平成13年の労働環境調査による化学物質管理の状況について
約1万事業所等を対象にした平成13年の労働環境調査によると、化学物質管理の状況の概要は以下のとおり
1 化学物質の取扱業務事業所の割合
化学物質の取扱業務がある事業所は、全体の21%である。規模別に見ると、1000人以上の事業所では88%、10〜20人の事業所では15%である。
有害業務別に見ると、有機溶剤業務は20%、特定化学物質を製造・取り扱う業務は5%、鉛業務は4%である。
2 密閉化等の設備対策
密閉化等の設備対策を行っている事業所の割合は、有機溶剤業務は平成8年91%、平成13年97%、特定化学物質を製造・取り扱う業務は平成8年86%、平成13年97%、鉛業務は平成8年89%、平成13年92%と増加している。
3 作業環境測定結果
作業環境測定の結果、それぞれの管理区分の事業所の割合は、有機溶剤業務においては、第I管理区分(適切である)95%、第II管理区分(改善の余地がある)14%、第III管理区分(適切でない)3%、特定化学物質を製造・取り扱う業務においては、第I管理区分99%、第II管理区分4%、第III管理区分1%、鉛業務においては、第I管理区分97%、第II管理区分5%、第III管理区分2%であり、依然として改善の必要な事業所が存在している。
4 化学物質管理の状況
化学物質の取扱業務のある事業所のうち、「化学物質管理計画」を策定している事業所は31%、策定の予定がある事業所は23%、策定予定はない事業所は47%である。
化学物質管理担当者を選任している事業所は46%、選任の予定がある事業所は16%、選任予定はない事業所は39%である。
MSDSを添付している事業所は57%である。