「医療に係る事故事例情報の取扱い に関する検討部会」報告書 |
第1部 医療に係る事故事例情報の現状と活用の考え方
1. | 事故事例情報の現状 | ||||||||||
2. | 事故事例情報活用の基本的考え方 | ||||||||||
3. | 医療安全対策の観点からの事故事例情報の活用方針
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4. | 個別事例への対応方針
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第2部 医療に係る事故事例情報の活用のための具体的な取組
1. | 事故の発生予防・再発防止のためのシステム作り | ||||||||||||
2. | 患者・家族からの相談体制の機能充実 | ||||||||||||
3. | その他の国の取組等
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4. | その他 |
しかし、事故事例情報については、その取扱いによっては、一方の当事者が法的責任の面で不利益を被る恐れがあるなど様々な問題がある。このため、現状では医療機関内では既に活用が始まっているものの、個別の医療機関をこえて活用するための社会的な体制が必ずしも十分に整備されていない。
平成14年4月に医療安全対策検討会議において取りまとめられた「医療安全推進総合対策」においても、この問題は、法的な側面も含めてさらに検討すべきとされている。また、国会等においても事故事例情報を医療安全対策に活用すべきであると指摘されているところである。
こうした背景のもと、本検討部会は平成14年7月の設置以来医療安全対策のさらなる推進のため、事故事例情報を活用する観点から、被害者の親族や患者支援団体、医療関係団体等からのヒヤリングを含め、10回にわたって精力的に検討を行い、今回、ここに報告書を取りまとめたものである。
今般の報告書を契機として、事故事例情報を活用して、医療安全対策がさらに推進されるよう切に願うものである。
1.事故事例情報の現状
〇 | 医療事故が社会問題化する中、医療機関をはじめ、医療関係団体、医薬品・医療用具等を供給する企業、行政、その他の多くの関係団体において、医療の安全と信頼を高めるための各種の取組が行われている。 |
〇 | これらの取組の中でも、近年、医療機関等において積極的に取り組まれているのが組織的な安全管理であり、厚生労働省においても、14年10月より全ての病院及び有床診療所に、(1)安全管理指針の整備、(2)安全管理委員会の開催、(3)安全管理研修の実施、(4)院内における事故報告等の医療の安全確保を目的とした改善方策の実施、を制度化するとともに、これに加え、本年4月より特定機能病院等に(1)安全管理者の配置、(2)安全管理部門の設置、(3)患者相談体制の確保、を制度化したところである。 |
〇 | 医療機関においては、事故から教訓を学ぶべく、院内における事故事例やヒヤリ・ハット事例を収集・分析し、その問題点を改善することにより、同様な事故の発生を防止するための取組が進められている。 厚生労働省においても、13年10月より、特定機能病院等からヒヤリ・ハット事例の収集を行い、その分析結果や改善方策等を提供する「医療安全対策ネットワーク整備事業」を実施しており、収集開始後、約1年2か月で約3万5千件の収集を行ったところである。さらに、一部の医療関係団体においては、事故やヒヤリ・ハット事例を関係者の間で共有し、安全対策に活用する取組が先駆的に始まっている。 しかし、事故事例を全国的に共有し、安全対策に活用する取組については今後の検討課題とされているところである。 |
〇 | 諸外国においても、国家的な政策としての医療安全対策は、近年になって、その取組がはじまったところであり、事故事例情報の活用については様々な試みが行われているが、それぞれに課題も存在し、試行錯誤の状況にある。 |
〇 | 例えば、米国では、一部の州や医療関係団体において事故の報告制度が存在するが、それぞれ報告を求める内容が異なり、報告件数等から見ると必ずしも成功していないとの指摘もある。 |
〇 | また、英国においては、国営医療制度のもとで、事故の発生予防・再発防止を目的として、国営医療施設を対象に匿名での事故報告制度の運用が開始されたが、その具体的な方法は現在模索しているところである。 |
〇 | なお、全国的な事故の発生頻度の把握については、米国、英国、豪州等の諸外国において、近年、特定の専門家が診療録等を抽出する調査により推計している。 |
〇 | また、世界保健機関(WHO)においても、事故の発生頻度の把握方法等も含め、現在、検討がなされている状況にある。 |
〇 | 医療事故が社会問題化する中、医療政策上の最も重要な課題の一つとして、医療の安全と信頼の向上を図るための社会的システムの構築が求められている。 | ||||
〇 | 医療安全対策における最大の目的は、事故の発生予防・再発防止である。このためには、事故の原因を分析し、適切な対応方策を立て、それを各医療機関・医療従事者に周知徹底していくことが最も重要な対策となる。このためには、事故事例情報が医療機関等から幅広く提供されることが必要である。 | ||||
〇 | また、これと併せて国を挙げて医療安全対策を進めていくためには、基礎情報として、全国的な医療事故の発生頻度の把握が必要である。さらに、医療安全の観点から、個別の医療機関に関する適切な情報が広く国民に提供されていくことが必要となっている。 | ||||
〇 | これらのことから、まず、事故の発生予防・再発防止のために事故事例情報の収集・分析・フィードバックの仕組みを構築することを最優先とすべきである。さらに、全国的な事故の発生頻度の把握や、医療機関の安全性に関する指標の開発などの調査研究も進めるべきである。また、これらとは別に紛争事例への適切な対処も強く求められていることから、当事者の苦情や相談等への対応の充実も併せて検討していくべき課題である。 | ||||
〇 | また、このような対策とは別に、広く国民に対して我が国の医療安全の状況に関する情報を分かりやすく提供し、国民の理解を促進していくべきである。 | ||||
〇 | この場合、事故事例情報の収集・分析の仕組みの構築に当たっては、以下のような特性や課題を考慮する必要がある。
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〇 | これらのことを踏まえて、事故事例情報についてはそれぞれの活用目的に応じて、適切かつ現実的な収集範囲や方法を具体的に考えていくべきである。 |
(1)事故の発生予防・再発防止のための活用について
○ | 事故の発生予防・再発防止のためには、事故事例やヒヤリ・ハット事例を教訓として役立てることが重要であり、このためには、医療機関、医療関係団体のみならず、患者・家族等からも幅広く事故に関する情報を収集し、それらを総合的に分析・検討した上で、その結果を事故の発生予防・再発防止に役立てるため幅広く提供する仕組みを構築すべきである。 |
○ | 事故の発生予防・再発防止に有用な情報を可能な限り幅広く収集するためには、医療事故の特性を踏まえると、収集範囲を厳密に区分せず、事故の原因や背景まで含めた情報を収集することが必要である。また、改善方策の策定を行うためには、事故を起こした医療機関自らが事故の原因や背景をできる限り掘り下げて分析した事故事例情報の収集を行い、ヒューマンファクター等の要因も含めた分析を行うことが重要である。 |
〇 | このため、全ての医療機関を対象に、事故事例情報を幅広く収集することが必要である。また、事故を防止していく上で有用な事例については、その内容を具体的に例示した上で、それに該当する情報については全ての医療機関から報告を強く促す方策が重要である。 |
○ | 一方、この際、事故の発生予防・再発防止を目的とする報告によって、報告者が不利益を被ることがあっては不合理であり、事故事例情報の積極的な報告も望むことが難しい。 したがって、事故事例情報の活用の具体的な仕組みを構築していく際には、医療機関や医療従事者が、いやしくも防衛医療や萎縮医療に陥ることがないように、適切な対策を併せて講じていくべきである。 また、患者・家族等の個人情報の保護のための対策も不可欠である。 |
○ | 医療従事者に対し、事故事例情報の報告の意義やその責務の周知、事故の分析や予防方策等に関する教育・研修を充実していくべきである。また、事故事例情報の提供が促進される環境の整備もしていくべきである。 |
〇 | さらに、事故事例情報の収集・分析は、行政や直接の関係者から独立し、国民や医療関係者からも信頼される中立の第三者機関により実施することが最も適切である。また、医療関係者、法律の専門家、有識者等の意見を踏まえた適切な運営を行う仕組みとすべきである。 そして、この第三者機関の分析結果は、事故の発生予防・再発防止に役立てるため幅広く公表し、行政、医療関係団体、医薬品・医療用具等を供給する企業等の関係機関は、その情報に基づいて必要な対策を検討するべきである。 また、第三者機関が、その知見を活用して、医療機関に対して技術的な支援を実施することも必要である。 |
〇 | これらを踏まえると、事故事例情報の活用に当たっては、現行の医療安全対策ネットワーク整備事業(ヒヤリ・ハット事例収集システム)が参考となると考えられる。 |
〇 | 上記の対策を講じ、事故事例情報の活用を進めるものとするが、これと併せて、特に、重大な事例については、例えば、事故の分析体制が確立されている国立高度専門医療センター、国立病院、国立療養所、大学病院(本院)に対して報告を義務付けるなど、その収集の促進を図っていくべきである。 この場合、報告を求める重大な事例の範囲等について、今後、専門家等の意見を聞きながら、早急に検討すべきである。 |
○ | 当面、上記の医療機関に報告を義務付けるなどの方針で事故事例の情報の活用を進めるものとするが、今後とも、本制度の充実を検討していくべきである。このため、医療従事者に対する事故の分析に関する普及啓発などにより、医療機関内の分析体制の充実を図ることが不可欠である。 |
(2)事故発生頻度の把握等
(1) 全国的な発生頻度の把握
○ | 医療安全対策を推進する上での基礎情報とするため、全国的な事故の発生頻度の把握が必要である。 |
○ | しかしながら、医療事故の特性から、誰もが事故か否かを同じ基準で判断できる包括的かつ厳密な共通の基準を定義することは困難である。このため、医療現場で個々の事例について、それぞれの医療機関が事故か否かを判断して報告させることにより頻度を把握するとすれば、得られるデータの信頼性に問題が生じかねない。 こうしたことから、諸外国においても、訓練された特定の専門家が診療録等を抽出・分析する調査により、事故の発生率等を算出している状況にある。また、世界保健機関(WHO)においても、事故の発生頻度の把握方法等については、現在、検討されている段階にある。 |
○ | このため、我が国においても、諸外国の例を参考としつつ、事故の発生状況の把握のための調査研究を早急に開始すべきである。 |
(2) 個別医療機関ごとの安全性に関する適切な情報の提供
○ | 適切な医療機関を選択するための情報を国民に提供する観点からは、個別の医療機関の安全性に関する適切な情報の提供を促進することは重要である。しかし、医療機関の機能や規模等に応じた診療特性や、患者の病態等の患者特性等を考慮しない単なる事故件数の情報は、医療機関の安全性の指標としては不合理である。このため、国民の適切な医療機関選択に資する合理的な指標の開発に取り組むべきである。 |
○ | なお、国民の医療機関選択等に資するという観点からは、(財)日本医療機能評価機構における個別医療機関の安全性に関する評価やその情報提供の充実も有用である。 |
(3) 医療安全に関する必要な研究の推進
○ | 事故事例情報を活用して医療安全対策をより効果的に進めていくために必要とされる具体的な手法の開発のため、調査研究を進めるべきである。 |
(1)患者・家族からの相談等への迅速な対応
○ | 患者・家族からの苦情や相談に迅速に対応するシステムを構築することは、当事者間の理解の促進や紛争の未然防止を図り、医療への信頼を確保する観点からも極めて重要である。 | ||||||
〇 | すでに、医療機関、地域医師会、患者支援団体等における患者相談は一定の成果を得ており、今後とも充実していくことが期待される。 | ||||||
○ | 15年度から都道府県等に設置する「医療安全支援センター」においては、患者・家族からの苦情や相談等に対して、中立的な立場で当事者間の問題解決に向けた取組を支援することとしているが、今後、事故の発生予防・再発防止の観点から、さらに以下の機能充実を図るべきである。
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〇 | また、訴訟件数の増加傾向や長期にわたる訴訟期間等を考えると、裁判外での紛争解決手段の充実が求められている。しかしながら、この場合、医療事故か否かの判定、責任の割合の判断、補償の仕組等が整備されることが前提であり、これらをどのように構築していくかにつき、具体的な検討が必要と考えられる。したがって、これらの点については、医療をめぐる裁判外の紛争解決の現状や自動車事故等の他分野での動向等を参考としつつ、別途、調査研究を行い、議論を重ねていくことが求められる。 | ||||||
○ | このほか、厚生労働省医政局に別途設けられている「診療に関する情報提供等の在り方に関する検討会」における議論を踏まえ、患者・家族への診療情報の提供を促進することが期待される。 |
(2)事故の発生予防・再発防止のための医療機関・医療従事者への対応
○ | 事故の発生予防・再発防止のためには、行政において、引き続き医療機関に対する安全対策の徹底を図る必要がある。 |
○ | 医師等に対する行政処分については、明確な注意義務違反が認められる場合などの処分について、医道審議会において検討されているところであり、その検討を踏まえた対応が必要である。 |
○ | また、医療関係団体や学会が、会員等の資質の向上に向けた教育や認定制度の充実をはじめとした各種の安全対策を進展することによって自浄作用を発揮することが重要である。 |
1.事故の発生予防・再発防止のための制度作り
(1)目的
○ | 医療事故の発生予防・再発防止のためには、事故事例情報を収集・分析し、その改善方策等を社会に還元するためのシステムの構築が最も重要である。 |
〇 | このシステムには、事故事例情報の収集・分析・提供を行うため、行政及び事故の直接の関係者から独立し、国民や医療関係者から信頼される中立的な第三者機関(以下「第三者機関」という。)の設置が必要である。 |
〇 | なお、第三者機関によって収集した情報は、処分に用いないものとする。 |
(2)業務・運営
○ | 第三者機関は、事故の発生予防・再発防止に資する情報を広く収集する。 収集した事故情報は、専門家により分析し、改善方策を立て、それを幅広く提供する。 なお、行政、医療機関、医療関係団体、医薬品・医療用具等を供給する企業などは、これを受けて必要な対策を進める。 このほか、第三者機関は、事故の発生防止・再発予防に関する普及啓発や助言等の技術的な支援を関係者に広く実施する。 |
〇 | 第三者機関は、このような業務を中立・公正に行い、かつ、透明性を確保できるものとして設置・運営する。特に、適切な運営を行うため、医療関係者、法律の専門家、有識者等から運営方針等に関する意見を十分聞く仕組みを設けるものとする。 |
(3)収集の仕組み
○ | 第三者機関は、医療機関、医療関係団体、医療安全支援センター、患者・家族などから幅広く情報を収集する。 |
〇 | 全ての医療機関を対象に、収集範囲を厳密に区分せず、事故事例情報を幅広く収集する。また、事故を防止していく上で有用な事例については、その内容を具体的に例示した上で、それに該当する情報については全ての医療機関から報告を強く促す方策を検討する。 また、医療安全支援センターを経由して、患者・家族から提供される医療安全に有用な情報についても収集するものとする。 |
○ | 情報の取扱いに際しては、防衛医療や萎縮医療に陥らないための適切な対策を講じるとともに、関係者への必要な教育を行う。また、患者・家族等の個人情報の保護のための対策を行う。 |
〇 | 上記の対策を講じ、事故事例情報の活用を進めるものとするが、これと併せて、特に、重大な事例については、例えば、事故の分析体制が確立されている国立高度専門医療センター、国立病院、国立療養所、大学病院(本院)に対して報告を義務付けるなど、その収集の促進を図っていくべきである。 この場合、報告を求める重大な事例の範囲等について、今後、専門家等の意見を聞きながら、早急に検討する。 |
○ | 当面、上記の医療機関に報告を義務付けるなどの方針で事故事例の情報の活用を進めるものとするが、今後とも、本制度の充実を検討していくものとする。このため、医療従事者に対する事故の分析に関する普及啓発などにより、医療機関内の分析体制の充実を図る。 |
(4)その他
〇 | 国は、事故の発生予防・再発防止に有用な情報が十分収集されるよう、医療機関等において事故事例の収集や分析を行う者に対する教育研修や、事故事例情報の提供が促進される環境の整備を図る。 |
(1)目的等
○ | 「医療安全支援センター」(以下「センター」という。)は、都道府県や二次医療圏等に平成15年度から設置するものとし、医療関係団体や患者支援団体における相談機能と相互に連携を図りつつ業務を行うものとする。 |
〇 | センターは、医療に関する患者の苦情や相談等に迅速かつ適切に対応し、医療の安全と国民の医療に対する信頼を高めるとともに、医療機関に患者の相談等の情報を提供することを通じて、医療機関における患者サービスの向上を図ることを目的として設置する。 |
(2)業務
〇 | 患者・家族からの苦情や相談等及び医療機関からの相談等に対し、関係機関や団体との連絡を図りつつ、対応を行う。 |
〇 | 患者・家族及び医療機関からの求めに応じ、当事者間の話し合いを支援するため、医師等の専門家の派遣を行う。 |
〇 | 医療機関などに対して、医療安全に関する情報提供や研修等を行う。 |
(3)運営
〇 | 運営方針の検討や関係団体との連絡調整等を中立、公平に行うため、医療サービスを利用する者、医師会等医療関係団体の代表、弁護士等からなる「医療安全推進協議会」を置く。 |
〇 | また、患者・家族等の相談に適切に対応するために必要な知識・経験を有し、かつ臨床経験を有する医師、看護師等の職員を配置した「相談窓口」を置く。このほか、多様な相談に対応するため、他の職員の活用や専門家の助言を得る体制整備を行う。 |
(4)今後充実強化すべき機能
〇 | 事例への対応を円滑に行うとともに、それを踏まえての安全対策を強化する観点から、センターの機能の充実を次のとおり図るため、環境整備を行う。
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(5)センターへの支援
〇 | 国は、センターの支援を行うため、相談担当職員等に対する研修の実施や、相談事例の収集・分析、情報提供等を行う。 |
(1)医療安全に関する情報の提供や普及啓発
〇 | 事故の発生予防・再発防止のための対策や事故の発生頻度の状況など、我が国における医療安全に関する情報を取りまとめ、国民や関係団体等に広く提供する。 |
〇 | 医療従事者に対し、事故事例情報の報告の意義やその責務、さらに事故の予防方策に関する教育・研修を充実する。特に医師や歯科医師については、必修化される臨床研修においても、これら医療安全に関する研修を充実する。 |
〇 | 医療機関において事故の発生原因の分析や事故事例情報を活用した改善方策など医療安全対策がさらに進むよう、医療機関の管理者や安全管理者等に対する教育・研修をさらに充実する。 |
(2)事故事例情報の活用に関する調査研究の実施
(1) 全国的な事故発生頻度の把握
〇 | 全国的な事故の発生頻度を把握するため、厚生労働科学研究において、診療録等の抽出調査や医療関係者からの聞き取り調査など調査の具体的方法についてまず調査研究を開始する。 |
(2) 国民の適切な医療機関選択に資する指標の開発
〇 | 厚生労働科学研究において、国民の医療機関の選択に資する医療機関の安全性に関する指標の開発に取り組む。 |
(3) 医療安全に必要な研究の推進
〇 | 厚生労働科学研究において、医療機関における事故の原因や背景の分析手法等、医療安全に必要な調査研究を引き続き積極的に進める。 |
〇 | 調停や斡旋等の裁判外での紛争解決を図る仕組みの在り方に関する調査研究を実施する。 |
(3)その他の取組
○ | 事故の発生予防・再発防止のため、国及び地方自治体は、引き続き医療機関における安全管理体制の確保に係る指導監督を徹底する。 |
○ | 別途検討されている診療情報の提供の在り方や医師等に対する行政処分の在り方に関する検討との調整を図りつつ、国は必要な施策を総合的に実施する。 |
〇 | 医療機関、医療関係団体、患者支援団体等における患者相談の一層の充実が期待される。 |
〇 | 医療関係団体や学会が会員の資質向上のための教育や認定制度の充実等を図り、安全対策を進展することによって、自浄作用を発揮することを期待する。 |