて、このような記述を追加 させていただいたということでございます。  17ページでございますけれども、「具体的な取り組みに関する意見・提案」の2つ目 でございますが、「児童虐待の定義(範囲)について、きょうだいなど保護者以外から の性的虐待を加えることや、目の前で親が暴力(DV)を受けている姿を見せられるこ とも加えることを検討することが必要である」。これも前回の指摘を踏まえまして、追 加をさせていただいたということてございます。  下の「今後の課題」ですが、これも「『虐待』という用語については、その言葉の印 象が重過ぎることから、『虐待』という言葉を用いることの適否についても議論するこ とが必要である」という追加をさせていただきました。  「さいごに」ですけれども、III ですが「家族再統合や家族の養育機能の再生・強化 」というふうに追加をさせていただいたこと。  IV.は、前回は「県」と書いてありましたけれども、御意見を踏まえまして、「都道 府県」と修正をさせていただいたということでございます。  以上でございます。 ○柏女委員長  ありがとうございました。それでは、御意見に関しましては、後ほど各事項ごとに伺 うということにいたしまして、今の事務局の御説明で何か質問はございますでしょう か。 ○吉田委員  今日は早目に出なければいけませんので、意見にわたる部分もあるかと思いますけれ ども、先に述べせさせていただいてよろしいでしょうか。 ○柏女委員長  はい。 ○吉田委員  今回の専門委員会の設置で最終的にこういう報告書にまとまるということで、私とし ては大変感謝しているところであります。児童虐待防止法の見直しが法制定のとき附則 に設けられましたけれども、今回、こういう形で見直しの作業が行われ、そして一定の 成果が出たというのは大変大きな意義があると思っています。この委員会での議論を振 り返ってみますと、虐待の防止を巡る制度については、ほぼ全体的なところを網羅した のではないかと思っております。今回この報告書が今後、国会の議論であるとか、市民 ・専門家の議論の中で役立てられるということを期待したいと思います。  更にこの内容を見ますと、一定の前進が見られるのではないか。特に私が所属しまし た早期発見・対応のチームにおいては、司法関与を巡って大変厳しい議論がありました けれども、この点についても一定の成果が得られた。そして、これは、今後の虐待防止 制度を考える上で非常に大きな一歩だろうというふうに思っております。  そしてこの17ページにもありますけれども、虐待の防止について、具体的な取り組み に関する意見の一番下ですけれども、全体的なシステムの在り方の検討を継続的に実施 していくことが必要であるとありますが、これはまさにそのとおりでありまして、でき 得れば次回の防止法改正の中でも、更に3年後の見直しなり、虐待システムを継続的に 見直す機関なりの設置を望みたいと思っています。これが全体的な感想です。  個別的にところで質問及び意見ですけれども、前回お休みしましたので、誤解がある かもしれないので、その辺りありましたら御指摘いただきたんですが、7ページの箱の 中で、先ほど室長がお話になったアンダーラインの部分で、民間団体との連携では公的 機関と異なる配慮が必要である。どういう配慮かというのでアンダーラインの部分が 入ったと思うのですけれども、情報管理の徹底を図ることは必要であるというので、こ れはたしか民間団体と公的機関と同じように網をかけてよろしいのかどうかという点 で、その情報の点で守秘義務のことでの議論かと思います。ここのところ、御説明いた だくか、または表現として、例えば「情報管理の徹底を図ることは必要であるが」とい うのをもう少し踏み込んで「守秘義務の扱いについては留意しつつ」というようなとこ ろまで踏み込んでもよろしいのかというふうに思います。  それから、11ページで、一番上の線の引いてある部分で、未成年後見についてですけ れども、これは表現として機関や団体による後見も認められるようなというので、これ はよろしいと思うんですが、ここも私の理解としては、機関というのは恐らく公的な機 関を指しているのではないか。公的な機関による後見、公的後見ですね。  それから、団体というのが法人なのかなと。とすると、公的な後見や法人による後見 というふうにここも踏み込んで書いた方がわかりやすいかなという気がしております。  16ページで、「取り組みの方向性」の箱がありますけれども、ここで「精神医学的な 介入が必要な子どもが多い。これらの子どもに的確に対応できる医療環境の整備が必要 である」というふうに書いてあり、「取り組みの方向性」の中に入っているんですが、 4ページに戻りますと、虐待のリスクのある家庭のリスク低減で、「今後の課題」とし て精神医療の取り組みにおいてはというので、「予防的アプローチの充実を図ることが 重要である」ということで、精神医療についての扱いが後の方では取り組みの方向性の 中で、前の方では「今後の課題」の中でということで扱いが異なっているんですけれど も、精神医療の中でも扱う分野が異なるので、こうした議論になるのか。全体としての 整合性が理解できないところがありましたので、もし御説明いただければお教え願いた いと思います。  17ページで、ここも「今後の課題」のアンダーラインの部分です。「『虐待』という 言葉を用いることの適否」という、これも大きな議論になったと思いますけれども、こ こでは適否ということに加えて、もう一つ、定義の在り方についても確かに議論したと 思うんです。ですので、言葉を用いることの適否や「定義の在り方」というところまで 踏み込んではどうかというのが意見と質問です。どうも長くなって申し訳ありません。 ○柏女委員長  ありがとうございます。吉田委員は何時ごろまで可能ですか。 ○吉田委員  11時少し前くらいまでです。 ○柏女委員長  それでは、ほかの方の御意見の中で随時ということも今考えたんですが、時間のこと もありますので、個々の中に入ってから、一括してまず吉田委員のものについて議論を したいと思います。  議論に入りたいと思いますけれども、よろしいでしょうか。今、吉田委員の方から全 体的な感想と具体的な御質問をいただきました。できましたら、今日お集まりの委員の 方に、最終的な御報告をもし今日いただけるようでありましたら、今、吉田委員の方で 最初に感想を述べていただきましたけれども、各委員からもできればひとことずつ感想 をいただければという思いでもおりますので、よろしくお願いをしたいと思います。  それでは、議論の中身に入っていきたいと思います。今、吉田委員の方から4点につ いての質問を含めた御意見がございましたけれども、できましたら、今回、意見が出ま した場合、修正をするということになりましたら、可能な限り修正の文言もここの中で 確認をしていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  それでは、時間の関係がございますので、吉田委員から全体的なところで4点出てい たのではないかと思いますけれども、それについてはお諮りをしたいと思います。  まず、7ページの「取り組みの方向性」のところのアンダーラインのところ「情報管 理の徹底を図ることは必要であるが」ということを、「守秘義務の扱いについて留意し つつ」という形にしたらどうだろうかという御意見でございましたけれども、これにつ いては何か皆さん御意見ございますでしょうか。あるいは事務局の方で何かございます でしょうか。 ○津崎委員  このときの論議はたしか援助をしていくとか、調査をしていくときに、今は個人情報 の管理の観点から、情報を共有しにくいという話の中で、虐待の援助に関しては、情報 の共有のための守秘義務の一定の縛りの解除と言いますか、そういう要素が必要ではな いかという論議だったと思うんです。それに関して、民間機関の場合は、公の機関と同 じような形の扱いにできないので、その辺、公と民間との間の扱いについての配慮が要 るという形の論議があったと思います。  そういう意味では、今、吉田委員がおっしゃっておられた守秘義務の扱い、そのもの をどのような形で公と民間が整理するのかというふうな問題点が出ていましたので、守 秘義務の扱いに留意しつつということを一点盛り込むということはそれでいいのではな いかなと思います。 ○柏女委員長  吉田委員の修正について、そのような形で進めていいのでないかという御意見でござ いますけれども、よろしゅうございますでしょうか。  それでは、そのように訂正をさせていただきたいと思います。「連携を進めるに当た っては、守秘義務の扱いについて留意しつつ、民間団体の機能を過度に制約することな いよう、公的機関とは異なる配慮が必要である」という文言に修正をしたいと思いま す。  それでは、続きまして、11ページの上から3つ目のポツ、未成年後見のところです が、「未成年後見人について、個人後見だけではなく、公的な後見や法人による後見も 認められるような制度の検討も必要である」という訂正の文言がございますけれども、 いかがでしょうか。 ○津崎委員  これも要は今は私的後見だけの民法の制度になっていますが、公的後見ということが しきりに論議の場で出ていたように思いますので、そういう意味ではそれを明確にする 意味で公的機関や法人という表現でもいいのではないかと思いますので、そういう修正 は可能なように思います。 ○柏女委員長  公的な後見や法人による後見も認められるような制度の検討も必要であるという文言 でよろしいと。 ○加賀美委員  同様の意見でございます。明らかに公的後見性を明確にした方がいい案件であると思 いますので、よろしくお願いします。 ○柏女委員長  わかりました。それでは、そのような形に修正をさせていただきたいと思います。  それでは、16ページ(6)、ここで精神医学的な問題が「取り組みの方向性」中に規定 をされているんだけれども、これは質問という形になるかと思いますけれども、一方、 片や4ページのところでは、精神医療の取り組みにおいてというのが「今後の課題」と いう中に含められているけれども、これは何か整理の違いはあるのだろうかという御質 問ですけれども、これについては事務局の方ではいかがでしょうか。 ○古川室長  後段の方は保護・支援の中の議論の整理ということでございまして、その段階に至れ ば精神医療の関わりというのは、現実に、今でも積極的に関わっていただいております ので、この中で今後更にどうするかということについては、現実的な取り組みの方向性 として、整理をさせていただいているということだと思っております。  一方で、先ほど指摘のございました4ページの段階、つまり、予防の段階から関わっ て頂く必要性はもちろんあるけれども、地域に絶対数として児童精神の医師が少ないと いう状況の中で、今直ちにそれを現実的に制度化するというのは難しい部分があるので はないかということで、このような整理にさせていただいているということでございま す。 ○柏女委員長  吉田委員、そういうことでよろしいでしょうか。次元が違うということで、よろしく お願いをいたします。  そして最後に17ページでありますが、一番下の「今後の課題」で、「虐待」という用 語については、その定義の在り方も含めて議論するということを踏まえて、虐待という 言葉を用いることの適否や定義の在り方についても議論することが必要であるという形 に修正をした方がいいのではないかという御意見ですけれども、それはいかがでしょう か。 ○津崎委員  この点に関しても、虐待に代わる言葉というのは前々から言われつつ、適当な言葉が なかなか見つからないという状況です。仮に言葉を変えると、同じ今の定義の範囲で収 まるのかどうかということと絡んでくるように思いますし、今の虐待防止法で規定され ている定義そのものが、固定的な形でいくことがいいのかどうかという論議もあろうか と思いますので、「適否や定義の在り方」と入れることでいいかと思います。 ○柏女委員長  いかがでしょうか。そのくらいのところでも、定義の範囲について検討することが必 要だという御意見がございまして、それでは特に御異論がなければ、今の吉田委員の御 提案のように、適否や定義の在り方についても議論することが必要であるという文言に 修正をしたいと思います。よろしゅうございますでしょうか。  吉田委員の御意見、よろしゅうございますでしょうか。まだ時間が11時まであります ので、是非また意見を出していただければと思います。  それでは、最初のところから、順次進めてまいりたいと思います。  まず、1ページから2ページまで、「発生予防における取り組み」の前のところ、 「はじめに」から「児童虐待防止の見直しの基本的視点」「具体的な取り組みの方向性 」、この3点については何かございますでしょうか。特に3番目については、前回の御 議論も受けて、かなり詳しく御説明をしていただいたかと思います。特によろしゅうご ざいますでしょうか。  それでは、続きまして、2ページの「I.発生予防における取り組み」、これは一括 して5ページまでございますので、これにつきまして、何か修正意見、御質問等ござい ましたら、お願いをしたいと思います。 ○才村委員  2ページの「I.発生予防における取り組み」の(1)の4行ほど上なんですが、「保 健師等による専門的な支援については、現実問題として人的資源等に限りがある中で」 とあるんですが、これは殊更強調する必要がないんではないか。後退というふうに誤解 されるんではないかという気がいたしますので、「現実問題として限りがある中で」と いうところを削除をしていただいたらどうかと思います。乳幼児健診等、今後も支援を 望む人に幅広くといったサービスも求められますので、不要な誤解を避けるという意味 で削除をしていただいたらどうかと思います。 ○柏女委員長  前回、誤解を避ける視点から文言の修正を行いましたけれども、「現実問題として人 的資源等に限りがある中で」という言葉についても、誤解を生む可能性があるので、こ れも削除してはどうだろうかという御意見でございますけれども、これについていかが でしょうか。  佐藤委員、何か御意見ございますでしょうか。 ○佐藤委員  例えばほかの分野ですと、施設職員の充実とか、そういう前向きな言葉は出てきてい るんですけれども、今、ここの中で保健師がこれだけのことをやっていくとするなら ば、恐らく人的な資源の充実というのも当然出てくる言葉ではあるまいかと思います。  保健師の増加を前には打ち出したいんですけれども、なかなか難しいであろうと思い ましたので、「現実問題として人的資源等に限りがある中で」というのを、あえてほか の部署では出てこないところを入れたわけですけれども、ほかのところのトーンと合わ せまして、ここのとろころが後ろ向きに聞こえると言われると、そうであろうと思いま すので、削除してもほかとトーンは変わらないので、よろしいかなとか思います。 ○柏女委員長  私ども含めて、保健師の切なる願いがあって込められた文言という御発言でございま すが、それがちょっとほかのところと言葉のトーンが違って、この部分、何か後退をす るという誤解を招くことがあっては本意ではないので、削除をするという形でどうだろ うかという御意見でございますが、よろしいでしょうか。  それでは、そのような形で、文言的にはつながると思いますので、「現実問題として 人的資源等に限りがある中で」という文言を削除という形で対応をしたいと思います。  ほかにはいかがでしょうか。 ○西澤委員  吉田委員からの指摘と同じ箇所なんですけれども、4ページのリスクのことですけれ ども、「今後の課題」のところで、「精神医療の取り組みにおいて」というのは、精神 保健じゃないかなという気が前からしているんですが、どうしても医療ということがあ るならば、精神保健・医療というような形で、保健・医療ということにはならないかな と。どうしても予防の部分だと、精神医療というのが突出しているというのが収まりが 悪いんじゃないかなと思っているんですが。 ○佐藤委員  これにつきましては、精神保健のところに結び付いている人たちは、こういうような 予防的なアプローチにも結び付いていっている。むしろ医療だけのところで、保健に結 び付いていないところをこういうルートをつくるのが重要であるという観点から、保健 は抜いて、精神医療の取り組みにおいてということにさせてもらったということです。 ○柏女委員長 よろしいでしょうか。特に精神医療の専門家の方々に予防の分野に入っ てほしいという切なる願いがかけられているということでございます。よろしゅうござ いますでしょうか。特になければ、5ページの「II.早期発見・早期対応における取り 組み」のところですが、これも一括して、11ページまで何か御意見、御質問がございま したら、お願いしたいと思います。 ○才村委員  8ページの(3)の「取り組みの方向性」の一番下の「○親の意に反する施設入所措置 」、これは文言の問題なんですけれども、28条の対象は施設入所措置だけではありませ んので、里親委託等も入ると思いますので、施設入所措置等ということで全部統一して いただいたらどうかと思いますが、どうでしょうか。 ○柏女委員長  里親委託の問題も入るということで、施設入所措置等という形で、吉田委員どうぞ。 ○吉田委員  「施設入所等」で里親を入れての措置ということで、細かいことで済みません。 ○柏女委員長  それはおっしゃるとおりですね。  それでは、「親の意に反する施設入所等の措置」という形に正確を期すために訂正を するということでお願いをしたいと思います。 ○佐藤委員  ここの部分だけではなく、全体に係るところでもあるんですけれども、親と保護者と 養育者という言葉がばらばらに使われているように思いますので、何らかの統一が必要 かなと思います。あるいはこういう場合には保護者を使うという御説明が必要かなと思 いますが、いかがでしょうか。 ○柏女委員長  これについてはいかがですか。恐らくここの親というのは親権者という意味での親で あって、保護者とはできないということで親にしたのではないかと思いますが、養育者 というのはどこにありましたか。 ○佐藤委員  3ページの「取り組みの方向性」のところで、養育者ということで、この場合の養育 者は、祖父母とかいうものも含めた広い意味での養育をするものということで書いたつ もりなんですけれども、それが9ページのところですと、保護者への指導という形の保 護者、それからポツの中ではかなり親という部分で使われているというところで、何か 説明書きのようなものが必要ではないかなと思いました。 ○柏女委員長  養育者、保護者、親という表記について、恐らくこれは書き分けられているのではな いかと思いますけれども、それについて何かあれが必要だと。例えば保護者とか親とい うのは、法律の条文でそうなっているので、この部分はほかには替えられないのではな いかと思いますけれども、そうしますと、前の3番の養育者を保護者に替えた方がいい ということになりますか。今のお話ですと、保護者だけではなく、祖父母も含めたとい う形ですから、何かうまく書き分けられているなという、直観的には私はするんですけ れども。 ○津崎委員  例えば28条は保護者というふうに法律上は書いていると思うので、ここの使い分けは 十分検討して使い分けれているというわけではなくて、厳密さに多少欠けている面があ ります。そういう意味では、法律上出てくる状況の説明であれば、その法律上の文言を 入れ込む方が正確だと思います。 ○柏女委員長  わかりました。必ずしも法律上の文言に沿っていないものも入っているということで ございますので、少しこの辺は事務局の方で精査をしていただいてもよろしゅうござい ますでしょうか。  それでは、よろしくお願いしたいと思います。そのほかいかがでしょうか。 ○才村委員  今の保護者とか養育者の議論と似た話なんですが、援助という言葉と指導という言葉 があちこちで出てくるんですね。例えば9ページの上の「○保護者への指導」というの は、これは多分児童福祉司等の指導、つまり2号措置を指して、あえて指導という言葉 を使っているのかなという気がするんですが、ほかのところでも、ここは援助という言 葉に置き換えてもいいかなというのが指導になっていたりとか、用語の使い方について 混乱があるような気がいたしますので、保護者、親、養育者の整理と併せて整理をして いただければどうかと思います。 ○柏女委員長  具体的には援助と指導という文言でしょうかね。法律上の問題は別にして、可能な限 り指導という文言を援助という形に訂正をした方がいいのではないかということですか ね。 ○津崎委員  今の部分は、例えば児童相談所の援助そのものが行政措置に基づく援助とクリニック 的な機関の性格から来た援助と両方あるわけです。ただ、裁判所がかむ必要があるよう な部分については、基本的には児童相談所が児童福祉司の指導とリンクしている部分だ ろうと思いますので、余りそれを援助というふうに置き換えてしまうと、範囲が広がり 過ぎて、正確さを欠く部分が出てくると思いますので、そういう法律上のシステムと絡 んだ形の保護者に対する一定の指導という部分については、指導という形で明確化して おく必要があるように思いますけれども、その辺の整理が必要かと思います。 ○柏女委員長  ごもっともな御意見で、特にこのIIのところは、そういう意味で法律上の行政処分と しての指導、措置、それから一般的な援助、支援とを厳密に書き分けなければならない というところがあるのではないかと思いまして、その辺も配慮していただきながら、変 えられる可能なものについては、指導という、言わば指し導いていくというような誤解 を生じる可能性のある文言については援助という形に修正をしていただくという方向で お願いしたいと思いますが、よろしゅうございますでしょうか。 ○松原副委員長  それはそれで特に指導を残すべき点というのはそれでいいかと思うんですが、実は11 ページ以下のところ、支援という言葉を比較的意図的に使っていまして、たしかこれは 議論をして、3グループは援助じゃなくて支援かなという言葉で統一をした部分もある と思うんです。前後の整合性で、全部援助になっていいかどうか。全体は後で見通して いただいて、もし、書き分けということで整理がつくのであれば、ずっと後の方も支援 ということで言葉を出していますので、調整をしていただければと思います。 ○柏女委員長  高橋委員、関連してどうぞ。 ○高橋委員  行政処分を一応受けた措置に絡むような保護者の場合には、指導ではないかと思うん です。拘束を受けていない状況における保護者であれば援助とか支援ということになる んじゃないかと思うんですけれども。 ○柏女委員長  高橋委員の御意見におきましても、法律上、きちんとした文言が要請されるものにつ いては、きちんとしていかないと、無用な誤解を招いてしまう可能性があるのではない かという御指摘でございますが、それ以外については、今、松原委員の御指摘もござい ましたように、援助と支援ということで微妙に書き分けているところがあるので、それ は今回のようなワーキング・チーム形式でやったときの限界でもあろうかなと思います し、それぞれの文化の違いというところもあるのではないかと思いますので、これを第 3チームは支援という形にしておりますので、これでもし不都合があるという場合に は、援助・指導という形に変えていただくということで、なるべくこれを生かしていた だくと。2と3については、そのようにしたいと思いますが、よろしいでしょうか。こ こで今、支援と援助の概念の違いを議論しておりますと、ちょっと終わらなくなってし まいますので、申し訳ございませんが、そのようにさせていただきたいと思います。  それでは、2について、そのほかの御意見、いかがでしょうか。 ○才村委員  6ページの「取り組みの方向性」、この箱の中の真ん中くらいで、一時保護所の在り 方についても検討することが必要があるということで、一時保護所という言葉が使われ ているんですが、例えば一時保護委託も含めて広く一時保護制度の在り方について検討 する必要があるのではないかという気がしますので、「所」を外していただいて、一時 保護の在り方についてという文言でいかがかと思いますが、どうでしょうか。 ○柏女委員長  一時保護の在り方と。確かに言われてみれば、児童福祉施設への委託一時保護が最近 増えているということもございますし、さまざまな制度上の問題もあるかと思いますの で、そういう御意見も貴重だと思いますが、いかかでしょうか。 ○西澤委員  特段に反対するつもりはないんですが、ただ、今は一度保護制度の中で、特に一時保 護所というのが非常に重大な課題であるという認識で取り組みの方向性にそれを入れて いくということだったような気がするんです。だから、ぼけないかという心配はありま す。 ○才村委員  確かに西澤委員がおっしゃる懸念もあるんですが、文字どおり解釈しますと、一時保 護の在り方ということになると、一時保護委託と児童相談所への一時保護所の在り方も 両方含まれるんではないかと思いますが、どうでしょうか。 ○西澤委員  「取り組みの方向性」と、更に下に「具体的な取り組みに関する意見・提案」のとこ ろにも、一時保護所の問題が出ていますので、この合せ技一本ということでいいかと思 います。 ○柏女委員長  それでは、そのような形にさせていただいて、「所」を削除ということにしたいと思 います。 ○加賀美委員  私が言うというよりも、むしろ津崎先生がどうお考えになるかですか、6ページのポ ツの下から3番目です。「従来、障害の判定業務が中心であった」というふうに入って しまってよろしいかどうかというところなんですが、確かにそこに膨大なエネルギーを そそがざるを得ない状況があったということを意味しておられるんだろうと思いますけ れども、その辺のところは。 ○津崎委員  実態から言えば別に間違いじゃないんですが、そればかりしているような印象があっ て、誤解を生むということであれば、障害の判定業務が中心というのを、違う適当な言 葉に変えることは可能かなと思います。ウェートがそこに行き過ぎていた部分につい て、もう少し違う分野に分散できるような、表現は今すぐぱっと思いつきませんけれど も、適当な言葉に変えていただいても構わないと思います。 ○柏女委員長  よろしいでしょうか。何かいい言葉はないでしょうかね。 ○松原副委員長  主たる役割では余り変わりませんか。 ○加賀美委員  多くのエネルギーをそそいできたとか、そそがざるを得なかったとか、そういうよう な意味なんでしょうかね。役割が多かったという意味なんでしょうね。事実なんです が、その文言そのものずばりでいいかどうかということなんです。 ○柏女委員長  象徴的に言っているということで、このままでいきませんか。 ○西澤委員  いいと思いますよ。 ○柏女委員長  私も心理判定員をしておりましたので、障害の判定業務というのは嘱託の人がやって いることが多くて、常勤の心理判定員は別の不登校の問題とかをやっているわけです。 象徴的な意味を込めてということでよろしいんじゃないかと思います。  よろしいですか。ほかにはいかがでしょうか。  それでは、11ページ「III .保護・支援等における取り組み」から17ページの「IV. その他(全体を通じた指摘事項等)」までで何かございますでしょうか。 ○佐藤委員  3点ほどありまして、13ページの「具体的な取り組みに関する意見・提案」、これは フレックスタイムは抜いてくださったんですけれども、「取り組みの方向性」のところ から見ると、どうしてもメンタルヘルスが一番に来るのは落ち着かない感じがありま す。これは後ろの方でいいのではないかなという思いがあります。  また、この文章を読んでみますと、「メンタルヘルスのために相談体制の確保や、ス ーパーバイザーの養成」というのが後ろに出てきていまして、むしろスーパーバイザー の養成、配置とともに、職員等のメンタルヘルスのために相談体制の確保が必要である というようにしたらどうかなというのが1点。  15ページの「今後の課題」の2つ目のポツの2行目「アセスメント機関の機能的拡充 」というのは、どこの機関を指しているのか。具体的に例示していただけたらわかりや すくなるんではないかなということ。  16ページの上の「具体的な取り組みに関する意見・提案」の1つ目のポツの1行目の ところで、「対人関係を図ろうとしない者」というのが、違和感がありますので、人と 関係を持とうとしない、あるいは対人関係が稀薄であるものとか、そういうような言葉 にしたら落ち着きがよくなるではないかなと思いました。 ○柏女委員長  3点の御指摘いただきました。まず13ページですか。 ○佐藤委員  「取り組みの方向性」と言いますか、タイトルのところでは(2)は資質向上、資格要 件、人材要件、メルタルヘルスなんですね。ところが、「具体的な取り組みに関する意 見・提案」でメンタルヘルスが一番に来ると、これはほかのところなども順番は、具体 的な意見のところでは、さまざまな順番では出てきているんですが、ここのところだけ は最初にメンタルヘルスが出てくると、これが最初なのかなという思いがあるという意 見です。 ○柏女委員長  何か文言の修正をされると言いませんでしたか。 ○佐藤委員  それとともに、もし持ってくるんでしたらば、スーパーバイザーの養成、配置の方を この文章の中で前に持ってきて、スーパーバイザーの養成・配置とともに、職員等のメ ンタルヘルスのために相談体制の確保が必要であるというように持ってきたらどうだろ うかという意見です。 ○柏女委員長  わかりました。ポツを下の方へ持ってきて、そのスーパーバイザーの養成・配置とと もに、職員等のメンタルヘルスのために相談体制の確保を図っていくことが必要である と。そのようなことにしたらどうか。スーパーバイザーの配置の方がもっと先ではない かという御意見ですけれども、よろしゅうございますしょうか。  それでは、ごもっともな御意見だと思いますので、そのようにしていただければと思 います。  それから、15ページの真ん中辺、「今後の課題」のポツの2つ目、アセスメント機関 の機能的拡充、アセスメントセンターの創設を検討することが必要である。これについ てどうぞ。 ○松原副委員長  まさにここは「今後の課題」に入っているところで、我々のところでもいろいろ議論 をしたんですけれども、具体的な取り組みにまでなかなか挙げられない。例えば前の方 にも書いてありますけれども、一時保護所と施設の役割分担をどうするかということも 含めて、いろんな絵は描いてみたんですけれども、今、ここで的確に出せるようなもの というのはなかなか意見としてまとまりませんでしたので、非常に抽象的な表現なんで すけれども、十分な議論はしたんですけれども、結論は出なかったということをおくみ 取りいただければありがたいです。 ○佐藤委員  機能的拡充となってきますと、現にある機関を機能的に拡充していくんだろうなと思 いましたので、具体的な機関名があった方がインパクトがあるのかなと思ったんですけ れども、いかがでしょうか。 ○西澤委員  現実問題としては、一時保護所ということになるんだと思うんです。一時保護所と児 童相談所という形になるんだろうと思うんですが、拡充という言葉がいいのかどうかと いう定義だとすると、アセスメント機関の機能的整備という言い方にするとか、文言の ことですけれども、そういう形になるんでしょうか。 ○柏女委員長  それでは、整備という形にさせていただきたいと思います。よろしゅうございますで しょうか。アセスメント機関の機能的整備、アセスメントセンターの創設という形にさ せていただきたいと思います。  それから、16ページの「具体的な取り組みに関する意見・提案」のところの1行目、 対人関係が稀薄であるものという形に修正をしたらどうかということですか、これはい かがでしょうか。 ○佐藤委員  稀薄というのは、図ろうとしないよりはいいような気がします。 ○柏女委員長  避けようとする。取りにくい。 ○佐藤委員  対人関係が取りにくい。 ○松原副委員長  あるいは、援助関係をつくりにくい。 ○柏女委員長  対人関係が取りにくいということでよろしいですか。  それでは、対人関係が取りにくいものも少なからずという形にさせていただきたいと 思います。  ほかにはいかがでしょうか。 ○才村委員  13ページの(3)の「在宅支援の強化」の箱の中なんですが、1行目「虐待の進行防止、 家庭復帰後の支援のために民間も含めて市町村の在宅支援機能を充実するとともに、市 町村レベルでの子育て支援のさらなる充実・展開」ということで、市町村の在宅支援機 能と、市町村レベルでの子育て支援と使い分けがされているんですが、この違いがよく わからないんです。多分これは同じことではないかなという気がするんですが。 ○松原副委員長  一応在宅支援の方が今、虐待があるというふうに判定をされて、しかし、施設を利用 しないで援助を受けている方とか、あるいは家族再統合後の家族という意味合いで考え て、ただ、それだけではなくて、もう少し、これは第1グループとの関わりもあるんで すけれども、一般的な子育て支援という予防施策というものも活用していく。そういう 2段の形での施策提供をしないと、ここの部分での在宅というのは許可できないだろう と。一応両方という意味合いで使わさせていただいたんです。 ○高橋委員  児童関係施策がどうしても都道府県施策と市町村施策があるということで、それぞれ ダブる部分もありますけれども、地域におりてみると、この辺の差があるということで すね。その辺の議論があったと思うんです。 ○柏女委員長  ありがとうございます。市町村の役割強化というのは、この報告書の重要な視点の1 つということになりますので、あえてここでは2つの機能を分けて書いているというこ とでございます。  ほかにはいかがでしょうか。 ○才村委員  同じ箱の中で上から3つ目の段落になると思うんですが、児童相談所が支援する家庭 を管理することを含めて関わりが必要とあるんですが、児童相談所が支援する家庭を管 理というのは意味がよくわからないんです。多分、これは児童相談所によるケースマネ ージメントを指しているんじゃないかと思うんですが、そうであれば、例えば事例に対 する進捗管理や関係機関調整を含めた児童相談所の関わりが必要というふうに改めてい ただいた方が意味はわかりやすいのではないかと思うんですが、どうでしょうか。 ○松原副委員長  文言のことは置きまして、意味合いとしては、ケースマネージメントのことを表した 表現かと思いますので、少し皆さんに御議論いただきたいと思います。 ○柏女委員長  児童相談所が何でしたか。 ○才村委員  事例に対する進捗管理や関係機関調整を含めた児童相談所の関わりが必要。ちょっと 無理があるんですがね。つまり、コーディネート機能もあると思います。そういう意味 で関係機関調整というふうに考えたんですが、どうでしょうか。 ○松原副委員長  関係機関調整も含めて支援の家庭等へ入れたつもりなんですけれども、例えば事例に 対するというと、事例という言葉を使うかどうかでまた議論になってしまうので。 ○柏女委員長  今の意味合いがここに含まれているということをこの委員会で確認をして、文言を生 かすということではどうでしょうか。 ○才村委員  我々今まで議論を重ねてきて、そういうふうに言われるとなるほどなと思うんですけ れども、初めての人が見ると、ちょっとわかりにくいんじゃないかなという気はするん です。児童相談所が支援する家庭を管理することを含めて関わりが必要、支援する家庭 を管理。何か児童相談所が主語になっているようにとらえてしまうんですけれども、こ れは主語は市町村なんですよね。市町村が支援をしている。そのプロセスに対して児童 相談所は管理するということだと思うんです。しかも、管理というと、児童相談所が市 町村の業務を管理するみたいな意味合いでとらえられる恐れがあると思うんです。 ○加賀美委員  「児童相談所が」を「の」として、「支援の」の「の」は取って、支援家庭とつなげ ると、言葉としてはおかしいですか。 ○才村委員  これは児童相談所の支援家庭じゃないと思うんです。市町村の支援家庭に対して児童 相談所がマネージメントしていくということ。 ○松原副委員長  児童相談所によるケースマネージメントという言葉をもし使ってよければ、児童相談 所がケースマネージメントを行うことなどを含めて、関わりが必要です。これならどう ですか。 ○柏女委員長  西澤委員、何か御意見ございますか。 ○西澤委員  そうだと思うんです。あえてこういうふうに書いたのは、さっき才村委員の言われた ことだと、従来と余り変わらないんですよ。市町村の機能を強化するというところに ウェートを置きたかったので、関係機関調整、要するにケースワークというか、それに 関してはちょっと引いて、市町村を強化してケースマネージメント機能ということに重 点を置きたかったのでこういう表現になったんですが、ケースマネージメントという言 葉を使っていいのかどうかということがあったので、結果的にこういう表現になったと いうことでございます。 ○才村委員  趣旨は非常によくわかるんですが、これを読むをちょっとわかりにくいと思うんで す。 ○柏女委員長  柳田委員どうですか。 ○柳田委員 ここの部分かどうかわかりませんが、児童虐待の背景として、母親側、子ども側その他 があるなかで、子ども側に未熟であるとか、情緒障害であるとか、いろんな病的な要因 があって虐待されている場合があるわけです。結果として、情短施設等の施設の整備等 も必要であるというような文言も入れた方がいいのではないか、一応意見として出して おきます。 ○柏女委員長  ありがとうございます。それでは、この部分の確認を最終的にしたいと思います。そ して、その次に柳田委員のフレーズに入っていきたいと思いますが、どうでしょうか。 ケースマネージメントということが出ておりますけれども、入れていいのかどうかとい う御議論もあったようであります。 ○松原副委員長  日本語的な問題なんですけれども、重篤なケース等については、児童相談所によるケ ースマネージメントを通じた関わりが必要である。文章表現的にはあれなんですが、事 務局に伺いたいんですが、ずっと厚生労働省の方は児童虐待についてはケースマネージ メント事業等を重ねてきていて、この言葉は定着を現場の中では一定程度しているのか なと思うんですけれども、どうなんでしょうか。 ○古川室長  我々は、ケースマネージメントというと、一定の定着した文言と思うわけですけれど も、これまで議論がありましたように、一般の方も読まれるということを考えたとき に、定着といえるかどうかは難しいところです。  発言の機会を与えていただきましたので1点申しますと、児童相談所とか市町村の役 割というのは、更に今後も御議論いただくこととしておりますので、余り断定的に言っ てしまうのはどうかという懸念はあります。 ○柏女委員長  ということを含めて、先ほどのこういう理解だということも含めて、委員会で確認を した上で、この文言を生かしていったらどうだろうかという御意見を申し上げたんです けれども、いかがでございましょうか。よろしゅうございますか。  それでは、ここでは児童相談所によるケースマネージメントを通じた関わりが必要で あるということも含めて、全体的にいろんな場合にも対応できるような形で、少し含意 を持った表現にさせていただきたいと思います。  それでは、柳田委員の御意見は、具体的にはどこに挿入して、情短施設の拡充という ことについて、どこに入れていけばいいという御意見でしょうか。 ○柳田委員  皆さんにお聞きしたいんですけれども、どこがよろしいでしょうか。 ○西澤委員  この議論の範囲では、児童福祉施設という形で、入所型施設を一括して入れておりま すので、情短施設もその中に入ってくるというふうに理解をしていいのではないかなと 思います。  更に言うなら、現在の施設の体制自体が果たしていいのかということを検討しない で、今の情短さまざまな問題も指摘されている部分がありますので、それを検討しない で情短施設の拡充ということを入れるというのは、ちょっとまずいかなと思いますの で、一括して児童福祉施設という形で理解されたらいいのではないかと私は思います。 ○柳田委員  どこに出ていますか。 ○西澤委員  11ページのここがそうですし、これからの議論は全部そうなんです。この中で例えば 具体的に言うならば、「取り組みの方向性」という11ページの中で「子どもの社会的自 立に向け、安全で安心した生活環境を保障するとともに、個々の状況に応じてきめ細か なケアと治療を可能とする規模の小さな施設」ということの中に、現在の養護施設とか 情短施設が入ってくるというふうに理解していいのではないかなと思います。 ○柳田委員  今後その施設をどういうにもっていくのかという方向性はわからないわけですね。 ○柏女委員長  11ページの下の2行で今まさに始まっておりますが、社会的養護の在り方に関する専 門委員会等で、施設の在り方も含めて検討すると、検討が始められたところでございま すので、この部分については、情短施設そのものもどうあるのかといういったことを含 めて検討するということになっているので、西澤委員の御意見としては、個々の施設の 在り方等について、ここで要求をしていくことは避けた方がいいのではないかという御 意見だったと思います。 ○柳田委員  今後そういう医療的な、例えば施設みたいなものは、すべてこの中に入って、全然文 言が出てこないということは、それは挙がってこないということになりますかね。厚生 労働省が取り上げて、その施設は今例えば48都道府県に二十幾つあるんですね。それを 今後どうするかということについてはどうなるんでしょうか。 ○柏女委員長  まさに社会的養護の在り方に関する専門委員会の方で議論を進めていくと。少なくと も「健やか親子21」の中では今後10年の間で各県に1か所設置するということは計画と しては挙がっておりますけれども、その体系そのものを含めて、社会的養護委員会の方 で検討していくという形で御理解をいただければと思います。 ○柳田委員  ここに文言が出てきていなくても、それは議論の対象になるということですね。 ○柏女委員長  はい。 ○柳田委員  それであればよろしいです。 ○柏女委員長  ありがとうございます。  よろしゅうございましょうか。それでは、最後に17ページ、18ページについての御意 見を賜りたいと思います。  よろしゅうございますでしょうか。特にございませんようでしたら、その他別添を含 めて全体的なことで、この報告書についていかがでしょうか。  1ページをごらんいただきたいんですけれども、「はじめに」の下から2行目、「9 回の会合を含め、○回にわたる検討を重ね」というところ、今日がもし最後ということ であれば、委員会が5回、それから検討チームが9回でございますので、14回という形 に入るかと思います。よろしゅうございますでしょうか。オブザーバーの方から何か、 この報告書につきまして、御意見ございますでしょうか。 ○法務省  法務省でございますが、先ほど未成年後見人の関係で委員から御意見がございまし て、機関や団体による後見ということを公的な後見や法人による後見ということでよい のではないかという提言をいただいたところでございますが、こちらとして、機関によ る後見というのは、例えば行政機関が後見をするというふうに日本語的に受け止めてい たところなんですが、公的な後見ということで、日本語の語感的にはすごく範囲が広が ったような印象も受けるんですが、これはどのようなものをイメージすればよろしいの か、御教示いただければいいと思うんですが。 ○柏女委員長  いかがでしょうか。それでは、津崎委員。 ○津崎委員  従来言われていました公的後見の実質的な中身は、児相長などがなる場合が多いんで すが、今まで個人なんです。それを職責としての児童相談所長がなるというふうな部 分。公的機関というのはかなり広い表現ですから、どこまで広がるのかという懸念も出 てくるわけですが、実務的には児童相談所長であったり、場合によっては自治体です ね。自治体そのものがなるということもあり得るのかなという気がしますが、そういう イメージを一応実務的には持っているということです。 ○柏女委員長  よろしゅうございますでしょうか。事務局の方で何か全体的なことでも結構です。 ○古川室長  今の文言をちょっと確認させていただきたいんですけれども、公的機関による後見と いう整理でよろしいんでございましょうか。 ○柏女委員長  公的な後見や法人による後見も認められている。 ○古川室長  オブザーバーの方からの質問は、公的な後見では余りにも広過ぎるという御質問だっ たかと理解をしたんですけれども、この表現でよろしいでしょうか。 ○柏女委員長  公的機関という形にしましょうか。 ○津崎委員  吉田委員も公的機関と言われていたと思いますので、それでいいと思います。 ○柏女委員長  それでは、公的機関や法人による後見も認められるという形にさせていただきたいと 思います。 ○西澤委員  添付の資料も含めてと言われて見ると、いつもこういう細かいところに気が行ってし まうんで、後でまた精査していただけたらいいんですけれども、1ページ目には、「は じめに」のところには、児童相談所の処理件数が2万3,000 件にも上っているとなって いて、資料の方では2万4,000 件になっていますが、これは2万3,800 件、四捨五入ど う扱ったかの問題だろうと思うんですが、資料は42ページの方で現状データのところ で、2番目のところに相談処理件数が2万4,000 件になっていて、同じ平成13年度です から、やはり整合性を持たせた方がいいのではないか。  あとわからないんですけれども、例えば児童養護施設550 か所になっていて、これは 本当に正しいのかなと思ったんですが、552 じゃかったかというふうに思いますので、 この辺のデータについて、ある程度精査された方がいいのかなと思いました。 ○柏女委員長  事務局の方よろしいでしょうか。これは14年12月3日の資料から抜粋という形なの で、統計の新しい数字がその後出てきたものについては、きっと古いままになっている んじゃないかなと思うんです。その辺を含めて古川さんの方からお願いします。 ○古川室長  前回、議論を始めるにあたり、現状認識がなかったのではないかという御指摘を踏ま えまして、報告書に12月第1回に提出させていただいた資料をそのまま載せるよう御指 示いただいたものと理解をしておりましたので、12月3日資料より抜粋という形でその まま載せさせていただいているということでございます。 ○柏女委員長  スタート時点の問題の所在と言いましょうか、問題認識をまず明らかにしておくため に、その当時の資料をそのままここに持ってきたということでございますけれども。 ○西澤委員  報告書でもこのままいくんですか。 ○柏女委員長  そうですね。42ページをごらんいただきますと、平成14年12月3日資料より抜粋とい う形で出ております。 ○西澤委員  でも、報告書にするんだったら、それを削除してちゃんとしたデータに整えた方がい いのではないですか。違うんですか。 ○柏女委員長  そうすると、報告書の添付資料ということになるんじゃないかと思います。 ○西澤委員  これは? ○柏女委員長  報告書という形ですね。 ○西澤委員  報告書の添付資料として、載るわけではないですか。 ○柏女委員長  添付資料というわけではなく、すべてのものを報告書の中にと。 ○西澤委員  それが世に出たときに誤解を招きませんか。 ○松原副委員長  どこかで説明が必要になるかもしれまんが、一応この委員会としての議論の経緯を後 ろの方で示すということで、あえてこういうA3判で出ていたものも、全部載せていた だいているということで、そのプロセスを追えるような形になっているわけです。 ○西澤委員  それだったら、それでいいと思うんですが、そうしたら医師の数が(常勤17人)とい うのはその時点では出ていなかった数字ですね。44ページの職員数のところですが、児 童相談所の体制で「医師509 人」という数字しか出ていなかったのが、これでは誤解を 招くから時点修正だと思うんです。(常勤(専任17人)というのは、今始めて見て、あ あ、こうだったんだとびっくりしたんです。ということは、一部は時点修正されて、一 部はこのまま正しくない数字だけれども、残っている。正しくないとは言わないけれど も、というのはいささか納得しかねる部分はあります。 ○柏女委員長  そうしましたら、もしやれるなら現時点の方に修正できるものであれば、その方が誤 解を招くことは少ないかなと思いますので、データについては注書きをして変えていた だくようなことは可能でしょうかね。そのようにしていただきましょうか。今、西澤委 員からの御指摘はもっともだと思いますので、42ページのところ、資料より抜粋という ことで挙げてありますけれども、ここで最新の資料に変えるものについては変えられる ようにしていただくということにいたしましょう。その方が確かに誤解を招くことが少 ないと思います。よろしゅうございますでしょうか。 ○古川室長  そうしますと、このデータは、12月の段階で出させていただいた、議論をここからス タートしたという意味のデータということだったわけですけれども、半年経ちまして、 項目自体が更に修正をすべきということなのか、項目をこのままに時点を修正させてい ただければいいかということについて、確認をさせていただければと思います。 ○柏女委員長  項目自体が変わってくる可能性があるものもございますか。 ○古川室長  私どもとしては、これでスタートさせていただいているということでございますの で、今、具体的に修正すべき項目として意識しているものはありません。 ○柏女委員長  どうでしょう。もし、大幅に変わってしまうようなことがあると、もともとの方がい いかなという気がいたしますけれども。 ○渡邊審議官  現状データの構成に関する御意見があるならば言っていただいたかないと、これを新 しく変えたって、そんなものはだめだという意見になりますということの確認なんで す。ですから、先生方の中で、これを新しいものに整理してくださいという事務局への 御指示であればそのようにさせていただきますが、現状データというものを経緯の資料 ではなく付けるべきだという意見であれば、現状データというものはどういうように構 成して載せるべきであるかという御意見をまとめていただかないと作業にならないとい うことでございます。 ○柏女委員長  おっしゃるとおりだと思います。いかがでしょうか。 ○西澤委員  私は構成はこれはとてもいいと思うんです。私がさっき言ったのは、決して新しい データにしろというのではなくて、この時点でも550 か所は間違いだったのではないか ということなんです。あるいはこの時点で例えば2万4,000 件の通報件数だとここで書 いているんであれば、前の方もそれに整えるなりの整合性の問題、だから決してアップ デートしてほしいというような無理を言っているのではなくて、数字のもともとが間 違ってる部分は修正すべきだろうし、それから整合性がない部分は整合性を取るべきだ ろうということなんです。よろしく御了解いただければありがたいです。 ○柏女委員長  もし、そういうことであれば、今2つの意見があり、西澤委員の方で、元の意見で14 年12月3日時点のものでいいのではないかと。そこで整合性を取ればいいのではないか ということですね。 ○西澤委員  14年12月3日にいただいたデータの中で、もしかしたら間違っていたデータがあった かもしれないというのが、例えば施設のか箇所数がこの時点では552 のはずだったの で、というような意味です。 ○柏女委員長  ということは、常勤の医師の人数は削除した方がいいと。 ○西澤委員  これを伏せろなどとは言っていません。 ○柏女委員長  そうすると、新しい情報に基づくことということになるんじゃないですか。 ○西澤委員  私がこんなことを言うと混乱するのかもしれませんが、これは新しい情報ではなく て、この時点で伏せていた情報が出てきただけの話でしょう。違うんですか。 ○柏女委員長  それはどうでしょうか。12月3日の時点と、今ですと15年度の状況ですから、それは 変わっているんではないでしょうか。 ○西澤委員  それはわかりませんが、私の記憶では、12月3日のデータにはこれは出ていませんで したから、常勤の数などというのは。これは出てくれた方が非常に私としてはうれしい ので、そうしたら、12月3日資料より抜粋は消してもいいと思うんです。だからと言っ て、全部の数字をアップデートしなければいけないとは思わない。この時点の数字でも 別に構わないんじゃないか。それぞれ何年度の数字と書いていますから。私が申し上げ たのは、その時点で既に間違っていたデータがあったなら、それは直しておくべきだと いう趣旨です。 ○古川室長  事前に各委員に修正案などをお送りさせていただきまして、御意見をいただいたわけ ですけれども、その中で医師の数については正確性を欠く、あるいは誤解を招くかもし れないので、12月3日段階の資料に注釈という意味で常勤の医師の数を付け加えたらど うかという御意見がありましたので、このようにさせて頂いたということです。  また、12月段階での数字に誤りがあったとすればそれは私どものミスでございまし て、精査の上、修正させていただきたいと思っております。 ○柏女委員長  わかりました。そうしましたら、平成14年12月3日資料というのは生かさせていただ きまして、一部資料追加修正ということで対応させていただくということでよろしゅう ございますでしょうか。 ○西澤委員  済みません。ありがとうございます。 ○柏女委員長  それでは、よろしくお願いをいたします。そのほか、報告書全体についての御意見ご ざいますでしょうか。よろしゅうございますでしょうか。  昨年の12月からワーキング・チーム9回、委員会5回という精力的な議論を進めてま いりました。今日もさまざまな御意見をいただきましたが、今日いただきました御意見 を踏まえたものを児童虐待の防止等に間する専門委員会の報告書とさせていただきた い。細かな文言修正等、あるいは親と保護者、養育者の使い分けをきちんとした方がい いとか、あるいは援助・指導・支援の文言について若干修正をするとか、あるいは今、 お話があったようなデータの若干の修正を行ういうことを踏まえて、報告書とするとい うことでございましたけれども、細かな文言の修正につきましては、私と副委員長、更 に事務局の方に御一任をいただきまして、今日出た意見を踏まえたものを報告書として よろしいかどうか、ここでお諮りをしたいと思います。いかがでしょうか。               (「結構です」と声あり) ○柏女委員長  よろしゅうございますでしょうか。ありがとうございます。  それでは、この報告書につきましては、次回の児童部会、これはいつでしたか。 ○中村総務課長  24日です。 ○柏女委員長 6月24日でございますが、この日に私の方から専門委員会の報告書として報告をさせて いただきたいと思います。  また、本専門委員会での議論は今日で終わらせていただきたいと思います。  本当に難産の報告書ということでありました。それぞれ熱い思いを持ちながら、この 委員会に御参画をしていただいたことと思います。まだ、20分ほど時間がございますの で、もしできましたら、一言ずつ皆様方から、この半年間の感想等をいただければと 思っております。  実は奥山委員の方から今朝メールが事務局の方に届いておりますので、御報告をさせ ていただいて、高橋委員の方から一言ずつお願いできればと思います。  奥山委員からは、このようなメールをいただきました。  専門委員の皆様、事務局の皆様へ  梅雨の中皆様お集まりのことと存じます。残念ながら最終日となる本日は出席ができ ませんので、一言お礼を送らせていただきます。  この半年以上、皆様と一緒に子どもを虐待から守り、家族を支えるためのさまざまな 議論に参加でき、また、その結果を報告書として1つの形にまとめることに微力ながら お手伝いをさせていただきましたことを感謝いたしております。  委員長の労をお取りいただいた柏女先生、各チーム・リーダーの先生方、そしてさま ざまな意見を迅速・的確におまとめいただいた古川室長を始めとする事務局の方々、更 に全体を支えていただいた厚生労働省児童家庭局の皆様方、本当にありがとうございま した。 この報告書の内容が一つひとつ実現されることにより、子どもの最善の利益が 保障され、一つひとつの家族が温かいものになりますように、行政・司法・立法に携わ る方々にお願いをするとともに、また、私自身もその目的のために今後とも努力してい く所存でございます。どうぞよろしくお願いをいたします。  皆様に改めてお礼を申し上げると同時に、皆様の御健勝と御発展をお祈りいたしてお ります。ありがとうございました。  こういう御意見をちょうだいをいたしております。ありがとうございました。  それでは、今日御参会の委員の方々から一言ずつ今後に向けてということでも構いま せんので、御意見をちょうだいできればと思います。高橋委員の方からよろしくお願い いたします。 ○高橋委員  座ったままで失礼します。  私もこの専門委員会のメンバーに加えていただいて、大変よかったと思いますし、ま た、関係される皆様方の御労苦、本当に大変だったと思います。  私も現場にいたり、または組織の立場にいたり、また、大学で学生たちの前に立った りするとき、虐待の問題についていろいろと考えさせられ、また、それをいろいろな形 でしゃべる機会が多かったと思います。大学でこの話をしても、何か人ごとのような感 じで最初はとらえられていた学生たちが、知識としての学習だけでなく真剣に日常化し た話題としてとらえられるようになってきました。  また、現場でいろいろ具体的に家族と接していくときに、被害者だけの子どもを考え ると加害者のつぐないと加害にならない予防的な援助というものがいかに重要であると いうことが、結局、子どもたちの最善の利益としての再統合へつながっていくことでも あるんじゃないかということを再認識したわけでございます。  いろいろな取り組みをしていく中に、早速に整備しなければならないのは、人の問題 とスキルで、さらに、施設の規模の問題もありますし、その中での職員のサポートして メンタルヘルスの問題もあります。ともかく当面、今、緊急にしなければならないこと が非常に絞り込めたような気がいたします。  本当に委員長始め、皆様方、ありがとうございました。 ○柏女委員長  ありがとうございました。それでは津崎委員お願いします。 ○津崎委員  私の方は第2のパートの方に参加させていただいたわけですが、児童虐待防止法の一 番大きな課題点は、司法との絡みをどのような形で前進させるのかという部分であった ろうと思います。その部分での論議の中で、当初はいろいろな意見が出たわけですが、 裁判所の方でかなり御尽力も得て、幾つかの点で司法と福祉の関係が今より前進したと いう結果を得たことは非常に大きいと考えております。その辺の方向性を踏まえた形で 今後具体的な中身をどれだけ実務に沿ってより有意義な形の取り決めにしていくのかと いうことの作業はまた残りますけれども、そういう方向性を踏まえた形で今後更に前進 した形のシステムになっていくことを期待したいと考えております。 ○柏女委員長  ありがとうございました。それてば西澤委員どうぞ。 ○西澤委員  まずはいろいろと御面倒をかけて、いろんな議論のときに細かな点にこだわったりし て誠に申し訳ございませんでした。多分、この検討委員会の中では今日は欠席されてい る先生方も含めて、私は一番若輩者ではないかなと思っておりまして、その私の意見を もきちんとくみ取っていただいて、全体で御議論いただき、あるいは事務局サイドでい ろいろ調整をいただいたことに本当に感謝を申し上げます。  私自身、20年くらいこの虐待という問題に携わってきて、その問題に携わり始めた20 年前にはこんな状況まで来ているとは夢にも思っていなかったですが、そういう意味で はここ数年間の厚生労働省や関係各省庁を中心とした方々の御努力、勿論、我々在野の 人間の努力もあるんですが、それが合わさってここまでやってきた。更に今回の報告書 でそれが一段と前進していくというふうに信じております。  実際に全体を見渡してみたとき、この報告書ですが、かなりいろんな点について現状 をきちっと踏まえた上での提言になっているわけで、これは先生方おっしゃってますけ れども、これを一つひとつ丁寧に実行していくことによって数段の進捗が望めるだろう というふう高く評価をさせていただきたい。自分たちの仕事でもあるんですが、その点 で委員会の皆様方や柏女先生を始めとした、実際に執行に携っていただいた先生方、あ るいは事務局の方々に本当に感謝をいたします。  私も一生懸命やってきましたし、実際に今日は大学を休講してやってきておりまし て、一部には、文科省から給料をもらいながら、厚生労働省のために働いているのかと いうようなことも言われたりしております。今日は文科省もいらっしゃっておりますけ れども、そういうことではなく、我が国の次世代のためにと思ってやってまいりまし た。  どうもありかどうございました。 ○柏女委員長  ありがとうございました。津崎委員や西澤委員や佐藤委員には本当に御遠方からおい でいただいて、心より感謝を申し上げたいと思います。  柳田委員、どうぞお願いします。 ○柳田委員  柏女委員長さん始め、皆様本当にお疲れ様でした。厚生労働省の皆様、ありがとうご ざいました。  それぞれの分野で手探りで取り組んできたものが、ここに来て始めて関係諸機関が協 力しながら取り組める方向性ができたということを大変力強く、また、うれしく思って いる次第です。  まずは、今にも行われている虐待を、言葉だけが先行することなく、特に我々医療分 野は、一般診療であるとか、あるいは救急センター、夜間の診療の場において、乳幼児 健診の場において、小児精神保健分野、あるいは心身分野的な発想を持って、一層充実 研修して、そのような視野から取り組んでいかなければならないだろうと認識を新たに しているところであります。  私どものところには、既に究極の状態に陥った症例がたくさんございます。各医療機 関でレンドゲン写真もたくさん保存してございますけれども、そういうことにならない ように、そういうものが一例でも発生しないように、とにかく児童虐待というのは親と 子の問題でございますから、まず最初はプレネータル・ビジットに目を向けて、地道に 着実に取り組んでいくことから始めたいと思っております。  今後ともよろしくお願いいたします。ありがとうございました。 ○柏女委員長  ありがとうございました。司法の関与ということを巡って本当に御尽力をいただきま した青木委員の方からどうぞ。 ○青木委員  この議論に参加しまして、児童虐待を巡る発生予防から保護・支援まで、非常にさま ざまな議論を伺うことができまして、私としましても、大変認識を深めることができま した。委員の皆様方に大変感謝しております。  日ごろ裁判所で深刻な児童虐待事例に遭遇するにつけて、やはり発生予防ですかね。 この辺のところを本当に今後力をそそいでいかなければいけないのではないかと思いま す。 今回、裁判所の関与の部分につきましては、制度改正に及ぶ方向性を示すことに なりました。具体的な要件の設定を含め、具体的な制度設計は今後の課題といったよう なことになりましたが、私どもとしましては、司法審査にふさわしい枠組みということ につきまして、今後更に検討が必要であろうと思っております。  立法作業の推移に注目していきたいと思っております。以上です。 ○柏女委員長  ありがとうございました。それでは、加賀美委員、お願いいたします。 ○加賀美委員  まずもって委員長さん、副委員長さん、皆様方、大変御苦労様でございました。私は 児童養護施設というところで長いこと仕事をしてきまして、ここに参加をさせていただ いたわけでございますけれども、そういう流れの中で、各方面の方々から要保護の子ど もたちへの支援のありがたい御意見をたくさんいただいたということで、戦後の戦災孤 児以降の社会的養護システムそのものの検証というのができたのかという思いもしてお ります。  そういう意味で、これが新たな社会的養護の在り方委員会に結び付いたということも 含めて、大変感謝をしておるところでございます。  多くの現場の職員がこの取り組みについて、大いなる期待をしております。そういう 意味でもこれから議論をし、あるいは報告にまとめた部分をどう実体化をして、実現を していくかということがまさに一番鍵になるところだろうと思っておりますけれども、 今後とも微力ながら努力をしてまいりたいと思っております。  なお、大変多方面の御意見を、このような形でまとめてくださった事務方の皆様方の 御苦労は大変だったろうと思います。改めて感謝を申し上げたいと思います。ありがと うございました。 ○柏女委員長  ありがとうございました。では、才村委員どうぞ。 ○才村委員  これからの虐待防止制度、特に国としての虐待防止制度を検討する、その再先端の議 論に参加させていただきまして、私個人は非常光栄に思いますとともに、いろいろと勉 強させていただきました。  最初に吉田委員の方から非常に難産の末に生まれた報告書ではあるけれども、我が国 の課題については、およそ網羅されているんではないかとおっしゃったと思いますが、 私も全く同感でございます。  今後、まだまだ具体的に煮詰めていくべきところは多いわけですけれども、現在、我 が国における虐待制度の課題については、ほぼ漏れなく網羅されているんではいなかと 思います。  そういう意味で私自身もこの報告書というのは、私個人の財産であると同時に、やは り国民全体の財産でもあるんではないかというふうに思います。  いずれにしましても、いろいろと紆余曲折はあったわけですけれども、本当にこのと りまとめの労をお取りいただいた柏女委員長、また事務局の厚生労働省の方々には本当 に心から感謝を申し上げたいと思います。  どうもありがとうございました。 ○柏女委員長  ありがとうございました。それでは、佐藤委員。 ○佐藤委員  虐待に関わる人は本当に熱血漢だと思っていたんですけれども、この場でもその雰囲 気をひしひしと感じました。本当に何とかしなければならないという思いで皆さん集っ てくださったわけで、これだけ多くのことが盛り込まれて、虐待は学際的な分野ではあ りますけれども、多くの方たちにも自分が関与している以外のところの課題を是非読ん で認識していただきたい。それぞれのところからできるところをやっていただきたいと いうようにすごく思います。  私は第1チームの座長をさせてもらったんですけれども、ほかの第2、第3に比べま すと、回数が少なく、割に早目に議論をしたところがございます。一般的な子育てもさ ることながら、保健と医療がこれまで以上にやっていく必要があるだろうということ で、特に保健につきましては、ターゲットを絞って、方向転換をして予防に取り組んで いこうということが大きい視点として書かれています。これから保健が特に活動しやす いような環境づくり、具体的なアセスメント、それを示していって、どのくらいやって いくのかという具体的な作業に早急に入る必要があろうかというように思っています。  今回、厚生労働省の方も、母子保健課も含め、いろんな話をさせていただきました し、また、この委員会の場でもいろいろなお話をお聞きいたしまして、私自身、本当に 自分の持ち場におきましても、取り組むモチベーションをいっぱいいただいたなという 気がしております。  本当に皆様にはいろんなお知恵をいただきまして、ありがとうございました。 ○柏女委員長  それでは、松原副委員長の方からお願いします。 ○松原副委員長  ひさしぶりにと言うと、ほかのところに対して語弊があるのかもしれませんが、きち っと議論をした委員会に参加させていただいたなという思いがあって、逆に議論百出で したから、こういう形で報告書にまとまってきたということで非常に私自身もある種の 充実感を持っておりますし、まとめる作業をしていただいた委員長、それから事務局に 対して非常に感謝をしております。  ただ、私自身としては、ひとつここの委員会から宿題を出されていることがありまし て、この委員会の中で、今日の報告書の中にも出てくるんですが、社会的養護の在り方 に間する検討を始めると、ここは非常に大切なことなんですが、そこでのとりまとめと いうことをこれからしていかなければいけないので、そういう宿題が私自身には課され たなと思います。  皆さんもおっしゃるように、この報告書の中で、どの辺をどういうふうに実現してい くかという課題もあるかと思いますし、それからこの報告書にも書かれておりますけれ ども、最後に書かれているんですけれども、一つの成果をまた一つの基盤にしながら、 次のステップにまた議論をされていくということが報告書にも書かれているとおりだと 思いますので、また、ひとつの充実感から次のステップを見なければいけないんだろう なというふうには感じております。 ○柏女委員長  ありがとうございました。  12月の最初のときにこの委員会の委員長を仰せつかりましたときには、果たしてこの 論客の方々の御意見をまとめることができるのだろうか。辞表を提出しなければいけな いのではないかということを思っておりましたけれども、皆様の御協力によりまして、 いろいろ進行の不手際はあったかと思いますけれども、現場が勇気を持てる報告書にし たいということを最初に申し上げましたが、そうしたことになったかどうか、これは現 場の方々、また皆様方の評価にこれからつながってくるんではないかと思います。  この委員会は児童虐待の問題に対して、今後、どういう方向で対応していったらいい のかということについて、その方向性と論点について検討してほしいということで依頼 を受けて検討をしたものでございます。  今後、各界でこの児童虐待防止法の見直し論議がハード面、ソフト面を含めて進んで いくのではないかというふうに思います。是非この報告書の方向で具体策をとりまとめ ていただきたいと思います。  今後、まだまだ事務的に詰める作業が残っております。青木委員の御指摘にもござい ましたように、まだまだ制度的に構築していくに当たっては、乗り越えなければいけな いさまざまな課題が含まれているかと思います。  そういう意味で今日お集まりの先生方、委員の方々には、委員会はこれで終わります けれども、まだ恐らく事務局の方から委員の御意見をお伺いしたいということでお力添 えを欲しい、知恵を貸して欲しい、そんな御依頼があるのではないかというふうに思い ますけれども、その節にはもう終わったから知らないということではなくて、是非お力 添えをお願いをしたいと思います。  また、今、松原副委員長の方からもお話がございましたように、ここで出された問題 は、児童部会の本体で、児童相談所の在り方、あるいは市町村との役割分担等について の議論に引き継がれていきますし、また、社会的養護の在り方全体についての議論にも 結び付いていくことになります。今後の私ども児童部会のメンバーに課せられた責任は 大きいなということをひしひしと感じているところでございます。  こうした報告書を皆様方ととりまとめることができたことを素直に喜びたいと思いま すとともに、これからの責任を果たしていきたいと考えております。  それでは、最後に最初から最後まで御参画、御議論を伺っていただきました岩田局長 の方からごあいさつをお願いしたいと思います。 ○岩田局長  それでは、座ったままで恐縮でございますけれども、先ほど報告書をやっとまとめて いただきまして、大変ありがとうございました。各委員の諸先生方は、それぞれお立 場、御専門は違いますけれども、児童虐待問題について長年本格的に関わってこられた 先生方ばかりでございまして、その先生方が昨年の12月から、先ほど数えていただきま したら、検討チームも含めますと14回にもわたってけんけんがくがくの大変御熱心な御 議論をしていただき、その末まとめていただいた大変貴重な報告書をいただけたという ふうに思っておりますので、心から感謝を申し上げます。  特に柏女委員長には大変重責を担っていただきましたけれども、ありがとうございま した。御遠方から御参集の先生方も大勢おられましたけれども、御多忙の中、ありがと うございました。  今日まとめていただきました報告書は、何人かの委員の先生もおっしゃいましたよう に、児童虐待問題についての我が国の今日の議論としては、本当に最高レベルの、そし てまた網羅的な御議論をしていただいた、その結果の報告書であろうかと思います。  特にたくさん御指摘の中でも、中心的な御指摘事項であったと思われますのは、この 専門委員会では3つのフェーズに分けて御議論いただきましたが、発生予防のフェーズ につきましては、保健師などの専門的な支援の在り方について、従来の支援を望む人に 幅広くという考え方から、支援を必要とする人にきめ細かくという考え方に転換すると 言いましょうか、重点化するという方向性をお示しいただきまして、また、相談や健康 審査に来る方々を待つということではなくて、むしろ出産間もない時期の御家庭ですと か、健康診断にいらっしゃらない御家庭ですとか、そういったようなところには、関係 機関の方からむしろ積極的に出向いていくといったような方向についてもはっきりお示 しをいただけたというふうに考えております。  2番目の早期発見・早期対応のフェーズにつきましては、児童虐待防止対策の中心で あります児童相談所の在り方について深い御議論をいただきまして、現行の体制ではも う限界であるというのが一致した御認識であったというふうに思っております。  そういう認識の下で、市町村に業務の一部をどういう形で移譲することができるか。 あるいは司法の関与によって児童相談所の役割機能を更に強化をするということを検討 する必要があるのではないかといったようなことについても、はっきり御指摘をいただ いたというふうに考えておりま。  また、3つ目のフェーズであります保護・支援の段階ですけれども、子どもの安全な 生活を保障するということだけではなくて、いかに虐待を受けた子どもたちを将来に向 けて自立をしていただく、そのための支援ができるかとか。親も含めた家族全体を支援 するという立場からの親に対する指導の在り方などについても御指摘をいただいたと思 います。いずれも大変重要で重い課題であると思っております。  この機会に児童虐待の防止を巡る厚生労働省の外の動向を御紹介したいと思います が、国会では何回もこの問題は厚生労働委員会を始めとしまして、各党から御質問が出 ております。政治の場での関心の高さを日ごろ実感をいたしております。特に参議院の 共生社会調査会は、かねてより、大変時間をかけてこの児童虐待の議論をされましたけ れども、今週の月曜日だったんですが、6月16日に児童虐待の防止に関する決議を共生 社会調査会としてされました。坂口労働大臣もその場に出席いたしまして、大臣として の決意表明をしておられました。  また、衆議院の方なんですが、青少年問題に関する特別委員会、青少年特委というふ うに私たちは略しておりますが、そこで議論が始まりまして、参考人の御意見を伺う、 質疑をするといったような議論が衆議院の方でも始まってまいりました。  これから、また秋に臨時国会があろうかと思いますけれども、秋の臨時国会、次の通 常国会に向けて、国会での議論というのは深まり、高まっていくというふうに考えてお ります。  また、児童虐待防止法の改正を求める全国ネットワーク、委員の先生方の中にも関係 しておられる先生方が多いと伺っておりますが、民間の運動と言いましょうか、全国ネ ットワークについても先月の末からシンポジウムと言いましょうか、勉強会が熱心に始 まったというふうに伺っております。  こういった議論に対しまして、厚生労働省として、どういうスタンスで臨むかという 判断を求められた場合、判断をすべきタイミングには、是非今日の報告書を十分踏まえ た対応をしてまいりたいと思っておりますし、国会その他の議論にも、この報告書は、 大変大きな影響を与えるんではないかというふうに予想しているところでございます。  最後に、重ねまして、委員の先生方の御貢献にお礼を申し上げたいというふうに思い ます。  併せまして、関係省庁、そして最高裁判所にもこの間ずっと議論を参加をしていただ きまして、そのことにも併せてお礼を申し上げまして、厚生労働省を代表いたしまし て、お礼のごあいさつにいたします。  本当にありがとうございました。 ○柏女委員長  ありがとうございました。それでは、時間もまいっておりますので、以上をもちまし て、児童虐待の防止等に関する専門委員会を終了させていただきます。  長期間にわたりまして、熱心な御議論をいただきまして、本当にありがとうございま した。以上をもちまして、終了とさせていただきます。(了) (照会先) 厚生労働省 雇用均等・児童家庭局総務課虐待防止対策室 調整係  03−5253−1111 (内線)7799