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資料2


組み合わせ決定(マッチング)について

(案)

1.組み合わせ決定の概要

   組み合わせ決定(マッチング)とは、医学部を卒業して臨床研修を受けようとする者(研修希望者)と、臨床研修を行う病院(研修病院)の研修プログラムとを、一定の規則に従って、効率的に、かつ透明性を確保して組み合わせるためのシステム。研修希望者の選択及び研修病院の意向を踏まえて、組み合わせが決定される。


2.参加者及び参加病院

(1)参加者
  a. マッチングに参加できる者は、平成16年度以降に医師免許を取得して臨床研修を受けようとする者(研修希望者)とする。
b. 研修希望者のうち、マッチングに参加する者を「参加者」という。

(2)参加病院
  a. マッチングに参加できる病院は、平成16年度以降に臨床研修を行う病院であって、厚生労働大臣が定めた基準に適合する研修プログラムを有する病院(研修病院)とする。
b. 研修病院のうち、マッチングに参加する病院を「参加病院」という。


3.マッチング実施主体

(1)マッチング実施主体の役割
  a. 組み合わせの決定
   マッチング実施主体(実施主体)は、参加者及び参加病院から提出された希望順位表に基づき、コンピューターを用いてマッチングを実施する。
  b. 情報提供
   実施主体は、国から提供される参加病院の研修プログラム、研修医の処遇、募集定員等の募集情報を参加者に提供する。
この他、実施主体は、参加病院に関する情報を参加者に提供することができる。
  c. スケジュールの管理
   実施主体は、マッチングに係るスケジュール(参加登録の期限、選考手続の期間、希望順位表の提出期限、マッチングの結果の通知時期等)を公表する。
参加者及び参加病院は、公表されたスケジュールに則ってマッチングに参加する。
  d. 参加者及び参加病院に関する情報管理
   実施主体は、参加者及び参加病院から提供された情報(あらかじめ公開等の取扱を定めている情報を除く)を漏らしてはいけない。
  e. マッチングに関する照会
   実施主体は、マッチングに関して参加者及び参加病院から寄せられる照会に応じる窓口を設ける。

(2)マッチング実施主体及びその運営について
  a. 研修希望者及び研修病院に対して中立的な立場にある団体が、マッチングを実施する。
b. 実施主体においては、学識経験者及び医療関係団体等の関係者で構成される運営委員会を設け、事業方針を検討する。
c. 参加病院は、マッチング実施主体に必要な参加費用を支払う。


4.マッチングの方法

(1)概要
  a. 参加方法
   研修希望者及び研修病院の参加は任意とするが、すべての研修希望者及び研修病院の参加が望ましい。
マッチングへの参加登録は、単独型病院、管理型病院及び大学病院(単独型病院又は管理型病院相当)が行う。
  b. 参加契約
   参加者及び参加病院は、実施主体との間に、実施主体が定める手続き(スケジュール、希望順位表の作成、選考手続の実施等)に従う旨の参加契約を結ぶ。
マッチングによる決定に従い、参加者と参加病院との間で研修契約を結ぶ。
参加病院は、原則として募集定員の全てをマッチングで募集し、組み合わせの決定しなかった定員分については、マッチング終了後に募集する。
  c. 参加者及び参加病院の選択
   参加者は、研修を希望する参加病院の定める選考手続(応募、面接、試験等)を受ける。
参加者は、希望する研修プログラムを希望順位表に記載する。
参加者が希望順位表に記載できる研修プログラムについては、参加者が選考手続(応募、面接、試験等)を受けた病院の研修プログラムに限定する。
参加病院は、採用したい参加者を希望順位表に記載する。
参加病院が希望順位表に記載できる参加者については、当該病院の定める選考手続(応募、面接、試験等)を受けた者に限定する。
希望順位表に記載できる参加病院数、参加者数については、制限を設けない。
  d. 募集単位
   参加病院は、研修プログラムごとに募集定員を定め、参加者を募集する。
  e. 情報提供
   実施主体は、コンピューターを用いたマッチングの際に使用する一定の規則(アルゴリズム)を事前に公表する。
実施主体は、国から提供される参加病院の研修プログラム、研修医の処遇、募集定員等の募集情報を参加者に提供する。
  f. スケジュール
   参加者及び参加病院は、実施主体が公表するスケジュールに則って、選考手続(応募、面接、試験等)や希望順位表の提出を行う。
実施主体は、公表したスケジュールに則って、情報提供、希望順位表の受理、マッチングの実施、結果の通知等を行う。
  g. 情報の伝達
   実施主体と参加者及び参加病院との間の情報の伝達は、原則として、インターネット及び電子メールを通じて行う。
参加者、参加病院の登録及びID番号の発行に当たっては、郵送を用いる。

(2)具体的な手順
  a. 実施主体への登録
   参加病院は、実施主体へ参加登録する(6月頃まで)。
参加者は、実施主体へ参加登録を行う(7月頃まで)。
  b. 選考手続
   参加者は、参加病院が定める選考手続き(応募、面接試験等)を受ける(6月中旬〜8月末)。
  c. 実施主体への希望順位表提出
   参加者は、希望する研修プログラムを記載した希望順位表を実施機関へ提出する(8月末まで)。
実施機関は、提出された希望順位表を基に、マッチングに関する状況を中間的に公表する(9月1日)。
中間公表の例:研修プログラムに対する参加者の第1希望の状況を公表
参加者は、中間公表を踏まえ、希望順位表を変更できる(9月1日〜15日まで)。
参加病院は、採用したい参加者を記載した希望順位表を実施主体へ提出する(9月15日まで)。
  d. 組み合わせ決定(マッチング)
   実施主体は、提出された希望順位表を基に、コンピューターを用いたマッチングを行い、参加者と参加病院の研修プログラムとの組み合わせを決定する(9月15日〜9月末)。
  e. 結果の通知
   実施主体は、参加者と参加病院に対し、マッチングの結果を通知する(9月末)。

(3)規則に違反した場合の取り扱い
   実施主体は、参加病院が実施主体の定める規則に違反した場合(組み合わせ決定後の辞退、参加者以外の研修希望者との契約等)の取り扱いを定める。
例: 規則に違反した参加病院に対してマッチングへの登録資格を一定期間取り消すなどの規則を設ける。


5.国による研修希望者への情報提供

   研修病院の選択に当たって、研修希望者が利用できるように、国は、研修病院に関して、研修プログラム、研修医の処遇、募集定員等の募集情報を公表する(6月頃)。
実施主体によるマッチングが終了した後、国は、募集定員に空きのある研修病院に関する情報(空席情報)を公表する(10月頃)。
マッチングによって研修病院が決まらなかった研修希望者は、空席情報等を利用して、個別に研修病院を決定する。
国は、研修病院からの報告に基づき、随時、空席情報を更新する。
国が提供する情報は、マッチングに参加しない研修希望者も利用することができる。


研修希望者の応募から採用まで


マッチングは、現状の公募手続きと基本的に同様であり、
その問題点を解消するものである

○現状   ○マッチングを実施する場合
研修プログラム、応募要領の公表

学生の応募

書類審査

面接試験等による順位付け
(採用予定者の決定)
採用内定通知

意思確認

採用予定者の辞退、
追加募集など



国家試験結果

契約
 
研修プログラム、応募要領の公表

学生の応募

書類審査

面接試験等による順位付け
(希望順位表の決定)
 希望順位表提出

 → マッチング

 → マッチング結果の通知
組み合わせが決まらなかった
学生の研修先の決定

国家試験結果

契約


組み合わせ決定(マッチング)のイメージ

組み合わせ決定(マッチング)のイメージ



マッチングに関するスケジュールについて(案)


マッチングに関するスケジュールについて(案)



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