02/06/07 第2回平成14年度糖尿病実態調査企画・解析検討会議事録 第2回平成14年度糖尿病実態調査企画・解析検討会 平成14年6月7日( 金)13:00〜14:28 中央合同庁舎第5号館 5階5号室 専用13会議室 1 開会  高宮補佐  それでは定刻となりましたので、ただいまより第2回平成14年度糖尿病実態調査企 画・解析検討会を開催いたします。委員の皆様方にはご多忙のところご出席いただきま して、誠にありがとうございます。本日、伊達先生と田中先生は、ご都合によりご欠席 とのご連絡をいただいております。高倉生活習慣病対策室長は国会用務のため、本日は 欠席させていただいております。それでは赤沼先生、議事をお願いいたします。  赤沼座長  それでは議事に入りたいと思います。まず事務局より資料の確認をお願いいたしま す。  資料の確認をさせていただきますが、解析検討会の議事次第がございまして、議事次 第に資料番号を書いておりますが、資料1といたしまして実態調査の実施要綱(案) 、資 料2といたしまして糖尿病実態調査調査票(案) 、資料3といたしまして新旧比較表(案) がございます。資料4といたしまして実態調査担当者用詳細説明資料(案) となってお ります。また、資料5といたしまして糖尿病実態調査の集計表となっております。資料 6といたしましてHbA1c の測定及び糖尿病等の区分の(案) がございます。  それから参考資料となりますが、前回もお配りしておりますが、糖尿病実態調査の概 要の速報分ということで、平成9年の調査の概要となっております。資料2といたしま して、広島原爆障害対策協議会健康管理センターの伊藤千賀子先生からご提供いただき ました資料等を、参考資料2とさせていただいています。また、参考資料3といたしま して、疫学研究に関する倫理指針の(案) でございますが、そちらをお示ししてございま す。以上でございます。 2 議事  (1) 平成14年度糖尿病実態調査実施要綱、調査項目、調査票について   及び(2)担当者用仕様細説名資料について  赤沼座長  ありがとうございました。それでは議事に入りたいと思います。まず最初に、「平成 14年度糖尿病実態調査実施要綱、調査項目、調査票について」、これの説明をお願いし ます。  高宮補佐  それでは資料1をご覧ください。調査の実施要綱ということでございますが、前回、 疫学研究に関する倫理指針の案の記述に即した記載を7.の調査票等に関する秘密の保 持を踏まえた記載が必要ではないかという委員のご指摘を踏まえまして、7.の記載を 調査票等に関する秘密の保持。「この調査は、心身の状態や周囲の環境、生活習慣につ いて具体的な情報を取り扱うとともに、多数の関係者が携わるという特色を有すること から、対象者に係る情報を適切に取り扱い、その個人情報を保護しなければならない」 といった記載といたしました。ここが変更点でございます。  次に資料2をご覧ください。資料2ですが、前回の検討会、それからまたファックス でいただきましたご意見をもとに、調査票を整理させていただきました。先日お送りし た調査票からまたさらに整理させていただいておりますので、変わった点につきまして は下線を引いてお示ししております。  おめくりいただきまして、質問1ですが、国民の糖尿病に関する情報源が把握でき る。また質問2で、糖尿病に関する知識を聞いておりますので、その情報とクロス集計 することで、知識の有無とその情報源を明らかにできるというような考えかから、提示 させていただいております。前回ご指摘いただきました健康教室、講習会などは、地域 の保健所などで行われているか、あるいは職場で行われているかなどが分かるようなか たちで整理させていただいております。  質問2に移りますが、質問2につきましては前回は複数回答の調査票を用意しており ましたが、各項目について回答できるような形にしたほうが、回答率が上がるのではな いかというご指摘をいただきまして、調査票を整理いたしました。国民の糖尿病に関す る知識の有無を把握するということから、糖尿病の方もそうでない方も含めた方々の知 識を調査いたしまして、糖尿病の状態とも併せて集計し、知識の状況を明らかにしてい きたいというふうに考えております。  この知識に関する項目はかなり整理させていただきましたので、読み上げさせていた だきますと、アといたしまして「正しい食生活と運動習慣は糖尿病の予防に効果があ る」。正しいに○を付けていただくのが正解とさせていただきたいと思っております。 イにつきましても、「血のつながった家族に糖尿病の人がいると、自分も糖尿病になり やすい」。これも1が正しいということにしていきたいと思っております。ウですが、 「糖尿病になっても自覚症状がないことが多い」というものに対して、正しいという回 答となっております。  エでございますが、「太っていると糖尿病になりやすい」というもので、これも1が 正しいということになっております。オといたしましては、「糖尿病の人には血圧の高 い人が多い」ということで、これも1が正しいということになっております。それから カでございますが、「糖尿病の人には血液中のあぶら(コレステロールや中性脂肪) の濃 度が高い人が多い」というもので、これも1が正しいということになっております。  キでございますが、「軽い糖尿病の人でも、狭心症や心筋梗塞などの心臓病になりや すい」というもので、これも1が正しいというような回答となっております。ク、「糖 尿病の人は傷が治りにくい」というような質問に対しまして、1の正しいというのを回 答というふうに考えておりますが、この調書項目の設定あるいは文言で正しいかどうか も含めて、また再度、ご意見をいただければと思っております。  次のページをおめくりいただきまして、質問3。前回の第1回の検討会でお示ししま した近隣地域の糖尿病について管理できる場所という施設に関しましては、質問6にお 示ししておりましたが、全員に回答していただくというような整理から、質問3のほう に場所を移しましてお示ししております。「ご自分の住んでいる近隣地域に以下の場所 がありますか」という設問にいたしまして、それぞれに回答していただくというかたち で、「糖尿病について相談できる適当な場所」。2番といたしまして「治療を行うため の適当な医療機関」。3番目といたしまして「運動を行うための適当な場所」というこ とで、これは体育館、スポーツクラブ、ジョギングのためのコースなどということで、 具体的な例示を挙げております。それから前回「食事指導が受けられる」というように 記載をしておりましたが、「食生活について相談できる適当な場所」というような表現 に変えまして、これも保健所、保健センター、医療機関などということで、具体的な例 示を挙げさせていただいております。  次に質問4に移りますが、質問4につきましては、「検診などで検査を受けたことが あるか」という回答のうち、「ある」という方に、「どこで検査を受けましたか」とい うような設問にしておりましたが、選択肢を整理していきましたところ、どのような機 会に検査を受けたかといった、そういった場所ではなくて、機会というような捉え方の ほうが適切ではないかというご意見がございまして、このような形に整理させていただ いております。また医療機関というような項目は、医療機関で行う検診も含むというこ とで、住民検診の中に整理させていただきました。そのほか質問4につきましては、特 に変更点はございません。  次のページをおめくりいただきまして、質問5でございますが、前回、事務局案とし て「糖尿病の治療を受けたことはありますか、どのような治療を受けましたか」という 回答のなかに、禁煙指導を入れさせていただいておりましたが、糖尿病の治療は受けて いないけれども、禁煙指導を受けているというような方が、逆から糖尿病の治療を受け たことがあるというふうにご回答いただきますと、前回の調査から推計して出す数と異 なる可能性があるということから、この調査項目といたしましては、前回の平成9年の 調査と同じ文言を使った回答選択肢を設けたいということで、同じ質問というふうに整 理をさせていただきました。  また質問6でございますが、質問6につきましても、質問に関しては平成9年の調査 と変更点はございませんが、質問の回答選択肢が( あり、なし) というような順番に なっておりまして、これはご指摘いただきまして、これまで( なし、あり) の順番でし たので、こちらも( なし、あり) としたほうがいいのではないかというようなご意見が ございまして、このような形とさせていただきました。資料2につきましては以上でご ざいます。  次に資料3をご覧ください。こちらは新旧比較表となっております。なお、平成9年 度の調査時に調査した糖尿病の家族歴、過去の体重歴は糖尿病の成因を明らかにする上 で非常に重要な項目でございますが、前回その調査結果を明らかにいたしまして、関係 者にインパクトを与えたということと、今回は糖尿病対策のためにさらに一歩踏み込ん だ結果をもとに施策を進めたいという観点から、今回は削除といたしたいと考えており ます。  赤沼座長  それでは資料1〜3までただいまご説明をいただきましたが、お手元の資料にアン ダーラインが引いてあるところが、ただいまの説明がございましたように、いろいろ検 討してこのようにしたというところでございます。何かご意見をいただけますでしょう か。  櫻井委員  要綱というのは、誰に?  高宮補佐  実施要綱は実施する際のこれが基になりまして、都道府県の方々にお示ししていく。  櫻井委員  都道府県ですか。7.に加えた個人票を保護しなければならないと言うのは、誰に対 して言うのかなと思って。  高宮補佐  これは調査に関係する者に対して言うということになります。  櫻井委員  調査者は誰がか分からない。対象者に係る情報を適切に取り扱って保護をするのは、 誰なのかというのは、調査を担当する者ですか。  高宮補佐  調査に係わる者はという文言を入れた方がよろしいでしょうか。  山本委員  他の文章でも何々とする、何々とするとなっているのだけれども、ここだけなんかな らないと言っているから、なんか変なのですね。  櫻井委員  そうなのです。だから質問したのです。ならないという以上は誰に対してかを言わな いと、わからない。  高宮補佐  保護するものとするというように変えさせていただきます。  山本委員  そうするとここに、調査に係わる者は保護するものとするというのが、感じが読める のですが。  高宮補佐  はい。  赤沼座長  ありがとうございました。他にどなたか。  櫻井委員  ちょっと教えてほしいのですが、調査票の質問2の、「血液中のあぶらの濃度が」と いうのは確かに正しいのだと思うのだけれども、これは前は何だったのかな。  高宮補佐  前回は特にお示ししていなかったのですけれども、死の四重奏を勘案した記載をとい うことで、新しい項目として入れさせていただきました。  櫻井委員  というのは言い方としては、これは正しいのだろうけれど、濃度が高いって普通は言 わないような気がする。  赤沼座長  コレステロールが高いで通じますね。  櫻井委員  これは一般の人への言葉だから、医学用語と言うのだったら、太っているという言い 方もおかしいし、下の傷も医学的には創だと思うから、一般の人が分かるためには「あ ぶらが多い」。  赤沼座長  あるいはもうコレステロールや中性脂肪で。  櫻井委員  そう。多い少ないでいいのではないかなと。濃度が高いというのが言い方としては正 確なのかもしれないけれど。  山本委員  あぶらという表現よりも、結構いま善玉コレステロール、悪玉コレステロールで、一 般の方もコレステロールがという時代になっている気がします。  赤沼座長  コレステロールで一般の方にも通じる。  櫻井委員  あるいは血液中のコレステロールが高い人が多いとかだけでいいのじやないかな。濃 度が高いって、それが正確なような気もするけれど。確かに血液中のコレステロールが 高いというのは、意味が本当はおかしいのかもしれないね。標準値より高いとか何か、 正確に言えばそうだろうけれど、そこまで言わなくたって。  高宮補佐  コレステロールや中性脂肪が高い人が多いということであれば、濃度は必要ないかと 存じますが、あぶらが高い人が多いですと変だということで、あぶらが多い人が多いと いうことになりますと、多いという言葉が重なると考えました。  山本委員  あぶらを取ってしまって、血液中のコレステロールや中性脂肪が高い人というか、い まはコレステロールがもう一般的によく知られているのですね。  櫻井委員  一般の言葉で聞いているわけでしよう。太っている人はとか、傷がとか言っているわ けだから、創だとか肥満とか言っていないから。  赤沼座長  他にいかがでございましょうか。  櫻井委員  次の質問3のところは、これは新旧対象表というのがあるのだけれども、この前を見 ると。今のご説明の説明資料にあったのですけれども、糖尿病について相談できる適当 な場所とはといって、説明のほうには適当な場所とは何とか書いてありましたね。  高宮補佐  資料4の2ページです。  櫻井委員  適当な場所とは、本人の居住地域において、保健所、保健センター、医療機関など本 人が主観的に適当な場所があるとするときは、あるに○をつける。これだったら、カッ コのなかに入れてはいけないですかね。何故なら、下にはそれが書いてあるのに、ここ はカッコがなくて説明者に言えというのは。ここのところにはカッコして、糖尿病につ いて相談できる適当な場所( 保健所、保健センター、医療機関など) と書けばいいのじ やないかなと思ったのですけれども。  櫻井委員  1のところはカッコの説明がなくて、説明書の担当者にこの1はそういう意味だとこ こで説明しているのだけれど、それだったら3も4もこのカッコが要らないので、統一 性がないということを言いたいわけ。もし1のやり方でいくならば、3のところもカッ コを取ってしまって、説明のところに運動を行う適当な場所とは、本人の居住地域にお いて体育館、スポーツクラブ、ウォーキング、ジョギングのためのコースをなど言うと いうのを説明に入れておけばいいし、どっちかにしないと、片方は説明に入っていて、 片方はカッコに入っているというのは、統一性がないと思うのです。  赤沼座長  統一性ということ。ちょっと細かいところですけれども、これは入れておいたらいい のではないでしょうか。  各委員  入れておいたほうがいいと思います。  赤沼座長  統一性を保つ。  門脇委員  糖尿病について相談適当な場所といっても、イメージが浮かびにくい。  櫻井委員  ならばそう言っておいて書いておいて、ごちゃごちゃするから。  高宮補佐  デパートの相談所ですとか、何かそういったものも含むと考えております。  櫻井委員  だからこそなおさらここに入れておいたほうがいいのではないかと。不都合はないで しょう。  高宮補佐  はい。  櫻井委員  などだから。非常に細かいのだけれど、次の2は、ここだけ急に場所が医療機関に なってるのを、適当な場所と書いてカッコして、診療所、病院と書いてあるのはどうか なと思ったのだけれどね。そうすると場所で聞いているわけではない。  高宮補佐  はい。  櫻井委員  何となく場所ではなくて施設なのだよね。だけど場所で聞いているのだから統一して しまえばいと思って、2番は診療所と医療機関というのを、ちょうどここで説明してお いたら、医療機関が上にも下にも出ることになるのだけれど、3の医療機関というの は、診療所というのは分からないことがある。あと医療機関は病院だけだと思っている 人が多いのだけれど。  山本委員  だからこれは医療機関で統一しましょうということに多分なったのだと思うのです ね。この前はバラバラだったからということで。だから別に医療機関で分かると思いま すけれどもね。カッコ、医療機関。  櫻井委員  いや、場所で統一しようと。医療機関というか診療所、病院。  山本委員  医療機関以外は想定されるものは、治療の場合はないということでいいのですかね。 医療機関などいう言い方はできないのですかね。  櫻井委員  治療する医療機関でないものってあるかな。  山本委員  だから想定されないですかね。  櫻井委員  だから適当な場所で病院・診療所としたらどうかなと思ったのです。  山本委員  どうしますかね。病院と診療所をあえて全部医療機関に統一したのだと思うのです ね。  赤沼座長  その2つを含めて、両方を含めてやったのですかね。  田嶼委員  大切なことは、これを読んだだけで、説明をうけないで記入する方が多いということ です。だから、みんなが正しく理解してもらわなくては困るのです。そうすると今まで のお話のように、すべて”場所”にしたほうがいいと思うし、2番目も適当な場所とし て、診療所と病院というふうに書いたほうがいいと思うのです。というのは2番目につ いては、食事療法も運動療法も、糖尿病の治療の根幹ですから、4番、3番にオーバー ラップする場所をイメージする人がいるかもしれない。したがって櫻井先生のご意見に 私は賛成です。場所ということに。  櫻井委員  いわゆる医者というか。  田嶼委員  医者がいるところ。  櫻井委員  保健指導かどうか知らないけれども、そういう治療をしているかというのをおそらく 聞いているのでしょう。食事の指導だけ受けているというのもやっぱり入れるのかね。 医者のいる所に通っていれば入れるのですね。  田嶼委員  いや、ですから、そこを混乱させないために、2番は場所として診療所と病院という ふうにカッコして書いてしまったほうがいいのではないか。  櫻井委員  そこはだから分かれているのね。そういう意味ならそれでいい。  山本委員  でも医療機関は全部病院、診療所と統一してしまう手はありますよ。質問1から全部 医療機関のことを、医療機関は病院、診療所に統一してしまう方法がありますよ。  田嶼委員  そうすると病院、診療所以外の医療機関というのは、健診センター?  赤沼座長  それではそれ以外のものでないかということですね。  櫻井委員  それでは困るわけでしょう。保健所とか保健センターを医療機関と見なすかどうかと いう話で。  山本委員  少なくともここで、医療機関は病院と診療所を想定していると思いますけれどもね。 そうしないと。  櫻井委員  だから内容を知ろうというのなら、そういうのをはっきりいえば医師が、医師がとい うのは本当は定義にならないかな。つまり保健所で糖尿病の個別の保健指導を受けてい るのはここには入れないとすれば、診療所・病院と書いたほうが分かりやすいかなと思 う。でも診療所・病院だって、食事指導だけしているのもあるわけだから。でもそれは そういう切り口でいいのですよ。  田嶼委員  場所を聞いているから。  櫻井委員  場所なのですね。だからこの治療をどう取るかですね。治療を薬剤は使うか使わない かは別にして、医師の管理下にあるかという意味で2番を使っているのですかね。つま り場所を聞いているという設定からいくと、その場所が診療所と病院であればという言 い方があるのじゃないかな。そうすれば限定ができる。例え指導している人が医者だろ うと保健婦だろうと、場所が保健所であれば、ここには入れない。  岸本委員  質問3そのものが、その人の住んでいる近隣の地域の資源を聞いているわけですか ら、先生方のおっしゃるように、場所と聞いて、ここは医療機関に限定したらいいので はないかと思うのです。  高宮補佐  それは医療機関という記載のほうがよろしいでしょうか。それとも診療所・病院とし たほうがよろしいでしょうか。  櫻井委員  それを分かりやすくするために、診療所と病院とここは言ったほうが。  山本委員  そうすると、他のやつもみんな病院・診療所で統一しましょうかという話になるので す。  高宮補佐  はい。  櫻井委員  つまり医療機関というと漠然とするから、他はそれで構わないのじゃないか。  山本委員  いいえ。質問1の場合は、8番、保健所・保健センターと言っているようで、12は医 療機関と書いてあるわけですよ。これはどうしてかというと。  櫻井委員  どこどこ?  山本委員  質問1で、8で保健所・保健センターとやっていて、これを12は医療機関としている のですね。これだと12は医療機関ではなくて、病院・診療所というふうにした方がい い。ここで医療機関は全部病院と診療所に限定したほうに全部統一してしまうというほ うがいいのかもしれません。いまもし質問3で、これを病院・診療所という例示にする のであれば。  赤沼座長  どうもこれは、医療機関というのは病院・診療所のことを言っているようですね。保 健所、保健センターは別にこう書いてあるから。そこはもう病院・診療所と書き直し て、医療機関。  山本委員  これは多分、この前の時に病院、診療所と医療機関が入り乱れていたので、どっちか に統一したほうがいいですよというのが、私がこの前メモで出したやつですよ。そこで 統一していただいたのですけれども、その統一を医療機関というあいまいなものを使わ ずに、全部、病院・診療所ということで全部統一してしまうという手がある。何から得 ていますかというのに、健診・人間ドッグから得ていますというのはおかしいですね。 おそらく1番についてはね。  高宮補佐  はい。病院・診療所といたします。  田嶼委員  2番はですから、山本先生がおっしゃったように、病院・診療所と。  櫻井委員  ドッグなどの機会を。  赤沼座長  どうですか。それでいいですか。ではそういうふうにしましょう。  田嶼委員  ちょっと伺ってよろしいでしょうか。この質問3の(1)と(4)というのは、カッ コの中は結局、選ぶ場所はまったく同じになるわけですね。とするとこの質問からどう いうインフォメーションを得ようとしているのか。ちょっと分からないような気がする のです。  赤沼座長  1と4ですか。  田嶼委員  ええ、1と4。  赤沼座長  4は食生活、1は糖尿病という疾患の説明を受けると。  櫻井委員  4は糖尿病の食生活ではないですね。そうすると全般なのですね。3は運動全体だ し。そういうふうに分かれる。  田嶼委員  ああ、なるほど。  高宮補佐  これは予防の観点からの項目です。  赤沼座長  肥満とか。  櫻井委員  質問の仕方として3、4、1、2のほうがいいのかな。まず何となく一般に聞いて。  4、3、1、2ですね。  各委員  4、3、1、2ですね。  櫻井委員  診療を行う場所と性格を聞いておいて、それから糖尿病について聞いたほうがいいか もしれない。  赤沼座長  それではよろしゅうございましょうか。  山本委員  質問4のところの、これはだから前回の調査と同じところなのですが、糖尿病の検査 といった時に、尿糖、血糖といった場合に、この前、私の提案に拘るわけではないので すけれども、尿糖といってもピンと来ない。だからおしっこの検査が、あれは尿糖を見 ていると思っていない普通の人というのは、結構いるのではないかなという気がしてい て、ここでは例えば糖尿病の検査である。例えば尿の検査や血糖の検査としたらどうか というのは、この前メモに書かせていただいた提案だったのですね。いわゆる尿の検査 といった場合に、糖を見ない検査ってまずないですね。例のペロットをつけるやつで。 そうするとそういうふうにしたほうが、あ、そこはおしっこの検査なら受けたことがあ るわといって、なるのじゃないかなと。  赤沼座長  もう1回言ってください。  山本委員  これまでに健康診断などで、糖尿病の検査である尿の検査や血糖の検査を受けたこと がありますか。  赤沼座長  どうでしょうか。もっと具体的なのがあるかな。  田嶼委員  これは平成9年に含まれていた質問ですね。  山本委員  同じ問いです。  田嶼委員  平成9年にあった設問は、私はできるだけ変えないほうがいいのじゃないかなと思う のです。  山本委員  それでポイントは何かというと、この前、ここはだから皆さんに拘るわけではないと 言ったのは、これは前の時の検査を受けているという人の数が、私は何か少ないという 印象を得て、それはもしかしたらという話で、結局、もしかしたらそれがみんな尿の検 査ということと、尿糖の検査ということがピンと来ない人が、「えっ、尿糖、分からな いな」ということになって、「ない」にしている人がある程度いるのじゃないかなと。 だからもしかしたらこれをいま言ったように変えることによって、「ある」という人が 増えるかもしれないのですが、結局、尿のおしっこの検査がああいう糖をチェックして いるかどうか知らない人って、結構多くて、ましてや正常だった場合はみんな認識して いませんから、普通のまったく健康診断に興味のない、単に受けろと言われているから 受けていますという人の場合は。  田嶼委員  先生のおっしゃることは分かりますけれども、断面調査として一番正確な情報を得た いという考えに立つのだったら、先生のおっしゃったように変えた方がいいし、この推 移を見るということに主眼があるのだったら、かえって把握率が高くなる方向に動くよ うな変え方をしない方がいい。目的は何なのかということで決めればいいのではないか と思うのですけれど。  山本委員  ただ目的が、私は細部には拘らないのですけれど、結局、前回のほうがいわゆる普通 の方が誤解する調査方法であったことを、では今回も誤解するようなかたちで継続しま しょうという判断と、少しでも誤解が減るように、だからこれはまた次の起点にして、 また5年後にこれをやるでしょうから、そうすると前回と今回ではできないけれども、 今回と次回はより的確な数字としての誤解を生んでいないデータを使えるのではないか という意味です。  赤沼座長  どうですか。これは厚生省として、過去との連続性とか。  高宮補佐  それは一応連続性を、この「どのような機会に」というところは変えたのですけれど も、その下の検査の結果はどうでしたかという以下の部分が、「健康日本21」のベース ラインデータで使っている該当する部分ですので、そういう観点からは、今回と前回が 比較できるようなかたちにさせていただきたいなというふうに考えております。  山本委員  最後は厚生省の判断で、(笑)私はそういった意味で。  赤沼座長  より正確ではあるけれども、連続性ということも加味してというお考えのようです ね。  山本委員  だから誤ったというか誤解を生むやつをやってしまったのだから、これから誤解がな くて、ずっと行きましょうよというのも、1つの政策反論ではあると思うのですけれど も、ただ、結局何故かというと、私は普通の方で糖に異常があったよということを知っ た人は、多分この後、「あ、これは尿糖を見ているのだ」と。普通、正常のマイナスに なった場合に、何を見ていたかまで分かっていない場合が普通の人は多いと思うので す。おしっこが正常だったとしか多分分かっていないので、その時にだから受けたこと は少なくともその人は「なし」に○をしてしまう人がいるというのはね。だから少なく なる。だから前回の実はデータが、1回健診を受けた人が少ないデータが見えているよ うに僕は見えている気がするのだけれど、それは実は誤解を生む設問肢だったために、 実態を反映していなかったのではないかと。今度は本当の意味での実態を反映するかた ちというのをやったほうが、正しい健診を受けている人の数を把握できるのではないか という。だから前回とは比較できないけれども、今度また5年後という時には比較でき るのではないかというのが私の意見です。  赤沼座長  連続性をどういうふうに読むかということですね。読むというか、保持するかという ことですね。  山本委員  ええ。だからできれば正しい数字のほうが。僕は前の数字が低くでているのではない かという認識のもとでいまやっている。  赤沼座長  それはどうでしょうか。低くでている。  櫻井委員  今度はそこの比較をやめるということで、分析の時にこれがもし多くなっても、それ は比較しないということを前提に、変えるなら変えるということですね。受けている人 のパーセントが増えても、5年経って受ける人が増えてきたというような分析をしては いけないということですね。  山本委員  そうです。おっしゃるとおり。だからそういう評価をするのであれば、私もあれです が、そういう評価をしないというルールであれば、数字が増えたことについては、今 回、調査の聞き方に追加したので、前回と比較できるものではないということを調査結 果のほうにコメントすればいいので。  赤沼座長  どっちをとるか、厚生省としてはどうですか。  正林補佐  厚生労働省としては、これが「健康日本21」のベースラインデータで1回使ってし まって、いまご指摘のとおりのような気はするのですけれど、1回ベースラインで使っ てしまうと。  山本委員  ただ厚生省としてみれば、増えた、増えたといって評価に使ってしまえばいいので す。委員会としては納得しないけれど、厚生省は「数が増えた、パチパチ」というふう に使ってもらったらいいのじゃないかなと、私は思うのです。だって少なくとも健診の 数が少ないということを自慢できないのだから、健診をそれだけ受ける人が多いという ことは、巷説では数字が増えるということにおいては、デメリットは全然ないと認識す るのだけれど。まして実態はそっちのほうが実態であって、前回のデータが低く出過ぎ ていただけではないかなというのが私の価値認識なのです。あとは委員長と事務局に預 けます。  赤沼座長  非常に強いご意見を山本先生からいただいたのですが、それを確認して、また厚生労 働省の考え方もあるでしょうから。  櫻井委員  そういう意味では、この資料4の担当者用のところには、山本先生の趣旨が実は書い てしまってあるね。「尿検査を受けたことがある場合は、尿糖を測定したと考えられ る」という、これは担当者に「考えなさいと」言っているわけでしょう。  山本委員  実際にこの前の場面で、会場ではこう言って一々逐一説明する場はまずないので、い くら調査をする人が分かっていても、肝心な○をつけるご本人が理解していなかったら 意味がない。  櫻井委員  例えば「尿の検査をしたことはあるのだけれども、分からない」といったら、「それ はやったことにしなさいと答えなさい」みたいなことがここに書いてある。逆に山本先 生が言ったように、黙っていてやるとこういう説明がついているから少し○が多くなる から、厚生労働省は同じ質問でも増えたと。本当はよく聞いてみると、担当者が「尿検 査は尿糖検査でいいですよ」みたいに言っていたとか。  山本委員  健診をやっているかはパチパチパチでいいけれど。減るんだったら厚生労働省で目標 設定を低くでたらどうしようというわけだけれど、増えるという話は少なくとも非常に 得なのじゃないかなという私の個人的な見解です。(笑)  赤沼座長  ありがとうございました。そのご意見を参考にして進めてください。それでは時間の あれがありますので次に行きたいと思いますが、いまのご意見をいただいて、これを確 定していきたいと思います。  高宮補佐  質問2のほうを、これは一応全部正しい答ということで整理させていただいているの ですけれども、いま一度ちょっと読んでいただいて、正しいということでよろしいかを 確認していただきたいのですが。  櫻井委員  1に○をつけたら、みんな正しいと。  高宮補佐  試しにやっていただいたのですけれども、意外とそうでもなかったのです。  櫻井委員  あ、そうですかね。全部1のわけはないと思って2に行ったり。  門脇委員  これは全部正しいという回答になるようにできているわけですが、それが糖尿病に関 する理解を見る設問としては適当なのでしょうか。つまり、最初いくつか正解を知って いると、これ全部左に○をつければいいというふうにつける可能性があるのではないか なと思うのですね。  高宮補佐  ちょっとテストしてみたのですけれども。  門脇委員  そうはならなかったですか。  高宮補佐  ならなかったのです。  門脇委員  そうですか。なんとなくこれは実際よりも正しいというものにつけるものの割合が増 えるような設問になっていると思いますけれども、もしそれでよいのでしたら、もちろ んそれでいのですけれども。  高宮補佐  これはもう間違っていない記載ということで、よろしいでしょうか。  門脇委員  記載自身は正しいのですけれども、全部左が正しいというのに○をつけさせること が、この糖尿病に関する知識を正確に把握する設問として妥当だと思わないのですよ ね。国家試験ではこういうような設問の仕方をすれば、悪い設問だということになりま す。  高宮補佐  間違っているものも混ぜたかたちにしたほうがよろしいでしょうか。  門脇委員  それが、普通の試験の仕方ですよね。  櫻井委員  8つあったら、1が正解が3つで、2が3つで、3が2つとか、バラしなさいとかい う。  門脇委員  これが試験であればそうなのですけれども、これはまた目的が少し違うので、どうな のかなと思うのですけれども、それは厚生労働省の考え方だと思います。  櫻井委員  直すとしたらどうすればいいですか。何か正しくないものを入れて、自覚症状がある とか。  田嶼委員  門脇先生がおっしゃっていらっしゃるのは、聞いている項目が具合が悪いということ ではなくて。  門脇委員  全然ないです。  田嶼委員  ”正しい”という解答が並んでしまうということが具合が悪いということですね。  門脇委員  この目的は要するに糖尿病に関する正しい理解を持っているかどうかということを、 正しく把握したいということですね。  田嶼委員  ですからこういう設問になってしまうと、迷ったとき、まさか全部左じゃない、と 思って、右につけてしまう人がいることになって、わけが分からなくなる。  櫻井委員  そういう疑い深い人がいる。  田嶼委員  そうすると、このなかで間違っておかしくないのは、おそらく3番じゃないかと思う のです。糖尿病になると自覚症状がある。必ず自覚症状がある。必ずというのはありえ ないというふうに理解してもらう。  松岡委員  否定文の設問というのはしないほうがいいと言いますね。  田嶼委員  糖尿病になると自覚症状がある。糖尿病の人は自覚症状がある。それで間違いにした らどうですか。  山本委員  正しい、間違いが半々ずつに。  門脇委員  ある場合もあるし、ない場合もある。  櫻井委員  これだったら全部正しいかどうか分からないね。おそらくこれに「どちらとも言えな い」という答があったら、みんな「どちらともいえない」と先生方は書くね。例外を頭 の中に浮かべるから。(笑)  赤沼座長  考え過ぎてしまうとね。  門脇委員  前回、この設問はなかったのですね。新規なのですけれども、私が申し上げている意 味は、左が全て正解となるように並べられているのはどうかという意味なので、例えば アとかイは多くの人が左が正しいと思うと思うのですね。そうするとみんな分かってい なくても、全て左に○をつけてしまう人がいるのではないかなと。  高宮補佐  試しにやっていただいた印象ですと、アは○をしていただいても、イ違うというふう に回答される人がいらっしゃいまして、あと分からないというところにも○を。  門脇委員  けっこうバラけますか。だとすれば、この並べでも構わないと思います。  赤沼座長  それではいいかもしれませんね。実際にそれをやってみたのだったら。  松岡委員  あとエ.ですけれども、「太っていると糖尿病になりやすい」という。これは最もな りやすくない。太っていても糖尿病にならないという確率が最も数値としては多い感じ がするのですね。これだと「糖尿病は肥満者の病気である。だけども太っている人は必 ずしも糖尿病にならない人もいっぱいいる」と。このエ.というのは非常に日本人の糖 尿病の特性からみて、難しい質問ですね。  櫻井委員  だから「どちらとも言えない」があると、みんなそれに○をつけてしまうのじゃない かなと。  門脇委員  例えば太っているとか肥満と糖尿病は関連があるとかにしますか。関連があるという ことは少なくとも正しい。  松岡委員  「肥満と糖尿病は関連がある」くらいならまだいいのですけれども。  櫻井委員  なりやすいというのは、それは正しいという言い切りの感じがあるから、どちらとも 言えない場合もあるということでしょう。  門脇委員  全例がそうではないけれども、比較的太っている人はなりやすい。  松岡委員  太っている人を痩せさせれば、元へ戻る。太らないうちに。  田嶼委員  この項目は、過去における肥満歴ということが問題だということ。それに気を付けて 欲しいのだという思いがあって、この質問を設けたのですね。  高宮補佐  はい。  田嶼委員  でしたら”昔太っていた人は糖尿病になりやすい”では道ですか。  山本委員  では、いま太っている人は。  松岡委員  いま太っている人もなりやすいかもしれないし、ならない人もいます。  田嶼委員  やっぱり山本先生がおっしゃったように、「肥満と糖尿病は関連が深い」では?  山本委員  関連があった、関連が深いというのは事実でしょう。関連という意味では。  門脇委員  例えばキでも「心臓病になりやすい」と書いてあるけれども、これは糖尿病でない人 に比べればなりやすいけれども、ならない人のほうが多いわけですよね。同じような意 味で「なりやすい」という。  櫻井委員  なりやすいというのは何と比べてという話で、太っている人というのは太っていない 人と比べてやっぱり多いのですか。  各委員  それは多いですね。  櫻井委員  それだったらもう、これで行くしかないのじゃないか。つまり太っている人というの は、太っていない人に比べて、糖尿病になりやすいという質問だというふうに理解する しかないわけですね。太っている、痩せている。どっちが多いのですか。  赤沼座長  いや、それは太っている人が7〜8割は多いですね。  田嶼委員  小太りだったり。  櫻井委員  やっぱりそうするよりしょうがないと思う。これは全部そうなのでしょう。  山本委員  全部がそうなのですね。糖尿病の人は糖尿病でない人と比べてこういう人が多いと か、糖尿病の人は糖尿病でない人と比べて傷が治りにくいとか、全部がそういう質問で すね。  赤沼座長  しかしあまり文章を増やしてしまうと、めんどくさくなるから、省略しているという ことで、それで行きましょう。  櫻井委員  「どちらとも言えない」を入れておいたら、みんな「どちらともいえない」になる。  「糖尿病の人には、血圧の高い人が多い」。実際には糖尿病で高血圧を合併している 人は3分の1ぐらい。半分か3分の1ぐらいですかね。  松岡委員  エ、オあたりは、頻度的には…。  櫻井委員  相当難しいところです。血圧の高い人って、ある程度の高年齢になると半分ぐらい血 圧は高いですよね。50歳以上ぐらいになると。  門脇委員  オだけは確かにこれは正しいと言い切れるかどうか。  高宮補佐  これはそうしますと高血圧になりやすいというふうに。  櫻井委員  なりやすいですか?  松岡委員  それは難しいですね。  門脇委員  「糖尿病の人には血圧の高い人が多い」って、ちょっと難しい質問ですね。  田嶼委員  糖尿病のない集団に比べると多いわけでしょう。だから比較の対象がここに入ってい ないからちょっと曖昧になって来る。「糖尿病の人はそうでない人に比べて血圧が高 い」。  松岡委員  比べてといえば、エもオもそうでしょう。  赤沼座長  そうでない人に比べて。  櫻井委員  そういう意味なのですね。つまり年齢なりを一定にして糖尿病でない人と糖尿病と分 ければ、糖尿病のほうが高い。そういう意味ですよね。  田嶼委員  そうです。  櫻井委員  でも、いまおっしゃったように、糖尿病の要素より年齢の要素のほうが強かったりす るから、高齢者のほうが高血圧の人が多いけれど、糖尿病の人は実は3分1位という話 になってくるのですよね。でもそれは一定条件を揃えてという言い方ですね。  門脇委員  それはしょうがないですね。(笑)  赤沼座長  よろしいですか。ではその次に行きましょう。時間がだいぶ過ぎまして3時までです から。次を。  (3)集計表について  高宮補佐  次に資料4をご覧ください。こちらは糖尿病実態調査を担当する方に対しての詳細説 明資料の案でございますけれども、2ページの質問3につきまして、適当な施設という ような設問を、適当な場所というふうに変更いたしましたので、その部分につきまして 変更をいたしております。また、「どのような機会に」ということに、「どこで」とい うような記載に変更いたしましたので、ここに関しましても説明資料のなかで変更とさ せていただいております。以上でございます。  資料5のほうをご覧ください。こちらは実施要綱と質問票と合わせまして、総務省と 協議していく際に使う資料になるわけでございますけれども、調査の集計の案としてこ ういった項目を出させていただいております。調査の報告書を出すに当たりましては、 さらに細かいどういったカテゴリーに分けて集計していくかということを、詰めてまい りたいというふうに考えておりますが、この項目外で追加しておく必要があるかにつき まして、ご意見いただきたいと存じます。  前回お示ししたものと比べますと、IIIの「糖尿病に関する情報と知識」というところ に、糖尿病に関する情報源別の知識状況というものを追加しております。あとの項目に つきましては、前回の本報告書のなかで集計した項目をお示ししていますのと、前回、 新しい平成14年度の調査の調査項目での集計項目をまとめたものでございます。  赤沼座長  いかがでございましょうか。これはよろしゅうございましょうか。それではまたあと で戻ってもよろしゅうございますので、次へ行きたいと思います。何かご意見はござい ますか。どうぞ。  松岡委員  治療法別というのはとらないのですね。どこかに入るのですかしら。治療状況とい う、これのところに食事、運動単独とか、経口薬とか、このIIの1番のところに入るわ けですね。  高宮補佐  ローマ数字のIIの受診状況と治療状況というところにあたります。  松岡委員  治療状況に入るわけですね。それの治療状況のアンケートの文言があるわけで。  高宮補佐  それは糖尿病が強く疑われる人の、治療を受けているか、受けていないかというよう な集計をしております。  松岡委員  治療の有無だけですか。  高宮補佐  はい。そのなかに。2枚目の8のところに、「性・年齢階級別、糖尿病治療の詳細な 内容」を、例えば運動指導を受けていらっしゃる方が何%いらっしゃるかといったよう な集計を考えております。  櫻井委員  性・年齢階級別というのは全部に書いてあるから、あまり意味がなくて、そのあとに 書いてあるところ、それがこれでいいかどうかという話だろうと思うのですが。これだ けでいいのか、あるいは他のクロスが必要か。例えば松岡先生の言った「治療の詳細な 内容と何かをクロスさせておいてもらったほうがいいか」というようなことがあると思 います。  山本委員  そういった意味で私もパッと見て、これは性・年齢階級別にする意味があるのかしら んという。  高宮補佐  現時点では、できるだけ大きな枠でこういったことをやっていくということにしてい まして、報告書のなかで必要な部分を性・年齢階級別に解析する、お示しする部分もあ れば、もうそのまま単独でお示しする部分もあろうかと存じます。  山本委員  とりあえずというのならばこれでいいのだけれども、個人的な話をすると、健診で検 査を受けたこと「あり」と「なし」の場合に、では受けたことある人のほうが例えば何 等かのやはり糖尿病に関する知識を比較的多く正しく持っているかどうかとかになる と、では健診というのは単に検査だけでなくて、知識を知ってもらういい場になってい るのではないかという分析も施策的にできるような気がするし、そういったクロスがま だあるのではないかとか、少なくとも今回、糖尿病のいわゆる異常がある人というのは 少なくとも除いて。だから糖尿病の異常がない人で、他の比較とどうかとか、そういっ たあまり性・年齢の比較よりは、そもそも今回の施策とかなんらかのものの有無別に見 た何とか。ただ知識の状況とか、そういうほうが…。  門脇委員  「性・年齢階層別、糖尿病に関する健診受診状況別知識状況」と入っていますね。  櫻井委員  性・年齢階級別というのは、これをやると決めたら、もうどうでもいいので、あとで 集計する時にトータルでもいいし、性別でもできるのだから、これは検討は要らないか ら、右側だけ見ればいいということを、僕は申し上げたのです。それで「と」というの がこれでいいかということです。これとこれとというのが、先生方が見て必要だった ら、それを加えさせるということです。  門脇委員  別というやつもそうですね。  高宮補佐  別も、はい、そうです。  櫻井委員  別もそうか。  櫻井委員  何々と何々というのは、先生方が必要だと思えば、それをやる。  松岡委員  これは治療法の別というのがあればいいですよ。だからそれを取る時に、11月の1日 から30日までの間における最も高い受診率を上げ得る1日なのですね。1日とします と、場所はどこでとるのかということにもよりますけれども、例えば病院なんかで取る と、インスリン療法の記述が高くでるのですね。だからそれは来る確率が高いからだか ら出てしまうので、いろいろなところをどういうふうに処理するか。  赤沼座長  曜日ですか。  松岡委員  曜日でもありますけれども、例えばある日ポンと取りますと、インスリンを打ってい る人というのは、大体1箇月とか2箇月とかの間隔でしょっちゅう。  赤沼座長  それはばらまかれる。  松岡委員  ばらまかれるわけですけれども、来る確率は高いから、横断面でとった時には高くで るのです。  赤沼座長  来る回数が多い。  岸本委員  国民栄養調査の場所を利用してということですので、ですから国民栄養調査というの は…。  松岡委員  国民栄養調査の場所に来た人ですね。患者さんというわけではなく。  岸本委員  地域の一般的な人。もよりの公民館、公会堂。  櫻井委員  前回もそうですけれど、実際には糖尿病は多いといったって、逆に言えばそうでない 人達のほうが多いから、その人と何かをクロスしておく必要があるかということかなと 思って、そっちのほうを見ようとしたのです。  松岡委員  いや、それがあるのですよ。  山本委員  つまりその人たちがどのくらい知識を持っているとか、どこから知識を得ているとか というのが。  松岡委員  糖尿病の人で「朝ヌキ、昼ソバ、夜ドカ食い」が多いと僕がいくら言ったって、だれ も信用しなかったですね。だけどだんだん最近それを裏付けるようなデータがいろいろ ネズミにしても出てきていますから、そうなってくる時に、では「朝ヌキ、昼ソバ、夜 ドカ食い」していなかった糖尿病でない人は、どのくらいいるのかっていうのは、我々 のところでしか取れないですね。  高宮補佐  糖尿病の状況別といいますのは、おそらく前回糖尿病と非常に疑われるという方が、 HbA1cが6.1と治療中と回答した方、それからHbA1c が5.6〜6.1の間の方、それ から5.未満の方の3分割の状況で、5.6未満の方が正常の方ということになるのですけれ ども、その3つのカテゴリーの方で、例えば情報ですとか知識に欠くというのは、状況 別というものが書いてあるところは、そういった解析を前回やっております。  櫻井委員  よく見たら、これは何とか別というのが結構入っているのですね。  赤沼座長  ではそれで。  櫻井委員  何とか別で結構クロスしているんだね。クロスというのはやっておけばやっておくほ うが当然いいのだろうけれども、きりがないからね。  赤沼座長  コンピューターでパッとやってしまうから、いろいろなあれが出るでしょうからね。 そのなかでセレクションする。  山本委員  あとで実はあれとあれを見たいと、後からでるのが結構あるのですけれど、それはそ れでまた近々に集計はしてもらえるのでしたっけ。  高宮補佐  後から追加ということは難しいですので、それでは、上から簡単にご説明させていた だいて、またそれで近日中にご意見いただければと思います。I番の「有病者率の推定 等」といいますのは、先ほど言った分布を見るというものと、それからHbA1c を測 定していますので、それの分布と平均値を見ると言うもので、II番の「糖尿病有病者の 背景」と書いてありますけれども、糖尿病が非常に強く疑われる人のなかで、糖尿病の 検査を受けているか、受けていないか、治療につながっているかどうかというのをここ で見ます。また、「糖尿病の状況別健診および治療の動向」といいますのは、あとに健 診の指導を受けたですとか、治療につながったですとかということで、ここは前回の集 計したものと同じものになります。それからIII番の 「情報と知識」といいますところ は、今回はじめて調査項目として入れたところですけれども、情報源、知識状況は単純 集計、それから「糖尿病に関する情報源別知識状況」は、情報源が何かによって知識の レベルが違うのではないかというクロス集計、それから健診受診状況別知識状況もクロ ス集計で、健診を受けている、受けていない、知識が高い、低いということが分かりま す。それから「糖尿病の状況別糖尿病に関する情報源」、「知識状況」といいますの は、先ほどの3つの糖尿病のクライテリア別の情報源。どこから情報を得ているかとい うことと、それから知識のレベルはどうかというものが分かる集計となります。  IV番といたしまして「近隣地域の状況」ですが、地域ブロック別の近隣地域の状況と いうことで、糖尿病について相談できる場所ですとか運動する場所があるかどうかとい うことを、地域ブロック別にクロス集計をいたします。それから先ほどの糖尿病の状況 別に、近隣地域の状況がどうなっているかという主観的な回答をしていただきますの で、おそらく糖尿病の方は周りにあるというふうに、いろいろな施設があるというふう にご認識していらっしゃるのではないかという仮説で設定しております。  V番の「健診と保健指導の状況」でございますけれども、これは前回の9年の調査の時 の集計と同じものでございますが、「検査の受診状況」、「受診機会」、「結果の状 況」、「保健指導の状況」、「保健指導の内容」といいますのは単純集計でございま す。「糖尿病検査受診後の保健指導と生活改善の状況」といいますのは、糖尿病の検査 を受けたあと、保健指導を受けたという人は、生活習慣を変えたか変えてないかと見る クロス集計となります。それから「保健指導の内容と生活習慣改善の状況」といいます のは、保健指導のなかでパンフレットをもらっただけ、あるいは指導を受けたという方 は、生活習慣を変えたか変えていないかというクロス集計を見ます。この2つの集計 は、n数がかなり絞りこまれた解析結果となります。それから「糖尿病検査異常所見者 の医療機関受診の状況」ですが、これは異常と診断された方のなかで、医療機関に行っ ていらっしゃるか、行ってないかというものを見るものです。それから「糖尿病健診で 異常を指摘されてから、治療を開始するまでの期間」といいますのは、単純集計です が、その下は前回もございましたが、治療開始するまでの期間別合併症の保有の割合と いうものを見ております。  VI番といたしましては、「健診後の保健指導後の影響について」ということでござい ますが、「健診を受けたあとに保健指導の有る無しによって、生活習慣の改善の状況」 という状態ですとか、それから「医療機関に受診しているかどうか」ということですと か、すみません、ここはちょっと重なっておりましたが、その次に行きまして、「喫煙 習慣の有無」ですとか「飲酒の有無」ですとか、その次に「運動習慣の有無」といった ものとのクロス集計ということになります。こちらも対象者のなかから健診を受けて異 常があって、保健指導を受けたかどうかを回答した方たちが対象のクロス集計となりま す。  VII番は「生活習慣改善意識の影響について」ということですが、これは生活習慣を変 えようと思っているかどうかということと、「現在の肥満」ということですので、BM Iのクロス集計になります。またこちらの「運動習慣」、「喫煙」、「飲酒の状況」も クロス集計となります。  VIII番の「医療サービスの状況」といたしまして、「糖尿病の診断の状況」、「診断 された方の治療の状況」、「糖尿病の治療内容」、「治療の詳細内容」、「眼底検査の 状況」は、これは単純集計でございます。  IX番といたしまして、「危険因子、合併症、検査、治療等の解析」ということで、等 の状況別ということが全部ここに書いておりますが、その3つのカテゴリー毎に高血圧 があるかどうか、肥満度別の状況ということで、こちらは前回は肥満度を用いておりま したが、BMI区分で比較することになるかというふうに考えております。また「コレ ステロール」、「トリグリセライド」、「歩数」、「運動習慣」、「HDLコレステロー ル」、「血糖」、「飲酒習慣」、「喫煙習慣」、「食習慣」、「栄養摂取状況」等とク ロスを考えております。それから「地域ブロック別の等の状況」というものを地域ごと に3つのカテゴリーがどれだけの分布があるかというのを見るというふうに考えており ます。それから等の状況別職業の状況ということで、どういった職業についているかと いうことを、栄養調査の中で聞いておりますので、このなかで「糖尿病の状況別の職業 の割合を見る」ことを考えております。また「生活活動強度」、「合併症の状況」、 「脳卒中の状況」、「高血圧、高脂血症の併発の状況」などを、糖尿病の状況別にクロ ス集計することとしております。また治療状況別の糖尿病の合併症の状況もクロス集計 を考えております。以上でございます。  赤沼座長  多数の項目の解析ができそうですが、これ以外に必要であろうとか。  門脇委員  この5番以降は前回とあまり変わらない項目だろうと思うのですね。さっき散々議論 した近隣地域というやつがありますね。質問の3で、これを見ると4に相当すると思う のですけれども、その情報があまりにも集計されていないと思うのですね。少なくとも この近隣地域の状況は、例えば糖尿病に関する情報源、それから糖尿病に関する知識状 況、それから健診受診状況、この3つとはクロス集計すべきだと思います。  赤沼座長  よろしいですね。  櫻井委員  地域ブロック別という言い方はどこまでですか。県単位ですか。  高宮補佐  大きな区分としまして、前回の区分で12区分に分かれておりまして、北海道、東北、 関東1、2、北陸、東海、近畿1、2、中国、四国、北九州、南九州というブロックに 分けて前回も集計しておりますので、同じ集計を考えております。  櫻井委員  これは都道府県にやったものを集めるのか、初めから12ブロックに分けて集計して くださいという指示でいくわけですか。  高宮補佐  無作為抽出ということで、全国から抽出しているのですけれども、できるだけ全都道 府県からの地区に当たるようにしております。  櫻井委員  これは何なのですか。関東一円。これは何となく仲間だということで決まったと思 う。関東で埼玉、千葉、東京、神奈川は仲間で、茨城、栃木、群馬、山梨、長野は第2 の仲間だという。関八州の親分を2つに分けて、何々派という。(笑)そういう意味で はないので、なんとなくこういうのはあるのですね。何かあるのですか。糖尿病の問題 として。  高宮補佐  前から使われていたものだと思いますけれども、国民栄養調査の分け方と同様です。  櫻井委員  南と北なのかな。  高宮補佐  国民栄養調査は、食塩摂取量の差がでるようなかたちでということですので、おそら くその名残でこのブロックに分けて集計したと思います。  櫻井委員  これはもう前と比較できないから。  松岡委員  これはプライマリーケア制という意味での治療が必要になるという、管理が必要にな るという疾患において一番重要なのは、医療機関あるいは相談できる場所に対するアク セスだと思うのですけれども、この違いはやっぱり日米差など比較する上においての最 も大きな違いになって現れてきている医療の方法まで変えてしまうというところになっ ていると思いますので、どこかの県か何かを特別なところを選んで、例えば鹿児島県な らば、鹿児島周辺と薩摩半島と大隅半島の先のほうの違いとか、青森県だったら、陸奥 地方と北上半島(下北半島?)の先のほうと青森周辺との違いとか、北海道だったら、 また狩勝峠の東に糖尿病の専門医なしというくらいですから、そういうところを調べて みるという、どこかの地域を選んでそれをやってみるというか、試みられるといかがか と思うのですけれども。  赤沼座長  地域をどういう基準で分けるのですか。  松岡委員  例えば人口密度とか、大都市へのアクセスの時間であるとか、例えばおそらく紀州な んかでもあまり変わらないかな。でも違うと思いますね。和歌山周辺と。  櫻井委員  そういうお願いはできるの。栄養調査があるわけだから、例えばこっちで設定して、 いま言ったように北海道でとかはできなくても、例えばいくつか人口密度の何とか以上 の大都市と中都市と小都市を選んで、分析することはできるのですか。  事務局  国民調査なんかも集計のほうでは、一応人口規模別の分類というのを設けておりまし て、12大都市と特別区の1つの都市、人口15万以上、12万から15万未満、12万未満の市 町村として。  櫻井委員  それを使えば、型通りにはならないまでも、地域ブロックではなくて、都市の規模 別、人口規模別みたいなことは少しでるかもしれないですね。  松岡委員  医療機関へのアクセスビリティの差によるものというのは、ある程度は分かるでしょ うね。  櫻井委員  新規の何とかと言うのと、そのクロスはもしかしたら出るかもしれませんね。単純に 人口がたくさんあるほうが、きっと多いだろうという、当たり前かもしれないけれど も、それが出るだけでも。  赤沼座長  そのアクセスはしやすいと。  松岡委員  茨城県なんかでしたら人口密度が低い地域でも、水戸や土浦やああいう病院 がいっぱいあるところの車でのアクセスがよければ、結構医療状況はいいですね。逆に 波崎みたいなところへ行くと、波崎に済生会があるだけで、あと何もないというような 感じになってくると、やっぱり悪いですね。そういうきめの細かさは分からなくなって くる。  田嶼委員  私、小児糖尿病の予後の調査をやっておりますけれども、その結果を見ますと、やは り都道府県別の死亡率とSMRには、大きな地域差があるのですね。そしてやはり大都 市のある県の予後は明らかにいいのですね。ですからいま先生方がおっしゃったような 人口密度別の解析というのは、非常に大切だと思います。  櫻井委員  それと何かをクロスする。近隣地域の状況だけでもクロスしてもらえれば。言い出す と都市別に受診状況とか全部やりたくなってきますね。  赤沼座長  可能なところでそれが入れば、国民栄養調査との関連で。ではよろしゅうございま しょうか。他に何か、この資料の5でご意見ございますでしょうか。それでは次に行き たいと思いますが、今度はHbA1c のことですね。お願いします。  (4)HbA1c の測定、および糖尿病等の区分けについて  高宮補佐  資料6をご覧ください。前回の平成9年の糖尿病実態調査においてはラテックス凝集 法を用いましてHbA1c を測定しております。また糖尿病の区分といたしましては、 糖尿病が強く疑われる人という定義のもと、HbA1c が6.1以上の者、および質問票に より把握した糖尿病治療中の者が含まれております。また、糖尿病の可能性が否定でき ない者といたしましては、HbA1c が5.6以上から6.1未満の者のうち、糖尿病治療中 の者を除いたという者が、この否定できないものというふうに定義されております。  またこのHbA1c 6.1%を用いた根拠といたしましては、広島原爆障害対策協議会健康 管理センターの伊藤千賀子先生からご提供いただきましたHbA1c と空腹時血糖、ま た負荷後2時間血糖値の相関を見た相関の回帰式から、負荷後2時間血糖値の200mg/dl がHbA1c の6.1%に相当していたということからでございました。なお、当時の糖尿 病学会の基準でございました空腹時血糖140mgにつきましては、HbA1c の6.6%に相 当しておりまして、現在の基準である空腹時血糖126mgがHbA1c 6.1%に相当してお りました。また、この伊藤先生のデータにおきましては、HbA1c の測定法はHPL C法であったということでございます。  それからHbA1c 5.6%を用いた根拠といたしましては、佐々木先生のご報告により まして、HbA1c 5.6から6.1未満のものにおきます糖代謝異常を示す特異度がおよそ 80%でありまして、感度がおよそ70%であったということだとのことです。なお、赤沼 先生が班長を務めておられました保健事業の第4次計画推進のための調査研究事業の糖 尿病の指導区分に関する検討班では、糖尿病のスクリーニングという観点からHbA1c 5.5というふうにされておりました。今回の糖尿病実態調査における対応といたしまし ては、前回と同様、ラテックス凝集法を用いまして、HbA1c の測定をしたいという ふうに考えております。また、HbA1c の区分でございますが、同様の区分を用いて 比較可能といたしたいというふうに考えております。  次のページをおめくりいただきますと、今回もお願いする検査会社のほうからいただ いた資料ですが、糖尿病学会の標準物質を用いまして、HPLC法を用いて測定したH bA1c のデータと、ラテックス凝集法を用いたHbA1c の相関を見たものでござい ます。相関係数がRが0.990ということでございまして、HPLC法での6.1がラテック ス凝集法での6.1に相当するということでございますので、ラテックス凝集法を用いても 同じような区分で比較が可能というふうに考えております。以上でございます。  赤沼座長  これについて、門脇先生、何か追加は。  門脇委員  いまご説明のあったとおりだと思うのですけれども、少し問題のありましたのが、前 回、5年前にやった時の糖尿病の診断基準は、空腹時血糖値140mg/dl、2時間血糖値 200mg/dlということでしたが、今回は、それぞれ126mg/dl、200mg/dlで、空腹時血糖 値が126mg/dl、前回のHbA1c 6.1%という基準を少し変える必要があるのではない かといった懸念もあったのです。前回の伊藤先生の資料をもう1度、高宮さんと一緒に 再検討したのですけれども、その時の伊藤先生のステートメントとしては、空腹時血糖 値140mg/dlに対してHbA1c 6.1%、また負荷後2時間血糖値200mg/dlに対してHb A1c 6.1%というステートメントだったのです。しかし、私と高宮さんでこの回帰式を 元に再計算してみると、空腹時血糖値140mg/dlに対しては6.6%という計算になって、 200mg/dlに対して6.1%という計算でした。空腹時126に対するHbA1c の値を、この 回帰式を元にして計算すると、6.1%ということで、前回は空腹時140と2時間の200に対 するHbA1c が6.6、6.1と、実際には異なっていたのに、結果的には6.1を使っていた ということだったのです。今回、負荷後2時間血糖値200に相当する空腹時血糖値を疫学 的に求めると140から126に変わったということですが、この場合空腹時126負荷後2時間 のどちらから計算しても6.1ということで、今回も6.1を使えばいいということになりま した。  赤沼座長  そうですか。ありがとうございました。  松岡委員  事実上は前回の平成14年9年の時と今とでは、トウソウの5型を使うと、0.3%ぐらい 減るのですね。  赤沼座長  ただ、学会の標準…。  松岡委員  標準液を使って。  赤沼座長  やっているから機械が違っても、京都第一科学というあれは違いますでしょう。  松岡委員  ええ。それは少しずつ低くでるようになってきている。  門脇委員  その標準検体ということでいいますと、5年前のHbA1c はJDSのロット1とい うもので校正されています。今回はJDSのロット2ということで校正するのですけれ ども、ロット1とロット2は値が同等であるということになっていますので、今の標準 検体を用いても前と同じ値を使うことができるということになります。  赤沼座長  そうするとこの数値でよろしい。これはあとでまた検討ができますから、一応この数 値を使ってやるということ。  門脇委員  先生方に非常によく理解していただいて、ややこしい説明でしたけれども、本当にう まい話だったのです。  櫻井委員  そうでしょうね。もし計算が合っていたら。その2つをどうやって説明するのか。 (笑)  赤沼座長  うまい具合にピタッと合ったのですね。他に何かございますでしょうか。これまでの ディスカッションも含めまして。よろしゅうございましょうか。それでは事務局のほう から何かございますか。  (5)その他  高宮補佐  本日いただきましたご意見以外に、特に集計の部分ということであるかと存じます が、追加のご意見がございましたら6月12日の火曜日までに、事務局にファクスしてい ただければと存じます。それらのご意見を踏まえまして、整理をさせていただきたいと 存じます。  赤沼座長  最終的には、私と整理させていただくということでよろしゅうございますしょうか。  各委員  はい。  赤沼座長  先生方のご意見を参考にしてやっていきたいと思います。 3 閉会  高宮補佐  本日はお忙しいところをお集まりいただきまして、貴重なご意見をいただきましてあ りがとうございました。次回はもう11月に実施ということで、11月の終わりから12月く らいに開催いたしまして、今年度に速報を出すような作業ということで、具体的にどう いったカテゴリーに分けて集計していくかなどにつきまして、検討していただければと 思います。また検討会の合間にまたご相談させていただくこともあるかと存じますが、 よろしくお願いいたします。本日の議事はこれで終了させていただきたいと思います。 どうもありがとうございました。  赤沼座長  どうもありがとうございました。                                     <了>                  ┌――――――――――――――――――――┐                  │(照会先)厚生労働省健康局総務課    │                  │     生活習慣病対策室       │                  │TEL 03−5253−1111(代表)│                  │       高宮(内線 2349)  │                  │       黒木(内線 2339)  │                  └――――――――――――――――――――┘