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資料3−(1)

臨地実習における患者の同意等について(委員の意見)

同意書を交わすことで、学生の要求に全て応じないといけないと思ってしまうため、口頭での承諾が気楽でいいという患者からの意見もある。(特に高齢の患者に多い)
以前の手術同意書などは何があっても文句を言わないということを患者へ誓わせるものであったのかと反省した。しかし、それだから口頭でよいということにはならない。現在、口頭で説明がなされている内容をそのまま文書化することを考えるべき。
説明に対して納得した上で、患者も権利を行使し、嫌なときは拒否するということを同意する。そのようなあり方の実践方法を検討すべき。
同意書の記載は求めず口頭での承諾であるが、説明者と説明内容、何について同意が得られたのか等記録に残すようにしている。
患者自身は口頭での同意を希望しても、家族等のニーズは異なり、「同意書は取っていたのか」が問われる場面もある。家族を意識した行動が問われる時代になってきている。
在宅看護の実習時に利用者側から学生の同伴訪問に関する依頼文を求められ、実習前に学校から文書を配布した。
ケーススタディーの対象となる患者に対して、事前に承諾書を記載してもらっている。
看護師が患者へ援助を行う際に、十分な説明をせず同意を得ていないため、現場では小さな軋轢を生じている。私は何をする人なのかということをきちんと患者に理解してもらうことが大切。教育の中で重点を置いてもらいたい部分でもある。
採血等、前日にゆっくりと話して同意を得た場合は学生の実施が円滑に行える。



資料3−(2)

臨地実習における倫理的配慮ガイドライン

都立看護専門学校副校長会  2003.1.14 (修正)


1.患者を受け持つことについて
 (1) 事前に患者の了解を得る:看護師長・臨床指導者
 (2) 受け持ち2〜3日後に(病院側と相談の上)患者あるいは家族に以下の内容を入れた文書を渡す
目的、方法、実習内容
プライバシーの保護、匿名性の確保
カルテ、検査データ等の記録物を見る
学習のため記録を行う
辞退することの自由
 (3) 同意書は不用

2.ケーススタデイ実施について
 (1) 本人あるいは家族に以下の内容を入れた文書を渡し承諾を得る
目的、方法、実習内容
プライバシーの保護、匿名性の確保
公表の方法
 (2) 同意書は求めない

3.学会発表について
 (1) 応募の前に、病院の承諾を得る(口頭で可)
 (2) 病院の承諾後、本人の承諾を得る(口頭で可)

4.患者の個人情報の扱いについて
 (1) ケーススタデイの原稿、抄録等
 (2) 実習後の記録物等
  各学校で判断


  具体的方法については、事前に実習施設と話し合っておく



資料3−(3)

同意の確認書


(                          )様
※ 患者様以外の方に説明した場合は氏名、続柄を記入する。

(         )実習において受け持ち、看護援助をさせていただきたく存じます。

  1. 学生が受け持たせていただき、看護援助をさせていただくにあたっては、技術の未熟さ、知識の不足など、問題が生じる場合があるかも知れませんが、指導は十分に行いますので、看護教育の必要性をご理解いただき、ご協力をお願いいたします。
  2. 受け持ちをさせていただくことのご了解の上で、実際の看護援助の前には、学生の方から、実施について患者様のご許可をいただきますので、不都合の場合はお断りください。
  3. 学生が受け持たせていただくことによって、生じる問題やご不満については、すぐご連絡いただきましたら、学生に必要な指導と必要な対処をいたします。状況によっては受け持ちを中止する判断もいたします。
  4. 学生の教育記録として、実習記録に患者様の情報を転記したり、場合によっては、あとに看護を考える教材として使わせていただくことがあるかも知れませんが、情報の保護に努め、患者様個人が特定できないように伏せて使わせていただきますので、ご理解、ご了解ください。
  5. 同意をいただいたことを記録に残させてください。

  以上について説明をし、学生(             )は

  (             )様の受け持ちになることの同意を得た。

年   月   日

実習指導者 (              )
実習指導教員 (              )


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