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インターネット等による医療情報に関する検討会
(第4回)


〜医療情報の提供法について〜


2002.10.16


三谷博明
日本インターネット医療協議会
Japan Internet Medical Association


医療情報の提供法について


  • 自治体等公的サイトにおける医療情報の提供法

  • 提供される情報の質の問題

  • 情報の質を高めるための仕組みづくり



「地域の医療機関情報へのアクセス」
に関するアンケート調査


  • JIMA会員 190名 にアンケート
  • 回答者    65名(回答率34.21%)
  • 患者家族  29.23% 医療関係者 69.23%
     

<方法>
自分や家族が病気になったと想定し、居住している自治体等の公的サイトにアクセスしてもらい、医療機関情報へのアクセスの利便性等について質問した。


(詳細結果は http://www.jima.or.jp/JISSEKI/kentoukai2002.html



主なアンケート結果


1 医療機関に関する情報を探す方法は?

 
ロボット型の検索エンジンを利用する 35.38%
Yahoo!などのディレクトリー検索を利用する 27.69%
民間の医療機関案内サイトを利用する 10.77%
都道府県の公的サイトを利用する 9.23%
医師会のサイトを利用する 7.69%
市町村の公的サイトを利用する 1.54%
地域の医療連携病院のサイトを利用する 3.08%

アメリカでは、サーチエンジン39%、ヘルスサイト32%とあるが日本のほうが検索への依存が高い。(2002年7月ジュピター社)


2 都道府県等の公的機関のサイトにアクセスした経験は?

  ・ある  76.92%     ・ない  23.08%

3 医療機関に関する情報が案内されていたか覚えていますか?

 
案内されていたと思う 62.00%
案内されていなかったと思う 16.00%
どちらか覚えていない 22.00%

4 都道府県等の公的機関のサイトにアクセスできましたか?

 
すぐに(5分以内)できた 86.15%
5分以上かかった 3.08%
できなかった 10.77%

5 サイトにアクセスして医療機関に関する情報を確認できましたか?

 
確認できた 94.83%
確認できなかった 5.17%

6 どのような情報が利用できましたか? (複数回答)

 
病院に関する情報 80.00%
救命・救急に関する情報 49.09%
一般診療所に関する情報 47.27%
病気予防、健康管理に関する情報 25.45%
歯科診療所に関する情報 21.82%
緊急性の病気(O-157等)に関する情報 20.00%
一般的な病気に関する情報 16.36%
医師に関する情報 3.64%

7 全体的に情報へのアクセスは容易でしたか?

 
かなり容易であった 49.09%
やや容易であった 34.55%
あまり容易でなかった 10.91%
まったく容易でなかった 1.82%

8 「容易でなかった」と回答の理由は?(複数回答)

 
トップページからの案内がわかりにくい 71.43%
階層が深すぎる 42.86%
(検索などの)機能が難しい 14.29%

9 情報の内容は十分でしたか?

 
・病院に関する情報
  a かなり十分であった 2.04%
b やや十分であった 36.73%
c どちらとも言えない 14.29%
d やや不足であった 18.37%
e かなり不足であった 28.57%
・医師に関する情報
  a かなり十分であった 0.00%
b やや十分であった 8.70%
c どちらとも言えない 8.70%
d やや不足であった 4.35%
e かなり不足であった 78.26%

・一般診療所に関する情報
  a かなり十分であった 0.00%
b やや十分であった 27.08%
c どちらとも言えない 16.67%
d やや不足であった 8.33%
e かなり不足であった 47.92%

・病気予防、健康管理に関する情報
  a かなり十分であった 0.00%
b やや十分であった 8.70%
c どちらとも言えない 23.91%
d やや不足であった 17.39%
e かなり不足であった 50.00%

10 自由意見(一部)

  • 職歴、専門資格や、医師会所属有無などの、客観的な情報を掲載してほしい

  • 簡単に、検索しやすいようにしてください。医師や実績や、得意領域の情報を

  • 利用者の側にたって、ホームページが構成されていないように思われます。また、「ホームページならでは」という情報がみあたらず、「県民だより」などに掲載されている情報となんら変わりません。もっとインターネットやホームページの特性を活かした情報を掲載すべきだと思います。

  • 公的機関ならではの情報が必要だと思う。逆に民間の検索サイトでも掲載されている診療科、時間、などの基本的な情報は公的な機関がワザワザ税金を払ってやる必要はないと思う。例えば、救急車のリアル稼動状況、救急指定病院の本日の当直者名など、より突っ込んだ情報など。

  • 都道府県から提供される情報では、内容量が足りないので、近くの医療機関を探すことは、難しいと思った

  • 健康や医療問題は、市民生活の基本中の基本なので、まして公的機関なら、第三者評価機関を常設してでも、利用者の意見をもっと反映させるべき。利用者が利用しづらい情報は、情報公開に値しない。



比較例 アメリカ ウィスコンシン州政府のサイト

アメリカ ウィスコンシン州政府のサイト

<ポイント>

-- 項目の分類がわかりやすい。
-- 最新トピックがトップページに。
-- 利用者のニーズに応えた見出し。
-- 利用しやすい検索
-- デザインがシンプルで洗練されている。


アメリカ ウィスコンシン州政府のサイト


アメリカ ウィスコンシン州政府のサイト


アメリカ ウィスコンシン州政府のサイト


医師情報の検索ページ

医師情報の検索ページ


詳細な医師情報

詳細な医師情報


Health Canada --- カナダ連邦政府が運営

Health Canada --- カナダ連邦政府が運営


Canadian Health Network --- NPOが運営

Canadian Health Network --- NPOが運営


12,000のリソースにリンク

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情報の質の確保のための基準 Quality Assurance Process

情報の質の確保のための基準 Quality Assurance Process


情報の質のチェックリスト

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医療分野の情報化における問題


1 情報やサービスの質
2 プライバシー、セキュリティ

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