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確定拠出年金
連絡会議
第5回
平成15年3月24日
 
資料5-1


確定拠出年金実態アンケート調査結果(クロス集計版)の概要


 確定拠出年金実態アンケートの企業調査と個人調査について、特に分析が必要と考えられる項目についてクロス集計を行った。その主なポイントは以下のとおりである。


企業調査
 
 回答企業の特性
 調査回答企業数67社であり、従業員規模別の分布は以下のとおり

  10人未満 10人〜 100人〜 300人〜 500人〜 1000人〜 5000人〜 10000人〜 不明
事業所規模
別社数
3 22 7 7 5 11 1 8 3
加入者規模
別社数
3 24 10 7 10 7 1 3 2

 確定拠出年金を企業年金として新規に導入した企業(以下「新規導入企業」)は25社、以前から企業年金があった企業(以下「その他企業」)は42社

I  確定拠出年金の導入理由等について
 「新規導入企業」では、「福利厚生の充実・見直し」(80.0%)、「従業員の老後生活の多様化」(60.0%)が上位
 「その他企業」では、「企業会計改革に合わせた退職給付債務の解消」(52.4%)「従業員が自らライフプランを考える契機」(52.4%)「給与・報酬体系の再構築」(42.9%)が上位

II  確定拠出年金以外の退職給付について
 確定拠出年金以外の退職給付がある割合は全体で約7割で、約3割はなし

III  掛金等の状況について
 規約に定める掛金上限金額(月額)の平均は、20,418円。全加入者の平均掛金月額は、12,031円。
 「新規導入企業」の掛金上限金額(月額)の平均は18,250円、平均掛金月額は9,166円、掛金上限額に達している加入者の比率は30.7%
 「その他企業」の掛金上限金額(月額)の平均は21,502円、平均掛金月額は12,362円、掛金上限額に達している加入者の比率は33.7%

V  投資教育について
 投資教育の実施機関は、導入前投資教育では、「新規導入企業」は「自社」72.0%、「運営管理機関」52.0%、「その他企業」は「自社」64.3%、「運営管理機関」73.8%
 投資教育効果の把握状況では、「新規導入企業」は「把握している」と「今後把握する予定」を合わせて43.0%、「把握する予定はない」57.0%であり、「その他企業」はそれぞれ63.0%、37.0%

VI  手数料について
 運営管理業務等にかかる初期費用の1人当たり金額の平均値と維持管理費用の1人当たり金額(月額)の平均値については下記のとおり

  運用関連業務 記録関連業務 資産管理業務 投資教育
初期費用 1,857円 1,813円 2,701円 1,795円
維持管理費用 188円 293円 108円 104円

 全般的に見て、従業員規模の大きい企業ほど1人当たりの手数料が低くなる傾向

VII  運用商品
 企業が加入者に提供している運用商品数は、平均で13.3。そのうちの元本確保型商品数は平均で2.9


個人調査
 
 回答加入者の特性

加入形態 人数
回答数 599
 企業型 504
  企業での一律適用者 346
  希望による加入者 157
  不明 1
 個人型 計 95
  個人型1号 60
  個人型2号 33
  不明 2
不明 2
合計 601
 
年齢区分 人数 割合(%)
回答数 596 100.0
 20〜24歳 28 4.7
 25〜29歳 110 18.5
 30〜34歳 121 20.3
 35〜39歳 96 16.1
 40〜44歳 85 14.3
 45〜49歳 64 10.7
 50〜54歳 62 10.4
 55歳以上 30 5.0
不明 5  
合計 601  
(注) 「企業での一律適用者」:規約で全員一律に加入としている場合の加入者
「希望による加入者」:規約で希望者のみ加入としている場合の加入者
「個人型1号」:自営業者、「個人型2号」:サラリーマン

I  加入状況について
 「企業型」では「自ら資金運用する良い機会だから」42.0%が一番多く、「個人型」では「公的年金だけでは老後生活が不安だから」52.6%が一番多い「個人型第2号」では「企業年金・退職金だけでは老後生活が不安だから」の比率が企業型加入者と比較して高い
 年齢別では、20歳代、30歳代の世代ほど「自ら運用する良い機会」を選択した比率が高く、50歳代では老後の資産を考えた選択が多い

II  投資教育について
 「制度内容の理解度」については、「十分理解できた」は「個人型第1号」が31.0%で最も高く、「企業型一律適用者」が10.7%で最も低い、資産運用方法の理解度でも同様の傾向
 年齢別では、「制度内容の理解度」は、30歳代、40歳代で高い

III  運営管理機関について
 コールセンターの利用状況は、利用経験があるのは約1割。「利用目的」は、「企業型」では「運用商品」に限定、「個人型」では幅広い。
 ウェッブサイトの利用状況は、利用経験があるのは、「希望加入者」59.2%、「一律適用者」39.6%、「個人型加入者」21.6%。利用経験は全体で4割だが、20歳代前半、50歳代後半が低く、30歳代前半で約5割と高い
 ウェッブサイトの理解度は、「個人型加入者」では、「十分理解できた」は5割超、「やや理解できた」も加えると9割。両者の合計は、「一律適用者」で76.7%、「希望加入者」で73.2%。「十分理解できた」割合は40歳代で高い
 通知書の理解度は、「十分理解できた」「やや理解できた」の合計で、「個人型加入者」56.7%、「希望加入者」50.3%、「一律適用者」48.8%

IV  資産運用状況について
 掛金月額の平均については、全体では、16,083円で、「企業型」では14,122円、「個人型」では24,327円
 運用商品類型毎の資産残高割合は、「企業型」では「預貯金」32%、「株式投資信託」46%。「個人型」では「預貯金」23%、「株式投資信託」37%、「保険商品」13%


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