02/10/31 薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会毒性部会議事録        薬事・食品衛生審議会 食品衛生分科会 毒性部会 議事録 【日時】平成14年10月31日(木) 17:00〜18:45 【場所】厚生労働省 省議室(9階) 【出席委員】(敬称略)      井上 達、香山 不二雄、菅野 純、◎黒川 雄二(毒性部会長)、      鈴木 勝士、津金 昌一郎、成田 弘子、林 眞、廣瀬 雅雄、三森 国敏      (注)◎は座長 【参考人】米谷民雄 国立医薬品食品衛生研究所食品部長      佐々木久美子 国立医薬品食品衛生研究所食品部第一室長      奥田晴宏 国立医薬品食品衛生研究所有機化学部長      永田忠博 (独)食品総合研究所流通安全部長 【事務局】尾嵜食品保健部長、吉岡企画課長、南監視安全課長、道野課長補佐、      中垣基準課長、太田課長補佐 ○ 事務局  それでは、定刻となりましたので、ただいまから薬事・食品衛生審議会食品衛生分科 会毒性部会を開会いたします。本日はご多忙のところ、ご参集いただき厚く御礼申し上 げます。  本日は江崎委員、福島委員、長尾委員がご欠席との連絡を事前に受けておりますが、 部会委員総数13名のうち10名出席で過半数に達しております。本日の部会が成立いたし ますことをご報告申し上げます。  また、本日は、参考人として国立医薬品食品衛生研究所から米谷食品部長、佐々木室 長、奥田有機化学部長、独立行政法人食品総合研究所より永田流通安全部長にお越しい ただいております。  それでは、まず開催に当たりまして、食品保健部長からご挨拶を申し上げます。 ○ 尾嵜食品保健部長  食品保健部長の尾嵜でございます。  毒性部会の先生方には、大変遅い時間の会議にお集まりをいただきましてありがとう ございます。きょう先生方にご議論をいただきたいということでお願いしておりますの は、加工食品中のアクリルアミドに関しまして、既にご承知おきのとおり、この4月に きっかけはスウェーデンの方の調査によりまして、いわゆる加工食品の中の炭水化物を 含む食品を高温処理する食品につきまして、アクリルアミドがその中に含まれるという ふうな結果が報告をされたわけでございます。その後、イギリス等、ほかの国におきま しても、そういった同様の調査結果なりが出されておりますが、それにつきまして、我 が国でも4月のスウェーデンの報告を踏まえまして、国立医薬品食品衛生研究所の方 に、日本国内での加工食品におきますアクリルアミドの含有の測定等につきましてお願 いをしておったわけでございます。  その後、後ほどご報告をお願いいたしますが、6月にこういった各国での調査概要を 踏まえまして、WHOがこれに関します専門家を集めまして検討を行ったわけでござい ます。そのときの検討結果と申しますか、きょうお手元にリポートを置いております が、1つはアクリルアミドにつきまして、これまではこういった食品の中ではなしに、 いわゆるプラスチック原料、あるいは接着剤等に用いられているという、そういった職 場におきます労働衛生の観点からの被害といいますか、健康被害、そういった急性被害 を中心とした問題として取り上げておったわけでございますが、今回のようなケースに ついては、これまで報告がなかったわけでございます。  そういった中で、このアクリルアミドの濃度、例えば加工食品中のアクリルアミドの 濃度と健康影響というものの関係がどういった関係にあるのかということでございます けれども、あるいはこういったアクリルアミドが加工食品中にある処理をしたときに出 てくると、含まれると、そういった生成のメカニズムを十分わからないというふうな状 況の中で、このWHOの専門家会議が開かれたわけでございますが、その際に3件ほど 報告書の中にも書かれておりますが、WHOとして整理をした点がございます。  1点は、消費者に対しまして、食生活に関する一般的な勧めとしまして、十分な果 実、野菜を含む様々な食品をバランスよくとり、揚げ物や脂肪食の過度な摂取は控える こと、こういうふうな勧奨と申しますか勧めを行うということでございます。  2点目が、食品産業や家庭での加工調理において、アクリルアミド濃度を最小限にす る条件等を研究すべきであるというふうなことで、こういった点について、2点目に報 告の中で整理をされております。  3点目としまして、毒性発がん性の作用機構を研究をするべきである。  こういった、3点を中心に報告書として整理がされております。  この会議を受けまして、日本でも、今回ご報告申し上げます測定結果、あるいは今後 の研究報告ということにつきまして、各国も取り組んでいるわけでございまして、その 結果を来年、改めて各国が持ち寄りまして、また、専門家の間でご検討いただくと、そ ういうふうな今後の手順になっておるわけでございます。  その中で、今回、お集まりをいただきましたのは、厚生労働科学研究費としまして、 きょうご出席をいただいております医薬品食品衛生研究所の米谷部長に研究班長にお願 いいたしまして、このアクリルアミドにつきましての測定なり、健康影響というものに ついての検討をお願いすると、そういう研究班を既に立ち上げているわけでございま す。  その中の1つとしまして、日本国内におきます加工食品の中に含まれますアクリルア ミドがどの程度てあるかというところの中間的な報告がまとまりましたので、その数値 等について、きょうご報告を申し上げたいというふうに考えています。  それと、第2点は、先生方にご議論・ご意見いただきたい、あるいはご助言をいただ きたいと思っておりますのは、今回こういう結果を踏まえた上の今後の研究班として、 あるいは厚生労働省として取り組むべき方向なり対応というものにつきまして、私ども なりに、本日ご議論の後でご相談申し上げたいと思っておりますが、そういった方向に ついてのご意見、ご助言をいただきたいというふうに考えているわけでございます。  大変、急にお集まりいただくことになりまして恐縮でございますが、よろしくどうぞ お願い申し上げます。  本日はありがとうございます。 ○ 事務局  それでは、以後の進行につきましては、黒川部会長にお願いをいたします。よろしく お願いいたします。 ○ 黒川部会長  それでは、議事に入ります前に配付資料の確認をお願いいたします。 ○ 事務局  お手元の資料をごらんいただきたいと思います。一番上に座席表が載っておりまし て、その次の書面が、「薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会毒性部会議事次第」とい うものでございます。それから委員名簿。その次に本日の部会の資料の一覧ということ でございます。  資料で番号が打っておるものと参考資料というものと2種類ございます。  資料の方でございますが、資料1が「加工食品中アクリルアミド問題の経緯」、資料 2が「加工食品中アクリルアミドに関する海外のコメント」、資料3が「FAO/WH O専門家会合報告書」でございます。  資料4が5種類ございます。4−1が「食品中アクリルアミドの分析結果」、4−2 が「各食品におけるアクリルアミド濃度」、4−3が「アクリルアミド1日摂取量の試 算」、資料4−4が「GC/MSによる食品中アクリルアミドの分析法」、資料4−5 が「LC/MSによるアクリルアミドの分析法」、資料5「農林水産省による消費量試 算に基づく補正」、資料6が「市販食品中のアクリルアミド分析結果((独)食品総合 研究所)」。 続きまして、参考資料でございますけれども、参考資料1−1が「アク リルアミドの物性等について」、参考資料1−2が「国際がん研究機関(IARC)に よるアクリルアミドの評価」、参考資料2−1「米国食品医薬品庁(FDA)」アク ションプランの案、参考資料2−2「EU食品科学委員会(SCF)」、参考資料2− 3「スウェーデン食品庁(NFA)」、参考2−4「英国食品基準庁(FSA)」、参 考資料2−5「ドイツ連邦消費者健康保護・獣医学研究所(BgVV)」。  参考資料3−1「メイラード反応のアクリルアミド生成(「NATURE」2002 年10月3日号)」、3−2「食品中アクリルアミド−食品加熱における生成メカニズ ムと影響因子(スウェーデン科学専門家委員会関係報告)」。  参考資料4−1「WHOの飲料水中のアクリルアミドの基準(英文)」。4−2「W HOの飲料水中のアクリルアミドの基準(和文)」。  その他といたしまして、参考資料5に財団法人食品産業センターからの「要望書」、 参考資料6、「WHO/FAO食品中アクリルアミドネットワークについて」。  最後に、右肩に「委員限り」としてございますけれども、今回、国内の試料を分析し た試料の原料表示の内容でございます。  失礼いたしました。参考資料5ですが、要望書ということで、食品産業センターの方 の要望書と申し上げましたけれども、裏面に全国麦茶工業協同組合からの要望書も併せ てプリントしてございます。  以上でございます。もしも過不足ございましたら、すぐにお届けいたしますので、お 申し出ください。 ○ 黒川部会長  かなりたくさんございますけれども、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。  それでは、時間もきょうは余りないようですけれども、「加工食品中アクリルアミド 問題の経緯」ということで、まず事務局からご説明願います。 ○ 南監視安全課長  それでは、資料1をご覧いただけますでしょうか。  これまでの経緯でございますが、4月24日、スウェーデン政府は、ストックホルム大 学との共同研究において、炭水化物を多く含む穀類等を焼いたり揚げたりした製品中に 発がん性が指摘されているアクリルアミドが生成することを発見したと発表しておりま す。  これを受けまして、4月26日、わが国では、国立医薬品食品衛生研究所(以下、国立 衛研という)食品部において、加工食品中のアクリルアミド測定のための検査法の調査 ・開発を開始いたしました。  その後、これにつきましては、本年度の厚生労働科学特別研究におきまして、国立衛 研の食品部長であられます米谷先生を主任研究者といたしまして、「加工食品中のアク リルアミドの測定・分析及びリスク評価等に関する研究班」を組織して行っているわけ でございます。  5月17日、英国食品基準庁(FSA)が独自に加工食品中のアクリルアミドを測定 し、検出結果を公表いたしました。  6月25日〜27日において、WHO/FAO主催専門家会合が緊急開催されました。日 本からは、廣瀬国立衛研病理部長が参加をされております。  その後、EU、米国政府等が検討結果を公表しております。  今後の予定でございますが、来年の3月17〜21日にコーデックス(国際食品規格計画 )の委員会の食品添加物・汚染物質部会(CCFAC)が開催されます。  また、来年の冬から、再来年の春にかけまして、WHO/FAO合同添加物専門家会 議(JECFA)が開かれて問題についての検討がなされると予測しております。  経過は以上でございます。  それでは、続きまして、「加工食品中アクリルアミドに関する海外のコメント」につ いてご紹介いたします。資料2をご覧いただけますでしょうか。  これは海外のコメントから抜粋したものでございます。FAO/WHOの専門家会合 の勧告は一番左にあります。これにつきましては、後ほど廣瀬委員から詳細にご説明を いただきます。ほかの国の対応との関係がございますので、簡単にこれもご説明させて いただきます。それから、米国、EU、スウェーデン、英国、ドイツの各国の本件につ いてのコメントがありますので、ご紹介をいたします。  まず消費者への勧奨でございますが、FAO/WHOでは、1つは、「十分な果実、 野菜を含む様々な食品をバランスよく取るべきで、揚げ物や脂肪食は適度にすべき」と いうことと「あまり長く高温での加工調理をすべきでない」というふうに言っておりま す。  米国では「新たな知見が得られるに伴い、食品選択と調理法に関して消費者にメッセ ージを伝える」。  EUは、FAO/WHOの専門家会議の勧告内容と同じでございます。  スウェーデンですが、これもFAO/WHO専門家会議とほぼ同じようなことを言っ ておりまして、最後に「喫煙しないことは摂取削減になりうる」ということも言ってお ります。  英国でございますが、「この研究結果は、食生活や調理方法の変更を勧めるものでは ない。我々はバランスよく、様々な果実や野菜を取ることを勧める」ということを言っ ております。  ドイツは、「消費者の信頼は透明性によってのみ得られることから、産業界に対して 製品中のコンタミに関する情報を公開するように求めていく」というふうに言っており ます。  次に摂取量調査を含む暴露調査についてでございますが、FAO/WHOにおきまし ては、このアクリルアミドが「高濃度にできる食品と低濃度で摂取量の多い主食等につ いて濃度データが必要である。暴露のバイオマーカーの評価、測定により、食品からの 摂取と暴露との関係について研究されるべき」ということを言っております。  これに対しアメリカは、「各食品中濃度を測定し、摂取量を評価する」。  EUはFAO/WHOの専門家会合の内容とほぼ同じでございますが、「欧州・世界 的な疫学コホートにおけるエンドポイント解析」も重要であるということを言っており ます。  スウェーデンでは、「非喫煙者で1日約100 μg相当を暴露していると見積もられて いる」ということを言っておりまして、そのうち(食品からは平均35〜40μg、それ以 外は化粧品、飲料水、体内での生成等によるもの)があるということを言っておりま す。  英国では「アクリルアミドのようなDNA損傷性発がん物質への暴露は、合理的に達 成しうる限り低くするべきであると考える」、こう言っております。  ドイツにおきましては、「中年層における暴露調査によると、暴露の約50%はじゃが いも製品由来、約20%がパン製品由来とみられる」というふうに言っております。  次に生成機構、汚染過程の解明でございますが、FAO/WHOでは、「濃度と加工 調理条件との関連が体系的に研究されるべき。食品産業や家庭での加工調理において濃 度を最小限にする条件等が研究されるべき」である。  アメリカでは、「生成機構、摂取低減方法を解明する」ということを言っておりま す。 EUにおきましては、「生成機構を解明する。現時点では、摂取によるリスクの 決定が困難であり、食品中濃度を合理的に達成しうる限り低くすることを勧める」、あ とはFAO/WHOの勧告と同じでございます。  スウェーデンにおきましては、「生成機構を解明し、食品産業の製造過程における濃 度低減法についての研究の進展を期待する」、こういったことを言っております。  英国においても、「生成機構の解明に役立つ研究は何かを明らかにすることが重要。 食品の包装材料からの汚染を防止するため、業界等と対策を図った」ということになっ ております。  ドイツにおきましては、「生成を低減するため、原料選別や製造過程の変更について の研究がなされている」というふうに言っております。  裏を見ていただけますでしょうか。  分析方法でございますが、FAO/WHOでは、「タイプの異なる食品に係る分析法 の研究所間のバリデーションを行うべき。標準品を整えるべきで。日常的モニタリング のための安価で簡便な試験法を開発すべき」ということで、いまだ国際的に統一された ものはないようで、各国まちまちでございます。  毒性等に関する研究でございますが、FAO/WHOは、研究が必要な分野を具体的 にこのように指摘しているわけでございます。  米国におきましては、「毒性学的研究の推進と入手可能な情報を多角的に評価し、ア クリルアミドの潜在的なリスクを評価する」。  EUにおきましては、「食事摂取とグリシドアミド−DNA付加物の生成」の関係に 関する研究を進めるということで、FAO/WHOと同じ内容でございます。  スウェーデンにおきましては、マウスでの経口投与についての実験結果をこのように 出しております。  また、ドイツにおきましては、ラットにおいての実験結果を出しております。  その他でございますが、FAO/WHOにおきましては「すべての関心ある団体を招 き、関連データの共有のため国際ネットワーク『食品中アクリルアミド』を設立すべき 」であるということでございますが、これは先ほど参考資料6にこのことが出ておりま して、今月の18日付でWHOでWebサイトを設けたということの通報がなされており ます。  アメリカでは、「消費者や加工業者に対して、潜在的リスクに関して情報提供し、教 育する。人へのリスクの評価に関する科学的・技術的情報やデータを収集するため公的 ・私的な協力関係を促進する」。  EUは、FAO/WHOが言っていることと同じ内容でございます。  スウェーデンでは、食品産業界と消費者だけに対し、リスク管理に係るアドバイスを 出しているということです。  英国におきましては、国際的研究努力すべてに参加をするということを言っておりま す。  ドイツでは、「消費者の暴露を合理的に達成しうる限り低くするため、2002年8月に 1,000 μg/kgを行動基準量とすることを提案し、製造業者と協力して行動開始した」 ということを言っております。  各国のコメントは以上でございます。 ○ 黒川部会長  どうもありがとうございました。引き続いて、今、ご紹介ありましたFAO/ WHO の専門家会合に廣瀬先生がご出席ということですので、その内容について、どうぞご説 明お願いします。 ○ 廣瀬委員  それでは、会議の内容について簡単にご紹介したいと思います。  会議は、ことしの6月25日から予定では27日だったのですけれども、若干長引きまし て28日までかかったというのが実情であります。  この会議の目的は、先ほどいろいろ説明がありましたけれども、アクリルアミドが食 品中に多量に含まれていることを踏まえまして、まず1つは、アクリルアミドのトキシ スティ(毒性)、疫学的なこと、暴露量、分析法、生成機構、この主に5点に関しまし て、既存のデータあるいは新しく持ち寄ったデータをみんなでレビューして、今後どの ような研究が必要であるかということを検討するということです。  それから、それを踏まえまして、政府、業界、消費者にどのように対処したらいいか ということをリコメンドするというような目的であります。  参加国は、ナイジェリア、ドイツ、アメリカ、イタリア、イギリス、スウェーデン、 オランダ、ノルウェー、スイス、カナダ、フランス、それからアジアからは、私、日本 だけでありました。トータルで総勢23名に、あと事務の方が数名見えました。  会議は主に3日間だったのですけれども、まず最初の日の午前中に事務局が用意しま したバックグランドペーパーというものの紹介がありまして、午後からはトキシスティ のグループ、発がん性のグループ、分析法のグループ、暴露関係のグループに分かれま して、ドキュメントを作成するという作業をずっと続けました。そのドキュメントは、 先ほどちょっと申しましたように、今まで何がわかっているか。今後何が必要かという ことを検討するということでありまして、そのドキュメントの最終的なものは、きょう お配りしてあります資料3がサマリーであります。  その過程で、会議中はこのドキュメントはまだできなかったんですけれども、会議中 にはサマリーレポートというのが大体完成されまして、その中でCONCLUSION S AND RECOMMENDATIONSということで、先ほどの資料2のFAO /WHO専門家会合の項目にありますように分析法で3点、生成機構に関し4点、暴露 に関し8点、トキシスティに関し12点、それだけの指摘がされて降ります。  そのような指摘のサマリーとして、資料2の一番上にある「消費者への勧め」という ものがアドバイスされているということです。  なお、会議中にプレスリリースというものがありまして、これは現地のテレビではか なり大きく取り上げられていたのですが、その中で、今後の研究方法として、アクリル アミドがどのようにしてできているか。がんに関する疫学的な調査、それから、ヨーロ ッパ以外の国におけるアクリルアミドの暴露量、この辺の3点が非常に重要であるとい うようなことが報告されておりました。  現在、進んでいることは、この資料2の一番最後にあります「国際ネットワーク『食 品中のアクリルアミド』を設立すべき」ということで、実際に今この設立がされつつあ るというようなことであります。  簡単ですけれども、以上です。 ○ 黒川部会長  どうもありがとうございました。それでは、今までの資料1、2、3まとめてご質問 とかございますれば承ることにいたしたい、いかがでしょうか。ございませんか。  資料2、一番左がFAO/WHO専門家会合、これが6月ですか、それを踏まえてと いうか、そのことを聞いて、それぞれのところがこういうコメントを出してきたという ことですね。順番というか、その辺、どうなんでしょう。 ○ 南監視安全課長  スウェーデンは発表したところでございますので、そこはスウェーデンの方が早いか なと。あとは、FAO/WHOの見解をもとに各国コメントを出しているのではないか と思います。 ○ 井上委員  廣瀬部長にお伺いするチャンスがなかったんですけれども、この先生にご出席いただ いたこの会議に先立って、英国の食品基準庁がアクリルアミドを測定しているわけです けれども、この関係の報告は、先生のご出席になられた会議では紹介されましたか。 ○ 廣瀬委員  紹介されていると思います。これはスウェーデン以外で分析した結果がかなり集まっ てきましたので、そこは報告されているはずです。 ○ 井上委員  そのときに紹介されたのは、イギリス以外にはどんなところが。 ○ 廣瀬委員  アメリカからもありました。ヨーロッパ関係が当然多かったと記憶しています。デー タを今持ってないのですけれども、帰れば。 ○ 井上委員  ありがとうございました。 ○ 黒川部会長  ほかにございませんか。  それでは、先へ進ませていただきます。アクリルアミド測定・分析を加工食品中にお いて、国立衛研食品部で実施されたということでございます。本日、食品部から米谷部 長、佐々木室長においでいただいておりますので、どうぞ、ご報告をお願いいたしま す。 ○ 米谷参考人  国立衛研の米谷でございます。資料4−1と4−2につきましては、私から説明させ ていただきまして、資料4−3につきましては、佐々木室長から説明させていただきま す。まず資料4−1をごらんください。  そこに食品中のアクリルアミドの分析結果がございます。我々はスウェーデンの発表 がありまして、すぐに食品中のアクリルアミドの分析をしないといけないということ で、分析法の開発に着手いたしました。スウェーデンの方ではLC/MS/MSという 機械を使っているのですけれども、実は我々の部には我々が使えるLC/MS/MSが ありませんので、その代わりとしまして、GC/MS及びLC/MSを使った分析法の 開発に着手いたしました。  そのできました分析法につきましては、資料4−4がGC/MSによる分析法でござ います。それからLC/MSによる分析につきましては資料4−5にございます。  最初にGC/MSができたのですけれども、後の今回、資料4−1に示しております 分析結果はLC/MSを用いて分析したものでございます。  ここにありますのは、スウェーデンが最初に報告したものを中心としまして、油で揚 げるもの、あるいは大量摂取するものを対象としてLC/MSで分析しております。  この表の見方ですが、一番左に食品の分類が書いてございまして、そこに「☆」がご ざいますけれども、そこは海外でも測定されている品目、具体的には先ほどご説明がご ざいましたWHOの専門家会議での報告書の表1で出てくるものでございます。  裏側の2ページの真ん中、少し下の(注)をご覧いただきたいのですけれども、資料 4−1でイタリックで示したものがございます。これは同じ商品名のものを違う日に購 入した、そういうことをあらわしているものでございます。  それから、表でndと書いてありますのは検出限界以下(不検出)ということで9ng/g 以下でございます。それから、tr:トレース量(痕跡量) は定量限界以下ということ で、30ng/g 以下、先ほどの不検出よりも上の9ng/g 以上というものでございます。  表の1ページに戻っていただきたいと思いますけれども、一番上にポテトチップスの 分析値がございます。値の大きい順に並べておりますけれども、一番大きい数字が3,544 ng/g でございます。また、一番小さいなものは467 ということで、同じポテトチップ スにおきましても8倍近い差がございます。  それから、細かい数字を見ていきますと時間がありませんので、例えば500 以上ぐら いのところの品目を見ていただきますと、コーンスナックで1つ535 という値がござい ます。また、かりんとうで1,895 というものが1つございます。そのほか、表側の1ペ ージ目には、ほうじ茶が 567、 538、そういう数字で出ております。  裏の2ページ目におきましては、フレンチフライが 784〜512 というように、これは 4社のファーストフード店で買ってきましたけれども、こちらの方は非常に似たような 値でございました。先ほど一番最初に申しましたポテトチップスには大体8倍ぐらいの 差があったのですが、こういうファーストフード店で購入できるフレンチフライ、フラ イドポテトは非常に似通った数値でございました。  以上が、高濃度といいますか、500 以上で検出されたものでございます。  下の方には液状の食品の値が載っておりますけれども、非常に小さな数字でございま す。  次に資料4−2をご覧いただきたいと思います。  これは先ほどのデータを各国のものと比較した結果でございます。一番下の方の(注 1)と(注2)をご覧いただきたいのですけれども、外国データといいますのは、ノル ウェー、スウェーデン、スイス、英国、米国のものでございます。先ほどのWHOの専 門家会議の報告書レポートの表1からとってございます。それから、ここで(注2)と わざわざ書いておりますけれども、外国のデータにおけます英名での分類がどういうも のかというのは我々なかなかわかりづらかったものですから、そこに書いてございます ように、国立衛研データの該当食品ということで、左の方の海外データ等の分類、これ がすんなり一致しているかどうかというのはちょっと疑問な点もございます。該当する と思われる食品を仮に当てはめたということでございます。  比較のところでございますけれども、平均値、中央値、最小−最大、一番右にサンプ ル数がございます。中央値のところは、サンプル数が偶数の場合には真ん中2つの平均 値でとってございます。このようにポテトチップス以下、大体海外の値と似たような数 字になっているというふうに考えております。  以上が、実際の分析結果及び海外のデータとの比較でございます。  次に4−3に一日摂取量の仮の試算ですけれども、それについて、佐々木室長から報 告させていただきます。 ○ 佐々木参考人  ただいまの個別食品の分析結果をもとにアクリルアミドの一日摂取量を試算いたしま した。資料4−3の表1をご覧ください。  平成12年の国民栄養調査の食品摂取量のデータをもとに、ここに挙げました85品目の 商品について、食品摂取量と先ほどの分析結果のうち、各食品、該当する食品を当ては めまして、最大の値を出した食品の分析値及び複数の試料がある場合には平均値を使い まして、食品摂取量とアクリルアミド濃度を掛け合わせて、その合計値を一日摂取量と 試算いたしました。  実際に分析を行っていない食品はブルーの色で示してある食品ですが、それらについ ては不検出ということで仮定しまして、検出限界の2分の1の値を当てはめて試算いた しました。これらの食品は、高温加熱はされていないものが多く、また一日の摂取量が 比較的少ないものについては分析を今回行っておりませんので、仮の値として5という 数字を入れております。  また、国民栄養調査では85品目について摂取量が出されておりまして、その内訳、複 数の食品を含むと思われる食品について、その内訳については細かい数字が得られませ んでしたので、現段階では、例えば12〜13行目にある「いも類加工品」というところが ございますが、そこにはすべてをポテトチップスとして摂取した場合ということで試算 しております。  また、その数行下の「その他の菓子類」についても同様に、「その他の菓子類」の中 での分類がわかりませんでしたので、一番高い値を与えたかりんとうをすべて摂取した と仮定して計算しております。  また前に戻りますが、「いも類」のところのじゃがいもについても、すべてフライド ポテトとして30.5g を摂取したと仮定して計算しております。その結果、一日の摂取量 としてアクリルアミドとして、2 ページ目の1人当たり、約118 μgというのが最高の 分析値を当てはめた場合の結果です。そして平均値を使って試算した場合は69μgとい う結果になりました。 次に表2ですが、これは個別食品からのアクリルアミド摂取量 を試算したものです。同様に各食品の分析値をもとに、それらの食品を一回に、例えば ポテトチップスですと、50g 摂食したとして、そのときのアクリルアミド摂取量が、こ の場合、7試料を測定しておりまして幅がありましたので、試算しますと、177 μg〜 23μgということになります。分析値の大きかったものは当然摂取量が同じであれば、 大きい値を与えることになりますが、そのページの下の方にお茶のたぐいについて書い ております。お茶ではほうじ茶及び麦茶が比較的高い値が出ておりましたが、例えばほ うじ茶500ml を飲んだ場合、通常のほうじ茶の浸出液に、葉の中に入っていたアクリル アミドが全量溶出されたと仮定して計算した場合の摂取量ですが、500ml 飲んだ場合で 3.2 μg、麦茶の場合ですと1.4 μgという計算になります。  最初のページに戻りまして、これらの試算の結果ですが、今、申しましたように、一 日平均摂取量、アクリルアミドの摂取量は69〜118 μg人/日、そういう数字になりま した。しかし、国民栄養調査に示された食品分類は、先ほども申しましたように、複数 の食品が含まれている項目がありますから、また、実際に食する場合、どういう調理法 がとられるかということはわかりませんので、それらのことを加味して試算を行った場 合には、この範囲から外れることが当然考えられます。  一方、各個人のアクリルアミド摂取量という観点で見た場合には、先ほども申しまし た個別食品の摂取量の試算から想定しますと、一日に300 μgをとるような場合も想定 されるという結果になりました。  以上です。 ○ 黒川部会長  ありがとうございました。それでは、引き続き、追加資料がございますので、事務局 の方からご説明お願いします。 ○ 南監視安全課長  ご説明します。その前に、先ほど部会長の方から、FAO/WHOの専門家会議での 勧告と、各国のコメントの掲示的な前後関係についてお尋ねがあったのですが、今、調 べましたところ、FAO/WHOは、先ほど説明しましたように、6月25〜27日に開催 されております。米国のコメントは9月20日のものでございます。また、EUのコメン トは7月3日のものでございます。英国におきましては、5回ステートメントが出てお りまして、早いものは4月24日、5月17日、6月27日、7月11日、7月25日。ドイツは 8月29日に出ております。  以上でございます。 ○ 黒川部会長  どこが対応が早いというか、その辺、ちょっと心配だった。それでは、どうぞ、追加 資料。 ○ 南監視安全課長  それでは、資料5をご覧になっていただきたいと思います。  これは農林水産省から、アクリルアミド濃度の比較的高いポテトチップス、フレンチ フライ、かりんとうについてのアクリルアミドの摂取量の試算につきまして、実際の消 費量をもとにした試算も行ってほしいという旨の要請がございましたので、当方で、農 林水産省から提供のあった消費量データをもとに、国立衛研の摂取量試算を補正すると いう場合の試算をやって整えたわけでございます。  まずポテトチップスでございますが、平成13年度のポテトチップス供給量:14万6,500 トンでございます。国内産、輸入原料のもの合わせたものでございます。1人当たりの 1日のポテトチップスの消費量でございますが、3.2 gになるようでございます。  これをもとにポテトチップス由来のものをはじき出しますと、最大値を用いた場合、 1万1、341 ng、平均を用いた場合が5,024 ngということでございます。ポテトチップ スは食品群でいきますと、いも類加工品に入るということでございます。ポテトチップ ス以外の消費がすべてマッシュポテトと仮定しますと、マッシュポテトのアクリルアミ ド濃度はndでございましたので、検出限界10ppb といたしまして、その2分の1の数字 を用いた場合、いも類加工品の最大値は、これを足しますと、1万1,392ng 、平均値を 用いた場合が5,075ng ということになります。  同様に、フレンチフライについて試算をいたしますと、供給量が27万9,200 トンでご ざいまして、1人1日当たりの消費量は6.0gになります。同様に計算いたしますと、最 大値を用いた場合が4,704 ng、平均値を用いた場合が3,834 ng。ここでじゃがいもの食 品群の全体を見てみますと、じゃがいもの最大値は4,827 ng、平均値を用いた場合が 3,957 ngになります。  裏を見ていただきますと、かりんとうでございます。生産数量が5万8,370 トン、1 人1日当たりの消費量は1.3gでございまして、最大値を用いた場合が2,464ng 、平均値 を用いた場合が1,019 ngでございます。その他の菓子類というグループでいきますと、 2,522ng 、平均値を用いた場合が1,077ng でございます。  この数字を用いますと、最大見積もりで4万723ng /人/日ということでございま す。平均で2万8,719ng ということでございます。  ちなみにスウェーデン食品庁による食品からの1日平均摂取量は、3万5, 000〜4万 ngということでございます。ご紹介をいたしました。  それでは資料6をご覧ください。  独立行政法人の食品総合研究所が検査をいたしました「市販食品中のアクリルアミド 分析結果」でございます。先ほどの検査機関と同じように、ポテトチップス、ポテトス ナック、こういったところの数字が高い数値も出ておりますし、また、低い数字も出て いるわけでございます。  それから、麦茶、あるいは油揚げもの、こういったところで高い数字、また低い数字 も出ておるといったところでございます。  これに関連しまして、業界から要望も出ておりますので、併せてご紹介をさせていた だきます。参考資料5をお願いします。  財団法人の食品産業センターからの要望でございます。「アクリルアミドに対する対 応について」ということでございます。読みます。  「本年4月にスウェーデン政府から一部食品に発ガン性が高いとされているアクリル アミドがかなりの濃度で生成していることが報告され、食品企業は、大きな関心を持っ てその後の情報収集に努めているところです。  このたび、厚生労働省及び農林水産省におかれては、研究機関の分析結果等が取りま とまった段階で公表されると聞いておりますが、アクリルアミドに関する情報は、その 内容を把握・判断するに優れて自然科学的知識を要するため、誤解や憶測に基づく風評 被害が発生しやすいことに関係業界企業は大きな懸念を有しております。  このため、国におかれては、本件の公表に際しては併せて理解しやすい科学的説明、 諸外国における対応、その他想定問答等を加える等十全の配慮をいただきたく要望する 次第であります。  また、生成過程、毒性評価、製造方法等に関する科学的調査をもさらに進められたく お願い申し上げます」ということです。  裏を見ていただきます。  全国麦茶工業協同組合からの要請でございます。読みます。  「このたび、アクリルアミドの食品における生成について厚生労働省及び農林水産省 におかれては研究機関の分析結果等がとりまとまった段階で公表されると聞いておりま すが、万一麦茶について分析評価をされます場合には、下記の理由による固体麦茶につ いての計測値を用いて単に水で希釈したものとして摂取量を推定するのではなくて、液 体麦茶(麦茶浸出液)そのものについて適正な分析評価をされますように要請します。                    記 1.実際に摂取される液体麦茶は、固体麦茶の希釈液でなく浸出液であること。 2.浸出液を作る過程で、固体麦茶の成分のうち浸出液に移行するのはごく一部であっ  であって、大部分は「だしがら」として廃棄されるので普通であり、単に固体麦茶の 希釈として固体成分の全量が液体麦茶に含まれると推定すると過大推計となること。 (注 :食品成分表で麦茶には含まれないとされている「タンニン」が、固体麦茶から は相当の濃度で検出された例がある。) 3.アクリルアミドは汚水処理剤として用いられることからしても、水中で他の固形成 分に吸着する性質が強いとみられ、実際にはその相当部分が「だしがら」に吸着して廃 棄され、浸出液には移行しない可能性があること。」  こういったことで、ご紹介させていただきました。以上でございます。 ○ 黒川部会長  ありがとうございました。それでは、資料4、5、6まとめてご質問でもございます れば承るということにしたいと思います。よろしいでしょうか、ご質問。 ○ 鈴木委員  1日摂取量を推計されているんですけれども、多分この方法で通常はやられるので問 題はないと思うんですが、ただ、検出されている食品が、例えばポテトチップスである とかかりんとうであるというようなことでして、日本人が平たく均等にいつも食べてい るというような食品とはちょっと思われない。割と若い世代に偏った大量商品があるの もしれないというようなことを感じておりまして、そうなると、推計で最大摂取量を考 える場合には、そうした嗜好性みたいなものも考慮する必要があるのではないかと思っ ているんですが、どんなものでございましょうか。 ○ 佐々木参考人  1日摂取量の試算に用いました食品摂取量といいますのは国民平均なんですね。です から、先ほども申しましたように、いも類加工品に含まれているのはもちろんポテト チップスだけではなくて、こんにゃくとかいろんなものが含まれているわけですが、そ の内訳の数字が現段階でははっきりしてなかったものですから、こういう割り当てに なっていて、ですから偏っているような印象を与えてしまうのですが、細目について細 かく分類して摂取量を掛け合わせていけば、国民平均という形が一応平均値としてはも とまるんです。おっしゃるように、それがすべての人に当てはまるというわけではもち ろんありませんで、それは一方で個別食品のこういう一回での摂取量という値は、85食 品を平均して求めたものの変動の幅よりはるかに大きくなるんですね。ですから、そこ をどういうふうに毒性評価の場合に考えていただくかということが問題ではないかと思 います。 ○ 黒川部会長  そのほか、ご質問とか、全般にわたって、アクリルアミド問題についてのご意見、ど うぞ。 ○ 香山委員  この「NATURE」のブリーフ・コミュニケーションにも載っておりますけれど も、実際にはアミノ酸と糖があって、高温で加熱処理をすれば、アミノリダクト類など ができて、それがメイラード反応を起こして開裂をするということで起こるわけであり まして、それが例えば重合したものがさらに外れて出てきたりということなので、例え ば保存状態であるとか、それがどのような後の処理をされるのか、酸化はどうなのか、 そういうことも含めて、この検討しないといけないだろうと思っているんですけれど も、以上です。 ○ 黒川部会長  ただいまのご意見のように、きょう結論ということより、今後、どういうところをも う少しデータを整理するといいますか、情報を得て考えるかというような、そういうこ とでご意見ありますれば、一番ありがたいと思うんですけれども。 ○ 三森委員  ちょっと聞き忘れているんですが、JECFAというか、廣瀬先生が出席された会議 でのことなんですが、今の資料5の2ページ目で、1日摂取量が最大見積もりで40μg、 平均では20μg/人、そのぐらいの摂取量があるわけですけれども、その6月の会議に おいて、FAO/WHOの専門家会合におきまして、遺伝子を障害する発がん物質とい うジャンルで、本来は域値はないわけですけれども、TDIを求めるとか、そういうふ うな方向性はあったのでしょうか。 ○ 廣瀬委員  これはもともと食品中に非常に広範囲に含まれているということで、TDIを求める とか、ADIを求める、そういう話は全くありませんでした。ちなみにアクリルアミド のNOAELは、神経障害が指標となりまして、0.2 mg/kg ということになっていま す。これは発がん性もあるのですけれども、発がん性の方はNOAELはこれより若干 多くて、たしか10mg/kg 前後だったと思っています。 ○ 三森委員  そうしますと、今のNOAEL、神経毒性を尺度にして、0.2 mg/kg というと、TD Iのやり方はちょっと違いますけれども、簡単に100 分の1を掛けますと2μg/kgと いうことで、今の1 日摂取量は28μgになってしまうということで、事実上もう超えて いるというふうに理解してよろしゅうございますか。 ○ 廣瀬委員  そう理解しております。特に遺伝毒性があることになりますと、セーフティファクタ ーがさらに多くなるということで、かなり我々から見ると余り気持ちのいいものではな いと思っています。 ○ 三森委員  事務局にお伺いしますが、これはアクリルアマイドが、例えばベンツピレンみたいな ものですね。好むと好まざるとに関わらず暴露されているもの、あるいはヘテロサイク リックアミンと同じような考え方で考えざるを得ないのかなと思うんですけれども、そ のようなジャンルと考えてよろしいですか、このアクリルアマイドも。 ○ 南監視安全課長  大変難しいご質問なわけです。私どもも先生がおっしゃるような、ベンツピレンと同 じ分類がされているものと考えておりまして、したがいまして、今後こういった物質の 生成をできるだけ低くするようなことを早急に進める必要があると考えております。 ○ 廣瀬委員  アクリルアミドは、このように生成を低くするという努力をするということですけれ ども、以前に問題になった、先ほど三森先生から話がありましたけれども、ヘテロサイ クリックアミンについては、一時随分問題になって生成を抑えるというようなことをや ろうという話もあったと思うんですけれども、その後、ヘテロサイクリックアミンに関 しまして生成を抑えようというような業界の努力というのは何かされているのでしょう か。 ○ 南監視安全課長  申し訳ございません。その件につきましては、ちょっと私の方で今詳細を持ち合わせ ておりませんので、また、後ほどお送りしたいと思います。 ○ 津金委員  2点あるのですけれども、1点目の質問なんですけれども、たばこからの摂取量は大 体どのぐらいと推計されているのでしょうか。余りデータが、たばこ吸わない人のと か、そういうのはあるのですけれども、たばこから1日1箱吸うとどのぐらいなんで しょうか。 ○ 黒川部会長  事務局の方でデータ持っていますか。 ○ 南監視安全課長  今、スウェーデンからのコメントを見ているわけでございます。まだ、はっきりとは ここで出ておりませんけど、2〜3倍……。 ○ 黒川部会長  廣瀬先生、この分厚い資料にないんですか、たばこからの摂取量のは、全然データ 載ってない。 ○ 廣瀬委員  ええ。 ○ 南監視安全課長  スウェーデンでは、非喫煙者で約100 と言っておりまして、喫煙者については、2〜 3倍ぐらいというふうな記述がここに出ております。 ○ 津金委員  100 の2倍か3倍ぐらい。要するにたばこだけからでも1箱ぐらい吸うと 100〜200 ぐらい摂取するということになるんですか。 ○ 南監視安全課長  参考資料2−3を。 ○ 黒川部会長  2−3ですね、詳しくは。何ページ。 ○ 南監視安全課長  2−3の2枚めくっていただきまして、5ページ目になります。3つ目のパラグラフ でございまして、In the general population ,although not in smokers(who have a level of this adduct 2-3 times the background level) ,the background level has been estimated to account for a daily intake corresponding to approximately 100 microgram per dayというふうに出ております。 ○ 津金委員  ヒトのデータは余りないのかと思ったんですけれども、FAO/WHOの資料3、15 ページにHuman dataがあって、職域による暴露、monomer and polymer の酸性において の暴露者のオキュペーショナル・コホートというデータが2つぐらいあるらしいんです けれども、1つは数が少ないらしいんですけれども、もう1つはそれなりに8,000 人ぐ らいあって、1925年〜1976年ですか、そこのデータに対して、また、さらに84年〜94年 までアップデートしてかなり検出力も高まっているみたいなんですけれども、それを見 ると、発がんという観点から言うと、全がんをエンドポイントにした場合に、9%まで は要するに検出できる研究なわけですね。そうすると多くて、こういう職業によって暴 露していた人たちのリスクは、暴露してない人たちに比べて、発癌全体に関しては1.09 倍という、せいぜい1.1 倍ということになると思うんですけれども、たばこが1.5 倍と か1.6 倍というレベルに比べれば、職業の暴露というものがどのぐらいの量かというこ とは、空気中のものでからしかわからないので、デイリー・インテイク(1日摂取量) はちゃんと比較できないとそこにも書いてありますけれども、どのぐらいの量の違いか わかりませんけれども、発がんに関してみれば、ヒトにおいては必ずしも、たばことか に比べてもかなりリスクが小さいということになります。 ○ 黒川部会長  ありがとうございました。ほかにございますか。 ○ 中垣基準課長  先ほど三森先生の方から、NOAELのご質問があって、NOAELが0.2 mg/kg/ 日だと。先生は、それから考えてみると、通常のように、安全係数を100 と考えると、 2μg /kg/日になると。それが資料5から見て、2μgを超えているのではないかと いうご発言があったかと思いますけれども、資料5は/人でございますから、そういう 意味で申し上げますと、もちろんこの暴露量の評価がもっと精密化すべきだという観点 はいくつもあるのだろうと思いますけれども、この数字をただ単に比較すると、2μg は超えていないということになるのではないかと思います。 ○ 三森委員  0.5 μgですね。ですから、今の仮のTDIよりもずっと低いということになります ね。 ○ 廣瀬委員  ですから安全係数を1,000 とか、そういうふうにすると、かなり怪しいところになる ということですね。 ○ 三森委員  今のベンツピレンみたいなものですね。ダイオキシンと同じような形で、ああいうふ うなものとか、あとはおこげの中に入っているヘテロサイクリックアミン、現にお魚焼 けば、そういうもので出てくるわけですから、それを私たち食べているわけですね。で すから、そういうリスクは現にあるわけですね。アクリルアマイドもそういうふうな形 で考えざるを得ないのかなというのが私の意見です。非常に暴露されているものをエリ ミネートするということはとても難しいのではないかと思います。 ○ 尾嵜食品保健部長  私からちょっと申し上げますと、資料2、各国のそれぞれのリコメンデーションな り、対応についての一覧表、先ほどご説明申し上げました。基本的には、今、三森先生 おっしゃったような、各国ともそういう基本的な考え方に立っているのではないかとい うふうに私どもは考えております。そういう意味で、いかに日常の食生活で、できれば 減らす方がベターなわけですから、そういう方向で1つは個人としての摂取、食生活と いう面から減らす。また、一方では、こういう含まれると考えられる食品については、 できるだけ含まれる量を減らすような方向での研究をやり、また、実際にそういうふう に減らすように努力すべきだと、そういうことをうたっているのではないかというふう に理解しておりますけれども。 ○ 黒川部会長  それでは、時間も大体迫っておりますので、今、部長からのお話ございましたけれど も、今後の対応ということで、事務局の案でもありますればご紹介願います。 ○ 南監視安全課長  各委員の貴重なご意見ありがとうございました。先生方のご意見踏まえて、この問題 に取り組んでまいりたいと思います。それでは、これから厚生労働省の今後の対応につ きまして資料を配付いたします。これにつきましては、本日、この後、プレスリリース する予定でございますので、ご確認をいただきたく存じます。                  (資料配付) ○ 南監視安全課長  また同時に、本件に関しますQ&Aにつきましても、案の段階でございますが、配付 させていただいております。Q&Aにつきましては、厚生労働省のホームページに掲載 する予定でございます。それでは、厚生労働省の今後の対応につきまして、プレスリリ ースのためのペーパーをこれから読み上げますので、ご確認をいただきたいと思いま す。            加工食品中のアクリルアミドについて  本日、薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会毒性部会において、本件に関連して、W HO及び各国政府の状況や国立医薬品食品衛生研究所での調査結果等について報告し、 部会での意見を踏まえ、厚生労働省としては今後、以下のとおり対応することとしたの でお知らせします。 1 消費者に対して、  (1)アクリルアミドについての情報を提供するとともに、十分な果実、野菜を含む    様々な食品をバランスよく取り、揚げ物や脂肪食の過度な摂取を控えること、  (2)じゃがいも等炭水化物の多い食品をあまり長時間、高温で加工調理しないよ    う、厚生労働省ホームページ等を用いて啓発する。 2 厚生労働科学研究班にて、  (1)加工食品中のアクリルアミドに関する健康影響等の検討に必要なデータを引き    続き収集し、そのデータを基に毒性部会にて検討する。  (2)また、アクリルアミド生成抑制についての研究を早急に実施する。 3 産業界に対し、アクリルアミド生成を抑制する製造条件等の研究を早急に実施する  よう要請する。  なお、これらの研究結果等については、本件について取り上げられる次回のコーデッ クす委員会食品添加物・汚染物質部会(CCFAC)やFAO/WHO合同添加物専門 家会議(JECFA)に提出し、国際的な検討に協力する。  以上でございます。 ○ 黒川部会長  Q&Aの方はよろしいんですか、ご説明は。 ○ 事務局  お配りさせていただきました加工品アクリルアミドに関するQ&Aにつきましてご説 明いたします。  基本的な質問を、Q1から、アクリルアミドとは何か、スウェーデン政府の発表した 内容、従来も含めた厚生労働省の対応についてということを中心に、あと、現在の国内 での実測値、海外での実測値などを中心に入れてございます。  それから、さらに参考ということで、各国政府、WHOのホームページにもリンクを するということと、それともう1つでございますけれども、イギリスのFSAの方のQ &Aがかなり内容を具体的にクエスチョンとアンサーをつくっているという状況がござ いまして、こういったものも含めて掲載をしたいというふうに考えております。  ただ、表現等につきましては、もう少し精査をした上で整理しようというふうに考え ておりますけれども、当面こういったQ&Aについて、厚生労働省のホームページに掲 載いたしまして、消費者、その他、製造者等に対して情報提供したいと考えておりま す。 ○ 黒川部会長  ということで、プレスリリース、Q&Aということで、何かご意見でもありますれ ば。 ○ 廣瀬委員  消費者に対してのところの(2)ですけれども、「じゃがいも等炭水化物の多い食品 をあまり長時間、高温で加工調理しないよう」ということですが、実際はアクリルアミ ドはじゃがいも等のでんぷん、アミノ酸、油、この3つが高温で熱せられると出てくる というものですから、こういうふうに書くと、茹でたのもいけないような印象を受ける のではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。 ○ 尾嵜食品保健部長  例えば、具体的に先生から何か表現として。 ○ 廣瀬委員  今、ちょっと見ただけですが。 ○ 黒川部会長  どうぞ、雑談になっちゃったんですけれども、事務局の方、何か対応は。 ○ 尾嵜食品保健部長  こういう文章ではおかしゅうございますか。(2)のところで、じゃがいも等炭水化 物の多い食品を焼いたり、揚げたりする場合には、あまり長時間、高温で加工調理しな い、そういう表現でよろしゅうございますか。 ○ 井上委員  いい案がなくて発言するのも不見識なんですけれど、ご検討になった案そのものは、 温度が重要な要素だという米谷先生の方からのご報告があるので、この方が正確なんで すね。ただ、問題は、プラクティカルにはこの温度に達するのには、煮たりするので は、到底その温度には達しないということがあって、事務局はそれなりに考えられたの だろうと思うんですけれども、揚げたり、焼いたりというふうに限定するのもあれなん で、今、奥田先生と話していたのは、「揚げるなどの高温に達する調理」というふうな ことを取り入れていただくのかなという話だったんですが、高温に達するというところ が一番ポイントのようですね。 ○ 南監視安全課長  ご確認しますけど、「じゃがいも等炭水化物の多い食品をあまり長時間、揚げるなど の高温に達する加工調理を行わないよう」ということになりますでしょうか。 ○ 菅野委員  多分(1)とも絡んでいるのだと思うんですが、(1)はイギリスの問答のQ6、7 に対する答えからきているのではないか。そうすると、この6と7というのは、アクリ ルアミドは避けられないと。だから、一般的にがんにならないような健康的な食事をし てくださいという意味ですね。そこがそういうQ&Aがない状態でぽんときているとこ ろも、本来、誤解、訳わからないなという印象はどうしても出るわけですね。その上で 2がくるものですから、ますます混乱をするということなので、だからといって対案が ないので、また、申し訳ないんだけれども、真意がうまく伝わるような修文ができない ものかとどうしても思うわけですね。すいません、申し訳ない。 ○ 廣瀬委員  何か解説をつけるとか、そういうことはできないですか。 ○ 尾嵜食品保健部長  解説というのはどういう。 ○ 廣瀬委員  なぜ、こういうことをするかというようなことですね。なぜ、長時間、高温で加工調 理しないのかということを、どこか2〜3行でつけ加えたりするとわかりやすくなると 思うんですけれども、確かにこのままぽんと出てくると、なかなか理解できない。 ○ 中垣基準課長  まず、井上先生がおっしゃった件なんですが、資料3、JECFAと申しますか、廣 瀬先生に出ていただいた専門家報告書のレポートを見てみますと、この6ページに、 Chemistry of formationと生成メカニズムについて若干触れておりまして、ここの下か ら2番目のThe few observationsから始まる段落ですが、温度とduration of heat processing が重要なファクターだと書いてありまして、温度だけなのかどうかというの はちょっとわからないのかなと思っております。  さらに、この21ページ、Interim adviceという一番最後を見てみますと、今、廣瀬先 生がおっしゃったことも含めて、この専門家会議は恐らく書かれておって、ですから廣 瀬先生はそうおっしゃったのかと思いますが、Interim adviceの矢印と申しますか、印 の最初、Food should not be cooked excessively ,i.e.for too long or at too high a temperature 、まさしく今、(2)と同じようなことが書かれておりまして、その 後に、However という形で解説みたいなものも書かれておると。  さらに、その下を見てみますと、(1)のところが書かれておりまして、その理由み たいなのが、The information available on acrylamide so far reinforces general advice on healthy eatingと、要するにこの2つを丁寧に訳してしまえば、先生方のご 懸念に答えているのでなかろうか。結局、先生方、この専門家会議と同じことをおっ しゃっているのかなというふうに私考えたのでございますが、いかがでございましょう か。 ○ 井上委員  おっしゃるとおりで、私の方で申し上げたかったのは、油云々ということをわざわざ 入れないで、単純な事実に即した方がいいだろう、この報告書に即した方がいいだろう という趣旨で申し上げました。したがって、そのとおりであります。 ○ 黒川部会長  最終的な修文はどうなったんですか、結局のところ。 ○ 南監視安全課長  事務局としては、この原案を活かしていただいて、Q&Aでもう少し詳しく親切に書 くということでいかがでしょう。 ○ 廣瀬委員  それから、じゃがいもがメインに出てきていいのかなという気もするのですけれど も、じゃがいもだけがいかにも悪者になりそうな感じがして、主に、確かにデータ見て いるとじゃがいもが多いので仕方がないのかなとも思うんですけれども、じゃがいもの 業界にとっては、これはかなり痛手になるのではないかなと、ちょっと心配するんです けれども。 ○ 尾嵜食品保健部長  確かに今、お話ありましたような、WHOの方の報告書もfoodという言葉にしており ますので、そこは変えさせていただきます。「じゃがいも等」という言い方でなしに 「食品を」というようなことで整理をさせていただくと。 ○ 黒川部会長  「炭水化物の多い食品を」と、そういうふうにする。 ○ 尾嵜食品保健部長  はい。 ○ 奥田参考人  「NATURE」の論文を見ますと、少し理由がわかってきて、アスパラギンがアミ ノ酸の中でも、特にアスパラギンがそういう炭水化物と反応してできるのではないかと いうようなことが示唆されるような論文が「NATURE」にも出ていますし、ほかの 学会発表等でもございます。そういったことも学問的にはわかっている中で、言葉を ちょっと考える必要があるのかなというふうに思います。炭水化物が悪いのでは、実は ない。 ○ 永田参考人  奥田先生と同じような意見なんですが、6月のジュネーブの会議のとき以降に、「N ATURE」等にいろんな論文が発表されまして、その中でアスパラギンと還元糖によ る反応というような説が出てきております。それで炭水化物が多いというと、例えばお 米も入るわけなんですが、お米の方からはこういう高い値は、我々はせんべいとかも分 析しましたが、出ておりません。 ○ 井上委員  私、事務局の原案でいいのだろうと思います。これはアミノ酸含有の高いことが理由 で、じゃがいもに検出されやすい事実がありますので、確かにほかのものがどうかとい うことの検査は足りない面がありますけれども、差し当たり一刻も早く国民に現在わ かっている情報を紹介するという意味ではこれでやむを得ないのだろうと思いますけれ ど。 ○ 黒川部会長  だんだん原案どおりというような感じになってきました……。 ○ 尾嵜食品保健部長  対応についてのポイントをこれは書いておるわけでございますので、先ほど私が申し 上げました1の(2)については、「焼いたり、揚げたりする場合には」という言葉を 入れさせていただいて、それであとの文については、こういうことを中心にQ&Aで、 ホームページで、私ども細かいことも含めての詳しい情報をできるだけ提供すると、そ ういう趣旨でとらえていただきまして、そういった啓発を私どもの方でさせていただく ということでご理解いただければと思っております。  先ほど来の先生方のご専門の立場からのご発言については重々そのとおりだと思いま すが、それを頭に置いて、これを直そうと思えば思うほど、文章がますます一般の方に はわからん文章になるというのが正直な私の気持ちでございまして、そういう意味で、 私の方から申し上げたような形でこれを出させていただくと。詳細といいましょうか、 もっと詳しい事柄についてQ&Aで整理をして、できるだけ詳しい情報を国民の方々に ホームページ等で提供させていただくと、そういうふうなことでご了解いただければと 思っておりますが。 ○ 黒川部会長  いかがでしょう。この後、プレスリリースでこれを出すということで、もう時間的に はあれですね。 ○ 廣瀬委員  研究班のこの仕事のことですけれども、2の(2)に「アクリルアミド生成抑制につ いての研究を早急に実施する」とありますけれども、これは当然生成抑制の研究はしな いといけないんですけれども、生成抑制と同時に、毒性をどのように抑えるかというよ うな研究も非常に重要だと思うんですけれども、その点、ここに入れるということはで きないんでしょうか。例えば、ベンツピレンだとかヘテロサイクリックアミン類では、 同時にどういうものを食べさせたら、発がん性が低下するかという研究がかなり進んで いるわけなんですけれども。 ○ 尾嵜食品保健部長  それは、米谷先生、研究班にそこまでお願いをして整理をするということでよろしゅ うございましょうか。 ○ 米谷参考人  具体的に健康影響等に対応していただいている先生がそういうふうにおっしゃるので したら、私の方は特にこだわらないですけれども。 ○ 廣瀬委員  実際にそういう研究を進めているところが……。 ○ 尾嵜食品保健部長  わかりました。そうしますと、(2)のところで、あるいは2の(1)。 ○ 廣瀬委員  2ですね。 ○ 尾嵜食品保健部長  2の(1)でしょうか。 ○ 廣瀬委員  2の(2)だと思いますけれども、「アクリルアミドの生成抑制並びに毒性抑制」と いうことになります。 ○ 尾嵜食品保健部長  毒性抑制について。毒性についての研究を早急に実施すると。 ○ 津金委員  こういう日常生活において共存せざるを得ないような物質に関しては、ヒトの研究と いうものをぜひ促進していただきたいなと。いくつかの海外のコメントでも、職域の疫 学研究とか、そうようなことをあえて示しているように、そういうことをぜひ要望して おきます。 ○ 黒川部会長  よろしいでしょうか。それでは、これからプレスリリースということで、ここでもい ろいろコメントがありましたから、いわゆる普通の方にはわかりにくいところもあるで しょうから、よくご説明願って、それからホームページの方で充実するということにし ていただきたいと思います。  それでは、事務局、最後に何かございますか。大体これでよろしいかと思うんですけ ど、事務局、最後にどうぞ。 ○ 南監視安全課長  以上でございます。 ○ 黒川部会長  そうですか。なければ、それでは、どうもお疲れのところありがとうございました。 これにて終了いたします。 ○ 尾嵜食品保健部長  どうもありがとうございました。                                     −了− 〈照会先〉厚生労働省医薬局食品保健部監視安全課 美上、土井(2477、2447)      TEL:03(5253)1111(代表)