02/02/26 第7回BSE問題に関する調査検討委員会議事録         第7回BSE問題に関する調査検討委員会議事録             平成14年2月26日(火)             農林水産省 第一特別会議室                  目次 1 開会・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  1 2 遠藤農林水産副大臣挨拶・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  1 3 資料説明・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  2 4 質疑・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 21 5 その他・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 32 6 次回の日程・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 32 7 閉会・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 33                  開会 ○高橋委員長  ただいまから第7回BSE問題に関する調査検討委員会を開催したいと思います。  本日は、小野寺委員、砂田委員、竹田委員が所用によって欠席となっております。  また、遠藤農林水産副大臣にもご出席いただいております。              遠藤農林水産副大臣挨拶 ○遠藤農林水産副大臣  一言御礼を申し上げます。  皆様方には、日頃お忙しいにもかかわらず、こうしてお集まりいただきまして、本当 に厚く御礼申し上げます。  また、3月上旬には高橋委員長、岩渕委員のお二方には、ヨーロッパの方へ行かれま して、研究者の方々、専門家の方々とお会いをいたしまして情報なり意見の交換をなさ るという、大変ハードな日程でございますが、どうぞお気をつけて有意義な成果が上が るようご期待申し上げる次第でございます。  皆様方のおかげで、いろいろな検証をしていただいたため、今まで私どもも知り得な かったようなことが一つ一つあらわれてまいりまして、いわゆる行政の対応ということ について大変勉強をさせていただいておりますし、今後のさまざまな対応についても考 えさせられるところが多く、皆様方のご労苦に対しまして、本当に心から厚く御礼を申 し上げます。本当にありがとうございました。  まだまだ至らないところもありますし、いつ4頭目、5頭目があらわれるか、そうい う緊張感をもって今後とも対応してまいりたいと思いますし、諸外国の例なども十分参 考にしながら万全の体制をとってまいりたいと思います。  なお、食品に関する安全行政  イギリスでは食品基準庁といっていますが――、そ ういう組織の発足等についても与野党ともに非常な関心をお持ちでございまして、私ど ももあろう限りの資料を提供させていただいておりまして、立派な体制ができればそれ に越したことはないと思っております。また、総理ご自身も、そうしたシステムについ ては強く関心をお持ちのようでございます。大臣と事務次官がまいりまして、総理に説 明をさせていただいたところでございます。  さらには、野党4党そろってのいわゆるBSE対策法案も用意されておるようであり ますし、与党の方も用意しております。そうした動きはいずれも皆様方が一つ一つ丹念 にご検証いただいたからこそと思いますので、本当に改めて御礼を申し上げ、この会も そろそろ締めの時期にまいっているわけですが、皆様方のご労苦に重ねて御礼申し上げ まして、ごあいさつとさせていただきます。  私は省内におりますけれども、来客がありますので時々中座いたしますが、お許しい ただきたいと思います。ありがとうございました。                  資料説明 ○高橋委員長  どうもありがとうございました。  それでは、本日の会議は予定では3時までとなっておりますが、状況によって多少延 長させていただくことがあると思います。本日も円滑な議事の進行に努めていきたいと 思いますので、よろしくご協力いただきたいと思います。  なお、本日も会議を公開とし、傍聴者の方には別室の傍聴室においてテレビモニター を通じて傍聴していただくことにしております。あわせて会議資料も公開することとし ております。  ただ、その会議資料について、個人の権利利益を害することがないよう、役職名は公 開とするが、個人の氏名については非公開とし、資料の中で空欄とさせていただいてお ります。  また、会議については、公にすることにより個人の権利利益を害するおそれがあると 私が判断した場合、委員会の了承を得た上で非公開とし、その非公開の間の議事の概要 については、会議終了後、事務局が記者会見で説明を行うこととしたいと思いますので 、よろしくお願いいたします。  それでは、議事に入りますので、報道関係の方は傍聴室の方へお移りいただきたいと 思います。  さて、本日の議題は、当初の予定では「今後の畜産・食品衛生行政のあり方について フリーディスカッション」を行うことになっておりましたが、前回の委員会で「1990年 〜91年頃の国際機関からの報告」について資料要求がありました。事務局より資料を提 出していただいておりますので、そのことについて議論を行うことにし、時間がありま したらフリーディスカッションの一部をできればと考えております。  それでは、まず事務局から資料の説明をしていただき、その後、質疑、意見交換の時 間を設けたいと思います。 ○農林水産省武本企画評価課長  農林水産省官房企画評価課長の武本です。  お手元の資料1をごらんいただきたいと思います。これは1990年から91年ごろの国際 機関等の報告をとりまとめたものでございまして、前回、山内委員長代理、岩渕委員か らご指摘のあった関係の資料でございます。  まず1番目は英国政府機関からの書簡でございまして、1ページをごらんいただきま すと、そこに1990年2月14日付のレターが挙げてあります。4ページに仮訳がございま す。この仮訳ですが、手違いがございまして、NHK出版が出しております『狂牛病ど う立ち向かうか』という書籍に載っているものをそのまま間違って載せてしまいました 。訳は間違っていないのですが、著作権の関係の問題がございますので、そのことだけ まず言及させていただきます。  この仮訳の方をごらんいただきますと、3番目のパラグラフのところでございますが 、ここでその当時、1990年の段階でのBSEの原因についての認識が書いてあります。 3行目に「疫学的調査の結果によると、牛は羊由来の肉骨粉を含む一般に流通する牛用 の飼料を通じて、スクレイピーの原因物質に暴露した可能性が高いと思われます」とい うことで、スクレイピーを原因にしているということ。  次のパラグラフの3行目ですが、「最も重大な原因は、1970年代及び1980年代初頭に おける羊の飼育頭数増、スクレイピーの発生増、そしてレンダリング工程の変更があげ られます」ということでございます。  その次のパラグラフでありますが、「このように、わが国では1988年7月から、反す う動物用飼料に反すう動物由来のたん白質の使用を禁止しました。他の伝播様式が見あ たらないことから、当該措置により、おそらく10年のうちに、BSEを根絶できるもの と期待しています」。今からするとかなり楽観的なことを書いているということが認め られます。この10年というのは農林省の職員がイギリスへ行ったときには調べていない のですが、それ以外のことはイギリスで調査をしてきたことと同じことがここでは言わ れています。  その同じパラグラフの4行目ですが、「しかし、反すう動物由来の肉骨粉は非反すう 動物に対しての危険性はないと考えておりますので、豚や鶏など非反すう動物には与え てもよいと思われます」というようなことがずっと書いてありまして、そのページの下 から2行目ですが、「ここで重要なのは、英国では豚用の飼料として肉骨粉が長年にわ たり悪影響を伴わずに広く使用されています(牛用飼料の2倍の含有率で生涯にわたり 与えられていた)」と書いてあります。  その次のパラグラフは、オックスフォード大学の動物学教授であるSir Richard South wood委員会のレポートを引いておりまして、そのパラグラフの最後の3行、「同じく198 8年7月に導入された反すう動物に反すう動物由来の飼料を給与する禁止令を支持して いますが、それを豚と家きんとを対象として拡大する勧告をしていません」ということ を言っておりまして、このレターは、確かに反すう動物由来の肉骨粉を反すう動物にや らないようにということを言っているのですが、その一方で豚、鶏には大丈夫だから給 与しても大丈夫ですよということを盛んに言っていることと、10年もたてばBSEはな くなるに違いないということを各国の獣疫機関に出している、という性格のものである ということであります。  2番目でありますが、これはOIEの1990年9月28、29日に開かれたBSEに関する 会合のレポートになります。この冒頭の結論の部分だけを訳しておりますが、8ページ をごらんいただきたいと思います。  ここに「結論」という部分があるわけでありますが、「最近の知見を基礎に結論」と いうことで、1番目に「乳、乳製品、精子、受精卵、獣皮」、2番目が「生きた牛」で ございまして、ここにいろいろと書いてございます。  ここの訳が余り正しくないようなのですが、そのパラグラフの下から4行目の最後あ たりに「BSEの高発生国由来の動物は反すう動物由来たん白として飼料にしてはなら ない」と書いてあります。英語の方をみていただいた方がいいと思います。6ページの “Live cattle”という見出しの下から3行目のところに“BSE”というのがありま すが、その次からです。“Animals from countries with a high incidence of BSE” ですから「BSEの高発生国由来の動物は」、“must not have been fed ruminantderi ved protein." ですから「反すう動物から抽出されたたん白質を給餌されてはいけない 」と訳すんだろうと思うので、ちょっと日本語の訳が正確ではないような感じがします 。  ここに書いてある意味は何かというと、輸入をするときの条件、輸入された牛の条件 について、こういうものは輸入しない方がいいということを書いてある部分だというこ とであります。そういったことがこのOIEのレポートでは書いてあるということであ ります。  3つ目の文章は、36ページ以降がWHOの91年11月の専門家会議の報告になります。 これは訳がついていまして、山内委員長代理がこのWHOの中にディテールド・ガイド ラインというのがあるけれどもということをおっしゃられましたが、それは日本語の訳 でいくと60ページのところになります。  真ん中あたりになるのですが、「このような要素を含んだ詳しいガイドラインが、199 1年10月30−31日にパリで開催された専門家の審議機関であるOIEの会議で提案され た」、この部分の「詳しいガイドライン」というものは68ページ以降の92年第60回OI E総会で出された国際動物衛生規約案になります。  68ページ以降のCHAPTER3.2.13 、これはBSEに関する規約の部分でございまして、 この部分の訳は72ページ以降にあります。92年のOIEの規約によると、第3.2.13.1条 という部分ですが、ここに「牛海綿状脳症は成牛の神経病である。その疾病は伝染しな い。個体の疾病で群の疾病ではない。BSEは長い年月の潜伏期間を要し、汚染された 反すう動物たん白の飼料の給与により発生する」ということが出ています。  次の74ページのところになりまして、ここの真ん中あたりの第 3.2.13.10条というと ころですが、ここで「BSEあるいはスクレイピー高発生国由来のいかなる反すう動物 たん白を含む肉骨粉については、反すう動物用飼料として使用する目的で国家間の取引 をしてはならない」ということが出ています。  第 3.2.13.11条で「第3.2.13.7条でリストされた牛の組織」、これは今でいうところ の特定危険部位にほぼ相当する部分ですが、「牛の組織及び高発生国における6カ月齢 以上の牛由来のたん白製品については、人の食品あるいは動物用飼料に使用する目的で 国家間の取引をしてはならない」といったようなことが92年のOIEの規約の中でも言 及されていたという状況があるわけです。  この当時、先ほどいいましたように、90年のイギリス政府機関のレターというのは、1 0年たったらなくなるだろうというような楽観的な予想を示す手紙が来ていたわけであ りますけれども、参考配布の11をごらんいただきたいと思います。  これは、1990年前後の我が国におけるBSEについてのいろいろな論文を集めたもの でございます。1ページ目は、これは平成元年ですから1989年4月段階の「牛の海綿状 脳症の最近の情報と概説」といったようなものでありますし、4ページは「英国におけ る牛海綿状脳症」というものであります。7ページは1990年頃のものでありますけれど も、「牛海綿状脳症の最近の情報」といったようなことが出ています。  先ほどの「10年たてばなくなることが期待される」というレターがあったわけですけ れども、ほぼ同じ認識が13ページの右側の列の9の「牛海綿状脳症発生に関する将来の 見通しについて」というところであります。その2つ目のパラグラフ、「前述のように 英国では1988年7月13日から反すう獣の内臓を加工して牛・羊に与えることを禁止して いるので、病原体の牛への感染経路はこの時点で断たれたと考えられている。もし牛海 綿状脳症の原因が濃厚飼料由来とするなら、病気の潜伏期間が3〜6年であることから 、1993〜1994年に発症例数が減少すると考えられる。恐らく1990年代後半に牛海綿状脳 症は消滅すると予想されている」ということで、先ほどのイギリスからのレターのよう な認識を当時の人たちは持っていたことがわかります。  15ページも「イギリスで発生した狂牛病」で、小見出しに「1990年代後半には消滅が 予想される」、当時はこういった認識でいたようであります。  同じようなくだりが24ページの左側の列の真ん中あたりのところに、「BSEの月別 発生頭数は、1985年の初発以来、増加の一途をたどってきた。しかし、疫学的にはBS Eの発生は今年から減少し、2000年前後にはなくなると予想されている。その根拠は2 つある」ということで、第1に1988年7月18日に肉骨粉の反すう類への給餌が禁止され たというようなことが書いてある。このようなことがその当時の認識としてあったとい うことであります。  次に、資料の2に入りたいと思います。資料の2は科学運営委員会(SSC)と英国 の海綿状脳症諮問委員会(SEAC)の組織についてということで、これは山内委員長 代理のご指摘の関係の資料でございます。  まず、科学運営委員会の概要でございますが、設立は1997年6月10日付のEU委員会 決定に基づくものであります。  科学運営委員会の性格といたしまして、これは食品・獣医・医薬品等の科学技術に関 する助言委員会の1つと位置づけられています。このほかに8つの科学関係の助言委員 会が設置されています。これは後ほど触れます。  この助言委員会とは何ぞやということなのですが、その下に注がございまして、EU の委員会には3つの種類の委員会があります。管理委員会と法制委員会と助言委員会が あります。  それぞれの性格は大括弧でくくられたところに書いてございますけれども、SSCが 含まれる助言委員会というのは、EU委員会に対して、例えば穀物・家畜・農村開発な どの主要農産物分野や健康・品質・環境等について助言をすると位置づけられています 。助言するのだから無視できるかというと、決してそうではなくて、その上の方に、注 でいうと2つ目のパラになりますけれども、「各委員会においては、EU委員会から提 案を受けた事項について審議を行い、承認または不承認の意見を付すが、その方法は委 員会毎に異なる。助言委員会については、EU委員会の提案について意見を付すが、E U委員会はその意見に拘束されない(実際には、EU委員会はこの意見を尊重すること が多い)」という形になっています。つまり法的拘束力はないけれども、権威があると いうことを意味しています。  3番目がSSCの具体的役割でございまして、ここにいろいろな助言、監視、評価と いったようなことが書いてございます。  事務局は、EU委員会が事務局を提供するということになっています。  次の2ページが委員の構成等でございまして、「SSCの委員は、科学関係の各委員 会の委員になっていない科学専門家8名と科学関係の各委員会――これは8つあるわけ ですが――、その8つの委員会の委員長8名で構成される」という形になっております 。  その他の(1)は独立性について書いてございます。  次の3ページがSSC以外の8つの科学委員会についてでございます。  設立は、1997年7月23日付のEU委員会決定に基づきます。  現在8つの委員会がございますけれども、この8つの委員会というのは、4ページに 8つの委員会の名前が付してあります。  3ページに戻っていただきますと、その役割は3に書いてございますような意見の具 申あるいは評価、助言等をやることになっています。  6のその他の(1)は、SSCと同様に独立性要件が書かれています。  それらを図示したものが5ページにございます。これが欧州委員会と科学運営委員会 、科学関係の委員会の関係、イメージになります。  EU委員会と科学運営委員会との関係は、科学的助言を要請するのに対して科学的助 言を提供し、あるいは注意喚起する。科学関係の委員会も同様の形になっています。科 学運営委員会と科学関係の委員会との関係は、密接な連携を行うと同時に科学運営委員 会が8つの委員会の間の必要に応じ共同作業グループの設置を指示する、調整を行うと いう関係になっています。  この科学運営委員会と8つの科学委員会を前回EUの欧州食品安全機関というところ でみていただきましたが、参考配布1の13ページは欧州食品安全機関の概要というデー タになります。そこの3の(2)「EFSAの各部署毎の構成等は以下のとおり」の「( 3)科学パネル」であります。「科学パネル:執行理事会によって任命された独立した科 学専門家によって構成」ということで、ここに「パネルの種類としては」ということで 幾つかのものが掲げられています。  下から2行目のところの後半ですが、「また、各パネルの議長及び独立した6人の専 門家から成る『科学委員会』が必要な調整を行う」、これが今のSSCと8つの科学委 員会に見合うものです。EU委員会としてはといいますか、規則上は科学パネル等科学 委員会ができると、今のSSCと8つの科学委員会はこちらにトランスファーするとい うことになっています。  またもとに戻っていただきまして、資料の2の2であります。これも山内委員長代理 からのご指摘の部分でございまして、英国の海綿状脳症諮問委員会(SEAC)であり ます。その設立は法律の根拠に基づくものではなく、90年4月、「政府の強い意思で」 となっておりますけれども、設立されたものとされています。  委員会の性格は、「政府から完全に独立した諮問委員会」であるということです。  役割でありますが、「農漁食料省の調査に関する諮問等を受けて、農漁食料省、保健 省、食品基準庁及び北アイルランド、スコットランドの部局に対し、科学的根拠に基づ く勧告を行う」とされています。  この勧告の法的性格ですが、括弧内の3行目に出ていますけれども、「SEACは食 品基準庁に関しては食品の安全性及び基準の改善のために、大臣に対し必要な勧告を行 うこととされている。食品基準庁はその勧告に関して合理的に実効性のないものを除き 、その勧告に従う義務を負う」ということになります。  事務局は、農漁食料省、保健省、食品基準庁それぞれのところに事務局を置いている という形をとっています。  委員の構成は、そこに書かれているような方々によって構成されているということで ありまして、必要に応じサブグループの設置ができる形になっているということであり ます。純粋な科学者による独立性のある諮問機関というのでしょうか、勧告というので しょうか、助言機関という形になっているということであります。  続きまして、資料の3をごらんいただきたいと思います。資料の3は「食品の安全に 関連する農林水産省及び厚生労働省の組織等」ということで、岩渕委員から前回ご指摘 のあったものでございまして、今後、食品の安全行政にかかわる組織のあり方を検討す る際に、農林水産省なり厚生労働省あるいは内閣府の関係する組織が今どうなっている のかを把握しておきたいというご指摘を踏まえて、可能な範囲内で用意をさせていただ いたものであります。  最初の1ページ目からは農林水産省の関係になります。字が小さくてまことに申しわ けないのでありますが、これは農林水産省の各局ごとに課、室が存在しております。  まず、課、室段階で消費者保護あるいは農場から食卓までのフードチェーンにおける 食品の安全性確保に関係のある業務を担当しているということで、かなり網羅的に拾っ ていったものがこの網がけをした部分の課になります。ですから、この中の組織全部が それにかかわっているというわけでは決してないわけです。まず俯瞰的にこうなってい るというのをみていただければと思います。  このページは基本的には内局と農林水産技術会議、2ページ目が食糧庁、3ページ目 が林野庁、4ページ目が水産庁についての組織図であります。5ページ目以降が、先ほ ど網がけをしてあるところについて、課ベースで各班、係別に該当するところはどこか というところをアンダーラインで示したものであります。  例えば5ページ目は総合食料局の消費生活課という課であります。定数が28名であり まして、所掌事務としては、そこにあります(1)から(4)の大きく4項目あるわけであり ますけれども、消費者保護なり食品の安全性といった観点からは、(1)の「一般消費者 の利益の保護に関すること」でありますとか、(2)の「消費生活用製品安全法の施行に 関すること」などといったものが関係してくるのではないかということで、アンダーラ インを引いているという形になっているものであります。  6ページは、品質課、JASを所管する課になります。  7ページは食品産業企画課というところでございまして、ここはHACCPを振興す る業務を担当しているところであります。  9ページが農産振興課。ここから生産局になりますけれども、食品の安全性といった 場合に、農場から食卓までといったフードチェーンを考えたときには、当然農業生産の 段階から安全性にかかわりのある部分が出てまいります。農薬のまき方とか肥料のまき 方とか、農薬本体ではなくて、まき方が農産物なり食品にどういう形で影響を与えるか というところがかかわってきますので、広い意味ではそこも関連を有してくるというこ とでありまして、そういう意味ではここではかなり広くとっているというようにご理解 いただきたいと思います。このあと農林水産省の組織がずっと続いていきます。  32ページからは厚生労働省食品保健部なので、後ほど吉岡課長から説明をしていただ くこととし、37ページをごらんいただきたいと思います。37ページは内閣府の組織の概 要でございまして、そこにある組織図が内閣府全体の組織になります。この中で消費者 保護、消費者行政にかかわるのは右側から2つ目の国民生活局というところが該当する ことになろうかと思います。  課別編成は次の38ページになりまして、国民生活局という組織は平成13年定員で75名 という局でありますけれども、局長の下に審議官を2人配置しておりまして、総務課、 市民活動促進課、物価政策課、物価調整課、消費者企画課、消費者調整課といったよう なところでございまして、消費者保護行政と物価政策を担当している組織であります。  以上が組織関係でございまして、39ページ以降は高橋委員長からご指摘のございまし た危機管理の組織についての資料でございます。  39ページからは農林水産省関係でございまして、緊急時の対応体制の整備の問題であ ります。  まず農林水産関係では、Iの1にございますように、食料の安定供給、農林水産業の 生産活動に重大な支障を生じるおそれがある事態としまして、地震災害、風水害・雪害 、火山災害、海上油汚染災害、原子力災害、林野火災、その他の災害及び事故災害とい ったものがあるわけでございまして、これらにつきましては、関係府省、都道府県との 連携を確保するために、それぞれの事態に応じた防災体制を整備をしておりますし、ま た災害発生後の応急対策等を定めています。  ここでは、別紙1、40ページ以降に原子力災害に関するマニュアルを掲げております 。このマニュアルに従って臨機に対応しているところであります。  また39ページに戻っていただきまして、Iの1がいわば想定されている災害というか 、そういうものに対する対応であります。  2番目が昨年9月の米国同時多発テロ事件への対応でありまして、こういった経済、 国民生活に多大な影響を与えかねない事態に対しては、必要に応じて対策本部と事務局 を設置して対応することとしているということで、農林水産省緊急テロ対策本部の関係 は別紙2ということで48ページ以降、対策本部の設置要領、緊急テロ対策本部への改組 ということで、10月8日からの改組についての資料があります。  また39ページに戻っていただきまして、IIの関係であります。農林水産関係ではもう 1つ、不測時の食料安全保障マニュアルを策定することといたしておりまして、食料の 安定供給ということが農林水産行政の重要な役割の1つであるわけでありますけれども 、その場合に、平時においてはもちろんそれなりの対応は必要なのですけれども、非常 事態に対してどのように対応していくかということについて、食料・農業・農村基本法 第2条第4項にその旨の関係の規定が置かれています。「国民が最低限度必要とする食 料は、凶作、輸入の途絶等の不測の要因により国内における需給が相当の期間著しくひ っ迫し、又はひっ迫するおそれがある場合においても、国民生活の安定及び国民経済の 円滑な運営に著しい支障を生じないよう、供給の確保が図られなければならない」とい うことで、食料安保のマニュアルの策定を行うこととしております。今その関係の作業 に入っておりまして、年度内には策定することとしているところでございます。そのあ たりを、53ページ、54ページに記述しているところであります。  55ページ以降、これは健康危機管理体制ということで、厚生労働省から説明をしてい ただくことになります。  以上が資料3の関係であります。  続きまして、資料4をごらんいただきたいと思います。資料4は「地方における畜産 ・食品衛生行政について」であります。これまで厚生労働省、農林水産省の食品安全に 関する行政の連携についての説明をしてきたわけでありますけれども、具体的には現場 が対応していただかないと実効が上がりません。特に畜産・食品衛生行政の場合には、 農林水産省関係の家畜保健衛生所という組織と厚生労働省関係のと畜場なり食肉衛生検 査所がございますので、その間の連携をどのように図っていくかということが何よりも 重要になってくると考えられるわけであります。  1ページ目の1でございますけれども、まず押さえておかなければならないのは、国 は直接みずから法律に基づいて行政を執行する形になっていますけれども、地方はどの ようにやっていくかということが、必ずしも国と同じように動いてくれるということが 保障されているわけではないという関係にあります。それが1の(1)の4行目あたり に出ております「都道府県の事務は、法定受託事務と自治事務に区分される」という形 であります。  これは7ページをごらんいただきたいのですが、どのように違うかということであり ます。法定受託事務と自治事務という区別になっていますけれども、地方自治体が行う 事務は、法定受託事務以外はすべて自治事務になる。つまり地方公共団体が、昔でいえ ば固有事務と呼んでいたのとほぼ同じなのですけれども、自治体が自治体の判断ででき る事務になっている。  法定受託事務というのは、そこの定義に書いてございますけれども、「法律又はこれ に基づく政令により都道府県、市町村又は特別区が処理することとされる事務のうち、 国が本来果たすべき役割に係るものであって、国においてその適正な処理を特に確保す る必要があるものとして法律又はこれに基づく政令に特に定めるもの」をいうとされて いるわけであります。  この法定受託事務になると、国の関与は、下に出ていますけれども、地方公共団体に 対して、技術的助言・勧告、資料の提出要求に加えて是正の指示ができるようになりま す。自治事務は、ここは是正の指示ができずに、是正の要求、勧告にとどまります。さ らに、法定受託事務は、仮に自治体が実施しなかった場合には代執行ができるようにな っているという形になります。  条例制定権につきましても、法定受託事務の場合には法律に準拠してといいましょう か、法律に基づく範囲内で条例を定めなければならなくなります。自治事務は、法令に 違反しない限り、どのような形の条例もつくることができるということになります。  議会の権能、議会のチェックも、したがいまして法定受託事務は原則的に議会のチェ ックはかかりませんし監査の対象にもならないということであります。  ということで、同じ地方公共団体が行っている事務でも、その事務が法定受託になる か自治事務になるかによって大分性格が違ってくるということがあるわけであります。 特に食品の安全にかかわるような場合は、こういう性格が違う事務が混在しているとい う状態にあるということであります。  1ページに戻っていただきますと、参考までに載せたものは家畜伝染病予防法におけ る主な都道府県の事務で、アが法定受託事務、イが自治事務についての例示であります 。あるいは2番目が食品衛生法における主な都道府県の事務のうち、アが法定受託事務 であるのに対し、イは自治事務になっております。  2ページ目が同じようにと畜場法についてのものであり、食鳥処理法の関係をそこで 挙げております。そのような事務の性格によって国の関与の仕方が変わってくるという ことがあります。  2ページの(2)は、事務がどういう人々によって担われているかということですが 、(1)が家畜伝染病予防法の事務については、おおむね家畜防疫員という方が担当され ています。食品衛生法、と畜場法、食鳥処理法の都道府県の事務については、おおむね 、と畜検査に関するものはと畜検査員、食鳥検査等の業務は食品衛生監視員とと畜検査 員等が担っているということでありまして、それを組織、人員でみたものが2の(1) の(1)、(2)でございます。  (2)は、連携の事例として調べてみたところ、1つは人事交流であります。特に家 畜保健衛生所と食肉保健衛生所、これは都道府県の職員になるのですが、農政部サイド で採用されるか保健部サイドで採用されるかという違いはあるのですけれども、基本的 には獣医の方々であります。そういった方々の人事交流が行われているかどうかをみた ものでございますけれども、約20県で実施されているようでありまして、その中で鹿児 島県の場合は家畜防疫員71名とと畜検査員 227名のうち、おおむね1年間に3人、在職 期間は3年程度で人事交流を行っているようであります。もちろん全く人事交流を行っ ていない県もございまして、そのあたりはこの資料でいいますと9ページに各県ごとに どのような連携を行っているのかということがまとめてあります。  もう1つ、食肉・食鳥処理の関係では、国のレベルで農林水産省と厚生労働省との間 に調整協議会を設置していたわけでありますけれども、この都道府県版が存在していま す。10ページ以降にそれらの関係の設置状況がまとめてございます。  続きまして、資料5をごらんいただきたいと思います。資料5は「主要国における『 食品安全性に関するリスク分析』について」ということで、リスク評価、リスク管理を 担当する組織を整理したものでございます。これは前回、諸外国についてBSEの発症 等を契機にして見直しが行われたわけでありますけれども、それぞれの組織をリスク分 析論でいうところの機能で位置づけると何がこれに該当するのかという整理をしてみた ものであります。  これに入る前に、前回説明しましたが、参考配布4の「食品安全性に関する『リスク 分析』について」というものを1度おさらいをしておきたいと思います。参考配布4の 1ページ目でありますが、そこに「食品安全性に関する『リスク分析』とは」とありま す。前回も申し上げましたけれども、このリスク分析というのは、3行目にあるように 「可能な範囲で食品事故を未然に防いだり、悪影響の起こる確率や程度を最小にするこ となどを目的とする」ということで、ゼロにすることを目的にするものではないという 点がまず第1の特徴として掲げられています。構成要素としては、リスク評価、リスク 管理、リスクコミュニケーションの3つで構成されているわけでありますけれども、そ れぞれ特徴があります。  まずリスク評価でありますけれども、このリスク評価というのは、2行目の後半にあ りますように「科学的に評価する過程」ということで、この過程では社会学的、経済学 的、政治学的な配慮が行われないことが前提になるということであります。  それに対してリスク管理の方は、3行目のあたりですけれども、「リスク評価を実施 するかどうかの判断もリスク管理に含まれる。リスク評価の結果を踏まえ、消費者の健 康保護を第一の要素として、それぞれの選択肢のコストと便益、技術的達成可能性その 他の諸要素を総合的に考慮する」ということで、前回申し上げましたが、この総合的考 慮の中には、経済学的あるいは社会的、場合によっては政治的な要素を考慮するという ことが予定されている部分であります。  このリスク評価とリスク管理の関係ですが、そこの下2行にございますけれども、ま ず科学的判断、評価を行うリスク評価という部門と総合的な観点から行われるリスク管 理というのは「機能的に分離されていないといけない」となっているわけであります。 機能的に分離しなければいけないということは、後ほどこの資料5でみてみますけれど も、組織的に必ず分離しなければならないかということまで要求しているかどうかとい うのはちょっと問題であるということであります。なおかつ相互の作用が必要とされて いますので、全く独立してそれぞれの役割を果たすという関係にはないということを書 いてあります。  その両方をいわば包み込む形といっていいでしょうか、機能あらしむるものとしてリ スクコミュニケーションがあるわけでありまして、「(1)(2)の過程において、すべての 関係者の間で、リスクに関する情報・意見を相互に交換する過程」であるということで あります。  ここについては、前回申し上げましたけれども、相互に交換する、インタラクティブ でありますから、リスクの専門家から消費者を始めとする一般の人々にリスク情報が一 方的に送られるということではなくて、情報の受け手から送り手に対して疑念でありま すとか、質問でありますとか、意見でありますとか、そういった形でフィードバックし ていくということが担保されているということがここでいうリスクコミュニケーション になります。  ここでいうリスクコミュニケーションの目的というのは、政府なり法的な部門が行う ことに対しての信頼なり信用を築く手段とされています。したがいまして、リスクにさ らされる人に対して十分に情報を提供して、その問題に対する理解を深めてもらうとい うことが重要であるということが大前提になるということになります。したがって、こ こではむしろ法律だとか経済だとか自然科学といった知識よりも、心理学だとか、そう いったサイドからの知識を必要とされるわけであります。つまり相手がどういう情報を どのように理解されるのかということがわかっていないと正しい情報の提供ができない ということでありますし、情報提供が仮に正しくても、受け手が置かれている状況によ っては正しく認識しない場合が起こり得るわけでありまして、そういったことまでも視 野に入れて取り扱っていく必要があるといわれています。  以上がリスク分析の基本でありまして、また資料5に戻っていただきます。イギリス でありますが、イギリスはこれまでの農漁食料省がほぼ一元的に持っておりました食品 安全に関する事務を切り取りまして、食品基準庁をつくっています。  もう1つ、参考配布3−2というのがありますので、この絵をみながらの方が理解が 進むと思います。参考配布3−2の1ページ目は「イギリスの畜産・食品行政に係る組 織再編について」というものでございまして、保健省と農漁食料省で分担しておりまし た食品の安全行政に係る部分というのは、2000年4月に食品基準庁が設置されまして、 ほぼ食品基準庁に大宗が移行した形をとっております。  そういう構造の中でリスク評価はどこが行っているのかということなのですけれども 、前回明確に説明し切れなかったのですが、確認したところ、食品基準庁ではなくて食 品基準庁が委託する外部の専門家、これは研究者ということになります。リスク管理そ のものは食品基準庁が行うということになります。  イギリスの場合の特徴は、この食品基準庁をつくった上で、食品基準庁と環境・食料 ・農村地域省との間、あるいは食品基準庁と保健省との間に公表されている覚書を締結 して積極的な調整を図り得るような体制を組んでいるということが特徴的であります。  次がドイツであります。参考配布3−2でいえば2ページになります。ドイツは2001 年1月に、それまでは連邦食料・農林省と連邦保健省が担当していた事務を連邦消費者 保護・食料・農業省にかなりの部分を集めたわけでありますけれども、さらに2002年に はこの連邦消費者保護・食料・農業省の中の食品の安全に関する部分をリスクアセスメ ントとリスクマネジメントに分けた組織をつくるということを公表していますが、今の ところいつ正式に発足するかは未定の状態であります。これを額面どおりにとれば、リ スク評価は連邦リスク評価研究所が行うということになります。マネジメント機能は連 邦消費者保護・食品安全庁にすべてが移管されるわけでもなさそうなので、残った連邦 消費者保護・食料・農業省も一部マネジメントを行うことになるのだろうと思います。  次がフランスであります。参考配布3−2でいいますと3ページ目になります。フラ ンスの場合には、農漁業省、雇用社会連帯省、経済財政産業省、ここの権限関係をいじ らずに、観念的にいえばそれぞれのリスクマネジメントに関連するアセスメント部分だ けを抜き出して食品衛生安全庁(AFSSA)をつくったという形におそらくなるのだ ろうと思います。リスク評価は食品衛生安全庁本体ではなく、そのもとに置かれる外部 の専門家で構成される専門委員会が独立にといいましょうか、科学的な評価を行うとい うことになります。AFSSAそのものはこれの事務局という位置づけになります。マ ネジメントを行うのは、それぞれの農漁業省、雇用社会連帯省、経済財政産業省という ことになります。  それからEUであります。EUは、欧州食品安全機関のもとに、先ほどみていただき ましたが、独立した科学専門家で構成される科学パネルがリスク評価を担当します。リ スク管理は、欧州委員会なり閣僚理事会、欧州議会、加盟国のリスク管理部局という関 係になります。  それから、資料5の3ページをごらんいただきたいと思います。米国であります。米 国は参考配布3−2では4ページになります。ここは農務省と厚生省にそれぞれ分かれ ます。食肉と卵製品の生産、流通、安全に係るあらゆる行政を一元的に農務省が担当し ているという形になります。それ以外の食品については、厚生省の食品衛生医薬品庁が 担当するという形で、これは対象物品によって截然と分けているというやり方をとって います。  これをリスク評価、リスク管理でみてみますと、資料5でありますが、まず肉と卵製 品以外の食品については、リスク評価は厚生省食品医薬品庁食品安全性・栄養センター というところが行うことになっています。リスク管理は「同左」となっていますから、 その食品安全性・栄養センターというところが行うことになっているのですが、やって いるセクションが違うという形です。ですから、FDAの中の食品安全性・栄養センタ ーという組織がリスク評価とリスク管理を行うことになっている。それはやるセクショ ンは分かれているという形になっています。それから、食肉・卵製品の方は農務省食品 安全検査局でありますし、リスク管理も同様に食品安全検査局が担っているという形に なっています。ですから、アメリカの場合には組織そのものまで独立にしているわけで はない。組織の中にもちろん機能的に分けてはいます。  この点は、恐らくリスクコミュニケーションといったような過程の中で情報を公開し ていくというのでしょうか、手続を透明にしていくという形の中で、いわゆる利益相反 性だとか、そういったものを回避するという考え方に立っているのではないかと推察さ れます。  日本であります。日本は、「経緯」の欄をみていただきますとわかりますように、「 食品の生産の立場と安全規制の立場は利益相反の関係にある」ということから、基本的 には中央省庁再編の前と後とでそれぞれの責任の分担関係に移動はありません。以前か ら基本的にこういう形をとっていたという形になります。  前回のご質問の中で、我が国はリスク分析論的な組織になっているのかという質問が ございまして、「定義の問題じゃないんですか」というお答えもしたのですけれども、 まさに定義の観点に立てば、欄外のアスタリスクのついているところでありますが、「 日本については、現在のところ、必ずしもコーデックス委員会で検討されている手続と 同じ手続で『リスク評価』や『リスク管理』を行っている訳ではない」ということであ ります。このことは別にうそでもないのですけれども、インターナショナルにみれば、 コーデックス委員会のものがグローバルスタンダードであるわけでありますので、リス ク分析論をやるということになれば必然的にグローバルスタンダードに合わせないと意 味をなさないということだと思います。  以上が資料5の関係でございます。  参考配布の9を先にみていただきますと、参考配布9は小野寺委員と砂田委員からの 資料でございます。お2人とも今日はご欠席ということで、前回委員長から、もし意見 があるならば書いたもので出してほしいという要請がございましたので、それにこたえ た形でございます。  1ページ目が小野寺委員のご意見でございまして、下の方のパラグラフで「BSE」 というところから始まるところですが、「BSE問題においては、食品の品質管理はも とより、それ以外に、様々な問題が発生した。これらの発生した問題を一つ一つ解決す る為には、膨大な時間・予算を必要とする為、この際、省庁の食品安全部門の再編を優 先的に行うべきである」ということ。下から3行目のところに「食品安全部門再編の点 を考慮頂きたい」といったご意見であります。  それから、2ページ目は砂田委員が『Pig Journal 』という雑誌のインタビューを受 けられたときの記事でございます。これまで委員会の場で砂田委員がご発言なさってい たことが体系的にまとめられているものと考えられます。3ページ目に「“食の安全に 休日なし”を徹底する食月間」だとか、5ページ目には「ヒューマン・エラーの排除は 不可能」、これはゼロリスクの話なども出てございます。  それから、参考配布の10の関係は吉岡課長からご説明をしていただくとして、参考配 布8をごらんいただきたいと思います。参考配布8はこれまで4回目、5回目ぐらいか ら毎回毎回提出している資料でございまして、これまで委員の皆様方がご発言になった ものを便宜的に分けるとこういう場所に入ってくるのかなという形でまとめたものでご ざいます。これは、これまでの行政対応についての検証にかかわる部分、それに対して 主な出来事としてどういう出来事があって、それに対して我が国行政はどういう対応を したのかといったことを書き込んだものでございまして、それを前提とした上で委員の 皆様方が種々のご発言をなさっているという性格のものでございます。  ポイントとして申し上げれば、「英国におけるBSE発生を踏まえた対応」というこ とで1ページ目でありますけれども、1986年から95年までの間をくくると、この間にい ろいろなことがありまして、我が国としては英国からの生きた牛については輸入を停止 した上で、肉骨粉等については輸入条件を強化するという形で対応したわけであります 。この以降、ほかの国々でBSEが発生すると同様の対応をしていくということになる わけであります。  4ページ目以降が1996年、97年あたりの英国政府機関の発表、EU委員会の決定、W HOの専門家会議の勧告を踏まえた対応ということでございます。これは、英国政府諮 問機関がBSEとバリアントのクロイツフェルト・ヤコブ病との関連性の可能性を発表 したとか、WHOからの勧告があったといったことを背景にしつつ、我が国は当時4月 には行政指導という形で肉骨粉等の国内的な流通の自粛をさせたわけであります。その ことについて議論があるわけでありますし、またそれ以降、5ページ以降にも出ており ますが、審議会で法的措置の可否についての取り扱いを農林水産省のサイドから提起を しているわけでありますけれども、結果的には実質的な議論がなされないまま2001年に 至ったというようなこと。特に7ページにあるような、97年の8月には米国が、10月に は豪州が法的な禁止措置をとったという大きな情勢の変更がみられたわけでありますの で、そのあたりの対応が議論されるわけであります。  8ページ目以降がEUのBSEステータス評価の関係でありまして、これはEUのス テータス評価に対する我が国の対応についての考え方、議論であります。この点につき ましては、委員会の場でも農林水産省の対応、厚生労働省の対応のことについてもご議 論されましたけれども、そのほかにいろいろ勧告が出されていたわけでありますが、そ れの取り扱いの問題等々があったわけであります。  12ページ以降に2000年以降、今日までの関係が書かれてございまして、それぞれの時 期時期に対応上の問題点があったわけであります。  一応資料の性格だけ申し上げておきますと、参考配布の5−1、5−2、6は、これ まで出しておりました資料をアップデートしたものであります。参考配布7も、そうい う意味ではアップデートしているというものでございます。  私からは以上です。 ○高橋委員長  どうもありがとうございました。  関連しまして、厚生労働省から補足説明をお願いします。 ○厚生労働省吉岡企画課長  食品保健部企画課長の吉岡でございます。  資料の3につきまして、若干簡単に補足をさせていただきます。先ほど農水省からご 説明しましたくくりのうち、食品保健部の組織図ということで、現在、食品衛生法に基 づく業務を行っております部の組織図が32ページ以降に書いてございます。簡単に触れ させていただきますと、今般の中央省庁再編によりまして、医薬局の中に食品保健部が 設置されました。全体では定員63名、3課2室の構成になっております。  まず企画課におきましては、ここは部の所掌事務の総合調整ということと食品衛生法 に基づきます表示の基準の策定等を行っております。この企画課の中に2室ございまし て、新開発食品保健対策室、栄養改善法に基づく表示基準と健康食品の関係の事務を扱 っております。  次の33ページでございますが、企画課の室といたしまして検疫所業務管理室がござい ます。これにつきましては、35ページに検疫所の組織図及び所掌事務と書いてございま す。検疫所は全国に13カ所ございまして、主な業務は海外からの帰国者の感染症のチェ ックと輸入食品の監視ということで、そこに※で書いてございますように、13年度末の 定員 775名のうち各検疫所に配属されております食品衛生監視員、輸入食品のチェック を担当する者が 264名おります。先ほどの33ページに戻っていただきまして、この検疫 所業務管理室は各検疫所の業務の統括を行うというところでございます。  食品国際企画調整官は、コーデックスあるいはWHOなどの国際会議への対応等を行 っております。  部の2つ目の課といたしまして基準課がございます。ここは食品あるいは添加物等の 食品衛生法に基づく基準の策定を行っております。  3つ目の課が34ページの監視安全課でございます。ここはHACCP、総合衛生管理 製造過程に係ります事務あるいは食中毒対策等を行っております。食品衛生監視員は各 都道府県におきましても保健所等に配属されておりますが、いろいろつくられました基 準に基づきまして、それが遵守されているかどうかという監督の仕事をこの監視安全課 で行っております。  それから、36ページは、これも昨年1月に発足いたしました地方厚生局、全国で7局 ございますけれども、ここにも国の直轄事務という形で保健福祉課ないし食品衛生課が 設置されておりまして、それぞれ食品衛生監視の仕事を行っております。  食品保健部の組織の関係は以上でございます。  それから、同じ資料の3で55ページに飛んでいただきます。厚生労働省内の健康危機 管理体制の資料が55ページ以降でございます。これは薬害エイズ問題、あるいは平成8 年のO-157という大規模な食中毒事件の発生等を踏まえまして、55ページの1の経緯に 書いてございますように、医薬品、食中毒、感染症、あるいは飲料水などによる健康被 害の防止を図るため、平成9年に健康危機管理基本指針を策定いたしまして、国民の健 康を守るということで健康危機管理の枠組みが決められました。  ここは体制といたしましては、2の(1)に書いてございますように健康危機管理調 整会議という会議体を設けておりまして、これは57ページに横向きの資料がございます が、衛生関係の局を中心に、大臣官房厚生科学課が事務局になりまして、関係局の課長 級の委員、課長補佐級の幹事会メンバーを集めまして、月それぞれ1回ずつ会合を行い 、衛生問題、国民の健康危機にかかわる問題、あるいはかかわりそうな問題につきまし て定期的に情報交換を行っております。  55ページに戻っていただきますが、ここは単に省内の各課だけではなくて、厚生労働 省関係の試験研究機関の研究者にも毎回お集まりいただき、専門的なお立場からの意見 も頂戴いたしまして、万が一の健康危機管理事象の発生に備えております。  主な対応事例といたしましては、56ページに書いてございますけれども、平成10年以 降、和歌山市の毒物混入事件、東海村のウランの臨界事故、インフルエンザ対策、NB Cテロ対策、一番最近の事例は昨年9月の我が国での最初のBSE感染牛の発生などに ついて、こういうところで議論をいたしまして情報交換を図っております。  58ページは、その委員の名簿ということで列挙させていただきました。  先ほど触れましたこの健康危機管理指針につきましては、59ページ以降に参考として 載せております。後ほどごらんいただければと思っております。  もう一点、参考配布の10でございますが、前回、日和佐委員から、前回お出しいたし ました国会での生協連合会からの請願に関係いたしまして、同じ日生協(日本生活協同 組合連合会)からいただきました研究会報告書を参考までに提出をさせていただいてお ります。1点おわび申し上げないといけないのは、参考配布の10の表紙に「日本生活協 同組合」の「組合」が抜けておりました。大変失礼いたしました。日本生活協同組合連 合会の報告書ということで、参考配布10として提出をさせていただきました。なお、こ の資料自身、大変大部なものでございまして、ご了解いただきまして、この主要な部分 につきましての抜粋という形で本日提出をさせていただいております。  以上でございます。                   質疑 ○高橋委員長  どうもありがとうございました。これから残された時間、1時間足らずでございます が、ただいまの説明を踏まえてご質問、ご意見をいただければと思います。説明は、前 回の補足説明の資料も幾つかございますが、資料1と3が今回オリジナルに出たものだ と理解します。  それでは、どなたからでも結構です。 ○山内委員長代理  前回、90年、91年のご質問をしまして、そのうち、まずOIEの会議の件ですが、私 がこの前問題にしましたのは、実は翻訳されていない、これは資料1の12ページの一番 下“Preventing the occurrence of BSE in a country where disease is absent”  要するにBSEが存在していない国でのBSEの発生防止といったようなところです。 第1番目はスクレイピーの発生状況等について研究すべきであるということで、次の13 ページの3のところですが、これは“ruminant-derived protein”ですから、反すう動 物由来のたんぱくを反すう動物にえさとして与えることについての政策とか条件、それ についてのレビュー、見直しですか、そういったものを行うべきであると書いてありま す。これは勧告だと私は受けとめたのです。それに対してどういう対応をしたかという 質問をしておりまして、それをひとつお聞きしたいと思います。  もう1つ申し上げたのは、WHOの報告書の中にOIEのdetailed guidelinedです が、これはわかりました。アニマルヘルスコードの原案であったということですね。で すから、今のBSEのないところで反すう動物由来のえさを用いることに関するレビュ ーを行ったのかどうか、この点についてお聞きしたいと思います。 ○農林水産省木村飼料課長  当時の対応につきましては、ちょっと手元にございませんので、調べてご報告申し上 げたいと思います。 ○山内委員長代理  前回もこのことをもう申し上げてあって、今回お答えいただくつもりでいたのですけ れども、資料を探すだけで、まだ問題そのものについての検討はできていないというこ とですね。 ○農林水産省木村飼料課長  検討した経緯があるかどうかについてはもう一度確認させていただきたいと思います けれども、当時の状況といたしましては、牛については、肉骨粉の使用は1996年からは 指導によってほぼゼロということでございますけれども、それ以前についてもレベルが0 .03%とか、その程度のレベルでほとんど使用の実態がなかったということで、そうい った状況のもとでこの報告書について適正に検討したかどうかについてはもう一度確認 した上で報告させていただきたいと思います。 ○高橋委員長  では、なお重ねてですが、このような文書は、アンケートで前任者から引き継がれた かどうかというような質問項目があって、必ずしもすべてが引き継がれていないという ようなお答えをいただいているのですが、この重要な資料については担当者間で引き継 ぎがあったのかどうか、その点お答えいただければと思います。 ○農林水産省伊地知衛生課長  衛生課長でございます。すべての資料が引き継がれたかどうかというのは確認はでき ないのですけれども、資料として残っていたということでお出ししておりますので、担 当からこれはこういうことだと詳細に引き継いだかどうかということは確認できません 。ただ、資料としては存在しているということで、役所としてはそういう資料は残って いるということで、資料は結果的には引き継がれていると思います。  あと、この前の手紙も、翌日すぐ探したらみつからなかったのです。ただ、再度探し ましたらみつかりまして、遅れたことは大変申しわけなかったと思いますけれども、資 料としては役所にちゃんと存在をしていたということでございます。 ○山内委員長代理  簡単にコメントなのですが、参考配布11で1990年前後の論文が幾つか示されておりま す。その中でBSEは10年ぐらい後には消滅していくだろうということ、それから危険 性についての強調が余りされていない。ただ、これは89年までは英国も割合楽観してい たのです。特に人に来ないという前提が非常に強くて、90年から人への問題が社会的に も大きく取り上げられるようになって、この論文は人への危険性が問題になる以前の情 報に基づいているので、必ずしも90年における世界の情勢を反映しているとは思えない 。学問的には正しい情報だと思います。これはコメントです。 ○高橋委員長  ほかに何か。 ○岩渕委員  両省と内閣府の組織図を拝見しまして、厚生労働省の食品保健部というのは農林水産 省の1つの課とほとんど変わらないぐらいのスタッフの数なんだなというのはびっくり ました。別にだからどうということではありませんけれども、数的には大分違うんだな と感心しました。  それとは直接関係ないのですけれども、先ほど副大臣のあいさつの中で、総理に大臣 と事務次官が、面会なさっていわゆる食品基準庁のような組織について説明をなさった というふうなことを伺いましたけれども、どのようなことを総理に報告なさったのか。 今すぐ伺うのが適当かどうかタイミング的にはわかりませんけれども、どのようなこと をおっしゃったのか、それはぜひ知りたいと思います。我々がこれから何か考えようか というその先にいろいろな話がどんどん進んでいるのかなというふうな感じを受けます ので、後ででも結構ですから伺いたいと思います。 ○高橋委員長  これは今後の検討の参考になるといいますか、前提にもなるということでもあります ので、お答えいただければと思います。 ○農林水産省武本企画評価課長  総理のところに私どもの大臣、事務次官がまいりました主たる理由は、BSE対策は 今後どのようにもっていくのかということについての関心がございまして、その対策の 説明の中に当然両大臣の私的諮問機関である本委員会がどういうことを検討し、いつご ろとりまとめるのかというくだりも説明を申し上げたわけで、その中には当然今後の行 政のあり方というのは検討課題に入っていますから、それについての考え方が整理され るものと考えていますという説明を大臣の方から申し上げたことはありますが、大臣の 方から食品安全庁だとか、そういうことを申し上げてはいないと聞いておりますし、総 理もその場で食品安全庁はいいんじゃないかとかなんとかいったとは聞いておりません 。この検討委員会の場で議論をしていただいて、それを踏まえて食品の安全性の問題に ついてきちんと対応していく、これは国会の答弁も基本的にはそういう答弁をしている かと思います。 ○高橋委員長  ほかに何か。  それでは、資料3の危機管理について、厚生労働省は今までの経緯もありました関係 でそれなりにつくられているというふうに読めるわけですが、この健康危機管理対策室 が1996年にBSEが人にうつるというか、波及するというようなニュースが出た段階で 何らかの対応をしたのかどうかお伺いしたいと思います。 ○厚生労働省吉岡企画課長  先ほどご説明いたしましたように、この健康危機管理体制は薬害エイズ問題とO-157 の問題を教訓に考えまして平成9年に設置されておりますので、当時まだこういう体制 はできていなかったと考えております。 ○高橋委員長  さて、本日の説明についてそれ以外に何か。日和佐委員どうぞ。 ○日和佐委員  先ほどご説明いただきました1990年から91年までの国際機関の報告書のことなのです が、先ほど山内先生から調査をするようにということがございましたけれども、それだ けではなくて、OIE、WHO、国際動物衛生規約案、この3つの報告書についてどう いう評価をされたのかということが知りたいです。 ○高橋委員長  その点について担当者からお願いします。 ○厚生労働省吉岡企画課長  まず厚生労働省からお答えいたしますけれども、先ほどOIEの文書、当省関係でW HOの専門家会議の報告、これは1991年11月にいただいたものでございます。これにつ きましては、前回も申し上げたかもしれませんけれども、この文書の存在を確認するこ とにとどまっておりまして、当時、すなわち1991年の段階でこのWHOの専門家会議の 報告内容につきまして議論したかどうか、したならばどういう議論をしたかということ は確認をできておりません。ただ、その後の1996年に、WHOの専門家会議におきまし て、サーベイランスあるいは肉骨粉規制につきましての内容が報告された際には、この9 1年のレポートもあわせまして、当時の食品衛生調査会の関係部会に提出されていると 確認しております。  なお、91年のWHOの報告の中身につきましては、先ほど仮訳をつけておりますけれ ども、ポイントを申し上げますと、4つございまして、1つは牛のBSEの予防対策と いうことで、発生国、非発生国向けにそれぞれ、特に非発生国につきましてはサーベイ ランスの構築、あるいは動物用、反すう動物用飼料に特定部位を使用しないということ が報告されております。残りの3点は、資料を読みます限り、いずれもBSEの発生国 に対する食品対策でありますとか、医薬品対策でありますとか、発生国におけると畜場 の従事者への健康上の配慮、こういうものが内容として含まれているものでございます 。 ○高橋委員長  農林水産省からお願いします。 ○農林水産省伊地知衛生課長  当時の報告書について具体的にどういう評価をしたかというのは確認をしておりませ んけれども、これらの報告書の内容は、当時から担当はいろいろ情報を収集しておりま して、この書かれている内容、この報告以外にも先ほどいいました研究論文の内容、そ れらを踏まえまして1990年には衛生課の職員をイギリスに調査に出しまして、当時とし て先ほど申し上げましたイギリスからの生体の輸入を禁止するということ、それと肉骨 粉につきましては 136℃30分、湿熱での加熱処理条件の強化をしたという対応をしてお ります。それと、その後発生した国につきましても、そのOIEの基準に基づきまして 加熱処理条件を課すというような対応をしてきたというところでございまして、情報と していろいろ提供されたものについて活用をしてきたということになるかと思います。 ○高橋委員長  よろしいですか。 ○日和佐委員  はい。 ○高橋委員長  ほかに。  よろしゅうございますか。  それでは、本日説明いただいた資料を離れまして、もともと今回予定しましたフリー ディスカッションについて、今後のこの委員会の報告をまとめていく上においての論点 等について意見を交換していきたいと思います。どなたからでも結構でございます。 ○山内委員長代理  今までどちらかというと食の安全という面での議論が中心になっていると思うのです が、私は食材となる家畜の健康の問題も考えるべきで、いわゆる家畜衛生の視点、その 議論が余りされていなかったような感じがします。  第1点は、これはもう既に申し上げたことですが、現在の家畜伝染病予防法では公衆 衛生の視点が欠けていて、それは代表例としてO-157が入っていないといったようなこ とがあげられます。例えばOIEの国際動物衛生規約をみますと「動物もしくは人に病 気を起こす病原体を対象とする」とはっきり条文に書いてあるのですが、日本はどうも そのようになっていない。そういう面での家畜衛生の問題があるのではないか。  もう1つは、グローバリゼーションのこの時代に家畜衛生の重要性はもっともっと増 していると認識しなければいけないだろうと思うのです。これはBSEだけではなくて 、実際に口蹄疫もあるわけです。英国ではBSEが発生して、それの対策の結果が実際 には口蹄疫の大発生につながったという事実があります。と畜場を集約化していって、 その結果として家畜の動きが変わってしまって、全国から家畜が限られたところに集ま っていく。そこで口蹄疫が大きく広がった。そのときにはもう間に合わなかった。BS Eの発生した1980年代であったならば、口蹄疫はあのような発生にならなかったと思う のです。ですから、今BSEの方で騒いでいるうちに口蹄疫とかほかの家畜衛生の問題 に今度ははね返ってくるおそれがあるのではないか。ですから、家畜の健康という視点 をもっととらえて考えていかなければいけないのではないかと思っております。 ○高橋委員長  今の点でも結構ですし、いろいろな論点があろうかと思いますが、ほかにどなたかご 発言ございませんか。  私とすれば、コーデックス委員会が出しているリスクアナリシスの中で、リスクアセ スメントについては、組織を独立するかどうかはまだまだ詰めなければいけませんが、 機能的に独立したものをつくるべきであるというようなことについては、ほぼ委員の皆 さん合意できているように、今までのご発言から私なりに解釈するところでございます 。しかし、その次にリスクマネジメントをどのようにやっていくのか。特に今回、日本 で発生して以来の両省の連携のまずさを少し反省して、どういう形でリスクマネジメン トを進めていくのか。いろいろな新聞情報では食品行政を一元化するだとかいうような 意見も出ているようでございますが、その点について何らかのご意見をいただければ今 後のまとめに進めていけるのではないかと思います。どなたでも結構です。 ○山内委員長代理  今の点ですが、私は英国でBSEが発生したときの状態をまず考えてみたいと思うの ですが、英国でBSEが発生した1986年、英国は食品衛生からと畜場を全部一元化して 農漁食料省でやっていたわけです。そこで行われたことというのは、最初に動物の健康 対策であったわけです。人間への安全対策は1年半遅れたのです。まずBSE自身の発 生の情報とかそれの危険性、そういったものが保健省へ伝わっていくのも非常に情報が 遅れた。これは英国のBSE調査委員会の報告書の中でもはっきり指摘されているわけ です。  そういったことを踏まえて英国は今度組織改革をしたのですが、その結果がどうなっ たのか、私はまだよくわかりません。また今日ご説明のあった1990年につくられたSE AC(海綿状脳症諮問委員会)が「政府の強い意思」によると書いてあるのはオフィシ ャルな表現であって、実際にはその前のサウスウッド委員会が研究推進のための委員会 を提言して、そこでできてきたものです。その委員長は、実はウイルスの研究者でした 。保健省と農漁食料省合同の委員会としてつくられてきて、そこで実際に安全対策を全 部研究者が考えていった。あそこで初めて人への、例えば特定危険部位の除去といった ような対応がとられたわけです。ですから、そういうこれまでの英国の経験を踏まえた 上でどのように日本がやっていくべきであるか、そういう検討が必要だろうと思うので す。ですから、簡単に一元化といった形の議論ではなくて、少なくともリスクの評価は 専門家がやるべきであると私は思いますし、マネジメントに関しての一元化というのは これからまだかなりじっくり、改組した国での現状がどうなっているのか、過去はどう であったのか、その辺の検証をやるべきだと思います。 ○日和佐委員  どういうシステムをつくっていくかといういわゆる組織論から入っていかないで、ど ういう考え方を食の安全に関して持つべきかというところから入っていった方がいいと 私は思っています。そこの中で一番大事なのは、リスクアナリシスシステムをどうして も取り入れていかざるを得ない状況にもうあるということがよくわかったと思うのです 。リスクアナリシスの考え方を入れるということに伴って当然予防原則という考え方も 入ってきますし、リスクコミュニケーションとの関係では十分な情報の開示という考え 方も入ってきます。何よりもその中で優先されるのは消費者の保護だと思うのです。消 費者保護のプライオリティーをきちっと位置づけるということと、当然消費者の参画と いう考え方も入ってくると思います。そのような基本的な考え方をきちんと話し合って 構築をした上で、合意をした上で、ではそういうシステムを導入していくためにはどの ような組織があればいいのかという話として進めていくというのがいいのではないかな と私は思っております。 ○高橋委員長  どうぞ、藤田委員。 ○藤田委員  私の方もほぼ同様な進め方をしていったらいいのではないかと思っております。これ まで論議をいろいろされておりますけれども、大命題をこれとこれとこれだけを対象に するということをまず最初に出して、多分それは食品の安全性確保、消費者の保護、入 るかどうかですが食品の品質の確保、こういうところまでやって、その後、今お話があ りましたように、組織というよりも制度を先に考えて、大きく分ければ2点ぐらいある のですが、1点は食品の安全管理という制度を考え、それを具現化したようなリスクの 管理、マネジメント、コミュニケーション、それを踏まえていくとどういう組織が一番 妥当性があるのか。今までヨーロッパの方式、アメリカの方式とかいろいろ勉強しまし たけれども、そこから絞り込んでいくような論議の進め方の方がいいのではないか。も ちろん背景として第一番に出てくるのかもしれませんけれども、生産者と消費者の信頼 度の維持向上というのですか、それから今後は当然要求されるでしょう国際的な対応を 的確にしていくというような前提を踏まえて、両省の連携とか、こういうものを改善す べき項目としてまずは挙げておいて、先ほど1番に申し上げましたように大命題をどこ に絞っていくのかというのをまずは決めていく必要があるのではないだろうか。 ○高橋委員長  和田委員。 ○和田委員  私も今マスコミの扱いだけをそんなに気にする必要はないと思うのです。新しいどう いう組織をつくるかということがボンといきなり出て、それがまた議論を呼んでいると いう状況になっておりますが、あくまでも消費者の健康保護を第一の基本に据えた上で 今後の食品安全行政がどうあるべきかということをまず考えて、その上で、それならば 組織あるいは制度、いろいろなことがあると思いますけれども、それがどうあればいい のかということだと思うのです。  食品の安全あるいは食の安全を考える場合に、これはBSEだけの問題ではなくて、 例えばほんの最近を考えてみても、感染症の問題あり、ダイオキシンとか内分泌攪乱物 質の問題あり、いろいろな問題が出ておりまして、今回の検討会のメンバーというのは BSEを入り口に考えて食品の安全を検討しているわけですから、今後新しいシステム なり組織なりをつくるその具体的な図を描くところまではとても無理ですし、そういう メンバー構成ではないと思うのです。ただ、はっきりいえることは、リスク分析という システムを制度としてきちんと入れていくということが大事だと思うのです。  前回も質問したり発言したりいたしましたが、リスク評価の部分は、いろいろまだ不 十分な点があるかもしれないけれども、そういうところは1つできていると思うのです 。ところが、リスク管理の面というのは、これが消費者も加わった上で議論をしてとい うことにはなっていないと感じております。これは行政の内部でリスク評価をもとにし ていろいろと、さっきからお話が出ていますような社会的な面であるとか経済性である とか政治的なことまで配慮して、そこで判断をしてということになってしまっていると 思うのです。  ところが、何か事があったときになりますと「審議会なり検討会でこういう答申が出 ておりますので」と言われるのですけれども、そこの場が果たしてリスク管理というこ とを本当にやるような場になっていたかどうかというと、今申し上げたようになってい ない。中途半端なやり方であって、しかもそのときによって何となく行政の内部で決ま ってみたり、審議会や検討会のようなところである程度議論がされたりというふうに明 確になっていなかったということがはっきりといえると思います。ですから、どういう 組織なりシステムをつくっていくかということはその先といたしまして、リスク評価と リスク管理というところをはっきりと分離してということが1つ。あとは情報公開を徹 底して、政策決定がどういう経緯でなされたかということがはっきりとわかるような形 にしていくことが必要だということを今のところ感じております。 ○高橋委員長  ありがとうございました。岩渕委員、何かございますか。 ○岩渕委員  さきほどの食の安全性に関するリスク分析の資料で、両省のリスク評価については、 農水省の方は空欄になっていましたけれども、具体的なところを担っていないというこ とですか。 ○農林水産省武本企画評価課長  食の安全性に関するリスク評価については担っておりません。 ○岩渕委員  わかりました。基本的には、今お三方がおっしゃったことに賛成でございます。です から、そのようなやり方で我々の議論を進めていったらどうかなと思います。  ご苦労いただきました資料、それぞれ今どういう状況になっているのかというのをつ くっていただいて、大変ありがとうございました。それを拝見しまして、ここの中でど のような形になっているのか。リスクマネジメントはそれぞれの場でそれぞれの役所が やっていらっしゃるというのはよくわかるのですけれども、わからなかったといいます か、どうも腑に落ちなかったのは、では消費者保護という視点、情報開示がどの程度な されているのか。そのようなことがよくわからずに、あっちこっち聞いて回ったりした のですけれども、特に消費者保護というのは、例えば経済産業省なんかにも関連の部課 があるようでございますけれども、それぞれに業界振興と逆に消費者保護、矛と盾を売 るような形でのシステムで、それが全くかけ離れて機能するのかどうかという問題もも ちろんありますし、そこのあたりをどのように考えていくのかというところは非常に難 しい点だと思うのです。ずっとここで消費者保護とか情報開示みたいな話をしているの ですけれども、ではそれを具体的に反映させられるような歯どめのかけ方といいますか 、この話は言いっ放し、聞きっ放しだったら幾らでもできるのです。現時点でそのよう な素地すらないのではないかなということを非常に懸念しているのです。  そういう意味でいいますと工夫の余地があるといいますか、とにかく一番考えなくて はいけないのが、プライオリティーの高さで、先ほどから皆さんおっしゃっていますよ うに、もちろん安全の確保はありますが、それと消費者の保護、情報開示、もう1つ、 別の言い方になるかもしれませんけれども、政策のサーベイランス、そのようなところ まで含めた形でどこにそのような機能を持たせていくか。最終的には組織をどのように ということになってしまうのかもしれません。でも、どこかのところでそのようなシス テムが必要だなという点は、皆さん意見が一致できるのではないかなと思うのです。  ですから、どういう組織をつくれと事細かに我々が決め打ちみたいな格好で1つの結 論に達するということは難しいのかもしれませんけれども、こういった形の機能がどこ かの組織にきちんとできれば、どこかが責任持って果たせるような形での組織のつくり 方、考え方をある程度我々のこの報告書の中に盛り込めたらいいというよりも、それを 盛り込む必要があるのではないか。逆にいいますと、今までの、あるいは今現在でもそ うだと思うのですけれども、役所的な発想の中ではそのようなものは多分落ちます。そ れを大分懸念しておりますので、そこがわざわざ私のような素人も含めた人たちが集ま っている1つの意味合いではないかなと思いますので、ぜひそのあたりのところを報告 書に入れていただきたいと思います。 ○高橋委員長  委員長としての私の発言はもう少し後にさせていただきたいのですが、皆さんのご意 見を伺いながら、今までこの委員会でずっと究めてきたのは、過去15年ぐらいのこの問 題に対する対処の仕方をトレースしてきたわけです。それをもっと分析をしていくと問 題がどこにあったのかということが明瞭になってくるのではないのか。その問題を解消 していくということ、解消していく場合の理念は、あるいは基本的な姿勢は何であるの かというようなことをもう少し方向性として出すことによって、おのずと次の展望が出 てくるのではないかなと思います。  ただ、その展望については、必ずしもそんなに詳細なところまで我々は答えを出す準 備がないわけですよね。むしろ我々は方向性を提示した上で、あと何らかの機関あるい は組織を通じて、先ほどお話にありました消費者を含めた議論の場で少し詰めていくと いうことが必要になろうかと思います。  しかし、その過程で、EUの委員会で一連の理念の変更あるいは組織の変更の基礎に なった食品安全性白書ですか、これなどをぜひ我が国でも、必ずしも農水省、厚生省だ けではなくて、いろいろな人たちの参加を得ながらつくっていくというようなこともス タートラインとして必要なことになるのかもしれない。その辺を含めて今後いろいろ詰 めていきたいと思っております。  さて、それについて、さらに何かご意見ございましょうか。 ○日和佐委員  これまでこの委員会で調査をしてきたことの問題点も、委員長おっしゃるようにきち っと書き記すべきだと思っています。それは大きく分けると3つないし4つに分けられ るかなと思っておりまして、1990年から1996年まで、ただこれは今日ちょっと資料が出 た範囲ですので、どの程度書き込めるかというのは少し不安もありますが、1つあると 思います。  それから、その後BSEが人に伝播するということが確認された1996年の当時のこと 、WHOの勧告を巡っての日本の農水行政の問題点、食品行政の問題点といってもいい かもしれません。それが1つ大きくあると思います。これで2つ目。  もう1つは、EUの評価がありました。それをめぐっての問題点というのが消費者と しては非常に大きな課題として浮上していると思います。もちろんEUの評価によって BSEを食いとめられたなどという状態ではもちろんないわけですけれども、あの評価 をしっかり受けとめていたならば、発生したときにこのような混乱は起きなかったであ ろうということが予想できますので、そういう意味も含めて非常に大きな出来事だった と思います。  その後は、BSEが実際に発生したその後の非常に混乱した状況、そのくらいを焦点 にしながら、そこで出てきた行政の問題点をきちんと書いておくべきだと思っておりま す。私が考えるには、1つは政策の決定の過程が非常に不明瞭といいますか、不透明な のです。どうしてそういうことになったのかということがよくわからない。WHOの勧 告もEUの評価もそうです。どうしてそういうことになったのかがよくわからないとい うことが1つあります。  それから、やはり縦割りの行政の弊害もここで挙げておかなければならないと思って います。  この委員会でずっと振り返って検討した結果をそのような形でまとめた上で、では何 が必要なのかという論法で報告書がまとめていければいいと思っています。 ○山内委員長代理  今の日和佐委員のご意見、賛成です。私は今挙げられた4つの点のほかにもう1つ、 実際に10月18日までの非常に短い期間に全頭検査体制ができてきたということ、私はこ れは評価していいと思うのです。  ただ、なぜあれができたのかという背景がここで全然紹介されていないので申し上げ たいと思うのですが、1980年代半ばに厚生省の難病研究班で帯広畜産大学の品川教授が スクレイピーの研究を始めたのです。その十何年間の研究の実績が、実はあの全頭検査 体制を1カ月余りでつくったのです。ところが、そういう研究ができてきたいきさつが 非常に不思議なのです。  というのは、1970年代半ばに品川教授はスクレイピーの病原体を使いたいといって農 水省に輸入申請をしていた。ところが、それは許可されなかった。だけれども、1979年 にカナダから輸入した羊が持ち込んでくれたわけです。その病気の羊が彼のところに診 断に連れてこられたので病原体が手に入って、そこで研究ができたのです。もしもあの ときにカナダからスクレイピーの羊が入ってなかったら、恐らく今ごろ日本は大変な事 態になっていたと私は思います。  ですから、結果としては私は非常にすばらしい行政対応をしたと思うのですが、背景 はかなりラッキーな側面に支えられていたものと思います。そんなことを簡単にはつけ 加えておきたいなと思います。 ○高橋委員長  さて、さらにご発言ございませんか。  よろしければ、また次回、本格的なフリーディスカッションを3月14日に予定してお りますので、本日の会議はこれで一応閉じたいと思っております。                  その他 ○高橋委員長  さて、そこで私から2つほど報告したい点がございます。まず1つは、前回の委員会 でお諮りいたしました武部農林水産大臣からご提案のありましたヨーロッパの現地調査 についてでございますが、先ほど副大臣からもご紹介がありましたように、3月3日か ら7日までの間、委員を代表して私と岩渕委員が調査にまいることになりました。これ が1点でございます。  その調査先は、3月4日にフランスの食品衛生安全庁、5日はEUの保健・消費者保 護総局、6日はドイツの消費者保護・食料・農業省において調査を行う方向で、現在調 整を行っているところでございます。  報告いたしたい2つ目の点は、坂口厚生労働大臣と武部農林水産大臣とそれぞれ本委 員会の委員との懇談会を開催することになりました。坂口厚生労働大臣とは本日午後5 時45分から厚生労働省において、武部農林水産大臣とは3月5日火曜日午後7時から農 林水産省において開催することにいたします。なお、この懇談会自体は非公開とさせて いただきますが、懇談会終了後、事務局よりその概要をご説明していただくことにして おりますので、よろしくお願いいたします。                 次回の日程  さて、それでは、次回は先ほど申しましたように3月14日木曜日の午後2時からこの 農林水産省において開催することとしたいと思っております。その議題は、本日若干行 いましたが、「今後の畜産・食品衛生行政のあり方に関するフリーディスカッション」 を行うということを考えておりますので、対応のほどよろしくお願いいたします。                   閉会  それでは、本日はこれをもちまして閉会とさせていただきます。長時間ありがとうご ざいました。                                   ──了── (照会先:食品保健部企画課、内線2445.2450)